JP3071729B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JP3071729B2
JP3071729B2 JP9164742A JP16474297A JP3071729B2 JP 3071729 B2 JP3071729 B2 JP 3071729B2 JP 9164742 A JP9164742 A JP 9164742A JP 16474297 A JP16474297 A JP 16474297A JP 3071729 B2 JP3071729 B2 JP 3071729B2
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聡 松舟
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマ処理装置
に係り、特に、半導体基板を微細加工する際に用いて好
適なプラズマエッチング装置、プラズマ化学堆積(Chem
ical Vapor Deposition:CVD)装置等のプラズマ処
理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微細加工技術としてのエッチング技術
は、LSIの高集積化に不可欠の要素技術であり、加工
寸法の微細化ともにドライエッチングの1種であるプラ
ズマエッチングも広く用いられるようになっている。こ
のプラズマエッチングは、反応性を有するガスのプラズ
マ中にシリコンウェハ等の半導体基板を置くことで、該
半導体基板に化学的/物理的にエッチングを行なうもの
である。
【0003】図3は従来のプラズマエッチング装置の一
例を示す部分縦断面図であり、図において、1はチャン
バー内に設けられ上面が平坦面とされた下部電極、2は
下部電極1の周囲に設けられたフォーカスリング、3は
下部電極1上に載置されたシリコンウェハ等の半導体基
板、4はフォーカスリング2上に堆積された反応生成物
である。
【0004】フォーカスリング2は、下部電極1を保護
するとともに、下部電極1(または図示しない上部電
極)に高周波を印加させた際に発生するプラズマを集束
させるためのもので、主としてセラミックスが用いられ
ている。
【0005】このプラズマエッチング装置では、下部電
極1(または図示しない上部電極)に高周波を印加させ
ることにより、チャンバー内に導入された反応性を有す
るガス(以下、反応性ガスとも称する)にプラズマを発
生させて半導体基板3のエッチングを行っているが、そ
の際に生成した反応生成物4は、半導体基板3の周囲に
飛散し、フォーカスリング2上に堆積することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のプラズマエッチ
ング装置の問題点は、半導体基板3を長時間に渡ってエ
ッチングし続けると、フォーカスリング2上に堆積され
た反応生成物4の量が多くなり、その一部がはがれて下
部電極1上に落下するという点である。落下した反応生
成物4は半導体基板3にとって異物であるため、その上
に半導体基板3が乗り上げた場合、異常放電を引き起こ
す虞がある。
【0007】その理由は、フォーカスリング2の材料が
セラミックス等の反応生成物4が堆積され易い材料によ
り構成されているために、半導体基板3をエッチングす
る際に、チャンバー内に導入された反応性ガスと半導体
基板とが反応することにより生じる反応生成物4がこの
フォーカスリング2上に容易に堆積されてしまうからで
ある。
【0008】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
であって、反応性ガスにプラズマを発生させて半導体基
板等の被処理物に化学的および/または物理的処理を行
なう際に、フォーカスリング上に異物である反応生成物
の堆積量を大幅に減少させることができ、したがって、
下部電極上に反応生成物を落下させる虞が無くなり、落
下した反応生成物の上に被処理物が乗り上げて異常放電
を引き起こすという虞も無くなるプラズマ処理装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様なプラズマ処理装置を採用した。す
なわち、請求項1記載のプラズマ処理装置は、チャンバ
ー内に、被処理物を載置する下部電極と、該下部電極の
上方に対向配置された上部電極とを備え、前記下部電極
または該上部電極のいずれか一方に高周波を印加させる
ことにより、前記チャンバー内に導入された反応性を有
するガスにプラズマを発生させて前記被処理物に化学的
および/または物理的処理を行なうプラズマ処理装置で
あり、前記下部電極の周囲にフォーカスリングを設け、
該フォーカスリングは、前記下部電極の周囲の一部に接
して設けられ耐熱性及び耐プラズマ性を有する樹脂から
なる第1のリングと、該第1のリングの周囲に設けられ
たセラミックスからなる第2のリングとを備えたもので
ある。
【0010】請求項2記載のプラズマ処理装置は、前記
樹脂を、ポリイミドを主成分とする樹脂としたものであ
る。
【0011】請求項記載のプラズマ処理装置は、前記
第1のリングの外周側に接するようにセラミックスから
なる第2のリングが設けられているものである。
【0012】
【0013】
【0014】本発明のプラズマ処理装置では、下部電極
の周囲にフォーカスリングを設け、該フォーカスリング
は、前記下部電極の周囲の一部に接して設けられ耐熱性
及び耐プラズマ性を有する樹脂からなる第1のリング
と、該第1のリングの周囲に設けられたセラミックスか
らなる第2のリングとを備えたことにより、この第1の
リングの部分は、反応性を有するガスにプラズマを発生
させて被処理物に化学的および/または物理的処理を行
なう際に生じる反応生成物が堆積し難くなる。これによ
り、この反応生成物が下部電極上に落下する虞が無くな
り、落下した反応生成物の上に前記被処理物が乗り上げ
て異常放電を引き起こすという虞も無くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のプラズマ処理装置
の一実施形態について図面に基づき説明する。図1は本
発明の一実施形態に係るプラズマエッチング装置を示す
部分縦断面図であり、図において、11は半導体基板3
を載置する下部電極1の外周に所定の間隔をあけて設け
られたセラミックスからなるリング(第2のリング)
12は下部電極1の外周と前記リング11の内周それぞ
れに接触するように設けられた耐熱性及び耐プラズマ性
を有するポリイミド等の樹脂からなるリング(第1のリ
ング)であり、これらのリング11、12によりフォー
カスリングを構成している。
【0016】このリング12の径方向の幅aは、半導体
基板3のエッチング速度に影響を与えるため、エッチン
グ速度の均一性を低下させない範囲で設定する必要があ
り、下部電極1の周囲の一部に設けるのがよい。
【0017】次に、このプラズマエッチング装置の動作
について説明する。下部電極1(または図示しない上部
電極)に高周波を印加させることにより、チャンバー内
に導入されたエッチングガス(反応性を有するガス)に
プラズマを発生させ、半導体基板3にプラズマエッチン
グ(化学的および/または物理的処理)を行なう。
【0018】一般に、プラズマエッチング時に生成する
ラジカル(遊離基)やイオンは極めて活性で、試料表面
に対してエッチング作用と堆積(デポジション)作用と
が共存していると見なされる。そのため、エッチングが
開始されると、エッチングガスと半導体基板3とが反応
することにより生じる反応生成物4が、半導体基板3の
周辺部のリング12、11上に堆積することとなる。
【0019】図2は、本実施形態のリング12と従来の
フォーカスリング2それぞれのエッチング時間と反応生
成物堆積厚さとの関係を示す図である。この図によれ
ば、エッチング時間が100時間の場合、本実施形態の
リング12では、従来のフォーカスリング2と比較して
反応生成物堆積厚さが1/5以下になっており、本実施
形態のリング12の方が反応生成物が堆積し難いことは
明白である。
【0020】本実施形態のプラズマエッチング装置によ
れば、下部電極1の外周とリング11の内周それぞれに
接触するように耐熱性及び耐プラズマ性を有するポリイ
ミド等の樹脂からなるリング12を設けたので、下部電
極1の周囲にプラズマエッチングの際に生じる反応生成
物4を堆積し難くすることができる。したがって、この
反応生成物4が下部電極1上に落下するのを防止するこ
とができ、落下した反応生成物4上に半導体基板3が乗
り上げることにより生じる異常放電の発生を防止するこ
とができる。
【0021】また、リング12の外周側に接する様に、
セラミックスからなるリング11を設けたので、プラズ
マの集束効果が大きく、リング11全体を樹脂にした場
合と比べてエッチング速度の半導体基板3内における均
一性が優れているという効果がある。
【0022】なお、本実施形態では、プラズマエッチン
グ装置について説明したが、反応性ガスにプラズマを発
生させて半導体基板等の被処理物に化学的および/また
は物理的処理を行なう装置であればよく、例えば、プラ
ズマCVD装置等にも適用することができる。
【0023】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明のプラズマ処
理装置によれば、下部電極の周囲にフォーカスリングを
設け、該フォーカスリングは、前記下部電極の周囲の一
部に接して設けられ耐熱性及び耐プラズマ性を有する樹
脂からなる第1のリングと、該第1のリングの周囲に設
けられたセラミックスからなる第2のリングとを備えた
ので、この第1のリングの部分に反応生成物を堆積し難
くすることができる。したがって、この反応生成物が下
部電極上に落下するのを防止することができ、落下した
反応生成物の上に被処理物が乗り上げて異常放電を引き
起こすのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係るプラズマエッチン
グ装置を示す部分縦断面図である。
【図2】 本発明の一実施形態のリングと従来のフォー
カスリングそれぞれのエッチング時間と反応生成物堆積
厚さとの関係を示す図である。
【図3】 従来のプラズマエッチング装置の一例を示す
部分縦断面図である。
【符号の説明】
1 下部電極 2 フォーカスリング 3 半導体基板 4 反応生成物 11 リング 12 リング a リングの径方向の幅
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065 H01L 21/205 H05H 1/46

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバー内に、被処理物を載置する下
    部電極と、該下部電極の上方に対向配置された上部電極
    とを備え、 前記下部電極または該上部電極のいずれか一方に高周波
    を印加させることにより、前記チャンバー内に導入され
    た反応性を有するガスにプラズマを発生させて前記被処
    理物に化学的および/または物理的処理を行なうプラズ
    マ処理装置において、 前記下部電極の周囲にフォーカスリングを設け、 該フォーカスリングは、前記下部電極の周囲の一部に接
    して設けられ耐熱性及び耐プラズマ性を有するポリイミ
    ドを主成分とする樹脂からなる第1のリングと、該第1
    のリングの周囲に設けられたセラミックスからなる第2
    のリングとを備えてなることを特徴とするプラズマ処理
    装置。
  2. 【請求項2】 前記第1のリングの外周側に接するよう
    にセラミックスからなる第2のリングが設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
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