JP3083504B2 - イオン交換樹脂再生廃液の処理方法 - Google Patents

イオン交換樹脂再生廃液の処理方法

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JP3083504B2 JP09314441A JP31444197A JP3083504B2 JP 3083504 B2 JP3083504 B2 JP 3083504B2 JP 09314441 A JP09314441 A JP 09314441A JP 31444197 A JP31444197 A JP 31444197A JP 3083504 B2 JP3083504 B2 JP 3083504B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イオン交換樹脂再
生廃液の処理方法、更に詳しくは、アルカノールアミン
含有酸性廃液であるイオン交換樹脂再生廃液を処理する
に好適な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、周知のように、原子力発電所にお
いては、その復水脱塩工程に設置されているイオン交換
樹脂を物理的又は/及び化学的方法により再生、すなわ
ち、復水中の不純物で飽和されたイオン交換樹脂を再生
することが行われているが、その際、ヒドラジン及びア
ンモニアが含有された再生廃液が発生する。
【0003】これは、蒸気発生器の二次系細管中に鉄を
主成分とするクラッドが蓄積して伝熱効率が低下するの
を防止する為に、コンドミ(復水脱塩塔)の出口におい
てヒドラジンが注入され、更に、PHを調整して鉄の溶
出を抑制する為に、アンモニアが添加されるからであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、かかるアンモ
ニアの気液分配係数が大きい為に、ドレン系においてP
Hが低下して鉄の溶出を抑制しきれないといった欠点が
あった。
【0005】そこで、ヒドラジンに代えて、液分配係数
の小さいアルカノールアミン(例えば、エタノールアミ
ン)が用いられるようになったが、それに起因して、次
のような問題が惹起されていた。
【0006】すなわち、その一つは、ヒドラジン及びア
ンモニアは、無機化合物であるからCODとしてほとん
ど検出されない為、再生廃液を中和処理するだけで放流
可能であるのに対し、アルカノールアミンは有機化合物
であるから、それの添加によりCOD除去を行わなけれ
ばならないことである。
【0007】また、他の一つは、例えば、塩酸濃度とし
て1%〜数%の強酸性廃液である再生廃液にアルカノー
ルアミンを添加すると、COD濃度が著しく増加するの
で、CODが高濃度の強酸性廃液を処理しなければなら
なく、その為、このような再生廃液を、従来の一般的な
処理方法(例えば、生物処理方法や活性炭吸着方法や液
中燃焼方法等)で処理しようとすると、希釈の為の過大
設備が必要とされたり、或いは、運転管理が難しくなっ
たり、更には、多量の活性炭を使用しても満足し得るよ
うに処理することが難しい等の諸問題が発生することで
ある。
【0008】本発明は、このような欠点に鑑み、それら
を解決すべく鋭意検討の結果、アルカノールアミン含有
酸性廃液であるイオン交換樹脂再生廃液を、そのまま減
圧蒸留せしめて濃縮減量化した後、焼却することによ
り、一挙に解決することができることを見い出し本発明
をなし得たものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
イオン交換樹脂再生廃液の処理方法は、請求項1に記載
するように、アルカノールアミン含有酸性廃液であるイ
オン交換樹脂再生廃液を中和させないでそのまま減圧蒸
留せしめて濃縮減量化した後、焼却することを特徴とす
るものである。
【0010】なお、かかる減圧蒸留は、40℃〜80℃
の低温域で行うのが好ましく、また、焼却は、液中で行
うのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るイオン交換樹
脂再生廃液の処理方法について詳述すると、処理フロー
図である図1において、金属防食剤の一種であるアルカ
ノールアミンが含有されている強酸性廃液のイオン交換
樹脂再生廃液1が減圧蒸留工程2へ送られて濃縮される
が、その際、イオン交換樹脂再生廃液1は、中和処理さ
れないで、そのまま減圧蒸留工程2へ送られて処理され
る。
【0012】何故ならば、アルカノールアミンは、酸性
条件下においては、非揮発性のアルカノールアミン酸塩
を生成しており、従って、溶解性が高くて全てが濃縮側
に存在するが、中性条件下においては、蒸気留分3に混
入される為、蒸発凝縮水側に存在して放流水のCOD値
を高めるからである。
【0013】なお、アルカノールアミンが含有された強
酸性廃液であるイオン交換樹脂再生廃液1の代表例とし
て、原子力発電所の復水脱塩工程に設置されているイオ
ン交換樹脂の再生時に発生するイオン交換樹脂再生廃液
が挙げられるが、この再生廃液は、エタノール若しくは
プロパノールの第1級、第2級又は第3級アミンでなる
アルカノールアミンの他、ヒドラジンが含有された強酸
性廃水であって、かつ、クラッドも等も含有されてお
り、その為、CODが高くて中和処理を行っても、その
まま放流することができないものである。
【0014】そこで、減圧蒸留工程2へ送って処理する
が、ここにおいては、減圧蒸留により濃縮されて減量化
せしられる。その際、減圧蒸留は、低温で行うのが好ま
しい。すなわち、真空度とのバランスを所定に制御しな
がら、40℃〜80℃(より好ましくは、50℃〜60
℃)の低温域で行うのが好ましい。
【0015】これは、かかる範囲より低温側では蒸発が
促進されず、従って、濃縮効率を向上させることができ
ないと共に、それと反対の高温側では、前記蒸発装置等
の加熱負荷が増加されて腐食が促進される恐れがあるか
らである。
【0016】なお、減圧蒸留工程2には、例えば、加熱
蒸気で昇温し得ると共に真空ポンプで減圧し得るように
構成された蒸発装置等、適当な減圧蒸留装置が設置され
ている。
【0017】よって、減圧蒸留によりイオン交換樹脂再
生廃液1を10〜30倍に濃縮することができ、そし
て、大部分の蒸発留分3が水に戻されて蒸発凝縮水とし
て放流されるが、その際、必要に応じて中和処理4を行
ってもよい。
【0018】この処理により、蒸発凝縮水に含有されて
いる有機物を除去することができるから放流若しくは投
棄しても問題ない。また、例えば、かかる蒸発凝縮水に
少量の塩酸が含有されている場合においては、その中和
に用いるアルカリを、原子力発電所内に設置されている
別ラインのアニオン交換樹脂の再生処理に用いられた水
酸化ナトリウム廃水を転用してもよい。
【0019】一方、濃縮廃液5は、炉6へ送られて焼却
される。従って、これにより、一系列の処理フローで廃
棄物を完全に処分することができる。なお、この焼却
は、必要に応じて所定の焼却方法、例えば、ダイレクト
に炉で焼却する方法や噴霧燃焼させる方法や液中で燃焼
される方法等を選択することができるが、前記液中燃焼
方法が最も好ましい。
【0020】すなわち、この方法を用いると、焼却時に
発生するガスを液中に溶解させながら吸収できる為に、
悪臭成分の排出を防止することができると共に炉の腐食
を防止することができ、しかも、中和処理も燃焼と同時
に行うことができる為、炉とは別に中和槽を設置する必
要がなく、従って、経済的効果が大きい。
【0021】なお、この点に関し、例えば、前記噴霧燃
焼方法を用いると、水酸化ナトリウム用の中和槽の設置
が必要とされると共に塩による炉腐食を防止する為に装
置の構成材料を適当なものに変更しなければならなく、
従って、不利である。
【0022】以上、詳述したように本発明においては、
アルカノールアミンが含有されている強酸性廃液のイオ
ン交換樹脂再生廃液を、減圧蒸留により濃縮させて減量
化せしめた後、焼却するようにしているから、それを容
易に処理することができる。
【0023】
【実施例】加圧水型原子力発電所の復水処理用カチオン
交換樹脂の再生廃液とほぼ同等の物質比率で模擬液(エ
タノールアミン含有の酸性液)を作成し、それをそのま
ま減圧蒸留で20倍に濃縮した。その際の減圧蒸留条件
は、減圧度が20torr、温度は50℃〜60℃であ
った。これにより得られた水質分析結果を表1において
示す。
【0024】
【表1】 なお、その後、濃縮液を、水酸化ナトリウムを噴霧しな
がら液中燃焼させて焼却し、その燃焼時におけるガスの
発生や臭気の発生等を調べたが、特に問題になるような
ことはなかった。また、蒸発留分は水に戻してCODを
測定したところ、10ppm以下であったので水酸化ナ
トリウムで中和し、塩化ナトリウム水溶液として放流す
ることができた。
【0025】
【比較例】
[比較例1]…上記実施例の模擬液と同一の模擬液を水
酸化ナトリウムで中和して塩酸を塩化ナトリウム塩に変
えてから減圧蒸留を行ったこと以外の条件は、上記実施
例と同一条件で処理したところ、蒸発凝縮水のCOD
は、上記実施例のそれと比較して非常に高くて200p
pm以上であった為、中和処理しても放流するに適した
水質が得られなかった。
【0026】また、濃縮液は、中和処理により多量の塩
化ナトリウム塩を含む廃水になっている為、それを上記
実施例と同様に液中燃焼させようとしても、噴霧スプレ
ーの吐出口に塩化ナトリウム塩が固化してスプレー詰ま
りが発生して困難であった。
【0027】[比較例2]…減圧蒸留条件の温度を30
℃に設定したこと以外の条件は、上記実施例と同一条件
で処理したところ、蒸留が良好に進まず濃縮倍率が上昇
しなかった為、濃縮水の燃焼を見送った。
【0028】[比較例3]…減圧蒸留の終了まで上記実
施例と同一条件で処理した後、濃縮水を水酸化ナトリウ
ムで中和し、それを噴霧燃焼方法により焼却した。そし
て、蒸発留分は水に戻し、水酸化ナトリウムで中和して
塩化ナトリウム水溶液として放流した。しかし、濃縮液
は、中和処理により多量の塩化ナトリウム塩を含む廃液
になっている為、それを上記実施例と同様に液中燃焼さ
せようとしても、噴霧スプレーの吐出口に塩化ナトリウ
ム塩が固化してスプレー詰まりが発生して困難であっ
た。
【0029】
【発明の効果】上述の如く、本発明によると、アルカノ
ールアミンが含有されている強酸性廃液のイオン交換樹
脂再生廃液を容易に処理することができる方法を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】イオン交換樹脂再生廃液の処理フローを示す図
である。
【符号の説明】
1 イオン交換樹脂再生廃液 2 減圧蒸留工程 3 蒸発留分 4 中和処理 5 濃縮廃液 6 炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G21F 9/14 G21F 9/14 (56)参考文献 特開 平9−314128(JP,A) 特開 平10−272478(JP,A) 特開 昭54−3364(JP,A) 原徹編集、公害防止設備工程図集、第 1刷、株式会社化学工業社、昭和47年9 月1日、p.366〜367 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 49/00 C02F 1/00 - 1/18 G21F 9/08 G21F 9/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカノールアミン含有酸性廃液である
    イオン交換樹脂再生廃液を中和させないでそのまま減圧
    蒸留せしめて濃縮減量化した後、焼却することを特徴と
    するイオン交換樹脂再生廃液の処理方法。
  2. 【請求項2】 減圧蒸留を40℃〜80℃で行うことを
    特徴とする請求項1に記載のイオン交換樹脂再生廃液の
    処理方法。
  3. 【請求項3】 焼却を液中で行うことを特徴とする請求
    項1又は2に記載のイオン交換樹脂再生廃液の処理方
    法。
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