JP2001212181A - 車椅子の段差乗り越え装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の車椅子は、走行路に段差があると介助
者なしでは乗り越えられない不具合がある。 【解決手段】 前輪６及び後輪７により走行自在な車椅
子本体１の左右フレーム１ａの前部に、起伏自在な複数
の脚部１３ｂと、これら脚部１３ｂの先端に設けられた
一方向へのみ回転自在な車輪１３ｄとよりなる前脚輪１
３を設け、また上記左右フレーム１ａの後部に、起伏自
在な複数の脚部１４ｂと、これら脚部１４ｂの先端に設
けられた一方向へのみ回転自在な車輪１４ｄとよりなる
後脚輪１４を設けると共に、上記前脚輪１３と後脚輪１
４の間に、前脚輪１３の脚部１３ｂと後脚輪１４の脚部
１４ｂを同時に起伏駆動する駆動手段１７を設けたもの
で、駆動手段１７により前脚輪１３及び後脚輪１４を同
時に起立させることにより、前輪６及び後輪７を段差よ
り高く持ち上げて段差を乗り越えるようにしたことか
ら、走行路に段差があっても介助者なしで段差を乗り越
えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は段差の乗り越えが
容易かつ安全に行える車椅子の段差乗り越え装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来歩行が困難な身体障害者や老人など
が外出する際などに使用する車椅子には、使用者が手で
車輪を回転させて走行する手動車椅子や、搭載したバッ
テリによりモータを回転させて走行する電動車椅子など
がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の車椅
子では、何れも走行路に数センチ程度の段差があって
も、これを乗り越えることができないことから、車椅子
で外出する際には介助者が同行しなければならず、介助
者がいない場合は外出を控えなければならないなどの不
具合がある。

【０００４】この発明はかかる従来の不具合を改善する
ためになされたもので、走行路に段差があっても、この
段差を容易かつ安全に乗り越えることができる車椅子の
段差乗り越え装置を提供して、介助者なしでも車椅子で
外出できるようにすることを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項１記載の発明は、前輪及び後輪により走行自在な
車椅子本体の左右フレームの前部に、起伏自在な複数の
脚部と、これら脚部の先端に設けられた一方向へのみ回
転自在な車輪とよりなる前脚輪を設け、また上記左右フ
レームの後部に、起伏自在な複数の脚部と、これら脚部
の先端に設けられた一方向へのみ回転自在な車輪とより
なる後脚輪を設けると共に、上記前脚輪と後脚輪の間
に、前脚輪の脚部と後脚輪の脚部を同時に起伏駆動する
駆動手段を設けたものである。

【０００６】上記構成により、段差を乗り越える際に
は、駆動手段により前後脚輪の脚部を同時に起立させ
て、車椅子本体の前後輪を段差上面より高く持ち上げる
と共に車椅子本体を前進させ、その後駆動手段により前
後輪の脚部を倒伏させながらさらに車椅子本体を前進さ
せることにより段差を乗り越えることができるため、介
助者なしでも車椅子で外出できるようになる。

【０００７】また駆動手段により前後脚輪の脚部を同時
に起伏させるようにしたことから、段差乗り越え中に車
椅子本体が傾くことがなく、これによって車椅子の重心
が安定するため段差を安全に乗り越えることができるよ
うになる。

【０００８】上記目的を達成するため請求項２記載の発
明は、車椅子本体の左右フレームに、前脚輪と後脚輪及
び駆動手段を着脱自在に取付けたものである。

【０００９】上記構成により、既存の手動車椅子や、電
動車椅子などに取付けることにより、既存の手動車椅子
や電動車椅子などでも段差を容易かつ安全に乗り越える
ことができるようになる。

【００１０】上記目的を達成するため請求項３記載の発
明は、駆動手段を、電動機により減速機を介して正逆回
転されるねじ軸と、ねじ軸に形成された逆ねじよりなる
ねじ部にそれぞれ螺合された複数のナットより構成し、
かつ上記各ナットと前後脚輪の各脚部間をリンクで連結
したものである。

【００１１】上記構成により、電動機を正逆回転制御す
ることにより前後輪の脚部を同時に起伏動作することが
できるため、操作が容易であると共に、起伏動作中に前
後脚部の同期がずれることがないため、車椅子本体が不
安定に傾斜することもない。

【００１２】またねじ軸のねじ送りにより前後脚部を起
伏動作させるため、小型の電動機で脚部の起伏動作が可
能になり、これによって装置の小型化が図れるため、既
存の車椅子にも容易に取付けることができると共に、何
等かの理由で段差乗り越え中に電動機を停止しても、脚
部がその位置に保持されるため、車椅子が傾いて転倒す
るなどの心配もない。

【００１３】

【発明の実施の形態】この発明の段差乗り越え装置を電
動車椅子に実施した実施の形態を図面を参照して詳述す
る。図１は段差乗り越え装置を備えた電動車椅子の側面
図を示すもので、車椅子本体１はパイプよりなる左右フ
レーム１ａを有していて、これらフレーム１ａの間はＸ
字形リンク２により互いに連結されており、Ｘ字形リン
ク２の各リンク部材２ａを枢着ピン２ｂを中心に互いに
重なる方向へ収縮することにより、左右フレーム１ａが
図２に示すように折り畳めるようになっている。

【００１４】上記左右フレーム１ａ間には、着座部３ａ
と背当て部３ｂよりなる座席３が設けられていて、この
座席３に車椅子の使用者（以下単に使用者という）が着
座できるようになっており、左右フレーム１ａの前側下
部には、使用者が足を載せる足座４が、そして左右フレ
ーム１ａの後側上部には、介助者が車椅子本体１を移動
する際使用するハンドル５が設けられている。

【００１５】また上記車椅子本体１の両側には径の大き
な後輪７が、そして前側下部には、上記後輪７より小径
なキャスタよりなる前輪６が回転自在に設けられてい
る。上記後輪７は軽量化を図るため、スポーク車輪が使
用されていて、図示しない電動機により回転駆動される
ようになっており、スポーク７ａの中心部に設けられた
ハブ７ｂ内には、ブレーキレバー８を操作することによ
り後輪７の制動及び解除を行うブレーキ（図示せず）が
内装されていると共に、上記後輪７の外側には、手動で
後輪７を回転させるためのハンドリム９が設けられてい
る。なお図１中１０は、走行動作を制御する操作レバー
である。

【００１６】一方上記車椅子本体１には、走行路上の段
差を昇降するための段差乗り越え手段１２が取付けられ
ている。この段差乗り越え手段１２は、既存の電動車椅
子や、手動車椅子にも簡単に取付けられるよう、車椅子
本体１に対して着脱自在となっており、左右フレーム１
ａの前部に取付けられた前脚輪１３と、左右フレーム１
ａの後部に取付けられた後脚輪１４及びこれらを起伏す
る駆動手段１７より構成されている。

【００１７】上記前脚輪１３は、前脚輪１３を車椅子本
体１の左右フレーム１ａへ取付けるための取付け部材１
３ａを有していて、この取付け部材１３ａに脚部１３ｂ
の一端がピン１３ｃにより枢着されている。上記脚部１
３ｂの他端には、ラチェット機構１５により一方向（前
進方向）へのみ回転するゴムタイヤよりなる車輪１３ｄ
が設けられている。上記ラチェット機構１５は図５に示
すように、車輪１３ｄ内に設けられたラチェットギヤ１
５ａと、このラチェットギヤ１５ａに先端が係合する爪
体１５ｂよりなり、爪体１５ｂの基端部はピン１５ｃに
より車輪１３ｄの内周部に枢着されている。そして上記
爪体１５ｂの先端は磁石の反発作用を利用した付勢手段
１６によりラチェットギヤ１５ａ方向へ付勢されてい
て、爪体１５ｂの先端が常にラチェットギヤ１５ａに係
合するようになっている。

【００１８】また上記後脚輪１４は、後脚輪１４を車椅
子本体１の左右フレーム１ａに取付けるための取付け部
材１４ａを有していて、この取付け部材１４ａに、上記
前脚輪１３の脚部１３ｂより長さの長い脚部１４ｂの一
端がピン１４ｃにより枢着されている。上記脚部１４ｂ
の他端側には、前脚輪１３の車輪１３ｄ内に設けられた
ラチェット機構１５と同様なラチェット機構１５により
一方向（前進方向）へのみ回転するゴムタイヤよりなる
車輪１４ｄが設けられている。

【００１９】一方上記車輪脚１３と後輪脚１４を起伏駆
動する駆動手段１７は、車椅子本体１の左右フレーム１
ａに着脱自在に取付けられていて、車椅子本体１を折り
畳んだ場合でも互いに干渉しないように外形形状が設計
されている。上記駆動手段１７は左右フレーム１ａの下
側にこれらと平行するよう取付けられた支持部材１７ａ
を有していて、これら支持部材１７ａの前後端に設けら
れた軸受け１７ｂに、ボールねじよりなるねじ軸１８の
両端が回転自在に支承されている。

【００２０】上記ねじ軸１８は左右フレーム１ａと平行
するように軸受け１７ｂに支承されており、中間部より
前後が逆ねじとなるように形成されたねじ部１８ａ，１
８ｂにナット１８ｃ，１８ｄが回転不能に螺合されてい
る。各ナット１８ｃ，１８ｄにはそれぞれリンク２０，
２１の一端側が枢着されており、一方のリンク２０の他
端側は上記前脚輪１３の脚部１３ｂのほぼ中間部に突設
されたブラケット１３ｅに枢着され、他方のリンク２１
の他端側は上記後脚輪１４の脚部１４ｂのほぼ中央部に
突設されたブラケット１４ｅに枢着されている。

【００２１】また上記ねじ軸１８の中間部には、支持部
材１７ａに取付けられた減速機２２の出力ギヤ２２ｃが
固着されていると共に、減速機２２の入力ギヤ２２ａに
は、減速機２２のギヤケース２２ｄに取付けられた電動
機２３が接続されていて、この電動機２３により減速機
２２を介して上記ねじ軸１８が正逆回転されるようにな
っている。上記減速機２２のギヤ２２ｂには、ブレーキ
手段２４のブレーキ軸２４ａに設けられたギヤ２４ｂが
噛合されている。上記ブレーキ手段２４は例えば電磁ブ
レーキより構成されていて、上記ブレーキ軸２４ａに設
けられたブレーキディスク２４ｃに、電磁石２４ｅによ
りブレーキパッド２４ｄを圧接させることにより、ブレ
ーキ軸２４ａを介して駆動手段１７を制動できるように
なっている。

【００２２】さらに上記ねじ軸１８の後端を支承する軸
受け１７ｂの近傍と、ねじ軸１８の中間部付近には、ね
じ軸１８に螺合されたナット１８ｄにより動作されるリ
ミットスイッチ２５，２６が設置されている。これらリ
ミットスイッチ２５，２６の一方２５は、ナット１８ｄ
が前進端に、そして他方２６はナット１８ｄが後進端に
達したときに動作されて、電動機２３の回転を停止させ
ると同時に、ブレーキ手段２４を動作させるもので、電
動機２３とバッテリ２８を接続する電気回路に接続され
ている。

【００２３】上記電気回路は図６に示すように、車椅子
本体１に搭載されたバッテリ２８と電動機２３を電気的
に接続するもので、電動機２３の回転方向を切換える切
換えスイッチ２９の操作レバー２９ａを前方へ操作する
と電動機２３が正転し、後方へ操作すると電動機２３が
逆転すると共に、中立位置では電動機２３が停止するよ
うになっている。

【００２４】次に上記構成された車椅子の段差乗り越え
装置の作用を、図７ないし図１２に示す図面を参照して
説明する。電動車椅子の走行中、走行路に図７に示すよ
うな段差３０があってこの段差３０を乗り越える場合、
まず足座４を段差３０の上面より高く上げた状態で、図
７に示すように前脚輪１３の車輪１３ｄを段差３０の上
面に当接させる。なお車椅子の走行時は前後脚輪１３，
１４ともほぼ水平状態に保持されている。

【００２５】次にこの状態で段差を乗り越えるべく切換
えスイッチ２９の操作レバー２９ａを前方へ操作する
と、駆動手段１７の電動機２３が正転されて減速機２２
を介してねじ軸１８が回転され、これによってねじ軸１
８のねじ部１８ａに螺合されたナット１８ｃが後方へ、
そしてねじ部１８ｂに螺合されたナット１８ｄが前方へ
移動されて、前脚輪１３の脚部１３ｂ及び後脚輪１４の
脚部１４ｂが図８に示すように同時に起立を開始する。
前脚輪１３の脚部１３ｂ及び後脚輪１４の脚部１４ｂの
起立に伴い、各脚部１３ｂ，１４ｂの先端に設けられた
車輪１３ｄ，１４ｄが接地し、これに伴いまず車椅子本
体１の前輪６が持ち上げられる。

【００２６】さらに各脚部１３ｂ，１４ｂが起立される
と、図９に示すように車椅子本体１の後輪７も持ち上げ
られると共に、各車輪１３ｄ，１４ｄは周囲がゴムタイ
ヤにより形成されている上、内装されたラチェット機構
１５により前進方向へのみ回転できるようになっている
ため、各車輪１３ｄ，１４ｄと段差３０の上面及び路面
との摩擦により車椅子本体１が前進されて、まず前輪６
が段差３０の上面に達し、その後各脚部１３ｂ，１４ｂ
がほぼ直立状態になったところで図１０に示すように後
輪７が段差３０の上面よりやや高い位置に達する。

【００２７】そしてねじ軸１８のねじ部１８ａに螺合さ
れたナット１８ｃが後進端に、またねじ軸１８のねじ部
１８ｂに螺合されたナット１８ｄが前進端に達すると、
ナット１８ｄによりリミットスイッチ２５が動作されて
電動機２３が停止され、同時にブレーキ手段２４の電磁
石２４ｅによりブレーキパッド２４ｄがブレーキディス
ク２４ｃに圧接されて、駆動手段１７が制動される。

【００２８】次にこの状態から切換えスイッチ２９の操
作レバー２９ａを後方へ操作すると、ブレーキ手段２４
が解放されると同時に電動機２３が逆転を開始する。こ
れによって減速機２２を介してねじ軸１８も逆転される
ため、ねじ軸１８の中間部にあったナット１８ｃ，１８
ｄが前後方向へ移動を開始し、これによって前脚輪１３
及び後脚輪１４の各脚部１３ｂ，１４ｂが図１１に示す
ように倒伏を開始するので、これに伴い車椅子本体１も
前進して、車椅子本体１の後輪７が段差３０上方に達す
る。

【００２９】そして各脚部１３ｂ，１４ｂが元の位置ま
で倒伏される間に、車椅子本体１の前後輪６，７とも図
１２に示すように段差３０上面に接地されるので、この
状態になったら再び走行を開始することにより、介助者
なしで段差の乗り越えが可能になると共に、階段のよう
に段差３０が連続する場合は、上記操作を繰り返すこと
により、階段を登ることができる。

【００３０】また上記段差３０の乗り越えに際して、前
脚輪１３の脚部１３ｂと、後脚輪１４の脚部１４ｂが同
時に起伏動作されるため、車椅子本体１が前後方向へ傾
くこともなく、安定した状態で段差３０を乗り越えるこ
とができるようになる。

【００３１】一方電動車椅子で段差を下る場合は、電動
機及びブレーキを制御して、後輪７に制動をかけながら
従来通り下ればよく、また手動車椅子の場合は、ハンド
リム９を手で握って後輪７に制動をかけながら従来通り
下るが、段差２２の高さが高い場合は、さらにブレーキ
レバー８により後輪７に制動を緩くかけながら、下れば
よい。

【００３２】なお上記実施の形態では、既存の電動車椅
子に段差乗り越え手段１２を取付けた場合について説明
したが、図１３に示すように手動の車椅子に取付けて使
用しても勿論よい。

【００３３】

【発明の効果】この発明は以上詳述したように、車椅子
本体の左右フレームの前後に、前脚輪及び後脚輪を設け
て、これら前脚輪及び後脚輪を駆動手段により起立させ
ることにより、前輪及び後輪を段差より高く持ち上げて
段差を乗り越えるようにしたことから、走行路に段差が
あっても介助者なしで段差を乗り越えることができる。

【００３４】これによって介助者なしでも、車椅子によ
る外出などが可能になると共に、車椅子本体のフレーム
に対して前脚輪と後脚輪及び駆動手段を着脱自在に取付
けられるようにしたことから、既存の手動車椅子や、電
動車椅子などに取付けることにより、既存の手動車椅子
や電動車椅子などでも段差を容易かつ安全に乗り越える
ことができるようになる。

【００３５】また駆動手段により前後輪脚を同時に起伏
させるようにしたことから、段差乗り越え中に不安定に
車椅子が傾くことがなく、これによって段差を安全に乗
り越えることができると共に、駆動手段に設けた電動機
を正逆回転制御することにより前後輪の脚部を同時に起
伏動作することができるため、操作が容易であると共
に、起伏動作中に前後脚部の同期がずれることがないた
め、車椅子本体が不安定に傾斜することもない。

【００３６】さらにねじ軸のねじ送りにより前後脚部を
起伏動作させるため、小型の電動機で脚部の起伏動作が
可能になり、これによって装置の小型化が図れるため、
既存の車椅子にも容易に取付けることができると共に、
何等かの理由で段差乗り越え中に電動機を停止しても、
脚部がその位置に保持されるため、車椅子が傾いて転倒
するなどの心配もない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態になる段差乗り越え装置
が装着された車椅子の斜視図である。

【図２】この発明の実施の形態になる段差乗り越え装置
が装着された車椅子を折り畳んだ状態の斜視図である。

【図３】この発明の実施の形態になる段差乗り越え装置
が装着された車椅子を折り畳んだ状態の正面図である。

【図４】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗り
越え装置を構成する駆動手段の拡大断面図である。

【図５】前脚輪及び後脚輪の車輪内に設けられたラチェ
ット機構の詳細図である。

【図６】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗り
越え装置を構成する駆動手段を制御する電気回路の回路
図である。

【図７】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗り
越え装置の作用説明図である。

【図８】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗り
越え装置の作用説明図である。

【図９】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗り
越え装置の作用説明図である。

【図１０】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗
り越え装置の作用説明図である。

【図１１】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗
り越え装置の作用説明図である。

【図１２】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗
り越え装置の作用説明図である。

【図１３】この発明の実施の形態になる車椅子の段差乗
り越え装置を手動車椅子に設けた状態を示す側面図であ
る。

【符号の説明】

１ 車椅子本体 １ａ フレーム ６ 前輪 ７ 後輪 １３ 前脚輪 １３ｂ 脚部 １３ｄ 車輪 １４ 後脚輪 １４ｂ 脚部 １４ｄ 車輪 １７ 駆動手段 １８ ねじ軸 １８ａ，１８ｂ ねじ部 １８ｃ、１８ｄ ナット ２０，２１ リンク ２２ 減速機 ２３ 電動機

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 前輪６及び後輪７により走行自在な車椅
   子本体１の左右フレーム１ａの前部に、起伏自在な複数
   の脚部１３ｂと、これら脚部１３ｂの先端に設けられた
   一方向へのみ回転自在な車輪１３ｄとよりなる前脚輪１
   ３を設け、また上記左右フレーム１ａの後部に、起伏自
   在な複数の脚部１４ｂと、これら脚部１４ｂの先端に設
   けられた一方向へのみ回転自在な車輪１４ｄとよりなる
   後脚輪１４を設けると共に、上記前脚輪１３と後脚輪１
   ４の間に、前脚輪１３の脚部１３ｂと後脚輪１４の脚部
   １４ｂを同時に起伏駆動する駆動手段１７を設けたこと
   を特徴とする車椅子の段差乗り越え装置。
2. 【請求項２】 車椅子本体１の左右フレーム１ａに、前
   脚輪１３と後脚輪１４及び駆動手段１７を着脱自在に取
   付けてなる請求項１記載の車椅子の段差乗り越え装置。
3. 【請求項３】 駆動手段１７を、電動機２３により減速
   機２２を介して正逆回転されるねじ軸１８と、ねじ軸１
   ８に形成された逆ねじよりなるねじ部１８ａ，１８ｂに
   それぞれ螺合された複数のナット１８ｃ，１８ｄより構
   成し、かつ上記各ナット１８ｃ，１８ｄと前後脚輪１
   ３，１４の各脚部１３ｂ，１４ｂ間をリンク２０，２１
   で連結してなる請求項１または２記載の車椅子の段差乗
   り越え装置。