JP3081789B2 - 湿度センサー - Google Patents
湿度センサーInfo
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Description
して変色し、湿度の状況を知らせるセンサーであり、家
庭用品、産業機器、壁材等に設置して利用することがで
きる。
より変色する化合物が知られている。これらの無機物結
晶の粉末を顔料の替わりに使用した塗料がある。この塗
料は雰囲気の湿度により変色するため、センサーとして
使用することができる。このような感湿して可逆的に変
色する塗料は既に市販されている。この感湿塗料を塗布
すると空気中の湿度を感湿して変色する。感湿して変色
する時間は塗料の感湿速度によって左右される。従っ
て、種々な感湿速度を要求されても、個々に細かく対応
することは困難であった。
中の湿度に左右されずに、湿度センサーを設置した基材
の湿度のみを感知することはできなかった。例えば布団
の上に設置した上記の塗料を塗布したのみの湿度センサ
ーは布団の湿度を感知せずに、空気中の湿度を感知する
だけであった。
感湿速度を要求されても、個々に細かく対応することが
できる感湿センサーを安価に提供することであり、ま
た、空気中の湿度に左右されずに、設置した基材の湿度
を感知することができる湿度センサーを安価に提供する
ことである。
感湿フィルムの感湿速度(時間)をコントロールする方
法を検討し、本発明の完成に至った。本発明は吸湿性繊
維を含有する不織布または布帛1に湿度により変色する
フィルムまたは感湿塗料を塗布した湿度センサーであ
る。
は布帛1に感湿塗料またはフィルムが接触することによ
り、不織布または布帛1を経由して感湿塗料またはフィ
ルムが不織布1側の湿度を感知することができる。ま
た、吸湿繊維を含有させることによって不織布の中で水
蒸気が均一に分布し、感湿塗料またはフィルムが感湿す
る際に、均一に呈色し、判断が容易にでき、美観上も好
ましい。
度、吸湿量をコントロールすることにより容易に本発明
の湿度センサーの感湿速度(時間)を変更することがで
きる。不織布または布帛1の吸湿速度、および吸湿量は
不織布または布帛1の調合、即ち使用する繊維の種類に
より異なる吸湿特性により、自由に組み合わせ、選択す
ることができる。コントロールするためには、吸湿繊維
の吸湿量が大きいほど調合の自由度が大きくなり好まし
い。この点から吸湿性繊維は20℃、相対湿度60%で
10重量%以上吸湿する繊維が好ましい。
クリル樹脂の水エマルジョンがある。林化学工業(株)
からEC BASE WPET(X−0320)が販売
されている。この塗料の原液は淡桃色のペースト状であ
る。この塗料は架橋剤を少量添加して良く混合した後、
塗布し、150℃で1分間乾燥して固化させる。乾燥す
ると塗料は青色に変色する。
がある。この無水塩化合物は青色の六方晶系の結晶であ
る。吸湿性があり吸湿すると淡赤色になる。ちなみに水
和物としては2、4、6水和物があり、6水和物は赤色
の単斜晶系の結晶である。湿度指示薬として使用されて
いる。他にも水和することにより変色する無機物複塩が
ある。例えば塩化ニッケルがあり、この無水塩化合物は
黄色の六方晶系の結晶である。吸湿性で吸湿すると淡緑
色になる。ちなみに水和物としては2、4、6、7水和
物があり、6水和物は緑色の単斜晶系の結晶である。
は緑色の六方晶系の結晶である。1水和物は青色で、2
水和物は赤紫色である。臭化ニッケルの無水塩化合物は
黄褐色のりょう面体の結晶である。3水和物は緑色であ
る。これらの水和により変色する複塩も湿度センサーに
使用することができる。
320)は粒径が5μ以下の上記の複塩結晶を含有し、
アクリル系樹脂エマルジョンのペースト状になってい
る。粘度は約2万ポイズ(常温)で、pHはほぼ中性で
取り扱いやすくなっている。また、架橋剤を少量混合す
ることにより強固な塗膜が得られる。また、適当な顔料
を混合することにより湿潤時淡桃色で乾燥時青色である
ペーストの色を変化することができる。例えば黄色の顔
料を少量添加することにより、湿潤時黄色で乾燥時緑色
であるペーストに変えることができる。
の順の工程を経て、強固なプリントをすることができ
る。架橋を行うときには150℃で約1分間程度のベー
キング(熱処理)を行う。樹脂の種類はアクリル樹脂以
外にも、酢酸ビニル系、フェノール系、不飽和ポリエス
テル系、エポキシ系、ウレタン系等の樹脂を使用するこ
とができる。接着性、コスト、その他のニーズ(例えば
耐光性、難燃性、耐熱性等)を勘案し、選定すればよ
い。
は、吸湿性の大きい天然繊維、シルク、ウール、コット
ン、麻、セルロース系再生繊維、アクリル繊維を後加工
により表面から加水分解した繊維、アクリル酸ナトリウ
ム塩系の架橋タイプ繊維より選ばれる群よりなる。中で
はシルク、ウール等のタンパク質繊維が好ましく、アク
リル酸ナトリウム塩系の架橋タイプ繊維は吸湿率が25
重量%を超えるためより好ましい。
プ繊維のポリマーの原料となるモノマーとしては(メ
タ)アクリル酸、マレイン酸等のカルボキシル基を持っ
たビニルモノマー、及びこれらのアルカリ金属塩を用い
ることが出来る。これらのモノマーの含有量は70重量
%以上が好ましい。より好ましくは80重量%以上であ
る。含有量が低くなると吸水率が低下する。
2ー(メタ)アクリルアミドー2ーメチルプロパンスル
ホン酸、(メタ)アルリルスルホン酸、スルホン酸エチ
ル(メタ)アクリレート、スチレンスルホン酸、ビニル
スルホン酸、2ー(メタ)アクリロイルプロパンスルホ
ン酸及びこれらのアルカリ金属塩を用いることが出来
る。スルホン酸が含有されると吸水率が向上し、好まし
い。
(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート及びそのエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイドの付加物等が用いられる。架橋剤の量が多すぎる
と吸水率が低下するため適当に選択する必要がある。通
常は1〜10重量%用いられる。吸水ポリマーの場合は
多官能基を利用するが繊維の場合は多官能基でない方が
ゲル化が発生し難く、紡糸上好ましい。
時点で行う。エステル結合による架橋であるため加熱に
よる脱水によって架橋は促進される。架橋は150℃以
上で行う方が好ましい。加熱時間は1分以上が好まし
い。温度、時間が不足すると架橋が不十分となる。この
繊維は鐘紡(株)からベルオアシス(商標名)として市
販されている。この繊維は20℃、相対湿度60%で2
8重量%吸湿する。
加工により表面から加水分解した繊維、アクリル酸ナト
リウム塩系の架橋タイプ繊維の混合率は少なくとも3重
量%、好ましくは10重量%、より好ましくは20重量
%以上である。混合率が多くなるに連れて吸湿率は向上
する。吸湿率の測定は絶乾重量との差を絶乾重量で割
り、100倍した重量法で測定した。
造方法で良い。例えばニードルパンチ法、サーマルボン
ド法、ケミカルボンド法、水流交絡法等がある。また、
布帛1の製造方法は一般的な布帛の製造方法で良い。例
えば織物、編み物等がある。これらに使用する糸も一般
的な製造方法で良い。即ち、フィラメント、ステープル
等であり、ステープルを紡績した紡績糸である。この不
織布または布帛1の目付は一般的には50g/m2以上
が良い。好ましくは100g/m2以上、より好ましは
200g/m2以上である。目付が大きいほど感湿時間
を遅らせることができる。
に他の色、好ましくは反対色等をプリントすることによ
り目立たせることもできる。また、逆に同色をプリント
し、変色後目立たせることもできる。プリントにより意
匠や文章を表示することもできる。また、多色を同時に
感湿により変色させることもできる。
た後、塗布面を上記の不織布または布帛1に積層し、密
着させても良い。また別の不織布または布帛等に塗布し
たものを上記の不織布または布帛1に積層し、密着させ
ても良い。このようにして感湿塗料と上記の不織布また
は布帛1が積層され、本発明の湿度センサーセットとな
ることによって、感湿時間がコントロール可能となり、
また感湿塗料が均一に変色するようにできる。
度を感知させるために外気と遮断する必要がある。外気
との遮断は透視ができ、且つ水蒸気が通過しないフィル
ムでこのセットを包み込むことによって達成できる。こ
のフィルムにはポリエチレンテレフタレート、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等の合成フィル
ムを使用すれば良く、透湿速度が一定である方が良い。
フィルムの厚さは5ミクロン以上あれば良く、機械的な
強度が必要であれば10ミクロン以上の厚さにすれば良
い。このフィルムにもプリント等の印刷や着色、抗菌等
の加工を公知の方法ですることができる。
移行速度のコントロールによっても、感湿時間を変更す
ることができる。即ち、基材と上記湿度センサーとの境
界に水分の透過性が異なるフィルム等を設置することに
より、感湿時間をコントロールし、長くすることができ
る。透湿フィルムをこの境界に積層することにより湿度
センサーセット内への水の侵入を阻止することができ、
耐洗濯性を付与することができる。
に小孔を形成してその小孔の面積を変化させることによ
り感湿時間をコントロールし、長くすることができる。
しても良く、ヒートシールしても良い。適当な接着剤の
選定、またはヒートシール条件を設定すれば良い。
を要求されても、個々に細かく対応することができる感
湿センサーであり、センサー自体が柔らかく、変形に強
く、安価である。また、空気中の湿度等に左右されず
に、センサーを設置した基材の湿度のみを感知すること
ができる湿度センサーである。
(株)製のポリエステルバインダー繊維ベルコンビ(商
標名)タイプ4080、4d、51mmと鐘紡(株)製
の中空ポリエステル、タイプH28F、6d、51mm
を重量比で30:50:20で調合し、軽くニードルパ
ンチした後、150℃の熱風で2分間熱処理し、厚さ1
mm、目付200g/m2の不織布1を製造した。
(株)製のレギュラーポリエステル4d、51mmを重
量比で30:70で調合し、鐘紡(株)製のレギュラー
ポリエステルフィラメントSD75D/48Fを締め糸
にし、番手が20/1のラップヤーンを製造した。鐘紡
(株)製のレギュラーポリエステルフィラメントSD3
00D/96Fを経糸に、緯糸に上記のラップヤーンを
使用し、レピア織機で目付120g/m2の平織物(布
帛1)を製造した。
EC BASE WPET(X−0320)を直径1c
mの円形に塗布し、プリント、乾燥、150℃で約1分
間程度のベーキング(熱処理)を順に行い、直径2cm
の円形に打ち抜き本発明の湿度センサーNo.1を製造
した。同様にして、製造例2の布帛1、製造例3の布帛
1を使用し、本発明の湿度センサーNo.2、No.3
を製造した。
衣料等に付着させても使用感に異常を感じなかった。ま
た、この湿度センサーは20℃、相対湿度40%で2時
間経過後は青色を呈していた。次に人工気象室を30
℃、相対湿度80%にすると1時間後にはNo.1〜3
共に桃色に変色した。
クロンの透明なポリエチレンフィルムでカバーし、底部
に同じフィルムをヒートシールし、密閉した。次に底部
のフィルムに針で直径0.1mmの孔を開け、その数を
変化させて本発明の湿度センサーを製造した。
機で青色を呈するまで乾燥し、金網上に設置して実施例
1と同様にして20℃、相対湿度40%から人工気象室
を30℃、相対湿度80%に変え、桃色に変色する時間
を30分単位で測定した。変色の程度は限度色見本を予
めカラーカードで最終点を決定しておいた。その結果を
表1に示した。不織布1が水分の移行のバッファとして
作用して感湿塗料は均一に変色し、孔の近傍だけが変色
することはなかった。
た不織布1の目付のみを変化させて本発明の湿度センサ
ーを製造した。次に実施例1と同様にして20℃、相対
湿度40%で青色を呈していたセンサーが次に人工気象
室を30℃、相対湿度80%にすると桃色に変色する時
間を30分単位で測定した。変色の程度は限度色見本を
予めカラーカードで最終点を決定しておいた。その結果
を表2に示した。
のウールを60mm以下にカットしたものを用いて製造
した紡績糸2/32を使用し、緯糸打ち込み本数を変更
して目付の異なる平織物を製造した。それを布帛1とし
て使用し、本発明の湿度センサーを実施例2のNo.6
と同様にして製造した。実施例1と同様にして金網上に
設置し20℃、相対湿度40%で青色を呈していたセン
サーが次に人工気象室を30℃、相対湿度80%にする
と桃色に変色する時間を30分単位で測定した。変色の
程度は限度色見本を予めカラーカードで最終点を決定し
ておいた。その結果を表3に示した。
め、カバーのフィルムに感湿塗料を塗布し、使用した。
熱処理温度の関係でフィルムは耐熱性の良い2軸延伸ポ
リエステルフィルムを使用した。
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 シルク、ウール、コットン、麻、セルロ
ース系再生繊維、アクリル繊維を後加工により表面から
加水分解した繊維、アクリル酸ナトリウム塩系の架橋タ
イプ繊維より選ばれる群よりなる吸湿性繊維を含有する
不織布又は布帛に湿度により変色するフィルム又は感湿
塗料を塗布した湿度センサー。 - 【請求項2】 該吸湿繊維が20℃、60%相対湿度で
10重量%以上吸湿する請求項1に記載の湿度センサ
ー。 - 【請求項3】 請求項1又は2の湿度センサーの片面が
透湿速度が一定のフィルムおよび/または孔開きフィル
ムでシールされている湿度センサー。
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JP08130745A JP3081789B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 湿度センサー |
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Family Applications (1)
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JP08130745A Expired - Fee Related JP3081789B2 (ja) | 1996-04-26 | 1996-04-26 | 湿度センサー |
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