JP3074640U - 飴菓子の空袋選別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】外周面に多数の吸引孔３が穿設された吸引
ドラム４を供給コンベヤ１の上側に回転自在に支持す
る。この吸引ドラム４に吸引ファン５を連結して、吸引
ドラム４の吸引孔３に、単体の空袋Ａ又は製品Ｂに繋が
っている空袋Ａを吸引する。吸引ドラム４の表面に孔径
5.5〜10mm、開口率35〜50％の吸引孔３を開穿する。こ
の吸引ドラム４を介して空袋Ａを吸引する吸引ファン５
の吸引力を水柱50〜200mmAg とする。供給コンベヤ１の
上面から吸引ドラム４の吸引孔３までの距離を15〜50mm
に設定する。 【効果】操作が容易で少ない消費電力で選別ができる。
飴菓子が包装袋等内に入っていない空袋又は飴菓子が包
装袋等内に入っている製品と繋がっている空袋を確実に
選別にする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、主として飴菓子の包装時に、飴菓子が包装袋等で 1個ずつ包装され た製品をネットコンベヤーで順次移送して、これらの製品の中から、飴菓子が包 装袋等内に入っていない空袋のみを選別するのに好適な飴菓子の空袋選別装置に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の飴菓子の空袋選別装置は、図５に示すように、ネットコンベヤ ２１の適宜下側に送風ファン２２を設置し、この送風ファン２２の相対向するネ ットコンベヤ２１の上側には略逆Ｕ字形状のダクト２３を、一端が前記送風ファ ン２２の送風口２４の上側に配置されるように設置し、このダクト２３の他端下 側には空袋受箱２５を設置しておき、そして、ネットコンベヤ２１で順次移送さ れてきた製品Ｂの中から空袋Ａのみを送風ファン２２の圧送力でダクト２３の一 端側から他端側へ圧送して、空袋Ａを空袋受箱２５に集めるようにした圧送タイ プのものや、図６に示すように、コンベヤ３１の適宜上側に略下向きコ字形状の ダクト３２を、一端の吸引口３３が前記コンベヤ３１の適宜吸引位置に配置され るように設置し、このダクト３２の他端下側には空袋分離受箱３４と、これに連 通させた吸引ファン３５とを設置しておき、そして、コンベヤ３１で順次移送さ れてきた製品の中から空袋Ａのみを吸引ファン３５の吸引力でダクト３２の一端 の吸引口３３側から他端側へ吸引して、空袋Ａを空袋分離受箱３４に集めるよう にした吸引タイプのもの等が知られている。

【０００３】 ところがこれら従来の選別装置は、飴菓子が包装袋等内に入っていない空袋Ａ と、飴菓子が包装袋等内に入っている製品Ｂとが繋がっているものは、圧送や吸 引することができず、空袋のみを確実に選別することができなかった。

【０００４】 そこで当考案者は、先に、下ネットコンベヤーの適宜下側に送風ファンを設置 した空袋選別装置を考案している（登録実用新案第3048563 号）。この空袋選別 装置によって、飴菓子が包装袋等内に入っていない空袋Ａと、飴菓子が包装袋等 内に入っている製品Ｂとが繋がっている場合でも確実に空袋のみを確実に選別す ることができるようになった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、先に考案した空袋選別装置は、下ネットコンベヤの適宜下側に送風 ファンを設置し、この送風ファンの相対向する前記下ネットコンベヤの上側に、 吸引ドラムを回転自在に支持したものであり、これら送風ファンの送風力と吸引 ドラムの吸引力とのバランスを適度に調整しなければ、空袋のみのものを確実に 選別することができなかった。したがって、この調整作業に作業者の技術や勘が 必要になるなど、調整作業自体が面倒な作業になっていた。

【０００６】 また、片側が閉塞された吸引ドラムと吸引ファンとを吸引管で連結していたの で、吸引管の端部に近い吸引孔が、吸引管から遠く離れた吸引孔よりも吸引力が 強くなるといった偏りが生じていた。従って、この偏りを解消するための送風フ ァンの調整が、より面倒な作業の要因にもなっていた。

【０００７】 しかも、送風ファンと吸引ドラムとを同時に使用するので、飴菓子等の空袋を 選別するには、極めて多くの電力を消費する装置になっていた。

【０００８】 そこで、本考案の課題は、上述のような課題を解消すべく案出されたもので、 操作が容易になり、少ない消費電力で選別ができる空袋選別装置の提供を目的と するものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

上述の課題を解決すべく、本考案の第１の手段は、外周面に多数の吸引孔３が 穿設された吸引ドラム４を供給コンベヤ１の上側に回転自在に支持し、この吸引 ドラム４に吸引ファン５を連結して、吸引ドラム４の吸引孔３に、単体の空袋Ａ 又は製品Ｂに繋がっている空袋Ａを吸引する飴菓子の空袋選別装置において、吸 引ドラム４の表面に孔径 5.5〜10mm、開口率35〜50％の吸引孔３を開穿すると共 に、この吸引ドラム４を介して空袋Ａを吸引する吸引ファン５の吸引力を水柱50 〜200mmAg とし、供給コンベヤ１の上面から吸引ドラム４の吸引孔３までの距離 を15〜50mmに設定することにある。

【００１０】 第２の手段は、吸引ドラム４と吸引ファン５を連結する吸引管５Ａの端部を、 片側が閉塞された吸引ドラム４における全長の１／３程度まで吸引ドラム４内に 挿入したものである。

【００１１】 第３の手段は、吸引ドラム４の外周に、吸引ドラム４の吸引孔３と同径又は吸 引孔３より網目の大きいメッシュコンベヤで形成した吸引コンベヤ２を回転自在 に配設し、この吸引コンベヤ２で前記吸引ファン５の吸引力で吸引した空袋Ａを 移送する。

【００１２】 第４の手段は、吸引ドラム４の外周に、吸引ドラム４の吸引孔３に吸引された 空袋Ａを吸引ドラム４から離して移送するシューター６を装着したことを課題解 消のための手段とする。

【００１３】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態として、飴菓子の包装時に、飴菓子が包装袋等で 1 個ずつ包装された製品Ｂを供給コンベヤ１で順次移送して、これらの製品Ｂの中 から、飴菓子が包装袋等内に入っていない空袋Ａのみを選別する状態を図面に基 づいて説明する。

【００１４】 本考案の飴菓子の空袋選別装置は、図１及び図２に示すように、包装された製 品を、ベルトコンベヤ又はメッシュコンベヤから成る供給コンベヤ１で順次移送 し、外周面に多数の吸引孔３が穿設された吸引ドラム４で空袋を選別するもので ある。吸引ドラム４の一端には吸引ファン５が連結され、この吸引ファン５の吸 引力で、空袋Ａや、空袋Ａと製品Ｂとが繋がっているものを吸引孔３がわに吸引 するものである。その為、この吸引ファン５の吸引力を水柱50〜200mmAg に設定 することで、飴菓子の空袋Ａや製品Ｂに繋がっている空袋Ａと、製品Ｂとの選別 が可能になる。

【００１５】 吸引ドラム４の外周側には、吸引ドラム４の吸引孔３と同径又は吸引孔３より 網目の大きいメッシュコンベヤから成る吸引コンベヤ２が装着されており、前記 吸引ファン５の吸引力で吸引した空袋Ａや、空袋Ａと製品Ｂとが繋がっているも のを移送するするように形成している（図１参照）。また、この吸引コンベヤ２ に代えて、吸引ドラム４の吸引孔３に吸引された空袋Ａを吸引ドラム４から離し て移送するシューター６を使用することもできる（図４参照）。そして、これら 吸引コンベヤ２やシューター６で移送された空袋Ａや、製品Ｂが繋がっている空 袋Ａを、トレイ７に集積している。

【００１６】 吸引ドラム４は、片側が閉鎖された中空状のドラム本体の外周面に多数の吸引 孔３を穿設したもので、吸引管５Ａを介して吸引ファン５に連結するように形成 している。このとき、吸引ドラム４と吸引ファン５を連結する吸引管５Ａの端部 を、片側が閉塞された吸引ドラム４における全長の１／３程度まで吸引ドラム４ 内に挿入している（図３参照）。吸引ドラム４の表面に開穿する吸引孔３は、孔 径 5.5〜10mm、開口率35〜50％の範囲で形成される。そして、この吸引孔３から 供給コンベヤ１の上面までの距離を15〜50mmに設定するものである。このとき、 供給コンベヤ１の移送方向は左右いずれの方向でもよいが、特に図１に示す方向 に設定することでより確実に吸引することができる。尚、本考案選別装置で選別 可能な飴菓子の重量は 2〜 8g 程度、空袋Ａの重量は0.2 〜0.5g程度である。

【００１７】

【考案の効果】

本考案の飴菓子の空袋選別装置は、上述のように、外周面に多数の吸引孔３が 穿設された吸引ドラム４を供給コンベヤ１の上側に回転自在に支持し、この吸引 ドラム４に吸引ファン５を連結して、吸引ドラム４の吸引孔３に、単体の空袋Ａ 又は製品Ｂに繋がっている空袋Ａを吸引する飴菓子の空袋選別装置において、吸 引ドラム４の表面に孔径 5.5〜10mm、開口率35〜50％の吸引孔３を開穿すると共 に、この吸引ドラム４を介して空袋Ａを吸引する吸引ファン５の吸引力を水柱50 〜200mmAg とし、供給コンベヤ１の上面から吸引ドラム４の吸引孔３までの距離 を15〜50mmに設定することにより、従来の空袋選別装置のように、送風ファンと 吸引ドラムとを同時に使用しなくても、飴菓子の空袋を選別することが可能にな った。

【００１８】 この結果、送風ファンの送風力と吸引ドラムの吸引力とのバランスを調整する 面倒な作業は不要になった。

【００１９】 更に、吸引ドラム４と吸引ファン５を連結する吸引管５Ａの端部を、片側が閉 塞された吸引ドラム４における全長の１／３程度まで吸引ドラム４内に挿入した ことで、吸引ドラム４に開穿した吸引孔３の吸引力を一定にすることが可能にな り、吸引管５Ａに近い吸引孔３が、吸引管５Ａから遠く離れた吸引孔３よりも吸 引力が強くなるといった偏りは解消された。

【００２０】 しかも、送風ファンを使用しない分の消費電力を省くことが可能になり、省エ ネ型の空袋選別装置を提供することができる。

【００２１】 また、吸引ドラム４の外周に、吸引ドラム４の吸引孔３と同径又は吸引孔３よ り網目の大きいメッシュコンベヤで形成した吸引コンベヤ２を回転自在に配設し この吸引コンベヤ２で前記吸引ファン５の吸引力で吸引した空袋Ａを移送するこ とにより、吸引コンベヤに吸い付いた空袋や、製品に繋がった空き袋を、そのま ま吸引ドラムから離して確実に移送することができる。

【００２２】 更に、吸引ドラム４の外周に、吸引ドラム４の吸引孔３に吸引された空袋Ａを 吸引ドラム４から離して移送するシューター６を装着したことにより、構成を単 純化させても空袋や、製品に繋がった空き袋を移送できるものである。

【００２３】 このように、本考案によると、操作が容易で、少ない消費電力で選別ができる などといった有益な種々の効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案空袋選別装置の一実施例を示す縦断側面
図である。

【図２】同じく一部切欠き概略斜視図である。

【図３】本考案空袋選別装置の吸引ドラムと吸引管との
連結状態を示す断面図である。

【図４】本考案空袋選別装置の他の実施例を示す縦断側
面図である。

【図５】従来の圧送タイプの飴菓子の空袋選別装置を示
す正面図である。

【図６】同じく従来の吸引タイプの飴菓子の空袋選別装
置を示す正面図である。

【符号の説明】

Ａ 空袋 Ｂ 製品 １ 供給コンベヤ ２ 吸引コンベヤ ３ 吸引孔 ４ 吸引ドラム ５ 吸引ファン ５Ａ 吸引管 ６ シューター ７ トレイ ２１ ネットコンベヤ ２２ 送風ファン ２３ ダクト ２４ 送風口 ２５ 空袋受箱 ３１ コンベヤ ３２ ダクト ３３ 吸引口 ３４ 空袋分離受箱 ３５ 吸引ファン

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周面に多数の吸引孔が穿設された吸引
   ドラムを供給コンベヤの上側に回転自在に支持し、この
   吸引ドラムに吸引ファンを連結して、吸引ドラムの吸引
   孔に、単体の空袋又は製品に繋がっている空袋を吸引す
   る飴菓子の空袋選別装置において、吸引ドラムの表面に
   孔径 5.5〜10mm、開口率35〜50％の吸引孔を開穿すると
   共に、この吸引ドラムを介して空袋を吸引する吸引ファ
   ンの吸引力を水柱50〜200mmAg とし、供給コンベヤの上
   面から吸引ドラムの吸引孔までの距離を15〜50mmに設定
   することを特徴とする飴菓子の空袋選別装置。
2. 【請求項２】 前記吸引ドラムと吸引ファンを連結する
   吸引管の端部を、片側が閉塞された吸引ドラムにおける
   全長の１／３程度まで吸引ドラム内に挿入した請求項１
   記載の飴菓子の空袋選別装置。
3. 【請求項３】 前記吸引ドラムの外周に、前記吸引ドラ
   ムの吸引孔と同径又は吸引孔より網目の大きいメッシュ
   コンベヤで形成した吸引コンベヤを回転自在に配設し、
   この吸引コンベヤで前記吸引ファンの吸引力で吸引した
   空袋を移送する請求項１又は請求項２記載の飴菓子の空
   袋選別装置。
4. 【請求項４】 前記吸引ドラムの外周に、前記吸引ドラ
   ムの吸引孔に吸引された空袋を吸引吸引ドラムから離し
   て移送するシューターを装着した請求項１又は請求項２
   記載の飴菓子の空袋選別装置。