JP3078576B2 - バチルス・スリンギエンシスのcryIIIC遺伝子および蛸翅目の昆虫に対して毒性のタンパク質 - Google Patents

バチルス・スリンギエンシスのcryIIIC遺伝子および蛸翅目の昆虫に対して毒性のタンパク質

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、Cry III Cと表示する殺昆虫性結晶質タン
パク質をエンコードするバチルス・スリンギエンシス
(Bacillus thuringiensis)(以後、「B.t.」)から
分離された遺伝子、ならびに前記タンパク質を含有する
殺昆虫組成物および前記遺伝子で形質転換された植物に
関する。殺昆虫組成物および形質転換された植物は鞘翅
目(Coleoptera)の昆虫に対して毒性であり、そしてと
くにジアブロチカ(Diabrotica)属の昆虫に対して毒性
である。
発明の背景 B.t.は、昆虫の目および種に対して特異的に毒性であ
る結晶質タンパク質を、胞子形成の間に、産生する、グ
ラム陽性の土のバクテリアである。B.t.の多数の異なる
菌株は、殺昆虫性結晶質タンパク質を産生することが示
された。殺昆虫性タンパク質を産生するB.t.を包含する
組成物は、商業的に入手可能であり、そして特定の標的
昆虫に対して非常に毒性であるが、植物および他の非標
的有機体に対して無害であるので、環境的に許容されう
る殺昆虫剤である。
結晶質タンパク質をエンコードするある数の遺伝子
は、B.t.のいくつかの菌株からクローニングされてきて
いる。すぐれた外観は、H.ホフテ(Hofte)ら、マイク
ロバイオロジカル・リビューズ(Microbiol.Rev.)、5
5、242−255(1989)に記載されている。この参考文献
は本発明に関する先行技術ではないが、B.t.から得られ
る遺伝子およびタンパク質およびそれらの使用のすぐれ
た外観を提供し、B.t.の遺伝子およびタンパク質のため
の名称および分類の概要を採用し、そして広範な引用文
献を有する。
B.t.の結晶質タンパク質は摂取後にのみ昆虫において
活性である。昆虫による摂取後、中部栄養管におけるア
ルカリ性pHおよびタンパク質分解は結晶を可溶化し、毒
性成分を解放させる。これらの毒性成分は中部栄養管の
細胞を崩壊させて、昆虫の食物摂取を停止させそして、
究極的に、昆虫を死亡させる。事実、B.t.は、種々の昆
虫の病害虫を取り扱うとき、有効なかつ環境的に安全な
殺昆虫であることが証明された。
ホフテ(Hofte)らが認めたように、殺昆虫B.t.菌株
の大部分は他の鞘翅目(Lepidoptera)の昆虫、例え
ば、幼虫の昆虫に対して活性である。他のB.t.菌株は双
翅目(Diptera)の昆虫、例えば、ハエまたはカに対し
て、あるいは鱗翅目および双翅目の両者の昆虫に対して
活性である。近年、わずかのB.t.菌株が、鞘翅目(Cole
optera)の昆虫、例えば、甲虫に対して殺昆虫性である
結晶質タンパク質を産生するとして報告された。
鞘翅目毒性B.t.菌株は、次の文献に記載されている:
A.クリーグ(Krieg)ら、ツァイトシュリフト・フーエ
ル・アンゲバンテ・エントモロギー(Z.Angew.Ent.)、
96、pp.500−508(1983);参照、また、A.クリーグ(K
rieg)ら、アンゼイゲル・フール・シェドリングスクン
デ、プフランゼシュッツ、ウンヴェルトシュッツ(Anz.
Schaedlingskde,Pflanzenschutz,Umweltschutz)、57
pp.145−150(1984)および米国特許第4,766,203号、A.
クリーグ(Krieg)ら、1988年8月23日発行。B.t.var.
テネブリオニス(tenebrionis)と表示する菌株は、鞘
翅目の昆虫Agelastica alni(青ハンノキの葉の甲虫)
およびLeptinotarsa decemlineata(コロラドジャガイ
モの甲虫)の幼虫に対して毒性であると報告されてい
る。B.t.テネブリオニス(tenebrionis)は、約65〜70
キロダルトン(kDa)であると報告されている、殺昆虫
性結晶質タンパク質を作る;参照、また、K.ベルンハー
ド(Bernhard)、FEMS マイクロバイオロジー・レター
ズ(FEMS Microbiol.Lett.)33、pp.261−265(198
6)。
V.セカー(Sekar)ら、プロシーディングス・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンシズ(Proc.N
atl.Acad.Sci.)USA、84、pp.7036−7040(1987)は、
B.t.テネブリオニス(tenebrionis)の鞘翅目毒性結晶
質タンパク質の遺伝子のクローニングおよび特性決定を
報告している。このタンパク質のサイズは、この遺伝子
の配列から推定して、73kDaであったが、分離されたタ
ンパク質は主として65kDaの成分を含有した。ホフテ(H
ofte)ら、核酸の研究(Nucleic Acids Reseach)1
5、p.7183(1987)は、また、B.t.テネブリオニス(ten
ebrionis)からのクローニングした遺伝子のDNA配列を
報告しており、そしてこの遺伝子の配列はセカー(Seka
r)ら(1987)により報告されているものと同一であ
る。
マクファーソン(McPherson)ら、バイオ/テクノロ
ジー(Bio/Technology)、、pp.61−66(1988)は、
B.t.テネブリオニス(tenebrionis)からのクローニン
グした昆虫抑制遺伝子のDNA配列を開示しており、そし
てこの遺伝子の配列はセカー(Sekar)ら(1987)によ
り報告されているものと同一である。クローニングした
遺伝子を収容するE.coli細胞およびシュードモナス・フ
ルオレセンス(Pseudomonas fluorescens)細胞は、コ
ロラド(Colorado)ジャガイモの甲虫の幼虫に対して毒
性であることが発見された。
B.t.var.サン・ジエゴ(san diego)と表示する鞘翅
目毒性菌株は、C.ヘルンスッタト(Herrnstadt)ら、バ
イオ/テクノロジー(Bio/Technology)、、pp.305−
308(1986)により、種々の鞘翅目の昆虫に対して毒性
である64kDaの結晶質タンパク質を産生すると報告され
ている:Pyrrhala luteola(ニレの葉の甲虫)に対して
強く毒性;Anthonomus grandis(ワタミハナゾウム
シ)、Leptinotarsa decemlineata(コロラドジャガイ
モの甲虫)、Otiorhynchus sulcatus(黒ブドウのゾウ
ムシ)、Tenebrio molitor(黄色コメノゴミムシダマ
シ)およびHaltica tombacinaに対して注で井戸に毒性
そしてDiabrotica undecimpunctata undecimpunctata
(西斑点キュウリ甲虫)に対して弱く毒性。
B.t.サン・ジエゴ(san diego)のクローニングした
鞘翅目毒性遺伝子のDNA配列は、C.ヘルンスッタト(Her
rnstadt)ら、遺伝子(Gene)、57pp.37−46(1987)に
報告されている;参照、また、米国特許第4,771,131
号、ヘルンスッタト(Herrnstadt)ら、1988年9月13日
発行。B.t.サン・ジエゴ(san diego)の毒性遺伝子の
配列は、セカー(Sekar)ら(1987)がB.t.テネブリオ
ニス(tenebrionis)のクローニングした鞘翅目毒性遺
伝子について報告する配列と同一である。
クリーグ(Krieg)la、ジャーナル・オブ・アプライ
ド・エントモロジー(J.Appl.Ent.)、104、pp.417−42
4(1987)は、菌株B.t.サン・ジエゴ(san diego)
が、種々の診断試験に基づいて、B.t.テネブリオニス
(tenebrionis)菌株と同一であることを報告してい
る。
EG2158と表示する、他の新規なB.t.菌株は、W.P.ドノ
バン(Donovan)ら、モレキュラー・アンド・ジェネラ
ル・ジェネティックス(Mol.Gen.Genet.)、214、pp.36
5−372(1988)により、鞘翅目の昆虫に対して殺昆虫性
である73kDaの結晶質タンパク質を産生することをB.t.
菌株EG2158からの毒素をエンコードする遺伝子はクロー
ニングされそして配列決定され、そしてその配列はセカ
ー(Sekar)ら(1987)がクローニングしたB.t.テネブ
リオニス(tenebrionis)の鞘翅目の毒素の遺伝子につ
いて報告した配列と同一である。この鞘翅目の毒素の遺
伝子は、ヘフテ(Hfte)ら、マイクロバイオロジカ
ル・リビューズ(Microbiol.Rev.)、53、pp.242−255
(1989)により、cry III Aと呼ばれている。
米国特許第4,797,279号、D.カラマタ(Karamata)
ら、1989年1月10日発行、は、鱗翅目の毒素の遺伝子を
もつB.t.クルスタキ(kurstaki)からのプラスミドおよ
び鞘翅目の毒素の遺伝子をもつB.t.テネブリオニス(te
nebrionis)からのプラスミドを含有する、ハイブリッ
ドのB.t.微生物を開示している。ハイブリッドのB.t.
は、B.t.クルスタキ(kurstaki)により作られたもの、
ならびにB.t.テネブリオニス(tenebrionis)のの特徴
を示す結晶質タンパク質を産生する。
欧州特許発行第0,303,379号、マイコーゲン・コーポ
レーション(Mycogen Corporation)、1989年2月15日
発行、は、鞘翅目および鱗翅目の両者の昆虫に対して殺
昆虫活性を有する、B.t.MT104と同定された、新規なB.
t.分離物を開示している。
欧州特許発行第0,318,143号、ルブリゾル・ジェネテ
ィックス・インコーポレーテッド(Lubrizol Genetic
s,Inc.)、1989年3月31日発行、は、B.t.テネブリオニ
ス(tenebrionis)からの完全な部分的に修飾された遺
伝子のクローニング、特性決定および選択的発現、およ
び微生物が鞘翅目の昆虫に対する毒性を有するタンパク
質を産生できるようにする宿主微生物を開示している。
前述のヘルンスタット(Herrnstadt)ら、バイオ/テク
ノロジー(Bio/Technology)、、pp.305−308(198
6)から再生されたB.t.サン・ジエゴ(san diego)に
ついての昆虫のバイオアッセイのデータが要約されてい
る。要約は、また、他の源についての、B.t.テネブリオ
ニス(tenebrionis)についてのデータを包含する;B.t.
テネブリオニス(tenebrionis)は、コロラド(Colorad
o)ジャガイモの甲虫に対して強い毒性、西トウモロコ
シ根食い虫(Diabrotica virgifera)に対して中程度
の毒性および南トウモロコシ根食い虫(Diabrotica un
decimpunctata)に対して弱い毒性を示すと報告されて
いる。
欧州特許出願公開第0,324,254号、インペリアル・ケ
ミカル・インダストリース(Imperial Chemical Indu
stries)PLC、1989年7月19日発行、は、鞘翅目の昆虫
に対して殺昆虫活性を有する、A30と同定された、新規
なB.t.菌株を開示している。
欧州特許発行第0,328,383号、マイコーゲン・コーポ
レーション(Mycogen Corporation)、1989年8月16日
発行、は、鞘翅目の昆虫に対して殺昆虫活性を有する、
B.t.PS40D1と同定された、新規なB.t.微生物を開示して
いる。
欧州特許発行第0,330,342号、マイコーゲン・コーポ
レーション(Mycogen Corporation)、1989年8月30日
発行、は、鞘翅目の昆虫に対して殺昆虫活性を有する、
B.t.PS86B1と同定された、新規なB.t.微生物を開示して
いる。
これらの後者の4件の刊行物は、本発明に関して先行
技術ではない。
B.t.テネブリオニス(tenebrionis)は、最初にA.ク
レイグ(Kreig)らにより報告され、ドイツ国ダーマシ
ュタットにおいてまたはその付近において発見され、そ
してB.t.サン・ジエゴ(san diego)は、ヘルンスタッ
ト(Herrnstadt)らにより報告され、カリフォルニア州
サン・ジエゴまたはその付近における位置から得られた
と信じられる。B.t.菌株EG2158は、ドノバン(Donova
n)らにより報告され、カンサス州からの作物のダスト
の試料から分離された。こうして、いくつかの広く分離
した地理学的位置から分離された種々のB.t.菌株のすべ
ては、明らかに同一の鞘翅目の毒素の遺伝子、cry III
A遺伝子、を含有した。
7年以前にわたってB.t.テネブリオニス(tenebrioni
s)において最初に発見された独特なB.t.遺伝子以外
の、新規な鞘翅目の毒素のB.t.遺伝子は文献に報告され
ていない。
そのうえ、鞘翅目の昆虫に対する結晶質タンパク質の
殺昆虫活性を有すると報告された、種々のB.t.菌株の間
でさえ、ジアブロチカ(Diabrotica)属の昆虫(トウモ
ロコシ根食い虫)の幼虫および成虫に対して有意の毒性
を有することが示されていず、このようなジアブロチカ
(Diabrotica)属の昆虫は西トウモロコシ根食い虫(Di
abrotica virgifera virgifera)、南トウモロコシ根
食い虫(Diabrotica undecimpunctata howardi)およ
び北トウモロコシ根食い虫(Diabrotica barberi)を
包含する。本発明のcry III C遺伝子は、他の鞘翅目の
昆虫の間で、ジアブロチカ(Diabrotica)属の昆虫に対
して定量可能な殺昆虫活性を有するタンパク質毒素を発
現する。
発明の要約 本発明の1つの面は、第1図を示すアミノ酸配列をコ
ードするヌクレオチド塩基配列を有する、精製されそし
て分離された鞘翅目の毒素の遺伝子に関し、そして以後
cry III C遺伝子と表示する。cry III C遺伝子は第1図
に示すヌクレオチド塩基14〜1972から延びる解読領域を
有する。
本発明の他の面は、cry III C遺伝子により産生され
た殺昆虫性タンパク質に関する。Cry III Cタンパク質
は、cry III C遺伝子のヌクレオチド配列から推定し
て、塩基14〜1972のアミノ酸配列、すなわち、第1図に
示すアミノ酸配列を有する。このタンパク質は、鞘翅目
(Coleoptera)の昆虫、とくにコロラド(Colorado)ジ
ャガイモ甲虫およびジアブロチカ(Diabrotica)属の昆
虫に対して殺昆虫活性を有する。
本発明のなお他の面は、NRRLに受託され、NRRL B185
−33の受け入れ番号を有し、そしてB.t.菌株EG4961と表
示する、B.t.バクテリアの生物学的に純粋な培養物に関
する。B.t.菌株EG4961はcry III C遺伝子を有し、そし
て殺昆虫性Cry III Cタンパク質を産生する。cry III C
遺伝子を有する他のB.t.バクテリアの生物学的に純粋な
培養物は、また、本発明の範囲内にはいる。
本発明のなお他の面は、農学的に許容されうる担体と
組み合わせて、Cry III Cタンパク質またはCry III Cタ
ンパク質を産生したB.t.菌株の発酵培養物を含有する殺
昆虫組成物に関する。
本発明は、また、鞘翅目の昆虫の宿主植物に殺昆虫的
に有効量のCry III Cタンパク質またはCry III Cタンパ
ク質を作ったB.t.菌株の発酵培養物を適用することから
なる、鞘翅目の昆虫を抑制する方法を包含する。この方
法は、コロラドジャガイモ甲虫、ニレの葉の甲虫、輸入
されたヤナギの葉の甲虫およびトウモロコシの根食い虫
を包含する、種々の鞘翅目の昆虫に適用することができ
る。
本発明のなお他の面は、cry III C遺伝子を含有する
組み換えプラスミド、このような組み換えプラスミドで
形質転換されたバクテリアの生物学的に純粋な培養物、
バクテリアは好ましくはB.t.である、ならびにcry III
C遺伝子で形質転換された植物に関する。
本発明のそれ以上の面は、鞘翅目毒性タンパク質を含
有する殺昆虫組成物の鞘翅目の昆虫に対する殺昆虫活性
を増強する方法に関し、ここでこの方法はCry IIIタン
パク質を含有する殺昆虫組成物の中に、鞘翅目の昆虫に
対する前記組成物の殺昆虫活性を増強するために有効量
のCry Iタンパク質を添加または混入することからな
る。Cry III Cタンパク質を含有する殺昆虫組成物およ
びCry Iタンパク質は、鞘翅目(Coleoptera)の昆虫、
とくにコロラドジャガイモ甲虫およびトウモロコシの根
食い虫に対して、増強された殺昆虫活性を示す。
図面の簡単な説明 第1図は、第1−1図〜第1−3図からなり、そして
cry III C遺伝子のヌクレオチド塩基配列およびCry III
Cタンパク質の推定されたアミノ酸配列を示す。推定上
のリボソーム結合部位(RBS)が示されている。Hind II
IおよびBamH Iの制限部位は、また、示されている。
第2図は、B.t.菌株EG2158、EG2838およびEG4961のサ
イズ分画した自然プラスミドを含有する、臭化エチジウ
ム染色したアガロースゲルの写真である。第2図の右に
対する数は、B.t.菌株EG4961のプラスミドの近似のサイ
ズ、メガタルトン(MDa)を示す。
第3図はオートラジオグラムの写真であり、この写真
は第2図に示すプラスミドをニトロセルロースのフィル
ターに転移し、このフィルターを放射線標識した2.4キ
ロ塩基(kb)のcry III Bプローブとハイブリダイゼー
ションし、そしてフィルターをX線フィルムに暴露する
ことによって作られた。第3図の右に対する数は、cry
III Bプローブに対してハイブリダイゼーションするB.
t.菌株EG4961のプラスミドのサイズ(MDa)を示す。第
3図の右に対する文字「f」は、cry III Bハイブリダ
イゼーションするプラスミドの破壊から生ずる断片を示
す。
第4図は、Hind III+EcoR Iで消化し、そして電気泳
動によりサイズ分画した、B.t.菌株G2158、EG2838およ
びEG4961からのDNAを含有する、臭化エチジウム染色し
たアガロースゲルの写真である。レーンの標識「stnd」
はサイズの標準である。
第5図はオートラジオグラムの写真であり、この写真
は第3図のDNA断片をニトロセルロースのフィルターに
転移し、このフィルターを放射線標識した2.4kbのcry I
II Bプローブとハイブリダイゼーションし、そしてフィ
ルターをX線フィルムに暴露することによって作られ
た。第5図の右に対する数は、cry III Bプローブに対
してハイブリダイゼーションするB.t.菌株EG4961の制限
断片のサイズ(kb)を示す。レーンの標識「stnd」はサ
イズの標準である。
第6図は、クーマッシー染色したドデシル硫酸ナトリ
ウム(「SDS」)ポリアクリルアミドゲルの写真であ
り、B.t.菌株G2158、EG2838およびEG4961から可溶化し
た結晶質タンパク質を示す。
第6図の右に対する数は、B.t.菌株EG4961により産生
された結晶質タンパク質の近似のサイズ(kDa)を示
す。
第7図は、プラスミドpEG258の制限地図を示す。cry
III Cの遺伝子の位置および向きは矢印で示されてい
る。cry X遺伝子と表示する遺伝子は、点線で示す領域
内に位置する。AspはAsp718であり、BamはBamH Iであ
り、H3はHind IIIであり、そしてPはPst I制限酵素で
ある。1つのkbの目盛りのマーカーは、また、示されて
いる。
第8図は、第7図と整列しかつ第7図と同一目盛りに
基づき、B.t.菌株EG4961からのDNAの8.3kbの断片を含有
するプラスミドの制限地図を示し、ここでcry III C遺
伝子は矢印で示され、そしてcry X遺伝子は点線により
示される領域内に位置する。第7図に関して前述した制
限酵素のための略号に加えて、(RV/Asp)はEcoR Vおよ
びAsp718の制限部位の融合を意味し、そして(RV/Pst)
はEcoR VおよびPst Iの制限部位の融合を意味する。
第9図は、第7図と整列しかつ第7図と同一目盛りに
基づき、組み換えE.coli菌株EG7233からのDNA断片の一
部分として、矢印で示すcry III C遺伝子を含有するプ
ラスミドpEG269の制限地図を示す。第7図に示すpEG258
に関して使用する略号はこの図面に適用可能である。さ
らに、SphはSph I制限部位であり、そしてS3A/BamはSau
III AおよびBamH Iの制限部位の融合である。
第10図はクーマッシー染色したSDS−ポリアクリルア
ミドゲルの写真である。ゲルは次のバクテリアの菌株に
より合成されたタンパク質のバンドを示す:E.coli菌株E
G7221(pUC18/Cry-);E.coli菌株EG7218(pEG258/cry I
II C+cry X+);B.t.菌株EG7211(pEG200/Cry-);B.t.菌
株EG4961(cry III C+cryX+);B.t.菌株EG7231(pEG269
/cry III C+cryX-);およびB.t.菌株EG7220(pEG260/c
ry III C+/cry X+)。ゲルの右に対する数は、これらの
菌株により産生された結晶質タンパク質の近似サイズ
(kDa)である。
好ましい実施態様の詳細な説明 cry III C遺伝子および鞘翅目毒性Cry III C結晶質タ
ンパク質の分離および精製およびCry III Cタンパク質
を産生する新規なB.t.菌株EG4961の特性決定を、実施例
において詳細に説明する。殺昆虫組成物および方法にお
けるB.t.菌株EG4961およびCry III C結晶質タンパク質
の実用性を、また、実施例において説明する。
実施例は、また、Cry Iタンパク質の添加によるCry I
IIタンパク質の殺昆虫活性の相乗的増強を例示する。こ
うして、Cry IIIおよびCry Iの両者のタンパク質の組み
合わせを有する殺昆虫組成物は、とくに両者の幼虫およ
び成虫のコロラドジャガイモ甲虫および南トウモロコシ
根食い虫,ならびに他の昆虫に関して、増強された殺昆
虫活性を提供する。
本発明のCry III型遺伝子、cry III C遺伝子は、第1
図に示すヌクレオチド塩基配列を有する。cry III C遺
伝子の解読領域は、第1図に示すヌクレオチド塩基の位
置14から位置1972に延びる。
cry III C遺伝子のヌクレオチド塩基対と先行技術のc
ry III A遺伝子の対応する解読領域との比較は、2つの
遺伝子の間の有意差を示す。cry III C遺伝子はcry III
A遺伝子とわずかに75%の相同性(位置的に同一)であ
る。
cry III C遺伝子の解読領域のヌクレオチド塩基対と
最近発見したB.t.菌株EG2838(NRRL受け入れ番号B−18
603)から得られたcry III B遺伝子の対応する解読領域
との比較は、cry III C遺伝子がcry III B遺伝子と96%
の相同性(位置的に同一)である。
cry III C遺伝子によりエンコードされる本発明のCry
III型タンパク質、Cry III Cタンパク質は、第1図に
示すアミノ酸配列を有する。この開示において、Cry II
I C「タンパク質」に対する言及は、特記しない限り、
「結晶質タンパク質」、「タンパク質毒素」、「殺昆虫
性タンパク質」などとしてのその記載と同一の意味であ
る。Cry III Cタンパク質のサイズは、cry III C遺伝子
のDNA配列から推定して、74.4kDaである。
Cry III Bタンパク質は、cry III B遺伝子のDNA配列
から推定して、74.2kDaである。先行技術のCry I Aタン
パク質は、cry III A遺伝子によりエンコードされ、73.
1kDaの推定されたサイズを有する。
明らかなサイズの類似せいにかかわらず、Cry III C
タンパク質のアミノ酸配列と先行技術のCry I Aタンパ
ク質との比較は、2つとの間の有意差を示す。Cry III
Cタンパク質はCry I Aタンパク質とわずかに69%の相同
性(位置的に同定のアミノ酸)である。Cry III Cタン
パク質はCry III Bタンパク質と94%の相同性である。
それにもかかわらず、Cry III Cタンパク質およびCry I
II Bタンパク質の明らかな相同性にかかわらず、Cry II
I Cタンパク質は、鞘翅目(Coleoptera)の昆虫およ
び、とくに、ジアブロチカ(Diabrotica)属の昆虫に関
して、Cry III Bタンパク質と比較して、その有意に改
良された殺昆虫活性に基づいて、Cry III Bタンパク質
と異なるタンパク質であることが示された。Cry III C
タンパク質は、トウモロコシの根食い虫に対して定量可
能な殺昆虫活性を示す、最初のB.t.タンパク質である。
本発明は、本質的にCry III Cタンパク質と同一の性
質をもつ鞘翅目毒性タンパク質を生ずる、cry III C遺
伝子の突然変異体および組み換えまたは遺伝子操作した
誘導体を包含することを意図する。
cry III C遺伝子は、また、他のB.t.菌株において同
様なまたは密接に関係するcry III型遺伝子を発見する
ための、DNAハイブリダイゼーションプローブとして有
用である。cry III C遺伝子またはその一部分または誘
導体は、ハイブリダイゼーションプローブとして使用す
るために、例えば、放射線標識で、普通の技術を使用し
て標識することができる。次いで、標識されたハイブリ
ダイゼーションプローブを実施例に記載する方法で使用
することができる。
cry III C遺伝子および対応する殺昆虫性Cry III Cタ
ンパク質は、最初に、B.t.菌株EG4961、新規なB.t.菌
株、において同定された。B.t.菌株EG4961の特性は実施
例においてより完全に記載する。B.t.菌株EG4961のプラ
スミドの列および他の菌株の特性と、最近発見されたB.
t.菌株EG2838の特性および先行技術のB.t.菌株EG2158の
特性との比較は、これらの3つの鞘翅目毒性B.t.菌株が
明確に異なることを実証する。
cry III C遺伝子は種々の微生物の宿主の中に、適当
な宿主の形質転換について当業者によく知られている手
順を使用して、クローニングされたcry III C遺伝子の
安定な維持および発現を可能とする条件下に導入するこ
とができる。cry III C遺伝子の発現およびCry III Cタ
ンパク質の産生を可能とする適当な宿主は、バチルス・
スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)および
他のバチルス属(Bacillus)の種、例えば、枯草菌(B.
subtilis)またはバチルス・メガテリウム(B.megateri
um)を包含する。明らかなように、cry III C遺伝子を
含有する遺伝学的に変更した、あるいは遺伝子操作した
微生物は、また、同一有機体の中に存在する他の毒素の
遺伝子を含有することができ、そしてこれらの遺伝子は
Cry III Cタンパク質と異なる殺昆虫性結晶質タンパク
質を同時に産生することができる。
この開示に記載するバチルス属(Bacillus)の菌株
は、普通の成長培地および標準の発酵技術を使用して培
養することができる。cry III C遺伝子を収容するB.t.
菌株は、実施例に記載されているように、培養したB.t.
細胞がCry III C結晶質タンパク質が形成するそれらの
成長サイクルに到達するまで、発酵させることができ
る。胞子形成性B.t.菌株について、発酵は、典型的に
は、Cry III C結晶質タンパク質が胞子と一緒に形成す
る胞子形成段階を通して続ける。次いで、B.t.発酵培養
物は、典型的には、遠心、濾過などにより収穫して、Cr
y III C結晶質タンパク質を含有する発酵培養固体を培
養物の水性ブロス部分から分離する。
この開示に例示するB.t.菌株は胞子形成する変種(胞
子形成または胞子発生性菌株)であるが、cry III C遺
伝子は、また、非胞子発生性バチルス属(Bacillus)
種、すなわち、胞子を形成しないで結晶質タンパク質を
産生する菌株において実用性を有する。この開示におけ
るB.t.菌株(cry III C遺伝子を含有する)の「発酵培
養物」の言及は、胞子形成したB.t.培養物、すなわち、
Cry III C結晶質タンパク質および胞子を含有するB.t.
菌株、および栄養成長段階の間に結晶質タンパク質を産
生した胞子発生性バチルス属(Bacillus)菌株、ならび
に培養物が結晶質タンパク質が実際に産生される成長段
階に到達した、cry III C遺伝子を含有する非胞子発生
性バチルス属(Bacillus)種を包含することを理解すべ
きである。
分離された発酵固体は、主としてCry III C結晶質タ
ンパク質およびB.t.胞子、ならびに多少の細胞破片、多
少の完全な細胞、および残留する培地の固体である。必
要に応じて、結晶質タンパク質は他の回収された固体か
ら、慣用方法、例えば、スクロース密度の勾配の分画を
経て、分離することができる。高度に精製されたCry II
I Cタンパク質は、回収された結晶質タンパク質を可溶
化し、次いでタンパク質を溶液から再沈澱させることに
よって得ることができる。
Cry III Cタンパク質は、前述したように、鞘翅目の
昆虫、例えば、コロラドジャガイモ甲虫、ニレの葉の甲
虫、輸入されたヤナギの葉の甲虫などに対して、効力の
ある殺昆虫性化合物である。Cry III Cタンパク質は、C
ry III Aタンパク質およびCry III Bタンパク質と対照
的に、他の鞘翅目毒性B.t.タンパク質により影響を受け
ないで、ジアブロチカ(Diabrotica)属の昆虫、例え
ば、トウモロコシの根食い虫に対して、測定可能な殺昆
虫活性を示す。Cry III Cタンパク質は、鞘翅目の昆
虫、例えば、前述した昆虫の抑制に有用である殺昆虫性
配合物において、活性成分として利用することができ
る。このような殺昆虫性配合物または組成物は、典型的
には、活性成分に加えて、農学的に許容されうる担体ま
たはアジュバントを含有する。
Cry III Cタンパク質は、殺昆虫性配合物において、
分離または精製された形態で、例えば、結晶質タンパク
質それ自体として使用することができる。あるいは、Cr
y III Cタンパク質は、バチルス属(Bacillus)菌株、
例えば、バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thur
ingiensis)、あるいはcry III C遺伝子を有しそしてCr
y III Cタンパク質を産生することができる、他の微生
物の宿主から得られた、回収された発酵固体の中に存在
することができる。好ましいバチルス属(Bacillus)の
宿主は、B.t.菌株EG4961およびB.t.菌株EG4961から誘導
された、遺伝学的に改良されたB.t.菌株を包含する。後
者のB.t.菌株は、プラスミドのキュアリングおよび/ま
たは接合技術を経て得ることができ、そしてB.t.菌株EG
4961からのプラスミドを含有する自然cry III C遺伝子
を含有することができる。遺伝子操作または形質転換さ
れたB.t.菌株または、組み換えDNA手順により得られ
た、クローニングされたcry III C遺伝子を発現する組
み換えプラスミドを含有する、他の宿主微生物を、ま
た、使用することができる。
このような形質転換体の例は、B.t.菌株EG7231および
EG7220を包含し、これらの両者は組み換えプラスミド上
にクローニングされたcry III C遺伝子を含有する。
回収された発酵固体は、主として、結晶質タンパク質
および(胞子形成B.t.宿主を使用する場合)胞子を含有
する;細胞の破片および残留発酵培地の固体は、また、
存在することができる。Cry III Cタンパク質を含有す
る、回収された発酵固体は、必要に応じて、乾燥した
後、殺昆虫性配合物の中に混入することができる。
活性成分として殺昆虫性Cry III Cタンパク質を含有
する本発明の配合物または組成物は、殺昆虫的に有効量
で適用され、この量は、例えば、抑制すべき特定の鞘翅
目の昆虫、処理すべき特定の植物または作物および殺昆
虫活性組成物を適用する方法のような因子に依存して変
化するであろう。殺昆虫性配合物の殺昆虫的に有効量
は、本発明の昆虫抑制方法において使用される。
殺昆虫組成物は、殺昆虫活性成分を所望の農学的に許
容されうる担体と配合することによって調製される。配
合された組成物は、ダストまたは粒状物質、油(植物ま
たは鉱物)または水中の懸濁液または油/水乳濁液、ま
たは湿潤性粉末、あるいは農学的に許容されうる他の担
体物質と組み合わせた形態であることができる。適当な
農学的担体は固体または液体であることができ、そして
この分野においてよく知られている。用語「農学的に許
容されうる担体」は、通常殺昆虫配合技術において使用
される、すべてのアジュバント、例えば、不活性の成
分、分散剤、界面活性剤、増粘剤、結合剤などを包含す
る;これらは殺昆虫配合において当業者によく知られて
いる。
Cry III Cタンパク質および1または2以上の固体ま
たは液体のアジュバントを含有する配合物は、既知の方
法で、例えば、殺昆虫活性Cry III Cタンパク質の成分
を適当なアジュバントと、普通の配合技術を使用して、
均質に混合、ブレンドおよび/または粉砕することによ
って調製される。
Cry III Cタンパク質、および他の鞘翅目毒性タンパ
ク質、例えば、Cry III BおよびCry III Aを、また、Cr
y Iタンパク質と組み合わせて使用して、鞘翅目の昆虫
標的に対する予期せざるほどに増強された殺昆虫組成物
を得ることができる。Cry III C、Cry III BおよびCry
III Aのタンパク質の鞘翅目特異的活性は、このようなC
ry IIIタンパク質を含有する殺昆虫組成物の中にCry I
タンパク質を添加または混入することによって大きく増
強される。この方法を使用して、それぞれのCry IIIお
よびCry Iのタンパク質の物理的組み合わせを経てる
か、あるいはそれぞれのタンパク質を作るB.t.菌株の組
み合わせを経て、相乗的なCry III−Cry Iタンパク質の
殺昆虫組成物を調製することができる。相乗的Cry III
殺昆虫性の組み合わせにおいて使用するために好ましい
Cry Iタンパク質はCry I A、とくにCry I A(c)であ
るが、他のCry Iタンパク質を、また、相乗的組み合わ
せにおいて使用することができると信じられる。驚くべ
きことには、鱗翅目の昆虫に対するCry Iタンパク質の
殺昆虫性効能の増強は存在しないように思われる;すな
わち、Cry III結晶質タンパク質の存在により付与され
るCry Iタンパク質との「逆相乗性」は存在しないと思
われる。
必要に応じて、本発明におけるCry III C(またはCry
III B)およびCry Iのタンパク質の組み合わせは、B.
t.菌株またはそれぞれのCry IIIおよびCry Iタンパク質
を産生することができるこのようなcry III遺伝子およ
びcry I遺伝子を有する他の微生物の宿主の培養から、
組み合わせの形態でその場で得ることができる。このよ
うな菌株または宿主は、B.t.あるいはクローニングされ
たcry III遺伝子およびcry I遺伝子を発現する組み換え
プラスミドを含有する他の菌株および宿主微生物を包含
する、プラスミドのキュアリングおよび/または接合技
術を経て得ることができる。
この組み合わせの中に存在するCry IIIタンパク質の
物質にほぼ等しい量のCry Iタンパク質は、鞘翅目特異
的殺昆虫活性のすぐれた増強を提供する。この1:1のCry
I:cry III比より少ない量のCry Iタンパク質は、同様
になお満足すべきレベルの増強をCry IIIタンパク質に
与えるであろう。
本発明の殺昆虫組成物は、標的の鞘翅目の昆虫の環境
に、典型的には、保護すべき植物または作物の葉の上
に、慣用方法により、好ましくは適用により適用され
る。他の適用技術、例えば、ダスチング、振り掛け、ソ
ーキング、土の注入、種子の被覆、実生の被覆または噴
霧などは、また、可能であり、そして根または茎の蔓延
を引き起こす昆虫に要求される。適用手順はこの分野に
おいてよく知られている。
cry III C遺伝子またはその機能的同等体は、以後時
には「毒性遺伝子」と呼び、広範な種類の微生物の宿主
の中に導入することができる。cry III C遺伝子の発現
は、殺昆虫性Cry III C結晶質タンパク質の毒素の産生
を生ずる。適当な宿主は、B.t.およびバチルス属(Baci
llus)の他の種、例えば、枯草菌(B.subtilis)または
バチルス・メガテリウム(B.megatrium)を包含する。
植物コロニー化または根コロニー化微生物を、また、cr
y III C遺伝子のための宿主として使用することができ
る。当業者によく知られている種々の手順を利用して、
cry III C遺伝子を微生物の宿主の中に、生ずる形質転
換体中の安定な維持および発現を可能とする条件下に導
入することができる。
形質転換体、すなわち、組み換えプラスミドの中にク
ローニングされた遺伝子を収容する宿主の微生物は、慣
用方法に従い、組み換えプラスミドを含有する宿主の微
生物のみの成長を可能とする、選択技術を使用して分離
することができる。次いで、形質転換体を殺昆虫活性に
ついて試験する。再び、これらの技術は標準の手順であ
る。
産生の目的で宿主細胞を選択するときとくに興味ある
特性は、宿主の中への遺伝子の導入の容易さ、発現の効
率、宿主中のCry III C殺昆虫性タンパク質の安定性、
および補助的遺伝学的能力の存在を包含する。殺昆虫性
cry III C遺伝子を含有する細胞の宿主は便利な栄養培
地中で成長することができ、ここでcry III C遺伝子の
発現が得られ、そしてCry III Cタンパク質は産生し、
典型的には胞子形成する。次いで、結晶質タンパク質を
含有する胞子形成した細胞を慣用方法、例えば、遠心ま
たは濾過に従い収穫することができる。
cry III C遺伝子は、また、遺伝子を発現し、そしてC
ry III Cタンパク質を産生することができる植物の中に
組み込み、植物を昆虫の攻撃に対していっそう抵抗性と
することができる。植物をcry III C遺伝子で遺伝子操
作することは、遺伝子を含有する所望のDNAを植物の組
織または細胞の中に、植物の遺伝子操作において当業者
によく知られている種々の形態および由来のDNA分子を
使用して、導入することによって達成することができ
る。植物の組織の中にDNAを導入する技術の1つの例
は、欧州特許出願公開第0,289,479号、モンサント・カ
ンパニー(Monsant Company)、1988年11月2日発行、
に記載されている。
cry III C遺伝子またはCry III Cタンパク質を産生す
ることができる修飾されたcry III C遺伝子を含有するD
NAは、植物の細胞または組織の中に、感染性プラスミ
ド、例えば、Ti、アグロバクテリウム・ツメファシエン
ス(Agrobacterium tumefaciens)、ウイルスまたはア
グロバクテリウム・ツメファシエンス(A.tumefacien
s)のような微生物からのプラスミドにより、リソソー
ムまたはリポソームを使用して、機械的方法のマイクロ
インジェクションによりおよび植物の操作において当業
者に知られている他の技術により、直接供給することが
できる。
cry III C遺伝子のヌクレオチド塩基配列を変更する
ことができる。なぜなら、遺伝子によりエンコードされ
るタンパク質を形成する種々のアミノ酸は、通常、当業
者によく知られているように、1より多いコドンにより
決定することができるからである。そのうえ、遺伝子の
発現およびCry III C殺昆虫性タンパク質の機能的に同
等の形態の産生を可能とする、cry III Cヌクレオチド
塩基配列の解読領域において、多少の変化または切頭は
存在することができる。本発明を参照して不都合な実験
なしに決定することができる、これらの変化は、詳しく
特許請求した主題と完全に同等であるので、添付する請
求の範囲の範囲内に入ると考えられる。
次の特定の非限定的実施例によって、本発明をさらに
詳細に説明する。実施例は、一般にこの分野において知
られている技術に基づいて、商業的に入手可能な装置を
使用して、実際に実施された研究に関する。
新規なB.t.菌株EG4961は、実施例1に記載する手順に
従い分離された。
実施例1 B.t.菌株EG4961の分離 作物のダストの試料は、米国および外国、典型的には
穀類貯蔵設備を通して種々の源から入手した。作物のダ
ストの試料は、作物のダストを水性緩衝液の中に懸濁さ
せ、そしてこの懸濁液を60℃30分間加熱して、耐熱性胞
子形成性バチルス属(Bacillus)型バクテリア、例え
ば、B.t.を濃縮することによって処理した。処理したダ
ストの懸濁液を水性緩衝液中で希釈し、そして希釈液を
寒天板上に広げて、作物のダストからの各個々のバクテ
リアが寒天板の表面上にコロニーに成長できるようにし
た。成長後、各コロニーの一部分を寒天板からニトロセ
ルロースのフィルターに移した。フィルターをNaOHで処
理してコロニーを溶菌し、そして各コロニーからのDNA
をフィルター上に固定した。
コロニーのハイブリダイゼーション手順において利用
するB.t.のコロニーとともに使用するために、変更した
処理手順を開発した。なぜなら、E.coliに適用可能な標
準の技術はB.t.で有効ではないことがわかったからであ
る。前述の処理において、B.t.のコロニーが成長の栄養
成長状態にあり、NaOHを使用する溶菌に対して感受性で
あることを保証するために、特別の条件が要求された。
したがって、各コロニーの一部分をニトロセルロースの
フィルターに移した後、フィルターをコロニー側を上に
して、0.5%(w/v)のグルコースを含有する培地上に配
置した。次いで、移したコロニーを寒天−グルコース培
地上で30℃において5時間成長させた。寒天培地中の0.
5%のグルコースの使用および5時間の30℃のサイクル
は、B.t.コロニーが栄養成長状態にあり、こうして溶菌
に対して感受性であることを保証するために重要であっ
た。
南トウモロコシ根食い虫に対して毒性である新規な遺
伝子を発見するためのプローブとして、存在する鞘翅目
の毒素の遺伝子を使用する試みが不成功であろうとい
う、少なくとも1人の研究者が発表した意見にかかわら
ず、クローニングした鞘翅目の毒素の遺伝子を特異的プ
ローブとして使用して、作物のダストの試料から、B.t.
の他の新規なかつ希な鞘翅目毒性菌株を発見した。
ドノバン(Donovan)ら、モレキュラー・アンド・ジ
ェネラル・ジェネティックス(Mol.Gen.Genet.)、21
4、pp.365−372(1988)に記載され、B.t.菌株EG2158の
cyC遺伝子として以前に知られていた、cry III A遺伝子
を含有する、2.9kbのHind IIIのDNA制限断片を、コロニ
ーのハイブリダイゼーション手順において使用した。
2.9kbのHind IIIのcry III AのDNA断片は、全体のcry
III A遺伝子を含有し、アルファー32PdATPおよびクレ
ノー酵素で、標準の方法により放射線標識した。各溶菌
したコロニーからのDNAを含有するニトロセルロースの
フィルターを、放射線標識した2.9kbのHind III cry I
II A DNAプローブを含有する緩衝化溶液中の65℃にお
いて16時間インキュベーションして、コロニーからのDN
Aを放射線標識したcry III AプローブからのDNAとハイ
ブリダイゼーションさせた。65℃ハイブリダイゼーショ
ン温度を使用して、cry III A DNAプローブに類似する
遺伝子を含有するコロニーからのDNAのみに、cry III A
DNAプローブがハイブリダイゼーションするようにし
た。
2.9kbのcry III Aプローブは作物のダストの種々の試
料からの多数のB.t.コロニーとハイブリダイゼーション
した。これらのコロニーの検査は、予期せざることに
は、それらがcry III型遺伝子を含有しないことを明ら
かにした。これらのコロニーはcry I型遺伝子を含有し
なかった。cry I型遺伝子は、ほぼ130kDaの分子量をも
つ、鱗翅目毒性、鞘翅目無毒の結晶質タンパク質をエン
コードする。cry III A遺伝子の配列といくつかのcry I
型遺伝子の配列との、コンピューターを使用する比較
は、cry III A遺伝子の3′末端がcry I型遺伝子の一部
分と部分的に相同性であることを明らかにした。この発
見は、cry III A遺伝子の3′末端がcry I型遺伝子を含
有するB.t.コロニーに2.9kbのcry III Aプローブをハイ
ブリダイゼーションさせていたという考えを支持した。
この問題を補正するために、2.9kbのHind III cry I
II Aプローブを酵素Xba Iで消化し、そしてその3eをも
たないcry III A遺伝子を含有する2.0kbのHind III−Xb
a I断片を精製した。2.0kbのHind III−Xba I断片は
3′切頭cry III A遺伝子を含有する。この2.0kbの断片
を反復したコロニーのハイブリダイゼーション実験にお
いて使用したとき、それはcry I遺伝子を含有するB.t.
コロニーとハイブリダイゼーションしなかった。
種々の位置からの作物のダストの試料からのほぼ48,0
00のバチルス属(Bacillus)型コロニーを、放射線標識
した2.0kbのHind III−Xba I cry III Aプローブでプ
ロービングした。イリノイ州の作物のダストの試料から
のただ1つのみの新規なB.t.菌株が、cry III Aプロー
ブに特異的にハイブリダイゼーションすることが発見さ
れた。その新規な菌株をB.t.菌株EG2838と表示し、これ
はNRRLに受け入れ番号NRRL B−18603で受託された。
引き続いて、作物のダストの試料からの追加の50,000
のバチルス属(Bacillus)型コロニーを、また、放射線
標識した2.0kbのHind III−Xba I cry III Aプローブ
でスクリーニングしたが、新規なcry III型遺伝子を含
有する他の菌株の同定は不成功に終わった。
B.t.菌株EG2838は、鞘翅目の昆虫、顕著にはコロラド
ジャガイモ甲虫に対して殺昆虫活性であることが発見さ
れた。B.t.菌株EG2838は、南トウモロコシ根食い虫に関
して実質的な殺昆虫活性をもたなかった。cry III B遺
伝子と表示する遺伝子がB.t.菌株EG2838から分離され、
そしてそのヌクレオチド塩基配列を決定した。cry III
Bは、74,237ダルトンの推定されるサイズを有する651ア
ミノ酸を含有する、Cry III Bタンパク質と表示する結
晶質タンパク質をエンコードした。先行技術のCry III
Aタンパク質のサイズは73,116ダルトン(644アミノ酸)
であると推定された。cry III B遺伝子はcry III A遺伝
子と75%の相同性であり、そしてCry III Bタンパク質
はCry III Aタンパク質と68%の相同性である。
世界中の種々の位置からの39の作物のダストの試料か
らのほぼ40,000のバチルス属(Bacillus)型コロニー
を、B.t.菌株EG2838から得られたcry III Bプローブで
スクリーニングした。Cry III Bプローブを、放射線標
識したcry III Aプローブに関して前述した手順を使用
して、放射線標識した。放射線標識したcry III Bプロ
ーブは、B.t.菌株EG2838からのDNAからの2.4kbの制限断
片から成っていた。この断片は、B.t.菌株EG2838の鞘翅
目の毒素のcry III B遺伝子のための、完全なタンパク
質解読領域を含有する。究極的に、cry III Bプローブ
に特異的にハイブリダイゼーションする、作物のダスト
の試料からの新規なB.t.菌株が発見された。この菌株を
B.t.菌株EG4961と表示する。
B.t.菌株EG4961を特性決定するために、いくつかの研
究を実施した。1系列の研究を実施して、その鞭毛の血
清型を特性決定した。追加の研究を実施して、B.t.菌株
EG4961中の自然プラスミドのサイズを決定し、そして殺
昆虫性結晶質タンパク質をエンコードする遺伝子をどの
プラスミドが含有するかを決定した。DNAのブロット分
析を実施して、B.t.菌株EG4961の自然プラスミドのいず
れかがcry III Bプローブとハイブリダイゼーションす
るかどうかを決定した。DNA要素がB.t.菌株EG4961のCry
III Bとハイブリダイゼーションするかどうかを単一の
天然に存在するプラスミドについて実施ことは、多数の
プラスミドまたは染色体のDNAについて実施することと
反対に、また、重要であった。さらに、B.t.菌株EG4961
は、さらに、それが産生する結晶質タンパク質を特性決
定し、そしてB.t.菌株EG4961およびその結晶質タンパク
質に関連する殺昆虫活性を測定することによって評価し
た。実施例2〜6はB.t.菌株EG4961を特性決定する手順
に関し、そして実施例8〜B.t.菌株EG4961の殺昆虫活性
に関する。
実施例2 B.t.菌株EG4961の鞭毛の血清型特性決定 B.t.型鞭毛の抗体試薬のパネルを、血清型別研究にお
いて使用のために、一般に入手可能なB.t.型菌株を使用
して構成した。B.t.型菌株HD1(kurstaki、血清型3a
b)、HD2(thuringiensis、血清型1)、HD5(kenyae、
血清型4ac)、HD11(aizawai、血清型7)、HD12(morr
isoni,血清型8ab)およびHD13(tolworthi、血清型9)
を、液体培養(震盪せず)において、動き得る、栄養成
長の細胞を産生条件下に成長させた。鞭毛の断片を細胞
から渦形成して剪断し、細胞を遠心により除去し、そし
て鞭毛の断片を上澄み液から0.2μmの孔サイズのフィ
ルター上に集めた。精製した鞭毛断片の調製物をドデシ
ル硫酸ナトリウムのポリアクリルアミドゲルの電気泳動
(SDS−PAGE)により分析した。これらのB.t.型菌株の
鞭毛断片の調製物についてのSDS−PAGEのプロフィル
は、20〜35kDaの範囲においてこれらの調製物の各々に
ついて大部分バンドを示した。
これらの精製された鞭毛断片の調製物は、標準の手順
に従いマウスにおける抗体の産生のために使用した。こ
のアッセイにおいて、抗血清の系統的希釈物を丸底の96
ウェルのマイクロプレート中の調製した。B.t.型菌株
(または血清型別すべき試料の菌株)のホルマリン固定
した細胞懸濁液をウェルに添加し、そして細胞の塊がウ
ェルの底付近に可視となるまで、混乱させずに放置し
た。アッセイは拡大鏡を使用してプレートの底からの細
胞の凝集について視的にスコアをつけた。細胞を誘導し
たB.t.型菌株の細胞と最強の特異的反応を与える抗血清
を、鞭毛抗体試薬として使用した。
B.t.菌株EG2158およびEG4961の各々からの細胞を、6
つのB.t.型菌株からの鞭毛抗体試薬のパネルを使用す
る、細胞凝集のアッセイにおいて、試料として別々に入
力した。各B.t.型菌株の細胞を対照として含めた。この
研究の結果は、HD1、HD2、HD5、HD11、HD12およびHD1
3、B.t.型菌株の細胞がそれらのそれぞれの鞭毛抗体試
薬と強くかつ特異的に反応することを示した。B.t.菌株
EG2158の細胞はmorrisoni(B.t.型菌株HD12)の鞭毛抗
体試薬と強くかつ特異的に反応したが、B.t.菌株EG4961
からの細胞はいずれの抗体試薬とも反応しなかった。こ
れらの結果はB.t.菌株EG2158が亜種morrisoniB.t.菌株
であることを確証し、そしてB.t.菌株EG4961は亜種morr
isoni、kurstaki、thuringiensis、kenyae、aizawaiま
たはtolworthiでないことを示す。
実施例3 EG4961の自然プラスミドのサイズ分画およびcry III B
のプロービング B.t.菌株をアガロースゲルの電気泳動と呼ばれるよく
知られた手順により、サイズに従い分画することによっ
て、B.t.菌株を特性決定することができる。この手順は
B.t.細胞をリゾチームおよびSDSで溶菌し、アガロース
ゲルを通してリゼイトからプラスミドを電気泳動させ、
そしてゲルを臭化エチジウムで染色してプラスミドを可
視化することを包含する。ゲルを通してゆっくり動く、
より大きいプラスミドはゲルの上部に現れ、そしてより
小さいプラスミドはゲルの底に向かって現れる。
第2図におけるアガロースゲルは、水平のバンドによ
り示されるように、B.t.菌株EG4961がほぼ150、95、7
0、50、5および1.5MDaの自然プラスミドを含有するこ
とを示す。プラスミドのサイズは、既知のサイズのプラ
スミド(図示せず)との比較により推定した。第2図
は、さらに、鞘翅目毒性B.t.菌株EG2838が約100、90お
よび37MDaの自然プラスミドを含有ことを示す。第2図
は、また、B.t.菌株EG2158が約150、105、88、72および
35MDaの自然プラスミドを含有することを示す。プラス
ミドのいくつか、例えば、B.t.菌株EG4961の150および
1.5MDaのプラスミドおよびB.t.菌株EG2158の150MDaのプ
ラスミドはこの写真の中に可視ではないが、それらは実
際のゲルにおいて可視である。第2図が実証するよう
に、B.t.菌株EG4961の自然プラスミドのサイズはB.t.菌
株EG2158およびEG2838の自然プラスミドのサイズと異な
る。
第2図に示すプラスミドをアガロースゲルからニトロ
セルロースのフィルターに、サザン(Southern)、ジャ
ーナル・オブ・モレキュラー・バイオロジー(J.Mol.Bi
ol.)、98、pp.503−517(1975)のブロット技術によ
り、移し、そしてフィルターを前述したように放射線標
識した2.4kbのcry III B DNAのプローブとハイブリダ
イゼーションさせた。ハイブリダイゼーション後、フィ
ルターをX線フィルムに暴露した。X線フィルムの写真
を第3図に示し、これは暗くした区域によりcry III B
プローブがB.t.菌株EG4961の95MDaのプラスミドにハイ
ブリダイゼーションしたことを示す。この結果が示すよ
うに、B.t.菌株EG4961の95MDaのプラスミドはcry III B
遺伝子に少なくとも部分的に相同性であるDNA配列を含
有する。また、第3図が示すように、cry III Bプロー
ブは、期待するように、B.t.菌株EG2158の88MDaのプラ
スミドおよびB.t.菌株EG2838の100MDaのプラスミドにハ
イブリダイゼーションした。B.t.菌株EG2158の88MDaの
プラスミドは、鞘翅目毒性cry III A遺伝子を含有する
ことが従来示された[参照、ドノバン(Donovan)ら、
モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス
(Mol.Gen.Genet.)、214、pp.365−372(1988)]。B.
t.菌株EG2838の100MDaのプラスミドは鞘翅目毒性cry II
I B遺伝子を含有することが決定された。
cry III Bプローブは、また、第3図において文字
「f」で示す、B.t.菌株EG4961、EG2838およびEG2158の
各々の中のDNAの小さいバンドにハイブリダイゼーショ
ンした。従来の実験は、B.t.のプラスミドが電気泳動の
間に断片にしばしば破壊することを示した。これらの断
片は、通常、第3図において文字「f」で示すバンドの
位置に移動する。したがって、第3図において文字
「f」で示すバンドは、それぞれ、B.t.菌株EG4961、EG
2838およびEG2158の95MDa、88MDaおよび100MDaの断片化
により誘導された可能性が最も強い。
実施例4 B.t.菌株EG4961からのDNAのブロット分析 染色体のプラスミドのDNAおよびB.t.菌株EG4961から
のプラスミドのDNAの両者を抽出し、そしてHind III+E
coR Iの制限酵素で消化した。消化したDNAをアガロース
ゲルを通す電気泳動によりサイズ分画し、そして断片を
臭化エチジウムの染色により可視化した。第4図は染色
したアガロースゲルの写真であり、このゲルはB.t.菌株
EG4961のサイズ分画したHind IIIおよびEcoR Iの制限断
片を含有する。比較のため、鞘翅目毒性B.t.菌株EG2158
およびEG2838からのDNAを同一の方法でプロセシングし
た。「stnd」と標識するレーンは、サイズ標準として動
く、既知のサイズのラムダDNA断片を含有する。第4図
が示すように、Hind III+EcoR I消化したB.t.DNAは、
数百の種々のサイズのDNA断片を生ずる。
第4図に示すDNAをアガロースゲルからニトロセルロ
ースのフィルターに移し、そしてこのフィルターを放射
線標識した2.5kbのcry III B DNAプローブを含有する
緩衝化水溶液中で65℃においてハイブリダイゼーション
させた。ハイブリダイゼーション後、フィルターをX線
フィルムに暴露した。第5図はX線フィルムの写真であ
り、ここで右に対する数は、「stnd」と標識したレーン
においてサイズのマーカーとしてHind IIIで消化したラ
ムダDNAとの比較により決定した、B.t.菌株EG4961のcry
III Bとハイブリダイゼーションする断片のサイズ(k
b)を示す。第5図が示すように、B.t.菌株EG4961のHin
d III+EcoR I消化したDNAは、ほぼ3.8kbおよび2.4kbの
cry III Bとハイブリダイゼーションする断片を生ず
る。また、第5図が示すように、B.t.菌株EG2838のHind
III+EcoR I消化したDNAは、ほぼ2.9kbおよび3.8kbのc
ry III Bとハイブリダイゼーションする断片を生ずる。
さらに、第5図が示すように、B.t.菌株EG2158のcry II
I Bとハイブリダイゼーションする制限DNA断片の概算の
サイズは1.6kbおよび0.7kbである。
これらの結果が示唆するように、B.t.菌株EG4961はcr
y III B遺伝子のプローブに関係するcry III型遺伝子を
含有する。B.t.菌株EG4961のcry III Bとハイブリダイ
ゼーションする断片はB.t.菌株EG2838およびEG2158の断
片と異なる。これらの結果および下の実施例に記載する
それ以上の研究は、B.t.菌株EG4961のcry III型遺伝子
がEG2838のcry III B遺伝子およびEG2158のcry III A遺
伝子と明瞭に異なることを確証する。B.t.菌株EG4961の
cry III型遺伝子をcry III Cと表示した。
実施例5 B.t.菌株EG4961の結晶質タンパク質の特性決定 B.t.菌株EG4961をDSMG胞子形成培地中で30℃におい
て、胞子形成および細胞の溶菌が起こるまで(3〜4日
間の成長)成長させた。DSMG培地は、0.4%(w/v)のデ
ィフコ(Difco)栄養ブロス、25ミリモルのK2HPO4、25
ミリモルのKH2PO4、0.5ミリモルのCa(NO3、0.5ミ
リモルのMgSO4、10μモルのFeSO4、10μモルのMnCl2
よび0.5%(w/v)のグルコースである。B.t.菌株EG4961
の胞子形成した培養物は、顕微鏡検査により観察する
と、B.t.菌株に加えて、自由に浮く、不規則の形状の結
晶を含有した。実験において、B.t.の結晶は通常特定の
昆虫に対して毒性であることがあるタンパク質から構成
されていることが示された。B.t.菌株EG4961の結晶の外
観は、B.t.菌株EG2158の平らな、規則的な(または菱形
の)結晶と異なったが、B.t.菌株EG2838の不規則な形状
の結晶のあるものに部分的に類似した。
B.t.菌株EG4961の胞子形成した培養物からの胞子、結
晶および残留する溶菌した細胞の破片を遠心により収穫
した。固体の混合物を可溶化緩衝液(0.13モルのトリス
pH8.5、2%(w/v)のSDS、5%(v/v)の2−メルカプ
トエタノール、10%(v/v)のグリセロール)中で100℃
に5分間加熱することによって、遠心した発酵培養の固
体(結晶、胞子および多少の細胞破片を含有する)から
結晶を可溶化した。可溶化した結晶質タンパク質をSDS
−PAGEによりサイズ分画した。サイズ分画後、タンパク
質をクーマッシー色素で染色することによって可視化し
た。B.t.菌株EG2158およびEG2838の培養物を、比較の目
的で、同一方法でプロセシングした。
第6図はこれらの分析の結果を示し、ここで右に対す
る数はB.t.菌株EG4961により合成された結晶質タンパク
質のサイズ(kDa)を示す。ほぼ70kDaの主要なタンパク
質およびほぼ30kDaの少量のタンパク質が、遠心したB.
t.菌株EG4961の胞子および結晶を含有する発酵固体から
可溶化された。B.t.菌株EG4961のほぼ70kDaのタンパク
質は、B.t.菌株EG2158のほぼ70kDaの鞘翅目毒性結晶質
タンパク質およびB.t.菌株EG2838ほぼ70kDaの鞘翅目毒
性結晶質タンパク質とサイズが類似するように思われ
る。B.t.菌株EG4961のほぼ30kDaの少量の結晶質タンパ
ク質は、B.t.菌株EG2158により産生されたほぼ31kDaお
よび29kDaの結晶質タンパク質およびB.t.菌株EG2838に
より産生されたほぼ28kDaおよび32kDaの結晶質タンパク
質におおよそ類似する。これらの小さいタンパク質が互
いに関係するするかどうかは知られていない。
実施例4の手順後、それ以上のDNAのブロット分析に
おいて、2.4kbのcry III B DNAプローブはB.t.菌株EG4
961のDNAの単一の8.3kbのAsp718−Pst I制限断片に特異
的にハイブリダイゼーションすることが明らかにされ
た。この結果がが示唆するように、8.3kbの断片は完全
なcry III C遺伝子を含有した。
B.t.菌株EG4961の8.3kbのAsp718−Pst I断片を分離
し、そしてこのB.t.菌株EG4961の8.3kbのAsp718−Pst I
制限断片について研究を実施して、断片がcry III型遺
伝子を含有することを確証し、そしてcry III C遺伝子
のヌクレオチド塩基配列を同定および決定した。この手
順は実施例6に記載されている。
実施例6 B.t.菌株EG4961のcry III C遺伝子のクローニングおよ
び配列決定 前の実施例に記載する8.3kbの断片をクローニングす
るために、B.t.菌株EG4961からのサイズ選択したDNAのA
sp718−Pst I制限断片をよく知られたE.coliのベクター
p18の中に結合することによって、B.t.菌株EG4961のプ
ラスミドのライブラリーを構成した。この手順は、まず
細胞の溶菌および引き続くスプーリングによりB.t.菌株
EG4961から全体のDNAを取り、次いで全体のDNAをAsp718
およびPst Iの両者の制限酵素で二重消化し、DNA断片し
たDNAをアガロースゲルを通して電気泳動させ、DNAの7k
b−9kbの選択した断片を含有するゲルのスライスを切除
し、そしてアガロースゲルのスライスからサイズ選択し
たAsp718−Pst I制限断片を電気溶離することを包含す
る。選択した断片を、また、Asp718およびPst Iで消化
した、E.coliのプラスミドヘクターpUC18と混合した。p
UC18ベクターは、アンピシラン抵抗性(Ampr)の遺伝子
を有し、そしてこのベクターはE.coli中で複製する。T4
DNAリガーゼおよびATPを、B.t.菌株EG4961および消化
したpUC18ベクターからのDNAのサイズ選択した制限断片
の混合物に添加して、pUC18ベクターをB.t.菌株EG4961
の制限断片と結合させた。
次いで、プラスミドのライブラリーをE.coli細胞、す
なわち、問題の遺伝子を欠如する宿主の有機体、の中
に、次のようにして形質転換した。結合後、DNA混合物
を、CaCl2で処理して細胞がDNAを吸収するようにさせ
た、アンピシリン感受性E.coli宿主菌株、E.coli菌株HB
101とインキュベーションした。E.coli、詳しくは菌株H
B101を宿主菌株として使用した。なぜなら、これらの細
胞は組み換えプラスミドで容易に形質転換され、そして
E.coli菌株HB101はB.t.の結晶質タンパク質を自然に含
有しないからである。pUC18はアンピシリン抵抗性を付
与するので、組み換えプラスミドを獲得するすべての宿
主細胞はアンピシリン抵抗性となるであろう。組み換え
プラスミドに対して暴露後、E.coli宿主細胞をアンピシ
リンを含有する寒天培地の上に広げた。数千のE.coliの
コロニーは、組み換えプラスミドを収容した細胞から、
アンピシリンを含有する寒天の上で成長した。次いで、
これらのE.coliのコロニーを引き続くプロービングのた
めにニトロセルロースのフィルター上にブロッティング
した。
次いで、放射線標識した2.4kbのcry III B遺伝子のプ
ローブを、B.t.菌株EG4961からのDNAの8.3kbのAsp718−
Pst I断片を含有する形質転換された宿主のコロニーに
プローブが特異的にハイブリダイゼーションできる条件
下に、DNAプローブとして使用した。1つのcry III Bと
ハイブリダイゼーションするコロニー、E.coli菌株EG72
18と表示する、をさらに研究した。E.coli菌株EG7218
は、pUC18+DNAの8.3kbのAsp718−Pst I制限断片から成
る、pEG258と表示する、組み換えプラスミドを含有し
た。cry III BプローブはpEG258の8.3kbの断片に特異的
にハイブリダイゼーションした。pEG258の制限地図を第
7図に示す。
pEG258の8.3kbの断片は、2.4kbおよび3.8kbのHind II
I断片、およびcry III Bプローブと特異的にハイブリダ
イゼーションした4.0kbのBamH I−Xba I断片を含有し
た。2.4kbのHind III断片をDNA配列決定ベクターM13mp1
8の中にサブクローニングした。4.0kbのBamH I−Xba I
断片をDNA配列決定ベクターM13mp18およびM13mp19の中
にサブクローニングした。
各サブクローニングしたDNA断片の実質的な部分のヌ
クレオチド塩基配列を、標準のサンガー(Sanger)ジデ
オキシ法を使用して決定した。各サブクローニングした
断片について、両者のDNA鎖は配列特異的17マーのオリ
ゴヌクレオチドのプライマーを使用してDNAの配列決定
反応を開始することによって配列決定した。配列決定に
おいて、8.3kbの断片はオープンリーディングフレーム
および、とくに、新規なcry III型遺伝子を含有するこ
とが明らかにされた。この新規な遺伝子、cry III Cと
表示する、は、cry III A遺伝子と有意に異なる。下に
示すように、cry III C遺伝子は、また、cry III B遺伝
子と明瞭に異なる。
cry III C遺伝子のDNA配列およびcry III C遺伝子に
よりエンコードされるCry III Cタンパク質の推定され
たアミノ酸配列は第1図に示されている。cry III C遺
伝子のタンパク質解読部分は、位置14において開始しそ
して位置1972において終わるヌクレオチドにより定めら
れる。確からしいリボソーム結合部位を第1−1図ni
「RBS」として示す。cry III C遺伝子によりエンコード
されるCry III Cタンパク質のサイズは、cry III C遺伝
子のオープンリーディングフレームから推定するとき、
74,393ダルトン(652アミノ酸)である。Cry III Cタン
パク質の見掛けのサイズは、SDS−PAGEから決定して、
ほぼ70kDaであることに注意すべきである。したがっ
て、Cry III Cタンパク質はこの明細書の中でほぼ70kDa
のサイズであると言及されるであろう。
先行技術のCry III Aタンパク質のサイズは、73,116
ダルトン(644アミノ酸)であると従来推定された。Cry
III Bタンパク質のサイズは、74,237ダルトン(651ア
ミノ酸)であると従来推定された。
DNAの配列決定は、cry III C遺伝子内のBamH Iおよび
Hind IIIの制限部位を明らかにした(参照、第1−2
図)。これらの制限部位の位置の知識は、第7図に矢印
で示すように、8.3kbの断片内にcry III C遺伝子の位置
および向きの正確な決定を可能とした。
クイーン(Queen)およびコーン(Korn)のコンピュ
ータープログラム[C.クイーン(Queen)およびL.J.コ
ーン(Korn)、「小型コンピューターによる生物学的配
列の分析(Analysis of Biological Sequences on
Small Computers)」、DNA、、pp.421−436(198
4)]を使用して、cry III C遺伝子の配列をcry III B
遺伝子およびcry III A遺伝子の配列と比較し、そして
それらのそれぞれのCry III C、Cry III BおよびCry II
I Aタンパク質の推定されたアミノ酸配列を比較した。
cry III C遺伝子のヌクレオチド塩基配列は、cry III
B遺伝子のヌクレオチド塩基配列と96%が位置的に同一
であり、そしてcry III A遺伝子のヌクレオチド塩基配
列とわずかに75%が位置的に同一であった。こうして、
cry III C遺伝子はcry III B遺伝子およびcry III A遺
伝子に関係するが、cry III C遺伝子はcry III B遺伝子
と区別され、そしてcry III A遺伝子と実質的に異なる
ことが明らかである。
Cry III Cタンパク質の推定されたアミノ酸配列は、C
ry III Bタンパク質の推定されたアミノ酸配列と94%が
位置的に同一であるが、Cry III Aタンパク質の推定さ
れたアミノ酸配列にわずかに69%が位置的に同一である
ことが発見された。これらの差は、後述するように殺昆
虫活性の差と一緒に、cry III C遺伝子によりエンコー
ドされるCry III Cタンパク質がCry III Bタンパク質ま
たはCry III Aタンパク質と異なるタンパク質であるこ
とを明瞭に示す。
そのうえ、いかなる理論にも拘束されたくないが、Cr
y III Cタンパク質およびCry III Bタンパク質のアミノ
酸配列に基づいて、次のアミノ酸残基はCry III Cタン
パク質の増強されたトウモロコシの根食い虫の毒性につ
いて意味をもちうると信じられ、ここでアミノ酸につい
て受け入れられた略号の後の数は第1図に示す硫酸中の
アミノ酸の位置を示す:His9、His231、Cln339、Phe35
2、Asn446、His449、Val450、Ser451、Lys600およびLys
624。これらのアミノ酸残基はCry III Cタンパク質のト
ウモロコシの根食い虫の毒性について確からしい意味を
もつので選択した。なぜなら、いくつかの他のCry III
タンパク質のアミノ酸配列の研究後、示した位置におけ
るアミノ酸は、Cry III Cタンパク質について示すアミ
ノ酸と異なるアミノ酸をかなり首尾一貫して示したから
である。
実施例7 クローニングしたcry III C遺伝子の発現 cry III C遺伝子によるCry III Cタンパク質の産生を
決定するために、研究を実施した。
表1は、これらの手順の間に使用したB.t.およびE.co
liの菌株およびプラスミドの関係する特性を要約する。
プラス()は表示する要素、活性または機能の存在を
示し、そしてマイナス()はそれらの不存在を示す。
表示およびは、各々と一緒に使用する抗生物質に対
する、それぞれ、感受性および抵抗性を示す。この表に
おいて使用する略号は次の意味を有する:Amp(アンピシ
リン);Cm(クロランフェニコール);Cry(クリスタリ
フェラス);Tc(テトラサイクリン)。
実施例6に記載するクローニングした8.3kbの断片を
収容するE.coli細胞を分析して、それらが70kDaのCry I
II C結晶質タンパク質を産生かどうかを決定した。
実験において、クローニングしたB.t.の結晶質遺伝子
はE.coliにおいて劣った発現され、そしてB.t.において
高度に発現されることが示された。実施例6に記載する
ようにして構成した組み換えプラスミドpEG258は、E.co
liの中で複製するが、B.t.の中で複製しないであろう。
クローニングされたcry III C遺伝子の高いレベルの発
現を達成するために、8.3kbのcry III C断片を、pEG258
から、B.t.の中で複製することができるプラスミドのベ
クターpNN101(TcrCmrCry-)に転移した。
プラスミドの構成体pEG258を、E.coli菌株EG7218発酵
槽、リゾチーム/SDS処理、引き続くプラスミドDNAのエ
タノール沈澱により、すべて標準手順を使用して、分離
した。次いで、pEG258プラスミドDNAを使用して、実施
例6に前述した塩化カルシウムの手順により受容能力を
もたせたE.coli菌株GM2163の細胞を形質転換した。E.co
li菌株GM2163は、結晶陰性(Cry-)およびアンピシリン
感受性(Amps)であり、M.G.マリヌス(Marinus)ら、
モレキュラー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス
(Mol.Gen.Genet.)、192、pp.288−289(1983)の手順
により構成した。
プラスミド構成体pEG258を、再び、形質転換されたE.
coli菌株GM2163から、ちょうど記載した手順を使用して
分離した。分離されたpEG258プラスミドDNAをAsp718お
よびPst Iで消化した。消化したプラスミドをアガロー
スゲルを通して電気泳動させ、そして8.3kbのAsp718−P
st I cry III C断片をアガロースゲルから電気溶離し
た。8.3kbの断片をT4ポリメラーゼおよびデオキシヌク
レオチドトリホスフェートを使用して平滑末端として、
Asp718およびPst I末端をフィルインした。
平滑末端の8.3kbの断片を、EcoR Vで消化したバチル
ス属(Bacillus)のベクターpNN101と混合した。T4 DN
AリガーゼおよびATPをこの混合物に添加して、8.3kbの
断片を平滑末端として、pNN101ベクターのEcoR Vの中に
結合した。結合後、DNA混合物をB.t.菌株HD73−26細胞
の懸濁液に添加した。B.t.菌株HD73−26の細胞は結晶陰
性(Cry-)でありそしてクロランフェニコール感受性
(Cms)である。エレクトロポレイションの技術を使用
して、混合物中のB.t.菌株HD73−26の細胞を誘導して、
pNN101および、また、この混合物の中に存在する結合さ
れた8.3kbのcry III C断片を吸収させた。こうして、組
み換えプラスミドはB.t.菌株HD73−26の中にエレクトロ
ポレイションにより形質転換された。
エレクトロポレイション後、形質転換されたB.t.細胞
を5μgのクロランフェニコールを含有する寒天培地上
に広げ、そして30℃において約16〜18時間インキュベー
ションした。プラスミドpNN101を吸収した細胞はクロラ
ンフェニコールの寒天培地上でコロニーに成長するが、
プラスミドを吸収しなかった細胞は成長しないであろ
う。Cmrコロニーをニトロセルロース上に移し、次いで
放射線標識したcry III B遺伝子でプロービングし、そ
してcry III Bプローブに特異的にハイブリダイゼーシ
ョンしたB.t.菌株EG7220と表示する1つのコロニーをさ
らに研究した。
EG7220は、pNN101ベクターのEcoR Vの中に挿入された
8.3kbのcry III C断片から成る、pEG260と表示するプラ
スミドを含有した。プラスミドpEG260との制限地図を第
8図に示す。
B.t.菌株EG7220をクロランフェニコール(5μg/ml)
を含有する胞子形成培地中で、胞子形成および細胞の溶
菌が起こるまで(3〜4日)成長させた。顕微鏡検査
は、B.t.菌株EG7220の培養物が胞子および自由に浮く不
規則の形状の結晶を含有することを明らかにした。
B.t.菌株EG7220の胞子形成した発酵培養物からの胞
子、結晶および細胞破片を遠心により収穫した。遠心し
た発酵の固体の混合物を可溶化緩衝液(0.13モルのトリ
スpH8.5、2%(w/v)のSDS、5%(v/v)の2−メルカ
プトエタノール、10%(v/v)のグリセロール)中で100
℃に5分間加熱することによって、結晶を可溶化した。
加熱後、この混合物をSDS−ポリアクリルアミドゲルに
適用し、そしてこの混合物中のタンパク質を電気泳動に
よりサイズ分画した。サイズ分画後、タンパク質をクー
マッシー色素で染色することによって可視化した。クー
マッシー染色したゲルの写真を第10図に示す。
第10図が示すように、B.t.菌株EG7220はほぼ70kDaの
主要なタンパク質およびほぼ30kDaの少量のタンパク質
を産生した。これらのタンパク質はB.t.菌株EG4961のほ
ぼ70kDaのタンパク質およびほぼ30kDaの少量の結晶質タ
ンパク質あとサイズが同一であるように思われた(第10
図)。この結果が実証するように、pEG260の8.3kbの破
片は2つの結晶質タンパク質の遺伝子を含有する:ほぼ
70kDaのタンパク質の遺伝子およびほぼ30kDaのタンパク
質の遺伝子。
ほぼ70kDaタンパク質をエンコードする遺伝子はcry I
II C遺伝子であり、そしてエンコードされるタンパク質
はCry III Cタンパク質である。ほぼ30kDaの結晶質タン
パク質をエンコードする遺伝子はcry Xと表示し、そし
てエンコードされるタンパク質はCry Xと表示した。
期待するようにかつ第10図に示すように、B.t.菌株HD
73−36から成りそしてプラスミドベクターpEG260のみを
収容する、EG7211と表示する、B.t.の同質遺伝子の対照
菌株は、ほぼ70kDaのタンパク質およびほぼ30kDaのタン
パク質のいずれをも産生しなかった。pEG220は、pNN101
のSph I部位の中に結合されたpBR322のアンピシリン抵
抗性、テトラサイクリン抵抗性、クロランフェニコール
抵抗性および結晶陰性のE.coli−Bacillus菌株のシャト
ルベクターである。
cry III C遺伝子およびcry X遺伝子を含有するクロー
ニングされた8.3kbの断片を有するE.coli細胞を分析し
て、それらがほぼ70kDaのタンパク質およびほぼ30kDaの
タンパク質を産生するかどうかを決定した。EG7218と表
示する、pEG258を有するE.coli細胞を、後期の定常期に
成長させ、そして細胞を遠心により収穫した。E.coli菌
株EG7218細胞を溶菌し、そして全体の細胞タンパク質を
タンパク質緩衝液中で加熱することによって可溶化し
た。E.coliEG7218細胞から可溶化したタンパク質の補体
は、第10図に示すようにプラスミドベクターpUC18のみ
を収容する、EG7221と表示する、E.coliの陰性の対照菌
株から可溶化したタンパク質の補体と同一であるように
思われた。この結果が実証するように、クローニングし
た8.3kbのcry III C断片を収容するE.coli細胞は、ほぼ
70kDaまたはほぼ30kDaの結晶質タンパク質を産生する場
合でも、非常にわずかのそれを産生する。
次の手順を使用して、ほぼ70kdsのCry III Cタンパク
質の産生の原因となる、cry III C遺伝子を分離した。
cry III C遺伝子を含有するが、cry X遺伝子を含有し
ない、B.t.菌株EG4961からのDNAのSau3A断片を、プロー
ブとしてcry III B遺伝子を使用することによってクロ
ーニングした。これは次のようにして達成した:B.t.菌
株EG4961からのDNAをSau3Aで消化し、消化したDNAをア
ガロースゲルを通して電気泳動させ、そして4kb〜9kbの
Sau3A断片を含有するゲルのスライスを切除した。Sau3A
断片をゲルのスライスから電気溶離し、そしてBamH Iで
消化したプラスミドpBR322ベクターと混合した。Sau3A
断片をpBR322ベクターと結合した。結合混合物をE.coli
菌株DHαのCaCl2処理した細胞とインキュベーションし
て、細胞がプラスミドのDNAを吸収できるようにした。
インキュベーション後、細胞をアンピシリンおよびLB
培地(1%(w/v)のディフコ(Difco)トリプトファ
ン、0.5%(w/v)のディフコ(Difco)酵母エキス、0.5
%(w/v)のNaCl、pH7.0)を含有する寒天板上にプレイ
ティングして、プラスミドDNAを吸収した細胞について
選択した。数百のAmpr形質転換体のコロニーをニトロセ
ルロースのフィルター上にブロッティングし、そしてフ
ィルターを放射線標識したcry III Bプローブで実施例
1に前述したようにプロービングした。いくつかのコロ
ニーにハイブリダイゼーションしたプローブおよびEG72
32と表示する、これらのコロニーの1つの特性決定をさ
らにここに記載する。E.coli菌株EG7232は、pBR322+ほ
ぼ5kbの挿入されたSau3A−BamH IのDNA断片から成る、p
EG268と表示する、プラスミドを含有した。挿入されたD
NA断片は、放射線標識したcry III B遺伝子に特異的に
ハイブリダイゼーションした。
プラスミドpEG268(AmprTcr)はE.coli中で複製する
が、B.t.中で複製しないであろう。B.t.中で複製するこ
とができたpEG268の誘導体を得るために、pEG268をSph
Iで消化し、また、Sph Iで消化したバチルス属(Bacill
us)のプラスミドpNN101(CMrTcr)と混合し、そしてこ
の混合物を結合した。配位子混合物をCaCl2処理したE.c
oli細胞の懸濁液とインキュベーションして、pNN101と
結合したpEG268プラスミドからのDNAを細胞に吸収させ
た。インキュベーション後、細胞をLB培地およびテトラ
サイクリンを含有する寒天板上で成長させ、そして数百
のテトラサイクリン抵抗性コロニーが成長した。pEG268
およびpNN101から成るプラスミドを吸収した細胞のみは
テトラサイクリンの存在下に成長し、そしてコロニーを
形成することができるであろう。これらのTcrコロニー
の1つ、EG7233と表示する、の特性決定をそれ以上の研
究のために選択した。期待するように、E.coli菌株EG72
33は、pEG268のSph I部位の中に挿入されたpNN101から
成る、pEG269と表示する、プラスミドを含有することが
発見された。pEG269の制限地図を第9図に示す。
プラスミド構成体pEG269を、E.coli菌株EG7233から、
リゾチーム/SDS処理および引き続くプラスミドDNAのエ
タノール沈澱により、すべての標準の手順を使用して分
離した。次いで、pEG269プラスミドDNAを使用して、塩
化カルシウムの手順により受容能力を与えられたE.coli
菌株GM2163の細胞を、すべて前述したように、形質転換
した。
プラスミド構成体pEG269は、再び、形質転換されたE.
coli菌株GM2163から分離した。分離されたpEG269プラス
ミドDNAを、結晶陰性の、クロランフェニコール感受性
のB.t.菌株HD73−26の細胞の懸濁液に添加し、そして電
流をこの混合物に通過させ、こうしてpEG269をB.t.菌株
HD−73−26の中にエレクトロポレイションすることによ
って形質転換した。細胞をLB培地およびクロランフェニ
コールを含有する寒天板上にプレイティングしそして、
インキュベーション後、数百のCmrコロニーが成長し
た。これらのコロニーの1つ、EG7231と表示する、の特
性決定を研究のために選択した。期待するように、B.t.
菌株EG7231はpEG269を含有することが発見された。
B.t.菌株EG7231の細胞を、クロランフェニコールを含
有するDSMG培地中で20〜23℃において4日間成長させ
た。顕微鏡検査において、培養物は、胞子に加えて、B.
t.の結晶に類似する粒子を含有することが示された。胞
子、結晶および細胞の破片を含む培養固体を遠心により
収穫し、そして水溶液の中に100mgの培養固体/mlの濃度
で懸濁させた。この懸濁液の一部分を可溶化緩衝液(0.
13モルのトリスpH8.5、2%w/vのSDS、5%v/vの2−メ
ルカプトエタノール、10%v/vのグリセロール)と混合
し、100℃に5分間加熱し、そしてこの混合物をSDS−ポ
リアクリルアミドゲルを通して電気泳動させてタンパク
質をサイズ分画した。サイズ分画後、ゲルをクーマッシ
ー色素で染色することによってタンパク質を可視化し
た。染色したゲルの写真を第10図に示す。
B.t.菌株EG7231は、第10図に示すように、B.t.菌株EG
4961が産生するほぼ70kDaのCry III Cタンパク質にサイ
ズが同一であると思われる、ほぼ70kDaの主要なタンパ
ク質を産生した。B.t.菌株EG7231はほぼ30kDaの結晶質
タンパク質の検出可能な量を産生しなかった(第10
図)。この結果が実証するように、ほぼ30kDaの結晶質
タンパク質のcry X遺伝子は、第7図および第8図にお
いて点線で示す領域内に位置する。さらに、これが示す
ように、B.t.菌株EG7231は分離された形態でcry III C
遺伝子を含有する。
次の実施例8〜12は、B.t.菌株EG4961およびCry III
Cタンパク質の殺昆虫活性を決定した方法を記載する。
B.t.菌株EG4961およびCry III Cタンパク質とB.t.菌株E
G2158、B.t.tenebrionisおよびCry III Aタンパク質と
の殺昆虫活性の比較 実施例8 一般的調製物および殺昆虫性のバイオアッセイの試験手
順 発酵濃縮物。B.t.菌株EG4961およびEG2158およびB.t.
tenebrionis(「B.t.t.」)を液体胞子形成培地中で30
℃において、胞子形成および溶菌が起こるまで、成長さ
せた。この培地はタンパク質源、炭水化物源、および鉱
物塩類を含有し、そしてこの分野において典型的なもの
である。NaOHwo添加してこの培地をpH7.5に調節した
後、オートクレーブ処理した。発酵ブロスを遠心により
濃縮し、そして使用するまで冷蔵した。
ここで使用するとき、「Cry III」結晶質タンパク質
は、試験するB.t.菌株EG4961およびB.t.t.の各々の培養
物から得られたほぼ70kDaの結晶質タンパク質を表示す
る。Cry III Cタンパク質を発酵培養固体からスクロー
ス密度勾配を使用して精製した。スクロース密度勾配を
使用して、胞子形成したB.t.の発酵培養物の成分を分離
するとき、B.t.の胞子は勾配の下部において沈澱物を形
成し、そしてB.t.の結晶は勾配のほぼ中央部においてバ
ンドを形成する。こうして、スクロース密度勾配はB.t.
の結晶質タンパク質を、比較的純粋な形態で、B.t.の胞
子および他の発酵培養固体から分離することを可能とす
る。分離されたCry III Cタンパク質は使用するまで4
℃において貯蔵した。
すべての試料のバイオアッセイにおけるCry III Cタ
ンパク質の定量は、標準のSDS−PAGE技術により決定し
た。次の昆虫を試験した: 南トウモロコシ根食い虫(SCRW)、Diabrotica unde
cimpunctata howardi; 西トウモロコシの根食い虫(WCRW)、Diabrotica vi
rgifera virgifera; コロラドジャガイモ甲虫(CPB)、Leptinotarsa dec
emlineata; ニレの葉の甲虫、Pyrrhalta luteola; 輸入されたヤナギの葉の甲虫、Plagiodera versicol
ora。
2つの型のバイオアッセイを実施し、一方は人工的食
物を使用し、そして他方は葉の浸漬を使用した。
人工的食物のバイオアッセイ。SCRWの幼虫を、マロン
(Marrone)ら、ジャーナル・オブ・エコノミカル・エ
ントモロジー(J.Econ.Entomol.)、77、pp.290−293
(1985)に類似する人工的食物の表面汚染を経て、ホル
マリンを使用しないで、バイオアッセイした。各バイオ
アッセイは8つの系統的水性希釈物から成り、アリコー
トを食物の表面に適用した。希釈物(水性の0.005%の
トリトン(TritonRX−100溶液)が乾燥した後、最初の
中間形態の幼虫を食物上に配置し、そして28℃において
インキュベーションした。32匹の幼虫を投与量当たりに
試験した。致死率を7日後に記録した。反復実験したバ
イオアッセイからのデータをプロビットのアッセイのた
めにプールし[R.J.ダウム(Daum)、ブレチン・オブ・
エントモロジカル・ソサイアティ・オブ・アメリカ(Bu
ll.Entomol.Soc.Am.)、16、pp.10−15(1970)]致死
率を対照の死について補正し、対照は希釈物のみであっ
た[W.S.アボット(Abbott)、ジャーナル・オブ・エコ
ノミカル・エントモロジー(J.Econ.Entomol.)、18、p
p.265−267(1925)]。結果はLC50、すなわち、試験昆
虫の50%の殺す濃度、を生ずる食物の表面の1mm2当たり
のCry III Cタンパク質の量で報告する。95%の信頼区
間を括弧内に報告する。
最初の中間形態のWCRWの幼虫を同一の人工的食物で1
回の投与で試験した。致死率を48時間で続んだ。
最初の中間形態のCPBの幼虫を同様な技術を使用して
試験したが、ただしジャガイモのフレークを添加したバ
イオサーブ(BioServe)の#9380の昆虫の食物を人工的
食物の代わりに使用した。致死率は7日の代わりに3日
に記録した。
葉の浸漬のバイオアッセイ。適当な人工的食物が入手
可能でない昆虫の種または段階のために、適当な自然食
物材料(葉)を水性0.2%のトリトンX−100溶液の中に
懸濁した既知の処理濃度の液体の中に浸漬することによ
って、バイオアッセイを実施した。過剰の物質を滴り落
とした後、葉を乾燥させた。0.2%のトリトンX−100の
中に浸漬した葉を未処理対照として使用した。5または
10匹の昆虫を処理した葉を含むペトリ皿の中に拘束し、
そして48時間の間食べさせた。SCRWの成虫、CPBの成
虫、ニレの葉の甲虫の幼虫および成虫、および輸入され
たヤナギの葉の甲虫の幼虫および成虫をこの方法におい
て適当な食物源を使用して試験した。
上の方法から逸脱は認められ、適当なデータが得られ
る。
実施例9 CPB幼虫、ニレの葉の甲虫および輸入されたヤナギの葉
の甲虫の幼虫に対するCry IIIタンパク質の殺昆虫活性 B.t.菌株EG4961は、人工的食物で試験したとき、表2
のデータが示すように、従来発見されたB.t.菌株EG2158
に、CPB幼虫に対する活性が類似する。
実施例10 人工的食物のバイオアッセイにおけるSCRWの幼虫に対す
るB.t.菌株およびCry IIIタンパク質の殺昆虫活性 B.t.菌株EG4961は、表3中のデータが示すように、人
工的食物のバイオアッセイにおいてB.t.菌株EG2158およ
びB.t.と比較して、SCRWに対して独特の活性を有する。
表3において「発酵濃厚物#1」および「発酵濃厚物#
2」と標識する比較は、B.t.菌株EG4961の異なる発酵濃
厚物に基づく。B.t.菌株EG2158またはB.t.t.のいずれ
も、試験した最高の投与量において15%を越える致死率
を引き起こさなかった。対照的に、LC50値(すなわち、
特定した投与量において50%の致死率)はB.t.菌株EG49
61について得られた(表3)。
B.t.菌株EG4961の精製したCry III Cタンパク質をバ
イオアッセイしたとき、観測された活性はB.t.菌株EG49
61の発酵濃厚物(胞子および結晶を含有する)で得られ
たよりほんのわずかに低かった。この結果は、Cry III
Cタンパク質をB.t.菌株EG4961における毒性因子として
同定した。B.t.菌株EG4961のバイオアッセイにおいて生
き残る幼虫(発酵濃厚物および精製した結晶質タンパク
質の両者)は、未処理対照の幼虫と比較して、成長が極
端に止められた。
どれだけわずかの活性をB.t.菌株EG2158の発酵濃厚物
がSCRW幼虫に対してを有したとしても、その精製したCr
y III Aタンパク質を単独でアッセイしたとき、その活
性は失われた。精製したCry III Aタンパク質の濃度をC
ry III Cタンパク質の対応する量の5倍に増加してさ
え、SCRW活性はCry III Aタンパク質について存在しな
かった。発酵濃厚物としてB.t.菌株EG2158の最小活性
は、Cry III Cタンパク質と一緒の胞子の存在に依存す
るであろう。
B.t.菌株EG4961の発酵濃厚物を1つの投与量でWCRWに
対して試験する人工的食物のバイオアッセイは、SCRW幼
虫で観測された致死率に類似する致死率を生じた。SCRW
幼虫を使用するときのように、B.t.t.は対照より大きい
わずかの致死率を生じた。
実施例11 葉浸漬のバイオアッセイにおける成虫のSCRWおよび成虫
のCPBに対するB.t.菌株EG4961、EG2158およびB.t.t.の
殺昆虫活性 SCRW幼虫に対するその独特の活性に加えて、B.t.菌株
EG4961は、また、B.t.菌株EG2158またはB.t.t.により影
響を比較的受けない、SCRWおよびCPBの両者の成虫の段
階に対して、独特の殺昆虫活性を示す(表4)。これら
の研究からの昆虫のバイオアッセイのデータを表4に示
す。
実施例12 クローニングしたcry III遺伝子の殺昆虫活性 B.t.菌株EG49b1および、B.t.菌株EG4961からクローニ
ングしたcry III C遺伝子を含有しそして実施例7に記
載する、組み換えB.t.菌株EG7231を、実施例5〜実施例
7に一般に記載するように、液体胞子形成培地上で成長
させそして遠心により遠心した。両者の濃厚物をSCRWの
成虫およびCPBの幼虫に対して人工的食物で、前述の技
術を使用するが、8つの代わりに3つの投与量および
(CPBについて)32匹の代わりに16匹のCPBの幼虫/投与
量を使用してバイオアッセイした。表5に記載する結果
が実証するように、B.t.菌株EG7231はB.t.菌株EG4961に
おいて発見される毒性に等しい毒性のCry III Cタンパ
ク質を産生する。B.t.菌株EG7231をつくるために使用し
た、結晶陰性の,胞子形成B.t.菌株EG7211を追加の対照
として使用し、そしてこれは活性ではなかった。このバ
イオアッセイが評価するように、cry III C遺伝子は鞘
翅目活性の結晶質タンパク質をB.t.菌株EG4961において
産生する。
次の実施例13は、鞘翅目の昆虫に対するCry IIIタン
パク質の殺昆虫活性がCry Iタンパク質とCry IIIタンパ
ク質との組み合わせにより実証されるように増強され
る、研究に関する。Cry I A(c)タンパク質の結晶は
鞘翅目の昆虫に対して毒性ではないが、鱗翅目の昆虫の
多数の種に対して活性であることが知られている。
実施例13 Cry Iタンパク質の添加によるCry IIIタンパク質の殺昆
虫活性の相乗的増強 Cry I A(c)タンパク質の結晶のみを産生する、組
み換えB.t.菌株、EG1269、を、液体胞子形成培地上で、
実施例5〜7に一般に前述した技術を使用して成長させ
た。組み換えB.t.菌株EG1269は、プラスミドpEG157をB.
t.菌株HD73−26の中に導入することによって構成した。
プラスミドpEG157は、pEG87(B.t.菌株HD263−6)から
のcry I A(c)遺伝子をシャトルベクターのpEG147の
中にサブクローニングすることによって作った。Cry I
A(c)タンパク質の結晶をレノグラフィン(Renografi
n)の勾配により精製し、そして前述のSDS−PAGE法を使
用して精製した。等しい量のこれらのCry I結晶をCry I
II C結晶に添加し、そしてこの結晶質タンパク質の混合
物を人工的食物でSCRW幼虫に対してバイオアッセイし
た。Cry III C−Cry Iタンパク質の混合物は、表6のデ
ータにより示されように、Cry III結晶単独より有意に
いっそう毒性であった。
この出願に対する特許の発行のとき興味を抱く一般の
人々に対するこれらの材料の入手可能性を保証するため
に、次の微生物の寄託をこの出願の前に、下表7に示す
ように、次の機関においてなした:ARS 特許コレクショ
ン、農学的研究の菌株保存機関、ノザン・リサーチ・カ
ルチャー・ラボラトリー[ARS Patent Collection,Ag
ricultural Research Culture Collection,Northern
Research Laboratory(NRRL)、イリノイ州61064、
ペオリア、ノースユニバシティストリート1815]。
これらの微生物の寄託は、「特許手続きの目的の微生
物の寄託の国際的認識についてのブダベスト条約」の規
定に従いなされた。これらの微生物の公衆への入手可能
性についてのすべての制限は、この出願に基づく米国特
許が発行されたとき、最終的に除去されるであろう。
本発明はその精神または必須の寄与から逸脱しないで
他の特定の形態で具体化することができ、したがっ
て、、本発明の範囲を示すとして、前の明細書よりむし
ろ、添付する請求の範囲を参照すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI //(C12N 1/21 C12R 1:07) (72)発明者 スラニー,アネツト・シー アメリカ合衆国ニユージヤージイ州 08690ハミルトンスクエア・ダンムーア コートサウス4 (72)発明者 ジヨンソン,チモシー・ビー アメリカ合衆国ペンシルバニア州19047 ラングホーン・イーストハイランドアベ ニユー142 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 A01M 1/20 A01N 63/02 C07K 14/325 C12N 1/21 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1図に示すアミノ酸配列をコードするヌ
    クレオチド塩基配列を有する、精製されそして分離され
    たcry III C遺伝子。
  2. 【請求項2】遺伝子が第1図に示すヌクレオチド塩基配
    列中のヌクレオチド塩基14〜1972から延びる解読領域を
    有する、請求の範囲第1項記載の精製されそして分離さ
    れたcry III C遺伝子。
  3. 【請求項3】請求の範囲第1または2項記載の遺伝子を
    含有する組換えプラスミド。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1または2項記載の遺伝子に
    より生産された、鞘翅目毒性タンパク質。
  5. 【請求項5】請求の範囲第3項記載の組換えプラスミド
    で形質転換されたバクテリアの生物学的に純粋な培養
    物。
  6. 【請求項6】請求の範囲第4項記載のタンパク質および
    農学的に許容されうる担体からなる殺昆虫組成物。
  7. 【請求項7】請求の範囲第5項記載のバクテリア、この
    ようなバクテリアにより生産された鞘翅目毒性タンパク
    質、および農学的に許容されうる担体からなる殺昆虫組
    成物。
  8. 【請求項8】請求の範囲第1または2項記載の遺伝子で
    形質転換された植物細胞。
  9. 【請求項9】第1図に示すアミノ酸配列を有する殺鞘翅
    目昆虫に有効な量のcry IIIタンパク質を発現する請求
    項8記載の植物細胞。
  10. 【請求項10】NRRLに受託され、NRRL B−18533の受
    託番号を有するバチルス・スリンギエンシス(Bacillus
    thuringiensis)バクテリアの生物学的に純粋な培養
    物。
  11. 【請求項11】請求の範囲第10項記載のバチルス・スリ
    ギエンシス(Bacillus thurigiensis)バクテリアから
    得ることができそして第1図に示すアミノ酸配列を有す
    るcry IIIタンパク質を含むことを特徴とする鞘翅目毒
    性タンパク質。
  12. 【請求項12】請求の範囲第11項記載の鞘翅目毒性タン
    パク質および農学的に許容されうる担体からなる殺昆虫
    組成物。
  13. 【請求項13】請求の範囲第11項記載のcry IIIタンパ
    ク質を含有する殺昆虫組成物中に、鞘翅目の昆虫に対す
    る該組成物の殺昆虫活性を増強するために有効な量のcr
    y Iタンパク質を混入することからなる、鞘翅目毒性タ
    ンパク質を含有する殺昆虫組成物の殺昆虫活性を増強す
    る方法。
  14. 【請求項14】cry Iタンパク質がcry I Aタンパク質で
    ある請求の範囲第13項記載の方法。
  15. 【請求項15】cry Iタンパク質がcry I A(c)タンパ
    ク質である請求の範囲第13項記載の方法。
  16. 【請求項16】請求の範囲第11項記載の鞘翅目毒性タン
    パク質およびcry Iタンパク質からなり、cry Iタンパク
    質が鞘翅目の昆虫に対する組成物の殺昆虫活性を増強す
    るために有効な量で存在する、鞘翅目の昆虫に対して有
    用な殺昆虫組成物。
  17. 【請求項17】cry Iタンパク質がcry I Aタンパク質で
    ある請求の範囲第16項記載の組成物。
  18. 【請求項18】cry Iタンパク質がcry I A(c)タンパ
    ク質である請求の範囲第16項記載の組成物。
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