JP3073395B2 - 表面凹凸模様を有する無機質建材の製造方法 - Google Patents

表面凹凸模様を有する無機質建材の製造方法

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JP3073395B2 JP06135031A JP13503194A JP3073395B2 JP 3073395 B2 JP3073395 B2 JP 3073395B2 JP 06135031 A JP06135031 A JP 06135031A JP 13503194 A JP13503194 A JP 13503194A JP 3073395 B2 JP3073395 B2 JP 3073395B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は表面凹凸模様を有する
無機質建材製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表面凹凸模様を有する無機質建材
の製造方法として、セメント、珪砂などシリカ質原料、
パルプなどの補強繊維その他必要な骨材よりなるセメン
ト配合にメチルセルロース等の押出助剤と必要量の水を
添加してなるいわゆる押出配合材料を混練し、該混練物
を押出成形することにより板状体を成形して型板上に引
取り、その後表面を金型でプレスして表面凹凸模様を付
し、以後金型を取外して養生硬化する製造方法が実施さ
れている。この種の表面凹凸模様を有する無機質建材の
製造方法は、製品表面を金型で圧縮するため、例えば押
出成形直後に模様付けロールによって凹凸模様を付する
方法に比べ、非常にシャープなかつ彫りの深い凹凸模様
が成形できる利点を有し、また、型板で引取った後の搬
送中に金型を被せこの金型をロールにより連続的に圧縮
して凹凸模様を付していくことも可能であるので、平板
プレス法に比べ連続成形が可能で量産に向くといった利
点を有する。
【0003】ところで、上記押出配合は押出助剤の添加
による混練物の増粘によりプレス直後の製品から金型を
脱型するのが非常に面倒となる問題があった。。即ち、
押出成形された直後の製品表面は、添加した押出助剤の
ため、いわば非常にべたべたした状態となり、このよう
な製品表面に金型を当てがいさらにプレスするとセメン
ト混練物が付着し、そのままでは到底スムーズな脱型は
不可能となる。そこで、従来では型板表面及び金型内面
に離型材を塗布すると共に、脱型の際には金型に振動を
与えて脱型の容易化を図っている。
【0004】
【従来技術の問題点】しかしながら、型板及び金型表面
に予め離型剤を塗布するのは、そのための塗布設備を必
要とし、連続塗布にはスプレー噴射が適するが、飛散分
が多く無駄が多いと同時に作業環境も非常に悪くなる欠
点があり、また塗布工程に型板及び金型を迂回させなけ
ればならない分だけ生産性が低下する欠点があった。
【0005】一方、このような離型剤を塗布したにも係
わらず、脱型工程では金型に振動を与える設備が必要で
あり、脱型前に振動を加える時間だけ生産性が低下し、
また振動により金型の耐久性も低下する問題があった。
【0006】さらに、押出助剤はセメント混練物を増粘
させ押出成形時の保形性付与には有効であっても、その
後の金型プレスを実施した際は、混練物の流動性を妨げ
ることになるので、プレス時の賦形性が悪く、このため
かなりの高圧プレス圧を要するといった問題もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記問題点
に鑑み、押出成形において添加が必須とされるメチルセ
ルロースなどの押出助剤の添加にも係わらず、これによ
る金型脱型時の弊害を殆ど解消し、従来の離型剤塗布あ
るいは脱型時の振動付加を完全に省略し得る表面凹凸模
様を有する無機質建材の製造方法を提供することを目的
としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、この発明の表面凹
凸模様を有する無機質建材の製造方法は、セメント、珪
砂等のシリカ分、補強繊維その他必要な骨材よりなるセ
メント配合にメチルセルロース等の押出助剤と必要量の
水を添加してなるいわゆる押出配合において、ポリエー
テル系合成油のうちのポリアルキレングリコール誘導体
を前記押出配合のセメント配合100 重量%に対し、外割
で0.05〜0.3 重量%添加し加水して押出配合を調整し、
該押出配合の混練物を板状に押出成形して型板上に引取
り、その後成形品表面を金型で圧縮することにより凹凸
模様を付し、以後金型を取外して養生硬化することを特
徴とするものである。
【0009】
【作用】この発明は、いわゆる押出配合を前提とし、セ
メント35〜45重量%、珪砂などシリカ質原料35〜45重量
%、パルプなど補強繊維 3〜8 重量%、骨材10〜18重量
%からなるセメント配合 100重量%に対し、外割で押出
助剤 0.8重量%及び50〜55重量%の水を加えた押出配合
を前提条件とする。
【0010】この発明は、上記押出配合において、セメ
ント配合 100重量%に対しポリエーテル系合成油のうち
のポリアルキレングリコール誘導体を前記押出配合のセ
メント配合100 重量%に対し、外割で0.05〜0.3 重量%
添加した上で押出配合を調整することを特徴点とする。
【0011】このようにポリエーテル系合成油のうちの
ポリアルキレングリコール誘導体を添加するのは、本発
明者の試験研究の結果見出された現象を利用したもの
で、押出助剤の滑性、流動性を低下させることなく粘性
を低下させ、この添加により型板又は金型への離型剤を
塗布することなく、また振動を与えることなく脱型離型
を可能とするためである。
【0012】このポリエーテル系合成油のうちのポリア
ルキレングリコール誘導体の添加量をセメント配合 100
重量%に対して外割で0.05〜0.3 重量%の範囲とするの
は、0.05重量%より少ないと、脱型離型に対する効果が
少なく、また0.3 重量%より多くすると混練物の流動性
が良くなりすぎ、この結果押出成形時の保形性が悪くな
る弊害が生じるからである。
【0013】そして、このように調整した押出配合を混
練し、該混練物を板状に押出成形して型板上に引取り、
その後表面を金型で、例えば、表面に金型を被せ搬送し
つつロールで圧縮するなどして凹凸模様を付した場合、
以後金型を取外す際には、ポリエーテル系合成油による
粘性低下の効果により振動などを殆ど与えなくても容易
に脱型ができる。
【0014】
【実施例】次にこの発明の実施例を説明する。
【0015】〔実施例1〜3〕セメント40重量%、珪石
粉40重量%、パルプ 5重量%、骨材15重量%のセメント
配合の合計 100重量%に対し、外割で押出助剤としてメ
チルセルロース 0.7重量%水50〜55重量%を基本配合と
したものに対し、前記セメント配合100 重量%に対しポ
リエーテル系合成油のうちのポリアルキレングリコール
誘導体として、日本油脂株式会社製、商品名ニッサン・
ユニルーブ50M-26 を、表1に示すように添加し、この
混練物を厚さ12mm、幅45cm、長さ90cmの板状体を押出成
形し、これを型板に受け、さらにその上に金型をのせ
て、ロールで圧縮し、その後金型を取外し前記型板上に
乗せたまま自然養生後オートクレーブ養生を行い、縦横
に100mm ピッチで深さ5mm、幅10mmの目地状溝を表面凹
凸模様とする試験板を得た。
【0016】〔比較例1〜3〕セメント40重量%、珪石
粉40重量%、パルプ 5重量%、骨材15重量%の合計100
重量%に対し、外割で押出助剤としてメチルセルロース
0.5〜0.7 重量%、水50〜55重量%の配合としたもの及
びメチルセルロース0.7 重量%及びポリエーテル系合成
油のうちのポリアルキレングリコール誘導体として、日
本油脂株式会社製、商品名ニッサン・ユニルーブ50M-2
6 を、0.5 重量%添加した混練物により実施例と同様に
表面模様を有する試験板を得た。
【0017】実施例及び比較例について、押出成形時の
押出性、プレス後の脱型性、プレス時の成形性を試験し
たところ表1下欄に示す結果となった。
【0018】
【表1】
【0019】表1において、押出性は成形口金から吐出
後型板に引取るまでの間に、押出製品表面に亀裂やささ
くれなどの異常が見られるか否かを目視により試験した
もので、評価の○は表面平滑で全く異常なし、△は吐出
後引取コンベヤへ引取る時又は型板に引取る時のみに端
部に亀裂が発生したもの、×は吐出後に表面に亀裂やさ
さくれなどの異常が明瞭に観察されたものを示す。
【0020】同じくプレス後脱型性は、金型を外す際の
容易性を目視により観察したものであって、評価の○は
金型に離型剤を全く塗布せず、かつ振動も与えずに脱型
した時、金型内面に混練物の付着が全くなかったもの、
△は同じ条件で金型を脱型するには僅かな振動を要した
もの、×は金型に離型剤を塗布し、かつ振動を与えたに
も係わらず脱型が容易でなかったものを示す。
【0021】同じくプレス成形性は、彫りの深い凹凸模
様が付されたか否か、及び製品平坦部に亀裂等の異常が
ないかどうかを目視により観察したものであって、評価
の○は彫りの深い凹凸模様が付され、かつ平坦部に亀裂
等の異常が全くなかったもの、△は平坦部に僅かな亀裂
が観察されたもの、×は凹凸模様に「す」がありかつ平
坦部にも多数の亀裂が見られたものを示す。
【0022】表1より明らかなように、実施例1〜3は
メチルセルロースの添加量はそのままであるのに係わら
ず、脱型性はもとより成形性も良好であった。これに対
して比較例1は押出性は特に問題はないものの、プレス
後の脱型性が非常に悪く、またこれを改善しようとして
比較例2のようにメチルセルロースの添加量を低減して
も押出性を悪くするだけで脱型性は全く改良されなかっ
た。ただし、比較例3のようにポリエーテル系合成油で
あるポリアルキレングリコール誘導体の添加量をあまり
多くすると混練物の粘性が減りすぎ、プレス成形性やプ
レス後の脱型性は良くても押出性が悪くなり、この時に
生じた亀裂などがプレス後も残ることが観察された。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の方法に
よれば、押出成形される混練物の粘性が低減するため、
プレス後の脱型が非常に容易となり、従来必要としてい
た離型剤の塗布や振動などが全く不要となる。さらに、
混練物の粘性の低下によって相対的に流動性が向上し、
プレス時の成形性、例えば彫りの深いシャープな凹凸模
様付けが容易となった。また、平板ロールプレス成形で
は比較的高いプレス圧を要していたが、混練物の流動性
改良によりそれより低いプレス圧であっても彫りの深い
シャープな凹凸模様付けが可能となるなど種々の効果を
有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 24:32 24:38) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B28B 3/20 B28B 3/02 C04B 24/32 C04B 24:38

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント、珪砂等のシリカ分、補強繊維
    その他必要な骨材よりなるセメント配合にメチルセルロ
    ース等の押出助剤と必要量の水を添加してなるいわゆる
    押出配合において、ポリエーテル系合成油のうちのポリ
    アルキレングリコール誘導体を前記押出配合のセメント
    配合100 重量%に対し、外割で0.05〜0.3 重量%添加し
    加水して押出配合を調整し、該押出配合の混練物を板状
    に押出成形して型板上に引取り、その後成形品表面を金
    型で圧縮することにより凹凸模様を付し、以後金型を取
    外して養生硬化することを特徴とする表面凹凸模様を有
    する無機質建材の製造方法。
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