JP2000127129A - セメント製品の成形方法 - Google Patents

セメント製品の成形方法

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JP2000127129A
JP2000127129A JP10307237A JP30723798A JP2000127129A JP 2000127129 A JP2000127129 A JP 2000127129A JP 10307237 A JP10307237 A JP 10307237A JP 30723798 A JP30723798 A JP 30723798A JP 2000127129 A JP2000127129 A JP 2000127129A
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Japan
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powder
molding
cement
extruded
product
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JP10307237A
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Hirokazu Matsumoto
浩和 松本
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Inax Corp
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Inax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメント質押出し成形体の表面に深くシャー
プな凹凸模様を低コストで形成でき、しかも各種の製品
の成形に適用することができるセメント製品の成形方法
を提供することを目的とする。 【解決手段】 押出成形機1に原料が供給され、その口
金1aから押出し成形物2が押出される。この押し出し
成形物2が切断装置3によって所要長さに切断されて押
出成形体4とされる。この押出成形体4の上面に粉体フ
ィーダ5から粉体6が供給され、押出成形体4の上面に
該粉体6がほぼ均一厚さの層状に形成される。この押出
成形体4をプレス装置7に導入してプレスした後、養生
及びオートクレーブ固化工程に送る。粉体としては各種
無機粉体、例えばセメント粉体、前記押出し成形体の水
以外の調合組成物、もしくはセメント製品製造過程で産
出する各種廃棄物(例えば不合格品を粉砕した粉砕物・
集塵ダストなどの乾燥粉体)が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋根材・外壁材・
内装材等に用いられるセメント製品の成形方法に関し、
詳しくはセメント質押出し成形体の表面に深くシャープ
な凹凸模様を付与するセメント製品の成形方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のセメント製品の製造方法として一
般的に用いられる方法として押出し成形がある。この成
形方法では、押出し成形機の口金形状を変えることによ
り表面に凹凸模様をつけることが一般に行われる。
【0003】この方法には断面形状が同じ連続した模様
しか成形できないという欠点がある。この欠点を補うた
めに、凹凸ロールを押出し成形体に押し付けて表面に凹
凸模様を付与する方法、もしくは押出し成形体をプレス
成形して表面に凹凸模様を付与する方法が行われてい
る。
【0004】特公平8−18318号公報には、成形用
型を通気性材料で構成し、離型の際にこの通気性材料を
通して離型剤と共に空気を供給し、離型を容易にする方
法が記載されている。
【0005】特開平7−171815号公報には、深い
凹凸模様をプレスするために、上型の凹面に脱気用通気
孔を設けた型構造が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】凹凸ロールを押出し成
形体表面に押し付ける方法では、ロールの凹凸の接触面
積の違いによる原料の部分的な逃げの現象により、模様
が歪んだり、模様の直線性が得られないなどの欠点によ
り、模様の深さとシャープさに限界がある。また、押出
し成形体をプレス成形する場合も、凹凸模様の深さが深
くなると、上型の凹部と押出し成形体の間に空気が閉じ
込められやすくなり、深い凹凸模様を付けようとしても
角が丸みを帯びたものしか得られないなどの問題点があ
った。
【0007】上記の特公平8−18318号公報の方法
にあっては、通気性材料に離型剤を注入するところか
ら、離型剤を成形体の表面にのみ塗布する通常の場合の
離型剤の使用量に比べ離型剤の消費量が多く、コストア
ップの要因となる。また、同号公報の実施例では50回
までの成形試験結果しか記載されていないが、実生産を
考えた場合、50回ではコスト的にみて現実的ではな
く、少なくとも1000回以上の成形枚数は必要であ
る。
【0008】上記の特開平7−171875号公報の場
合は、上型凹部に脱気用通気孔として金網を取りつける
構造となるため、製品面の凸部は金網面となる。このた
め石面などの自然な表情を表現することが不可能であ
り、応用できる製品面状が限定される欠点を有する。
【0009】本発明は、上記の従来技術の問題点を解決
し、セメント質押出し成形体の表面に深くシャープな凹
凸模様を低コストで形成でき、しかも各種の製品の成形
に適用することができるセメント製品の成形方法を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のセメント製品の
成形方法は、セメント質組成物からなる混練物を押出し
成形し、その後プレス成形により表面に凹凸模様を形成
する方法において、プレス前の押出し成形体の表面に、
無機粉体(例えば、セメント粉体、前記押出し成形体の
調合組成物の内、水を除いた調合組成物及びセメント製
品製造過程で生じる廃棄物の粉体の少なくとも1種の粉
体)を付着させた後プレスすることを特徴とするもので
ある。
【0011】かかる本発明方法に従ってプレス前の押出
し成形体の表面に無機粉体を塗布した時の効果と作用は
次の通りである。
【0012】(1) 上型の材質が通気性材料で構成さ
れる場合 水と粘土などの無機質原料を混ぜて混練される押出し成
形板などの混練混合物を、表面の意匠部を形成する型材
質を通気性材料で構成しプレスする方法は、湿式プレス
成形法として茶碗・植木鉢・碍子などの陶磁器業界では
昔から用いられている方法である。
【0013】この型材質を通気性材料とする理由は、プ
レスの際に、生板と型との間に発生する空気たまりが通
気性材料を通じて型外に放出され、型の細部の凹凸模様
が容易に被加圧体に形成されるためである。通気性材質
の代表的なものに、石膏・多孔質樹脂・多孔質金属など
が挙げられる。このうち最も一般的に用いられるのが石
膏型である。
【0014】石膏型の場合、離型剤として水が用いら
れ、製品の脱型の場合には空気と水が通気性材料表面か
ら放出され、製品の脱型が行われる。
【0015】しかしこの方法をセメント製品に応用した
場合、離型の際に型から放出される水が原因と考えられ
る、押出し成形体の保形性の悪化がみられる。また数回
の成形で型の目詰まりが原因の材料の型への付着が生じ
る問題がある。
【0016】この改良として、水以外の灯油系の離型剤
を通気性材料から放出し、離型性を向上する試みがなさ
れている。しかしこの場合も水に比べ数十回の成形での
離型性の良化が期待されるのみで限界があった。本発明
ではプレス前の押出し成形体表面に無機粉体を付着させ
ることにより、上記の離型剤の使用は一切不要になる。
また型の目詰まりが原因の材料の付着もみられなくなり
例えば1000回以上の多数回の成形が可能となる。
【0017】また、型の目詰まりがしにくくなる理由
は、材料と型の接触部に水その他の溶液物質が存在しな
いことにより、通気性材料の微細な孔に材料粉体が進入
しにくくなるためであると推察される。
【0018】(2) 上型材質が非通気性材料で構成さ
れる場合 非通気性材料としては、鉄などの金属型が挙げられる。
前記の通り、非通気材料で押出し成形体をプレスした場
合、凹凸模様が深くなると、上型の凹部と押出し成形体
に空気が閉じ込められやすくなる問題点があった。これ
に対し本発明に従ってプレス前の押出し成形体表面に無
機粉体を塗布することによりプレスの際に表面の粉体層
を通じて空気が排出されるためと考えられるようにな
り、表面の微細な凹凸模様のプレスが可能となる。
【0019】表面に塗布する無機粉体として、セメント
製品製造過程で産出する各種廃棄物、例えば不合格品を
粉砕した粉砕粉、集塵ダストなどの乾燥粉体を使用すれ
ば、産業廃棄物の削減にも効果がある。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は実施の形態に係るセメント
製品の成形方法の説明図であり、押出成形機1に原料が
供給され、その口金1aから押出し成形物2が押出され
る。この押し出し成形物2が切断装置3によって所要長
さに切断されて押出成形体4とされる。この押出成形体
4の上面に粉体フィーダ5から粉体6が供給され、押出
成形体4の上面に該粉体6がほぼ均一厚さの層状に形成
される。この粉体5の付着量は5〜5000g/m2
くに10〜500g/m2程度が好適である。
【0021】この押出成形体4をプレス装置7に導入し
てプレスした後、養生及びオートクレーブ硬化工程に送
る。
【0022】本発明において、セメント質組成物として
はセメント又は消石灰等の石灰質原料を主体とし、これ
にケイ酸質原料例えばケイソウ土、シラス、珪砂等の天
然原料又はフライアッシュ、スラグ、各種工業副産物等
の人工原料などのケイ酸質骨材成分や、必要に応じパル
プや有機・無機繊維等の繊維を配合したものが好適であ
るが、要するに水硬性物質を主体として含んでいればよ
く、これに限定されるものではない。
【0023】セメントとしては、ポルトランドセメント
あるいはこれと同等のセメントを用いることができる。
【0024】セメント及び消石灰は水以外の成分100
重量%中において10〜60重量%程度とくに25〜4
5重量%程度配合されていれば良い。
【0025】このセメント質組成物は必要に応じメチル
セルロース等の成形助剤を含んでいてもよい。
【0026】このセメント質組成物と水とを混練して押
出し成形するには、通常の押出し成形機を用いれば良
い。なお、水の量は適度な粘性が与えられるように選定
されれば良く、通常は水を20〜35重量%程度混合す
れば良い。
【0027】粉体6としては、プレス後の養生硬化反応
で押出し成形板と反応し結合するものが好ましい。これ
は表面に塗料などで加飾処理した場合、塗布粉末が基材
と結合していないと、塗膜の剥離の原因となるためであ
る。しかし、粉末が結合していない場合でも、塗装前に
塗布粉末を除去できる場合はこの限りでない。この粉体
の具体例としては、各種無機粉体、例えばセメント粉
体、前記押出し成形体の水以外の調合組成物、もしくは
セメント製品製造過程で産出する各種廃棄物(例えば不
合格品を粉砕した粉砕物・集塵ダストなどの乾燥粉体)
が挙げられる。
【0028】図1の実施の形態では押出成形体4の上面
にのみ粉体を供給しているが、場合によっては下面やさ
らに側面にも粉体を付着させても良い。
【0029】
【実施例】実施例1 次の配合の原料を押出成形機1に供給し、図1のプロセ
スに従って押出し成形及びプレス成形した。
【0030】 セメント 100重量部 珪砂 100重量部 パルプ 10重量部 ポリプロピレン繊維 3重量部 メチルセルロース 1.5重量部 水 80重量部 押出成形体4の寸法は幅300×長さ900×厚さ16
mmとした。
【0031】粉体6としてはセメントを用い、押出成形
体4の上面(全面)にのみ付着させた。付着量は50g
/m2である。
【0032】プレス装置7でのプレス圧は70kg/c
2とした。なお、プレス装置7の上型の型面には高さ
13mmの凸部を有した模様が形成されている。
【0033】この型は多孔質型であり、通気性を有して
いる。
【0034】このプレス工程では、押出成形体が型に付
着することが全くなく、離型性が良好であった。また、
このプレス後の押出成形体4の表面(上面)性状を観察
したところ、模様はきわめてシャープであった。なお、
プレスが1000回以上になっても離型性はきわめて良
好であった。
【0035】実施例2,3 実施例2では、粉体としてセメントと珪砂とを重量比で
1:1の割合で混合したものを用いた。
【0036】実施例3では粉体としてこの製造プロセス
の集塵ダスト(主体はセメントと珪砂。セメント含有量
は約35重量%)を用いた。
【0037】その他は実施例1と同様にしてプレス成形
を行ったところ、押出成形体が型に付着することが全く
なく、離型性が良好であった。また、このプレス後の押
出成形体4の表面(上面)性状を観察したところ、模様
はきわめてシャープであった。なお、プレスが1000
回以上になっても離型性はきわめて良好であった。
【0038】実施例4,5,6 実施例1,2,3においてそれぞれプレス成形型として
鋳物よりなる非通気性のものを採用した他は同様にして
成形を行ったところ、押出成形体が型に付着することが
全くなく、離型性が良好であった。また、このプレス後
の押出成形体4の表面(上面)性状を観察したところ、
模様はきわめてシャープであった。なお、プレスが10
00回以上になっても離型性はきわめて良好であった。
【0039】比較例1 実施例1において粉体5を用いず、離型の際に型内に灯
油系離型剤とエアーを供給した他は同様にして成形を行
った。
【0040】その結果、プレスが10回目を超えると型
の表面に付着が生じることが認められた。
【0041】比較例2 実施例4において粉体5を用いず、押出成形体4をその
ままプレスした他は同様にして成形を行った。その結
果、プレス後の押出成形体4の上面の模様は凸の角部や
凹の隅部が丸みを帯びたものとなり、シャープさに欠け
るものであることが認められた。
【0042】
【発明の効果】以上の通り、本発明によると、表面の凹
凸模様がシャープなセメント系押出成形体を成形するこ
とができ、きわめて多数回プレス成形を行ってもきわめ
てシャープな凹凸模様を有した押出成形体を成形するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を示す側面図である。
【符号の説明】
1 押出成形機 1a 口金 2 成形物 3 切断装置 4 押出成形体 6 粉体 7 プレス装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント質組成物からなる混練物を押出
    し成形し、その後プレス成形により表面に凹凸模様を形
    成する方法において、 プレス前の押出し成形体の表面に、無機粉体を付着させ
    た後プレスすることを特徴とするセメント製品の成形方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記無機粉体はセメ
    ント粉体、前記押出し成形体の調合組成物の内、水を除
    いた調合組成物及びセメント製品製造過程で生じる廃棄
    物の粉体の少なくとも1種の粉体であることを特徴とす
    るセメント製品の成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記廃棄物の粉体の
    少なくとも一部は、セメント粉体、不合格品の成形体の
    粉砕物、又は集塵ダストであることを特徴とするセメン
    ト製品の成形方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006305776A (ja) * 2005-04-26 2006-11-09 Panahome Corp セメント系成形体の製造方法
CN113878716A (zh) * 2021-09-28 2022-01-04 连云港金大地新型建材有限公司 一种水泥生产配料装置以及混合方法

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