JP4482223B2 - 無機質板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、セメント系の原板をプレス成形機に設置し、上記原板をプレス成形して、表面に凹凸模様を形成する無機質板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築用の外装材や内装材として、板状の無機質板が知られている。上記無機質板は、セメントを原料とし、これに繊維等を混入した成形材料を押出成形により原板を作製し、一定長さに切断して得たこの湿潤な原板を、プレス成形して圧締め並びに表面に凹凸模様を形成し、次いで養生硬化させる工程を経て製造される。上記プレス成形には、振動及び真空プレス成形が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記板状の無機質板として、例えば、幅1m、長さ3m、厚み15〜35mmの形状をしたものが多用されてきている。このような無機質板を得るために、原板として、断面視で表面が平坦なものを作製してプレス成形した場合に、無機質板は、中央部が周縁部に比べ厚くなる傾向があり、厚みが均一になり難いものであった。
【0004】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、板状のセメント系の原板をプレス成形して、表面に凹凸模様を形成する際に、厚みが均一な無機質板を得ることのできる無機質板の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本願出願人は、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、断面視で表面が平坦な原板を作製して凹凸模様を形成する際、凹部となる原板の材料がその周囲に移動するが、中央部の材料は原板内に残り、周縁部の材料は製品となる系外に逃げ落ちるので、予め原板を断面視で、中央を凹状に形成することで、中央部と周縁部との厚みを均一にすることができることを見出し、本発明の完成に至ったものである。また、本願出願人は、振動プレス成形機で成形する場合、原板の材料が非常に動きやすくなるので、周縁部が薄くなり易いことから、特に振動プレス成形機で本発明の効果が顕著に発現すること、並びに、押し出し成形で作製した原板は、増粘材を添加するので、周縁部が薄くなり易いので、特に押し出し成形で本発明の効果が顕著に発現することを見出し、本発明の完成に至ったものである。
【0006】
請求項1記載の無機質板の製造方法は、板状のセメント系の原板をプレス成形機に設置し、上記原板をプレス成形して、表面に凹凸模様を形成する無機質板の製造方法において、上記原板が、少なくとも片側方向の断面視で、中央が凹状に形成されたものであり、上記原板の中央の凹状のへこみ量が、断面の全長に対し0.3〜0.7mm/mであることを特徴とする。
【0007】
請求項2記載の無機質板の製造方法は、請求項1記載の無機質板の製造方法において、上記原板が、押し出し法によって作製したものであることを特徴とする。
【0008】
請求項3記載の無機質板の製造方法は、請求項1又は請求項2記載の無機質板の製造方法において、上記プレス成形が振動プレス成形機を用いて行われることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1〜3は、本発明に対応する実施の形態の一例を示し、図1はプレス成形の工程をステップ毎に示した概略図、図2は原板の斜視図、図3は無機質板の斜視図である。
【0011】
本発明の対象となる無機質板1は、建築用の外装材や内装材として利用される板状の無機質板である。上記無機質板1は、板状のセメント系の原板2をプレス成形機に設置し、上記原板2をプレス成形して、表面に凹状の溝23や平坦な凸部24からなる凹凸模様を形成したものである。上記無機質板1の成形サイズとしては、例えば、幅Hが1m、長さLが3m、厚みTが15〜35mmのものが挙げられる。
【0012】
上記原板2を作製するために用いる材料は、セメントを主原料とし、これに、シリカ、補強繊維、その他の混入物(例えば、増粘剤、軽量化材、粉体等)をブレンドし、これに水を混合したものを用いるもとができる。上記セメントとしては、ポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメントなど公知のセメントが使用できるものである。また、セメントと混合するシリカ成分としては、比表面積の大きい粉末シリカであることが硬化体の靱性向上の面で好ましい。押出し成形の場合、その配合比率は、セメント100重量部に対してシリカが20〜120重量部の割合で配合することが好ましく、20重量部未満では得られるセメント硬化体(無機質板)の強度が低下し、120重量部を越えると、押出成形が困難となる。上記補強繊維としては、L材、N材、ラミー、リンターなどのパルプ繊維、ビニロン、ポリプロピレン等が用いられる。この補強繊維の配合比率は、セメント100重量部に対して5〜25重量部が好ましく、5重量部未満ではセメント硬化体の強度が不十分となり、25重量部を越えると成形が困難となる。上記の原料の他にメチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の増粘剤や樹脂系の中空体、シラスバルーン、パーライト等の軽量化材、フライアッシュ等の粉体等を必要に応じて含有させることができるものである。
【0013】
上記原板2は、上記の材料をドライブレンドして、これにセメント100重量部に対して100〜150重量部の水を加えて混練機で混練して押出成形機により押し出され、一定長さ(例えば、3m)に切断して得られる。
【0014】
本発明においては、図2に示す如く、上記原板2に、その幅方向の形状が、断面視で中央が凹状に形成されたものを用いる。上記原板2は、押出成形機の金型として、中央が凸状に形成されたものを用いることにより作製することができる。上記原板2は、幅方向において、中央部11の厚みが周縁部12の厚みに対し徐々に薄くなっている。上記原板の中央の凹状のへこみ量Aは、幅方向の全長に対し0.3〜0.7mm/mの範囲である。例えば、周縁部12の厚みBが16.5〜21mmの原板2を用いる場合、幅1mに対し、へこみ量Aが0.5mm程度の凹状のへこみを形成すればよい。
【0015】
本発明の無機質板の製造方法は、上記原板2をプレス成形機に設置し、上記原板2をプレス成形して、表面に凹凸模様を形成する。上記プレス成形機としては、シャープな模様を形成するために、振動プレス成形機を用いることができる。上記プレス成形は、図1(a)〜(c)に示すように、上記原板2を、成形金型3の下方のベース4上に載置し、この原板2の外周を囲むように外枠5を配置する。上記成形金型3は、型枠31と型枠取付け板32等から構成されている。次いで、成形金型3を下降させて、原板を加圧する。上記成形金型3の表面6には、製品となる無機質板1の模様に対応する凹凸模様が形成されている。その後、外枠5の離型が行われ、次いで、成形金型3を上昇させて離型させて、板状の無機質板1を得ることができる。上記無機質板1は、図3に示すような中央部21と周縁部22の厚みが均一なものとなっている。
【0016】
上記プレス成形で得られたものは、その後の養生工程において養生硬化され、適宜に表面化粧塗装が施される。
【0017】
上記無機質板の製造方法で用いられる原板は、押し出し成形で作製されたものに限らず、抄造法によるもの、注型法によるものを用いることができる。抄造法で上記中央が凹状の原板を作製する場合は、中央が凸状のロールを用いて抄造すればよく、注型法で上記中央が凹状の原板を作製する場合は、中央が凸状の注型金型を用いて作製すればよい。また、注型法で原板を作製する場合は、幅方向のみでなく長手方向も中央が凹状の原板を作製することができる。
【0018】
【発明の効果】
本発明の無機質板の製造方法は、原板に、少なくとも片側方向の断面視で、中央が凹状に形成されたものを用いることによって、中央部と周縁部との厚みが均一な無機質板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に対応する実施の形態の一例を示し、(a)〜(c)はプレス成形の工程をステップ毎に示した概略図である。
【図2】同上の原板の斜視図である。
【図3】無機質板の斜視図である。
【符号の説明】
1 無機質板
2 原板
3 成形金型
Claims (3)
- 板状のセメント系の原板をプレス成形機に設置し、上記原板をプレス成形して、表面に凹凸模様を形成する無機質板の製造方法において、上記原板が、少なくとも片側方向の断面視で、中央が凹状に形成されたものであり、上記原板の中央の凹状のへこみ量が、断面の全長に対し0.3〜0.7mm/mであることを特徴とする無機質板の製造方法。
- 上記原板が、押し出し法によって作製したものであることを特徴とする請求項1記載の無機質板の製造方法。
- 上記プレス成形が振動プレス成形機を用いて行われることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無機質板の製造方法。
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