JP2858436B2 - エアー搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ホース内のエアーを吸引して被搬送物を搬
送させるエアー搬送装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、例えば成形加工工程において、成形加工後に成
形品を作業者が、仕上げ加工装置まで手作業で運搬し、
仕上げ加工装置のホッパーヘそのまま投入していた。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記の方法では、作業者が成形品を手作業で運搬して
いたため、成形加工を自動化（無人化）することができ
ないという問題がある。また、従来の発想では、部品搬
送に無人搬送車及びバケット反転（製品投入）装置等を
活用した大掛かりなコストの高い自動化設備の導入しか
検討されていなかった。

本発明は、上述の点に鑑みて提供したものであって、
被搬送物の搬送中に傷や欠け等が生じることによる外観
品質のトラブルの発生を無くしたエアー搬送装置を提供
することを目的としたものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明では、屈曲性で断
面円形のホースと、前記ホース内のエアーを吸引して前
記ホース内の被搬送物を搬送させる吸引手段と、前記ホ
ースと前記吸引手段とを接続し前記吸引手段により前記
ホース内を吸引搬送される前記被搬送物を自重落下させ
る略逆三角形状のエアー吸引ユニットと、ホース内のエ
アーの吸引状態を調整する風量調整手段とを有し、エア
ー吸引ユニットの二つの頂点を結ぶ底辺が上側で略水平
に位置し、その一方の略頂点部位に前記ホースが接続さ
れる吸引口を略水平に設けるとともに前記底辺部位に前
記吸引口の向きに対して鈍角で斜め上方向となるように
前記吸引手段の吸引口を設けて前記ホースが接続される
吸引口でのエアー吸引方向と前記吸引手段による吸引エ
アーの吸引方向とを交差させ、エアー吸引ユニットの下
端位置の残りの頂点と前記ホースが接続される吸引口の
位置とを結ぶ辺を斜辺として前記残りの頂点を前記吸引
手段の吸引口側に位置させることを特徴とする。

〔作 用〕

而して、本発明によれば、略逆三角形状のエアー吸引
ユニットの二つの頂点を結ぶ底辺が上側で略水平に位置
し、その一方の略頂点部位に前記ホースが接続される吸
引口を略水平に設けるとともに前記底辺部位に前記吸引
口の向きに対して鈍角で斜め上方向となるように前記吸
引手段の吸引口を設けて前記ホースが接続される吸引口
でのエアー吸引方向と前記吸引手段による吸引エアーの
吸引方向とを交差させたので、被搬送物を吸引手段の吸
引口に引き込むことなく、またエアー吸引ユニットの下
端位置の残りの頂点と前記ホースが接続される吸引口の
位置とを結ぶ辺を斜辺として前記残りの頂点を前記吸引
手段の吸引口側に位置させてあるので、エアー吸引ユニ
ットの斜辺に相当する斜面によって被搬送物の落下時の
衝撃を軽減でき、そのため緩衝材を必須とせず、その
上、上記斜面により被搬送物を一カ所に回収できる。特
にエアー吸引状態を調整する風量調整手段を有したもの
であるから、風量調整手段により風量を調整すること
で，被搬送物のエアー吸引ユニット内でその速度を減速
調節することができ、そのため被搬送物をエアー排気ユ
ニット内の内壁面に衝突させることなく自重により落下
させることができ、衝突による被搬送物の傷や欠けの発
生を無くすことができる。

［実施例］ 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。第
１図は全体の構成図を示し、成形加工装置（図示せず）
から排出される被搬送物たる成形品を受けるホッパー１
の下端に成形品搬送用のホース２の一端が接続されてい
る。このホース２の他端はエアー吸引ユニット３の上部
の端部に接続され、図の矢印に示すように吸引搬送した
成形品をエアー吸引ユニット３の下部に接続したホッパ
ー14から搬出し、仕上げ加工装置（図示せず）へ供給さ
れるようになっている。ホッパー14は成形品を仕上げ加
工装置に排出する時だけ、開放されるようになってい
る。

消音ボックス４内には吸引手段としてのルーツブロア
ー５が配設されていて、このルーツブロアー５によりエ
アーを吸引するようにしている。このルーツブロアー５
に吸引用ホース６の一端が接続され、風圧計７を介した
吸引用ホース６の他端が風量調整バルブ８を介してエア
ー吸引ユニット３の上面部分に接続されている。ホース
２及び吸引用ホース６は共に屈曲性を有しており、ルー
ツブロアー５によりエアー吸引ユニット３を介してホー
ス２内のエアーを吸引して成形品をエアー吸引ユニット
３へ吸引搬送する。

第２図はエアー吸引ユニット３の構成図を示し、エア
ー吸引ユニット３の上方には吸引手段としての吸引用ホ
ース６が、該エアー吸引ユニット３の吸引口ａに対して
鈍角で斜め上方に接続されており、前記吸引口ａに接続
されたホース２のエアー吸引方向Ａと吸引用ホース６に
よる吸引エアーの吸引方向Ｂとが交差することにより、
ホース２から搬送されてきた成形品がたとえ小型のもの
であっても、（イ）のように吸引用ホース６に入ること
がない。

また、搬送する成形品の大きさ形状が変わってもホー
ス２内の吸引状態を調整する風量調整バルブ８にて吸引
する風量を調整することにより、搬送中の成形品はホー
ス及びエアー吸引ユニット３内で、その速度が更に適度
に減速されて図中（ロ）に示すように自然落下して、内
壁面９には衝撃的に衝突することがなく、部品の傷や欠
けは発生しない。

尚、安全対策として内壁面９にはクッション用ゴムシ
ート10がビス11にて配設してある。また、エアー吸引ユ
ニット３の上面には透明のアクリル板12が設けてある。

ところで、上記ルーツブロアー５は吸引能力の大きい
ものを使用し、垂直方向の搬送距離を所定量確保して、
ホース２を天井に配設してコンパクトな搬送設備を実現
することができる。

［発明の効果］ 本発明は、略逆三角形状のエアー吸引ユニットの二つ
の頂点を結ぶ底辺が上側で略水平に位置し、その一方の
頂点部位に前記ホースが接続される吸引口を略水平に設
けるとともに前記底辺部位に前記吸引口の向きに対して
鈍角で斜め上方向となるように前記吸引手段の吸引口を
設けて前記ホースが接続される吸引口でのエアー吸引方
向と前記吸引手段による吸引エアーの吸引方向とを交差
させたので、被搬送物を吸引手段の吸引口に引き込むこ
となく、またエアー吸引ユニットの下端位置の残りの頂
点と前記ホースが接続される吸引口の位置とを結ぶ辺を
斜辺として前記残りの頂点を前記吸引手段の吸引口側に
位置させてあるので、エアー吸引ユニットの斜辺に相当
する斜面によって被搬送物の落下衝撃を軽減でき、その
ため緩衝材を必須とせず、その上、上記斜面により被搬
送物を一カ所に回収できるものであり、またエアー吸引
状態を調整する風量調整手段を有したものであるから、
風量調整手段により風量を調整することで，被搬送物の
エアー吸引ユニット内でその速度を減速調節することが
でき、そのため被搬送物をエアー排気ユニット内の内壁
面に衝突させることなく自重落下させることができ、衝
突による被搬送物の傷や欠けの発生を無くすことができ
るという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例の全体の構成図、第２図は同上
のエアー吸引ユニットの構成図である。 ２はホース、３はエアー吸引ユニット、６は吸引用ホー
ス、９は内壁面である。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】屈曲性で断面円形のホースと、前記ホース
   内のエアーを吸引して前記ホース内の被搬送物を搬送さ
   せる吸引手段と、前記ホースと前記吸引手段とを接続し
   前記吸引手段により前記ホース内を吸引搬送される前記
   被搬送物を自重落下させる略逆三角形状のエアー吸引ユ
   ニットと、ホース内のエアーの吸引状態を調整する風量
   調整手段とを有し、エアー吸引ユニットの二つの頂点を
   結ぶ底辺が上側で略水平に位置し、その一方の略頂点部
   位に前記ホースが接続される吸引口を略水平に設けると
   ともに前記底辺部位に前記吸引口の向きに対して鈍角で
   斜め上方向となるように前記吸引手段の吸引口を設けて
   前記ホースが接続される吸引口でのエアー吸引方向と前
   記吸引手段による吸引エアーの吸引方向とを交差させ、
   エアー吸引ユニットの下端位置の残りの頂点と前記ホー
   スが接続される吸引口の位置とを結ぶ辺を斜辺として前
   記残りの頂点を前記吸引手段の吸引口側に位置させるこ
   とを特徴とするエアー搬送装置。