JP3250923B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
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- JP3250923B2 JP3250923B2 JP29303094A JP29303094A JP3250923B2 JP 3250923 B2 JP3250923 B2 JP 3250923B2 JP 29303094 A JP29303094 A JP 29303094A JP 29303094 A JP29303094 A JP 29303094A JP 3250923 B2 JP3250923 B2 JP 3250923B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、BaTiO3 を主成分
とし、Nb2 O5 ,MgO,MnO、Pr6O11または
Gd2 O3 を含有する誘電体磁器組成物に関するもので
ある。
とし、Nb2 O5 ,MgO,MnO、Pr6O11または
Gd2 O3 を含有する誘電体磁器組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来技術】従来、誘電体磁器組成物は、積層セラミッ
クコンデンサ等の材料として使用されている。このよう
な積層セラミックコンデンサは内部電極が形成された誘
電体磁器組成物の生シートを所定容量になるように複数
枚積層した後、一体的に焼成して構成されている。例え
ば、X7R(EIA規格:静電容量の温度特性が−55
℃〜125℃において±15%以内)の積層セラミック
コンデンサに使用される誘電体磁器組成物は、+25℃
における比誘電率が2500以上と高く、かつ、一枚当
たりの生シートの厚みが15μm以下であって、焼成温
度が例えば1300℃以下であることが重要となってく
る。
クコンデンサ等の材料として使用されている。このよう
な積層セラミックコンデンサは内部電極が形成された誘
電体磁器組成物の生シートを所定容量になるように複数
枚積層した後、一体的に焼成して構成されている。例え
ば、X7R(EIA規格:静電容量の温度特性が−55
℃〜125℃において±15%以内)の積層セラミック
コンデンサに使用される誘電体磁器組成物は、+25℃
における比誘電率が2500以上と高く、かつ、一枚当
たりの生シートの厚みが15μm以下であって、焼成温
度が例えば1300℃以下であることが重要となってく
る。
【0003】即ち、25℃における比誘電率が2500
以上であって、生シートの厚みを15μm以下にするこ
とにより、内部電極間の生シートの厚みや対向面積の極
小化が可能となり、積層セラミックコンデンサの小型化
が達成できる。また、焼成温度を1300℃以下にする
ことにより、内部電極の材料の選択幅が増え、例えば、
高価なPd100%の材料から安価なPd−Agの使用
が可能となる。尚、上記に加え、誘電体磁器組成物とし
ての諸特性である誘電損失tanδ、絶縁抵抗を充分に
考慮しなくてはならず、さらに、誘電損失の交流電圧依
存性が小さいことが望まれる。
以上であって、生シートの厚みを15μm以下にするこ
とにより、内部電極間の生シートの厚みや対向面積の極
小化が可能となり、積層セラミックコンデンサの小型化
が達成できる。また、焼成温度を1300℃以下にする
ことにより、内部電極の材料の選択幅が増え、例えば、
高価なPd100%の材料から安価なPd−Agの使用
が可能となる。尚、上記に加え、誘電体磁器組成物とし
ての諸特性である誘電損失tanδ、絶縁抵抗を充分に
考慮しなくてはならず、さらに、誘電損失の交流電圧依
存性が小さいことが望まれる。
【0004】従来、比誘電率を向上させたものとして、
BaTiO3 、Nb2 O5 、ZnOを含む誘電体磁器組
成物がすでに提案されている(特開昭59−18162
号公報、特開昭59−18159号公報等参照)。この
ような誘電体磁器組成物によれば、比誘電率を2000
〜3000とすることができる。しかしながら、上述の
誘電体磁器組成物は高い比誘電率を得ることができて
も、誘電損失tanδが大きいため、生シートを薄くす
ることができず、結局、積層コンデンサに使用した場
合、高い比誘電率が得られなかった。
BaTiO3 、Nb2 O5 、ZnOを含む誘電体磁器組
成物がすでに提案されている(特開昭59−18162
号公報、特開昭59−18159号公報等参照)。この
ような誘電体磁器組成物によれば、比誘電率を2000
〜3000とすることができる。しかしながら、上述の
誘電体磁器組成物は高い比誘電率を得ることができて
も、誘電損失tanδが大きいため、生シートを薄くす
ることができず、結局、積層コンデンサに使用した場
合、高い比誘電率が得られなかった。
【0005】このように誘電損失tanδを小さくする
ために開発された系として、BaTiO3 ,Nb
2 O5 ,MgO,La2 O3 を含む誘電体磁器組成物が
すでに提案されている(特公平5−10766号公報参
照)。また、BaTiO3 にNb2O5 /MgOのモル
比を2.3〜4の範囲になるようにNb2 O5 とMgO
を加え、これに希土類を0.1〜0.5重量%添加した
組成物が開示されている(特公昭55−19007号公
報参照)。
ために開発された系として、BaTiO3 ,Nb
2 O5 ,MgO,La2 O3 を含む誘電体磁器組成物が
すでに提案されている(特公平5−10766号公報参
照)。また、BaTiO3 にNb2O5 /MgOのモル
比を2.3〜4の範囲になるようにNb2 O5 とMgO
を加え、これに希土類を0.1〜0.5重量%添加した
組成物が開示されている(特公昭55−19007号公
報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
したいずれの誘電体磁器でも、比誘電率が2200程度
以下と小さく小型大容量化に対応できない。また、未だ
誘電損失が大きく、生シートを薄くすることが困難であ
るという問題があった。
したいずれの誘電体磁器でも、比誘電率が2200程度
以下と小さく小型大容量化に対応できない。また、未だ
誘電損失が大きく、生シートを薄くすることが困難であ
るという問題があった。
【0007】さらに、上記したいずれの誘電体磁器で
も、誘電損失の交流電圧依存性が大きくなり、誘電体の
薄層化に対応することができなくなることが考えられ、
この場合には、コンデンサの小型化、大容量化に対応で
きないという問題があった。
も、誘電損失の交流電圧依存性が大きくなり、誘電体の
薄層化に対応することができなくなることが考えられ、
この場合には、コンデンサの小型化、大容量化に対応で
きないという問題があった。
【0008】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は上記問題
点に鑑みて鋭意検討した結果、チタン酸バリウムBaT
iO3を主成分とし、Nb2O5、MgO、Pr6O11また
はGd2O3、MnO、SiO2および/またはAl2O3
を所定の組成比で含有するもので、Nb2O5のMgOに
対するモル比を0.5〜2.2とすることにより、比誘
電率が2500以上で、静電容量の温度変化率がEIA
規格のX7Rを満たし、誘電損失が2.5%以下と小さ
く、交流電圧を2000V/cm印加した時でも誘電損
失が3.0%以下と交流電圧依存性が小さく、薄層化が
可能な誘電体磁器を得ることができることを見出し、本
発明に至った。
点に鑑みて鋭意検討した結果、チタン酸バリウムBaT
iO3を主成分とし、Nb2O5、MgO、Pr6O11また
はGd2O3、MnO、SiO2および/またはAl2O3
を所定の組成比で含有するもので、Nb2O5のMgOに
対するモル比を0.5〜2.2とすることにより、比誘
電率が2500以上で、静電容量の温度変化率がEIA
規格のX7Rを満たし、誘電損失が2.5%以下と小さ
く、交流電圧を2000V/cm印加した時でも誘電損
失が3.0%以下と交流電圧依存性が小さく、薄層化が
可能な誘電体磁器を得ることができることを見出し、本
発明に至った。
【0009】即ち、本発明の誘電体磁器組成物は、Ba
TiO3100重量部に対して、Nb2O5を0.80〜
2.5重量部、MgOを0.06〜0.70重量部、P
r6O11またはGd2O3を0.005〜0.520重量
部、MnOをMnCO3に換算して0.01〜0.30
重量部、SiO2およびAl2O3のうち少なくとも一種
を0.05〜0.50重量部含有するとともに、Nb2
O5のMgOに対するモル比が0.5〜2.2の範囲内
にあるものである。また、BaTiO3100重量部に
対して、ZnOを0.5重量部以下含有することが望ま
しい。
TiO3100重量部に対して、Nb2O5を0.80〜
2.5重量部、MgOを0.06〜0.70重量部、P
r6O11またはGd2O3を0.005〜0.520重量
部、MnOをMnCO3に換算して0.01〜0.30
重量部、SiO2およびAl2O3のうち少なくとも一種
を0.05〜0.50重量部含有するとともに、Nb2
O5のMgOに対するモル比が0.5〜2.2の範囲内
にあるものである。また、BaTiO3100重量部に
対して、ZnOを0.5重量部以下含有することが望ま
しい。
【0010】本発明において、BaTiO3 100重量
部に対して、Nb2 O5 を0.80〜2.5重量部含有
としたのは、0.80重量部未満では、誘電損失が悪化
し、温度特性、焼結性が悪く、また、2.5重量部を越
えると比誘電率が低下し、温度特性が大きく劣化してし
まうからである。Nb2 O5 はBaTiO3 100重量
部に対して1.3〜2.0重量部含有することが望まし
い。
部に対して、Nb2 O5 を0.80〜2.5重量部含有
としたのは、0.80重量部未満では、誘電損失が悪化
し、温度特性、焼結性が悪く、また、2.5重量部を越
えると比誘電率が低下し、温度特性が大きく劣化してし
まうからである。Nb2 O5 はBaTiO3 100重量
部に対して1.3〜2.0重量部含有することが望まし
い。
【0011】また、MgOを0.06〜0.70重量部
としたのは、0.06重量部未満では比誘電率及び絶縁
抵抗が低下し、温度特性が悪く粒成長し、誘電損失の電
圧依存性が大となってしまうからである。また、0.7
0重量部よりも多いと誘電率が低下し、絶縁抵抗も低下
するからである。MgOは0.1〜0.4重量部である
ことが望ましい。
としたのは、0.06重量部未満では比誘電率及び絶縁
抵抗が低下し、温度特性が悪く粒成長し、誘電損失の電
圧依存性が大となってしまうからである。また、0.7
0重量部よりも多いと誘電率が低下し、絶縁抵抗も低下
するからである。MgOは0.1〜0.4重量部である
ことが望ましい。
【0012】さらに、Pr6 O11またはGd2 O3 を
0.005〜0.520重量部としたのは、Pr6 O11
またはGd2 O3 が0.005重量部未満では、比誘電
率が低下し、焼結性が悪く、0.520重量部を越える
と温度特性が劣化するからである。Pr6 O11またはG
d2 O3 は0.005〜0.2重量部であることが望ま
しい。
0.005〜0.520重量部としたのは、Pr6 O11
またはGd2 O3 が0.005重量部未満では、比誘電
率が低下し、焼結性が悪く、0.520重量部を越える
と温度特性が劣化するからである。Pr6 O11またはG
d2 O3 は0.005〜0.2重量部であることが望ま
しい。
【0013】またMnOをMnCO3 換算で0.01〜
0.30重量部としたのは0.01重量部未満では、絶
縁抵抗が低下し、誘電損失及び焼結性が悪化し、0.3
0重量部を越えると比誘電率が低下してしまうからであ
る。MnOはMnCO3 換算で0.04〜0.10重量
部であることが望ましい。
0.30重量部としたのは0.01重量部未満では、絶
縁抵抗が低下し、誘電損失及び焼結性が悪化し、0.3
0重量部を越えると比誘電率が低下してしまうからであ
る。MnOはMnCO3 換算で0.04〜0.10重量
部であることが望ましい。
【0014】そして、Nb2 O5 のMgOに対するモル
比を0.5〜2.2としたのは、モル比が0.5より小
さいと比誘電率が悪化し、温度特性、焼結性が悪く、ま
た2.2より大きいと、温度特性が悪く、比誘電率が低
下するからである。本発明では、Nb2 O5 のMgOに
対するモル比を、特に、0.6〜1.4とすることが望
ましい。
比を0.5〜2.2としたのは、モル比が0.5より小
さいと比誘電率が悪化し、温度特性、焼結性が悪く、ま
た2.2より大きいと、温度特性が悪く、比誘電率が低
下するからである。本発明では、Nb2 O5 のMgOに
対するモル比を、特に、0.6〜1.4とすることが望
ましい。
【0015】また、BaTiO3 100重量部に対し
て、さらにSiO2 およびAl2 O3のうち少なくとも
一種を0.05〜0.50重量部含有したのは、0.0
5重量部よりも少ない場合には比誘電率向上の効果、焼
結性向上の効果、電圧依存性向上の効果が殆どないから
であり、0.50重量部よりも大きいと比誘電率が低下
する傾向にあるからである。SiO2 およびAl2 O3
のうち少なくとも一種は、BaTiO3 100重量部に
対して、0.1〜0.2重量部含有することが望まし
い。
て、さらにSiO2 およびAl2 O3のうち少なくとも
一種を0.05〜0.50重量部含有したのは、0.0
5重量部よりも少ない場合には比誘電率向上の効果、焼
結性向上の効果、電圧依存性向上の効果が殆どないから
であり、0.50重量部よりも大きいと比誘電率が低下
する傾向にあるからである。SiO2 およびAl2 O3
のうち少なくとも一種は、BaTiO3 100重量部に
対して、0.1〜0.2重量部含有することが望まし
い。
【0016】さらに、BaTiO3 100重量部に対し
て、ZnOは0.5重量部以下であることが望ましい
が、これは、ZnOが0.5重量部よりも多い場合には
温度特性が悪く誘電損失が増加する傾向にあるからであ
る。ZnOは、BaTiO3 100重量部に対して0.
3重量部以下であることが望ましい。
て、ZnOは0.5重量部以下であることが望ましい
が、これは、ZnOが0.5重量部よりも多い場合には
温度特性が悪く誘電損失が増加する傾向にあるからであ
る。ZnOは、BaTiO3 100重量部に対して0.
3重量部以下であることが望ましい。
【0017】本発明に使用されるBaTiO3 は、例え
ば、固相法,ゾルゲル法,しゅう酸法,水熱合成法等い
ずれかの方法により生成された平均結晶粒径1.0μm
以下のBaTiO3 粉末を主成分として、このBaTi
O3 100重量部に対して、Nb2 O5 、MgO、Pr
6 O11またはGd2 O3 、MnCO3 、SiO2 、Al
2 O3 、ZnO各粉末を所定量秤量し、ボールミル等に
て20〜48時間湿式粉砕し、乾燥後、バインダーを所
定量添加して、これを所定形状に成形し、大気中におい
て1230℃〜1300℃で1〜2時間焼成することに
より製造される。積層セラミックコンデンサを作製する
場合には、上記粉末をスラリー化し、これをドクターブ
レード法の手法によりシート状に成形し、そのシート状
成形体に適宜Ag−Pdなどの内部電極を塗布し、これ
らを複数枚積層し、上記焼成条件で同時焼成すれば良
い。
ば、固相法,ゾルゲル法,しゅう酸法,水熱合成法等い
ずれかの方法により生成された平均結晶粒径1.0μm
以下のBaTiO3 粉末を主成分として、このBaTi
O3 100重量部に対して、Nb2 O5 、MgO、Pr
6 O11またはGd2 O3 、MnCO3 、SiO2 、Al
2 O3 、ZnO各粉末を所定量秤量し、ボールミル等に
て20〜48時間湿式粉砕し、乾燥後、バインダーを所
定量添加して、これを所定形状に成形し、大気中におい
て1230℃〜1300℃で1〜2時間焼成することに
より製造される。積層セラミックコンデンサを作製する
場合には、上記粉末をスラリー化し、これをドクターブ
レード法の手法によりシート状に成形し、そのシート状
成形体に適宜Ag−Pdなどの内部電極を塗布し、これ
らを複数枚積層し、上記焼成条件で同時焼成すれば良
い。
【0018】本発明に使用されるNb2 O5 、MgO、
Pr6 O11またはGd2 O3 、MnCO3 、SiO2 、
Al2 O3 、ZnO各粉末の代わりに、Nb,Mg,P
rまたはGd,Mn,Si,Al,Znの水酸化物、炭
酸塩,硝酸塩、しゅう酸塩,アルコキシド等、焼結温度
以下で分解し、酸化物となるものも用いることができ
る。
Pr6 O11またはGd2 O3 、MnCO3 、SiO2 、
Al2 O3 、ZnO各粉末の代わりに、Nb,Mg,P
rまたはGd,Mn,Si,Al,Znの水酸化物、炭
酸塩,硝酸塩、しゅう酸塩,アルコキシド等、焼結温度
以下で分解し、酸化物となるものも用いることができ
る。
【0019】交流電圧依存性を向上するには、焼結体の
平均結晶粒径dをd<1.0μmに制御することが好ま
しい。このように、焼結体の平均結晶粒径dをd<1.
0μmに制御するには、出発原料として平均結晶粒径
1.0μm以下のチタン酸バリウム粉末を用いたり、長
時間湿式粉砕して粉砕後の粒径を0.8μm以下に管理
したり、焼成温度をなるべく低く設定し焼成時間も短時
間とする必要がある。
平均結晶粒径dをd<1.0μmに制御することが好ま
しい。このように、焼結体の平均結晶粒径dをd<1.
0μmに制御するには、出発原料として平均結晶粒径
1.0μm以下のチタン酸バリウム粉末を用いたり、長
時間湿式粉砕して粉砕後の粒径を0.8μm以下に管理
したり、焼成温度をなるべく低く設定し焼成時間も短時
間とする必要がある。
【0020】
【作用】本発明の誘電体磁器組成物では、静電容量の温
度特性が−55℃〜125℃の範囲において±15%以
内で、+25℃における比誘電率が2500以上とな
り、グリーンシートの厚みが15μmであっても誘電損
失が2.5%以下と小さく、交流電圧2000V/cmに
おける誘電損失が3%以下と小さい値を示すことができ
る。このため、小型で大容量の積層コンデンサーを得る
ことができる。
度特性が−55℃〜125℃の範囲において±15%以
内で、+25℃における比誘電率が2500以上とな
り、グリーンシートの厚みが15μmであっても誘電損
失が2.5%以下と小さく、交流電圧2000V/cmに
おける誘電損失が3%以下と小さい値を示すことができ
る。このため、小型で大容量の積層コンデンサーを得る
ことができる。
【0021】また、焼成温度が1300℃以下となるた
め工業的にも製造しやすく、かつ、内部電極に安価な銀
−パラジウム(Ag/Pd=20/80〜40/60)
を使用した積層コンデンサなどに使用できる誘電体磁器
が達成される。さらに、誘電体磁器として基本的な特性
である誘電損失が2.5%以下、絶縁抵抗(IR)が1
04 MΩ以上と充分に満足できる誘電体磁器が達成され
る。
め工業的にも製造しやすく、かつ、内部電極に安価な銀
−パラジウム(Ag/Pd=20/80〜40/60)
を使用した積層コンデンサなどに使用できる誘電体磁器
が達成される。さらに、誘電体磁器として基本的な特性
である誘電損失が2.5%以下、絶縁抵抗(IR)が1
04 MΩ以上と充分に満足できる誘電体磁器が達成され
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を、参考例を基に詳細
に説明する。
に説明する。
【0023】(参考例1) しゅう酸法により生成された平均粒径1.0μm以下の
BaTiO3粉末を主成分として、このBaTiO310
0重量部に対して、Nb2O5、MgO、Pr6O11、M
nCO3の各粉末を表1に示すように秤量し、ボールミ
ルにて20〜48時間湿式粉砕した後、有機系粘結剤を
添加し、しかる後攪拌、ドクターブレード法で厚さ15
μmのテープ状に成形した。このテープを130mm×
100mmに裁断し、20枚重ね、積層体を作製する。
BaTiO3粉末を主成分として、このBaTiO310
0重量部に対して、Nb2O5、MgO、Pr6O11、M
nCO3の各粉末を表1に示すように秤量し、ボールミ
ルにて20〜48時間湿式粉砕した後、有機系粘結剤を
添加し、しかる後攪拌、ドクターブレード法で厚さ15
μmのテープ状に成形した。このテープを130mm×
100mmに裁断し、20枚重ね、積層体を作製する。
【0024】
【表1】
【0025】尚、内部電極として、Ag−Pd系ペース
ト(Ag/Pd=30/70)を印刷した。この積層体
を3.2mm×1.6mmに裁断し、空気中にて123
0〜1330℃で2時間焼成した。さらに両端面に銀ペ
ーストによる電極を800℃、10分間焼き付けて、測
定用試料をとした。
ト(Ag/Pd=30/70)を印刷した。この積層体
を3.2mm×1.6mmに裁断し、空気中にて123
0〜1330℃で2時間焼成した。さらに両端面に銀ペ
ーストによる電極を800℃、10分間焼き付けて、測
定用試料をとした。
【0026】このような試料について、静電容量および
誘電損失を基準温度25℃、周波数1.0kHz、測定
電圧1.0Vrmsで測定した。また、容量の温度変化
率は、−55〜+125℃の範囲で測定し、+25℃に
おける容量を基準とした。さらに、絶縁抵抗は、直流電
圧25Vを1分間印加した時を測定した。比誘電率は静
電容量から逆算した。 焼結体の平均粒径は、走査型電
子顕微鏡にて焼結体表面を15000倍で観察し、ライ
ンインターセプト法にて500以上の粒子を測定し算出
した。さらに、周波数1kHzで2000Vrms/c
mの電圧を印加した時の誘電損失を測定した。以上の結
果を表2に示す。
誘電損失を基準温度25℃、周波数1.0kHz、測定
電圧1.0Vrmsで測定した。また、容量の温度変化
率は、−55〜+125℃の範囲で測定し、+25℃に
おける容量を基準とした。さらに、絶縁抵抗は、直流電
圧25Vを1分間印加した時を測定した。比誘電率は静
電容量から逆算した。 焼結体の平均粒径は、走査型電
子顕微鏡にて焼結体表面を15000倍で観察し、ライ
ンインターセプト法にて500以上の粒子を測定し算出
した。さらに、周波数1kHzで2000Vrms/c
mの電圧を印加した時の誘電損失を測定した。以上の結
果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】本発明の範囲内の誘電体磁器はいずれも比
誘電率が2500以上と大きく、しかもEIA規格のX
7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で容量変化率
が±15%以内)を満足する。さらに、誘電損失tan
δが2.5%以下と小さく、交流電圧2000Vrms
/cm下でも3.0%以下の損失を示す。さらに絶縁抵
抗(IR)は104 MΩ以上を有する。
誘電率が2500以上と大きく、しかもEIA規格のX
7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で容量変化率
が±15%以内)を満足する。さらに、誘電損失tan
δが2.5%以下と小さく、交流電圧2000Vrms
/cm下でも3.0%以下の損失を示す。さらに絶縁抵
抗(IR)は104 MΩ以上を有する。
【0029】表1において、試料番号1〜5は誘電体磁
器組成物の主成分となるBaTiO3 に添加するNb2
O5 の添加量を0.7〜2.6重量部まで値を夫々変化
させた。この時、MgO、Pr6 O11、及びMnCO3
の添加量を0.2重量部、0.2重量部、0.1重量部
にした。
器組成物の主成分となるBaTiO3 に添加するNb2
O5 の添加量を0.7〜2.6重量部まで値を夫々変化
させた。この時、MgO、Pr6 O11、及びMnCO3
の添加量を0.2重量部、0.2重量部、0.1重量部
にした。
【0030】試料番号1(Nb2 O5 の添加量:0.7
重量部)では、比誘電率εrが3460と良品になるも
のの、誘電損失tanδが3.3%となってしまう。更
に、温度特性が−25%となってしまう。また、試料番
号2〜4(Nb2 O5 の添加量:0.8〜2.5重量
部)では、比誘電率εrが2670〜3640となり、
誘電損失tanδが2.4%以下であり、温度特性が±
14%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時の
tanδが2.8%以下で、絶縁抵抗(IR)も5〜9
×104 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εr
が高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、
さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が
達成される。更に、試料番号5(Nb2 O5 の添加量:
2.6重量部)では、比誘電率εが2290、温度特性
が−20%に悪化してしまう。従って、本発明において
はチタン酸バリウムBaTiO3 に添加するNb2 O5
の重量は、チタン酸バリウムBaTiO3 100重量部
に対して、0.8〜2.5重量部の範囲とした。
重量部)では、比誘電率εrが3460と良品になるも
のの、誘電損失tanδが3.3%となってしまう。更
に、温度特性が−25%となってしまう。また、試料番
号2〜4(Nb2 O5 の添加量:0.8〜2.5重量
部)では、比誘電率εrが2670〜3640となり、
誘電損失tanδが2.4%以下であり、温度特性が±
14%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時の
tanδが2.8%以下で、絶縁抵抗(IR)も5〜9
×104 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εr
が高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、
さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が
達成される。更に、試料番号5(Nb2 O5 の添加量:
2.6重量部)では、比誘電率εが2290、温度特性
が−20%に悪化してしまう。従って、本発明において
はチタン酸バリウムBaTiO3 に添加するNb2 O5
の重量は、チタン酸バリウムBaTiO3 100重量部
に対して、0.8〜2.5重量部の範囲とした。
【0031】試料番号6〜10は誘電体磁器組成物の主
成分となるBaTiO3 に添加するMgOの添加量を
0.05〜0.75重量部まで値を夫々変化させた。こ
の時、Nb2 O5 の添加量を0.8〜2.5重量部、P
r6 O11、及びMnCO3 の添加量をそれぞれ0.2重
量部、0.1重量部にした。
成分となるBaTiO3 に添加するMgOの添加量を
0.05〜0.75重量部まで値を夫々変化させた。こ
の時、Nb2 O5 の添加量を0.8〜2.5重量部、P
r6 O11、及びMnCO3 の添加量をそれぞれ0.2重
量部、0.1重量部にした。
【0032】試料番号6(MgOの添加量:0.05重
量部)では、交流電圧2000V/cm印加時のtan
δが4.0%になってしまう。また、試料番号7〜9
(MgOの添加量:0.06〜0.70重量部)では、
比誘電率εrが2660〜3050となり、誘電損失t
anσが2.1%以下であり、温度特性が±13%以内
になり、交流電圧2000V/cm印加時のtanσが
2.7%以下で、絶縁抵抗(IR)も3〜8×104 M
Ωと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高く、温
度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さらに誘電
損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成され
る。更に、試料番号10(MgOの添加量:0.75重
量部)では、誘電損失tanδが1.7%と良品の範囲
となるものの、比誘電率εrが2150となってしま
う。従って、本発明においてはチタン酸バリウムBaT
iO3 に添加するMgO重量は、チタン酸バルウムBa
TiO3100重量部に対して、0.06〜0.70重
量部の範囲とした。試料番号11〜15は誘電体磁器組
成物の主成分となるBaTiO3 に添加するPr6 O11
の添加量を0.004〜0.53重量部まで値を夫々変
化させた。
量部)では、交流電圧2000V/cm印加時のtan
δが4.0%になってしまう。また、試料番号7〜9
(MgOの添加量:0.06〜0.70重量部)では、
比誘電率εrが2660〜3050となり、誘電損失t
anσが2.1%以下であり、温度特性が±13%以内
になり、交流電圧2000V/cm印加時のtanσが
2.7%以下で、絶縁抵抗(IR)も3〜8×104 M
Ωと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高く、温
度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さらに誘電
損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成され
る。更に、試料番号10(MgOの添加量:0.75重
量部)では、誘電損失tanδが1.7%と良品の範囲
となるものの、比誘電率εrが2150となってしま
う。従って、本発明においてはチタン酸バリウムBaT
iO3 に添加するMgO重量は、チタン酸バルウムBa
TiO3100重量部に対して、0.06〜0.70重
量部の範囲とした。試料番号11〜15は誘電体磁器組
成物の主成分となるBaTiO3 に添加するPr6 O11
の添加量を0.004〜0.53重量部まで値を夫々変
化させた。
【0033】この時、Nb2 O5 、MgO及びMnCO
3 の添加量をそれぞれ1.8重量部、0.3重量部、
0.1重量部にした。
3 の添加量をそれぞれ1.8重量部、0.3重量部、
0.1重量部にした。
【0034】試料番号11(Pr6 O11の添加量:0.
004重量部)では、誘電損失tanδが2.5%とな
るものの、比誘電率εrが2410と低くなってしま
う。また、試料番号12〜14(Pr6 O11の添加量:
0.005〜0.52重量部)では、比誘電率εrが2
760〜3560となり、誘電損失tanδが2.0%
以下であり、温度特性が±11%以内になり、交流電圧
2000V/cm印加時のtanδが2.9%以下で、
絶縁抵抗(IR)も5〜7×104 MΩと良品の範囲と
なる。即ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優れ、誘
電損失tanσが小さく、さらに誘電損失の交流電圧依
存性が小さい誘電体磁器が達成される。更に、試料番号
15(Pr6 O11の添加量:0.53重量部)では、比
誘電率εrが3750、誘電損失tanδが1.8%と
良品の範囲となるものの、温度特性が−22%に悪化し
てしまう。従って、本発明においてはチタン酸バリウム
BaTiO3 に添加するPr6 O11の重量は、チタン酸
バルウムBaTiO3 100重量部に対して、0.00
5〜0.52重量部の範囲とした。
004重量部)では、誘電損失tanδが2.5%とな
るものの、比誘電率εrが2410と低くなってしま
う。また、試料番号12〜14(Pr6 O11の添加量:
0.005〜0.52重量部)では、比誘電率εrが2
760〜3560となり、誘電損失tanδが2.0%
以下であり、温度特性が±11%以内になり、交流電圧
2000V/cm印加時のtanδが2.9%以下で、
絶縁抵抗(IR)も5〜7×104 MΩと良品の範囲と
なる。即ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優れ、誘
電損失tanσが小さく、さらに誘電損失の交流電圧依
存性が小さい誘電体磁器が達成される。更に、試料番号
15(Pr6 O11の添加量:0.53重量部)では、比
誘電率εrが3750、誘電損失tanδが1.8%と
良品の範囲となるものの、温度特性が−22%に悪化し
てしまう。従って、本発明においてはチタン酸バリウム
BaTiO3 に添加するPr6 O11の重量は、チタン酸
バルウムBaTiO3 100重量部に対して、0.00
5〜0.52重量部の範囲とした。
【0035】試料番号16〜20は誘電体磁器組成物の
主成分となるBaTiO3 に添加するMnCO3 の添加
量を0.005〜0.40重量部まで値を夫々変化させ
た。
主成分となるBaTiO3 に添加するMnCO3 の添加
量を0.005〜0.40重量部まで値を夫々変化させ
た。
【0036】この時、Nb2 O5 、MgO及びPr6 O
11の添加量を1.8重量部、0.3重量部、0.2重量
部にした。
11の添加量を1.8重量部、0.3重量部、0.2重量
部にした。
【0037】試料番号16(MnCO3 の添加量:0.
005重量部)では、比誘電率εrが2960となるも
のの、誘電損失tanδが2.6%となってしまう。さ
らに絶縁抵抗が8×103 となる。また、試料番号17
〜19(MnCO3 の添加量:0.01〜0.3重量
部)では、比誘電率εrが2640〜2920となり、
誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性が±
6%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のt
anδが3.0%以下で、絶縁抵抗(IR)も3×10
4 〜1×105 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電
率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小
さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体
磁器が達成される。更に、試料番号20(MnCO3 の
添加量:0.40重量部)では、誘電損失tanδが
1.5%と良品の範囲となるものの、比誘電率εrが2
190と低くなってしまう。従って、本発明においては
チタン酸バリウムBaTiO3 に添加するMnCO3 の
重量は、チタン酸バルウムBaTiO3 100重量部に
対して、0.01〜0.3重量部の範囲とした。
005重量部)では、比誘電率εrが2960となるも
のの、誘電損失tanδが2.6%となってしまう。さ
らに絶縁抵抗が8×103 となる。また、試料番号17
〜19(MnCO3 の添加量:0.01〜0.3重量
部)では、比誘電率εrが2640〜2920となり、
誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性が±
6%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のt
anδが3.0%以下で、絶縁抵抗(IR)も3×10
4 〜1×105 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電
率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小
さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体
磁器が達成される。更に、試料番号20(MnCO3 の
添加量:0.40重量部)では、誘電損失tanδが
1.5%と良品の範囲となるものの、比誘電率εrが2
190と低くなってしまう。従って、本発明においては
チタン酸バリウムBaTiO3 に添加するMnCO3 の
重量は、チタン酸バルウムBaTiO3 100重量部に
対して、0.01〜0.3重量部の範囲とした。
【0038】試料番号21〜29はNb2O5のMgOに
対する比を0.4〜2.3に変化させた。比が0.4と
小さい場合、また2.3と大きい場合いずれも、比誘電
率が2310、2130と2500より低く、また温度
特性もはずれてしまう。これに対し、比が0.5〜2.
2の場合、誘電率が2500以上であり温度特性その他
の特性も満足される。 (実施例1) 表1の試料No.13の組成に、SiO2,Al2O3,
ZnO粉末を、表3に示すように添加含有させ、参考例
1と同様に、テープ状に成形した後、このテープを積層
し、内部電極を形成し、積層体を作製した。そして、参
考例1と同様に、各特性を測定し、表4に記した。
対する比を0.4〜2.3に変化させた。比が0.4と
小さい場合、また2.3と大きい場合いずれも、比誘電
率が2310、2130と2500より低く、また温度
特性もはずれてしまう。これに対し、比が0.5〜2.
2の場合、誘電率が2500以上であり温度特性その他
の特性も満足される。 (実施例1) 表1の試料No.13の組成に、SiO2,Al2O3,
ZnO粉末を、表3に示すように添加含有させ、参考例
1と同様に、テープ状に成形した後、このテープを積層
し、内部電極を形成し、積層体を作製した。そして、参
考例1と同様に、各特性を測定し、表4に記した。
【0039】尚、試料の組成は、BaTiO3 100重
量部に対して、Nb2 O5 を1.8重量部、MgOを
0.3重量部、Pr6 O11を0.2重量部、MnOをM
nCO3 換算で0.1重量部含有し、SiO2 ,Al2
O3 ,ZnOをBaTiO3 100重量部に対して所定
量含有するものである。
量部に対して、Nb2 O5 を1.8重量部、MgOを
0.3重量部、Pr6 O11を0.2重量部、MnOをM
nCO3 換算で0.1重量部含有し、SiO2 ,Al2
O3 ,ZnOをBaTiO3 100重量部に対して所定
量含有するものである。
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】これらの表3,4から、SiO2 ,Al2
O3 ,ZnOを含有することにより、これらの化合物を
含有しない場合(試料No.13)よりも焼成温度が低下
し、誘電率が高くなることが判る。
O3 ,ZnOを含有することにより、これらの化合物を
含有しない場合(試料No.13)よりも焼成温度が低下
し、誘電率が高くなることが判る。
【0043】(参考例2) しゅう酸法により生成された平均粒径1.0μm以下の
BaTiO3粉末を主成分として、このBaTiO310
0重量部に対して、Nb2O5、MgO、Gd2O3、Mn
CO3の各粉末を表5に示すように秤量し、ボールミル
にて20〜48時間湿式粉砕した後、有機系粘結剤を添
加し、しかる後攪拌、ドクターブレード法で厚さ15μ
mのテープ状に成形した。このテープを130mm×1
00mmに裁断し、20枚重ね、積層体を作製する。
BaTiO3粉末を主成分として、このBaTiO310
0重量部に対して、Nb2O5、MgO、Gd2O3、Mn
CO3の各粉末を表5に示すように秤量し、ボールミル
にて20〜48時間湿式粉砕した後、有機系粘結剤を添
加し、しかる後攪拌、ドクターブレード法で厚さ15μ
mのテープ状に成形した。このテープを130mm×1
00mmに裁断し、20枚重ね、積層体を作製する。
【0044】
【表5】
【0045】尚、内部電極として、Ag−Pd系ペース
ト(Ag/Pd=30/70)を印刷した。この積層体
を3.2mm×1.6mmに裁断し、空気中にて124
0〜1320℃で2時間焼成した。さらに両端面に銀ペ
ーストによる電極を800℃、10分間焼き付けて、測
定用試料をとした。
ト(Ag/Pd=30/70)を印刷した。この積層体
を3.2mm×1.6mmに裁断し、空気中にて124
0〜1320℃で2時間焼成した。さらに両端面に銀ペ
ーストによる電極を800℃、10分間焼き付けて、測
定用試料をとした。
【0046】このような形成された試料について、静電
容量および誘電損失を基準温度25℃、周波数1.0k
Hz、測定電圧1.0Vrmsで測定した。また、容量
の温度変化率は、−55〜+125℃の範囲で測定し、
+25℃における容量を基準とした。さらに、絶縁抵抗
は、直流電圧25Vを1分間印加した時を測定した。
容量および誘電損失を基準温度25℃、周波数1.0k
Hz、測定電圧1.0Vrmsで測定した。また、容量
の温度変化率は、−55〜+125℃の範囲で測定し、
+25℃における容量を基準とした。さらに、絶縁抵抗
は、直流電圧25Vを1分間印加した時を測定した。
【0047】比誘電率は静電容量から逆算した。焼結体
の平均粒径は、走査型電子顕微鏡にて焼結体表面を15
000倍で観察し、ラインインターセプト法にて500
以上の粒子を測定し算出した。さらに、周波数1kHz
で2000Vrms/cmの電圧を印加した時の誘電損
失を測定した。以上の結果を表6に示す。
の平均粒径は、走査型電子顕微鏡にて焼結体表面を15
000倍で観察し、ラインインターセプト法にて500
以上の粒子を測定し算出した。さらに、周波数1kHz
で2000Vrms/cmの電圧を印加した時の誘電損
失を測定した。以上の結果を表6に示す。
【0048】
【表6】
【0049】本発明の範囲内の誘電体磁器はいずれも比
誘電率が2500以上と大きく、しかもEIA規格のX
7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で容量変化率
が±15%以内)を満足する。さらに、誘電損失tan
δが2.5%以下と小さく、交流電圧2000Vrms
/cm下でも3.0%以下の損失を示す。さらに絶縁抵
抗(IR)は104 MΩ以上を有する。
誘電率が2500以上と大きく、しかもEIA規格のX
7R特性(−55℃〜125℃の温度範囲で容量変化率
が±15%以内)を満足する。さらに、誘電損失tan
δが2.5%以下と小さく、交流電圧2000Vrms
/cm下でも3.0%以下の損失を示す。さらに絶縁抵
抗(IR)は104 MΩ以上を有する。
【0050】表5において、試料番号44〜48は誘電
体磁器組成物の主成分となるBaTiO3 に添加するN
b2 O5 の添加量を0.7〜2.6重量部まで値を夫々
変化させた。この時、MgO、Gd2 O3 、及びMnC
O3 の添加量を0.2重量部、0.2重量部、0.1重
量部にした。
体磁器組成物の主成分となるBaTiO3 に添加するN
b2 O5 の添加量を0.7〜2.6重量部まで値を夫々
変化させた。この時、MgO、Gd2 O3 、及びMnC
O3 の添加量を0.2重量部、0.2重量部、0.1重
量部にした。
【0051】試料番号44(Nb2 O5 の添加量:0.
7重量部)では、比誘電率εrが3530と良品になる
ものの、誘電損失tanδが3.0%となってしまう。
更に、温度特性が−22%となってしまう。また、試料
番号45〜47(Nb2 O5の添加量:0.8〜2.5
重量部)では、比誘電率εrが2720〜3710とな
り、誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性
が±13%以内になり、交流電圧2000V/cm印加
時のtanδが2.7%以下で、絶縁抵抗(IR)も6
〜9×104 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率
εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さ
く、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁
器が達成される。更に、試料番号48(Nb2 O5 の添
加量:2.6重量部)では、比誘電率εが2330、温
度特性が−18%に悪化してしまう。従って、本発明に
おいてはチタン酸バリウムBaTiO3 に添加するNb
2O5 の重量は、チタン酸バリウムBaTiO3 100
重量部に対して、0.8〜2.5重量部の範囲とした。
7重量部)では、比誘電率εrが3530と良品になる
ものの、誘電損失tanδが3.0%となってしまう。
更に、温度特性が−22%となってしまう。また、試料
番号45〜47(Nb2 O5の添加量:0.8〜2.5
重量部)では、比誘電率εrが2720〜3710とな
り、誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性
が±13%以内になり、交流電圧2000V/cm印加
時のtanδが2.7%以下で、絶縁抵抗(IR)も6
〜9×104 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率
εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さ
く、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁
器が達成される。更に、試料番号48(Nb2 O5 の添
加量:2.6重量部)では、比誘電率εが2330、温
度特性が−18%に悪化してしまう。従って、本発明に
おいてはチタン酸バリウムBaTiO3 に添加するNb
2O5 の重量は、チタン酸バリウムBaTiO3 100
重量部に対して、0.8〜2.5重量部の範囲とした。
【0052】試料番号49〜53は誘電体磁器組成物の
主成分となるBaTiO3 に添加するMgOの添加量を
0.05〜0.75重量部まで値を夫々変化させた。こ
の時、Nb2 O5 の添加量を0.8〜2.5重量部、G
d2 O3 及びMnCO3 の添加量をそれぞれ0.2重量
部、0.1重量部にした。
主成分となるBaTiO3 に添加するMgOの添加量を
0.05〜0.75重量部まで値を夫々変化させた。こ
の時、Nb2 O5 の添加量を0.8〜2.5重量部、G
d2 O3 及びMnCO3 の添加量をそれぞれ0.2重量
部、0.1重量部にした。
【0053】試料番号49(MgOの添加量:0.05
重量部)では、交流電圧2000V/cm印加時のta
nδが4.0%になってしまう。また、試料番号50〜
52(MgOの添加量:0.06〜0.70重量部)で
は、比誘電率εrが2710〜3110となり、誘電損
失tanσが2.0%以下であり、温度特性が±12%
以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のtan
σが2.6%以下で、絶縁抵抗(IR)も5〜8×10
4 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高
く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さら
に誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成
される。更に、試料番号53(MgOの添加量:0.7
5重量部)では、誘電損失tanδが1.6%と良品の
範囲となるものの、比誘電率εrが2190となってし
まう。従って、本発明においてはチタン酸バリウムBa
TiO3 に添加するMgO重量は、チタン酸バルウムB
aTiO3 100重量部に対して、0.06〜0.70
重量部の範囲とした。試料番号54〜58は誘電体磁器
組成物の主成分となるBaTiO3 に添加するGd2 O
3 の添加量を0.004〜0.53重量部まで値を夫々
変化させた。
重量部)では、交流電圧2000V/cm印加時のta
nδが4.0%になってしまう。また、試料番号50〜
52(MgOの添加量:0.06〜0.70重量部)で
は、比誘電率εrが2710〜3110となり、誘電損
失tanσが2.0%以下であり、温度特性が±12%
以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のtan
σが2.6%以下で、絶縁抵抗(IR)も5〜8×10
4 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電率εrが高
く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小さく、さら
に誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体磁器が達成
される。更に、試料番号53(MgOの添加量:0.7
5重量部)では、誘電損失tanδが1.6%と良品の
範囲となるものの、比誘電率εrが2190となってし
まう。従って、本発明においてはチタン酸バリウムBa
TiO3 に添加するMgO重量は、チタン酸バルウムB
aTiO3 100重量部に対して、0.06〜0.70
重量部の範囲とした。試料番号54〜58は誘電体磁器
組成物の主成分となるBaTiO3 に添加するGd2 O
3 の添加量を0.004〜0.53重量部まで値を夫々
変化させた。
【0054】この時、Nb2 O5 、MgO及びMnCO
3 の添加量をそれぞれ1.8重量部、0.3重量部、
0.1重量部にした。
3 の添加量をそれぞれ1.8重量部、0.3重量部、
0.1重量部にした。
【0055】試料番号54(Gd2 O3 の添加量:0.
004重量部)では、誘電損失tanδが2.3%とな
るものの、比誘電率εrが2440と低くなってしま
う。また、試料番号55〜57(Gd2 O3 の添加量:
0.005〜0.52重量部)では、比誘電率εrが2
820〜3630となり、誘電損失tanδが1.9%
以下であり、温度特性が±10%以内になり、交流電圧
2000V/cm印加時のtanδが2.8%以下で、
絶縁抵抗(IR)も5〜7×104 MΩと良品の範囲と
なる。即ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優れ、誘
電損失tanσが小さく、さらに誘電損失の交流電圧依
存性が小さい誘電体磁器が達成される。更に、試料番号
58(Gd2 O3 の添加量:0.53重量部)では、比
誘電率εrが3820、誘電損失tanδが1.7%と
良品の範囲となるものの、温度特性が−20%に悪化し
てしまう。従って、本発明においてはチタン酸バリウム
BaTiO3 に添加するGd2 O3 の重量は、チタン酸
バルウムBaTiO3 100重量部に対して、0.00
5〜0.52重量部の範囲とした。
004重量部)では、誘電損失tanδが2.3%とな
るものの、比誘電率εrが2440と低くなってしま
う。また、試料番号55〜57(Gd2 O3 の添加量:
0.005〜0.52重量部)では、比誘電率εrが2
820〜3630となり、誘電損失tanδが1.9%
以下であり、温度特性が±10%以内になり、交流電圧
2000V/cm印加時のtanδが2.8%以下で、
絶縁抵抗(IR)も5〜7×104 MΩと良品の範囲と
なる。即ち、比誘電率εrが高く、温度特性に優れ、誘
電損失tanσが小さく、さらに誘電損失の交流電圧依
存性が小さい誘電体磁器が達成される。更に、試料番号
58(Gd2 O3 の添加量:0.53重量部)では、比
誘電率εrが3820、誘電損失tanδが1.7%と
良品の範囲となるものの、温度特性が−20%に悪化し
てしまう。従って、本発明においてはチタン酸バリウム
BaTiO3 に添加するGd2 O3 の重量は、チタン酸
バルウムBaTiO3 100重量部に対して、0.00
5〜0.52重量部の範囲とした。
【0056】試料番号59〜63は誘電体磁器組成物の
主成分となるBaTiO3 に添加するMnCO3 の添加
量を0.005〜0.40重量部まで値を夫々変化させ
た。
主成分となるBaTiO3 に添加するMnCO3 の添加
量を0.005〜0.40重量部まで値を夫々変化させ
た。
【0057】この時、Nb2 O5 、MgO及びGd2 O
3 の添加量を1.8重量部、0.3重量部、0.2重量
部にした。
3 の添加量を1.8重量部、0.3重量部、0.2重量
部にした。
【0058】試料番号59(MnCO3 の添加量:0.
005重量部)では、比誘電率εrが3020となるも
のの、誘電損失tanδが2.6%となってしまう。さ
らに絶縁抵抗が8×103 となる。また、試料番号60
〜62(MnCO3 の添加量:0.01〜0.3重量
部)では、比誘電率εrが2640〜2970となり、
誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性が±
8%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のt
anδが2.9%以下で、絶縁抵抗(IR)も5×10
4 〜1×105 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電
率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小
さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体
磁器が達成される。更に、試料番号63(MnCO3 の
添加量:0.40重量部)では、誘電損失tanδが
1.5%と良品の範囲となるものの、比誘電率εrが2
230と低くなってしまう。従って、本発明においては
チタン酸バリウムBaTiO3 に添加するMnCO3 の
重量は、チタン酸バルウムBaTiO3 100重量部に
対して、0.01〜0.3重量部の範囲とした。
005重量部)では、比誘電率εrが3020となるも
のの、誘電損失tanδが2.6%となってしまう。さ
らに絶縁抵抗が8×103 となる。また、試料番号60
〜62(MnCO3 の添加量:0.01〜0.3重量
部)では、比誘電率εrが2640〜2970となり、
誘電損失tanδが2.2%以下であり、温度特性が±
8%以内になり、交流電圧2000V/cm印加時のt
anδが2.9%以下で、絶縁抵抗(IR)も5×10
4 〜1×105 MΩと良品の範囲となる。即ち、比誘電
率εrが高く、温度特性に優れ、誘電損失tanδが小
さく、さらに誘電損失の交流電圧依存性が小さい誘電体
磁器が達成される。更に、試料番号63(MnCO3 の
添加量:0.40重量部)では、誘電損失tanδが
1.5%と良品の範囲となるものの、比誘電率εrが2
230と低くなってしまう。従って、本発明においては
チタン酸バリウムBaTiO3 に添加するMnCO3 の
重量は、チタン酸バルウムBaTiO3 100重量部に
対して、0.01〜0.3重量部の範囲とした。
【0059】試料番号64〜72はNb2O5のMgOに
対する比を0.4〜2.3に変化させた。比が0.4と
小さい場合、また2.3と大きい場合いずれも、誘電率
が2350、2170と2500より低く、また温度特
性もはずれてしまう。これに対し、比が0.5〜2.2
場合、誘電率が2500以上であり温度特性その他の特
性も満足される。 (実施例2) 表5の試料No.56の組成に、SiO2,Al2O3,
ZnO粉末を、表7に示すように添加含有させ、参考例
2と同様に、テープ状に成形した後、このテープを積層
し、内部電極を形成し、積層体を作製した。そして、参
考例2と同様に、各特性を測定し、表8に記した。
対する比を0.4〜2.3に変化させた。比が0.4と
小さい場合、また2.3と大きい場合いずれも、誘電率
が2350、2170と2500より低く、また温度特
性もはずれてしまう。これに対し、比が0.5〜2.2
場合、誘電率が2500以上であり温度特性その他の特
性も満足される。 (実施例2) 表5の試料No.56の組成に、SiO2,Al2O3,
ZnO粉末を、表7に示すように添加含有させ、参考例
2と同様に、テープ状に成形した後、このテープを積層
し、内部電極を形成し、積層体を作製した。そして、参
考例2と同様に、各特性を測定し、表8に記した。
【0060】尚、試料の組成は、BaTiO3 100重
量部に対して、Nb2 O5 を1.8重量部、MgOを
0.3重量部、Gd2 O3 0.2重量部、MnOをMn
CO3換算で0.1重量部含有し、SiO2 ,Al2 O
3 ,ZnOをBaTiO3 100重量部に対して所定量
含有するものである。
量部に対して、Nb2 O5 を1.8重量部、MgOを
0.3重量部、Gd2 O3 0.2重量部、MnOをMn
CO3換算で0.1重量部含有し、SiO2 ,Al2 O
3 ,ZnOをBaTiO3 100重量部に対して所定量
含有するものである。
【0061】
【表7】
【0062】
【表8】
【0063】これらの表7,8から、SiO2 ,Al2
O3 ,ZnOを含有することにより、これらの化合物を
含有しない場合(試料No.56)よりも焼成温度が低下
し、誘電率が高くなることが判る。
O3 ,ZnOを含有することにより、これらの化合物を
含有しない場合(試料No.56)よりも焼成温度が低下
し、誘電率が高くなることが判る。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、X7R
特性を満足し、比誘電率εrが2500以上で、且つ焼
成温度が1300℃以下となる。またその他の諸特性と
して、誘電損失tanδが2.5%以下絶縁抵抗(I
R)が104 MΩ以上、交流電圧2000V/cm印加
時のtanδが3%以下の誘電体磁器組成物を得ること
ができる。
特性を満足し、比誘電率εrが2500以上で、且つ焼
成温度が1300℃以下となる。またその他の諸特性と
して、誘電損失tanδが2.5%以下絶縁抵抗(I
R)が104 MΩ以上、交流電圧2000V/cm印加
時のtanδが3%以下の誘電体磁器組成物を得ること
ができる。
【0065】これにより、例えば積層セラミックコンデ
ンサを上述の誘電体磁器組成物で構成した場合、温度特
性に優れた小型・大容量のコンデンサを得ることがで
き、焼成温度が1300℃以下となり、積層されたシー
ト間に内部電極として、安価な銀−パラジウムを使用す
ることも可能で、安価な積層セラミックコンデンサを得
ることができる。
ンサを上述の誘電体磁器組成物で構成した場合、温度特
性に優れた小型・大容量のコンデンサを得ることがで
き、焼成温度が1300℃以下となり、積層されたシー
ト間に内部電極として、安価な銀−パラジウムを使用す
ることも可能で、安価な積層セラミックコンデンサを得
ることができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−112859(JP,A) 特開 昭61−99208(JP,A) 特開 平8−183658(JP,A) 特開 平8−119728(JP,A) 特開 平8−169759(JP,A) 特開 平7−187780(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/42 - 35/50 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】BaTiO3100重量部に対して、Nb2
O5を0.80〜2.5重量部、MgOを0.06〜
0.70重量部、Pr6O11またはGd2O3を0.00
5〜0.520重量部、MnOをMnCO3に換算して
0.01〜0.30重量部、SiO2およびAl2O3の
うち少なくとも一種を0.05〜0.50重量部含有す
るとともに、Nb2O5のMgOに対するモル比が0.5
〜2.2の範囲内にあることを特徴とする誘電体磁器組
成物。 - 【請求項2】BaTiO3100重量部に対して、Zn
Oを0.5重量部以下含有することを特徴とする請求項
1記載の誘電体磁器組成物。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29303094A JP3250923B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 誘電体磁器組成物 |
US08/545,459 US5650367A (en) | 1994-01-28 | 1995-10-19 | Dielectric ceramic composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29303094A JP3250923B2 (ja) | 1994-11-28 | 1994-11-28 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08151260A JPH08151260A (ja) | 1996-06-11 |
JP3250923B2 true JP3250923B2 (ja) | 2002-01-28 |
Family
ID=17789588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29303094A Expired - Fee Related JP3250923B2 (ja) | 1994-01-28 | 1994-11-28 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3250923B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3567759B2 (ja) * | 1998-09-28 | 2004-09-22 | 株式会社村田製作所 | 誘電体セラミック組成物および積層セラミックコンデンサ |
JP2002050536A (ja) | 2000-07-31 | 2002-02-15 | Murata Mfg Co Ltd | 耐還元性誘電体セラミックおよび積層セラミックコンデンサ |
TW200844072A (en) | 2006-11-29 | 2008-11-16 | Kyocera Corp | Dielectric ceramic and capacitor |
WO2008066119A1 (fr) * | 2006-11-29 | 2008-06-05 | Kyocera Corporation | Céramique diélectrique et condensateur |
WO2010047181A1 (ja) | 2008-10-21 | 2010-04-29 | 株式会社村田製作所 | 誘電体セラミックおよび積層セラミックコンデンサ |
WO2014097678A1 (ja) | 2012-12-21 | 2014-06-26 | 株式会社村田製作所 | 積層セラミックコンデンサおよびその製造方法 |
CN110002864A (zh) * | 2019-02-23 | 2019-07-12 | 天津大学 | 一种高绝缘抗还原型电介质材料的制备方法 |
-
1994
- 1994-11-28 JP JP29303094A patent/JP3250923B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08151260A (ja) | 1996-06-11 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |