JP3072609B2 - 建築物の二重鋼管柱架構構造 - Google Patents

建築物の二重鋼管柱架構構造

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JP3072609B2
JP3072609B2 JP3310993A JP31099391A JP3072609B2 JP 3072609 B2 JP3072609 B2 JP 3072609B2 JP 3310993 A JP3310993 A JP 3310993A JP 31099391 A JP31099391 A JP 31099391A JP 3072609 B2 JP3072609 B2 JP 3072609B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、鉄道軌道や道
路、その他の機械的振動、等の振動発生源を内部に持つ
建築物のその振動発生源に起因する固体振動やそれに伴
う振動音等を遮断する技術として好適な建築物の二重鋼
管柱架構構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】駅ビルやターミナルビルなどのように鉄
道軌道や高架道路等の振動発生源を内部に引き込む形態
となった建築物では、その振動発生源からの固体振動や
それに伴う振動音を遮断もしくは軽減するための種々の
方法が従来から採られている
【0003】従来の、例えば駅ビル等における振動遮断
方法として、図13、あるいは図14に示すような方法
が知られている。これらのうち、図13に示すものは、
鉄道車両1の軌道2の下に硬質弾性ゴム等からなる防振
マットや、バネなどの振動遮断効果の大きい緩衝材を敷
設することで、建築物3の架構(床版)4に対して及ぼ
す振動を軽減する構成としたものである。
【0004】また、図14に示すものは、建築物3の躯
体とは別に、軌道を支持する床版5とこの床版5を支持
する柱6を備える架構を基礎から独立して構築すると共
に、この架構の柱6の下端を、建築物3の躯体を貫通し
て地盤7中の基礎杭8で支持させる構成としたものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の振動遮断方法には、次のような課題が存
する。まず、図13に示す方法では、振動発生源の重量
が車両を含めて相当に大きいものとなることから、それ
に対応して振動遮断用緩衝材の剛性も著しく大きくしな
ければならず、したがって、緩衝材に緩衝機能を持たせ
る目的からは相反する構造とならざるを得ないために充
分な振動遮断効果を発揮させることができず、根本的解
決策とは言えない。
【0006】一方、図14に示す方法では、軌道2が載
せられる床版5とこの床版5を支持する柱6とを備える
架構を、建築物の躯体とは別体の独立架構としているこ
とから、振動遮断効果や固体伝幡音遮断効果等は有効に
発揮され、これにより建築物の高付加価値的利用を図る
ことができるものの、軌道よりも下の階層においては、
建築物の躯体を支持する柱9とは別に、軌道2を支持す
る独立架構の柱6が存在することになり、この結果、空
間の利用価値が落ちるという問題がある。
【0007】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、振動遮断効果や固体伝幡音遮断効果等を有
効に発揮させつつ、建築物内部空間の効率的かつ高付加
価値的利用を図ることができる建築物の二重鋼管柱架構
構造を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
建築物を支持する複数の柱の一部を内柱と外柱とからな
る内外の二重鋼管柱構造とし、かつ、前記外柱は建築物
の躯体の一部を構成し、前記内柱は当該建築物に対する
振動発生源が載せられている床版を支持する構成とし、
さらに、前記内柱を前記外柱に対して自身の軸方向に相
対移動可能に構成すると共に、前記内柱の下端を当該建
築物の躯体を貫通して地盤に支持させたことを特徴とし
ている。
【0009】請求項2に係る発明は、前記内柱と外柱と
の間に、内柱の外柱に対する水平方向への相対移動を拘
束しかつ鉛直方向への相対移動を許容する変位抑制手段
を設けたことを特徴としている。
【0010】請求項3に係る発明は、前記内柱と躯体と
の間に、内柱の躯体に対する水平方向への相対移動を拘
束しかつ鉛直方向への相対移動を許容する変位抑制手段
を設けたことを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明では、振動発生源を支持す
る架構の柱である内柱が、建築物の躯体を支持する柱で
ある外柱内に収まることになるので、この建築物におけ
る振動発生源よりも下の階層には、振動発生源を支持す
る架構の柱が別に存在してその階層空間の一部を占有す
ることはなくなり、空間の効率的利用が可能となる。
【0012】請求項2及び請求項3記載の発明では、内
柱と外柱との間に、あるいは内柱と躯体との間に内柱の
水平方向への相対移動を拘束しかつ鉛直方向への相対移
動を許容する変位抑制手段を設けているので、内柱の地
震時等における水平力に対する大きな拘束力が得られ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
説明する。図1ないし図4は、本発明に係る建築物の二
重鋼管柱架構構造を示すもので、これらの図において、
従来例として示した図13および図14と共通する部分
については同一符号を付してある。同実施例では、建築
物3を支持する複数の柱の一部が内柱10と外柱11と
からなる内外の二重鋼管柱構造とされ、かつ、外柱11
は建築物3の躯体の一部を構成し、内柱10は建築物3
への振動発生源である鉄道車両1の軌道2が載せられて
いる床版5を支持する構成とされている。さらに、内柱
10は外柱11に対して、自身の軸方向に、即ち、鉛直
方向に相対移動可能に構成されるとともに、内柱10の
下端は建築物の躯体の一部である基礎部12を貫通して
地盤7中の基礎杭13にそれぞれ支持されている。
【0014】前記外柱11には、その外周部に、図2〜
図4に示すように軌道2を支持する床版5よりも下方に
なる階層h部分の梁14がダイヤフラム15を介してそ
れぞれ接続されて、建築物3の躯体と一体化されてお
り、これにより、耐震性の高いラーメン形式のフレーム
構造とされている。また、実施例では、内柱10は基礎
杭13に支持されているが、外柱11は建築物3の基礎
部12を支持する基礎杭16と一体化されて支持されて
いる。なお、この実施例では、内柱10内にコンクリー
ト17が充填されているが、このコンクリート17は必
要に応じて充填すればよく、また、必要ならばこのコン
クリート17の中に鉄筋等の補強材を埋設してもよい。
【0015】また、振動発生源を支持する内柱10が、
階層h部分との関係で実施例のように長い独立柱となる
場合、地震時などにおける水平力に対して不安定となる
ので、外柱11の上端近くには、内柱10の水平方向へ
の相対移動を拘束し、かつ鉛直方向への相対移動を許容
する変位抑制手段20が設けられる。
【0016】図5および図6は、この変位抑制手段20
の第1実施例を示すもので、ここでは、内柱10と外柱
11との間の空間にグラスウールなどの柔軟性を持つ充
填材21を充填したものである。この充填材21は図示
例のように外柱11の最上部付近のみでも、あるいは全
体に充填しても良い。
【0017】図7および図8は、変位抑制手段20の第
2実施例を示すもので、この実施例では、ゴムと鋼鈑を
重ねたいわゆる積層ゴム22を内柱10と外柱11の間
に装填したものである。この積層ゴム22は積層方向の
剛性(耐力)は非常に大きく、位置ずれする方向(鉛直
方向)には柔軟性を持つので、この積層ゴム22の装填
については図示のように積層ゴム22の積層方向と内柱
10および外柱11の径方向と合致するように装填する
ことになる。
【0018】図9および図10は、変位抑制手段20の
第3実施例を示すもので、ここでは、内柱10と外柱1
1との間にベアリング23を装着したものである。この
場合には、内柱10の水平方向変位は機械的に抑制され
た状態で鉛直方向変位のみが許容される。
【0019】図11および図12は、変位抑制手段20
の第4実施例を示すもので、この実施例では、内柱10
の外周部と、外柱11に接続された梁14等の躯体との
間に二点ヒンジ24、24を持つリンク25を連結し
て、内柱10の外柱11に対する鉛直方向の相対変位を
許容する構成としたものである。なお、この変位抑制手
段20としては、以上の実施例に限らず、内柱10の外
柱11あるいは躯体に対する水平方向の相対変位を拘束
し、鉛直方向の相対変位を許容する構成であれば、他の
変位抑制手段を採用しても良いことは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、建築物を支持する複数の柱の一部を内柱と外柱とか
らなる内外の二重鋼管柱構造とし、かつ、前記外柱は建
築物の躯体の一部を構成し、前記内柱は当該建築物に対
する振動発生源が載せられている床版を支持する構成と
し、さらに、前記内柱を前記外柱に対して自身の軸方向
に相対移動可能に構成すると共に、前記内柱の下端を当
該建築物の躯体を貫通して地盤に支持させた構造とした
から、振動発生源を支持する架構の柱である内柱が、建
築物の躯体を支持する柱である外柱内に収まることにな
り、この建築物における振動発生源よりも下の階層に
は、振動発生源を支持する架構の柱が別に存在してその
階層空間の一部を占有することはなくなり、したがっ
て、空間の効率的利用を図ることができる。
【0021】また、振動発生源からの振動は内柱を介し
て地盤に直接伝達され、建築物の躯体部分への振動や固
体伝幡音等は充分に遮断されるから、振動遮断効果や固
体伝幡音遮断効果等を有効に発揮させつつ、内部空間の
効率的かつ高付加価値的利用を図ることができるという
優れた効果を奏する。また、内柱と外柱との間に、ある
いは内柱と躯体との間に内柱の水平方向への相対移動を
拘束しかつ鉛直方向への移動を許容する変位抑制機構を
設けた場合には、内柱の地震時等における水平力に対す
る大きな拘束力を発揮するので耐震性に優れた構造とす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建築物の二重鋼管架構構造を示す
概略縦断面図である。
【図2】本発明に係る要部の縦断面図である。
【図3】本発明に係る要部の一部断面平面図である。
【図4】本発明に係る要部の一部断面側面図である。
【図5】本発明に係る変位抑制手段の断面図である。
【図6】本発明に係る変位抑制手段の縦断面図である。
【図7】本発明に係る変位抑制手段の断面図である。
【図8】本発明に係る変位抑制手段の縦断面図である。
【図9】本発明に係る変位抑制手段の断面図である。
【図10】本発明に係る変位抑制手段の縦断面図であ
る。
【図11】本発明に係る変位抑制手段の断面図である。
【図12】本発明に係る変位抑制手段の縦断面図であ
る。
【図13】従来例を示す概略縦断面図である。
【図14】他の従来例を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
2 軌道 3 建築物 5 床版 6,9 柱 7 地盤 8 基礎杭 10 内柱 11 外柱 12 基礎部 20 変位抑制手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI E02D 31/08 E04B 1/34 Z E04B 1/30 E01F 8/00 1/34 (56)参考文献 特開 昭53−23106(JP,A) 特開 平4−277235(JP,A) 特開 平4−360915(JP,A) 特公 昭38−8034(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 1/98 E01D 1/00 E01F 8/00 E01F 8/02 E02D 27/32 E02D 31/08 E04B 1/30 E04B 1/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物を支持する複数の柱の一部を内柱
    と外柱とからなる内外の二重鋼管柱構造とし、かつ、前
    記外柱は建築物の躯体の一部を構成し、前記内柱は当該
    建築物に対する振動発生源が載せられている床版を支持
    する構成とし、さらに、前記内柱を前記外柱に対して自
    身の軸方向に相対移動可能に構成すると共に、前記内柱
    の下端を当該建築物の躯体を貫通して地盤に支持させた
    ことを特徴とする建築物の二重鋼管柱架構構造。
  2. 【請求項2】 前記内柱と外柱との間に、内柱の外柱に
    対する水平方向への相対移動を拘束しかつ鉛直方向への
    相対移動を許容する変位抑制手段を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の建築物の二重鋼管柱架構構造。
  3. 【請求項3】 前記内柱と躯体との間に、内柱の躯体に
    対する水平方向への相対移動を拘束しかつ鉛直方向への
    相対移動を許容する変位抑制手段を設けたことを特徴と
    する請求項1記載の建築物の二重鋼管柱架構構造。
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