JP2954204B1 - 車椅子 - Google Patents

車椅子

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JP2954204B1
JP2954204B1 JP10277633A JP27763398A JP2954204B1 JP 2954204 B1 JP2954204 B1 JP 2954204B1 JP 10277633 A JP10277633 A JP 10277633A JP 27763398 A JP27763398 A JP 27763398A JP 2954204 B1 JP2954204 B1 JP 2954204B1
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Abstract

【要約】 【課題】 段差乗り越えに際して、自動的に、進行方向
後部へ重心移動を行えると同時に、進行方向前部のキャ
スタを浮かせるキャスタ上げを行える簡素な構成の車椅
子を提供すること。 【解決手段】 座席及び第1キャスタを取り付けた座席
フレームと、動輪を取り付けた動輪フレームとを有し、
かつ、その各フレーム間を第1リンク部材により互いに
連結し、前記座席フレームに対し、前記動輪フレームを
前後方向へ相対移動可能にした車体フレームを、具備
し、前記第1リンク部材は、前記第1キャスタの段差突
き当たりで当該第1キャスタが当て止め状態のとき、前
記動輪の駆動回転で第1キャスタ及び動輪間を狭めるよ
うに前記座席フレームとの連結点を中心として回動さ
れ、また、前記第1キャスタの段差乗り越えによる当該
第1キャスタの当て止め開放で第1キャスタ及び動輪間
を元の配置状態へ戻すように前記座席フレームとの連結
点を中心とする回動される組み付け構造であることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、容易に段差乗り
越えが達成されるようにした車椅子に係り、特に、段差
乗り越えに際して、自動的に、進行方向後部へ重心移動
を行えると同時に、進行方向前部のキャスタを浮かせる
キャスタ上げを行える簡素な構成の車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】車椅子は、動輪及びキャスタを、共にで
きるだけ大きな車輪径とした台車機構を適用することに
より、比較的容易に段差乗り越えを行える。その反面、
車輪径が大きくなるほど、車椅子の小回り走行を困難に
する。
【0003】一方、車椅子の小回り走行を実現するた
め、動輪及びキャスタの車輪径を可及的に小さくする
と、段差乗り越えに多大な駆動トルクを必要としたり、
段差乗り越えが不可能となる場合が生じる。
【0004】そこで、例えば、特表平9−507785
号公報に開示されている車椅子では、座席を後方へ傾け
て、進行方向前部のキャスタを浮かせることにより、そ
のキャスタよりも大きな車輪径を持つ動輪で段差乗り越
えを行えるようにしている。
【0005】また、特開平8−257067号公報に開
示されている車椅子では、車体フレームを、車輪を有す
る支持枠と、座席を有する上部枠とに分けて、支持枠に
対し上部枠を前後方向へ相対移動可能にし、段差乗り越
え時には、座席を有する上部枠を後方へ移動させて車椅
子後部側へ重心移動を行うことにより、進行方向前部の
キャスタを持ち上げやすくし、また、段差にそのキャス
タが乗り上げた後、座席を有する上部枠を前方へ移動さ
せて車椅子前部側へ重心移動を行うことにより、動輪の
段差乗り上げを容易にしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
前者構造の車椅子の場合、座席を後方へ傾かせる大掛か
りな構成であり、製作コストの観点で不利になるという
問題点がある。
【0007】また、従来の後者構造の車椅子の場合、座
席を有する上部枠を前後方向へ移動させる構成のため、
車椅子の前後幅が変化されることになり、狭い走行路で
は壁面等と干渉しやすくなり、加えて、前後方向への重
心移動が可能であっても、段差乗り越えに際して、進行
方向前部のキャスタを浮かせるキャスタ上げができない
という問題点がある。
【0008】更に、座席の移動と固定との2段階操作で
車椅子の重心移動を行えるようにしているため、操作が
煩わしいという問題点があった。
【0009】本発明は、このような問題点に着目してな
されたものであり、その目的とするところは、段差乗り
越えに際して、自動的に、進行方向後部へ重心移動を行
えると同時に、進行方向前部のキャスタを浮かせるキャ
スタ上げを行える簡素な構成の車椅子を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この出願の請求項1に記
載の発明は、座席及び第1キャスタを取り付けた座席フ
レームと、動輪を取り付けた動輪フレームとを有し、か
つ、その各フレーム間を第1リンク部材により互いに連
結し、前記座席フレームに対し、前記動輪フレームを前
後方向へ相対移動可能にした車体フレームを、具備し、
前記第1リンク部材は、前記第1キャスタの段差突き当
たりで当該第1キャスタが当て止め状態のとき、前記動
輪の駆動回転で第1キャスタ及び動輪間を狭めるように
前記座席フレームとの連結点を中心として回動され、ま
た、前記第1キャスタの段差乗り越えで当該第1キャス
タが当て止めを解除されたとき、第1キャスタ及び動輪
間を元の配置状態へ戻すように前記連結点を中心とる回
動で復旧される組み付け構造であることを特徴とすると
車椅子にある。
【0011】そして、この出願の請求項1に記載の発明
によれば、車椅子の進行方向前方の段差への第1キャス
タの突き当たりで、この第1キャスタが当て止め状態の
とき、動輪の駆動回転で第1キャスタ及び動輪間を狭め
るように第1リンク部材が座席フレームとの連結点を中
心として回動されて、動輪フレームが段差に向かって移
動することにより、座席が水平に維持されたまま、車椅
子の重心が自動的に進行方向とは逆の方向へ移動され、
同時に、第1キャスタに向かって動輪が移動されて座席
フレームの第1キャスタ取り付け部が吊り上げられるた
め、第1キャスタを浮かせるキャスタ上げが行われる。
【0012】また、第1キャスタの段差乗り越えで当該
第1キャスタの当て止めが解除された状態のとき、開放
で第1キャスタ及び動輪間を元の配置状態へ戻すように
第1リンク部材が復旧されることにより、第1キャスタ
の段差乗り越え完了で、自動的に、車椅子の重心が元の
位置まで復旧され、同時に第1キャスタを浮かせるキャ
スタ上げが解除される。
【0013】よって、前記した重心移動及びキャスタ上
げの各動作により第1キャスタが段差を乗り越えるまで
は、座席は水平に維持され、第1キャスタの段差乗り越
えが達成された時点から、動輪の段差乗り越えのために
座席が傾き、動輪の段差乗り越えで座席が水平に戻るの
で、車椅子の段差乗り越え動作が滑らかとなり、また、
その段差乗り越え動作時の座席の傾斜時間を短く抑える
ことができ、利用者に安心感を与えられよう。
【0014】この出願の請求項2に記載の前記車体フレ
ームは、前記車体フレームは、前記第1リンク部材とし
て、平行リンク部材を用い、該平行リンク部材により、
前記座席フレーム及び前記動輪フレームが互いに走行面
と平行な配置状態になる領域にて、当該両者間を連結し
たことを特徴とする請求項1に記載の車椅子にある。
【0015】そして、この出願の請求項2に記載の発明
によれば、第1キャスタ及び動輪間の距離と、平行リン
ク部材の回動程度との対応関係を容易に把握でき、組立
及び保守点検等の観点で有用であろう。
【0016】この出願の請求項3に記載の発明は、前記
動輪フレームは、第2リンク部材を用いて前記動輪を取
り付けと共に、第1キャスタとは前記動輪を挟んで対称
な位置関係で第2キャスタを取り付け配置したことを特
徴とする請求項1,2の何れかに記載の車椅子にある。
【0017】そして、この出願の請求項3に記載の発明
によれば、例えば、車椅子の後退時には、請求項1,2
の何れかに記載の発明と同様に重心移動及びキャスタ上
げが行われて段差乗り越えを行えよう。また、車椅子の
前進時には、第2キャスタが進行方向前方の段差に突き
当たり、当て止めされたとき、動輪が第2キャスタに近
づき、第1のキャスタ側へ車椅子の重心移動がなされる
ため、第2のキャスタが浮き上がり、この状態で動輪が
前進駆動されるため、段差乗り越えが達成されよう。
【0018】また、この発明のように、異なる段差乗り
越え機構を組み合わせて、車椅子に適用した場合には、
その各機構相互の干渉を狭い空間で容易に回避できるよ
うになり、車椅子の小型化に貢献できよう。
【0019】この出願の請求項4に記載の発明は、前記
車椅子は、座席中央の下部に前記動輪が配置されている
ことを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の車椅子
にある。
【0020】そして、この出願の請求項4に記載の発明
によれば、請求項1〜3の何れかに記載の発明と同様に
重心移動及びキャスタ上げが行われて段差乗り越えを行
えると共に、例えば、請求項3に記載の発明のように、
動輪の前後にキャスタをそれぞれ配置した構成を適用す
ることにより、静止位置で車椅子の向きを変える旋回動
作を可能にでき、狭い空間で旋回できる室内用小型車椅
子を構築できよう。
【0021】この出願の請求項5に記載の発明は、前記
車椅子は、座席後部或いは前部の下部に前記動輪が配置
されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記
載の車椅子にある。
【0022】そして、この出願の請求項5に記載の発明
によれば、請求項1〜3の何れかに記載の発明と同様に
重心移動及びキャスタ上げが行われて段差乗り越えを行
えると共に、車椅子の前後幅が大きくなるので、走行時
の安定性が高くなり、路上走行に適した車椅子を構築で
きよう。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる車椅子の好
ましい実施形態について、図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0024】図1は本発明にかかる電動車椅子の第1実
施形態の外観を示す斜視図、図2は図1の電動車椅子が
平坦走路で静止若しくは平坦走路を走行している時の台
車機構の状態説明図、図3は図1の電動車椅子が後退し
て段差乗り越えを行う時の台車機構の状態説明図、図4
は図1の電動車椅子が前進して段差乗り越えを行う時の
台車機構の状態説明図である。同図において、1は動
輪、2は前部キャスタ(第2キャスタ)、3は後部キャ
スタ(第1キャスタ)、4は座席、5は背もたれ、6は
肘掛けアーム、7は足載せ台、8は足載せ台支持材、9
は車体フレーム、10は前進時利用の第2リンク部材、
11は後退時利用の第1リンク部材、12はモータ,減
速器等からなる駆動部、13はバッテリー、14はエア
ダンパ、15は座席傾斜動作用枢軸、16は駆動操作
部、17は駆動操作レバー、18はダンパ開閉用レバ
ー、19,20はエアダンパ軸支用の枢軸である。
【0025】この電動車椅子は、車体フレーム9の左右
両側それぞれに、動輪1を取り付け、また、この一対の
動輪1の前位置で一対の前部キャスタ2を取り付け、そ
の後位置で一対の後部キャスタ3を取り付けている。詳
しくは、それら構成を対象に、車体フレーム9を、座席
4及び後部キャスタ3を取り付けた座席フレーム9A
と、動輪1及び前部キャスタ2を取り付けた動輪フレー
ム9Bとに分けて、その各フレーム間を第1リンク部材
11により互いに連結し、座席フレーム9Aに対し、動
輪フレーム9Bを前後方向へ相対移動可能にしている。
なお、動輪1は第2リンク部材10を介して動輪フレー
ム9Bに取り付けている。
【0026】この車体フレーム9を用いて構成される台
車機構12は、前進時の段差乗り越えに際しては、第2
リンク部材10が利用され、また、後退時の段差乗り越
えに際しては、本発明の要部構成部材である第1リンク
部材11が利用される。
【0027】まず、第1リンク部材11が利用される車
椅子の後退時の段差乗り越え動作について説明する。平
坦路を走行している際には、第1リンク部材11及び第
2リンク部材10は、共に図2に示される状態にある。
【0028】図3(a)に示されるように、後部キャス
タ3の段差突き当たりでこの後部キャスタ3が当て止め
状態のとき、動輪1の駆動回転で後部キャスタ3及び動
輪1間を狭めるように第1リンク部材11が座席フレー
ム9Aとの連結点を回転中心として回動される。このと
き、動輪フレーム9Bが車椅子の後部側へとずれ込むた
め、座席4が水平に維持されたまま、車椅子の重心が自
動的に進行方向とは逆の方向(車椅子の前部側)へ移動
される。同時に、後部キャスタ3に向かって動輪1が移
動されて座席フレーム9Aの後部キャスタ3取り付け部
が吊り上げられるため、後部キャスタ3が浮き上がるキ
ャスタ上げが行われる。
【0029】また、図3(b)に示されるように、後部
キャスタ3の段差乗り越えで後部キャスタ3の当て止め
が解除されたとき、後部キャスタ3及び動輪1間を元の
配置状態へ戻すように第1リンク部材11が座席フレー
ム9Aとの連結点を回転中心とする回動で復旧される。
このため、後部キャスタ3の段差乗り越え完了で、自動
的に、車椅子の重心が元の位置まで復旧され、同時に後
部キャスタ3を浮かせるキャスタ上げが解除される。
【0030】次に、第2リンク部材10が利用される車
椅子の前進時の段差乗り越え動作について説明する。
【0031】図4(a)に示されるように、前部キャス
タ2の段差突き当たりでこの前部キャスタ2が当て止め
状態のとき、動輪1の駆動回転で前部キャスタ2及び動
輪1間を狭めるように第2リンク部材10が動輪フレー
ム9Bとの連結点を回転中心として回動される。このと
き、座席4が後方へ傾きつつ持ち上がる状態で車椅子の
重心が自動的に進行方向とは逆の方向へ移動され、同時
に、前部キャスタ2に向かって動輪1が移動されて動輪
フレーム9Bの前部キャスタ2取り付け部が吊り上げら
れるため、前部キャスタ2を浮かせるキャスタ上げが行
われる。
【0032】また、図4(b)に示されるように、前部
キャスタ2の段差乗り越えによるこの前部キャスタ2の
当て止め開放で前部キャスタ2及び動輪1間を元の配置
状態へ戻すように第2リンク部材10が復旧される。こ
のため、前部キャスタ2の段差乗り越え完了で、自動的
に、車椅子の重心が元の位置まで復旧され、同時に前部
キャスタ2を浮かせるキャスタ上げが解除される。
【0033】前述の如く、車椅子の前進時には第2リン
ク部材10を利用して段差乗り越えを行うことができ、
また、後退時には第1リンク部材11を利用して段差乗
り越えを行うことができる。特に、後退時には、前記し
た重心移動及びキャスタ上げの各動作により後部キャス
タ3が段差を乗り越えるまでは、座席4は水平に維持さ
れ、後部キャスタ3の段差乗り越えが達成された時点か
ら、動輪1の段差乗り越えのために座席が傾き、動輪1
の段差乗り越えで座席が水平に戻るので、車椅子の段差
乗り越え動作が滑らかとなり、また、その段差乗り越え
動作時の座席の傾斜時間を短く抑えることができ、利用
者に安心感を与えることができる。
【0034】また、車体フレーム9に用いられている第
1リンク部材11は、平行リンク構造の部材であり、こ
の平行リンク部材により、座席フレーム9A及び動輪フ
レーム9Bが互いに走行面と平行な配置状態になる領域
にて、その両者間を連結している。このため、第1キャ
スタ及び動輪間の距離と、平行リンク部材の形状変化状
態との対応関係を容易に把握でき、組立及び保守点検等
の観点で有用である。
【0035】また、動輪1の前後にキャスタ2,3を配
置した構成であるから、左右の動輪1の回転中心間を結
ぶ線上の略中間位置を回転中心として、車椅子の向きを
変える旋回動作を行えると共に、車椅子の向きを変える
旋回動作を開始する前に、車体フレーム9の前部を枢支
する座席傾斜動作用枢軸15を回転中心として、座席4
の後部を上げる回動で座席4全体を前方へ傾斜させるこ
とが可能な座席傾斜機構を構成している。この構成によ
り、通常走行時には利用者が楽な姿勢を採ることがで
き、必要に応じて旋回半径を小さくできる。
【0036】本発明にかかる電動車椅子の第2実施形態
を図5に示す。同図に示されるように、この電動車椅子
は、前記第1実施形態と同様に、台車機構12は、車体
フレーム9を用いて構成される。相違点は、本実施形態
では前記実施形態とは反対向きに取り付けられている座
席4Aを有しているため、前進時の段差乗り越えに際し
ては、本発明の要部構成部材である第1リンク部材11
Aが利用され、また、後退時の段差乗り越えに際して
は、第2リンク部材10Bが利用される。これに伴い、
前記第1実施形態の後部キャスタが前部キャスタ2Aと
なり、また、前記第1実施形態の前部キャスタが後部キ
ャスタ3Aとなる。
【0037】このため、前部キャスタ2Aの段差突き当
たりでこの前部キャスタ2Aが当て止め状態のとき、動
輪1の駆動回転で前部キャスタ2A及び動輪1間を狭め
るように第1リンク部材11Aが座席フレーム9Aとの
連結点を回転中心として回動され、前部キャスタ2Aに
向かって動輪フレーム9Bが移動される。このとき、座
席4Aが水平に維持されたまま、車椅子の重心が自動的
に進行方向とは逆の方向(車椅子の後部側)へ移動さ
れ、同時に、前部キャスタ2Aに向かって動輪1が移動
されて座席フレーム9Aの前部キャスタ2A取り付け部
が吊り上げられるため、前部キャスタ2Aを浮かせるキ
ャスタ上げが行われる。
【0038】また、前部キャスタ2Aの段差乗り越えに
よるこの前部キャスタ2Aの当て止め開放で前部キャス
タ2A及び動輪1間を元の配置状態へ戻す第1リンク部
材11Aの形状復旧がなされる。このため、前部キャス
タ2Aの段差乗り越え完了で、自動的に、車椅子の重心
が元の位置まで復旧され、同時に前部キャスタ2Aを浮
かせるキャスタ上げが解除される。
【0039】一方、後部キャスタ3Aの段差突き当たり
でこの後部キャスタ3Aが当て止め状態のとき、動輪1
の駆動回転で後部キャスタ3A及び動輪1間を狭める第
2リンク部材10Aの形状変化がなされる。このとき、
座席4Aが後方へ傾きつつ持ち上がる状態で車椅子の重
心が自動的に進行方向とは逆の方向へ移動され、同時
に、後部キャスタ3Aに向かって動輪1が移動されて動
輪フレーム9Bの後部キャスタ3A取り付け部が吊り上
げられるため、後部キャスタ3Aを浮かせるキャスタ上
げが行われる。
【0040】また、後部キャスタ3Aの段差乗り越えに
よるこの後部キャスタ3Aの当て止め開放で後部キャス
タ3A及び動輪1間を元の配置状態へ戻すように第2リ
ンク部材10Aが復旧される。このため、後部キャスタ
3Aの段差乗り越え完了で、自動的に、車椅子の重心が
元の位置まで復旧され、同時に後部キャスタ3Aを浮か
せるキャスタ上げが解除される。
【0041】前述の如く、本実施形態では、車椅子の前
進時には第1リンク部材11Aを利用して段差乗り越え
を行うことができ、また、後退時には第2リンク部材1
0Aを利用して段差乗り越えを行うことができる。特
に、前進時には、前記した重心移動及びキャスタ上げの
各動作により前部キャスタ2Aが段差を乗り越えるまで
は、座席4Aは水平に維持され、前部キャスタ2Aの段
差乗り越えが達成された時点から、動輪1の段差乗り越
えのために座席が傾き、動輪1の段差乗り越えで座席が
水平に戻るので、車椅子の段差乗り越え動作が滑らかと
なり、また、その段差乗り越え動作時の座席の傾斜時間
を短く抑えることができ、利用者に安心感を与えること
ができる。
【0042】また、車体フレーム9に用いられている第
1リンク部材11Aは、平行リンク構造の部材であり、
この平行リンク部材により、座席フレーム9A及び動輪
フレーム9Bが互いに走行面と平行な配置状態になる領
域にて、その両者間を連結している。このため、第1キ
ャスタ及び動輪間の距離と、平行リンク部材の回動程度
との対応関係を容易に把握でき、組立及び保守点検等の
観点で有用である。
【0043】このため、前記第1,第2の各実施形態と
同様に重心移動及びキャスタ上げが行われて段差乗り越
えを行えると共に、車椅子の前後幅が大きくなるので、
走行時の安定性が高くなり、路上走行に適した車椅子を
構築できる。
【0044】なお、前述した各実施形態は、電動車椅子
についてであるが、本発明は、手動の車椅子に適用でき
るのは勿論のことである。
【0045】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、段差乗り
越えに際して、自動的に、進行方向後部へ重心移動を行
えると同時に、進行方向前部のキャスタを浮かせるキャ
スタ上げを行える簡素な構成の車椅子を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電動車椅子の第1実施形態の外
観を示す斜視図である。
【図2】図1の電動車椅子が平坦走路で静止若しくは平
坦走路を走行している時の台車機構の状態説明図であ
る。
【図3】図1の電動車椅子が後退して段差乗り越えを行
う時の台車機構の状態説明図である。
【図4】図1の電動車椅子が前進して段差乗り越えを行
う時の台車機構の状態説明図である。
【図5】本発明にかかる電動車椅子の第2実施形態の構
成説明図である。
【図6】本発明にかかる電動車椅子の第3実施形態の構
成説明図である。
【符号の説明】
1 動輪 2 前部キャスタ(第2キャスタ) 2A 後部キャスタ(第2キャスタ) 2B 前部キャスタ(第1キャスタ) 3 後部キャスタ(第1キャスタ) 3A 前部キャスタ(第1キャスタ) 3B 補助キャスタ 4,4A,4B 座席 5 背もたれ 6 肘掛けアーム 7 足載せ台 8 足載せ台支持材 9 車体フレーム 10 前進時利用の第2リンク部材 10A 後退時利用の第2リンク部材 11 後退時利用の第1リンク部材 11B 前進時利用の第1リンク部材 11C 前進時利用の第1リンク部材 12 モータ,減速器等からなる駆動部 13 バッテリー 14 エアダンパ 15 座席傾斜動作用枢軸 16 駆動操作部 17 駆動操作レバー 18 ダンパ開閉用レバー 19,20 エアダンパ軸支用の枢軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀 光生 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミサワホーム株式会社内 (72)発明者 吉田 勉 東京都杉並区高井戸東2丁目4番5号 ミサワホーム株式会社内 (72)発明者 鈴木 政善 東京都江東区亀戸2丁目6番35号 株式 会社ユニカム内 (72)発明者 西平 哲也 東京都江東区亀戸2丁目6番35号 株式 会社ユニカム内 (72)発明者 西平 守和 東京都江東区亀戸2丁目6番35号 株式 会社ユニカム内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61G 5/04 505 A61G 5/04 506

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 座席及び第1キャスタを取り付けた座席
    フレームと、動輪を取り付けた動輪フレームとを有し、
    かつ、その各フレーム間を第1リンク部材により互いに
    連結し、前記座席フレームに対し、前記動輪フレームを
    前後方向へ相対移動可能にした車体フレームを、具備
    し、 前記第1リンク部材は、前記第1キャスタの段差突き当
    たりで当該第1キャスタが当て止め状態のとき、前記動
    輪の駆動回転で第1キャスタ及び動輪間を狭めるように
    前記座席フレームとの連結点を中心として回動され、ま
    た、前記第1キャスタの段差乗り越えで第1キャスタの
    当て止めが解除された状態のとき、第1キャスタ及び動
    輪間を元の配置状態へ戻すように前記連結点を中心とす
    る回動で復旧される組み付け構造であることを特徴とす
    ると車椅子。
  2. 【請求項2】 前記車体フレームは、前記第1リンク部
    材として、平行リンク部材を用い、該平行リンク部材に
    より、前記座席フレーム及び前記動輪フレームが互いに
    走行面と平行な配置状態になる領域にて、当該両者間を
    連結したことを特徴とする請求項1に記載の車椅子。
  3. 【請求項3】 前記動輪フレームは、第2リンク部材を
    用いて前記動輪を取り付けと共に、第1キャスタとは前
    記動輪を挟んで対称な位置関係で第2キャスタを取り付
    け配置したことを特徴とする請求項1,2の何れかに記
    載の車椅子。
  4. 【請求項4】 前記車椅子は、座席中央の下部に前記動
    輪が配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何
    れかに記載の車椅子。
  5. 【請求項5】 前記車椅子は、座席後部或いは前部の下
    部に前記動輪が配置されていることを特徴とする請求項
    1〜3の何れかに記載の車椅子。
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