JP3075464U - 緩衝装置を備えたラベル自動印刷貼付装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】単純で安価な装置でラベルの印刷と貼付を連続
した工程で安定して行うことができるようにする。 【解決手段】印刷機3と貼付装置5との間に、傾斜して設
けられたガイドレール41と、印刷されたラベルキャリア
2が巻き掛けられ、かつ、その高位側及び低位側移動終
点の間を転動自在に保持され、ラベルキャリア2が弛緩
するときは、低位側移動終点に向けて移動し、ラベル印
刷機3の停止期間中、ラベルの貼付が行われているとき
は、ラベルキャリア2の張力により高位側移動終点に向
かって転動して、常時、ラベルキャリア2を緊張させる
制御ローラー42を具備する緩衝装置4を設け、制御ロー
ラー42が低位側移動終点に到達したときに印刷機3の運
転を停止させ、高位側移動終点に到達したときに印刷機
3の運転を開始させるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ラベルの印刷及び貼付を連続して行うラベル自動印刷貼付装置に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

ラベルキャリアに印刷を施し、印刷されたラベルを物品に貼り付ける場合、ラ ベルの印刷速度と貼付速度が異なるため、印刷機と貼付装置を単に結合させるだ けではうまくいかず、印刷されたラベルキャリアが緩んだり、引きつれたりしな いよう、印刷機と貼付装置の間に緩衝装置を設ける必要があるが、従来の緩衝装 置は構造が複雑で高価であるという問題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記の問題を解決するためなされたものであって、その目的は、単純 で安価な装置により、ラベルの印刷と貼付を連続した工程で安定して行うことが できるようにすることにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的は、印刷機と貼付装置との間に、水平面に対し、傾斜して設けられ たガイドレールと、印刷されたラベルキャリアが巻き掛けられ、かつ、その高位 側及び低位側移動終点の間を転動自在に保持され、ラベル印刷機の作動中、ラベ ルの貼付が行われているにも拘わらず、ラベルキャリアが弛緩するときは、低位 側移動終点に向けて移動し、ラベル印刷機の停止期間中、ラベルの貼付が行われ ているときは、ラベルキャリアの張力により高位側移動終点に向かって移動して 、常時、ラベルキャリアを緊張させる制御ローラーと、制御ローラーが低位側移 動終点に到達したことを検知し、ラベル印刷機の運転を停止させる第一センサー と、制御ローラーが、高位側移動終点に到達したことを検知し、ラベル印刷機の 運転を開始させる第二センサーとからなる緩衝装置を設けることにより達成され る。 なお、ガイドレールの傾斜角は特に制約はなく、90度以下のいかなる角度であ っても制御ローラーが円滑に転動できればよい。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、図面に基づき、本考案を詳細に説明する。 図１は本考案にかかる緩衝装置を備えたラベル自動印刷貼付装置の一実施例を 示す斜視図、図２は図１に示したラベル自動印刷貼付装置の構成を示す側面図、 図３は図２に示した制御ローラーが低位側移動終点に到達した状態を示す側面図 、図４は図３に示した制御ローラーが高位側移動終点に到達した状態を示す側面 図である。

【０００６】 図中、１０はラベルキャリア供給装置、１１ないし１９はローラー、２はラベ ルキャリア、２１は台紙、３はラベル印刷機、３５はコンピューター、３９はラ ベル制御機、４は緩衝装置、４１はガイドレール、４２は制御ローラー、４３は 第一センサー、４４は第二センサー、５はラベル貼付装置、５１はラベル剥離器 、５２、５３はローラー、５４は台紙回収装置、６は製品搬送装置、６１は搬入 口、６２は送出口、８は製品、９１はディスプレイ、９２は操作盤である。

【０００７】 ラベルキャリア２は、帯状の剥離紙からなる台紙２１上に複数のラベルを連続 的に剥離可能に貼り付けてなるものである。 ラベルキャリア供給装置１０は、ラベルキャリア２が巻き取られたドラムを具 備するものである。 台紙回収装置５４は、後述のラベル貼付装置５により、ラベルが剥離された後 の台紙２１を巻き取るものである。

【０００８】 ローラー１１ないし１８及びローラー５２、５３は、図２に示したように、所 定の経路に沿ってラベルキャリア２及び台紙２１を案内するものである。 このラベルキャリア２及び台紙２１の経路上には、ラベルキャリア供給装置１ ０側から順次ラベル印刷機３、緩衝装置４及びラベル貼付装置５が配置される。

【０００９】 ラベル印刷機３は、ディスプレイ９１と、操作盤９２を具備するコンピュータ ー３５によって制御され、その制御信号に応じてラベル制御機３９により駆動さ れるものであって、このラベル制御機３９により駆動され、ラベルキャリア供給 装置から供給されるラベルキャリア２の上のラベルに、所要事項を印刷する。 この印刷は、回転する版胴により行うものが望ましい。

【００１０】 緩衝装置４は、ガイドレール４１と、制御ローラー４２と、第一センサー４３ と、第二センサー４４とからなる。 この緩衝装置４はラベル印刷機３のラベルキャリア２の出口近傍に設けられ、 本実施例においては、ガイドレール４１は、ラベル印刷機３側が高くなるよう、 水平面に対し、微小角度傾斜して設けられる。

【００１１】 制御ローラー４２は、ラベル印刷機３を通過したラベルキャリア２が、上から 下に巻き掛けられ、かつ、ガイドレール４１により、その高位側移動終点と、低 位側移動終点との間を転動自在に保持される。 この制御ローラー４２は、ラベル印刷機３の作動期間中、ラベル貼付装置５が 作動しているにも拘わらず、ラベルキャリア２が弛緩するときには、低位側移動 終点に向けて転動し、ラベルキャリア２を緊張状態に保持する。 第一センサー４２は、制御ローラー４２が低位側移動終点に到達したとき、こ れを検知し、その検知信号をコンピューター３５に伝送し、ラベル印刷機３の運 転を停止させる。

【００１２】 ラベル印刷機３が停止した状態で、ラベルの貼付が行われているときには、ラ ベルキャリア２の張力により高位側移動終点に向かって移動して、ラベルキャリ ア２をラベル貼付装置５に供給し、円滑なラベル貼付を行わせる。 第二センサー４３は、制御ローラー４２が高位側移動終点に到達したときこれ を検知し、その検知信号をコンピューター３５に伝送し、ラベル印刷機３の運転 を開始させるものである。

【００１３】 ラベル貼付装置５は、ラベル剥離器５１と、ローラー１９とからなり、後述の 製品搬送装置の送出口６２近傍に設けられる。 このラベル剥離器５１は、その先端エッジで供給されたラベルキャリア２を折 り返し、ラベルキャリア２からラベルを剥離するものである。 ローラー１９は、ラベルキャリア２をラベル剥離器５１に押しつけて、ラベル の剥離を促進させると共に、ラベルを製品８に向けて押し付け、製品８に圧着す る。 製品搬送装置６は、搬入口６１と送出口６２とを有するベルトコンベアであり 、ラベルを貼付すべき製品をラベル貼付装置５に向けて搬送、供給するものであ る。

【００１４】 上記の実施例でラベルの印刷及び貼付を行う場合、ラベルの印刷速度を貼付速 度より速く設定して運転を開始させる。 ラベル印刷機３から出るラベルキャリア２の方が、ラベル貼付装置５に引き込 まれるラベルキャリア２より長いので、運転が進むと、ラベル印刷機３とラベル 貼付装置５との間のラベルキャリア２が弛緩しようとする。 このとき、ラベルキャリア２が少しでも緩むと、制御ローラー４２がガイドレ ール４１に沿って低位側移動終点に向かって転動するので、ラベルキャリア２の 弛みが吸収され、ラベルキャリア２は緊張状態に保持される。 運転の進行に伴い、制御ローラー４２がガイドレール４の低位側移動終点に到 達して第一センサー４３が制御ローラー４２を検知すると、ラベル印刷機３が停 止する。

【００１５】 ラベル印刷機３が停止してラベルキャリア２の供給が止まると、ラベル印刷機 ３とラベル貼付装置５との間のラベルキャリア２は、図３に示したように、徐々 にラベル貼付装置５に引かれ、その間の長さが減少する。 その減少に伴い、制御ローラー４２は高位側移動終点に向けて転動するが、制 御ローラー４２の転動が進んで、図４に示すように、制御ローラー４２が高位側 移動終点に到達し、第二センサー４４が制御ローラー４２を検知すると、ラベル 印刷機３が運転を開始するようになる。

【００１６】 以降は、制御ローラー４２の転動と、その位置に応じてラベル印刷機３の運転 の停止、開始が上記と同様に繰り返されるものである。 このように、上記の実施例では、ラベル貼付装置５に供給されるラベルキャリ ア２は、常に制御ローラー４２の自重によって引っ張られている状態となるため 、常に均一な張力でラベル貼付装置５に供給されるようになる。

【００１７】 なお、本考案の特徴は、微小角度傾斜して設けられたガイドレール上に転動自 在に保持された制御ローラーに、ラベル印刷機から供給されたラベルキャリアを 巻き掛け、制御ローラーの転動により、常に一定の力でラベルキャリアを引っ張 るようにして印刷済みのラベルキャリアが弛まないようにすることにあるので、 その他の構成、即ち、ラベルキャリア供給装置、ラベル印刷機、コンピューター 製品搬送装置、ラベル貼付装置、台紙回収装置、ラベルキャリアの案内経路及び その案内方法はどのようなものであってもよい。 また、上記の実施例では、緩衝装置のガイドレールは、印刷済みのラベルキャ リアの出口側が高くなるように配設されているが、ラベルキャリアの巻き掛け方 を変更し、傾斜方向が逆になるようにしてもよい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は上記のように構成されるので、本考案によるときは、単純で安価な装 置でラベルの印刷と貼付を連続した工程で行うことができるようになる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる緩衝装置を備えたラベル自動印
刷貼付装置の一実施例を示す斜視図である。

【図２】図１に示したラベル自動印刷貼付装置の構成を
示す側面図である。

【図３】図２に示した制御ローラーが低位側移動終点に
到達した状態を示す側面図である。

【図４】図３に示した制御ローラーが高位側移動終点に
到達した状態を示す側面図である。

【符号の説明】

１０ ラベルキャリア供給装置 １１ ローラー １２ ローラー １３ ローラー １４ ローラー １５ ローラー １６ ローラー １７ ローラー １８ ローラー １９ ローラー ２ ラベルキャリア ２１ 台紙 ３ ラベル印刷機 ３５ コンピューター ３９ ラベル制御機 ４ 緩衝装置 ４１ ガイドレール ４２ 制御ローラー ４３ 第一センサー ４４ 第二センサー ５ ラベル貼付装置 ５１ ラベル剥離器 ５２ ローラー ５３ ローラー ５４ 台紙回収装置 ６ 製品搬送装置 ６１ 搬入口 ６２ 送出口 ８ 製品 ９１ ディスプレイ ９２ 操作盤

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 細長い帯状の剥離紙からなる台紙（２
   １）に、ラベルを貼着してなるラベルキャリア（２）を
   供給するラベル供給装置（１０）と、 ラベル制御機（３９）により間欠的に駆動され、ラベル
   キャリア供給装置（１０）から供給されるラベルキャリ
   ア（２）のラベルに所要事項を印刷するラベル印刷機
   （３）と、 ラベル印刷機（３）の作動を制御するコンピューター
   （３５）と、 搬入口（６１）と、送出口（６２）を有し、ラベルを貼
   付すべき製品（８）を搬送、供給する製品搬送装置
   （６）と、 供給されるラベルキャリア（２）を所定の経路に沿って
   案内するローラー（１１ないし１８）と、 製品搬送装置（６）の送出口（６２）に臨んで設けら
   れ、その先端エッジで供給されたラベルキャリア（２）
   を折り返し、ラベルをその台紙（２１）から剥離させる
   ラベル剥離器（５１）と、剥離されたラベルを貼付すべ
   き製品（８）に圧着するローラー（１９）とを具備し、
   製品搬送装置（６）により搬送される製品に所要事項が
   印刷されたラベルを貼付するラベル貼付装置（５）と、 ラベル貼付装置（５）によりラベルを剥ぎ取られ、ロー
   ラー（５２、５３）により所定の経路に沿って案内され
   た台紙（２１）を巻き取り、回収する台紙回収装置（５
   ４）と、 からなるラベル自動印刷貼付装置において、 ラベル印刷機（３）と、ラベル貼付装置（５）との間
   に、下記の構成要素からなる緩衝装置（４）を備えた上
   記のラベル自動印刷貼付装置。 ａ）水平面に対し、傾斜して設けられたガイドレール
   （４１）。 ｂ）印刷されたラベルキャリア（２）が巻き掛けられ、
   かつ、ガイドレール（４１）の上に、その高位側移動終
   点と、低位側移動終点との間を転動自在に保持され、ラ
   ベル印刷機（３）の作動中、ラベルの貼付が行われてい
   るにも拘わらず、ラベルキャリア（２）が弛緩するとき
   は、低位側移動終点に向けて転動してラベルキャリア
   （２）を緊張状態に保持し、ラベル印刷機（３）の停止
   期間中、ラベルの貼付が行われているときは、ラベルキ
   ャリア（２）の張力により高位側移動終点に向かって移
   動して、常時、ラベルキャリア（２）を緊張させつつラ
   ベル貼付装置（５）に円滑に供給してラベル貼付を行わ
   せる制御ローラー（４２）。 ｃ）制御ローラー（４２）が、低位側移動終点に到達し
   たとき、これを検知し、その検知信号をコンピューター
   （３５）に伝送し、ラベル印刷機（３）の運転を停止さ
   せる第一センサー（４３）。 ｄ）制御ローラー（４２）が、高位側移動終点に到達し
   たとき、これを検知し、その検知信号をコンピューター
   （３５）に伝送し、ラベル印刷機（３）の運転を開始さ
   せる第二センサー（４４）。