JP3078842U - 電動式リアスポイラの支持装置 - Google Patents

電動式リアスポイラの支持装置

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JP3078842U JP2001000056U JP2001000056U JP3078842U JP 3078842 U JP3078842 U JP 3078842U JP 2001000056 U JP2001000056 U JP 2001000056U JP 2001000056 U JP2001000056 U JP 2001000056U JP 3078842 U JP3078842 U JP 3078842U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 車両ボディのリア側に取り付け、走行時のダ
ウンフォースを作用させて、路面に対するグリップ力を
確保するリアスポイラの走行中での角度調整を可能にす
るとともに、車両の型式やリアスポイラの仕様差に対応
させて汎用性をもたせることを課題とする。 【解決手段】 車両ボディのリア側に取り付けられるリ
アスポイラ10を電動式に駆動して、適切な角度が得ら
れる電動式リアスポイラの支持装置20は、回転動力源
としてのモータと、このモータから得られる回転力を減
速する減速機と、減速機から得られる回転運動を直線運
動に変換するカム機構と、カム機構による直線運動をス
ライダ613を介してアームプレート24の回動動作に
変換し、アームプレートに取り付けたリアスポイラ10
の角度を自動的に調整する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、車両の後端側に装備されるリアスポイラの支持装置に係り、特に、 走行中に適切な角度に調整できる電動式リアスポイラの支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、車両走行におけるエアロダイナミクスの見地から、乗用車のトランクリ ッド後端などにリアスポイラを設け、高速走行時等、車体全体に負の揚力(以下 、ダウンフォースという)を発生させ、路面グリップ力を高めることが知られて いる。例えば、レーシングマシーンなどでは、200〜300km/hの高速走 行が余儀なくされることから、油圧方式等の可動タイプのものを含め、各種のリ アスポイラが装備されている。
【0003】 ところで、リアスポイラは、駆動輪の路面グリップ力を高めるだけでなく、ボ ディ全体の空力特性を向上させ、かつファッション性においても好ましいことか ら、一般の乗用車、特にスポーツタイプの乗用車等では多く採用されており、今 後スポーツタイプの乗用車以外の各種車両に取り入れられる傾向にある。
【0004】 従来、一般の乗用車に使用されているリアスポイラは、図11に示すように、 車両1のトランクリッド2の後端にリアスポイラ3を支持フレーム4を介して取 り付けている。通常、支持フレーム4は左右一対式で、リアスポイラ3の両端を 支持する構成である。
【0005】 そして、図11に示すリアスポイラ3は、角度調整ができない固定式のもので あり、機能性を考慮すれば、高速走行時には、強いダウンフォースを作用させる ことが好ましいことから、図12に示すように、支持フレーム4に上下方向に沿 って複数の取付孔4a、4b、4c…を設け、リアスポイラ3の角度を走行条件 に合わせて可変できるものも提案されている。
【0006】 また、図13に示すように、支持フレーム4に対角線上にボルト6a、6bを その先端を向かい合わせて支持するとともに、各ボルト6a、6bの先端をシリ ンダ状のナット5内に螺着し、ボルト6a、6bを捩じ込むことにより、リアス ポイラ3の角度を調整できるようにしたものも提案されている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
このように、従来のリアスポイラは、角度調整ができない固定式のものと、手 動でリアスポイラ3の角度調整が可能な角度調整型のものに大別できるが、固定 式のリアスポイラ3にあっては、強いダウンフォースを必要とする高速走行時と 、ダウンフォースをそれ程必要としない一般道路走行時との間で、走行条件に見 合った適切なダウンフォースを得ることができず、機能性に劣るという問題点が あった。
【0008】 また、リアスポイラ3の角度調整を手動で行なうタイプのものは、リアスポイ ラ3の角度調整を行なうには、車を停止した後、車外に出て行なわなければなら ず、更に、ビスの取り外し並びにビス締め作業、あるいはボルトの捩込み作業等 、面倒な角度調整作業が強いられ、使い勝手上の問題があった。
【0009】 更に、固定式及び手動調整式の双方のタイプのリアスポイラ3において、リア スポイラ3の支持フレーム4は、車両の型式にオールマイティに対応するもので はなく、車両の型式が異なれば別の支持装置を必要とし、車種毎に支持フレーム 4を変更する必要があるとともに、リアスポイラ3を変更する場合にもリアスポ イラ3に対応する専用の支持フレーム4を必要とするため、車両の型式やリアス ポイラの仕様差に応じて汎用性を持たせることができないでいるのが実情である 。
【0010】 この考案は、このような事情に鑑みてなされたもので、車両の走行条件に応じ てリアスポイラの最適な角度調整を走行中においても簡単に行なえ、機能性並び に使い勝手に優れるとともに、車両の型式、あるいはリアスポイラの仕様差の変 更が生じても共用化できる汎用性に優れた電動式リアスポイラの支持装置を提供 することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この出願の請求項1に記載の考案は、車両ボディの後端側に取り付けられ、車 両走行時にダウンフォースを発生させるリアスポイラの角度調整を電動式に行な うようにした電動式リアスポイラの支持装置であって、車両ボディに取り付けら れる支持フレームと、この支持フレーム内に収容される駆動機構部と、リアスポ イラを支持するとともに、支持フレームに回動自在に取り付けられ、上記駆動機 構部の動力により、正逆方向に回動動作して、リアスポイラを傾動させるアーム プレートと、からなることを特徴とする。
【0012】 そして、この請求項1に記載の考案によれば、駆動機構部からの動力がアーム プレートに伝達され、アームプレートが正逆方向に回動動作するため、アームプ レートに取り付けられているリアスポイラの角度調整を自動的に行なうことがで きる。
【0013】 この出願の請求項2に記載の考案は、駆動機構部は、回転動力源としてのモー タと、前記モータから得られる回転力を減速する減速機と、前記減速機から得ら れる回転運動を直線運動に変換するカム機構とからなり、カム機構により得られ るスライダの往復動作に対応してアームプレートが正逆方向に回動可能としたこ とを特徴とする。
【0014】 そして、この請求項2に記載の考案によれば、モータから得られる回転駆動力 は、減速機を介してカム機構へと伝えられて、直線駆動力へと変換させるため、 比較的に小容量の小型モータでも充分な大きさの直線駆動力が得られる。
【0015】 この出願の請求項3に記載の考案は、回転動力源としてのモータの回転により 、減速機の出力軸が180°回転することにより、スライダが最長ストローク直 線運動するのに伴い、アームプレートが最大角度傾動し、続いて出力軸が180 °回転して元位置に戻ることにより、スライダも元位置に戻り、アームプレート が最小角度位置まで戻ることを特徴とする。
【0016】 そして、この請求項3に記載の考案によれば、減速機の出力軸が180°回転 して最長ストロークとなり、360°の出力軸の回転で元位置に戻り一往復する ため、モータの正逆変換回路を用いることが不要となり、回路構成の簡素化によ りコストダウンを図ることができる。
【0017】 この出願の請求項4に記載の考案は、カム機構により往復動作するスライダが ストローク始端並びにストローク終端に到達したことを検知して、モータの回転 動作を停止させるリミットスイッチが設けられていることを特徴とする。
【0018】 そして、この請求項4に記載の考案によれば、カム機構により往復動作するス ライダがストローク始端並びにストローク終端に位置したときに作動するリミッ トスイッチが設けられているため、モータの通電時間を適切に制御することがで きる。
【0019】 この出願の請求項5に記載の考案は、支持フレームは、フロント側ブラケット 並びにリア側ブラケットにより車両ボディに固定され、少なくとも一方側のブラ ケットは、車両ボディに対してその取付姿勢を可変できるように支持フレームに 回動可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0020】 そして、この請求項5に記載の考案によれば、支持装置における支持フレーム の前後にフロント側及びリア側にブラケットが設置され、一方側のブラケットが 支持フレームに対して回動自在に支持され、ブラケットの取付座面は、水平面を 基準として所定角度傾斜状に自由に設定できることから、車両ボディ形状の仕様 差に有効に対応できる。
【0021】 この出願の請求項6に記載の考案は、アームプレートに取付金具を介してリア スポイラを取り付けるとともに、リアスポイラの仕様により、対応する取付金具 がアームプレートに取替え可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0022】 そして、この請求項6に記載の考案によれば、アームプレートに対して断面コ 字状の取付金具が取外し可能に取り付けられており、この取付金具の上面にリア スポイラを固定するという構成であるため、この取付金具を交換することにより 、仕様の異なるリアスポイラに共用できる。
【0023】 この出願の請求項7に記載の考案は、取付金具の前端側を1箇所の固定ポイン トでアームプレートに固定するとともに、取付金具の後端側をアームプレートの 上下方向に沿う複数の取付孔に対して選択的に固定することにより、リアスポイ ラの取付基準角度を可変できるようにしたことを特徴とする。
【0024】 そして、この請求項7に記載の考案によれば、アームプレートに対して取付金 具を取り付ける際、取付金具のフロント側は1箇所の固定ポイントでアームプレ ートに固定するとともに、取付金具のリア側はアームプレートの上下方向に沿う 複数の取付孔に選択的に取り付けることができ、アームプレートに対して取付金 具の取付姿勢を可変できることから、リアスポイラの取付基準角度を調整するこ とができる。
【0025】 この出願の請求項8に記載の考案は、駆動機構部の駆動操作は、リアスポイラ の後端をリフトアップさせるアップスイッチと、リアスポイラの後端をリフトダ ウンさせるダウンスイッチとで行ない、アップスイッチ並びにダウンスイッチは 、運転席近傍位置に設けられていることを特徴とする。
【0026】 そして、この請求項8に記載の考案によれば、アップスイッチを操作すれば、 モータが回転駆動し、減速機を介して出力軸が180°回動し、カム機構、アー ムプレートを介してリアスポイラは後端がリフトアップした急角度に自動的に調 整できる。
【0027】 また、ダウンスイッチを操作すれば、モータが回転駆動し、減速機の出力軸が 更に180°回転し、カム機構、アームプレートを介してリアスポイラの後端側 がリフトダウンして、傾斜の緩やかな角度でリアスポイラを保持することができ る。
【0028】 このように、スイッチ操作だけでリアスポイラの角度を自由に調整でき、ドラ イバーは運転席の至近位置にあるアップスイッチ、ダウンスイッチを操作すれば 良いため、車外に降りることなく、また、車を停車させる必要がなく、走行中に おいてもリアスポイラの角度調整が可能となる。
【0029】
【考案の実施の形態】
以下、この考案の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明 する。
【0030】 図1は本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置を乗用車に装着した状態を 示す説明図、図2は本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置を示す外観図、 図3は図2に示す支持装置の構成を示す分解斜視図、図4は図3に示す駆動機構 部の内部構成を示す分解斜視図である。また、図5は本考案に係る電動式リアス ポイラの支持装置におけるカム機構の動作を示す説明図、図6は本考案に係る電 動式リアスポイラの支持装置におけるリアスポイラを緩やかな傾斜角度で固定し た状態を示す説明図、図7は本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置におけ るリアスポイラを比較的急な傾斜角度で固定した状態を示す説明図、図8は本考 案に係る電動式リアスポイラの支持装置の操作スイッチを運転席近辺に設けた説 明図である。更に、図9は本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置を車両ボ ディ形状に対応させる作業を示す説明図、図10は本考案に係る電動式リアスポ イラの支持装置における取付金具の交換作業を示す説明図である。
【0031】 図1において、車両1のトランクリッド2の後端に車両走行時にダウンフォー スを発生させるリアスポイラ10が装着されており、左右一対の支持装置20に より、横長のリアスポイラ10の左右側両端近くを支持しており、特に、本考案 においては、リアスポイラ10の角度調整が自動的に行なえるように構成されて いる。
【0032】 図2の外観図及び図3の分解斜視図を基に、本考案に係る支持装置20の構成 について詳細に説明する。この支持装置20は、左右一対のステンレス材からな る支持フレーム21間にスペーサロッド211を介挿し、ボルト212を支持フ レーム21の取付孔213内に挿入してスペーサロッド211内に螺着すること により、内部に駆動機構部30を収容するスペースを有するように左右一対の支 持フレーム21が固着されている。
【0033】 そして、左右一対の支持フレーム21間で形成されるスペースのほぼ中央にに 駆動機構部30のケーシング31が収容され、支持フレーム21にビス214に より固定されている。尚、駆動機構部30の内部構成は、図4で追って詳細に説 明する。
【0034】 上記支持装置20は車両1の後端両側に取り付けられるが、車体側への取付手 段として、フロント側ブラケット22、リア側ブラケット23が支持フレーム2 1下部の前後端に設けられている。
【0035】 フロント側ブラケット22は、長方形状の金属板を断面コ字状に曲折してなり 、車体に対する取付座面221には、3箇所に取付孔222が開設されており、 この取付座面221の両側に起立状に支持フレーム21内面に接合される両壁部 223には、それぞれ2箇所づつ取付孔224が設けられており、支持フレーム 21の取付孔215と合致させてボルト225によりフロント側ブラケット22 は支持フレーム21のフロント側下部に強固に固定される。
【0036】 一方、支持フレーム21のリア側に取り付けられるリア側ブラケット23は、 車体に対する取付座面231の3箇所に取付孔232が開設されるとともに、こ の取付座面231の両側から起立状に立ち上る両側壁233には、挿通孔234 が穿設され、上記左右の支持フレーム21間に設けられるスペーサロッド211 により軸受されることで、リア側ブラケット23は支持フレーム21に対して回 動自在に支持されている。
【0037】 従って、リア側ブラケット23の取付座面231を任意の傾斜面に適用でき、 車体パネル形状の仕様差に対応できる。尚、リア側ブラケット23の取付座面2 31が調整できることから、支持フレーム21と車体パネルとの干渉を避けるた めに、支持フレーム21の下端末より所定寸法下方に突出した状態でリア側ブラ ケット23が設けられている。
【0038】 更に、上記駆動機構部30と連結するアームプレート24が左右の支持フレー ム21に回動可能に支持されている。すなわち、アームプレート24の一方端2 4aは、アームプレート24の回転中心となる回転シャフト241と一体化して おり、この回転シャフト241は、左右の支持フレーム21の軸孔216内で回 動自在に支持され、軸孔216の外側面には、上記回転軸241の左右突出端2 42を軸受けする軸受け部材217が装着され、その表面にキャップ217aが 装着されている。
【0039】 そして、アームプレート24の他方端24bは、上記駆動機構部30と連繋し て動作する駆動アーム32と連結しており、駆動アーム32が車両の前後方向に 沿って直線往復運動を行なうことにより、アームプレート24は、回転軸241 を基に回動動作を行なう。尚、符号243は、駆動アーム32と連結させるため の連結シャフトである。
【0040】 次いで、リアスポイラ10は車幅よりわずかに短い横長状の板材からなり、素 材としては、軽量で高剛性であることが望ましく、アルミ、ステンレス材、FR P等が適している。そして、リアスポイラ10の長手方向両端部が左右の支持装 置20に取り付けられるが、実際には、取付金具25を介して、アームプレート 24に固定されている。この取付金具25は、リアスポイラ10の形状に即した 下側にやや湾曲した取付座面251を備えており、この取付座面251の3箇所 にリアスポイラ10を固定する取付孔252が開設されている。
【0041】 更に、取付座面251の両側から下方に垂下してアームプレート24の外側に 重なるように位置する外側壁253には、フロント、リアにそれぞれ取付孔25 4、255が設けられているとともに、アームプレート24には、フロント側取 付孔254に対応する単一の取付孔244が形成されており、取付金具25のフ ロント側取付孔254とアームプレート24の取付孔244を合致させてボルト 254a、ナット254bの締め付けにより取付金具25をアームプレート24 に取り付けることができる。
【0042】 一方、取付金具25のリア側取付孔255に対しては、アームプレート24に 複数の取付孔245a、245bが上下に設けられており、いずれか一方側の取 付孔に取付金具25の取付孔255を合致させて、ボルト255a、ナット25 5bにより取付金具25のリア側をアームプレート24に取り付ければ、リアス ポイラ10の最適な基準角度が得られる。
【0043】 次いで、図4を基に、駆動機構部30の内部構造について説明すると、駆動機 構部30内部には、回転動力源としてのモータ40と、前記モータ40と一体に 結合されかつ該モータ40から得られる回転力をギヤ列を介して減速する減速機 50と、前記減速機50から得られる回転運動を直線運動に変換する運動変換機 構60と、を備えている。この例では、モータ40としては、定格電圧(直流1 2V)、定格電流(120mA)、定格回転数(5000rpm)、トルク(2 .0〜2.5kgm)のものが採用されている。また、減速機50としては、減 速比(1/100)のものが採用されている。更に、運動変換機構60としては 、減速機50から得られる一定方向の回転運動を一定ストロークの直線運動に変 換する偏心カム機構が採用されている。
【0044】 運動変換機構60の詳細が図4の分解斜視図に示されている。同図に示される ように、運動変換機構60のフレームは、2個のフレーム片601、602を3 本のビス603、604、605にて結合して構成されている。フレーム片60 1は、正面プレート601aと、左側面プレート601bと、上面プレート60 1cと、下面プレート601dとを一体的に形成したものである。同様にして、 フレーム片602は、右側面プレート602aと、背面プレート602bとを一 体的に形成したものである。
【0045】 フレーム片601の正面プレート601aには、モータ40と減速機50との 組立体が、減速機50の出力軸51を正面プレート601aの取付孔606へ挿 入した状態で図示しないビスにより固定されている。フレーム片601の上面プ レート601cと下面プレート601dとの間には、互いに平行な2辺のガイド ロッド607、608が掛け渡され、4本のビス609、610、611、61 2にて固定されている。これらのガイドロッド607、608は、断面コ字状の スライダ613のガイド孔613a、613b、613c、613dにスライド 自在に挿通されている。従って、スライダ613は、2本のガイドロッド607 、608に案内されつつ、直線運動が可能となっている。
【0046】 また、減速機50の出力軸51の先端部には回転盤614が、孔614aに出 力軸51を挿入させた状態にて、固定されている。
【0047】 回転盤614には、偏心位置に操作片614bが一体化されているとともに、 この操作片614bにビス孔614cが設けられており、このビス孔614cに はスリーブ616の被冠されたビス617が挿入され、ナット618にて固定さ れる。このスリーブ616の被冠されたビス617は、前述のスライダ613の 長孔状ガイド孔613eにスライド自在に嵌挿されている。従って、減速機50 の出力軸51が回転すると、出力軸51と偏心して回転盤614に取り付けられ たスリーブ616が旋回することとなり、このスリーブ616の旋回動作は、ガ イド孔613eを介してスライダ613の直線運動に変換される。
【0048】 スライダ613には、駆動アーム32がビス321を介して連結されており、 駆動アーム32両側壁に設けた小判状の孔322内にアームプレート24下端側 の連結シャフト243が挿通されており、スライダ613及び駆動アーム32の 往復直線運動がアームプレート24の回動動作に変換される。
【0049】 フレーム片602の背面プレート602bには、リミットスイッチ619がビ ス620、621にて固定されている。このリミットスイッチ619は、スライ ダ613が所定ストロークの上限及び下限に達したときに、回転盤614の切欠 き段部614dと接触して作動する。
【0050】 また、駆動源としてのモータ40を制御するために、リレー等の回路部品が収 容されたリレーボックス41及びリレーボックス41とモータ40とを接続する 電線42が設けられている。
【0051】 次に、運動変換機構60の作用を図5を参照してより詳細に説明する。尚、説 明の便宜上、回転盤614を省略した状態とする。
【0052】 図5(a)には、スライダ613が所定ストロークの上限近傍に位置する状態 が、また、図5(b)にはスライダ613がそれよりもやや中央寄りに位置する 状態が示されている。それらの図を比較して明らかなように、減速機50の出力 軸51が回転すると、これと一体に結合された図示しない回転盤が回転するとと もに、偏心位置にある操作片614bが旋回する。操作片614bの先端部には 、減速機50の出力軸51と偏心させかつ出力軸51と平行にスリーブ616が 突設されている。スリーブ616はスライダ613に形成された水平方向へ延び る長孔状のガイド孔613eとスライド自在に嵌合されている。このため、減速 機50の出力軸51が図中時計回りに回転すると、スリーブ616はガイド孔6 13eに沿って図中矢印方向へと移動しつつ、全体としてスライダ613及び駆 動アーム32を移動させることとなる。
【0053】 次に、本考案に係る支持装置20を操作して、リアスポイラ10の角度調整を 行なう作業手順について図6、図7を基に説明する。
【0054】 図6は一般道路を走行する際の形態で、リアスポイラ10の傾斜角度を緩やか に設定したものであり、この使用形態においては、支持装置20内部の駆動機構 部30においては、スライダ613が図中左側端末近くに位置しており、スライ ダ613と連結している駆動アーム32についても図中左側に位置している。
【0055】 そして、操作スイッチを操作することにより、駆動機構部30内部のモータ4 0が回転駆動し、この回転駆動により、減速機50の出力軸が180°回転し、 出力軸51の回転動作が上述したカム機構により、スライダ613は図中右方向 に直線運動を行ない、これに伴い駆動アーム32も同一ストローク直線運動を行 なうことにより、アームプレート24は、回転中心軸241を基に図中矢印方向 に回動して、出力軸が180°回転動作したとき、回転盤614に設けた切欠き 段部614dがリミットスイッチ619を動作させることによりモータ40から の通電が停止し、図7に示す傾斜角度でアームプレート24が固定されるため、 高速走行時等、好適な傾斜角度にリアスポイラ10を設定することができる。
【0056】 逆に、図7に示す傾斜角度のリアスポイラ10を図6に示すなだらかな傾斜角 度に戻すには、操作スイッチを操作して、減速機50の出力軸51を更に180 °回転動作させれば、スライダ613及び駆動アーム32が図6に示す位置に戻 り、それに伴いアームプレート24も図7中時計回り方向に回動することにより 、リアスポイラ10の傾斜角度を変更することができる。
【0057】 次に、本考案に係る支持装置20の操作手順としては、図6に示す一般走行仕 様のリアスポイラ10の角度が緩やかな状態から高速走行時に使用する比較的急 な傾斜角度にリアスポイラ10の角度を変更するときには、図8に示すように、 運転席側前面の計器盤70の右下あたり、すなわち運転席の手元に取り付けられ ている一対の操作スイッチの一方側のリフトアップスイッチ71を操作すること により、駆動機構部30内部を動作させ、減速機50の出力軸51を180°回 転動作させることにより、スライダ613直線運動からアームプレート24を回 動させ、リアスポイラ10を図7に示す比較的急な傾斜角度に固定できる。
【0058】 そして、逆の操作をする場合には、他方側のリフトダウンスイッチ72を操作 すれば、モータ40が回転動作し、減速機50を介して出力軸51が更に180 °回転し、スライダ613を介してアームプレート24が回動してリアスポイラ 10を図7に示す比較的急な傾斜角度から図6に示すように緩やかな傾斜角度に 調整することができる。
【0059】 このように、ドライバーは運転を継続した状態で走行条件に適したリアスポイ ラ10の傾斜角度を調整することができ、機能性に富むとともに、使い勝手にお いても優れたものといえる。尚、リフトアップスイッチ71、リフトダウンスイ ッチ72は、運転者の操作がやり易い部位であれば、センターコンソール等、設 定位置を限定するものではない。
【0060】 次に、図9に示すように、本考案に係るリアスポイラ10の支持装置20によ れば、支持フレーム21のリア側における車体側取付部は、リア側ブラケット2 3が支持フレーム21に回動自在に取り付けられているため、例えば、支持フレ ーム21の車体取付面がフロント側、リア側が水平面であるとき(実線で示すP 1)は、フロント側ブラケット22及びリア側ブラケット23の取付座面が同一 平面上に位置するようにリア側ブラケット23を調整して車体側に固定すれば良 いが、車両の型式等により、支持フレーム21のフロント側に比べリア側が傾斜 しているとき(点線で示すP2)は、リア側ブラケット23を回転中心211を 基に図9中矢印方向に回転することにより、車体パネル面に対してリア側ブラケ ット23の取付座面を点線矢印で示すように良好に当接させることができ、本考 案による支持装置20を使用すれば、リア側ブラケット23を微調整することに より、パネル形状がどのようなものであっても取り付けることができるため、極 めて汎用性に富む。
【0061】 更に、図10に示すように、リアスポイラ10を固定する取付金具25につい ても、アームプレート24に対して簡単に取り付け、取り外しを行なうことがで きるため、例えば、リアスポイラ10を交換する場合には、リアスポイラに応じ た取付金具25をアームプレート24にボルト締めすれば良く、リアスポイラ1 0の仕様違いにも有効に対応することができるという利点がある。
【0062】 また、アームプレート24に取付金具25のリア側取付孔255と合致する角 度調整孔245a、245bを複数個設けておけば、本考案の特徴である電動式 角度調整に加えてリアスポイラ10の取付基準角度を変更することができるため 、走行条件により適したリアスポイラ10の角度調整を行なうことができ、機能 性をより高めることができるという利点がある。
【0063】 尚、図示はしないが、取付金具25に補助プレートを介挿して、リアスポイラ 10を取り付ければ、取付強度を強固なものにできる。
【0064】 以上説明した実施形態は、一般乗用車1のトランクリッド2の後端側の左右に 支持装置20を設置し、左右一対の支持装置20によりリアスポイラ10を支持 するという構成であるが、本考案による支持装置20が汎用性に富むことから、 スポーツタイプの乗用車は勿論、ワゴン車等にも適用できるとともに、小型車両 や2輪車等では、単一の支持装置20でリアスポイラ10を支持する廉価構成を 採用することもできる。
【0065】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案によれば、車両のリア側に装着され、 走行時のダウンフォースを利用するリアスポイラの角度調整を自動的に行なうと いうものであるから、従来の固定式のリアスポイラに比べ機能性が向上するとと もに、手動調整式のリアスポイラに比べ、面倒な角度調整作業を不要とし、しか も、走行中での角度調整を可能としたため、機能性を高め、使い勝手を大幅に向 上させることができるという効果を有する。
【0066】 更に、本考案によれば、支持装置のリア側ブラケットの取付姿勢の調整ができ るとともに、リアスポイラの取付金具も交換可能であるため、車両の型式やリア スポイラの仕様差があっても支持装置を共用化することができ、汎用性に富むと いう効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置を
乗用車に装着した状態を示す説明図である。
【図2】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置を
示す外観図である。
【図3】図2に示す支持装置の構成を示す分解斜視図で
ある。
【図4】図3に示す駆動機構部の内部構成を示す分解斜
視図である。
【図5】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置に
おけるカム機構の動作を示す説明図である。
【図6】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置に
おけるリアスポイラを緩やかな傾斜角度で固定した状態
を示す説明図である。
【図7】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置に
おけるリアスポイラを比較的急な傾斜角度で固定した状
態を示す説明図である。
【図8】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置に
おける操作スイッチを運転席近辺に設けた説明図であ
る。
【図9】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置に
おけるリア側ブラケットの調整作業を示す説明図であ
る。
【図10】本考案に係る電動式リアスポイラの支持装置
における取付金具の交換作業を示す説明図である。
【図11】従来の固定式リアスポイラを示す説明図であ
る。
【図12】従来の手動調整式リアスポイラを示す説明図
である。
【図13】従来の手動調整式リアスポイラを示す説明図
である。
【符号の説明】
1 乗用車の車両 2 トランクリッド 10 リアスポイラ 20 支持装置 21 支持フレーム 22 フロント側ブラケット 23 リア側ブラケット 24 アームプレート 241 回転中心軸 25 取付金具 30 駆動機構部 32 駆動アーム 40 モータ 41 リレーボックス 42 電線 50 減速機 51 減速機の出力軸 60 運動変換機構 601 運動変換機構のフレーム 607、608 ガイドロッド 613 スライダ 613e 長孔状のガイド孔 614 回転盤 614b 操作片 616 スリーブ 619 リミットスイッチ 70 インストルメントパネル 71 リフトアップスイッチ 72 リフトダウンスイッチ

Claims (8)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両ボディの後端側に取り付けられ、車
    両走行時にダウンフォースを発生させるリアスポイラの
    角度調整を電動式に行なうようにした電動式リアスポイ
    ラの支持装置であって、車両ボディに取り付けられる支
    持フレームと、この支持フレーム内に収容される駆動機
    構部と、リアスポイラを支持するとともに、支持フレー
    ムに回動自在に取り付けられ、上記駆動機構部の動力に
    より、正逆方向に回動動作して、リアスポイラを傾動さ
    せるアームプレートと、からなることを特徴とする電動
    式リアスポイラの支持装置。
  2. 【請求項2】 駆動機構部は、回転動力源としてのモー
    タと、前記モータから得られる回転力を減速する減速機
    と、前記減速機から得られる回転運動を直線運動に変換
    するカム機構とからなり、カム機構により得られるスラ
    イダの往復動作に対応してアームプレートが正逆方向に
    回動可能としたことを特徴とする請求項1に記載の電動
    式リアスポイラの支持装置。
  3. 【請求項3】 回転動力源としてのモータの回転によ
    り、減速機の出力軸が180°回転することにより、ス
    ライダが最長ストローク直線運動するのに伴い、アーム
    プレートが最大角度傾動し、続いて出力軸が180°回
    転して元位置に戻ることにより、スライダも元位置に戻
    り、アームプレートが最小角度位置まで戻ることを特徴
    とする請求項2に記載の電動式リアスポイラの支持装
    置。
  4. 【請求項4】 カム機構により往復動作するスライダが
    ストローク始端並びにストローク終端に到達したことを
    検知して、モータの回転動作を停止させるリミットスイ
    ッチが設けられていることを特徴とする請求項2又は3
    に記載の電動式リアスポイラの支持装置。
  5. 【請求項5】 支持フレームは、フロント側ブラケット
    並びにリア側ブラケットにより車両ボディに固定され、
    少なくとも一方側のブラケットは、車両ボディに対して
    その取付姿勢を可変できるように支持フレームに回動可
    能に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至
    4のいずれかに記載の電動式リアスポイラの支持装置。
  6. 【請求項6】 アームプレートに取付金具を介してリア
    スポイラを取り付けるとともに、リアスポイラの仕様に
    より、対応する取付金具がアームプレートに取替え可能
    に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至5
    のいずれかに記載の電動式リアスポイラの支持装置。
  7. 【請求項7】 取付金具の前端側を1箇所の固定ポイン
    トでアームプレートに固定するとともに、取付金具の後
    端側をアームプレートの上下方向に沿う複数の取付孔に
    対して選択的に固定することにより、リアスポイラの取
    付基準角度を可変できるようにしたことを特徴とする請
    求項6に記載の電動式リアスポイラの支持装置。
  8. 【請求項8】 駆動機構部の駆動操作は、リアスポイラ
    の後端をリフトアップさせるアップスイッチと、リアス
    ポイラの後端をリフトダウンさせるダウンスイッチとで
    行ない、アップスイッチ並びにダウンスイッチは、運転
    席近傍位置に設けられていることを特徴とする請求項1
    乃至7のいずれかに記載の電動式リアスポイラの支持装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114485052A (zh) * 2022-02-17 2022-05-13 江苏双立制氧机械有限公司 一种多介质深冷用绕管式能量交换器
CN114485052B (zh) * 2022-02-17 2023-08-15 江苏双立制氧机械有限公司 一种多介质深冷用绕管式能量交换器

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