JP5215199B2 - 難分解性有機化合物の処理方法及び処理装置 - Google Patents

難分解性有機化合物の処理方法及び処理装置 Download PDF

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本発明は、難分解性有機化合物を安全に効率よく処理する方法及び装置に関する。
代表的な難分解性物質として知られているフッ素系有機化合物は化学的に非常に安定な性質を持つため、撥水剤、表面処理剤、コーティング剤等様々な用途で広く使用されている。特に、パーフルオロカルボン酸類(PFCA類)やパーフルオロアルキルスルホン酸類は、多くの産業で使用されている。しかし、近年、パーフルオロオクタン酸(PFOA)やパーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)が野生生物や環境水中に存在していることが明らかとなっている。
このような背景から、工場等から排出される微量のフッ素系有機化合物を分解、無害化する技術が望まれている。しかし、PFCA類やパーフルオロアルキルスルホン酸類等のフッ素系有機化合物は難分解性物質であり、特にPFOS、PFOAは、非常に安定な物質であり、難分解性物質の処理に適用される通常の促進酸化処理(オゾン、オゾン/UV、過酸化水素/UV、酸化チタン光触媒、フェントン法)では全く分解しないことが知られている(例えば、非特許文献1,2参照)。
近年、ヘテロポリ酸光触媒を用いて、上記これらの物質を光化学分解する方法(例えば、特許文献1参照)、活性酸素を生じさせる化学種の存在下で、光触媒を含む水層とフッ素系高分子化合物を含む超臨界状態又は液体状態の二酸化炭素層とを混合させながら光照射することにより、上記これらの物質を分解する方法(例えば、特許文献2参照)、又は亜臨界、超臨界水等の高温高圧下で、上記これらの物質を分解する方法(例えば、非特許文献1参照)等が提案されている。また、鉄粉存在下で200〜370℃にて熱水処理する方法(例えば、特許文献3参照)、3価の鉄イオン共存下で光照射して分解処理する方法(例えば、特許文献4参照)も提案されている。そして、過硫酸塩を用いた分解法としては光照射(例えば、特許文献5参照)、または100〜200℃の熱水(例えば、特許文献6参照)を組み合わせた分解方法が提案されている。
また、上記これらの物質を吸着処理する方法として、イオン交換樹脂を用いる方法(例えば、特許文献7参照)、活性炭を用いる方法等も提案されている。
特許第3937006号公報 特許第3837468号公報 特開2006−306736号公報 特開2007−83096号公報 特開2005−225785号公報 特開2008−285449号公報 特開2002−59160号公報
環境浄化技術、第7巻、第8号、p31−36 Journal of Chromatography,第1082号(2005年),p110−119
しかし、特許文献1及び2の方法では、トリフルオロ酢酸を代表とする炭素数1〜5程度のフッ素系有機化合物を分解対象とするものであって、フッ素系有機化合物のうち最も広く使用されている炭素数8のPFOA、PFOSを分解対象とするものではない。
また、亜臨界、超臨界水を用いた非特許文献1の方法では、微量のフッ素系有機化合物を分解する場合、効率が非常に悪く、また、経済面、安全面にも問題があるため、常温、常圧で分解する技術が望まれている。
また、特許文献3,6の方法では、いずれも100℃以上に加温することが必要で、エネルギーコスト及び装置の運転管理上の安全性に課題がある。
また、特許文献4の方法では、対象物がフルオロカルボン酸類を対象としており、非常に分解が困難なPFOS等のパーフルオロアルキルスルホンが対象となっていない。また、PFCA類の実施例は炭素数が5以下のトリフルオロ酢酸、ノナフルオロペンタン酸のフッ素化カルボン酸を対象としており、PFOA等の炭素数が大きな対象物質に対する分解効果に対しては具体的に示されていない。
また、特許文献5の方法では、過硫酸と光照射で硫酸ラジカルを生成し分解する方法が提案されているが、対象物質に非常に分解が困難なPFOS等のパーフルオロアルキルスルホン酸類が対象となっておらず、PFCA類の実施例は炭素数が比較的小さいトリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピレン酸のフッ素化カルボン酸を対象としている。また、PFOA等の炭素数が大きな対象物質に対する分解効果については具体的に示されていない。
また、樹脂や活性炭等の吸着剤を用いる特許文献7の方法では、吸着後の吸着剤の処理に課題がある。
そこで、本発明は、フッ素系有機化合物等の難分解性有機化合物、特にPFOA、PFOSを含む溶液の処理において、常温、常圧で効率よくフッ素系有機化合物等の難分解性有機化合物(特にPFOA、PFOS)を分解処理することができる処理方法及び処理装置を提供することを目的とする。
本発明の難分解性有機化合物の処理方法は、難分解性有機化合物に、過硫酸塩及びキレート鉄を添加して、前記難分解性有機化合物を分解処理するものである。
また、前記難分解性有機化合物の処理方法において、前記難分解性有機化合物がフッ素系有機化合物であることが好ましい。
また、前記難分解性有機化合物の処理方法において、前記キレート鉄が有機酸鉄であることが好ましい。
また、前記難分解性有機化合物の処理方法において、前記有機酸鉄がクエン酸鉄であり、クエン酸と鉄塩とを混合することにより調製されることが好ましい。
また、前記難分解性有機化合物の処理方法において、前記難分解性有機化合物処理後の溶液を活性炭処理することが好ましい。
また、本発明の難分解性有機化合物の処理装置は、難分解性有機化合物に、過硫酸塩及びキレート鉄を添加して、前記難分解性有機化合物を分解処理させるための分解反応槽と、前記分解反応槽に前記過硫酸塩を添加する過硫酸塩添加手段と、前記分解反応槽に前記キレート鉄を添加するキレート鉄添加手段と、を備えるものである。
また、前記難分解性有機化合物の処理装置において、前記難分解性有機化合物がフッ素系有機化合物であることが好ましい。
また、前記難分解性有機化合物の処理装置において、前記キレート鉄が有機酸鉄であることが好ましい。
また、前記難分解性有機化合物の処理装置において、前記有機酸鉄がクエン酸鉄であり、クエン酸と鉄塩とを混合して前記クエン酸鉄を生成させるための生成反応槽を備えることが好ましい。
また、前記難分解性有機化合物の処理装置において、前記難分解性有機化合物処理後の溶液を活性炭処理する活性炭装置を備えることが好ましい。
本発明によれば、フッ素系有機化合物等の難分解性有機化合物、特にPFOA、PFOSを含む溶液の処理において、常温、常圧で効率よくフッ素系有機化合物等の難分解性有機化合物(特にPFOA、PFOS)を分解することができる。
本発明の実施形態に係るフッ素系有機化合物の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るフッ素系有機化合物の処理装置の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係るフッ素系有機化合物の処理装置の構成の一例を示す模式図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。以下の実施形態では、難分解性有機化合物のうち、フッ素系有機化合物を分解対象物質として説明するが、本実施形態は、フッ素系有機化合物に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るフッ素系有機化合物の処理装置の構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、フッ素系有機化合物の処理装置1は、フッ素系有機化合物を分解させるための分解反応槽10と、過硫酸塩用ポンプ12と過硫酸塩供給ライン14とを備える過硫酸塩添加手段と、過硫酸塩タンク16と、キレート鉄用ポンプ18とキレート鉄供給ライン20とを備えるキレート鉄添加手段と、キレート鉄タンク22と、被処理水流入ライン24と、処理水排出ライン26と、を備えるものである。
分解反応槽10の被処理水供給口(不図示)には、被処理水流入ライン24が接続されており、分解反応槽10の処理水排出口(不図示)には、処理水排出ライン26が接続されている。また、分解反応槽10の過硫酸塩供給口(不図示)と過硫酸塩タンク16との間は、過硫酸塩供給ライン14により接続されている。また、分解反応槽10のキレート鉄供給口(不図示)とキレート鉄タンク22との間は、キレート鉄供給ライン20により接続されている。また、過硫酸塩供給ライン14には、過硫酸塩用ポンプ12が設けられ、キレート鉄供給ライン20には、キレート鉄用ポンプ18が設けられている。
本実施形態において、過硫酸塩添加手段は、過硫酸塩用ポンプ12、過硫酸塩供給ライン14により構成されているが、過硫酸塩を分解反応槽10に供給することができる構成であれば、必ずしも上記構成に制限されるものではない。また同様に、キレート鉄添加手段は、キレート鉄用ポンプ18、キレート鉄供給ライン20により構成されているが、キレート鉄を分解反応槽10に供給することができる構成であれば、必ずしも上記構成に制限されるものではない。
分解反応槽10は、フッ素系有機化合物を含む溶液に、過硫酸塩及びキレート鉄を添加して、フッ素系有機化合物を分解処理するための槽であれば、その構造は特に制限されるものではないが、フッ素系有機化合物の分解効率を高める点で、分解反応槽10内に撹拌装置(攪拌機、散気装置、水中ポンプ等)を設けることが好ましい。分解反応槽10内での反応時のpHは7以下、好ましくは2〜5の範囲が好ましい。また、反応時の温度は15〜30℃の常温で実施することが可能であるが、必要に応じて加温して実施することも可能である。
以下に、本実施形態に係る処理装置1を用いたフッ素系有機化合物の処理について説明する。
被処理水は、被処理水流入ライン24から分解反応槽10に流入する。その被処理水に、過硫酸塩用ポンプ12により過硫酸塩が供給される。また、キレート鉄用ポンプ18により、キレート鉄が供給されることで、分解反応槽10において、フッ素系有機化合物の分解処理が行われる。分解反応槽10は、攪拌機、ミキサー、水中ポンプ、エアレーション等で酸化剤と分解対象物質とを混合することが好ましい。また、水の滞留時間(反応時間)は、少なくとも5分以上とすることが好ましい。さらに、分解対象物質が1mg/L以下と低濃度の場合、分解反応槽10を2〜3段に直列につないで、多段処理することがより効率的である。その結果、常温、常圧下でフッ素系有機化合物を効率的に分解させることができる。
なお、硫酸ラジカルより酸化力の強いヒドロキシラジカルを発生するフェントン処理、オゾン/UV、オゾン/過酸化水素等の促進酸化処理において、PFOSの分解が全く見られず(Journal of Chromatography,第1082号(2005年),p110−119)、本実施形態のように、過硫酸塩にキレート鉄を添加することにより生成する硫酸ラジカルで、PFOSの分解が見られることは、本発明者の鋭意検討により初めて得られた結果である。
一方、硫酸ラジカルを発生する一般的な手法として、過硫酸に鉄塩を添加する方法や過硫酸に光照射する方法が知られており、これらを実際にフッ素系有機化合物に適用することも提案されている(特開2005−225785号公報)。
しかし、本発明者らは、硫酸ラジカルの発生方法によって、PFOS,PFOAの分解率が変わることを初めて見出したことで本発明に至った。つまり、過硫酸に2価鉄を添加して分解処理するよりも、過硫酸塩にキレート鉄、特に有機酸鉄(クエン酸鉄、グルコン酸鉄等)を添加して、PFOS,PFOAを分解処理することで分解率を上げることができる。特に、PFOAにおいては、過硫酸、及び過硫酸に鉄塩を添加した系では明確な分解反応が確認されなかったにも関わらず、本発明では明確に分解を確認することができた(下記、実施例参照)。本現象に関わるメカニズムは明らかになっていないが、クエン酸鉄等のキレート鉄を添加することで、過硫酸の分解から生じるフッ素系有機化合物の分解に有効な硫酸ラジカルの生成を促進させるだけでなく、硫酸ラジカルを徐放的に放出することで、常温、常圧下で効率よくフッ素系有機化合物を分解すると考えられる。
なお、本発明者らは、過酸化水素とキレート鉄を含む鉄によるフェントン処理後に過硫酸塩を用いて有機汚染物質を浄化する方法(特開2006−341195号公報)、及び過硫酸と過酸化水素とキレート鉄を含む鉄の存在下で、有機汚染物質を浄化する方法(特開2006−75469号公報)を提案している。しかし、特開2006−341195号公報では、フェントン処理により生じるヒドロキシラジカルにより分解した後に、過硫酸の酸化力で分解する方法であり、硫酸ラジカルを利用した方法ではない。また、特開2006−75469号公報では、過酸化水素の存在が必須の技術であり、鉄の形態に関してもキレート鉄、特に有機酸鉄を用いた特異的な促進効果については具体的な事例は示されていない。また、両方法とも分解対象物は、従来知られているオゾン、ヒドロキシラジカル等で常温、常圧で分解するトリクロロエチレン等であり、本実施形態と異なる。さらに、本実施形態は、過酸化水素を添加する装置が不要で、薬品コストも低く、更に分解対象物が従来常温、常圧では分解しないと考えられていた物質も対象となる点で、非常に有効である。
本実施形態の過硫酸塩とキレート鉄、特に有機酸鉄(クエン酸鉄、グルコン酸鉄等)を用いる方法により、フッ素系有機化合物は、フッ化物イオンまで分解させることができる。したがって、本実施形態では、その後の処理において、例えば、フッ化物イオンを既存のカルシウム処理法等によって環境無害なフッ化カルシウムに変換することも可能となる。さらに、フッ化カルシウムは酸処理でフッ素系有機化合物の原料であるフッ化水素酸になるので再原料化も可能となる。
分解反応槽10内の過硫酸塩濃度は、特に制限されるものではないが、例えば、フッ素系有機化合物の濃度の少なくとも10倍以上であることが好ましく、少なくとも10mg/L以上であることがより好ましい。また、分解反応槽10内における反応pHに関しては、特に調製する必要はないが、好ましくはpH7以下で反応させることが好ましい。また、過硫酸塩とキレート鉄との混合比は、特に制限されるものではないが、過硫酸塩が多いことが好ましく、モル混合比において過硫酸塩:キレート鉄が2:1〜50:1の範囲であることがより好ましい。
本実施形態では、フッ素系有機化合物の分解反応終了後、処理水を処理水排出ライン26から排出させる。処理水排出ライン26を通る処理水のpHは、分解反応槽10内での過硫酸の分解により生じる硫酸により、酸性に傾く場合がある。そのため、(反応中又は反応後の)分解反応槽10又は処理水排出ライン26に、苛性ソーダ等のアルカリ剤を注入し、中和することが好ましい。また、処理水には、未反応の過硫酸塩が残留している場合があるため、該過硫酸塩を処理するために、例えば、処理水排出ライン26に亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム溶液等の還元剤を注入し、過硫酸塩を還元処理することが好ましい。
図2は、本発明の他の実施形態に係るフッ素系有機化合物の処理装置の構成の一例を示す模式図である。図2に示すフッ素系有機化合物の処理装置2において、図1に示すフッ素系有機化合物の処理装置1と同様の構成については同一の符合を付している。
図2に示すフッ素系有機化合物の処理装置2は、フッ素系有機化合物を分解させるための分解反応槽10と、過硫酸塩用ポンプ12と過硫酸塩供給ライン14とを備える過硫酸塩添加手段と、過硫酸塩タンク16と、キレート鉄用ポンプ18とキレート鉄供給ライン20とを備えるキレート鉄添加手段と、キレート鉄を生成させるための生成反応槽28と、被処理水流入ライン24と、処理水排出ライン26と、クエン酸添加手段としてのクエン酸供給ライン30と、鉄塩添加手段としての鉄塩供給ライン32と、を備えるものである。
生成反応槽28のクエン酸供給口(不図示)には、クエン酸供給ライン30が接続されており、生成反応槽28の鉄塩供給口(不図示)には、鉄塩供給ライン32が接続されている。また、生成反応槽28のキレート鉄排出口(不図示)と分解反応槽10のキレート鉄供給口(不図示)との間は、キレート鉄供給ライン20により接続されている。それ以外の構成は、図1に示すフッ素系有機化合物の処理装置1と同様の構成である。
生成反応槽28は、クエン酸鉄を生成するための槽であり、クエン酸鉄の生成効率を高める点で、生成反応槽28内に撹拌装置(攪拌機、散気装置、水中ポンプ等)を設けることが好ましい。
以下に、本実施形態に係る処理装置2を用いたフッ素系有機化合物の処理について説明する。
まず、クエン酸供給ライン30からクエン酸を、鉄塩供給ライン32から鉄塩を生成反応槽28に供給し、混合してクエン酸鉄を生成させる。被処理水は、被処理水流入ライン24から分解反応槽10に流入する。その被処理水に、過硫酸塩用ポンプ12及びキレート鉄用ポンプ18により、過硫酸塩及びクエン酸鉄が供給される。このような方法によっても、上記同様にフッ素系有機化合物を分解することが可能である。また、クエン酸及び鉄塩からクエン酸鉄を生成させ、生成したクエン酸鉄をフッ素系有機化合物の分解に用いる方が、市販のクエン酸鉄を購入する場合よりも、処理コストを大幅に削減することができる。但し、本実施形態のように、クエン酸と鉄塩とを混合させる場合には、クエン酸鉄を充分に生成させてから、分解反応槽10に供給することが好ましい。なお、クエン酸と鉄塩とを生成反応槽28で混合させ、クエン酸鉄を生成することができればクエン酸供給ライン30及び鉄塩供給ライン32は必ずしも必要ではない。
本実施形態に用いられる過硫酸塩は、過硫酸カリウムまたは過硫酸ナトリウムを好適に用いることができるが、これらに限定されるものではない。本実施形態に用いられるクエン酸は、クエン酸、またはクエン酸ナトリウム等が好適に用いることができるが、これらに限定されるものではない。本実施形態に用いられる鉄塩は、2価鉄、または3価鉄の塩化鉄、硫酸鉄等が用いることができるが、これらに制限されるものではない。
図3は、本発明の他の実施形態に係るフッ素系有機化合物の処理装置の構成の一例を示す模式図である。図3に示すフッ素系有機化合物の処理装置3において、図1に示すフッ素系有機化合物の処理装置1と同様の構成については同一の符合を付している。
図3に示すフッ素系有機化合物の処理装置3は、フッ素系有機化合物を分解させるための分解反応槽10と、過硫酸塩用ポンプ12と過硫酸塩供給ライン14とを備える過硫酸塩添加手段と、過硫酸塩タンク16と、キレート鉄用ポンプ18とキレート鉄供給ライン20とを備えるキレート鉄添加手段と、キレート鉄タンク22と、被処理水流入ライン24と、処理水排出ライン26,27と、活性炭装置34と、を備えるものである。分解反応槽10と活性炭装置34との間は、処理水排出ライン26により接続されている。
分解反応槽10により処理された処理水には、未反応の過硫酸塩やフッ素系有機化合物が存在している場合がある。そこで、本実施形態では、処理水を活性炭装置34に通水させ、活性炭処理を行うことにより、未反応の過硫酸塩やフッ素系有機化合物の処理を行うことができる。活性炭装置34による活性炭処理は、例えば、粉末活性炭を用いた完全混合槽による活性炭処理、活性炭塔を用いた粒状活性炭の固定床による処理、粒状活性炭を用いた流動床による処理等を挙げることができる。但し、必ずしもこれらに制限されるものではない。
処理水を活性炭装置34に通水させる際には、活性炭の寿命を延ばすことができる点で、処理水排出ライン26に苛性ソーダ等のpH調整剤を注入し、処理水を中和又は処理水のpHを5.5〜7.5の範囲に調製することが好ましい。活性炭装置34への通水時の空塔速度は、1〜20(1/hr)の範囲であることが好ましい。
さらに、活性炭の寿命を延ばすことができる点で、処理水排出ライン26に亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、過酸化水素等の還元剤を注入し、残留する過硫酸塩を還元させることがより好ましい。
本実施形態の処理対象となる難分解性有機化合物は、フッ素系有機化合物である。フッ素系有機化合物は、分子中にフッ素原子を含む有機化合物であれば特に制限されるものではないが、例えば、パーフルオロオクタン酸(PFOA)、パーフルオロデカン酸(PFDA)、パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、パーフルオロブタンスルホン酸(PFBS)等の水素原子が全てフッ素原子に置換されたアルキル基に、スルホ基(SOH基)、カルボキシル基(COOH基)、アミノ基(NH基)から選ばれる少なくとも1つの基が結合しているパーフルオロアルキルスルホン酸類、パーフルオロアルキルカルボン酸類、パーフルオロアルキルアミン類等のフッ素系有機化合物であることが好ましく、水素原子が全てフッ素原子に置換された直鎖のアルキル基に、スルホ基、カルボキシル基、アミノ基から得らばれる少なくとも1つの基が結合しているフッ素系有機化合物であることがより好ましい。なお、本明細書において、スルホ基、カルボキシル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1つの基が結合しているフッ素系有機化合物には、それらの塩も含まれる。
本実施形態に用いられるキレート鉄は、EDTA−鉄、クエン酸鉄、グルコン酸鉄等の有機酸鉄が挙げられるが、それらの中でもクエン酸鉄がコスト、分解効果、取り扱いの点から、より好ましい。
本実施形態の処理方法は、上記難分解性有機化合物を含む水、排水、土壌、底質、汚泥、地下水等の処理に好適に使用される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示す装置を用いて、PFOSの分解試験を実施した。実施例1では、フッ素系有機化合物を含む溶液として、濃度100μg/LのPFOSを含む排水を用いた。該PFOSを含む排水に濃度5000mg/Lの過硫酸ナトリウム、濃度86mg/Lのクエン酸及び249mg/Lの硫酸鉄七水和物(2価鉄として50mg/L)を混合することにより調製したクエン酸鉄を添加した。PFOS分解反応中のpHは2〜5の範囲であった。そして、反応開始から2日後に余剰な過硫酸塩等の酸化剤をチオ硫酸ナトリウムで還元した。そして、排水中のPFOS濃度をLC−MSにより測定した。なお、分解試験における水温は15〜20℃の範囲で実施した。
(実施例2)
実施例2では、反応開始から2日後に余剰な酸化剤をチオ硫酸ナトリウムで還元する代わりに、活性炭により除去したこと以外は、実施例1と同様の条件でフッ素系有機化合物の分解試験を行った。
(比較例1)
比較例1では、フッ素系有機化合物を含む溶液として、濃度100μg/LのPFOSを含む排水を2日放置し、その後、該排水中のPFOS濃度をLC−MSにより測定した。
(比較例2)
比較例2では、濃度100μg/LのPFOSを含む排水に、濃度5000mg/Lの過硫酸ナトリウムを添加し、反応開始から2日後に余剰な過硫酸塩等の酸化剤をチオ硫酸ナトリウムで還元した。そして、排水中のPFOS濃度をLC−MSにより測定した。
(比較例3)
比較例3では、濃度100μg/LのPFOSを含む排水に、濃度5000mg/Lの過硫酸ナトリウム、濃度249mg/L(2価鉄として50mg/L)の硫酸鉄七水和物を添加し、反応開始から2日後に余剰な過硫酸塩等の酸化剤をチオ硫酸ナトリウムで還元した。そして、排水中のPFOS濃度をLC−MSにより測定した。
Figure 0005215199
表1に、実施例1,2及び比較例1〜3のPFOS濃度をまとめた。表1から判るように、PFOSを含む溶液に過硫酸ナトリウム及びクエン酸鉄を添加した実施例1,2の方が、過硫酸ナトリウム添加のみの比較例2及び過硫酸ナトリウム及び硫酸鉄を添加した比較例3より、PFOSの分解効率を向上させることができた。比較例3の過硫酸ナトリウム及び硫酸鉄の組み合わせでも硫酸ラジカルは生成するが、比較例2の過硫酸単独と比較して分解効率の向上は認められなかった。クエン酸鉄を用いることによる分解促進のメカニズムは明らかではないが、実施例1,2の方がフッ素系有機化合物を効率的に分解できる形で鉄、または硫酸ラジカルを徐放的に供給すること、または有機酸を加えることで有機ラジカルが発生すること等が有効に作用した結果、常温、常圧でPFOSの分解効率が向上した。
(実施例3)
図1に示す装置を用いて、PFOAの分解試験を実施した。実施例3では、フッ素系有機化合物を含む溶液として、濃度75μg/LのPFOAを含む排水を用いた。該PFOAを含む排水に濃度5000mg/Lの過硫酸ナトリウム、濃度86mg/Lのクエン酸及び249mg/Lの硫酸鉄七水和物(2価鉄として50mg/L)を混合することにより調製したクエン酸鉄を添加した。PFOA分解反応中のpHは2〜5の範囲であった。そして、反応開始から2日後に余剰な過硫酸塩等の酸化剤をチオ硫酸ナトリウムで還元した。そして、排水中のPFOA濃度をLC−MSにより測定した。なお、分解試験における水温は15〜20℃の範囲で実施した。
(比較例4)
比較例4では、フッ素系有機化合物を含む溶液として、濃度75μg/LのPFOAを含む排水を2日放置し、その後、該排水中のPFOA濃度をLC−MSにより測定した。
(比較例5)
比較例5では、濃度100μg/LのPFOAを含む排水に、濃度5000mg/Lの過硫酸ナトリウム、濃度249mg/L(2価鉄として50mg/L)の硫酸鉄七水和物を添加し、反応開始から2日後に余剰な過硫酸塩等の酸化剤をチオ硫酸ナトリウムで還元した。そして、排水中のPFOA濃度をLC−MSにより測定した。
Figure 0005215199
表2に、実施例3及び比較例4,5のPFOA濃度をまとめた。表2から判るように、PFOAを含む排水に過硫酸ナトリウム及びクエン酸鉄を添加した実施例3においてのみ、PFOAの明らかな分解が生じた。この例でも、比較例5で過硫酸と鉄から生じる硫酸ラジカルでは分解が見られず、本発明においてのみ分解が生じており、本発明の有効性を確認した。このように、過硫酸ナトリウム及びクエン酸鉄の組み合わせは、常温、常圧でのフッ素系有機化合物の分解、特に、PFOSやPFOAのような安定性の高いフッ素系有機化合物の分解に対しても非常に有効であることを確認した。
1〜3 処理装置、10 分解反応槽、12 過硫酸塩用ポンプ、14 過硫酸塩供給ライン、16 過硫酸塩タンク、18 キレート鉄用ポンプ、20 キレート鉄供給ライン、22 キレート鉄タンク、24 被処理水流入ライン、26,27 処理水排出ライン、28 生成反応槽、30 クエン酸供給ライン、32 鉄塩供給ライン、34 活性炭装置。

Claims (10)

  1. 難分解性のフッ素系有機化合物に、過硫酸塩及びキレート鉄を添加して、前記難分解性のフッ素系有機化合物を分解処理することを特徴とする難分解性有機化合物の処理方法。
  2. 請求項1記載の難分解性有機化合物の処理方法であって、前記キレート鉄が有機酸鉄であることを特徴とする難分解性有機化合物の処理方法。
  3. 請求項記載の難分解性有機化合物の処理方法であって、前記有機酸鉄がクエン酸鉄であり、クエン酸と鉄塩とを混合することにより調製されることを特徴とする難分解性有機化合物の処理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の難分解性有機化合物の処理方法であって、前記過硫酸塩:前記キレート鉄のモル混合比は、2:1〜50:1の範囲であることを特徴とする難分解性有機化合物の処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の難分解性有機化合物の処理方法であって、前記難分解性のフッ素系有機化合物を含む溶液を前記難分解性有機化合物の処理方法で処理した後の溶液を活性炭処理することを特徴とする難分解性有機化合物の処理方法。
  6. 難分解性のフッ素系有機化合物に、過硫酸塩及びキレート鉄を添加して、前記難分解性のフッ素系有機化合物を分解処理させるための分解反応槽と、
    前記分解反応槽に前記過硫酸塩を添加する過硫酸塩添加手段と、
    前記分解反応槽に前記キレート鉄を添加するキレート鉄添加手段と、を備えることを特徴とする難分解性有機化合物の処理装置。
  7. 請求項6記載の難分解性有機化合物の処理装置であって、前記キレート鉄が有機酸鉄であることを特徴とする難分解性有機化合物の処理装置。
  8. 請求項記載の難分解性有機化合物の処理装置であって、前記有機酸鉄がクエン酸鉄であり、クエン酸と鉄塩とを混合して前記クエン酸鉄を生成させるための生成反応槽を備えることを特徴とする難分解性有機化合物の処理装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の難分解性有機化合物の処理装置であって、前記過硫酸塩:前記キレート鉄のモル混合比は、2:1〜50:1の範囲であることを特徴とする難分解性有機化合物の処理装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の難分解性有機化合物の処理装置であって、前記難分解性のフッ素系有機化合物を含む溶液を前記分解反応槽で処理した後の溶液を活性炭処理する活性炭装置を備えることを特徴とする難分解性有機化合物の処理装置。
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