JP3076096B2 - Ni−Zn系合金めっき浴へのNi,Znの溶解方法 - Google Patents

Ni−Zn系合金めっき浴へのNi,Znの溶解方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はNi−Zn系合金めっき
浴へのNiとZnの溶解方法に関する。例えば、不溶性
陽極を用いる連続電気Ni−Znめっき鋼板を製造する
際に、Ni−Zn系合金めっき浴へNiとZnを同時に
溶解する方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】不溶性陽極を用いる酸性Ni−Zn電気め
っき浴におけるめっき金属の補給方法としては、次の2
つの方法が一般的である。 (イ)めっき金属を可溶性塩(塩基性炭酸塩等)の形態
で、めっき浴に溶解して補給する方法。 (ロ)めっき金属を、めっき浴と直接、接触させること
によって溶解して補給する方法。
【0003】(イ)の方法は(ロ)の方法に比べて、溶
解性は優れているものの、コストが高いという欠点を有
し、(ロ)の方法では、コストが安いものの、溶解性が
劣るという欠点がある。
【0004】(ロ)の理由は、これら金属を酸性溶液中
に溶解させる場合、その陰極反応として、2H++2e~
=H2の反応が不可欠であるが、これら金属は、共に水
素過電圧が高いために、この反応が起りにくい。従って
溶解性が劣るものと考えられる。特に亜鉛の場合は、上
記以外に、めっき浴中のNi2+イオンが亜鉛表面にNi
0として置換析出するために、亜鉛表面が金属ニッケル
によって被覆され、金属亜鉛の溶解性が阻害される。
【0005】以上のことから、Ni−Zn合金めっき浴
へ、金属Zn、金属Niを同時に溶解する技術はないの
が現状である。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記の問題
点を解決したもので、本発明の目的は、Ni−Zn系合
金めっき浴へ、Ni,Znを溶解するに際して、Ni−
Zn合金を用いる方法を提供することである。
【0007】
【発明の構成】本発明は、上記の問題点を解決するもの
であり、Ni−Zn系合金めっき浴へ、Ni2+イオンと
Zn2+イオンを補給するに際して、粒径を1mm以下と
し、その組成を2〜50wt%Ni−ZnとしたNi−
Zn合金を用いることを特徴とするNi−Zn系合金め
っき浴へのNi,Znを同時に溶解する方法に関する。
【0008】
【発明の具体的説明】本発明の理解を容易にするため
に、具体的かつ詳細に説明する。
【0009】本発明では、第1にNi−Zn合金を補給
原料として用いることを特徴とする。Ni−Zn系合金
めっき浴へのNi2+イオン、Zn2+イオンの補給原料と
してのNi−Zn合金の溶解機構の特徴は、ZnにNi
が合金化されているために、酸性浴で溶解する際に、合
金の水素過電圧が相対的に低下しているために、先ずZ
nの溶解が優先的に促進化される。次いで残留Niが非
常に微細化するために表面積が飛躍的に増加することに
よりNiの溶解が促進化され、短時間でNi−Zn合金
の全量が溶解することにある。その結果、Ni−Zn系
合金めっき浴にNi2+イオン、Zn2+イオンを同時に補
給できることとなる。
【0010】この溶解機構は2〜50wt%Ni−Zn
合金に共通である。ここで上限を50wt%としたの
は、50wt%Niより多いNi品位では、先ずこの合
金を製造する際に、融点が高くなるので製造が困難であ
ること、次に酸性溶液で溶解する際にNi分が多いと、
Znが優先溶解した後に、残留するNiの表面積が小さ
くなるためにNiとしての溶解速度が遅くなるためであ
る。また2wt%を下限としたのは、例えば電気めっき
用に用いる場合は、めっき浴中のNi濃度は2〜50g
/lとして使用されるので、その溶解用としてはNiが
2wt%より少い品位では、実用的でないためである。
【0011】例えば、電気Ni−Zn系合金めっき浴
へ、Ni2+イオン、Zn2+イオンを溶解するためのNi
−Zn合金の組成は2〜50%Ni−Znが好ましい。
【0012】本発明の第2の特徴は、前記合金の粒径を
1mm以下として用いることである。Ni−Zn系合金
めっき浴中のNi2+イオンは25〜60g/l、Zn2+
イオンについても25〜60g/l程度である。この浴
中でNi−Zn合金を溶解しようとすると、浴中のNi
2+イオンがNi−Zn合金の表面に金属ニッケルとして
置換析出する、いわゆるセメンテーション反応が起こ
る。Ni−Zn合金の粒径が1mmより大きい場合は、
このセメンテーション反応によってNi−Zn合金の溶
解速度が停滞するが1mm以下の粒度であれば、Ni−
Zn合金の溶解速度は、停滞することなく、逆に促進さ
れる。従ってNi−Zn合金の粒度は1mm以下の範囲
が好ましい。粒径の調整については、粉砕、アトマイズ
処理のどちらでも良い。
【0013】Ni−Zn合金を原料として、Ni−Zn
系合金めっき浴へNi2+イオン、Zn2+イオンを溶解す
る際に、そのNi−Zn系合金めっき浴の液性は酸性液
であり、例えばH2SO4,HCl等である。
【0014】Ni−Zn合金を溶解する際のめっき浴の
酸性度は、pHが低い程有利であるが、余りpHが低い
とNi−Zn系合金めっきの例えば電気めっき用に用い
る場合は、電流効率が低下する等のことがあるので、p
Hは0.8〜2.0が好ましい。
【0015】Ni−Zn合金を溶解する温度は、高温程
有利であるが、例えば電気めっき用に用いる場合は、通
常の浴温度50〜60℃であっても十分な溶解速度を得
ることができる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。試
験条件は、以下の通りで、溶解液としては、不溶性陽極
を用いて、高速めっきを行う場合の一般的な組成のNi
−Zn系合金めっき浴を用いた。 1.溶解液基本条件 基本組成 ZnSO4・7H2O 220g/l(Zn2+
イオン、50g/l) NiSO4・6H2O 224g/l(Ni2+イオン、5
0g/l) 酸性度 pH=0.8〜2.0 浴温度 50,60度
【0017】2.Ni−Zn合金 形状 ショット、粉末 組成 2〜50wt%Ni−Zn合金
【0018】3.試験方法 上記液1をビーカーに入れ、これを恒温水槽により5
0,60℃に保持しながら、これにNi−Zn合金を5
0g投入して、Ni−Zn合金の溶解試験を行った。N
i−Znの溶解量は、溶解液中のNi2+,Zn2+イオン
の濃度を分析して求めた。なお、Ni−Zn合金の溶解
中は、浴のpH変化を伴うので、硫酸を連続補給して、
液pHを初期値に保持した。pHを速みやかに初期値と
なるように250γpmで溶解液を撹拌した。溶解試験
の結果を図1に示す。
【0019】
【実施例1】上記の条件下で、酸性度をpH=0.8と
した。図1の1−1で示すように、6分間で、粉砕して
43μm以下の粒度とした13wt%Ni−Zn合金の
50gの全量が溶解した。
【0020】
【実施例2】溶解液基本条件で、酸性度(H2SO4
性)をpH=1.5、浴温度を60℃として、粉砕して
43μm以下の粒度とした13wt%Ni−Zn合金粉
50gを溶解試験に供した。図1の1−2で示すよう
に、15分間の溶解時間で13wt%Ni−Zn合金の
全量が、溶解した。
【0021】
【実施例3】実施例1と同じ条件下で、酸性度をpH=
1.5として、13wt%Ni−Zn合金の粒度を0.
5mmとした。図1の1−3で示すように、30分間の
溶解時間で、50gの全量が溶解した。
【0022】
【実施例4】実施例1と同じ条件下で、酸性度をpH=
1.5として、13wt%Ni−Zn合金の粒度を23
2μmとした。図1の1−4で示すように、25分間
で、50gの全量が溶解した。
【0023】
【実施例5】実施例1と同じ条件下で、Ni−Zn合金
の組成を50wt%Ni−Znとして、粒度を43μm
以下とした。図1の1−5で示すように、28分間の溶
解時間で、用いた50gの全量が溶解した。
【0024】
【実施例6】実施例1と同じ条件下で、Ni−Zn合金
の組成を2wt%Ni−Znその粒度を43μm以下と
した。図1の1−6で示すように、25分間の溶解時間
で、用いた50gの全量が溶解した。
【0025】
【実施例7】実施例と同じ条件下で、酸性度をpH=
0.8として、Ni−Znの合金組成を2wt%Ni,
5wt%Ni,10wt%Ni,25wt%Ni,50
wt%NiとしたNi−Zn合金の、粒度を1mm,2
32μm,43μm,5μmとして溶解させた。これら
は全て、6分間の溶解時間で、用いた50gの全量が溶
解した。
【0026】
【比較例1】実施例1の条件下で13wt%Ni−Zn
合金の粒径を2mm,7mmとした。図1の2−1,2
−2に示す。3時間の溶解時間で、粒径が2mmの場合
は、用いた50gのうち17gが溶解し、7mmの場合
は5gが溶解した。従って2mmでは33gが残存し、
7mmでは45gが残存し、全量溶解には到らなかっ
た。
【0027】
【比較例2】実施例1の条件下で、粒径が7mmの金属
Znと金属ニッケルを50g用いて、溶解に供した。3
時間の溶解時間で、金属亜鉛は7g溶解して、43gが
残存し、金属ニッケルは0.03g溶解し、49.97
gが残存した。図1の2−3,2−4に示す。
【0028】
【比較例3】実施例1の条件下で、市販のNi粉、Zn
粉を用いて、溶解に供した。図1の2−5,2−6で示
すように、3時間の溶解時間で、Ni粉は16gが溶解
して、34gが残存し、Zn粉は23gは溶解したが2
7gは残存した。
【0029】
【比較例4】実施例1の条件下で、市販のNi粉とZn
粉を用いて13wt%Ni−Zn組成となるように混合
して、全量を50gとして溶解に供した。図1の2−7
で示すように3時間の溶解で、37gが溶解し、13g
が残存した。
【0030】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明による、
Ni−Zn系合金めっき浴への、Ni,Znの溶解方法
は、Ni−Zn合金粉を用いるために極めて速い。
【0031】更には、例えば電気Ni−Zn系合金めっ
きに用いる場合は、鋼板に電着して、浴中からNi2+イ
オンとZn2+イオンが消費されるが、この消費されたN
iとZnの組成に合せたNi−Zn合金を溶解すれば、
容易に、そして同時に、めっき時に消費された相当分の
Ni2+イオンとZn2+イオンを補給できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明及び比較例の態様である溶解スピードを
表わしたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−243798(JP,A) 特開 昭63−11700(JP,A) 特開 昭59−80789(JP,A) 特開 昭58−3998(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 21/14 C25D 3/56 C25D 5/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ni−Zn系合金めっき浴へ、Ni2+
    オンとZn2+イオンを補給するに際して、 粒径1mm以下とし、組成を2〜50wt%Ni−Zn
    としたNi−Zn合金を用いることを特徴とするNi−
    Zn系合金めっき浴へのNiとZnの溶解方法。
  2. 【請求項2】 めっき浴の酸性度pHが0.8〜2.0
    の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のNi−
    Zn系合金めっき浴へのNiとZnの溶解方法。
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