JP3069163B2 - 多点測距装置 - Google Patents

多点測距装置

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JP3069163B2 JP3216123A JP21612391A JP3069163B2 JP 3069163 B2 JP3069163 B2 JP 3069163B2 JP 3216123 A JP3216123 A JP 3216123A JP 21612391 A JP21612391 A JP 21612391A JP 3069163 B2 JP3069163 B2 JP 3069163B2
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    • G02B7/28Systems for automatic generation of focusing signals
    • G02B7/30Systems for automatic generation of focusing signals using parallactic triangle with a base line
    • G02B7/32Systems for automatic generation of focusing signals using parallactic triangle with a base line using active means, e.g. light emitter

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばカメラの焦点検
出等に使用される多点測距装置に関し、より詳細には、
いわゆるアクティブ三角測距方式を用いた多点測距装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カメラから被写体までの距離(以
下、「被写体距離」と称す)を測定(以下、この被写体
距離の測定を「測距」と称す)する測距装置として、い
わゆるアクティブ三角測距方式を用いたものが知られて
おり、カメラの焦点検出等に使用されている。
【0003】また、かかる測距装置として、撮影画面内
の複数の点について測距を行なう多点測距装置が知られ
ている(例えば特開昭58−9013号公報等)。この
多点測距装置を使用することにより、目的物以外のもの
について測距を行なってしまうことを防止することがで
き、したがって、例えばカメラの焦点検出において主要
被写体以外のものに合焦させてしまうことを防止するこ
とが可能となる。
【0004】以下、アクティブ三角測距方式を用いた多
点測距装置について説明する。
【0005】まず、アクティブ三角測距方式について説
明する。なお、ここでは、簡単のために、撮影画面内の
1点についてのみ測距を行なうように光学系を構成した
例を用いて説明する。
【0006】図7は、かかるアクティブ三角測距方式に
よる測距光学系を示す光学系配置図である。図7におい
て、1は赤外光を間欠的に投光する赤外発光ダイオード
(IRED)、2は赤外発光ダイオード1によって投光
された赤外光を被写体Oに導く投光レンズ、3は被写体
Oで反射した赤外光を集光する受光レンズ、4は受光レ
ンズ3で集光された赤外光を受光して受光位置に対応し
た2種類の電流を出力する半導体光位置検出素子(PS
D)である。
【0007】かかる構成において、赤外発光ダイオード
1を発光させると、この赤外発光ダイオード1の発する
光の一部は、投光レンズ2を介して被写体Oに投射され
る。被写体Oに投射された光の一部は、この被写体Oで
反射し、受光レンズ3によって、光位置検出素子4の表
面に結像される。
【0008】ここで、光位置検出素子4の表面の結像位
置をx、投光レンズ3と受光レンズ2の主点間距離(基
線長)をS、受光レンズ4の焦点距離をf、被写体まで
の距離をlとすると、図7において、次式が成立する。
【0009】
【数1】 結像位置xの始点は、図7に示したように、受光レンズ
の主点を通り、且つ、赤外発光ダイオード1の発光中心
と投光レンズの主点とを結ぶ直線と平行な直線と、光位
置検出素子4との交点である。
【0010】また、光位置検出素子4が出力する2種類
の電流の内、赤外発光ダイオード1によって投光され、
被写体で反射して光位置検出素子4に達した赤外光に起
因する電流成分(すなわち、太陽光や照明光に起因する
電流成分を取り除いたもの)を信号電流I1 ,I2 とす
ると、この信号電流I1 ,I2 は、上述の結像位置xの
関数として、次式で表すことができる。
【0011】
【数2】
【0012】
【数3】 なお、これらの式(数2、数3)において、Iは全
信号光電流、tP は光位置検出素子4の全長、aは結像
位置xの始点と光位置検出素子5の赤外発光ダイオード
2側の端部との距離である。
【0013】ここで、式(数1)〜(数3)より、次式
が成立する。
【0014】
【数4】 さらにこの式(数4)を変形することにより、次式が成
立する。
【0015】
【数5】 この式(数5)を用いることにより、信号電流I1 ,I
2 から、被写体Oまでの距離lを算出することができ
る。なお、この式(数5)は、赤外発光ダイオード1の
配置されている位置が投光レンズ2の光軸上でない場合
であっても成立する。
【0016】次に、このようなアクティブ三角測距方式
を用いて構成した多点測距装置について説明する。図8
は、かかる多点測距装置の原理を概念的に示す図であ
る。図8において、1a,1b,1cは赤外発光ダイオ
ード、2は投光レンズ、3は受光レンズ、4a,4b,
4cは光位置検出素子、Oa,Ob,Ocは測距対象物
としての被写体である。
【0017】かかる構成において、赤外発光ダイオード
1a,1b,1cを別々に順次発光させ、赤外発光ダイ
オード1aが発光されたときは光位置検出素子4aの出
力する信号電流を、赤外発光ダイオード1bが発光され
たときは光位置検出素子4bの出力する信号電流を、赤
外発光ダイオード1cが発光されたときは光位置検出素
子4cの出力する信号電流を、それぞれ読み出して上記
式(数5)の演算を行なうことにより、被写体Oa,O
b,Ocまでの距離を、それぞれ求めることができる。
【0018】上述のように、式(数5)は赤外発光ダイ
オード1a,1b,1cの配置されている位置が投光レ
ンズ2の光軸上でない場合であっても成立するので、こ
のような構成によって複数の被写体についての測距(多
点測距)を行うことが可能となる。
【0019】なお、図8では、投光手段として3個の赤
外発光ダイオード1a,1b,1cを使用したが、特開
昭58−9013号公報で技術開示されているように、
1個の赤外発光ダイオードを移動させて、異なる位置で
発光させる構成としてもよい。
【0020】また、光位置検出素子として、分割型のも
の1個のみを使用することとしてもよい。いづれの場合
も、図8に示した多点測距装置と同じ原理によって多点
測距が行なわれる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】かかる多点測距装置に
おいて、赤外発光ダイオード1a,1b,1cの発光す
る赤外光のスポット径をそれぞれ理想的に小さい点と
し、また、光位置検出素子4a,4b,4cがそれぞれ
最端部まで受光可能であるものとすると、測距が可能な
被写体距離の最小値(至近測距限界)lMIN (図7参
照)は、次式で与えられる。
【0022】
【数6】 この式(数6)から解るように、至近測距限界l
MIN は、各光位置検出素子4a,4b,4cの全長tP
が長いほど、小さくなる。換言すれば、光位置検出素子
4a,4b,4cとして全長tP の長いものを使用する
ほど、測距可能な被写体距離の至近限界は小さくなる
(すなわち向上する)のである。
【0023】しかしながら、各光位置検出素子4a,4
b,4cの全長tPを長くすると、これにより各光位置
検出素子4a,4b,4cのピッチ(素子間隔)が長く
なるため、多点測距を行なうことが可能な測距範囲θ
(図8参照)の最小値が大きくなるという課題を生じ
る。
【0024】すなわち、測距範囲θの最小値を小さくす
るためには(すなわち、被写体Oa,Ob,Ocの間隔
1 ,L2 が短いときでも多点測距を行なうことを可能
とするためには)、各光位置検出素子4a,4b,4c
のピッチを短くしなければならず、したがって、各光位
置検出素子4a,4b,4cの全長tP は短くしなけれ
ばならない。
【0025】例えば、投光レンズ2の焦点距離と受光レ
ンズ3の焦点距離とが等しいものとすると、測距範囲θ
の最小値を一般的な値として6度にするためには、上記
焦点距離を14mmとすると光位置検出素子4a,4b,
4cのピッチを1.5mmにしなければならない。
【0026】したがって、光位置検出素子4a,4b,
4cの全長tP は1.5mm以下にしなければならず、至
近測距限界lMIN を十分に小さくすることができなくな
るのである。
【0027】かかる課題を解決する方法としては、図9
に示したように、各光位置検出素子4a,4b,4cを
階段状(斜め)に配置する方法が考えられる。各光位置
検出素子4a,4b,4cを斜めに配置した場合、各光
位置検出素子4a,4b,4cの配置に合わせて、各赤
外発光ダイオード1a,1b,1cも斜めに配置する必
要があるので、測距誤差を招き易いという問題がある。
【0028】また、各光位置検出素子4a,4b,4c
をモノシリックで構成しようとした場合、素子の面積が
大きくなり、コスト高につながるという課題もある。
【0029】本発明は、このような従来技術の有する課
題に鑑みて試されたものであり、被写体距離の至近限界
および測距範囲の最小値を十分に小さくし、且つ、高精
度の測距を行うことが可能な多点測距装置を安価に提供
することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題を解決するために、被写体における複数のポイントに
対する測距が可能な多点測距カメラにおいて、被写体に
対して複数の測距用光束を順次投光するための、少なく
とも2つの投光素子を有する投光素子列と、長手方向が
上記投光素子列と同じ方向で上記被写体からの反射光を
受光し得る位置に配置されるとともに、その両端部に設
けられた一対の主電極、及び、この両端部間を所定の間
隔で分割する位置に設けられた複数の補助電極を有した
光位置検出素子と、上記各電極に接続され、高インピー
ダンス制御、低インピーダンス増幅制御が可能なプリア
ンプと、上記複数の測距ポイントのうちから選択された
測距ポイントに応じて、上記主電極及び補助電極の中か
らいずれか2つの電極を選択し、この選択された電極に
接続されたプリアンプを低インピーダンス増幅にすると
ともに、この選択された電極の内側に位置する電極に接
続されたプリアンプを高インピーダンスとする制御手段
と、上記低インピーダンス増幅とされたプリアンプ出力
に応じて被写体距離を算出する演算手段と、を具備した
ことを特徴とする多点測距装置が提供される。
【0031】
【作用】本発明の多点測距装置によれば、光位置検出素
子として投光素子の被写体からの反射光束の全受光範囲
を分割した複数の位置にそれぞれ電極を有し、各受光範
囲が互いに重複して用いられる光位置検出素子を採用し
た。
【0032】したがって、この光位置検出素子の全長と
して十分な長さを確保しつつ、各受光範囲のピッチを十
分に短くすることができ、被写体距離の至近限界と測距
範囲の最小値とを共に十分小さくすることができる。
【0033】また、本発明の多点測距装置は選択された
受光範囲の中間にある電極から出力される電流に対して
は高インピーダンス制御を行ない、選択された受光範囲
の端部の電極から出力される電流に対しては低インビー
ダンス増幅制御を行なう複数のプリアンプを有する。そ
して、選択された受光範囲に応じて低インピーダンス増
幅制御を行なうプリアンプを選択し、この選択されたプ
リアンプの出力値に基づいて、上記被写体までの距離を
演算することにより、測距の精度を向上させることがで
きる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の1実施例について説明する。
【0035】図1、図2はそれぞれ本発明の1実施例に
係わる多点測距装置を示す概略的構成図とそれの光学系
を示す光学系配置図である。図1において、1a,1
b,1cは赤外発光ダイオード、5は選択される各受光
範囲に対応して複数の電極5a〜5fを有する光位置検
出素子であり、これらは図2に示したように配置され
る。すなわち、1a,1b,1cは被写体Oに対して複
数の測距用光束を順次投光するための、複数の投光素子
を有する投光素子列であり、5は長手方向が上記投光素
子列と同じ方向で上記被写体からの反射光を受光し得る
位置に配置されるとともに、その両端部に設けられた一
対の主電極、及び、この両端部間を所定の間隔で分割す
る位置に設けられた複数の補助電極を有した半導体光位
置検出素子(PSD)である。
【0036】また図1において、6は上記赤外発光ダイ
オード1a,1b,1cを選択的に発光させるためのI
REDドライバ、7a〜7fは高インピーダンス制御、
低インピーダンス吸い込み制御および低インピーダンス
増幅制御を行えるように構成されたプリアンプ、SW
1、SW2はプリアンプ7a〜7fの出力から信号電流
1 ,I2 として使用するものを端子8a〜8fにより
選択するためのスイッチ、9は上記式(数5)の演算に
必要な所定の演算を行うための演算部、10はIRED
ドライバ6で行われる選択の指定および上記スイッチS
W1、SW2で選択される出力の指定および各プリアン
プ7a〜7fの制御形態の指定を行なうデコーダであ
る。
【0037】また、図1において、11は定常光を測定
するための受光素子、12は定常光が測距を行なうため
の高輝度限界を越えていないか否かを判定する判定回
路、13は多点測距装置全体の制御を司るCPU(セン
トラル・プロセッシング・ユニット)、14はCPU1
3で被写体距離を演算する際に使用する補正データを記
憶するメモリである。
【0038】なお、本実施例に係わる多点測距装置は、
他に図2に示すような投光レンズ2および受光レンズ3
を有しているが、図1では省略した。
【0039】かかる構成において、後述するような各モ
ードに応じて選択的に発光させられる赤外発光ダイオー
ド1a,1b,1cとスイッチSW1、SW2で選択さ
れる電極およびプリアンプ7a〜7fで選択される制御
との関係を表1に示す。
【0040】
【表1】 図2に参考的に示した画面Fの中央付近にある被写体O
1 に対して測距を行なうとき(表1の中央モード)は、
赤外発光ダイオード1bが選択される。
【0041】また、スイッチSW1では端子8bが、S
W2では端子8eが選択される(すなわち、図3の
(b)に示すように光位置検出素子5の受光範囲として
電極5b−電極5e間が選択される)。
【0042】このとき、選択された受光範囲の中間にあ
る電極5c,5fと接続されたプリアンプ7c,7fの
入力インピーダンスが小さいと、このプリアンプ7c,
7fに信号電流の一部が流入してしまい、その分演算部
9での演算に使用される信号電流I1 ,I2 の値が小さ
くなるので、正確な演算が行なえなくなる。
【0043】これを防止するために、プリアンプ7c,
7fの入力インピーダンスを高くし、信号電流の流入を
防止する(高インピーダンス制御)。
【0044】また、選択された受光範囲の外部にある電
極5a,5dと接続されたプリアンプ7a,7dの入力
インピーダンスが大きいと、電極5a−電極5b間およ
び電極5d−電極5e間で受光された定常光による電流
が、すべて電極5bと電極5eとから流出することとな
るので、信号電流I1 ,I2 のSN比が悪くなり、正確
な演算が行なえなくなる。
【0045】これを防止するために、プリアンプ7a,
7dの入力インピーダンスを低くして定常光による電流
を入力させ、グランドに捨てる(低インピーダンス吸い
込み制御)。
【0046】しかし、プリアンプ7a,7dで低インピ
ーダンス吸い込み制御を行なっても、電極5a−電極5
b間および電極5d−電極5e間で受光された定常光に
よる電流をすべて取り出すことはできず、一部は電極5
bと電極5eとから流出する。
【0047】例えば、定常光の光量が光位置検出素子5
の受光面全体で均一であるとすると、電極5a−電極5
b間および電極5d−電極5e間で受光された定常光に
よる電流の半分は電極5bと電極5eとから流出する。
【0048】これを防止するためには、例えば、電極5
bおよび電極5eの外側にさらに電極を設け、これらの
電極によって定常光による電流を取り出せばよい。ま
た、光位置検出素子5の受光面全体の面積を極力小さく
することも効果的である。
【0049】図2に示した画面Fの中央より右寄り或い
は左寄りにある被写体O2 ,O3 に対して測距を行なう
とき(表1の「右」モード、「左」モード)も、発光さ
せる赤外発光ダイオード、スイッチSW1、スイッチS
W2で選択される出力端子および各プリアンプ7a〜7
fの制御を、表1に示したように選択すればよい(図3
の(c),(a)参照)。
【0050】表1の「中央遠距離」モードは、測距を行
なう被写体までの距離が長い場合に使用されるモードで
ある。
【0051】ところで、アクティブ三角測距方式を用い
て測距を行なう場合、このモードのように被写体までの
距離が長い程、反射信号光の光量が小さくなるため、S
N比が悪化し、測距の精度が悪くなる。
【0052】これを防止するためには光位置検出素子5
の全長(ここでは、選択された受光範囲の全長)tP
短くすればよい。
【0053】上記式(数4)から判るように、全長tP
を短くする程1/lの変化に対するI1 /(I1
2 )の変化が大きくなり、分解能が増すからである。
また、全長tP を短くすることにより、定常光による電
流を減らすことができ、このことによってもSN比を向
上させることができる。
【0054】したがって、本実施例の多点測距装置で
は、後述する図6のフローに示すように、予め、表1の
「中央」モードで測距を行ない、測距の結果、被写体距
離が長く、測距の精度が十分でないと判断したときは、
続いて、この表1「中央遠距離」モードによる測距を行
なうこととする。そして、このモードにおける光位置検
出素子5の受光範囲としては電極5e−電極5f間を選
択する(図3の(d)参照)。
【0055】また、SN比が悪化して測距の精度が悪く
なる原因としては、このように反射信号光の光量が小さ
いときの他、定常光自体が高輝度である場合もある。定
常光による電流が大きい場合は、測距の誤差の原因とな
るだけでなく、その値が所定値よりも大きいときは、回
路の飽和等を招き、測距が不能となることもある。
【0056】したがって、本実施例の多点測距装置で
は、受光素子11で定常光の光量を測定し、定常光の光
量が所定値よりも大きいと判定回路12で判定されたと
きは、定常光による影響をできるだけ少なくするため、
後述する図6のフローに示すように上記中央遠距離モー
ドによる測距と表1の高輝度近距離モードによる測距と
の2回にわけて測距する。ここで、上記「高輝度近距
離」モードでの測距は、光位置検出素子5の受光範囲と
して電極5b−電極5f間を選択する(図3の(e)参
照)。すなわち、遠距離と近距離とで各々電極5e−5
f、5b−5fを選択することから、受光範囲が小さ
く、定常光による影響を小さくすることができる。
【0057】さらに、至近距離にある被写体の測距を行
なうときは、表1の「中央マクロ」モードを選択する。
この「中央マクロ」モードでは、光位置検出素子5の受
光範囲として電極5a−電極5e間を選択する(図3の
(f)参照)。
【0058】このように被写体距離が至近距離である場
合は、信号電流の大きさは定常光による電流の大きさに
比べて十分に大きいので、このように、選択された受光
範囲の全長tP を長くしても、十分なSN比を得ること
ができる。
【0059】なお、ワイドレンジの光位置検出素子を用
いて測距を行なう装置は、本願出願人が既に特開昭63
−198817号公報により技術開示しているが、特に
本発明では、各受光範囲が互いに重複するように電極を
配置したので、受光範囲の選択枝が広がり、定常光の光
量、信号光の光量、被写体距離等に応じて、受光範囲を
より適切に選択することが可能となり、演算の精度を向
上させることができる。また、本発明では選択された受
光範囲に応じてプリアンプ7a〜7fの状態を制御する
ので、この点からも演算の精度を向上させることができ
る。
【0060】次に、プリアンプ7a〜7fについて、図
4を用いて説明する。図4は、本実施例で使用するプリ
アンプ7a〜7fの電気回路図である。すなわち、プリ
アンプ7a〜7fは、それぞれ、図4に示すように構成
されている。図4において、21〜31はトランジス
タ、32はダイオード、33〜35は電流源、36,3
7はスイッチである。
【0061】スイッチ36がオン、スイッチ37がオフ
のとき、プリアンプは、低インピーダンス増幅制御を行
なう。以下、この場合について説明する。
【0062】図4において、トランジスタ21〜24は
差動アンプを構成しており、信号電流の入力によりトラ
ンジスタ21のベース電位が上昇すると、トランジスタ
24のコレクタ電位(差動アンプの出力)が上昇する。
トランジスタ26とトランジスタ29は次段の増幅器を
構成している。上記差動アンプのトランジスタ24のコ
レクタ電位が上昇すると、これにより、この増幅器の出
力であるトランジスタ29のコレクタ電位が下降する。
トランジスタ30と電流源33は出力段を構成してい
る。トランジスタ30のエミッタ電位は、トランジスタ
29のコレクタ電位が下降に伴って下降し、トランジス
タ31のエミッタ電位を引き下げる。このため、トラン
ジスタ31のベース電位、すなわち、プリアンプの入力
端子INの電位が下降し、入力された信号電流は、帰還
作用により、低インピーダンスでトランジスタ31のベ
ースに流入する。したがって、出力端子OUTより、光
位置検出素子5の信号電流の電流増幅率(hfe)倍の電
流が吸い込まれる。
【0063】次に、低インピーダンス吸い込み制御を行
なうときは、スイッチ36をオフ、スイッチ37をオン
とする。このとき、電流源34をオンにし、トランジス
タ31のエミッタ電位をベース電位よりも高くすること
により上述の帰還作用が行われないようにすると、入力
端子INから入力された信号電流は、ダイオード32を
通じて、第2の出力段を構成するトランジスタ28、電
流源35によりグランドに捨てられる。なお、スイッチ
36は、この第2の出力段のオン/オフを制御するため
のスイッチである。
【0064】高インピーダンス制御を行なうときは、ス
イッチ36、スイッチ37を共にオフとし、また、電流
源34もオフにする。このとき、プリアンプはオープン
状態になる。
【0065】次に、スイッチSW1、スイッチSW2お
よび演算部9について、図5を用いて説明する。なお、
図5には、簡単のため、スイッチSW1の端子8cとス
イッチSW2の端子8dのみを示している。図5におい
て、41,42はダイオード、43〜53はトランジス
タ、54〜60は電流源、61はコンデンサである。
【0066】トランジスタ43,44,45と電流源5
4,55からなる回路は、バッファを構成している。ま
たトランジスタ46,47,48と電流源56,57か
らなる回路と、トランジスタ49,50,51と電流源
58,59からなる回路も同様である。プリアンプ7
c,7dの出力は、それぞれダイオード41,42に接
続されており、その圧縮電位は、それぞれ、これらのバ
ッファに入力される。さらに、トランジスタ52,5
3、電流源60およびコンデンサ61は演算部9を構成
しており、上記各バッファの出力のうち、スイッチSW
1の出力はトランジスタ52のベースに、スイッチSW
2の出力はトランジスタ53のベースに、それぞれ接続
されている。
【0067】ここで、ダイオード41,42に流れる電
流をそれぞれI41,I42とし、電流源60の電流を
p 、トランジスタ52,53のコレクタ電流をそれぞ
れI52,I53とし、VT をサーマルボルテージ、IS
逆方向飽和電流とすると、次式が成立する。
【0068】
【数7】 このとき、トランジスタ47のベース電位CH2はロー
レベルであり、トランジスタ46,48のエミッタ電位
はプルアップされているので、トランジスタ46,4
7,48と電流源56,57からなるバッファはオフ状
態であるものとする。したがって、トランジスタ53の
ベース電位とダイオード41による圧縮電位とは無関係
となっている。
【0069】トランジスタ44とトランジスタ50は、
スイッチ用のトランジスタである。ここで、トランジス
タ44のベース電位CH1がハイレベルであるとき、ダ
イオード41の圧縮出力は、トランジスタ43および電
流源54からなるエミッタフォロワ回路とトランジスタ
45および電流源55からなるエミッタフォロワ回路と
を介して、トランジスタ52のベース電位を決定する。
【0070】同様に、トランジスタ50のベース電位C
H3がハイレベルであるとき、ダイオード42の圧縮出
力は、トランジスタ49および電流源58からなるエミ
ッタフォロワ回路とトランジスタ51および電流源59
からなるエミッタフォロワ回路とを介して、トランジス
タ53のベース電位を決定する。この様にして上記式
(数7)が成立する。
【0071】ここで、式(数7)より、次式が成立す
る。
【0072】
【数8】 また、上記I52,I53およびIp の関係は次式のように
表わされる。
【0073】
【数9】 そこで、上記式(数8)および式(数9)より、次式が
与えられる。
【0074】
【数10】 よって、ダイオード41に、上記式(数2)、式(数
3)に基いて、光位置検出素子5の出力電流に比例する
電流が流れるとき、上記式(数4)より、次式が成立す
る。
【0075】
【数11】 このように、I52は被写体距離の逆数1/lに比例した
電流となる。したがってコンデンサ61によって積分さ
れる電圧も1/lに比例したものとなり、この電圧によ
り1/lを求めることができる。この演算は、CPU1
3で行なうこととすればよい。
【0076】また、CH2をハイレベルとし、CH1を
ローレベルとすれば、トランジスタ46,47,48と
電流源56,57からなるバッファはオン状態となり、
一方、トランジスタ43,44,45と電流源54,5
5からなるバッファはオフ状態となる。したがって、ト
ランジスタ53のベース電位は、ダイオード41による
圧縮電位によって決定される。このように、本実施例の
スイッチSW1およびスイッチSW2では、バッファの
オン/オフにより、端子8a〜8fの切り換えを行なっ
ている。
【0077】最後にVout より1/lを求める方法につ
いて述べる。
【0078】上記式(数11)の電流I52を積分コンデ
ンサC61にチャージする時間をtINT とし、積分コンデ
ンサC61の容量をCINT とすると、Vout は次式で与え
られる。
【0079】
【数12】 上記式(数11)と(数12)とを合せて、それらの定
数成分をX,Yとすると、次式が得られる。
【0080】
【数13】 これより、1/lは次式で与えられる。
【0081】
【数14】 従って、表2に示すように、定数tP 及びaを表1に示
した測距の設定状態に応じて変更することにより、各々
の状態で正しく1/lを上記式(数14)で演算するこ
とができる。
【0082】
【表2】 本測距方式を内蔵したカメラの測距フロー例を図6に示
す。表1に従って、IRBD、プリアンプ、SWの設定
が決定され、それに従って表2のようにtP、aの定数
を変更することにより上記式(数14)より1/lを各
ポイントで求めることができる。ここでCF1は近距離測
距と遠距離測距を切換えるための所定距離である。
【0083】また、高輝度及びマクロモード以外では、
左、右、中央のうち、最至近の測距結果を採用すること
にしている。
【0084】このように、本実施例では、プリアンプ7
a〜7fの電流源34およびスイッチ36,37のオン
/オフによって高インピーダンス制御、低インピーダン
ス吸い込み制御および低インピーダンス増幅制御を行な
い、さらに、スイッチSW1およびスイッチSW2のバ
ッファのオン/オフにより端子8a〜8fの切り換えを
行なって、演算部9に入力する信号電流の選択を行なっ
ている。
【0085】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、被写体距離の至近限界および測距範囲の最小値が
十分に小さく、且つ、高精度の測距を行うことが可能な
多点測距装置を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係わる多点測距装置を示す
概略的構成図である。
【図2】図1の多点測距装置の光学系を示す光学系配置
である。
【図3】図1、図2における光位置検出素子の受光領域
の選択関係を示す図である。
【図4】図1におけるプリアンプ部の内部接続を示す電
気回路図である。
【図5】図1におけるスイッチ部および演算部の内部接
続を示す電気回路図である。
【図6】図1、図2の各部の動作手順を示すフローチャ
ートである。
【図7】従来のアクティブ三角測距方式による測距光学
系を示す光学配置図である。
【図8】従来の多点測距装置の原理を概念的に示す図で
ある。
【図9】従来の多点測距装置における各光位置検出素子
の配置の一例を概念的に示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 赤外発光ダイオード(IRED) 2 投光レンズ 3 受光レンズ 4,5 光位置検出素子(PSD) 5a〜5f 電極 7a〜7f プリアンプ 8a〜8f 出力端子 9 演算部 10 デコーダ 11 受光素子 12 判定回路 13 CPU(セントラル・プロセッシング・ユニッ
ト) 14 メモリ SW1,SW2 スイッチ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体における複数のポイントに対する
    測距が可能な多点測距カメラにおいて、 被写体に対して複数の測距用光束を順次投光するため
    の、少なくとも2つの投光素子を有する投光素子列と、 長手方向が上記投光素子列と同じ方向で上記被写体から
    の反射光を受光し得る位置に配置されるとともに、その
    両端部に設けられた一対の主電極、及び、この両端部間
    を所定の間隔で分割する位置に設けられた複数の補助電
    極を有した光位置検出素子と、 上記各電極に接続され、高インピーダンス制御、低イン
    ピーダンス増幅制御が可能なプリアンプと、 上記複数の測距ポイントのうちから選択された測距ポイ
    ントに応じて、上記主電極及び補助電極の中からいずれ
    か2つの電極を選択し、この選択された電極に接続され
    たプリアンプを低インピーダンス増幅にするとともに、
    この選択された電極の内側に位置する電極に接続された
    プリアンプを高インピーダンスとする制御手段と、 上記低インピーダンス増幅とされたプリアンプ出力に応
    じて被写体距離を算出する演算手段と、 を具備したことを特徴とする多点測距装置。
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