JP3077485B2 - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents
積層セラミックコンデンサInfo
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- JP3077485B2 JP3077485B2 JP05327066A JP32706693A JP3077485B2 JP 3077485 B2 JP3077485 B2 JP 3077485B2 JP 05327066 A JP05327066 A JP 05327066A JP 32706693 A JP32706693 A JP 32706693A JP 3077485 B2 JP3077485 B2 JP 3077485B2
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- multilayer ceramic
- ceramic capacitor
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層セラミックコンデン
サに係り、特に、同一の焼成条件で、誘電体層を構成す
る焼結粒子の粒径を容易に制御することができる積層セ
ラミックコンデンサに関する。
サに係り、特に、同一の焼成条件で、誘電体層を構成す
る焼結粒子の粒径を容易に制御することができる積層セ
ラミックコンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、高誘電率
磁器組成物材料よりなるグリーンシートと内部電極材料
とを交互に積層し、得られた積層体を焼成し、外部電極
(端子電極)を焼き付けて製造されている。
磁器組成物材料よりなるグリーンシートと内部電極材料
とを交互に積層し、得られた積層体を焼成し、外部電極
(端子電極)を焼き付けて製造されている。
【0003】このような積層セラミックコンデンサにお
いて、高誘電率磁器組成物材料で形成される誘電体層を
構成する焼結粒子の粒径は、高誘電率を得るためには大
きいことが必要とされ、また、この誘電体層を薄くする
ためには小さいことが必要とされる。このため、いずれ
の場合においても、積層セラミックコンデンサの製造に
あたっては、誘電体層を構成する高誘電率磁器組成物の
焼結粒子の粒径の制御が必要となる。
いて、高誘電率磁器組成物材料で形成される誘電体層を
構成する焼結粒子の粒径は、高誘電率を得るためには大
きいことが必要とされ、また、この誘電体層を薄くする
ためには小さいことが必要とされる。このため、いずれ
の場合においても、積層セラミックコンデンサの製造に
あたっては、誘電体層を構成する高誘電率磁器組成物の
焼結粒子の粒径の制御が必要となる。
【0004】ところで、積層セラミックコンデンサに用
いられる高誘電率磁器組成物として、鉛系ペロブスカイ
トを主成分とする高誘電率磁器組成物がある。このよう
なPb系高誘電率磁器組成物を積層セラミックコンデン
サに用いた場合、高い誘電率が得られる高誘電率磁器組
成物組成のものでは、焼結粒子の成長が進行しすぎる傾
向があり、焼結粒子の大きさを制御しようとすると、材
料組成を変えるか、或いは、焼成温度や焼成時間等の焼
成条件を調整する必要がある。
いられる高誘電率磁器組成物として、鉛系ペロブスカイ
トを主成分とする高誘電率磁器組成物がある。このよう
なPb系高誘電率磁器組成物を積層セラミックコンデン
サに用いた場合、高い誘電率が得られる高誘電率磁器組
成物組成のものでは、焼結粒子の成長が進行しすぎる傾
向があり、焼結粒子の大きさを制御しようとすると、材
料組成を変えるか、或いは、焼成温度や焼成時間等の焼
成条件を調整する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、材料組成を変
えると誘電率が変化して高誘電率を達成し得ず、焼成条
件を変えると焼け不足又は焼け過ぎなどの不具合を引き
起こすと共に、積層セラミックコンデンサ自体の信頼性
の低下、誘電率の温度特性の変化などを引き起こすとい
う欠点がある。
えると誘電率が変化して高誘電率を達成し得ず、焼成条
件を変えると焼け不足又は焼け過ぎなどの不具合を引き
起こすと共に、積層セラミックコンデンサ自体の信頼性
の低下、誘電率の温度特性の変化などを引き起こすとい
う欠点がある。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決し、鉛系
ペロブスカイトを主成分とする高誘電率磁器組成物を用
いた積層セラミックコンデンサにおいて、高誘電率磁器
組成物組成を変化させることなく、また、焼成条件を変
えることなく、誘電体層を構成する高誘電率磁器組成物
の焼結粒子の粒径の大きさを容易に制御することができ
る積層セラミックコンデンサを提供することを目的とす
る。
ペロブスカイトを主成分とする高誘電率磁器組成物を用
いた積層セラミックコンデンサにおいて、高誘電率磁器
組成物組成を変化させることなく、また、焼成条件を変
えることなく、誘電体層を構成する高誘電率磁器組成物
の焼結粒子の粒径の大きさを容易に制御することができ
る積層セラミックコンデンサを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の積層セラミッ
クコンデンサは、高誘電率磁器組成物材料のグリーンシ
ートと内部電極材料とを交互に積層してなる積層体を焼
成して得られる積層セラミックコンデンサにおいて、該
高誘電率磁器組成物材料は、鉛系ペロブスカイトを主成
分とする高誘電率磁器組成物にリン又はリン含有化合物
を添加してなり、該高誘電率磁器組成物材料中のリン含
有量が0.0001〜2重量%であることを特徴とす
る。
クコンデンサは、高誘電率磁器組成物材料のグリーンシ
ートと内部電極材料とを交互に積層してなる積層体を焼
成して得られる積層セラミックコンデンサにおいて、該
高誘電率磁器組成物材料は、鉛系ペロブスカイトを主成
分とする高誘電率磁器組成物にリン又はリン含有化合物
を添加してなり、該高誘電率磁器組成物材料中のリン含
有量が0.0001〜2重量%であることを特徴とす
る。
【0008】請求項2の積層セラミックコンデンサは、
請求項1に記載の積層セラミックコンデンサにおいて、
該高誘電率磁器組成物は、Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O
3 を主成分とし、Pb(Fe1/2 Nb1/2 )O3 ,Pb
(Zn1/3 Nb2/3 )O3 ,Pb(Ni1/2 W1/2 )O
3 ,Pb(Cu1/2 W1/2 )O3 ,Pb(Mg1/2 W
1/2 )O3 ,Pb(Fe2/3 W1/3 )O3 ,PbTiO
3 及びPbZrO3 よりなる群から選ばれる1種又は2
種以上を副成分として構成されるものであり、該主成分
の含有割合が60〜99モル%で、この主成分との合計
で全体が100モル%となるように副成分を含むことを
特徴とする。
請求項1に記載の積層セラミックコンデンサにおいて、
該高誘電率磁器組成物は、Pb(Mg1/3 Nb2/3 )O
3 を主成分とし、Pb(Fe1/2 Nb1/2 )O3 ,Pb
(Zn1/3 Nb2/3 )O3 ,Pb(Ni1/2 W1/2 )O
3 ,Pb(Cu1/2 W1/2 )O3 ,Pb(Mg1/2 W
1/2 )O3 ,Pb(Fe2/3 W1/3 )O3 ,PbTiO
3 及びPbZrO3 よりなる群から選ばれる1種又は2
種以上を副成分として構成されるものであり、該主成分
の含有割合が60〜99モル%で、この主成分との合計
で全体が100モル%となるように副成分を含むことを
特徴とする。
【0009】請求項3の積層セラミックコンデンサは、
請求項2の積層セラミックコンデンサにおいて、該高誘
電率磁器組成物は、主成分及び副成分中のPbのうちの
30モル%以下が、La,Ba,Ca及びSrの1種又
は2種以上で置換されたものであることを特徴とする。
請求項2の積層セラミックコンデンサにおいて、該高誘
電率磁器組成物は、主成分及び副成分中のPbのうちの
30モル%以下が、La,Ba,Ca及びSrの1種又
は2種以上で置換されたものであることを特徴とする。
【0010】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明においては、誘電体層を構成する高
誘電率磁器組成物材料として、鉛系ペロブスカイトを主
成分とする高誘電率磁器組成物に、リン又はリン含有化
合物を、高誘電率磁器組成物材料中のリン含有量が0.
0001〜2重量%となるように添加したものを用い
る。
誘電率磁器組成物材料として、鉛系ペロブスカイトを主
成分とする高誘電率磁器組成物に、リン又はリン含有化
合物を、高誘電率磁器組成物材料中のリン含有量が0.
0001〜2重量%となるように添加したものを用い
る。
【0012】高誘電率磁器組成物材料中に添加されたリ
ン又はリン含有化合物は、焼結粒子の成長を抑制する作
用を奏し、従って、高誘電率磁器組成物材料中のリン含
有量は多い程、焼結粒子の粒径を小さくすることができ
る。
ン又はリン含有化合物は、焼結粒子の成長を抑制する作
用を奏し、従って、高誘電率磁器組成物材料中のリン含
有量は多い程、焼結粒子の粒径を小さくすることができ
る。
【0013】高誘電率磁器組成物材料中のリン含有量が
0.0001重量%未満では、リンを添加したことによ
る効果、即ち、粒成長の抑制効果が十分に得られず、2
重量%を超えると高誘電率磁器組成物材料の誘電率が著
しく減少するため好ましくない。このため、リン又はリ
ン含有化合物は、高誘電率磁器組成物材料中のリン含有
量が0.0001〜2重量%、好ましくは0.001〜
1重量%となるように添加する。
0.0001重量%未満では、リンを添加したことによ
る効果、即ち、粒成長の抑制効果が十分に得られず、2
重量%を超えると高誘電率磁器組成物材料の誘電率が著
しく減少するため好ましくない。このため、リン又はリ
ン含有化合物は、高誘電率磁器組成物材料中のリン含有
量が0.0001〜2重量%、好ましくは0.001〜
1重量%となるように添加する。
【0014】なお、リン含有化合物としては、酸化リン
(P2 O5 )、PO(OR)2 OH,PO(OR)(O
H)2 ,PO(OR)3 (Rはアルキル基)等のリン酸
エステル、リン酸マグネシウム(Mg3 (PO4 )2 )
等を用いることができる。
(P2 O5 )、PO(OR)2 OH,PO(OR)(O
H)2 ,PO(OR)3 (Rはアルキル基)等のリン酸
エステル、リン酸マグネシウム(Mg3 (PO4 )2 )
等を用いることができる。
【0015】本発明において、鉛系ペロブスカイトを主
成分とする高誘電率磁器組成物としては、Pb(Mg
1/3 Nb2/3 )O3 を主成分として60〜99モル%含
み、Pb(Fe1/2 Nb1/2 )O3 ,Pb(Zn1/3 N
b2/3 )O3 ,Pb(Ni1/2W1/2 )O3 ,Pb(C
u1/2 W1/2 )O3 ,Pb(Mg1/2 W1/2 )O3 ,P
b(Fe2/3 W1/3 )O3 ,PbTiO3 及びPbZr
O3 よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を副成分
として、上記主成分との合計が100モル%となるよう
に含むものが好ましい。
成分とする高誘電率磁器組成物としては、Pb(Mg
1/3 Nb2/3 )O3 を主成分として60〜99モル%含
み、Pb(Fe1/2 Nb1/2 )O3 ,Pb(Zn1/3 N
b2/3 )O3 ,Pb(Ni1/2W1/2 )O3 ,Pb(C
u1/2 W1/2 )O3 ,Pb(Mg1/2 W1/2 )O3 ,P
b(Fe2/3 W1/3 )O3 ,PbTiO3 及びPbZr
O3 よりなる群から選ばれる1種又は2種以上を副成分
として、上記主成分との合計が100モル%となるよう
に含むものが好ましい。
【0016】また、上記主成分及び副成分中のPbのう
ちの30モル%以下、好ましくは1〜20モル%が、L
a,Ba,Ca及びSrの1種又は2種以上で置換され
たものであっても良い。
ちの30モル%以下、好ましくは1〜20モル%が、L
a,Ba,Ca及びSrの1種又は2種以上で置換され
たものであっても良い。
【0017】高誘電率磁器組成物としては、具体的には
次のようなものを挙げることができる。
次のようなものを挙げることができる。
【0018】 Pb(Mg1/3 Nb2/3 )0.97Ti0.03O3 Pb(Mg1/3 Nb2/3 )0.7 (Fe1/2 Nb1/2 )
0.29Ti0.01O3 Pb(Mg1/3 Nb2/3 )0.8 (Zn1/3 Nb2/3 )
0.2 O3 (Pb0.95Sr0.05)(Mg1/3 Nb2/3)0.87Ti0.13O
3 (Pb0.95Ba0.05)(Mg1/3 Nb2/3)0.78(Fe2/3
W1/3)0.10Ti0.12O3 本発明の積層セラミックコンデンサは、高誘電率磁器組
成物に所定量のリン又はリン含有化合物を添加した材料
を用いること以外は、従来の鉛系ペロブスカイトを主成
分とする高誘電率磁器組成物を用いる積層セラミックコ
ンデンサと全く同様にして製造することができる。
0.29Ti0.01O3 Pb(Mg1/3 Nb2/3 )0.8 (Zn1/3 Nb2/3 )
0.2 O3 (Pb0.95Sr0.05)(Mg1/3 Nb2/3)0.87Ti0.13O
3 (Pb0.95Ba0.05)(Mg1/3 Nb2/3)0.78(Fe2/3
W1/3)0.10Ti0.12O3 本発明の積層セラミックコンデンサは、高誘電率磁器組
成物に所定量のリン又はリン含有化合物を添加した材料
を用いること以外は、従来の鉛系ペロブスカイトを主成
分とする高誘電率磁器組成物を用いる積層セラミックコ
ンデンサと全く同様にして製造することができる。
【0019】即ち、まず、PbO,Nb2 O5 ,Mg
O,Fe2 O5 ,TiO2 等の鉛系ペロブスカイト組成
物の出発原料を所定配合で混合して高誘電率磁器組成物
粉末を得、この粉末に有機バインダ等を添加して成形
し、グリーンシートを製造する。リン又はリン含有化合
物は、原料調合時あるいはグリーンシート成形時に所定
量を配合する。このグリーンシートを内部電極材料と交
互に積層して、900〜1100℃で1〜3時間程度焼
成し、その後、外部電極を焼き付ける。
O,Fe2 O5 ,TiO2 等の鉛系ペロブスカイト組成
物の出発原料を所定配合で混合して高誘電率磁器組成物
粉末を得、この粉末に有機バインダ等を添加して成形
し、グリーンシートを製造する。リン又はリン含有化合
物は、原料調合時あるいはグリーンシート成形時に所定
量を配合する。このグリーンシートを内部電極材料と交
互に積層して、900〜1100℃で1〜3時間程度焼
成し、その後、外部電極を焼き付ける。
【0020】
【作用】本発明において、高誘電率磁器組成物に添加し
たリン又はリン含有化合物は、酸化リン又は当該高誘電
率磁器組成物中に含まれる金属元素との複合酸化物の形
で存在する。この酸化物は焼成後もそのままの形態で誘
電体層中に残留し、ペロブスカイト構造を有する粒子の
成長を阻害する。このため、従来と同一の焼成条件によ
り、鉛系ペロブスカイト高誘電率磁器組成物の高い誘電
率及び良好な誘電率の温度特性を維持して、誘電体層の
焼結粒子径の小さい積層セラミックコンデンサを得るこ
とができる。
たリン又はリン含有化合物は、酸化リン又は当該高誘電
率磁器組成物中に含まれる金属元素との複合酸化物の形
で存在する。この酸化物は焼成後もそのままの形態で誘
電体層中に残留し、ペロブスカイト構造を有する粒子の
成長を阻害する。このため、従来と同一の焼成条件によ
り、鉛系ペロブスカイト高誘電率磁器組成物の高い誘電
率及び良好な誘電率の温度特性を維持して、誘電体層の
焼結粒子径の小さい積層セラミックコンデンサを得るこ
とができる。
【0021】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0022】実施例1〜11 出発原料としてPbO,Nb2 O5 ,MgO,Fe2 O
5 ,TiO2 SrCO3 を使用し、これらを表1に示す
高誘電率磁器組成物組成となるように秤量し、ボールミ
ル中で純水と共に20時間湿式混合した。次いで、得ら
れた混合物を脱水し、約120℃で乾燥した後、約80
0℃で2時間保持して仮焼した。この仮焼物を再びボー
ルミル中で純水と共に20時間粉砕した後脱水し、12
0℃で乾燥した。
5 ,TiO2 SrCO3 を使用し、これらを表1に示す
高誘電率磁器組成物組成となるように秤量し、ボールミ
ル中で純水と共に20時間湿式混合した。次いで、得ら
れた混合物を脱水し、約120℃で乾燥した後、約80
0℃で2時間保持して仮焼した。この仮焼物を再びボー
ルミル中で純水と共に20時間粉砕した後脱水し、12
0℃で乾燥した。
【0023】得られた粉末に有機バインダ、溶剤、分散
剤などを加え、グリーンシートを成形した後、内部電極
用導電性物質とグリーンシートとを交互に重ね合わせた
後、マグネシア容器に入れて1000〜1100℃程度
の温度で2時間焼成し、その後、端子電極を700〜8
00℃程度で焼き付けてチップを作製した。表1に示す
リン含有化合物は、P2 O5 ,Mg3 (PO4 )2 は湿
式混合時に、リン酸エステルはグリーンシート作成時に
添加した。なお、リン酸エステルとしてはPO(OC2
H5 )2 OHとPO(OC2 H5 )(OH)2 の混合物
を用いた。
剤などを加え、グリーンシートを成形した後、内部電極
用導電性物質とグリーンシートとを交互に重ね合わせた
後、マグネシア容器に入れて1000〜1100℃程度
の温度で2時間焼成し、その後、端子電極を700〜8
00℃程度で焼き付けてチップを作製した。表1に示す
リン含有化合物は、P2 O5 ,Mg3 (PO4 )2 は湿
式混合時に、リン酸エステルはグリーンシート作成時に
添加した。なお、リン酸エステルとしてはPO(OC2
H5 )2 OHとPO(OC2 H5 )(OH)2 の混合物
を用いた。
【0024】得られたチップについて、25℃,1kH
zにおける誘電率を測定すると共に、誘電率の温度変化
を調べ、結果を表1に示した。また、チップを切断し、
破断面の任意の点における電子顕微鏡写真から、誘電体
層の焼結粒子の平均粒径を求め、結果を表1に示した。
zにおける誘電率を測定すると共に、誘電率の温度変化
を調べ、結果を表1に示した。また、チップを切断し、
破断面の任意の点における電子顕微鏡写真から、誘電体
層の焼結粒子の平均粒径を求め、結果を表1に示した。
【0025】なお、実施例2については誘電率の温度変
化を図1に示した。
化を図1に示した。
【0026】比較例1 リン含有化合物を添加しないこと以外は実施例1と同様
にチップを作製し、同様に誘電率、誘電率の温度変化及
び焼結粒子の平均粒径を調べ、結果を表1及び図1に示
した。
にチップを作製し、同様に誘電率、誘電率の温度変化及
び焼結粒子の平均粒径を調べ、結果を表1及び図1に示
した。
【0027】比較例2 リン含有化合物を添加しないこと以外は実施例6と同様
にチップを作製し、同様に誘電率、誘電率の温度変化及
び焼結粒子の平均粒径を調べ、結果を表1に示した。
にチップを作製し、同様に誘電率、誘電率の温度変化及
び焼結粒子の平均粒径を調べ、結果を表1に示した。
【0028】比較例3 リン含有化合物を添加しないこと以外は実施例10と同
様にチップを作製し、同様に誘電率、誘電率の温度変化
及び焼結粒子の平均粒径を調べ、結果を表1に示した。
様にチップを作製し、同様に誘電率、誘電率の温度変化
及び焼結粒子の平均粒径を調べ、結果を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】表1より、本発明の積層セラミックコンデ
ンサによれば、通常の焼成条件にて、高誘電率磁器組成
物材料中のリン含有量を変化させることにより、誘電率
を高く維持すると共に、誘電率の温度特性を良好に維持
して、誘電体層の焼結粒子径が小さく、薄層化が可能な
積層セラミックコンデンサを得ることができることが明
らかである。
ンサによれば、通常の焼成条件にて、高誘電率磁器組成
物材料中のリン含有量を変化させることにより、誘電率
を高く維持すると共に、誘電率の温度特性を良好に維持
して、誘電体層の焼結粒子径が小さく、薄層化が可能な
積層セラミックコンデンサを得ることができることが明
らかである。
【0031】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の積層セラミ
ックコンデンサによれば、焼成条件を変えることなく、
誘電体層の焼結粒子の粒径を任意に制御して、高い誘電
率を有し、かつ、誘電率の温度に対する変化率が小さ
く、しかも、層間の薄層化が容易な積層セラミックコン
デンサを提供することができる。
ックコンデンサによれば、焼成条件を変えることなく、
誘電体層の焼結粒子の粒径を任意に制御して、高い誘電
率を有し、かつ、誘電率の温度に対する変化率が小さ
く、しかも、層間の薄層化が容易な積層セラミックコン
デンサを提供することができる。
【図1】実施例2及び比較例1における誘電率の温度に
対する変化を示すグラフである。
対する変化を示すグラフである。
Claims (3)
- 【請求項1】 高誘電率磁器組成物材料のグリーンシー
トと内部電極材料とを交互に積層してなる積層体を焼成
して得られる積層セラミックコンデンサにおいて、 該高誘電率磁器組成物材料は、鉛系ペロブスカイトを主
成分とする高誘電率磁器組成物にリン又はリン含有化合
物を添加してなり、該高誘電率磁器組成物材料中のリン
含有量が0.0001〜2重量%であることを特徴とす
る積層セラミックコンデンサ。 - 【請求項2】 請求項1に記載の積層セラミックコンデ
ンサにおいて、該高誘電率磁器組成物は、Pb(Mg
1/3 Nb2/3 )O3 を主成分とし、Pb(Fe1/2 Nb
1/2 )O3 ,Pb(Zn1/3 Nb2/3 )O3 ,Pb(N
i1/2 W1/2 )O3 ,Pb(Cu1/2 W1/2 )O3 ,P
b(Mg1/2 W1/2 )O3 ,Pb(Fe2/3 W1/3 )O
3 ,PbTiO3 及びPbZrO3 よりなる群から選ば
れる1種又は2種以上を副成分として構成されるもので
あり、該主成分の含有割合が60〜99モル%で、この
主成分との合計で全体が100モル%となるように副成
分を含むことを特徴とする積層セラミックコンデンサ。 - 【請求項3】 請求項2の積層セラミックコンデンサに
おいて、該高誘電率磁器組成物は、主成分及び副成分中
のPbのうちの30モル%以下が、La,Ba,Ca及
びSrの1種又は2種以上で置換されたものであること
を特徴とする積層セラミックコンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05327066A JP3077485B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 積層セラミックコンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05327066A JP3077485B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 積層セラミックコンデンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07183156A JPH07183156A (ja) | 1995-07-21 |
JP3077485B2 true JP3077485B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=18194919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05327066A Expired - Lifetime JP3077485B2 (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 積層セラミックコンデンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3077485B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5303823B2 (ja) * | 2006-02-28 | 2013-10-02 | Tdk株式会社 | 圧電素子 |
-
1993
- 1993-12-24 JP JP05327066A patent/JP3077485B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07183156A (ja) | 1995-07-21 |
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