JP3075007B2 - スイッチング装置及びダブルゲート型半導体装置の制御装置 - Google Patents

スイッチング装置及びダブルゲート型半導体装置の制御装置

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JP3075007B2
JP3075007B2 JP05081025A JP8102593A JP3075007B2 JP 3075007 B2 JP3075007 B2 JP 3075007B2 JP 05081025 A JP05081025 A JP 05081025A JP 8102593 A JP8102593 A JP 8102593A JP 3075007 B2 JP3075007 B2 JP 3075007B2
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gate electrode
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真治 西浦
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サイリスタ動作と、I
GBTとしてのトランジスタ動作の選択が可能な半導体
パワーデバイスの制御装置の構成に関するものであり、
特に、2つのゲート電極を備えた半導体パワーデバイス
を1つの信号で操作可能とする制御装置の構成に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図19に、一般的なMOSFETおよび
IGBTの接続回路の構成を示してある。このようなM
OSFET、IGBTは、絶縁ゲート型半導体装置であ
り、ドレイン、ソースあるいはエミッタ、ベース、コレ
クタなどの形成された半導体基板上にゲート酸化膜を介
してゲート電極が設定されており、このゲート電極に印
加されるゲート電位により制御される装置である。図2
0に、このような絶縁ゲート型半導体装置のタイミング
チャートを示してある。先ず、入力信号Iがレベルと
なると、この入力信号Iが印加されるゲート電極の電位
Vgも上昇する。
【0003】このため、MOSFET、あるいはIGB
Tは導通状態となる。従って、これらの絶縁ゲート型半
導体装置のエミッタ、コレクタ間等に印加されている動
作電圧Vceは低下し、エミッタ、コレクタ間等を流れ
る通過電流Icは増加する。勿論、絶縁ゲート型半導体
装置によっては、入力信号Iのレベルに対し、逆の動作
をするものもある。
【0004】このような絶縁ゲート型半導体装置におい
て、高速、省電力損失を実現可能な低オン電圧であり同
時にターンオン時間が短いデバイスとして2つのゲート
電極を備えたダブルゲート型半導体装置が開発されてい
る。このダブルゲート型半導体装置については、本出願
人から出願された特願平4−17575に詳しく開示さ
れているが、その概略の構造は図21の通りである。
【0005】図21に示すダブルゲート型半導体装置
は、コレクタ電極1が裏面に設置されたp型のサブ
ストレートをコレクタ層2として、このコレクタ層2上
に、n型のベース層3がエピタキシャル成長などに
より形成されている。そして、このn型のベース層
3の表面に、ウェル状のp型の拡散層であるp型の
ベース層4が形成され、さらに、このp型のベース層4
の内側の表面に、2つのn型のウェルによりn型のエミ
ッタ層5a、5bが形成されている。また、それぞれの
n型のエミッタ層5a、5bの内側の表面には、2つの
型のエミッタ層6a、6bが形成されている。こ
れら2つのp型のエミッタ層6a、6b、さらに、
n型のエミッタ層5a、5bにエミッタ電極7が接続さ
れている。また、p型のエミッタ層6aから、n型
のエミッタ層5aまたは5b、p型のベース層4および
型のベース層3の表面に亘って、ゲート酸化膜8
を介してnチャネル型の第1のMOS13を構成する第
1のゲート電極11(以下ゲートG1)が設置されてい
る。一方、p型のエミッタ層6bから、n型のエミ
ッタ層5aまたは5b、p型のベース層4の表面に亘っ
て、ゲート酸化膜8を介してpチャネル型の第2のMO
S14を構成する第2のゲート電極12(以下ゲートG
2)が設置されている。
【0006】このようなダブルゲート型半導体装置にお
いては、n型のエミッタ層5a、p型のベース層4およ
びn型のベース層3によりnpn型のトランジスタ
Qnpnが構成されている。また、p型のベース層4、
型のベース層3およびp型のコレクタ層2に
よりpnp型のトランジスタQpnpが構成されて
り、ダブルゲート型半導体装置はpnpn型のサイリス
タ構造を有している。従って、ゲートG1からなるnチ
ャネル型の第1のMOS13をオンとすると、ベース層
3に多数キャリアである電子が注入されるので、ベース
層3の伝導度が変調されてIGBTモードでトランジス
タQpnpがオンとなり、これに伴い、トランジスタQ
npnオン状態となる。このため、p型のコレク
タ層2、n型のベース層3、p型のベース層4およ
びn型のエミッタ層5aにより構成されるサイリスタ1
5がターンオン状態となり、高濃度のキャリアがデバイ
ス中に存在し、本装置は低抵抗となる。このように、本
装置においては、ゲートG1を高電位とすることによ
り、サイリスタ状態を実現できるので、オン電圧の低い
パワーデバイスとなる。
【0007】このサイリスタ動作のオン状態から、ゲー
トG2からなるpチャネル型の第2のMOS14のゲー
ト電極12を負電位とすると、第2のMOS14がオン
状態となるので、ベース層4から多数キャリアである正
孔が引き抜かれ、トランジスタQnpnはオフ状態にな
り、サイリスタ動作が消滅し、p型のベース層4、n
型のベース層3およびp型のコレクタ層2から
なるトランジスタQpnpのみが作動するトランジスタ
状態となる。この状態は、第1のMOS13がオン状
態のままであるので、IGBTの動作状態となっている
サイリスタ状態に比べてデバイス中に存在するキャ
リア密度が減少した状態である。この後、第1のMOS
13をオフすると、IGBT動作がオフし、ダブルゲー
ト型半導体装置がターンオフする。このため、サイリス
タ動作からIGBT動作に移行させてから、IGBT動
作をオフするため、キャリアの掃き出しに要する時間が
短縮でき、ターンオフ時間を短くすることができる。
【0008】図22に、このダブルゲート型半導体装置
を制御するゲートG1およびゲートG2の電位を示して
ある。先ず、ゲートG1、G2を高電位とすると、第1
のMOS13がオン状態になると共に、第2のMOS1
4がオフ状態になるので、本装置はターンオン状態とな
り、サイリスタ状態下で低いオン電圧を示す。そして、
ゲートG2に負電位を印加すると、第2のMOS14が
オン状態になるので、トランジスタ状態に移行する。こ
の状態下でさらにゲートG1に負電位を印加すると、
1のMOS13がオフ状態になるので、この装置は、短
いターンオフ時間でオフとなる。また、サイリスタ状態
からトランジスタ状態への移行は、〜0.5μ秒以下で
完了させることができる。このように、ダブルゲート型
半導体装置を用いることにより、MCTなどと同様の低
いオン電圧でオン状態となり、また、IGBTと同様の
短いターンオフ時間でオフとなる高周波応用において
も、スイッチングロスの少ないパワーデバイスを実現す
ることができる。
【0009】図23は別の構造を有するダブルゲート型
半導体装置を示す断面図である。このダブルゲート型半
導体装置においては、n型のベース層3の表面にはp型
のベース層4が形成されている。p型のベース層4は拡
散又は埋め込みにより形成された深いp型のウェル
層4aと、これを中心にその回りにこれより浅いp型の
周辺層(チャネル部)4bとで構成されている。そし
て、このp型のベース層4の内側の表面に、n型のエミ
ッタ層5a,5bおよびp型のエミッタ層6a,6
bが形成さている。第1のゲート電極11は第1のMO
SFET13nと第3のMOSFET13pとを構成し
ており、第2のゲート電極12は第2のMOSFET1
4を構成している。ここで、n型のエミッタ層5a,5
bは、深いn型のウェル層5aa,5abと、これ
を中心にその回りにこれより浅いn型の周辺層5ab,
5bbとで構成されている。このような構造のn型のエ
ミッタ層5a,5bを作り込むことによって高いラッチ
アップ電流と低いオン電圧を得ることができる。すなわ
ち、深いn型のウェル層5aa,5abによって、
npnトランジスタのエミッタ注入効率γが増加し、電
流増幅率hFEが高まるので、サイリスタ動作時のオン
電圧を下げることができる。また浅いn型の周辺層5a
b,5bbにより表面濃度が下がるので高いラッチアッ
プ電流を得ることができる。更に、エミッタ電極7との
良好なオーミックコンタクトを得るためにもn型の
ウェル層5aa,5abの存在は有意義である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このダブルゲート型半
導体装置をインバータ等に採用する際に問題となる点
に、制御端子を個々に駆動しなければならないことがあ
る。すなわち、従来のパワーデバイスであればゲート電
極に繋がる制御端子は1つであり、この制御端子を駆動
する信号を供給すればパワーデバイスの制御を行うこと
ができたのであるが、ダブルゲート型半導体装置におい
ては、2つのゲート電極に繋がる2つの制御端子に合致
した2つの信号を用意する必要がある。また、この2つ
の制御信号を適切に制御しないと、サイリスタ状態から
トランジスタ状態に確実に移行せず、オフができないた
め、インバータ等の場合は、アーム短絡の発生の原因と
なり、大きな事故にもつながる。
【0011】また、ダブルゲート型半導体装置において
は、サイリスタ状態からトランジスタ状態に移行しない
とオフできないことから、装置を導通した初期にトラブ
ルが発生した場合であっても、先ず、トランジスタ状態
に移行する必要があり、その移行の間に回復不可能な損
傷を受けてしまう可能性があることも問題である。さら
に、動作中にトラブルが発生した場合であっても、即時
遮断が困難なことから、動作中のトラブルをできる限り
早期に発見し、トランジスタ状態に移行するなどの処置
を行う必要がある。
【0012】そこで、本発明においては、上記の問題点
に鑑みて、高速、省電力など優れた特性を有するダブル
ゲート型半導体装置を適用するに際し、従来のパワーデ
バイスと同様に取り扱うことが可能で、異常電流等のト
ラブルから未然にダブルゲート型半導体装置を保護する
ことが可能な制御装置を実現することを目的として
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明においては、先ず、遅延手段を用いて1つ
のオフ信号によりダブルゲート型半導体装置をオフ可能
としている。すなわち、本発明は、サイリスタ動作から
トランジスタ動作の移行を制御可能な第2のゲート電
を持つ第2のMOSFETと、トランジスタ動作
ン・オフを制御可能な第1のゲート電極を持つ第1のM
OSFETとを有し、コレクタ電極エミッタ電極との
導通時は第1のMOSFETをオン状態とすると共に第
2のMOSFETをオフ状態としたサイリスタ動作であ
って、第1のMOSFETをオン状態としたまま第2の
MOSFETをオン状態とすることによりサイリスタ動
作からトランジスタ動作に移行させてから、第1のMO
SFETをオフ状態として当該トランジスタ動作がオフ
するダブルゲート型半導体装置を備え、ダブルゲート型
半導体装置へのターンオフ信号に基づき、これをオン信
号として第2のゲート電極に印加する時点よりも遅延し
て第1のゲート電極にオフ信号として印加する第1のゲ
ート制御手段を有することを特徴としている。
【0014】この第1ゲート制御手段としては、所定の
時間だけターンオフ信号を遅延してオフ信号として第1
のゲート電極に印加するタイマー遅延手段を用いること
が有効である。また、コレクタ電極に印加される動作電
圧を判定する動作判定回路部と、この動作判定回路部の
判定結果に基づきオフ信号を第1のゲート電極に印加す
るオフ信号印加回路部とを備える動作判定遅延手段を用
いることも有効である。
【0015】また、このようなダブルゲート型半導体装
置のオン時の異常によるトラブルを防止するためには、
ダブルゲート型半導体装置へのオン信号を遅延して第2
のゲート電極に印加する第2ゲート制御手段を用いるこ
とが望ましい。この第2ゲート制御手段としては、通過
電流の値を判定可能な電流判定回路部と、この電流判定
回路部の結果に基づきオン信号を第2のゲート電極に印
加するオン信号印加回路部と、電流判定回路部の結果に
基づき第1のゲート電極にオフ信号を印加するオフ信号
印加回路部とを備えた異常検出遅延手段を用いることが
有効である。また、電流判定回路部としては、コレクタ
電極に印加される動作電圧を判定可能な電圧判定回路部
を用いて電流値を判定することも可能である。
【0016】また、動作中のダブルゲート型半導体装置
を保護するためには、通過電流の値を判定可能な通過電
流判定手段と、この通過電流判定手段の判定結果に基づ
きオフ信号を出力可能なオフ信号出力手段とを備えてい
ることが有効である。
【0017】さらに、第1ゲート制御手段と、第2ゲー
ト制御手段とを有し、第2ゲート制御手段は、この電流
判定回路部の判定結果に基づき第1ゲート制御手段にオ
フ信号を印加するオフ信号印加回路部を備えた異常検出
遅延手段であっても良い。
【0018】第1ゲート制御手段が、所定の時間オフ信
号を遅延して第1のゲートに印加するタイマー遅延手段
である場合は、このタイマー遅延手段を、1および第
2の時定数決定部を直列に接続したものであることが望
ましく、オフ信号印加回路部からのオフ信号を第2の時
定数決定部に入力することが有効である。この第1の時
定数決定部および第2の時定数決定部は、タイマー遅延
手段を構成する第1および第2の抵抗手段、あるいは第
1および第2の容量を用いても良い。
【0019】また、第2のゲート電極から第1のゲート
電極の方向にのみ電流が通過可能な整流手段を設置する
ことが望ましく、この場合は、第1のゲート電極、第2
のゲート電極、整流手段をダブルゲート型半導体装置の
表面に形成された多結晶シリコンにより構成することが
有効である。第1のゲート電極がn型であり、第2のゲ
ート電極がp型の場合は、pn接合を有する整流手段の
n型の部分を第1のゲート電極に接続し、p型の部分を
第2のゲート電極に接続すれば良い。また、整流手段の
n型の部分を第1のゲート電極とアルミニウム蒸着配線
により接続し、p型の部分を第2のゲート電極とアルミ
ニウム蒸着配線により接続することも有効である。
【0020】
【作用】ダブルゲート型半導体装置が低オン電圧のサイ
リスタ状態において、ターンオフ信号が発生すると、第
2のゲート電極にオンフ信号が印加して、ダブルゲート
型半導体装置がサイリスタ動作からトランジスタ動作に
一旦移行するため、ダブルゲート型半導体装置のキャリ
ア密度が減少してトランジスタ状態となった後に、第1
ゲート制御手段による遅延したオフ信号が第1のゲート
電極に印加することになるので、そのトランジスタ動作
がオフして、ダブルゲート型半導体装置を確実にターン
オフさせることができる。IGBT並の短いターンオフ
特性と共に、サイリスタ並の低オン電圧特性とを併有す
るスイッチング装置を実現できるため、高周波応用にお
いてもスイッチングロスの少ない新規なパワーデバイア
スを提供できる。1つのターンオフ信号によりダブルゲ
ート型半導体装置を制御することが可能となり、このダ
ブルゲート型半導体装置を用いる外部機器は従来と同様
の1つの制御信号を用意すれば足りる。この第1ゲート
制御手段としてタイマー遅延手段を用いる場合は、サイ
リスタ状態からトランジスタ状態に移行する所定の時間
後にトランジスタ状態をオフ状態とすることができ、確
実な制御を行うことが可能となる。また、動作判定回路
部を用いてコレクタ電極に印加される作動電圧に基づ
き、サイリスタ状態からトランジスタ状態への移行を判
定することができる。従って、オフ信号印加回路部を用
いてトランジスタ状態への移行を確認した後、オフ信号
を第1のゲート電極に印加することによっても、確実に
トランジスタ状態からオフ状態とすることができる。
【0021】また、オン信号を遅延可能な第2ゲート制
御手段を用いる場合は、先ず、第1のゲート電極にオン
信号を印加して、ダブルゲート型半導体装置をトランジ
スタ状態からオンとすることが可能となる。従って、オ
ン時に異常がある場合は、第1のゲート電極にオフ信号
を印加してダブルゲート型半導体装置を即時オフするこ
とができる。トランジスタ状態において正常な場合は、
第2ゲート制御手段からオン信号が第2のゲート電極に
印加されサイリスタ状態に移行できる。このような第2
ゲート制御手段としては、電流判定回路部でトランジス
タ状態における過電流を検出し、過電流である場合は、
オン信号印加回路からは第2のゲート電極へはオン信号
を印加せず、逆にオフ信号印加回路部から第1のゲート
電極にオフ信号を印加し、ダブルゲート型半導体装置を
オフ状態とすることにより、このダブルゲート型半導体
装置を焼損等のトラブルから未然に防止することが可能
となる。
【0022】また、ダブルゲート型半導体装置の通過電
流を通過電流判定手段によりモニターし、通過電流の値
によってオフ信号を出力することにより、他の保護回路
に先んじてダブルゲート型半導体装置を保護することが
できる。上述した第1ゲート制御手段を用いることによ
り、このオフ信号は1つの信号で良く、また、通過電流
判定手段としては、通過電流を検出する回路、あるい
は、動作電圧から判定する回路などを採用することが可
能である。
【0023】第1ゲート制御手段のタイマー遅延手段に
おいて、1および第2の時定数決定部を直列に接続し
て、オフ信号を第2の時定数決定部に入力することによ
り、オフ信号が発生する異常時の遅延時間が減少され
る。従って、異常時には、トランジスタ状態からオフす
る時間を短縮してダブルゲート型半導体装置が損傷する
ことを防止することが可能となる。
【0024】また、整流手段を設置すると、第2のゲー
ト電極の電位が第1のゲート電極より高くなるような禁
止されたモードの発生を如何なる場合であっても防止で
きる。従って、ダブルゲート型半導体装置がラッチアッ
プし、制御不能に陥ることを防止できる。
【0025】
【実施例】以下に図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0026】〔実施例1〕 図1に本発明の実施例1に係る制御装置の構成を示して
ある。本例の制御装置20は、第1のゲートG1および
第2のゲートG2を備えたダブルゲート型半導体装置1
5を駆動する制御装置であり、ダブルゲート型半導体装
置の構成、機能については、先に図21および22に基
づき説明した通りであるので、以下においては省略す
る。本装置20は、入力端子P1に入力された制御信号
をゲートG1に印加する第1ゲート制御回路21と、同
じ入力端子P1に入力された制御信号をゲートG2に印
加する第2ゲート制御回路22から構成されている。先
ず、第2ゲート制御回路22は、4つのインバータ2
3.1〜23.4が直列接続されており、入力信号が反
転されながら波形整形されてダブルゲート型半導体装置
15のゲートG2に印加されるようになっている。従っ
て、ゲート電位が不安定となる中間電位の時間が短縮さ
れており、誤動作の防止が図られている。
【0027】一方、第1ゲート制御回路21は、2つの
経路、すなわち、オン経路24とオフディレイ経路25
とから構成されている。オン経路24は、オフディレイ
経路25と共用するインバータ26、このインバータ2
6と直列に接続されたインバータ27、そして、インバ
ータ27の信号と、オフディレイ経路25のディレイ回
路31からの信号が入力されるNORゲート28、さら
に、オフディレイ経路25と共用するインバータ29か
ら構成されている。そして、オフディレイ経路25は、
インバータ26、直列にインバータ26と接続されたイ
ンバータ30、そして、抵抗32と容量33からなるデ
ィレイ回路31、NORゲート28、さらにインバータ
29から構成されている。従って、入力端子P1にオン
信号である高レベル信号が入力されると、インバータ2
6、27、29さらにNORゲート28の遅れの後にオ
ン信号がゲートG1に印加される。一方、オフ信号であ
る低レベル信号が入力されると、これらの遅れに加え、
ディレイ回路31を充電した後ゲートG1にオフ信号が
印加される。従って、この第1ゲート制御回路21は、
オフ信号のみがディレイ回路31の時間だけ遅延してゲ
ートG1に印加される制御回路である。また、インバー
タ26、30は入力信号の波形を整形してディレイ回路
31の遅延時間の誤差を抑制する機能も備えている。
【0028】図2に本制御回路20を用いてダブルゲー
ト型半導体装置15を制御するようすを示してある。先
ず、時刻t1に、入力信号Iが低レベルから高レベルに
変わると、その信号がゲートG1およびゲートG2に印
加される。従って、ダブルゲート型半導体装置15はサ
イリスタ状態となり、低オン抵抗下で導通状態となり、
エミッタEとコレクタC間の動作電圧Vceは低下しV
ce1となる。一方、エミッタEとコレクタCを流れる
通過電流cは上昇する。そして、時刻t2に、入力信
号Iが高レベルから低レベルに変わると、ゲートG2に
はその儘低レベルの信号が印加され、ゲートG1には、
第1ゲート制御回路21に有るディレイ回路31により
高レベルの信号が継続して印加される。従って、ダブル
ゲート型半導体装置15は、サイリスタ状態からIGB
Tと同じ状態であるトランジスタ状態に移行する。この
際、オン抵抗がサイリスタ状態からトランジスタ状態に
移行するため増加し、動作電圧Vceは、Vce1から
Vce2まで上昇する。
【0029】次に、時刻t2からディレイ回路31によ
る遅れ時間T後の時刻t3に、ゲートG1に低レベルの
信号が印加されるので、ダブルゲート型半導体装置15
は、オフ状態となる。従って、動作電圧Vceは上昇
し、通過電流Icは低下する。
【0030】このように、本例に係る所定の時間、信号
を遅延させることが可能なディレイ回路31を第1ゲー
ト制御回路21に設置することにより、ダブルゲート半
導体装置15を1つの入力信号Iにより制御することが
可能である。また、この遅延時間Tを調整することによ
り、サイリスタ状態からトランジスタ状態に移行が終了
したのち、ゲートG1にオフ信号を印加することが可能
となり、確実にダブルゲート型半導体装置をオフするこ
とができる。
【0031】〔実施例2〕図3に、実施例2に係る制御
装置の構成を示してある。本例の制御装置20は、実施
例1と同様に、第1のゲートG1および第2のゲートG
2を備えたダブルゲート型半導体装置15を駆動する制
御装置であり、共通する部分においては、同じ符号を付
して説明を省略する。本例の装置20も実施例1と同様
に入力端子P1に入力された制御信号をゲートG1に印
加する第1ゲート制御回路21と、同じ入力端子P1に
入力された制御信号をゲートG2に印加する第2ゲート
制御回路22から構成されている。本例の制御装置20
において着目すべき点は、第1ゲート制御回路21にお
いて、ディレイ回路に代わり、比較回路41が設置され
ていることである。
【0032】先ず、第2ゲート制御回路22は、実施例
1と同様に4つのインバータ23.1〜23.4が直列
の接続されており、入力信号が反転されながら波形整形
されてダブルゲート型半導体装置15のゲートG2に印
加される。また、第1ゲート制御回路21は、同様に、
オン経路24とオフディレイ経路25とから構成され、
オン経路24は、インバータ26、27、インバータ2
7の信号とオフディレイ経路25の比較回路41からの
信号が入力されるNORゲート28、オフディレイ経路
25と共用するインバータ29から構成されている。
【0033】一方、本装置のオフディレイ経路25は、
ダブルゲート型半導体装置15のコレクタ電圧として現
れる動作電圧Vceが印加される比較回路41を備えて
おり、この出力がNORゲート28に入力されるように
なっている。この比較回路41は、動作電圧Vceが反
転入力に印加されるコンパレータ42と、このコンパレ
ータ42の非反転入力に印加される基準電圧を発生する
基準電源43とから構成されている。従って、図2に示
したタイミングチャートにおいて、時刻t2にゲートG
2にオフ信号が印加され、ダブルゲート型半導体装置1
5がトランジスタ状態に変わると動作電圧Vceが上昇
してVce2となる。コンパレータ42に入力されてい
る基準電圧V0は、Vce2より低い値に設定されてい
るため、動作電圧Vceが基準電圧V0を越えると、コ
ンパレータ42の出力は反転する。その結果、オン経路
24とオフ経路25からの信号がNORゲート28にお
いて一致し、第1ゲート制御回路21からゲートG1に
オフ信号が供給される。これによりダブルゲート型半導
体装置15は停止状態となる。
【0034】このように、本例の制御装置においては、
比較回路41を用いてサイリスタ状態からトランジスタ
状態への移行を確認してから、オフ信号をゲートG1に
印加するようにしている。このため、実施例1と同様
に、1つの入力信号でダブルゲート型半導体装置15を
制御可能であると同時に、確実にこのダブルゲート型半
導体装置15をオフすることが可能である。
【0035】〔実施例3〕図4に、実施例3に係る制御
装置の構成を示してある。本例の制御装置20は、実施
例1と同様に、第1のゲートG1および第2のゲートG
2を備えたダブルゲート型半導体装置15を駆動する制
御装置であり、共通する部分においては、同じ符号を付
して説明を省略する。本例の装置20は実施例1または
2と同様の構成の第1ゲート制御回路21を備えてい
る。そして、本例の装置20は、ゲートG2へのオン信
号を遅延可能な第2ゲート制御回路22を備えている。
【0036】すなわち、本装置の第2ゲート制御回路2
2は、入力端子P1から入力される入力信号Iを遅延さ
せる遅延回路51、ダブルゲート型半導体装置15の通
過電流Icを検出し、判定可能な判定回路52、さら
に、この判定回路52の結果によりゲートG1に印加さ
れているオン信号をオフ信号に変換可能なオフ信号発信
回路53から構成されている。また、判定回路52の結
果は、遅延回路51に反映され、遅延回路51から判定
回路52の結果に基づきオン信号がゲートG2に印加さ
れる。
【0037】先ず、入力信号IをゲートG1に印加され
るタイミングから遅延させる遅延回路51は、2つの直
列に接続されたインバータ23.1、23.2、このイ
ンバータ23.1、23.2からの信号を所定の時間遅
延させるディレイ回路45、さらに、このディレイ回路
45からの信号と判定回路52からの信号とが入力され
るANDゲート46から構成されている。従って、入力
端子P1に入力されたオン信号は、第1ゲート制御回路
21により先ずゲートG1に印加され、それより遅れて
ゲートG2に印加される。このため、本例の制御装置2
0によって、ダブルゲート型半導体装置15は、先ず、
トランジスタ状態からスタートすることとなる。
【0038】この遅延回路51に判定結果を入力する判
定回路52は、ダブルゲート型半導体装置15の通過電
流Icが流れる検出抵抗56と、この検出抵抗56にお
ける電圧降下が反転入力に供給されるコンパレータ5
4、さらにこのコンパレータ54の非反転入力に供給さ
れる基準電圧V1を発生する基準電源55から構成され
ている。従って、ゲートG1にオン信号が供給され、ダ
ブルゲート型半導体装置15がトランジスタ状態となる
と、検出抵抗56に電流Icが流れ、その電流Icに比
例した降下電圧がコンパレータ54により基準電圧V1
と比較される。従って、このトランジスタ状態におい
て、所定の電流より大きな通過電流Icが流れると、コ
ンパレータ54からの信号は反転するため、ダブルゲー
ト型半導体装置15が過電流状態でスタートしたのか否
かを判定することができる。そして、過電流状態である
場合は、この判定回路52のコンパレータ54からの出
力を遅延回路51のANDゲート46に入力させること
により、ディレイ回路45により遅延したオン信号をキ
ャンセルすることが可能となる。
【0039】また、判定回路52の出力は、第1ゲート
制御回路21の出力と、オフ信号発信回路53を介して
接続されている。このオフ信号発信回路53は、第1ゲ
ート制御回路21の出力側から判定回路52側への流れ
が順方向であるダイオード57により構成されており、
判定回路52において過電流を検出してコンパレータ5
4の出力が反転すると、第1ゲート制御回路21からゲ
ートG1に印加されているオン信号が反転してオフ信号
がゲートG1に供給されるようになっている。
【0040】従って、判定回路52において過電流状態
が検出されると、遅延回路51によりゲートG2へのオ
ン信号がキャンセルされ、一方、ゲートG1へはオフ信
号が供給される。従って、ダブルゲート型半導体装置1
5はオフとなる。
【0041】本例の制御装置20の動きを図5および図
6に示したタイムチャートに基づき説明する。図5に、
正常なスタート時における動きを示してある。先ず、時
刻t11に、入力信号が低レベルから高レベルに変化す
ると、ゲートG1へは第1ゲート制御回路21によりそ
の儘高レベル信号が供給される。一方、ゲートG2へは
第2ゲート制御回路22の遅延回路51により低レベル
信号が継続される。従って、ダブルゲート型半導体装置
15はサイリスタ状態ではなく、トランジスタ状態で導
通状態となる。その結果、導通電流Icが検出抵抗56
を流れ、検出抵抗56における降下電圧がコンパレータ
54により判定される。この導通電流Icが、正常Ic
レベルより小さい場合は、コンパレータ54の出力は反
転せず、遅延回路51から所定の時間の後の時刻t
に、高レベルのオン信号がゲートG2へ供給される。そ
して、ダブルゲート型半導体装置15は、サイリスタ状
態に移行し、低オン抵抗となる。
【0042】一方、図6に示すように、時刻t15にお
いてトランジスタ状態下でスタートし場合に、導通電
流Icが正常Icレベルを越えている場合は、コンパレ
ータ54の出力が反転する。従って、第2ゲート制御回
路22において、オン信号はキャンセルされる。さら
に、オフ信号発信回路53によりオフ信号が時刻t16
にゲートG1へ供給され、ダブルゲート型半導体装置1
5はオフとなる。このように、本例の制御装置20を用
いると、ダブルゲート型半導体装置15は、ゲートG1
によりトランジスタ状態でスタートされる。従って、判
定回路52により異常が検出された場合は、ゲートG1
にオフ信号を供給することにより即時ダブルゲート型半
導体装置15をオフ状態とすることができる。従来の制
御装置においては、ダブルゲート型半導体装置15がサ
イリスタ状態でスタートし、異常が起きた場合であって
も、トランジスタ状態に移行した後にストップする必要
があり、移行する時間の間に回復不可能な損傷を受ける
場合があった。しかし、本制御装置を用いることによ
り、異常が検出された場合は、即時停止することが可能
であるので、損傷を最小限に抑えることが可能となる。
【0043】なお、図4に示した制御装置20において
は、ダブルゲート型半導体装置15のエミッタE側に接
続された検出抵抗56を用いて通過電流Icを判定して
いる。しかし、図7に示すように、センス端子E1が用
意されたセンスMOS16を用いて、センス端子E1に
流れるセンス電流Isから過電流を検出しても勿論良
い。このセンス電流Isは、通過電流IcとIs=Ic
/(センス比)の関係があり、通過電流Icを判定する
ことが可能だからである。また、検出抵抗56に流れる
検出用の電流値を低く抑えることが可能であるので、検
出のために発生する電力を抑制することができる。
【0044】また、図8に示すように、異常Icが流れ
る場合は、動作電圧Vceが上昇するため、この動作電
圧Vceをコンパレータ54の反転入力に供給すること
によっても、過電流状態を判定することが可能である。
特に、負荷短絡、アーム短絡などの場合においては、V
ceは、略電源整流電圧となり、十分に過電流を検出す
ることができる。また、本例によっても、検出のために
発生する電力を抑制することが可能となる。
【0045】〔実施例4〕図9に、実施例4に係る制御
装置の構成を示してある。本例の制御装置20も、上記
の実施例と同様に、第1のゲートG1および第2のゲー
トG2を備えたダブルゲート型半導体装置15を駆動す
る制御装置であり、共通する部分においては、同じ符号
を付して説明を省略する。また、本例の装置20は実施
例1と同様のオフ信号のみを遅延可能なディレイ回路3
1を備えた第1ゲート制御回路21と、ディレイ回路を
備えていない第2ゲート制御回路22を有している。こ
れらの回路構成については、実施例1において説明した
と同様であるので、説明を省略する。本制御装置20に
おいて着目すべき点は、上記の第1ゲート制御回路2
1、第2ゲート制御回路22に加え、異常検出回路60
を備えていることである。この異常検出回路60は、ダ
ブルゲート型半導体装置15の通過電流Icを判定可能
な判定回路61と、この判定回路61に基づきオフ信号
を第1ゲート制御回路21および第2ゲート制御回路2
2に供給可能なオフ信号出力回路62から構成されてい
る。従って、ダブルゲート型半導体装置15が動作中
に、過電流が流れると、判定回路61においてこの過電
流を判定し、規定以上の電流値であると判定した場合
は、オフ信号出力回路62からオフ信号が第1および第
2ゲート制御回路21、22に供給され、ダブルゲート
型半導体装置15をオフとすることができる。
【0046】このような異常検出回路60の判定回路6
1においては、実施例2において説明したと略同様に、
ダブルゲート型半導体装置15のエミッタ側に接続され
た検出抵抗64により通過電流Icは電圧降下として検
出される。そして、この降下電圧値は、コンパレータ6
3の反転入力に供給され、コンパレータ63の非反転入
力には、基準電源65からの基準電位V2が供給され
る。また、オフ信号出力回路62は、入力端子P1から
判定回路61の方向が順方向であるダイオード62から
構成されている。従って、通過電流Icが基準値以上と
なり、検出抵抗64における降下電圧が基準電圧V2を
越えると、コンパレータ63の出力が反転し、ダイオー
ド62を介して低レベルのオフ信号が第1および第2ゲ
ート制御回路21、22に供給される。従って、ダブル
ゲート型半導体装置15は、サイリスタ状態からトラン
ジスタ状態に移行し、さらに、オフ状態に移行する。
【0047】本装置の動きを図10に示したタイミング
チャートに基づき説明する。先ず時刻t21に、入力信
号Iが高レベルとなり、第1および第2ゲート制御回路
21、22からゲートG1、G2にそれぞれオン信号が
供給され、ダブルゲート型半導体装置15はサイリスタ
状態でスタートする。その後、時刻t22に負荷短絡、
アーム短絡などが発生し、通過電流Icが正常レベルを
越えると判定回路61において過電流状態であることを
判定する。その結果、時刻t23にオフ信号出力回路6
2からオフ信号が出力され、第1ゲート制御回路21お
よび第2ゲート制御回路22に入力される。従って、第
2ゲート制御回路22からはその儘オフ信号がゲートG
2に印加され、時刻t23にダブルゲート型半導体装置
15はサイリスタ状態からトランジスタ状態に移行す
る。そして、第1ゲート制御回路21から所定の時間の
遅延後の時刻t24にゲートG1にオフ信号が供給さ
れ、ダブルゲート型半導体装置15はオフとなる。
【0048】このように、本例の制御装置20において
は、異常検出回路60を備えており、サイリスタ状態下
での通常動作時であっても、過電流などの異常を検出す
ることが可能である。そして、異常を検出すると、自動
的にオフ信号を出力し、サイリスタ状態からトランジス
タ状態を経て装置を停止することが可能である。従来の
制御装置においては、このようなダブルゲート型半導体
装置15を制御する場合、外部機器などにより異常が検
出されると、先ず、ゲートG2をオフする信号を供給
し、その後、ゲートG1をオフする信号を供給する必要
があった。従って、外部機器において異常が検出してか
ら2つの信号を出力する間にダブルゲート型半導体装置
15が損傷を受ける可能性が高いことが問題であった。
しかし、本制御装置においては、常時通過電流を判定す
ることにより、異常な状態をいち早く検出でき、また、
制御装置内でオフ信号を出力することができる。そし
て、遅延回路を用いた第1ゲート制御回路21により確
実にダブルゲート型半導体装置15をオフし、損傷の発
生を未然に防止することが可能となる。
【0049】なお、本例の制御装置においては第1ゲー
ト制御回路として、実施例1と同様の回路を用いている
が、実施例2と同様にトランジスタ状態への移行を確認
した後、ゲートG1にオフ信号を出力する制御回路を採
用しても勿論良い。また、過電流を検出する判定回路と
して、本例においては、エミッタEの下流に検出抵抗を
設置しているが、実施例3において説明したように、セ
ンス端子E1の設けられたダブルゲート型半導体装置に
おいては、センス電流を検出しても勿論良い。
【0050】さらに、動作電圧Vceから異常状態を判
定可能であることも、実施例3において説明した通りで
ある。
【0051】〔実施例5〕図11に、本発明の実施例5
に係る制御装置の構成を示してある。本例の制御装置2
0は、実施例3と同様に、第1のゲートG1、第2のゲ
ートG2およびセンス端子E1が用意されたセンスMO
S付ダブルゲート型半導体装置16を駆動する制御装置
であり、図7に示した制御装置と略同様である。本例の
制御装置20は図1に基づき説明した実施例1と同様の
構成の第1ゲート制御回路21を備えている。さらに、
実施例3と同様のゲートG2へのオン信号を遅延可能な
第2ゲート制御回路22を備えており、この第2ゲート
制御回路22は、入力端子P1から入力される入力信号
Iを遅延させる遅延回路51、ダブルゲート型半導体装
置16の通過電流Icを検出し、判定可能な判定回路5
2、この判定回路52の結果によりゲートG1に印加さ
れているオン信号をオフ信号に変換可能なオフ信号発信
回路53から構成されている点も同様である。従って、
上述した実施例と共通する部分においては同じ符号を付
して説明を省略する。本例において着目すべき点は、オ
フ信号発信回路53からのオフ信号がゲートG1に直接
印加されず、第1ゲート制御回路21の入力信号をオフ
としていることである。従って、判定回路52等で誤動
作等により、瞬間的にオフ信号を発信させる条件が成立
したような場合においても、センスMOS付ダブルゲー
ト型半導体装置16の動作は確保できる。なお、本例に
おいては、ANDゲート46が2つのインバータ46
b、46cおよびNORゲート46aにより構成されて
いるが、動作においては上記実施例と同様である。
【0052】本例制御装置20の動作を図12ないし
14に示すタイミングチャートに基づき説明する。制御
装置20は、サイリスタ動作からトランジスタ動作に移
行した後、ダブルゲート型半導体装置16をオフさせる
ため、第1ゲート制御回路21にディレイ回路31が設
けられている。このディレイ回路31の遅延時間(オフ
ディレー時間)Td1は、ディレイ回路31を構成する
抵抗32および容量33の積、すなわち、時定数R1・
C1に依存する。一方、第2ゲート制御回路51には、
オン時にトランジスタ動作で動作確認をした後、サイリ
スタ動作に移行できるように、ディレイ回路45が設け
られている。このディレイ回路45の遅延時間(オンデ
ィレー時間)Td2は、ディレイ回路45を構成する抵
抗47および容量48の積、すなわち、時定数R2・C
2に依存する。オフ信号のみならず、オン信号も第2ゲ
ート制御回路51を通過してダブルゲート型半導体装置
16に印加されるため、オンディレー時間Td2は、第
2ゲート制御回路51のオフディレー時間でもある。従
って、第1ゲート制御回路21を用いてサイリスタ動作
からトランジスタ動作に確実に移行したのち、ダブルゲ
ート型半導体装置16をオフするためには、R1・C1
>R2・C2が成り立つ必要がある。このため、制御装
置20のディレイ回路31および45は、抵抗32、4
7および容量33、48の値がこの関係を満たすように
設計される。
【0053】図12は、通常のオン・オフ動作における
ゲートG1およびゲートG2に印加される信号を示して
いる。時刻t30にオン信号が入力されると、第1ゲー
ト制御回路21のオン経路24の動作遅れ時間の後、ゲ
ートG1の信号が高レベルとなり、ダブルゲート型半導
体装置16はトランジスタ状態となる。そして、第2ゲ
ート制御回路22のオンディレー時間Ta後の時刻t3
1にサイリスタ動作に移行する。一方、時刻t32にオ
フ信号が入力されると、第2ゲート制御回路22のオフ
ディレー時間Tb時間後の時刻t33にトランジスタ動
作に移行し、時刻t32から第1ゲート制御回路21の
オフディレー時間Tc後である時刻t34にダブルゲー
ト型半導体装置16はオフとなる。上述したオンあるい
はオフディレー時間Td2は、時間TaおよびTbであ
り、オフディレー時間Td1は、時間Tcである。従っ
て、R1・C1>R2・C2が成立すれば、時間Tcは
時間Tbより長くなるので、必ずトランジスタ動作に移
行した後、ゲートG1がオフとなり、ダブルゲート型半
導体装置をオフすることができる。
【0054】図13は、オン時のトランジスタ動作中に
異常が検出された場合の動作を示してある。時刻t30
にオン信号が入力されると、図12と同様に動作遅れ時
間の後、ゲートG1に高レベルの信号が印加され、ダブ
ルゲート型半導体装置はトランジスタ状態でオンとな
る。そして、ゲートG2にオン信号が印加される前の時
刻t35に異常が検出されると、オフディレー時間Tc
後の時刻t36にオフとなる。図14は、ダブルゲート
型半導体装置16がサイリスタ動作中に異常が検出され
た場合を示してある。オン信号が時刻t30に入力さ
れ、ゲートG1およびゲートG2が高レベルとなり、サ
イリスタ状態となった後の時刻t37に異常が検出され
ると、ゲートG2は、異常検出用のコンパレータ等を含
む判定回路52の動作遅れの後、低レベルとなり、トラ
ンジスタ状態に移行する。そして、時刻t37からオフ
ディレー時間Tc後の時刻t38にゲートG1も低レベ
ルとなり、ダブルゲート型半導体装置16はオフとな
る。
【0055】〔実施例6〕 図15に、本発明の実施例6に係る制御装置の構成を示
してある。本例の制御装置20も、実施例5と同様に、
第1のゲートG1、第2のゲートG2およびセンス端子
E1が用意されたセンスMOS付ダブルゲート型半導体
装置16を駆動する制御装置であり、第1ゲート制御回
路21、第2ゲート制御回路51を備えている。従っ
て、共通する部分は同じ符号を付して説明を省略する。
本例の制御装置において着目すべき点は、第1ゲート制
御回路21において、オフディレー時間を設定する回路
としてディレイ回路31aが採用されており、このディ
レイ回路31aは、直列接続された2つの抵抗32aお
よび32b、さらに、容量33から構成されていること
である。また、第2ゲート制御回路22においても、オ
フ信号発信回路として、第1ゲート制御回路21の入力
にオフ信号を供給するオフ信号発信回路53に加えて、
ディレイ回路31aにオフ信号を供給する異常時用のオ
フ信号発信回路53aが用意されている。この異常時用
のオフ信号発信回路53aは、オフ信号発信回路53と
同様に、ダイオードにより構成されており、ダイオー
アノード側がディレイ回路31aを構成する抵抗32
bの上流、すなわち、抵抗32aと32bの接続点と接
続されている。
【0056】〔実施例6〕図15に、本発明の実施例6
に係る制御装置の構成を示してある。本例の制御装置2
0も、実施例5と同様に、第1のゲートG1、第2のゲ
ートG2およびセンス端子E1が用意されたセンスMO
S16付ダブルゲート型半導体装置16を駆動する制御
装置であり、第1ゲート制御回路21、第2ゲート制御
回路22を備えている。従って、共通する部分は同じ符
号を付して説明を省略する。本例の制御装置において着
目すべき点は、第1ゲート制御回路21において、オフ
ディレー時間を設定する回路としてディレイ回路31a
が採用されており、このディレイ回路31aは、直列接
続された2つの抵抗32aおよび32b、さらに、容量
33から構成されていることである。また、第2ゲート
制御回路22においても、オフ信号発信回路として、第
1ゲート制御回路21の入力にオフ信号を供給するオフ
信号発信回路53に加えて、ディレイ回路31aにオフ
信号を供給する異常時用のオフ信号発信回路53aが用
意されている。この異常時用のオフ信号発信回路53a
は、オフ信号発信回路53と同様に、ダイオード57a
により構成されており、ダイオード57aのアノード側
がディレイ回路31aを構成する抵抗32bの上流、す
なわち、抵抗32aと32bの接続点と接続されてい
る。
【0057】さらに、ダブルゲート型半導体装置16の
ゲートG1とゲートG2を接続する整流回路6が採用
され、この整流回路60もゲートG2側をアノード側と
したダイオード6により構成されている。
【0058】本例の制御装置20は、実施例5に示した
制御装置のオフディレー時間Tcの短縮を目的とした制
御装置である。すなわち、図11に基づき説明した実施
例5に係る制御装置は、ゲートG1に低レベルの信号を
印加するオフディレー時間Tcを、ゲートG1に低レベ
ルの信号が印加される時間Tb、あるいはTd2と比較
し、十分に大きく設定して、サイリスタ状態からトラン
ジスタ状態への移行を確実に行なった後、ダブルゲート
半導体装置をオフするものであった。従って、確実なオ
ンオフという駆動を確保できる装置である。反面、異常
を検出した場合であっても、オフディレー時間Tc後で
しかオフできないため、このオフディレー時間Tcが駆
動対象であるダブルゲート半導体装置に対して長い場合
もある。
【0059】この場合、ブリッ動作中のアーム短絡な
どによる発生する過電流が異常の原因であると、オフデ
ィレー時間Tc中にダブルゲート型半導体装置16が自
己発熱し、異常温度上昇の結果耐熱限界を越して破壊に
至ることも考え得る。
【0060】そこで、本例の制御装置20においては、
異常時のオフディレー時間を短縮可能なように、ディレ
ー時間を決定する時定数を変更できるディレイ回路31
aを採用している。本例の装置のディレイ回路31aに
おいては、通常時の時定数、すなわち、入力端子P1か
らオフ信号が入力された場合の時定数は(R11+R1
2)・C1である。従って、ディレー時間Tcは(R1
1+R12)・C1で決定される。
【0061】これに対し、過電流が流れた異常時にあっ
ては、判定回路52において異常であることを検出し、
コンパレータ54の出力が低電位となる。そして、オフ
信号発信回路53、53aにより低電位であるオフ信号
が第1ゲート制御回路21の入力と、ディレイ回路31
aの抵抗32bの上流に供給される。従って、ディレイ
回路31aにおいては、抵抗32bのみを介して容量3
3が放電される。このため、時定数R12・C1で決定
されるディレー時間Tc’の後、オフ信号がNORゲー
ト28に供給される。このように、本例の制御装置にお
いては、異常時のディレー時間をR12/(R11+R
12)に短縮することができ、異常時の温度上昇を抑制
してダブルゲート型半導体装置16の破壊を防止するこ
とが可能となる。なお、通常時においては、サイリスタ
動作からトランジスタ動作へ移行するために十分余裕を
持ったディレー時間Tcが適用される。
【0062】また、本例の制御装置20においては、ゲ
ートG1とゲートG2を接続する整流回路6が設けら
れている。図12ないし図14等で説明したように、ゲ
ートG1は、ゲートG2に先立って高電位となり、ま
た、ゲートG2はゲートG1に先立って低電位となる必
要がある。逆に、ゲートG2がゲートG1より高電位と
なると、ダブルゲート型半導体装置16は、ラッチアッ
プ状態となり、制御不能に陥る。従って、ゲートG2が
高電位、ゲートG1が低電位というモードは禁止された
モードである。しかし、スパーク電圧などが発生して偶
然にゲートG2が高電位となることも考えられる。ま
た、ダブルゲート型半導体装置16が制御装置と組み合
わされるまで、あるいは、組み合わされた後であっても
ゲートG1、あるいはゲートG2のいずれかがオープン
状態であると、静電気等により禁止モードが実現される
こともあり得る。従って、この禁止モードが決して発生
しないことが望ましく、本例の制御装置においては、整
流回路60を用いてこの禁止モードの発生を防止してい
る。
【0063】本例の制御装置20に用いられてる整流
回路6は、ダイオード6で構成されており、外乱等
によりゲートG2の電位が、ゲートG1の電位より高い
状態が発生した場合であっても、ダイオード6の順方
向電圧でクランプされ、上述した禁止モードの発生が防
止されている。ゲートG2の電位はゲートとして十分駆
動できる程度の電位でなければ(例えば3V以上)ラッ
チアップ状態にはならないので、順方向電圧がこの範囲
に収まるようなダイオード6を採用すれば良い。整流
回路6の構成としては、素子としてトーテムポール型
のものを採用することも可能であり、プルアップ抵抗に
よるオープンコレクタ型の構成であっても良い。また、
図示していないが、発振防止用に、ゲートG1あるいは
ゲートG2をゲート抵抗を介して接続している場合は、
このゲート抵抗の上流に整流回路6を設置しても良
く、勿論、下流に設置することも可能である。
【0064】図16に、ダイオード6をダブルゲート
型半導体装置側に形成した例を示してある。図16に示
すダブルゲート型半導体装置は、ダブルゲートMOS型
パワーデバイス70であり、その素子表面71にポリシ
リコン製のゲート電極G1とG2が形成されている。な
お、エミッタ電極は除いて図示している。ゲート電極G
1は、燐等の不純物を導入してn型に調整されてお
り、ゲート電極G2はボロン等の不純物を導入してp
型に調整されている。このゲート電極G1とG2の
間に不図示のエミッタ電極の設置領域を除いて、ポリシ
リコン層72が形成され、不純物を導入することにより
pn接合73が形成されている。従って、このポリシリ
コン層72でダイオード6を構成でき、整流回路6
を設置することが可能である。なお、各ゲート電極と不
図示のエミッタ電極とはシリコン酸化膜で絶縁される。
また、ゲート電極G1およびG2を構成している高濃度
のポリシリコン層を直接接続させてpn接合を形成する
ことも勿論可能であるが、形成されるダイオードの耐圧
が低下する傾向があり、信頼性を保持することが困難な
ことが多いため、本例の制御装置においては、別途ポリ
シリコン層72を用いてpn接合を形成している。
【0065】図17は、図16と同様にダブルゲートM
OS型パワーデバイス70の表面71にダイオードを形
成したものを示している。図17に示すダブルゲートM
OS型パワーデバイス70においては、ゲート電極G1
およびG2の両者がn型で形成されており、ポリシ
リコン抵抗の低減を図る面では図16の示すダブルゲー
トMOS型パワーデバイスに対し優れている。しかし、
ゲート電極G1およびG2の間に同じくポリシリコン層
72を用いて形成されたダイオード61とは直接接続す
ることができない。そこで、このダブルゲートMOS型
パワーデバイスにおいては、ポリシリコン層の上の図示
していない絶縁層に窓を形成し、n型のゲート電極G
2とダイオード6のp型の部分とをアルミ蒸着配線7
4で接続するようにしている。
【0066】以上のように、本例の制御装置20は、異
常時においてはオフディレー時間を短縮し、ダブルゲー
ト型半導体装置の損傷を防止すると同時に、整流回路を
導入することにより如何なる場合であっても禁止モード
の発生を抑制し、安全で、確実なダブルゲート型半導体
装置の駆動を実現できるものである。
【0067】なお、本例は、ディレイ回路31aの時定
数を決定する抵抗が分割された例に基づき説明したが、
図18に示すように、直列に接続された2つの容量33
aおよび33bを用いても、容量を分割でき、時定数を
変更することは可能である。
【0068】また、実施例5および6においては、セン
スMOSを有するダブルゲート型半導体装置に基づき説
明しているが、ダブルゲート型半導体装置のコレクタ−
エミッタ間を流れる主電流を判定しても良いことは勿論
である。
【0069】
【発明の効果】以上において説明したように、本発明に
係るスイッチング装置においては、先ず、ターンオフ信
号を遅延可能な第1ゲート制御手段により、ダブルゲー
ト型半導体装置へのオフ信号を遅延して第1のゲート電
極に印加することにより、1つの制御信号により、ダブ
ルゲート型半導体装置を確実に停止・制御することが可
能となる。また、オン信号を遅延可能な第2ゲート制御
手段を用いることにより、オン時に異常があった場合で
あっても、即時ダブルゲート型半導体装置をオフ状態と
することが可能であり、回復不可能な損傷の発生を未然
に防止することが可能となる。さらに、ダブルゲート型
半導体装置の通過電流を通過電流判定手段でモニター
し、通過電流の値によってオフ信号を出力する場合は、
他の保護回路に先んじてダブルゲート型半導体装置を保
護することができる。
【0070】このように、本発明に係るスイッチング
置は、MCTなどと同様の低いオン抵抗でオン状態とな
り、さらに、IGBTと同様に短い時間でターンオフと
なるので、高周波応用においてもスイッチングロスの少
ないパワーデバイスを提供できる
【0071】第1ゲート制御手段のタイマー遅延手段
を、1および第2の時定数決定部から構成することに
より、異常時と正常時のオフディレー時間を変更するこ
とが可能である。従って、異常時にはオフディレー時間
を短縮して、ダブルゲート型半導体装置が耐熱限界を越
えて破壊するような自体の発生を防止でき、信頼性の高
い制御装置とすることが可能となる。
【0072】また、整流手段を設置することにより、第
2のゲート電極の電位が第1のゲート電極より高くなる
ような禁止されたモードの発生を如何なる場合であって
も防止でき、制御不能に陥ることを防止して、信頼性の
向上を図ることができる。特に、ポリシリコン製のダイ
オードを用いることにより、ダブルゲート型半導体装置
自体に整流手段を設置することもできる。このため、ダ
ブルゲート型半導体装置を単独で扱ったりする場合であ
っても、静電気などの予測できない原因によるラッチア
ップの発生と言った危険を未然に防止でき、制御装置の
小形化を図ることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る制御装置の構成を示す
回路図である。
【図2】図1に示す制御装置の動作を示すタイミングチ
ャートである。
【図3】本発明の実施例2に係る制御装置の構成を示す
回路図である。
【図4】本発明の実施例3に係る制御装置の構成を示す
回路図である。
【図5】図4に示す制御装置の動作を示す正常時のタイ
ミングチャートである。
【図6】図4に示す制御装置の動作を示す異常時のタイ
ミングチャートである。
【図7】本発明の実施例3に係る異なる構成の制御装置
を示す回路図である。
【図8】本発明の実施例3に係る異なる構成の制御装置
を示す回路図である。
【図9】本発明の実施例4に係る制御装置の構成を示す
回路図である。
【図10】図9に示す制御装置の動作を示すタイミング
チャートである。
【図11】本発明の実施例5に係る制御装置の構成を示
す回路図である。
【図12】図11に示す制御装置の正常時の動作を示す
タイミングチャートである。
【図13】図11に示す制御装置のオン時に異常があっ
た場合の動作を示すタイミングチャートである。
【図14】図11に示す制御装置のサイリスタ状態に異
常があった場合の動作を示すタイミングチャートであ
る。
【図15】本発明の実施例6に係る制御装置の構成を示
す回路図である。
【図16】図15に示す制御装置の内、ダブルゲートM
OS型パワーデバイスの表面にダイオードが形成された
状態を示す斜視図である。
【図17】図16と同様にダイオードが形成された状態
を示す斜視図であって、ダイオードとゲート電極とをア
ルミ蒸着配線で接続したものを示す。
【図18】本発明の実施例6に係る制御装置の他の構成
の例を示す回路図である。
【図19】従来の絶縁ゲート型半導体装置の制御方法を
示す説明図である。
【図20】図19に示す制御方法により半導体装置の動
作を示すタイミングチャートである。
【図21】ダブルゲート型半導体装置の構造を示す断面
図である。
【図22】図21に示すダブルゲート型半導体装置の動
作を示すタイミングチャートである。
【図23】別の構造に係るダブルゲート型半導体装置を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 ・・・コレクタ電極 2 ・・・p+ 型のコレクタ層 3 ・・・n- 型のベース層 4 ・・・p型のベース層 5 ・・・n型のエミッタ層 5aa,5ab・・・深いn+ 型のウェル 6 ・・・p+ 型のエミッタ層 7 ・・・エミッタ電極 8 ・・・ゲート酸化膜 11・・・第1のゲート電極(ゲートG1) 12・・・第2のゲート電極(ゲートG2) 13・・・第1のMOS 14・・・第2のMOS 15・・・ダブルゲート型半導体装置 16・・・センス端子付のダブルゲート型半導体装置 20・・・制御装置 21・・・第1ゲート制御回路 22・・・第2ゲート制御回路 23、26、27、29、30・・・インバータ 24・・・オン経路 25・・・オフディレイ経路 28・・・NORゲート 31、31a、31b、45・・・ディレイ回路 32、47・・・抵抗 33、48・・・容量 41、61・・・判定回路 42、54、63・・・コンパレータ 43、55、65・・・基準電源 46・・・ANDゲート 51・・・遅延回路 52・・・判定回路 53・・・オフ信号発信回路 56、64・・・検出抵抗 57、66・・・ダイオード 60・・・異常検出回路 62・・・オフ信号出力回路 65・・・整流回路 66・・・ダイオード 70・・・ダブルゲートMOS型パワーデバイス 71・・・パワーデバイスの表面 72・・・ポリシリコン層 73・・・pn接合 74・・・アルミ蒸着配線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西浦 真治 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 桜井 建弥 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 大月 正人 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−155456(JP,A) 特開 平1−295520(JP,A) 特開 平3−40517(JP,A) 特開 平5−129917(JP,A) 特開 平5−267580(JP,A) 特開 平6−53795(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/00 - 17/70

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイリスタ動作からトランジスタ動作
    の移行を制御可能な第2のゲート電極を持つ第2のMO
    SFETと、前記トランジスタ動作オン・オフを制御
    可能な第1のゲート電極を持つ第1のMOSFETとを
    有し、コレクタ電極エミッタ電極との導通時は第1の
    MOSFETをオン状態とすると共に第2のMOSFE
    Tをオフ状態とした前記サイリスタ動作であって、第1
    のMOSFETをオン状態としたまま第2のMOSFE
    Tをオン状態とすることにより前記サイリスタ動作から
    前記トランジスタ動作に移行させてから、第1のMOS
    FETをオフ状態として当該トランジスタ動作がオフす
    ダブルゲート型半導体装置を備え、前記ダブルゲート
    型半導体装置へのターンオフ信号に基づき、これをオン
    信号として前記第2のゲート電極に印加する時点よりも
    遅延して前記第1のゲート電極にオフ信号として印加す
    る第1ゲート制御手段を有することを特徴とするスイッ
    チング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記第1ゲート制御
    手段は、所定の時間だけ前記ターンオフ信号を遅延して
    前記オフ信号として前記第1のゲート電極に印加するタ
    イマー遅延手段であることを特徴とするスイッチング
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記第1ゲート制御
    手段は、前記コレクタ電極に印加される動作電圧を判定
    する動作判定回路部と、この動作判定回路部の判定結果
    に基づき前記オフ信号を前記第1のゲート電極に印加す
    るオフ信号印加回路部とを備える動作判定遅延手段であ
    ることを特徴とするスイッチング装置。
  4. 【請求項4】 サイリスタ動作とトランジスタ動作の移
    行を制御可能な第2のゲート電極と、トランジスタ動作
    からオン・オフの移行を制御可能な第1のゲート電極と
    を有し、コレクタ電極からエミッタ電極に流れる通過電
    流を制御可能なダブルゲート型半導体装置の制御装置で
    あって、前記ダブルゲート型半導体装置へのオン信号を
    遅延して前記第2のゲート電極に印加する第2ゲート制
    御手段を有することを特徴とするダブルゲート型半導体
    装置の制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記第2ゲート制御
    手段は、前記通過電流の値を判定可能な電流判定回路部
    と、この電流判定回路部の判定結果に基づき前記オン信
    号を前記第2のゲート電極に印加するオン信号印加回路
    部と、前記電流判定回路部の判定結果に基づき前記第1
    のゲート電極にオフ信号を印加するオフ信号印加回路部
    とを備えた異常検出遅延手段であることを特徴とするダ
    ブルゲート型半導体装置の制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記電流判定回路部
    は、前記コレクタ電極に印加される動作電圧を判定可能
    な電圧判定回路部であることを特徴とするダブルゲート
    型半導体装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 サイリスタ動作とトランジスタ動作の移
    行を制御可能な第2のゲート電極と、トランジスタ動作
    からオン・オフの移行を制御可能な第1のゲート電極と
    を有し、コレクタ電極からエミッタ電極に流れる通過電
    流を制御可能なダブルゲート型半導体装置の制御装置で
    あって、前記通過電流の値を判定可能な通過電流判定手
    段と、この通過電流判定手段の判定結果に基づきオフ信
    号を出力可能なオフ信号出力手段とを有することを特徴
    とするダブルゲート型半導体装置の制御装置。
  8. 【請求項8】 サイリスタ動作とトランジスタ動作の移
    行を制御可能な第2のゲート電極と、トランジスタ動作
    からオン・オフの移行を制御可能な第1のゲート電極と
    を有し、コレクタ電極からエミッタ電極に流れる通過電
    流を制御可能なダブルゲート型半導体装置の制御装置で
    あって、前記ダブルゲート型半導体装置へのオフ信号を
    遅延して前記第1のゲート電極に印加する第1ゲート制
    御手段と、前記ダブルゲート型半導体装置へのオン信号
    を遅延して前記第2のゲート電極に印加する第2ゲート
    制御手段とを有し、該第2ゲート制御手段は、前記通過
    電流の値を判定可能な電流判定回路部と、この電流判定
    回路部の判定結果に基づき前記オン信号を前記第2のゲ
    ート電極に印加するオン信号印加回路部と、前記電流判
    定回路部の判定結果に基づき前記第1ゲート制御手段に
    オフ信号を印加するオフ信号印加回路部とを備えた異常
    検出遅延手段であることを特徴とするダブルゲート型半
    導体装置の制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、前記電流判定回路部
    は、前記コレクタ電極に印加される動作電圧を判定可能
    な電圧判定回路部であることを特徴とするダブルゲート
    型半導体装置の制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項8または9において、前記第1
    ゲート制御手段は、所定の時間オフ信号を遅延して前記
    第1のゲートに印加するタイマー遅延手段であり、この
    タイマー遅延手段は、直列に接続された第1および第2
    の時定数決定部を備え、前記オフ信号印加回路部からの
    オフ信号が前記第2の時定数決定部に入力されることを
    特徴とするダブルゲート型半導体装置の制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記第1の時定
    数決定部は、前記タイマー遅延手段を構成する第1の抵
    抗手段であり、前記第2の時定数決定部は、前記タイマ
    ー遅延手段を構成する第2の抵抗手段であることを特徴
    とするダブルゲート型半導体装置の制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、前記第1の時定
    数決定部は、前記タイマー遅延手段を構成する第1の容
    量であり、前記第2の時定数決定部は、前記タイマー遅
    延手段を構成する第2の容量であることを特徴とするダ
    ブルゲート型半導体装置の制御装置。
  13. 【請求項13】 請求項8ないし12のいずれかにおい
    て、前記第2のゲート電極から前記第1のゲート電極の
    方向にのみ電流が通過可能な整流手段を有することを特
    徴とするダブルゲート型半導体装置の制御装置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記第1のゲー
    ト電極と、前記第2のゲート電極と、前記整流手段が前
    記ダブルゲート型半導体装置の表面に形成された多結晶
    シリコンにより構成されていることを特徴とするダブル
    ゲート型半導体装置の制御装置。
  15. 【請求項15】 請求項14において、前記第1のゲー
    ト電極がn型であり、前記第2のゲート電極がp型であ
    り、前記整流手段はpn接合を有し、該整流手段のn型
    の部分が前記第1のゲート電極に接続され、前記整流手
    段のp型の部分が前記第2のゲート電極に接続されてい
    ることを特徴とするダブルゲート型半導体装置の制御装
    置。
  16. 【請求項16】 請求項14において、前記整流手段は
    pn接合を有し、該整流手段のn型の部分が前記第1の
    ゲート電極とアルミニウム蒸着配線により接続され、前
    記整流手段のp型の部分が前記第2のゲート電極とアル
    ミニウム蒸着配線により接続されていることを特徴とす
    るダブルゲート型半導体装置の制御装置。
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