JP3073873B2 - 環状コイル式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タ - Google Patents

環状コイル式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,環状コイル式3相クロ
−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タに係り,特に,
レ−ザビ−ムプリンタのドラム駆動や複写機のスキャナ
−駆動等に最適,低価格,低騒音,低振動の環状コイル
式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ステッピングモ−タには各種の構造のも
のがあるが,レ−ザビ−ムプリンタのドラム駆動や複写
機のスキャナ−駆動等に用いられるステッピングモ−タ
には,例えば図9にその基本構造を略示するような3相
式ハイブリッド形ステッピングモ−タ(以下HB形モ−
タと略記する)をスタ−結線に接続して駆動する場合が
ある。図9は3相HB形モ−タの断面を示す概念図に,
外部電気回路の構成を記した電気磁気機能を説明する3
相HB形モ−タの駆動回路を含む機能説明図である。図
9において,3相HB形モ−タ30の固定子31には第
1の極歯31a,第2の極歯31b,第3の極歯31c
が形成され,各極歯31a,31b,31cにはそれぞ
れ同一方向に巻かれた第1のコイル32a,第2のコイ
ル32b,第3のコイル32cが構成されている。各コ
イル32a,32b,32cに図10に記すように順次
通電することにより永久磁石によって構成された回転子
33が回転する。
【0003】各コイル32a,32b,32cの所定の
端部,例えば,各コイルの巻終わり部は相互
に接続されている。また,第1のコイル32aの上述と
は逆側の端部,例えば,巻始め部Uは所定の電源回路B
とグランドG間に直列に接続した第1のスイッチング素
子T1と第2のスイッチング素子T2の接続点に接続され
ている。同様に,第2のコイル32bの巻始め部Vは所
定の電源回路BとグランドG間に直列に接続した第3の
スイッチング素子T3と第4のスイッチング素子T4との
接続点に,第3のコイル32cの巻始め部Wは所定の電
源回路BとグランドG間に直列に接続した第5のスイッ
チング素子T5と第6のスイッチング素子T6との接続点
に接続されている。従って,3相HB形モ−タ30の各
コイル32a,32b,32cはスタ−結線に接続され
ている。
【0004】図10は,上述した各スイッチング素子の
時間経過によって変化する導通の組合わせ状態を示す説
明図である。同図において,縦方向に記す欄内の数値は
スイッチング素子の導通切換え順序を示し,横軸には各
スイッチング素子の符号を記していて,各縦横各欄の交
点に当たる枠内に記す丸印は,そのタイミングにおいて
導通されるスイッチング素子を示している。これを図9
も参照して説明すると,次の通りである。図10の最上
欄には,第1のスイッチング素子T1と第4のスイッチ
ング素子T4が導通された状態を示している。即ち,最
上欄のタイミングにおいては,電源Bから第1のスイッ
チング素子T1,第1のコイル32a,第2のコイル3
2b,第4のスイッチング素子T4を経てグランドGと
の間に形成された回路に電流が流れる。従って,第1の
極歯31aに磁極Nが第2の極歯31bに磁極Sが形成
される。従って,回転子33の磁極Nと磁極Sは固定子
31に形成された磁極Nと磁極Sに吸引されて図9
(A)に示す位置で停止する。
【0005】次に,図10の上から2番目の欄に示すよ
うに第4のスイッチング素子T4と第5のスイッチング
素子T5が導通されると,第2のコイル32bと第3の
コイル32cに通電されて,第3の極歯31cに磁極N
が,第2の極歯31bに磁極Sが形成されて回転子33
が図9(B)に示すように時計方向に60度回転する。
同様に,図10に示す順序で連続して各スイッチング素
子を切換え通電することによって,固定子の各極歯に形
成される磁極が回転して固定子31の内部に回転磁界を
形成し,回転子33が連続して回転する。上述のように
3相HB形モ−タは3個のコイルのすべての両端子に外
部回路を接続することなく3端子のモ−タとして形成で
きるので,外部のスイッチング回路も含め,安価なアク
チェ−タとして使用できる。
【0006】図11には,同一構成の環状コイルを,3
個回転軸方向にカスケ−ド状に配置構成した環状コイル
式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タを示
している。同図において,固定子40は3個の単位固定
子41,42,43から成りたっていて,第1の単位固
定子41には第1の環状コイル41cがヨ−ク41d内
に巻かれている。同様に,第2の単位固定子42には第
2の環状コイル42cがヨ−ク42d内に巻かれ,第3
の単位固定子43には第3の環状コイル43cがヨ−ク
43d内に巻かれている。各ヨ−クはそれぞれ環状コイ
ルを囲んで折り曲げた内側において,左右から所定間隙
を設けて極歯(図示せず)を形成している。この極歯
は,それぞれコイルに通電することによって異極性に磁
化される。このような極歯の構成は一般に,クロ−ポ−
ルと呼ばれている。固定子40は,上述した3組の各環
状コイル41c,42c,43cを巻き込んだヨ−ク4
1d,42d,43dが積み重なって円筒状に構成され
るとともに各コイルは同一方向に巻かれている。
【0007】第1の環状コイル41cの巻始め部Uは,
所定の電源回路BとグランドG間に直列に接続したスイ
ッチング素子Ta1とTa2との接続点に接続されてお
り,第1の環状コイル41cの巻終わり部は所定の電
源回路BとグランドG間に直列に接続したスイッチング
素子Tb1とTb2との接続点に接続されている。同様
に,第2の環状コイル42cの巻始め部Vは,所定の電
源回路BとグランドG間に直列に接続されたスイッチン
グ素子Ta3とTa4との接続点に接続されていて,巻終
わり部は所定の電源回路BとグランドG間に直列に接
続したスイッチング素子Tb3とTb4との接続点に接続
されている。また,第3の環状コイル43cの巻始め部
Wは,所定の電源回路BとグランドG間に直列に接続さ
れたスイッチング素子Ta5とTa6との接続点に接続さ
れていて,巻終わり部は所定の電源回路Bとグランド
G間に直列に接続したスイッチング素子Tb5とTb6と
の接続点に接続されている。
【0008】上述した円筒状の固定子40の中央の空間
には固定子40の内面との間に所定の空隙を隔てて回転
子50の回転軸51が軸受52a,52bによって回転
自在に軸支されている。回転子50は中子53を介して
外周部に,回転軸方向に平行に磁極N,Sを所定の等ピ
ッチで着磁した円筒磁石54を形成している。前述した
各スイッチング素子を順次適切に組合わせて導通するこ
とによって各環状コイルに順次通電し,固定子40内面
の各極歯(図示せず)を順次磁化することによって回転
磁界を形成し,回転子50の磁極を吸引して回転させ
る。
【0009】また,図12に示す環状コイル式2相クロ
−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タも使用されてい
る。図12に同一構成の環状コイルを2個回転軸方向に
カスケ−ド状に配置構成した構造の環状コイル式2相ク
ロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タを示してい
る。同図において,固定子60は2個の単位固定子6
1,62から成りたっていて,第1の単位固定子61に
は第1の環状コイル61cがヨ−ク61d内に巻かれて
いる。同様に,第2の単位固定子62には第2の環状コ
イル62cがヨ−ク62d内に巻かれている。各ヨ−ク
は,それぞれ環状コイルを囲んで折り曲げた内側におい
て,左右から所定間隙を設けて極歯(図示せず)を設け
たクロ−ポ−ルを形成している。極歯はそれぞれコイル
に通電することによって異極性に磁化される。上述した
固定子60は上述した2組の環状コイル61c,62c
が積み重なるように構成されるとともに各コイルが同一
方向に巻かれている.
【0010】第1の環状コイル61cの巻始め部Rは所
定の電源回路BとグランドG間に直列に接続したスイッ
チング素子Ta1とTa2との接続点に接続しており,第
1の環状コイル61cの巻終わり部は所定の電源回路
BとグランドG間に直列に接続したスイッチング素子T
b1とTb2との接続点に接続されている。同様に,第2
の環状コイル62cの巻始め部Sは,所定の電源回路B
とグランドG間に直列に接続したスイッチング素子Ta
3とTa4との接続点に接続されていて,巻終わり部
所定の電源回路BとグランドG間に直列に接続されたス
イッチング素子Tb3とTb4との接続点に接続されてい
る。
【0011】上述した円筒状の固定子60の中央の空間
には固定子60の内面との間に所定の空隙を隔てて回転
子70の回転軸71が軸受71a,71bによって回転
自在に軸支されている。回転子70は中子73を介して
外周部に,回転軸方向に平行に磁極N,Sを所定の等ピ
ッチで着磁した円筒磁石74を形成している。上述の各
スイッチング素子を順次適切に導通することによって各
環状コイルに順次通電し,固定子60の内面の各極歯
(図示せず)を順次磁化することによって回転磁界を形
成し,回転子70の磁極を吸引して回転させる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで,図9,図1
0によって前述したような3相HB形ステッピングモ−
タ30の構造とコイル電流の供給方法であると,コイル
への給電回路は安価になるが,3相HB形ステッピング
モ−タ自体は構造が複雑で高価なものになる。図11に
示した環状コイル式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッ
ピングモ−タの場合は構造が簡単で安価になるが,コイ
ルへの給電がコイルの両端を切り換える必要がある6端
子駆動なので,12個のスイッチング素子を制御する必
要があり,給電回路が複雑で高価になるという問題点が
あった。また,図12に示す環状コイル式2相クロ−ポ
−ル式永久磁石ステッピングモ−タは同タイプの3相モ
−タよりも安価になるが,コイルへの給電がコイルの両
端を切り換える必要がある4端子駆動なので,8個のス
イッチング素子を制御する必要があり,また,鎖交磁束
の第3次高調波の影響をうけるために回転振動が大きい
という問題点があった。本発明は上記従来の課題(問題
点)を解決し,回転時における振動発生を改善するとと
もに安価に構成できる環状コイル式3相クロ−ポ−ル式
永久磁石ステッピングモ−タを提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に基づく環状コイ
ル式3相クローポール式永久磁石ステッピングモータ
は,上記課題を解決するために,環状コイルを形成し
て,その両先端部を相互に所定間隔を隔てて平行,かつ
交互に組合わされるようにしてM対の極歯を設け,前記
コイルに電流を供給することによって,該極歯が互いに
異極性に磁化されるように形成して,それぞれを回転子
軸に平行して縦列に配置して構成した3組の固定子と,
この固定子の内部に前記極歯に対しラジアル方向に所定
間隔を隔てて回転自在に軸支され,その表面に計2M個
の磁極をN,S交互に着磁した円筒状の回転子とを設
け,前記3組の各相固定子の出力軸側に形成した極歯は
回転子表面に着磁した磁極を基準にして電気角で60度
(機械角で60度/M)順次偏位させるか,上記3組の
固定子の各相極歯は同位置で回転子の磁極を固定子各相
極歯に対して電気角で60度(機械角で60度/M)ず
らして構成した環状コイル式3相クローポール式永久磁
石ステッピングモータをスター結線又はデルタ結線の3
端子駆動する方式において,前記3組の固定子のコイル
のうち中間に位置する1組のコイルの巻方向又は結線方
向を他の2組のコイルと逆になるように構成した。この
場合,環状コイルを形成して,その両先端部を相互に所
定間隔を隔てて平行,かつ交互に組合わされるようにし
てM対の極歯を設け,前記コイルに電流を供給すること
によって,該極歯が互いに異極性に磁化されるように形
成して,それぞれを回転子軸に平行して縦列に配置して
構成した3組の固定子と,この固定子の内部に前記極歯
に対しラジアル方向に所定間隔を隔てて回転自在に軸支
され,その表面に計2M個の磁極をN,S交互に着磁し
た円筒状の回転子とを設け,前記3組の各相コイルは各
々の巻終わり端を短絡したスター結線又は巻始め端と他
相の巻終わり端を順次環状に結線し,その接続部を入力
端子とするデルタ結線の3端子入力方式とし,2相励磁
時,励磁される2組のコイルにそれぞれ発生する回転子
軸に平行な磁束の向きが常に逆方向としたとき,互いに
隣接する2相の隣接する出力軸側極歯と反出力軸側極歯
を回転子表面に着磁した磁極を基準にして,電気角で6
0度(機械角で60度/M)順次偏位させるか,上記3
組の固定子極歯の隣接する2相の隣接する出力軸側極歯
及び反出力軸側極歯と,反出力軸側極歯及び出力軸側極
歯とをそれぞれ同位置とし,回転子の磁極を固定子各相
極歯に対し電気角で60度(機械角で60度/M)順次
偏位させるように構成しても良い。また,これらの構成
において,3組の固定子それぞれに設けた各隣接する1
対の極歯は,機械角で(180度/M)の基準形成ピッ
チに対して,交互に下記式を満足する電気角θ度偏位さ
せて形成することが望ましい。 0≦θ≦36(度)
【0014】
【作用】本発明は,上述のように環状コイル式3相クロ
−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タを構成し,ま
た,そのコイルをスタ−結線又はデルタ結線に接続した
ので,単純な構造の環状コイルと,プレス加工で実現可
能なクロ−ポ−ル形極歯とを備えた固定子と,フェライ
ト磁石等の円筒形磁石によって形成できる回転子によっ
て構成された安価な構造のモ−タを使用して,スタ−結
線,又はデルタ結線の接続による3端子駆動による安価
な駆動用のスイッチング回路が形成できる。3組の固定
子それぞれに設けた極歯を,機械角で(180/M)度
の基準形成ピッチに対して,電気角で交互に0度ないし
36度の所定角度偏位させて形成すると所望されるトル
クを出力するとともに回転振動が低減される。
【0015】
【実施例】本発明に基づく環状コイル式3相クローポー
ル式永久磁石ステッピングモータ(以下モータと略記す
る)の実施例を図を参照して、請求項1記載の発明及び
請求項2記載の発明の順に詳細に説明する。なお、請求
項3記載の発明は後述する(1)式を充足する構成なの
で各実施例に関連するものである。 実施例1: 図1は本発明に基づく実施例1に説明するモータ例の断
面図を,図2は図1に示すモータの一部をカットし,さ
らに一部を展開展長した斜視図を示している。図1にお
いては,図9,図11,図12によって説明した従来例
に相当する機能は同一の符号を使用している。ただし,
図の配置方向は90度ずらしている。図1,図2におい
て,モータ1の本体部は固定子10と回転子20によっ
て構成されている。固定子10は,それぞれが固定子相
を形成する3組の単位固定子11,12,13から成り
たっていて,第1の単位固定子11はその両先端部を相
互に所定間隔を隔てて平行,かつ交互に組合わされるよ
うにしてM対の極歯11a,11bを設け,内部に環状
コイル11cをボビン11dに巻き込んで環状に形成し
ている。第2の単位固定子12は第1の単位固定子11
と同様,その両先端部を相互に所定間隔を隔てて平行,
かつ交互に組合わされるようにしてM対の極歯12a,
12bを設け,その内部に環状コイル12cをボビン1
2dに巻き込んで環状に形成している。また,第3の単
位固定子13も同様にその両先端部を相互に所定間隔を
隔てて平行,かつ交互に組合わされるようにしてM対の
極歯13a,13bを設け,その内部に環状コイル13
cをボビン13dに巻き込んで環状に形成している。上
述した各環状コイル11c,12c,13cはいずれも
同一方向に巻かれている。
【0016】また,第1の単位固定子11に設けたM対
の極歯11a,11bを形成する間隔は,機械角で(1
80/M)度の機械的基準形成ピッチ,即ち,1対2個
の極歯の配列を電気角360度を1ピッチとして,各極
歯の電気磁気的基準間隔である(1/2)ピッチの電気
角180度に対して図2に示すように交互に(180−
θ)度と(180+θ)度に偏位させて形成している。
上述した角度θ度は詳細を後述するように,そのモ−タ
の仕様,例えばモ−タの出力トルクと回転時の振動を抑
制する条件等の設計条件に対応して下記(1)式を満足
するように設定する。 0≦θ≦36(度)・・・・・・(1)
【0017】第2の単位固定子12に設けたM対の極歯
12a,12bおよび第3の単位固定子13に設けたM
対の極歯13a,13bもそれぞれ第1の単位固定子1
1に設けたM対の極歯11a,11bと同一の配置関
係,即ち,各極歯の基準間隔である電気角180度に対
して(1)式を満足するように形成している。さらに,
第1の単位固定子11に設けた極歯11aと,第2の単
位固定子12に設けた極歯12aとは電気角で60度偏
位させ,第2の単位固定子12に設けた極歯12aと,
第3の単位固定子13に設けた極歯13aとは電気角で
60度偏位させて構成している。
【0018】3組の単位固定子は,上述した条件を満足
すれば各単位固定子のヨ−クを個別に形成し並べて固定
しても,一体のヨ−ク内に適切に構成しても良い。図
1,図2においては,例えば磁性鉄板をプレス等で打抜
き,さらに折曲げて両端部に極歯11a,13bを設け
て成形したヨ−ク10aの内部に,各固定子の機能を分
離する,例えば磁性鉄板をプレス等で打抜き,さらに折
曲げて前述した極歯をそれぞれに形成した中間部材10
b,10c,10d,10eを設けて構成した状態を示
している。なおこれらの極歯構造は前述のように,クロ
−ポ−ルと呼ばれている。
【0019】上述した固定子10の内部空間に設けられ
た回転子20は,回転軸21が固定子10の中央両端に
構成した軸受22a,22bによって回転自在に軸支さ
れている。回転軸21には中子23を介して表面を上述
した固定子の極歯の形成機械角度に対応する所定ピッチ
でM対のN極とS極を交互に着磁した円筒磁石24が構
成されている。
【0020】第1の単位固定子(以下固定子と略記す
る)11の環状コイル(以下コイルと略記する)11c
の巻終わり部と第2の固定子12のコイル12cの巻
始め部Vおよび第3の固定子13のコイル13cの巻終
わり部は相互に接続し,第1の固定子11のコイル1
1cの巻始め部Uと第2の固定子12のコイル12cの
巻終わり部および第3の固定子13のコイル13cの
巻始め部Wはそれぞれ電流の入力線として引出されてい
る。即ち,このモ−タ1の各コイルはスタ−結線に接続
しているが,従来の技術で図9によって示したように各
コイルの巻終わり部を接続したスタ−結線の
接続とは相違し,3端子入力による駆動を可能にするた
めに,一つのコイルを逆接続にしている。即ち,本実施
例では,第2の固定子12のコイル12cの巻始め部V
を他の第1及び第3の固定子11,13の各コイル11
c,13cの各巻終わり部に接続されている。
【0021】次に,このモ−タ1の電流供給の実施例1
を図3,図4によって説明する。図3にはモ−タ1の電
流供給回路例を示していて図3における要素機能の符号
は上述した図1,図2と共通である。また各コイルの端
子部の横に記した丸印はそのコイルの巻始め部を示して
いる。図3において,第1の固定子11のコイル11c
の巻始め部Uの引出し線は所定の電源回路Bとグランド
Gとの間に直列に接続したスイッチング素子T1とT2と
の接続点に接続されている。同様に,第2の固定子12
のコイル12cの巻終わり部の引出し線は所定の電源
回路BとグランドG間に直列に接続したスイッチング素
子T3とT4との接続点に接続され,第3の固定子13の
コイル13cの巻始め部Wの引出し線は所定の電源回路
BとグランドG間に直列に接続したスイッチング素子T
5とT6との接続点に接続されている。上述のスイッチン
グ素子はトランジスタ又はサイリスタのような半導体を
使用し,それぞれの制御回路はその素子の特性に対応し
て構成するが,図示は省略している。
【0022】今,第1の固定子11のコイル11cの巻
始め部Uに接続するスイッチング素子T1と第2の固定
子12のコイル12cの巻終わり部に接続するスイッ
チング素子T4を導通すると,第1の固定子11のコイ
ル11cと第2の固定子12のコイル12cには図3に
記入した矢印のように電流が流れ,第1の固定子11の
極歯11aはN極に,極歯11bはS極に,第2の固定
子12の極歯12aはN極に,極歯12bはS極にそれ
ぞれ励磁される。従って,回転子20は回転して円筒磁
石24の磁極が図3に示す位置で静止する。
【0023】図4に各スイッチング素子を導通する順序
例,図5に各スイッチング素子が導通されて各コイルに
通電され固定子の各極歯が励磁されることによって回転
子が回転する状況を示している。図4の横方向に示す欄
には各スイッチング素子の符号を示し,縦方向には各ス
イッチング素子を導通する時間的順序を番号で示し,縦
横交点の欄に丸印を記すスイッチング素子が縦方向の番
号順で順次導通されることを示している。即ち,例え
ば,最上段の番号1においては,前述したように第1の
固定子11のコイル11cに接続するスイッチング素子
T1と第2の固定子12のコイル12cに接続するスイ
ッチング素子T4が導通されるタイミングを示してい
る。
【0024】図5は図4に示すように順次各固定子の極
歯が励磁され,回転子の磁極が吸引される位置を示して
いる。各固定子のコイルは図3,図4によって示したよ
うに2個の固定子が組合わされて励磁されるが,説明の
便宜上図5には1個の固定子のみが励磁された状態を示
している。図5は上段から順次,(1)は第1の固定子
11が励磁された状態,(2)は第2の固定子12が励
磁された状態,(3)は第3の固定子13が励磁された
状態,(4)は第1の固定子11が逆方向に励磁された
状態,即ち,第1の固定子のコイル11cに逆方向に通
電された状態,(5)は第2の固定子12が逆方向に励
磁された状態,(6)は第3の固定子13が逆方向に励
磁された状態をそれぞれ示めしている。各状態におい
て,上段は固定子の励磁された極歯の極性を記し,下段
には励磁された固定子によって吸引された回転子の磁極
位置を示している。また,各極歯の相互の関係位置を電
気角で記している。即ち,前述したように,各固定子の
極歯の配置は電気角の1/2ピッチである180度を基
準にして交互に(180−θ)度と(180+θ)度に
形成している。また,各固定子の極歯関係位置は相互に
60度の電気角偏位させている。回転子の各磁極の異極
間のピッチは電気角で180度である。前述したように
各固定子に設けた極歯の対数をMとして,電気角の18
0度は機械角の(180/M)度に対応する。
【0025】前述したように,例えば,第1の固定子1
1と第2の固定子12が同時に励磁されると,回転子2
0のS極は第1の固定子11に形成されるN極と第2の
固定子12に形成されるN極の中間位置に吸引され,静
止する。従って,図4によって前述したように各スイッ
チング素子を順次導通して各コイルを順次通電すること
により,各固定子の極歯に形成される磁極が順次移動し
て回転子の磁極を吸引し,回転させる。即ち,図4に示
すように最上段の番号1から下段に向けて丸印を記した
スイッチング素子を,このモ−タ1を回転させる回転速
度に対応する切換速度で順次導通することによって各コ
イルが順次通電されることにより,各固定子の極歯に形
成される磁極が切換速度で移動し,回転子20の静止位
置が連続的に変化し,モ−タ1は回転する。
【0026】次に,前述したように固定子の極歯の配置
間隔を交互に(180−θ)度と(180+θ)度偏位
させた場合の働きを説明する。3相永久磁石ステッピン
グモ−タのギャップパ−ミアンスP(θ)は奇数次のみ
の高調波成分で次の(2)式のように表すことができ
る。 P(θ)=P0(K1sinθ+K3sin3θ+K5si
n5θ+K7sin7θ)・・・・・・(2) (2)式においてP0,K1,K3,K5,K7はそれぞれ
定数である。また,トルクTは次の(3)式によって得
られる。 T=KiP(θ)・・・・・(3) (3)式においてKは定数であり,iは励磁電流であ
る。励磁電流iが次の(4a)式,(4b)式,(4
c)式を満足する3相平衡電流(例えば,マイクロステ
ップの高分割によって形成される等)であるとし,
(2)式,(4a)式,(4b)式,(4c)式を
(3)式に代入して整理すると次の(5)式が得られ
る。 iU=Isin(ωt)・・・・・・・・・・・・・(4a) iV=Isin〔(ωt−(2π/3)〕・・・・・(4b) iW=Isin〔(ωt−(4π/3)〕・・・・・(4c) T=(3/2)KIP0{K1cos(θ−ωt)−K5
cos(5θ+ωt)+K7cos(7θ−ωt)・・
・・・・・・・・・・(5) (5)式における第1項は基本波であり負荷を駆動する
トルクであるが,定数K5のかかる第2項と,定数K7
かかる第3項とは振動を誘起するトルクであって,第2
項と第3項の存在は振動騒音の原因となる。一般に,高
調波の次数が高くなると,その振幅は小さくなり,K5
>K7なので第2項の方が第3項よりも大きい成分値に
なっている。(5)式においては,(2)式に含まれて
いた第3次高調波は,含まれていない。
【0027】ところで,図5の(1)に示す条件でパ−
ミアンスの第5次成分を求めると,1極歯の第5次高調
波パ−ミアンスP5は次の(6)式によって表わされ
る。 P5=K′cos5(θ0/2)・・・・・・・・・(6) (6)式においてK′は定数であって,θ0は実施例の
説明で述べた前述の(1)式で与えられる各極歯の偏位
角θの設定角度である。(6)式においてθ0=36度
とすると,(6)式は0になって振動の原因になる第5
次の高調波成分が消去される。同様に,θ0=25.9
度とすると,振動の原因になる第7次のパ−ミアンスが
0になる。即ち,実施例1で前述した固定子の極歯の配
置に設定する偏位角度θを36度又は25.9度にする
とモ−タ1は低振動になる。従って,第3次高調波が現
れる2相モ−タ等において,上述した設定角度θ0を6
0度に設定する必要があるが,3相モ−タにおいては,
固定子それぞれに設けたM対の極歯の配置間隙を,機械
角で(180/M)度の基準形成ピッチに対して電気角
で36度以下の適切な偏位値に設定することによって振
動の少ない適切なトルクを出力するモ−タが得られる。
即ち,前述した(5)式の第1項に示すように設定角度
θ0が小さいほど基本波パ−ミアンスを大きくして大き
なトルクを得ることができる。
【0028】実施例2:次に,上述した図1,図2に示
したモ−タ例の各コイルをデルタ結線に接続した実施例
2を図6,図7によって説明する。実施例2は図1,図
2に示したモ−タ1と同一構造のモ−タにおいて,図3
に示したスタ−結線接続をデルタ結線接続に変換したも
のである。従って,モ−タ1の電流供給回路例を示す図
6は前述した図3に対応させて同一の符号を使用し,各
コイルに電流を供給するための各スイッチング素子を導
通する順序を示す図7は前述した図4に対応して示して
いる。図6において,第1の固定子11のコイル11c
の巻始め部Uの引出し線と第2の固定子12のコイル1
2cの巻始め部Vの引出し線は相互に接続して所定の電
源回路BとグランドG間に直列に接続したスイッチング
素子T1とT2との接続点に接続されている。同様に,第
1の固定子11のコイル11cの巻終わり部の引出し
線と第3の固定子13のコイル13cの巻始め部Wの引
出線とは相互に接続して所定の電源回路BとグランドG
間に直列に接続したスイッチング素子T3とT4との接続
点に接続されており,第2の固定子12のコイル12c
の巻終わり部の引出し線と第3の固定子13のコイル
13cの巻終わり部の引出し線とは相互に接続して所
定の電源回路BとグランドG間に直列に接続したスイッ
チング素子T5とT6との接続点に接続されている。
【0029】図6に示す接続において,図7に示す順序
で各スイッチング素子を導通することによりモ−タ1は
実施例1と同様に回転する。即ち,例えば,図7の最上
段に示すように,3個のスイッチング素子T1,T4,T
6を導通すると,第1の固定子11のコイル11cと第
2の固定子12のコイル12cには図6に記入した矢印
のように電流が流れて,第1の固定子11の極歯11a
はN極に,極歯11bはS極に,第2の固定子12の極
歯12aはN極に,極歯12bはS極にそれぞれ励磁さ
れる。従って,回転子20は回転して円筒磁石24の磁
極が図6に示す位置で静止する。従って,図7に示すよ
うに最上段の番号1から下段に向けて丸印を記したスイ
ッチング素子を,このモ−タ1を回転させる回転速度に
対応する切換速度で順次導通することによって各コイル
が順次通電されることにより,各固定子の極歯に形成さ
れる磁極が切換速度で移動し,前述した回転子20の静
止位置が連続的に変化し,モ−タ1は回転する。
【0030】実施例3: 実施例1および実施例2におけるモータの構造は,図2
に示したように回転子の各磁極が回転子の回転軸に平行
に形成され,3個の固定子の各極歯は回転子の磁極を基
準にして相互に60度偏位させて形成されている。本実
施例3は,図8に示すように,3個の固定子の各極歯は
偏位させないで同一位置にくるように構成し,回転子の
磁極が固定子の極歯に対して基準位置で60度ずつ偏位
するようにスキューさせて形成している。図8に示す要
素機能で図2と同一又は相当の要素機能は同一の符号を
使用している。即ち,図8において,実施例3のモータ
1Aは固定子10Aと回転子20Aによって構成され,
固定子10Aは3個の単位固定子11A,12A,13
Aから成りたっていて,第1の単位固定子11Aにはク
ローポールを形成するM対の極歯11Aa,11Abを
設け,内部に環状コイル11cを巻き込んで環状に形成
している。同様に,第2の単位固定子12Aは第1の単
位固定子11Aと同様,M対の極歯12Aa,12Ab
を設け,その内部に環状コイル12cを巻き込んで環状
に形成しており,第3の単位固定子13AはM対の極歯
13Aa,13Abを設け,その内部に環状コイル13
cを巻き込んで環状に形成している。
【0031】第1の単位固定子11Aに設けた各極歯,
第2の単位固定子12Aに設けた各極歯,第3の単位固
定子13Aに設けた各極歯はそれぞれこのモ−タ1Aの
軸方向に向けて同一位置にくるように構成されている。
また,各単位固定子に設けたM対の極歯を形成する間隔
は,機械角で(180/M)度の機械的基準形成ピッチ
(電気角で180度)に対して電気角で,交互に(18
0−θ)度と(180+θ)度に偏位させて形成してい
る。上述した角度θ度は,実施例1,実施例2と同様,
前記(1)式を満足するように設定する。
【0032】上述した固定子10Aの内部空間に設けら
れた回転子20Aの回転軸21には中子23を介して,
表面を固定子の極歯の形成機械角度に対応する所定ピッ
チでN極とS極を交互に着磁した円筒磁石24Aが構成
されている。回転子の磁極は単位固定子11A,12
A,13Aの各極歯に対する位置で電気角で60度ずつ
偏位させるか,それと等価になるようスキュ−させて形
成している。
【0033】上述した構造のモ−タ1Aは,図3又は図
6に示したのと同様に各コイルとコイルに通電するスイ
ッチング素子の回路を構成し,図4又は図6に示したよ
うに各スイッチング素子を順次導通することによって実
施例1,実施例2と同様に回転する。また,角度θも実
施例1,又は実施例2と同様に適宜選択することによっ
て実施例1,又は実施例2と同様の動作特性が得られ
る。
【0034】上述した各実施例の説明は,本発明に基づ
く基本構成を記したものであって,上述した技術思想を
適用して任意適切に応用改変しても良いことは当然であ
る。例えば,実施例1と実施例2は回転子の各磁極を回
転子の回転軸に平行に形成して,3個の固定子の各極歯
は回転子の磁極を基準にして相互に60度偏位させるよ
うにし,実施例3では3個の固定子の各極歯は偏位させ
ないで同一位置にくるように構成し,回転子の磁極が固
定子の極歯に対して基準位置で60度偏位するように説
明したが,回転子の各磁極が回転子の回転軸に対して所
定角度で傾斜するようにスキュ−させ,3個の固定子の
各極歯は回転子のスキュ−された磁極を基準にして相互
に60度偏位させるように形成するようにしても良い。
また,回転子の磁極は固定子の極歯位置に対応させて,
スキュ−ではなく回転軸に平行な3個の磁極に分割して
形成するようにしても良い。また,各コイルとスイッチ
ング回路との接続とスイッチング順序の設定によって,
スタ−・デルタ結線で3相励磁,又は2相−3相励磁で
駆動することも可能である。
【0035】実施例4: 実施例1及び実施例2によって説明した請求項1記載の
発明においては、図1に示すような結線による3端子駆
動方式のステッピングモータの内部は,図2に示すよう
に構成されていると説明したが,これと同等の効果が得
られる、請求項2記載の発明の実施例4を説明する。本
実施例の構成の図示は省略するが,図2を用いてその構
成を説明すると,同図において、点線で12a′,12
b′と記すように、単位固定子12の極歯12aと極歯
12bの位置を入れ替え,単位固定子11,13の固定
子の方は図2のままとするものである。即ち,図2に示
す実施例1のものでは,極歯12aは極歯11aに対し
60度偏位しているが,本実施例のものでは極歯12
a′に対し極歯11bを60度偏位させるようにしたも
のであり,従って極歯13aに対し極歯12b′も60
度偏位することになる。このとき,極歯11aと12
a′,極歯12a′と13aとは夫々120度偏位して
いることになる。この場合は,図1に示したような単位
固定子12のコイルであるV相を逆に結線(U相,W相
の巻終わりとV相の巻始めを短絡)をしなくてもよく,
普通のスター結線である各相の巻終わり同士を短絡し,
各相の巻始めを入力端とすればよい。同様に,デルタ結
線も通常の結線である任意の相の巻終わりと次相の巻始
めを順次環状に結合し,その3つの結合点を入力端とす
れば図1〜図8で示した動作が同様に可能となる。図2
において,回転軸21に符号21aを付した出力軸側,
即ち,同図の上側を,出力軸側とすれば,11a,12
a,12a′,13aが各相の出力軸側極歯,11b,
12b,12b′,13bが反出力軸側極歯と呼ぶこと
ができるので,本実施例の構成はこのような表現によっ
て請求項2等で表現されている。
【0036】
【発明の効果】本発明は上述したように構成したので,
次に示すような優れた効果を有する。 環状コイル式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピン
グモ−タにおいて,1つのコイルを他のコイルに対して
巻方向を逆方向に接続するようにしたので,従来のこの
種永久磁石ステッピングモ−タの給電回路のように6回
路設ける必要がなく3回路ですむので,安価に構成でき
るようになった。 本発明を適用する永久磁石ステッピングモ−タが環状
コイル式3相クロ−ポ−ル式のためハイブリッド形ステ
ッピングモ−タ等に比べて安価であり,しかも,駆動回
路の構成が3端子に対応すれば良いので,全体のコスト
が安価に実現できる。 固定子に設ける極歯の基準位置からの偏位角度θを適
切に設定することによって所望されるトルクを得る条件
において低振動にすることができる。 本発明を適用するステッピングモ−タが環状コイル式
3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タであ
り,環状コイル式2相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピ
ングモ−タに比べて,低振動で安価な駆動システムが構
成できる。 本発明を適用するステッピングモ−タが環状コイル式
3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タなの
で,2相機に比べて回転時のトルク変動が小さく,コス
トパ−フォ−マンスの高いアクチェ−タとなり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく環状コイル式3相クロ−ポ−ル
式永久磁石ステッピングモ−タの断面図である。
【図2】本発明に基づく環状コイル式3相クロ−ポ−ル
式永久磁石ステッピングモ−タの構造を説明する実施例
1および2に対応する環状コイル式3相クロ−ポ−ル式
永久磁石ステッピングモ−タの要部を展開して示した斜
視図である。
【図3】図1,図2に示した環状コイル式3相クロ−ポ
−ル式永久磁石ステッピングモ−タのコイルを,スタ−
接続した実施例1における駆動回路の概略回路構成図で
ある。
【図4】図3に示す駆動回路において,この駆動回路を
構成するスイッチング素子の作動順序を示す説明図であ
る。
【図5】図3に示す駆動回路と図4に示す各スイッチン
グ素子の作動順序に対応する,スイッチング素子の作動
によって,回転子の磁極が固定子の極歯に対して移動す
る状況を示す説明図である。
【図6】図1,図2に示した環状コイル式3相クロ−ポ
−ル式永久磁石ステッピングモ−タのコイルをデルタ接
続した実施例2における駆動回路の概略構成図である。
【図7】図6に示す駆動回路において,この駆動回路を
構成するスイッチング素子の作動順序を示す説明図であ
る。
【図8】本発明に基づく実施例3における環状コイル式
3相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッピングモ−タの構造
を説明する環状コイル式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ス
テッピングモ−タの要部を展開して示した斜視図であ
る。
【図9】3相式ハイブリッド形ステッピングモ−タの電
気磁気機能を説明する駆動回路を含む機能説明図であっ
て,同図(A)は駆動回路を含む機能説明図,同図
(B)は同図(A)に示すコイル通電条件の次の通電ス
テップにおける回転子の移動状況を示す機能説明図であ
る。
【図10】図9に示す駆動回路において,この駆動回路
を構成するスイッチング素子の作動順序を示す説明図で
ある。
【図11】環状コイル式3相クロ−ポ−ル式永久磁石ス
テッピングモ−タの略半部縦断正面図に,従来の駆動回
路を合成した環状コイル式3相クロ−ポ−ル式永久磁石
ステッピングモ−タの駆動機能の説明図である。
【図12】環状コイル式2相クロ−ポ−ル式永久磁石ス
テッピングモ−タの略半部縦断正面図に,駆動回路を合
成した環状コイル式2相クロ−ポ−ル式永久磁石ステッ
ピングモ−タの駆動機能の説明図である。
【符号の説明】
1,1A:モータ 10,10A:固定子 11,12,13,11A,12A,13A:単位固定
子 11a,11b,12a,12b,13a,13b,1
1Aa,11Ab ,12a′,12b′, 12Aa,12Ab,13Aa,13Ab:極歯 11c,12c,13c,11Ac,12Ac,13A
c:環状コイル 20,20A:回転子 24,24A:円筒磁石 T1,T2,T3,T4,T5,T6:スイッチング素子

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状コイル(11c,12c,13c)
    を形成して,その両先端部を相互に所定間隔を隔てて平
    行,かつ交互に組合わされるようにしてM対の極歯(1
    1a,11b,12a,12b,13a,13b)を設
    け,前記コイル(11c,12c,13c)に電流を供
    給することによって,該極歯(11a,11b)(12
    a,12b)(13a,13b)が互いに異極性に磁化
    されるように形成して,それぞれを回転子軸(21)に
    平行して縦列に配置して構成した3組の固定子(11,
    12,13)と,この固定子(11,12,13)の内
    部に前記極歯(11a,11b,12a,12b,13
    a,13b)に対しラジアル方向に所定間隔を隔てて回
    転自在に軸支され,その表面に計2M個の磁極をN,S
    交互に着磁した円筒状の回転子(20)とを設け,前記
    3組の各相固定子(11,12,13)の出力軸(21
    a)側に形成した極歯(11a,12a,13a)は回
    転子(20)表面に着磁した磁極(N,S)を基準にし
    て電気角で60度(機械角で60度/M)順次偏位させ
    るか,上記3組の固定子(11,12,13)の各相極
    歯(11a,11b,12a,12b,13a,13
    b)は同位置で回転子(20)の磁極(N,S)を固定
    子各相極歯(11a,11b)(12a,12b)(1
    3a,13b)に対して電気角で60度(機械角で60
    度/M)ずらして構成した環状コイル式3相クローポー
    ル式永久磁石ステッピングモータ(1)をスター結線又
    はデルタ結線の3端子駆動する方式において,前記3組
    の固定子のコイル(11c,12c,13c)のうち
    間に位置する1組のコイル12cの巻方向又は結線方向
    を他の2組のコイルと逆になるように構成したことを特
    徴とする環状コイル式3相クローポール式永久磁石ステ
    ッピングモータ。
  2. 【請求項2】 環状コイル(11c,12c,13c)
    を形成して,その両先端部を相互に所定間隔を隔てて平
    行,かつ交互に組合わされるようにしてM対の極歯(1
    1a,11b,12a′,12b′,13a,13b)
    を設け,前記コイル(11c,12c,13c)に電流
    を供給することによって,該極歯(11a,11b)
    (12a′,12b′)(13a,13b)が互いに異
    極性に磁化されるように形成して,それぞれを回転子軸
    (21)に平行して縦列に配置して構成した3組の固定
    子(11,12,13)と,この固定子(11,12,
    13)の内部に前記極歯(11a,11b,12a′,
    12b′,13a,13b)に対しラジアル方向に所定
    間隔を隔てて回転自在に軸支され,その表面に計2M個
    の磁極をN,S交互に着磁した円筒状の回転子(20)
    とを設け,前記3組の各相コイル(11,12,13)
    は各々の巻終わり端()を短絡したスター結
    線又は巻始め端(U,V,W)と他相の巻終わり端
    )を順次環状に結線し,その接続部を入力
    端子とするデルタ結線の3端子入力方式とし,2相励磁
    時,励磁される2組のコイル(11c,12c又は12
    c,13c又は13c,11c)にそれぞれ発生する回
    転子軸に平行な磁束の向きが常に逆方向としたとき,互
    いに隣接する2相の隣接する出力軸(21a)側極歯
    (12a′又は13a)と反出力軸側極歯(11b又は
    12b′)を回転子表面に着磁した磁極(N,S)を基
    準にして,電気角で60度(機械角で60度/M)順次
    偏位させるか,上記3組の固定子極歯の隣接する2相の
    隣接する出力軸側極歯(11a,13a)及び反出力軸
    側極歯(12b′)と,反出力軸側極歯(11b,13
    b)及び出力軸側極歯(12a′)とをそれぞれ同位置
    とし,回転子(20)の磁極(N,S)を固定子各相極
    歯(11a,11b)(12a′,12b′)(13
    a,13b)に対し電気角で60度(機械角で60度/
    M)順次偏位させたことを特徴とする環状コイル式3相
    クローポール式永久磁石ステッピングモータ。
  3. 【請求項3】 3組の固定子(11,12,13)それ
    ぞれに設けた各隣接する1対の極歯は,機械角で(18
    0度/M)の基準形成ピッチ(180度)に対して,交
    互に下記式を満足する電気角θ度偏位させて形成した請
    求項1又は2に記載の環状コイル式3相クローポール式
    永久磁石ステッピングモータ。0≦θ≦36(度)
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