JP3081905B2 - 場所打ちコンクリート杭およびその施工法 - Google Patents
場所打ちコンクリート杭およびその施工法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、場所打ちコンクリ
ート杭およびその施工法に関するものである。
ート杭およびその施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】場所打ちコンクリート杭は周知のよう
に、例えば掘削孔内に鉄筋カゴをセットし、コンクリー
トを打設して形成するものであるが、この場所打ちコン
クリート杭を引張り抵抗材として使用する場合や、地震
時等に作用する引張り力によるコンクリートのひび割れ
を防止するために、杭体中にPC鋼より線等の引張り材
を埋込みこれに引張り力を与えて、コンクリート杭に予
め圧縮力(プレストレス)を与えるようにすることがあ
る。
に、例えば掘削孔内に鉄筋カゴをセットし、コンクリー
トを打設して形成するものであるが、この場所打ちコン
クリート杭を引張り抵抗材として使用する場合や、地震
時等に作用する引張り力によるコンクリートのひび割れ
を防止するために、杭体中にPC鋼より線等の引張り材
を埋込みこれに引張り力を与えて、コンクリート杭に予
め圧縮力(プレストレス)を与えるようにすることがあ
る。
【0003】前記引張り材は通常PC鋼より線を1本ま
たは複数本束ねたもので、鉄筋のように簡単に接合する
ことはできないので、必要な長さのものを地上で組み立
て、コンクリート打設に先立ち、鉄筋カゴを掘削孔に挿
入する際に、鉄筋カゴに固定してシース管も挿入し、コ
ンクリート打設後にシース管内に引張り材を挿入し、こ
れを緊張させ、コンクリートに圧縮力(プレストレス)
を与える。
たは複数本束ねたもので、鉄筋のように簡単に接合する
ことはできないので、必要な長さのものを地上で組み立
て、コンクリート打設に先立ち、鉄筋カゴを掘削孔に挿
入する際に、鉄筋カゴに固定してシース管も挿入し、コ
ンクリート打設後にシース管内に引張り材を挿入し、こ
れを緊張させ、コンクリートに圧縮力(プレストレス)
を与える。
【0004】このように、鉄筋カゴ建込み時には、接合
が容易なシース管だけを地上から掘削した杭孔に埋め込
んでおき、コンクリート打設後にシース管内に引張り材
を挿入して、その後、モルタル等の固結材をシース管内
に注入して杭体コンクリートと引張り材を一体化してい
る。
が容易なシース管だけを地上から掘削した杭孔に埋め込
んでおき、コンクリート打設後にシース管内に引張り材
を挿入して、その後、モルタル等の固結材をシース管内
に注入して杭体コンクリートと引張り材を一体化してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】地下室などの地下躯体
が構築される場合は、地上面よりも下方に基礎面が位置
し、杭は掘削孔の全長に対して基礎面から下方の部分だ
けが実長となり、コンクリートも掘削孔の内部の下方部
分の杭実長に相当する深さにのみ打設され、その上の部
分の掘削孔内部の空打ち部は砂等で埋め戻される。
が構築される場合は、地上面よりも下方に基礎面が位置
し、杭は掘削孔の全長に対して基礎面から下方の部分だ
けが実長となり、コンクリートも掘削孔の内部の下方部
分の杭実長に相当する深さにのみ打設され、その上の部
分の掘削孔内部の空打ち部は砂等で埋め戻される。
【0006】このため、従来のようにコンクリート打設
後に地上からシース管内に引張り材を挿入すると、引張
り材は空打ち部の部分にも配設され、杭の実長よりも上
方の部分の地上まで延びることになり、また、引張り材
の施工は地上からのものとなって施工性がよくなく、こ
れを解消するためにはシース管を地上まで延長すればよ
いが、これは前記した引張り材の場合と同様に空打ち部
の部分に配設することになる。そして、この引張り材の
施工は杭工事中の作業となり、工事が煩雑となる。
後に地上からシース管内に引張り材を挿入すると、引張
り材は空打ち部の部分にも配設され、杭の実長よりも上
方の部分の地上まで延びることになり、また、引張り材
の施工は地上からのものとなって施工性がよくなく、こ
れを解消するためにはシース管を地上まで延長すればよ
いが、これは前記した引張り材の場合と同様に空打ち部
の部分に配設することになる。そして、この引張り材の
施工は杭工事中の作業となり、工事が煩雑となる。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、地下室などの地下躯体が構築される場合に、引張り
材の施工が容易、かつ確実に行え、杭工事中の引張り材
の施工がなくなり工事の煩雑性をなくすことができ、施
工性のよい場所打ちコンクリート杭およびその施工法を
提供することにある。
し、地下室などの地下躯体が構築される場合に、引張り
材の施工が容易、かつ確実に行え、杭工事中の引張り材
の施工がなくなり工事の煩雑性をなくすことができ、施
工性のよい場所打ちコンクリート杭およびその施工法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、地下躯体が構築される場合で、地下
掘削で杭頭を露出させたコンクリート杭に長さ方向にボ
ーリング孔をその上端が杭上端に開口するように削孔
し、該ボーリング孔に引張り材を挿入したことを要旨と
するものである。
するため、第1に、地下躯体が構築される場合で、地下
掘削で杭頭を露出させたコンクリート杭に長さ方向にボ
ーリング孔をその上端が杭上端に開口するように削孔
し、該ボーリング孔に引張り材を挿入したことを要旨と
するものである。
【0009】第2に、引張り材を挿入するボーリング孔
は下端部を拡径部に形成したこと、第3に、引張り材を
挿入するボーリング孔は下端部の孔壁に螺旋溝を形成し
たことを要旨とするものである。
は下端部を拡径部に形成したこと、第3に、引張り材を
挿入するボーリング孔は下端部の孔壁に螺旋溝を形成し
たことを要旨とするものである。
【0010】第4に、引張り材は途中をU字状に折り返
し、この折り返し部を杭底に位置させて孔に挿入し、対
向して連結された一対の厚板状部材による支圧体の連結
部に前記折り返し部を掛着したことを要旨とするもので
ある。
し、この折り返し部を杭底に位置させて孔に挿入し、対
向して連結された一対の厚板状部材による支圧体の連結
部に前記折り返し部を掛着したことを要旨とするもので
ある。
【0011】第5に、地下躯体が構築される場合で、地
下掘削で杭頭が露出し、コンクリート杭に長さ方向に形
成したボーリング孔で下部を拡径部に形成した孔に、管
壁に螺旋溝を形成したシース管を挿入し、該シース管内
に先端に支圧体として厚板状の定着体を取り付けた引張
り材を挿入したことを要旨とするものである。
下掘削で杭頭が露出し、コンクリート杭に長さ方向に形
成したボーリング孔で下部を拡径部に形成した孔に、管
壁に螺旋溝を形成したシース管を挿入し、該シース管内
に先端に支圧体として厚板状の定着体を取り付けた引張
り材を挿入したことを要旨とするものである。
【0012】第6に、地下躯体が構築される場合で、地
上から掘削した杭孔内の下方部で地下躯体の基礎部とな
る部分にのみコンクリートを打設した後、地下掘削を行
って杭頭を露出し、コンクリート杭にボーリング孔を形
成し、ここに引張り材を挿入することを要旨とするもの
である。
上から掘削した杭孔内の下方部で地下躯体の基礎部とな
る部分にのみコンクリートを打設した後、地下掘削を行
って杭頭を露出し、コンクリート杭にボーリング孔を形
成し、ここに引張り材を挿入することを要旨とするもの
である。
【0013】第7に、地下躯体が構築される場合で、地
上から掘削した杭孔内の下方部で地下躯体の基礎部とな
る部分にのみシース管を建て込んでコンクリートを打設
した後、地下掘削を行って杭頭を露出し、シース管の下
部にボーリングにより拡径部または螺旋溝のいずれかを
形成し、これらシース管内およびボーリングにより形成
した拡径部または螺旋溝に引張り材を挿入したことを要
旨とするものである。
上から掘削した杭孔内の下方部で地下躯体の基礎部とな
る部分にのみシース管を建て込んでコンクリートを打設
した後、地下掘削を行って杭頭を露出し、シース管の下
部にボーリングにより拡径部または螺旋溝のいずれかを
形成し、これらシース管内およびボーリングにより形成
した拡径部または螺旋溝に引張り材を挿入したことを要
旨とするものである。
【0014】請求項1、請求項6記載の本発明によれ
ば、地下躯体が構築される場合、地上から掘削した杭孔
内の下方部で地下躯体の基礎部となる部分にのみコンク
リートを打設した後、地下掘削を行って杭頭を露出し、
その後にコンクリート杭にボーリング孔を形成し、ここ
に引張り材を挿入することで、杭工事が完了してから引
張り材の挿入作業ができ、杭工事中の作業がなくなって
施工性がよい。
ば、地下躯体が構築される場合、地上から掘削した杭孔
内の下方部で地下躯体の基礎部となる部分にのみコンク
リートを打設した後、地下掘削を行って杭頭を露出し、
その後にコンクリート杭にボーリング孔を形成し、ここ
に引張り材を挿入することで、杭工事が完了してから引
張り材の挿入作業ができ、杭工事中の作業がなくなって
施工性がよい。
【0015】請求項2、請求項3記載の本発明によれ
ば、前記作用に加えて、引張り材を挿入するボーリング
孔は下端部を拡径部、または、下端部の孔壁に螺旋溝を
形成したから、ボーリング孔を削孔する際にコンクリー
ト粉末等の塵が孔壁に付着しても、ボーリング孔に注入
するグラウト材との付着強度の低下を防止でき、コンク
リートとグラウト材との一体化を確保できる。
ば、前記作用に加えて、引張り材を挿入するボーリング
孔は下端部を拡径部、または、下端部の孔壁に螺旋溝を
形成したから、ボーリング孔を削孔する際にコンクリー
ト粉末等の塵が孔壁に付着しても、ボーリング孔に注入
するグラウト材との付着強度の低下を防止でき、コンク
リートとグラウト材との一体化を確保できる。
【0016】請求項4記載の本発明によれば、引張り材
はそのU字状の折り返し部が支圧体に掛着して杭底に定
着され、引張り材を緊張する際の引張力は支圧体の対向
して連結された一対の厚板状部材で支持されて分散され
る。よって、引張りの応力が杭底に集中せず、杭全体に
均等にプレストレスを導入できる。
はそのU字状の折り返し部が支圧体に掛着して杭底に定
着され、引張り材を緊張する際の引張力は支圧体の対向
して連結された一対の厚板状部材で支持されて分散され
る。よって、引張りの応力が杭底に集中せず、杭全体に
均等にプレストレスを導入できる。
【0017】請求項5記載の本発明によれば、支圧体と
して厚板状の定着体を引張り材の先端に取り付けた場合
は、応力が定着体の付近に集中しやすいが、この引張り
材を挿入するシース管の管壁に螺旋溝を形成するととも
に、該シース管を建て込むボーリング孔の下部を拡径部
に形成したから、応力が分散してプレストレスが均等に
導入される。
して厚板状の定着体を引張り材の先端に取り付けた場合
は、応力が定着体の付近に集中しやすいが、この引張り
材を挿入するシース管の管壁に螺旋溝を形成するととも
に、該シース管を建て込むボーリング孔の下部を拡径部
に形成したから、応力が分散してプレストレスが均等に
導入される。
【0018】請求項7記載の本発明によれば、請求項6
記載の本発明による作用に加えて、杭孔内の地下躯体の
基礎部となる部分にはシース管を予め建て込んであるか
ら、コンクリート打設後に引張り材を挿入するための孔
を杭孔の全長にわたってボーリングする必要がなく、引
張り材の施工時には拡径部または螺旋溝のいずれかを形
成するたけでよく、施工性がさらに向上する。
記載の本発明による作用に加えて、杭孔内の地下躯体の
基礎部となる部分にはシース管を予め建て込んであるか
ら、コンクリート打設後に引張り材を挿入するための孔
を杭孔の全長にわたってボーリングする必要がなく、引
張り材の施工時には拡径部または螺旋溝のいずれかを形
成するたけでよく、施工性がさらに向上する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の場所打ちコン
クリート杭の施工方法の第1実施形態の第1工程を示す
縦断正面図、図2同上平面図で、地下室等の地下躯体を
構築する場合に実施されるものである。まず、掘削孔1
を地上から削孔し、ここに杭鉄筋2を建て込んで掘削孔
1内の下方部で地下躯体の基礎部となる部分にのみコン
クリート3を打設した後、掘削孔1内の上方部の空打ち
部は砂などで埋め戻し、その後、基礎面まで地下掘削を
行って杭頭を露出し、杭体4を施工する。
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の場所打ちコン
クリート杭の施工方法の第1実施形態の第1工程を示す
縦断正面図、図2同上平面図で、地下室等の地下躯体を
構築する場合に実施されるものである。まず、掘削孔1
を地上から削孔し、ここに杭鉄筋2を建て込んで掘削孔
1内の下方部で地下躯体の基礎部となる部分にのみコン
クリート3を打設した後、掘削孔1内の上方部の空打ち
部は砂などで埋め戻し、その後、基礎面まで地下掘削を
行って杭頭を露出し、杭体4を施工する。
【0020】次に杭体4にその長さ方向にコンクリート
ボーリングを行い、ボーリング孔5を長さ方向に削孔す
る。このボーリング孔5の下部は、拡径部5aに形成
し、または図5に示すように第2実施形態として孔壁に
螺旋溝5bを形成する。この拡径部5aや螺旋溝5bの
形成は、機械的な拡径ピット、または水平噴射の高圧水
ジェットを利用する。一方、ボーリング孔5の上端は杭
体4の上端に開口する。
ボーリングを行い、ボーリング孔5を長さ方向に削孔す
る。このボーリング孔5の下部は、拡径部5aに形成
し、または図5に示すように第2実施形態として孔壁に
螺旋溝5bを形成する。この拡径部5aや螺旋溝5bの
形成は、機械的な拡径ピット、または水平噴射の高圧水
ジェットを利用する。一方、ボーリング孔5の上端は杭
体4の上端に開口する。
【0021】ボーリング孔5に図3に示すようにPC鋼
より線などによる引張り材6を挿入する。この引張り材
6の先端には厚板状の定着グリップ7を取り付けてお
き、図4に示すようにボーリング孔5内の先端の拡径部
5aにモルタル等のグラウト材8を注入して一次グラウ
トを行い、引張り材6を緊張した後、ボーリング孔5に
さらにグラウト材8を注入して二次グラウトを行う。
より線などによる引張り材6を挿入する。この引張り材
6の先端には厚板状の定着グリップ7を取り付けてお
き、図4に示すようにボーリング孔5内の先端の拡径部
5aにモルタル等のグラウト材8を注入して一次グラウ
トを行い、引張り材6を緊張した後、ボーリング孔5に
さらにグラウト材8を注入して二次グラウトを行う。
【0022】このとき、引張り材6の先端には定着グリ
ップ7が取り付けてあるから、これがグラウト材8を介
してボーリング孔5の先端に固定され、引張り力の支圧
体とて作用し、引張りの応力がグラウト材8を介して杭
体4に均等に導入される。
ップ7が取り付けてあるから、これがグラウト材8を介
してボーリング孔5の先端に固定され、引張り力の支圧
体とて作用し、引張りの応力がグラウト材8を介して杭
体4に均等に導入される。
【0023】また、ボーリングによる削孔の際に生じる
コンクリート粉末等の塵が孔壁に付着していることが多
いが、ボーリング孔6の下端部を拡径部5aに形成し、
またはここに螺旋溝5bを形成したから、グラウト材8
とコンクリート3との接触面積が大きくなり、一体性を
確保でき、これにより、プレストレスの導入も確実にな
る。
コンクリート粉末等の塵が孔壁に付着していることが多
いが、ボーリング孔6の下端部を拡径部5aに形成し、
またはここに螺旋溝5bを形成したから、グラウト材8
とコンクリート3との接触面積が大きくなり、一体性を
確保でき、これにより、プレストレスの導入も確実にな
る。
【0024】なお、引張り材6の挿入とグラウト材8の
注入の施工順序は、前記と反対にグラウト材8を注入し
てから引張り材6の挿入を行うようにしてもよい。
注入の施工順序は、前記と反対にグラウト材8を注入し
てから引張り材6の挿入を行うようにしてもよい。
【0025】前記した実施形態では杭体4のほぼ全長に
わたってボーリング孔5を削孔したが、第3実施形態と
して地上から掘削した掘削孔1内の下方部で地下躯体の
基礎部となる部分にのみ薄肉鋼管等によるシース管を予
め建て込んでおき、コンクリートを打設した後、地下掘
削を行って杭頭を露出し、シース管の下部にのみボーリ
ングにより拡径部または螺旋溝のいずれかを形成するこ
ともできる。
わたってボーリング孔5を削孔したが、第3実施形態と
して地上から掘削した掘削孔1内の下方部で地下躯体の
基礎部となる部分にのみ薄肉鋼管等によるシース管を予
め建て込んでおき、コンクリートを打設した後、地下掘
削を行って杭頭を露出し、シース管の下部にのみボーリ
ングにより拡径部または螺旋溝のいずれかを形成するこ
ともできる。
【0026】この場合は、杭体4のほぼ全長にわたって
ボーリング孔5を削孔する必要がなく、拡径または螺旋
溝の筋切りのみを引張り材6の施工時に行えばよいか
ら、施工性がよくなる。
ボーリング孔5を削孔する必要がなく、拡径または螺旋
溝の筋切りのみを引張り材6の施工時に行えばよいか
ら、施工性がよくなる。
【0027】図6は第4実施形態を示し、支圧体として
定着グリップ7を使用する場合、これを取り付けた引張
り材6をボーリング孔5に直接挿入せずに、管壁に螺旋
溝9aを形成したシース管9を下部を拡径部5aに形成
したボーリング孔5に挿入し、このシース管9内に引張
り材6を挿入し、シース管9内とボーリング孔5内とに
グラウト材8を充填した。
定着グリップ7を使用する場合、これを取り付けた引張
り材6をボーリング孔5に直接挿入せずに、管壁に螺旋
溝9aを形成したシース管9を下部を拡径部5aに形成
したボーリング孔5に挿入し、このシース管9内に引張
り材6を挿入し、シース管9内とボーリング孔5内とに
グラウト材8を充填した。
【0028】これにより、支圧体として定着グリップ7
を使用する場合はこの部分に引張りの応力が集中しやす
いが、この応力が螺旋溝9aを形成したシース管9と、
拡径部5aを形成したボーリング孔5とにより分散さ
れ、プレストレスが杭体4の全体に均等に導入できる。
を使用する場合はこの部分に引張りの応力が集中しやす
いが、この応力が螺旋溝9aを形成したシース管9と、
拡径部5aを形成したボーリング孔5とにより分散さ
れ、プレストレスが杭体4の全体に均等に導入できる。
【0029】図7、図8は支圧体の他の例を示し、引張
り材6は途中をU字状に折り返し、この折り返し部6a
を杭底に位置させて孔に挿入し、対向して連結部材10b
で連結される対向する一対の厚板状部材10aで支圧体10
を形成し、この連結部材10bに前記折り返し部6aを掛
着した。
り材6は途中をU字状に折り返し、この折り返し部6a
を杭底に位置させて孔に挿入し、対向して連結部材10b
で連結される対向する一対の厚板状部材10aで支圧体10
を形成し、この連結部材10bに前記折り返し部6aを掛
着した。
【0030】これにより、引張り材6はそのU字状の折
り返し部6aが支圧体10に掛着して杭底に定着され、引
張り材6を緊張する際の引張力は支圧体10を構成する対
向して連結された一対の厚板状部材10bで支持されて分
散される。よって、引張りの応力が杭底に集中せず、杭
全体に均等にプレストレスを導入できる。
り返し部6aが支圧体10に掛着して杭底に定着され、引
張り材6を緊張する際の引張力は支圧体10を構成する対
向して連結された一対の厚板状部材10bで支持されて分
散される。よって、引張りの応力が杭底に集中せず、杭
全体に均等にプレストレスを導入できる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように本発明の場所打ちコン
クリート杭およびその施工法は、地下室などの地下躯体
が構築される場合に、引張り材の施工が容易、かつ確実
に行え、杭工事中の引張り材の施工がなくなり工事の煩
雑性をなくすことができ、施工性がよく、しかも、杭体
の全体に均等にプレストレスを導入できるものである。
クリート杭およびその施工法は、地下室などの地下躯体
が構築される場合に、引張り材の施工が容易、かつ確実
に行え、杭工事中の引張り材の施工がなくなり工事の煩
雑性をなくすことができ、施工性がよく、しかも、杭体
の全体に均等にプレストレスを導入できるものである。
【図1】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工法の第
1実施形態を示す第1工程の縦断正面図である。
1実施形態を示す第1工程の縦断正面図である。
【図2】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工法の第
1実施形態を示す第1工程の平面図である。
1実施形態を示す第1工程の平面図である。
【図3】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工法の第
1実施形態を示す第2工程の縦断正面図である。
1実施形態を示す第2工程の縦断正面図である。
【図4】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工法の第
1実施形態を示す第3工程の縦断正面図である。
1実施形態を示す第3工程の縦断正面図である。
【図5】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工法の第
2実施形態を示す杭の要部の縦断正面図である。
2実施形態を示す杭の要部の縦断正面図である。
【図6】本発明の場所打ちコンクリート杭の施工法の第
3実施形態による杭の要部の縦断正面図である。
3実施形態による杭の要部の縦断正面図である。
【図7】本発明の場所打ちコンクリート杭の支圧体の一
例を示す縦断正面図である。
例を示す縦断正面図である。
【図8】本発明の場所打ちコンクリート杭の支圧体の一
例を示す平面図である。
例を示す平面図である。
1…掘削孔 2…杭鉄筋 3…コンクリート 4…杭体 5…ボーリング孔 5a…拡径部 5b…螺旋溝 6…引張り材 6a…折り返し部 7…定着グリップ 8…グラウト材 9…シース管 9a…螺旋溝 10…支圧体 10a…厚板状部材 10b…連結部材
フロントページの続き (72)発明者 林 英雄 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 福島 正隆 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−158062(JP,A) 特開 平5−255935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/22 - 5/80
Claims (7)
- 【請求項1】 地下躯体が構築される場合で、地下掘削
で杭頭を露出させたコンクリート杭に長さ方向にボーリ
ング孔をその上端が杭上端に開口するように削孔し、該
ボーリング孔に引張り材を挿入したことを特徴とする場
所打ちコンクリート杭。 - 【請求項2】 引張り材を挿入するボーリング孔は下端
部を拡径部に形成した請求項1記載のコンクリート杭。 - 【請求項3】 引張り材を挿入するボーリング孔は下端
部の孔壁に螺旋溝を形成した請求項1記載のコンクリー
ト杭。 - 【請求項4】 引張り材は途中をU字状に折り返し、こ
の折り返し部を杭底に位置させて孔に挿入し、対向して
連結された一対の厚板状部材による支圧体の連結部に前
記折り返し部を掛着した請求項1記載の場所打ちコンク
リート杭。 - 【請求項5】 地下躯体が構築される場合で、地下掘削
で杭頭が露出し、コンクリート杭に長さ方向に形成した
ボーリング孔で下部を拡径部に形成した孔に、管壁に螺
旋溝を形成したシース管を挿入し、該シース管内に先端
に支圧体として厚板状の定着体を取り付けた引張り材を
挿入したことを特徴とする場所打ちコンクリート杭。 - 【請求項6】 地下躯体が構築される場合で、地上から
掘削した杭孔内の下方部で地下躯体の基礎部となる部分
にのみコンクリートを打設した後、地下掘削を行って杭
頭を露出し、コンクリート杭にボーリング孔を形成し、
ここに引張り材を挿入することを特徴とする場所打ちコ
ンクリート杭の施工法。 - 【請求項7】 地下躯体が構築される場合で、地上から
掘削した杭孔内の下方部で地下躯体の基礎部となる部分
にのみシース管を建て込んでコンクリートを打設した
後、地下掘削を行って杭頭を露出し、シース管の下部に
ボーリングにより拡径部または螺旋溝のいずれかを形成
し、これらシース管内およびボーリングにより形成した
拡径部または螺旋溝に引張り材を挿入したことを特徴と
する場所打ちコンクリート杭の施工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07268560A JP3081905B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 場所打ちコンクリート杭およびその施工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07268560A JP3081905B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 場所打ちコンクリート杭およびその施工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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