JP3068785B2 - 投影露光装置、または投影露光方法、及びその投影露光方法を用いたデバイス製造方法、及びそのデバイス製造方法により製造されたデバイス - Google Patents
投影露光装置、または投影露光方法、及びその投影露光方法を用いたデバイス製造方法、及びそのデバイス製造方法により製造されたデバイスInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、フォトリソグラフィ用の基板
(半導体ウェハなどの感光基板)上に所定のパターンを
投影露光する投影露光装置を含むフォトリソグラフィ装
置と、そのような露光装置を使って回路パターンで基板
を露光する方法、そしてそれにより回路素子(デバイ
ス)を製造することに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、超LSIの製造に縮小投影型露光
装置が使われ、生産性の向上に多大な功績を収めてい
る。この種の投影露光装置は、投影露光すべきレチクル
上のパターンの線幅の微細化や、パターン自体の高集積
化に伴ない、半導体ウェハ上の異なる層間での重ね合わ
せ露光時の重ね合わせ精度を向上させることが要求され
る。このことは特に異なる装置間について顕著である。 【0003】最近では開口数、倍率、又は露光領域(投
影視野)の異なる多種の投影露光装置が出現し、超LS
Iの製造工場では、要求される解像力、スループットを
考慮して1つの超LSI製造のプロセス中で、異なる層
間の露光を別々の装置で使いわけることが多くなってき
た。異なる投影倍率、投影視野の露光装置同志、あるい
は屈折系又は反射系のように露光方式の異なる装置同志
を、半導体製造のフォトリソグラフィーのプロセス中で
混用すること、所謂ミックス・アンド・マッチ(Mix an
d Match )においては、重ね合わせ精度が特に重要にな
ってくる。重ね合わせ精度を左右するひとつの要因とし
て投影光学系のディストーション(像歪み)があげられ
る。 【0004】一般に、同一構造の投影光学系であって
も、ディストーション特性(収差曲線)は一本ごとに微
妙に異なるのが現状であり、ましてや異なる倍率や視野
サイズの投影光学系同志ではディストーション特性が大
幅に異なることがある。従ってこのような装置同志を用
いてミックス・アンド・マッチを行なったとしても、必
ずしも十分な重ね合わせ精度が得られるとは限らない。
このため重ね合わせ不良による生産性の低下といった重
大な問題が生じ得る。 【0005】またステップ・アンド・リピート方式の投
影露光装置に使われている1/5縮小や1/2.5縮小
の投影光学系は、開口数によっても異なるが半導体ウェ
ハ上で直径28mm、42mmといった円形の視野領域を有
している。これに対してレチクル上に形成された露光す
べきパターン領域は、一般に20×20mm、30×30
mmといった矩形状になっている。そこでこの種の投影露
光装置では、レチクル上のパターン領域に合わせてレチ
クルを照射する露光用照明光の大きさを矩形状に制限す
る照明視野絞りが設けられている。この視野絞りは、レ
チクル上のパターン領域の大きさの変更に応じて照明領
域の形状や大きさを調整するような可動ブレードを有し
ている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、レチクル上
のパターン領域の大きさが変わるということは、投影光
学系の円形視野内に占める実効的なパターン投影領域の
大きさが変化すること、すなわちパターン投影に寄与す
る有効な像高範囲(投影光学系の円形視野の中心からの
距離)も円形視野内で変化することを意味する。投影光
学系の円形視野内での像高点毎のディストーション特性
は初期状態ではある傾向を持ち、有効な像高範囲が変化
するということは、全体のディストーション特性のうち
の一部分に従った像歪みが生じたまま投影露光が行われ
ることを意味する。 【0007】このため投影光学系の円形視野に対して比
較的小さいパターン領域を投影露光する場合、例えば本
来は30×30mmのパターン領域までの投影が可能な投
影光学系を使って、それよりも小さな20×20mmと言
ったパターン領域のマスクを投影露光する場合には、そ
のパターン領域の投影像全体が本来の投影倍率に対して
例えば僅かに小さめに転写されると言った問題点があっ
た。 【0008】そこで本発明はそのような問題を解決し、
投影光学系の円形視野内に占めるパターン投影領域の形
状や大きさの変更に伴う投影像のディストーション誤差
を低減し、より高い重ね合わせ精度が得られる露光方法
とフォトリソグラフィ装置を提供することを課題とす
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、第1レチクル(R1)上の第1パターン領域(PA
1)の投影像が露光されることにより第1パターンが形
成され、且つアライメントマークが形成された基板
(W)上に、第2レチクル(R2)上の第2パターン領
域(PA2)の像を投影系(PL2)を介して露光する
投影露光装置(B)に、前記基板上のアライメントマー
クを計測して、該アライメントマークの位置情報(熱ま
たは化学処理による基板の変形量)を取得するアライメ
ント手段と、所定の投影露光装置(A)による前記第1
パターン形成時に前記基板上に投影されていた投影像の
歪みに関する第1情報(DS1又は関数fa)と、前記
位置情報とに基づき決定された、前記基板上に形成され
た前記第1パターンと前記基板上に投影される前記第2
パターン領域の投影像との重ね合わせ精度を最良にする
ための、前記第2パターン領域の像を前記基板上へ投影
する際の制御量(PL2の投影倍率)を取得する取得手
段(CNT2)と、を構成した。また請求項8に記載の
発明では、第1レチクル(R1)上の第1パターン領域
(PA1)の投影像が露光されることにより第1パター
ンが形成され、且つアライメントマークが形成された基
板(W)上に、第2レチクル(R2)上の第2パターン
領域(PA2)の像を投影系(PL2)を介して露光す
る投影露光方法であって、前記基板上のアライメントマ
ークを計測して、該アライメントマークの位置情報(熱
または化学処理による基板の変形量)を取得し、前記第
1パターン形成時に前記基板上に投影されていた投影像
の歪みに関する第1情報(DS1又は関数fa)と前記
位置情報とに基づき決定された、前記基板上に形成され
た前記第1パターンと前記基板上に投影される前記第2
パターンの投影像との重ね合わせ精度を最良にするため
の、前記第2パターン領域の像を前記基板上へ投影する
際の制御量(PL2の投影倍率)を取得することとし
た。 【0010】 【0011】 【0012】 【発明の実施の形態】以上のような構成によって、本願
の各発明では投影光学系の円形視野内で露光に寄与する
実効的なパターン露光領域の大きさや形状の変更に伴っ
て変化する露光像のディストーションのばらつきが低減
され、投影されるパターン領域がどのような大きさであ
っても、そのパターン領域の露光像内の各像高点でのデ
ィストーション量を平均して最小にすることが可能とな
り、ウェハ等の基板上に形成された被露光領域との重ね
合わせ精度を平均的に良好にすることができる。 【0013】以下に本発明が適用される実施の形態によ
る露光方法、装置を図1に基づいて説明する。図1は投
影視野の大きさの異なる2つの投影型露光装置(以下ス
テッパーと呼ぶ)A,Bの概略的な構成を示す斜視図で
ある。本実施例において、ステッパーAの投影レンズP
L1は縮小倍率1/5でウェハW上での投影視野が20
×20mm角(直径28mmの円形領域)であり、ステ
ッパーBの投影レンズPL2は縮小倍率1/2.5でウ
ェハW上での投影視野が30×30mm角(直径42m
mの円形領域)であるものとする。 【0014】ステッパーAにはレチクルR1上の露光す
べきパターン領域PA1のみを照明するような視野絞り
としてのブラインドBL1が設けられ、4枚の可動ブレ
ードで開口部の形状や大きさが調整される。レチクルR
1は、パターン領域PA1の中心が、投影レンズPL1
の光軸(視野中心)AX1と一致するように装着され
る。さてステッパーAにローディングされたウェハWは
2次元移動するステージST1上に載置され、投影レン
ズPL1によるパターン領域PA1の投影像はステップ
・アンド・リピート方式によりウェハW上に順次露光さ
れる。 【0015】本実施例における投影レンズPL1には、
投影レンズを構成する複数のレンズ間の空気間隔部の圧
力(気圧)を制御して、投影レンズPL1の倍率を微調
するための圧力調整器BC1が設けられ、主制御装置C
NT1からの設定情報に応じて所望の投影倍率が得られ
るように作動する。この圧力調整器BC1や主制御装置
CNT1の具体的な構成、作用及び使用方法等について
は、特開昭60−28613号公報、又は特開昭60−
78454号公報に詳しく開示されているので、ここで
は説明を省略する。 【0016】一方、ステッパーBについても投影レンズ
PL2の投影視野の大きさが異なるだけで、その他の基
本構成であるブラインドBL2、ステージST2、圧力
調整器BC2、主制御装置CNT2は、ステッパーAの
ものと同じである。またステッパーBに装着されたレチ
クルR2のパターン領域PA2は、レチクルR1のパタ
ーン領域PA1と同一寸法である。すなわち、パターン
領域PA1の大きさが投影レンズPL1で投影可能な最
大の視野(20×20mm)に対応した100×100
mm角であるとすると、投影レンズPL2は最大の投影
視野(30×30mm)のうち、20×20mm角の領
域に絞って使われることになる。本実施例では、このよ
うなステッパーAとBを、ウェハW上に形成する異なる
層間での重ね合わせ露光に混用するものとする。 【0017】さて、ここでは説明を簡単にするため、ウ
ェハWへの第1層の露光をステッパーAで行なった後、
第1層形成のための所定のプロセスEを行ない、そのウ
ェハWへの第2層への重ね合わせ露光をステッパーBで
行なうものとする。このためステッパーBの主制御装置
CNT2は、ステッパーAの主制御装置CNT1から投
影レンズPL1のディストーションに関するデータDS
1を入力する。データDS1はステッパーAの製造時の
検査データとして予め主制御装置CNT1に記憶されて
いるものである。 【0018】あるいは特開昭60−18738号公報に
開示されているように、ステージST1上にスリット付
の光電センサーを設け、ディストーション検査用のレチ
クルの複数位置に形成された十字形マークを投影し、投
影画面内でスリットを走査し、各マークの投影位置を求
めることによって、投影視野内の複数点のディストーシ
ョン量を検出し、これをデータDS1として記憶してお
けばよい。このようにステージ上のスリットを使うよう
にすると、ステッパーの稼働中の任意の時に、その時点
のディストーションが正確に計測でき、ディストーショ
ン特性の経時変化に対処できる。同様にステッパーBの
投影レンズPL2のディストーションに関するデータD
S2は、主制御装置CNT2に記憶され、ステッパーA
の倍率を調整する場合のデータとして主制御装置CNT
1に送られる。 【0019】また主制御装置CNT1,CNT2がさら
に上位の主制御装置(大型コンピュータ)によって統括
的に制御されているような場合は、投影レンズPL1の
ディストーション・データDS1と、投影レンズPL2
のディストーション・データDS2の両データを、上位
制御装置に送り、そこで集中管理するようにしても同様
である。 【0020】さて、図2は2つのステッパーA,Bの倍
率補正を行わずに重ね合わせ露光した場合の重ね合わせ
精度(以下、マッチング精度と呼ぶ)の一例を誇張して
示すチャート図である。同図において、実線はステッパ
ーAの理想格子点からのずれを表わすチャートであり、
破線はステッパーBの理想格子点からのずれを表わすチ
ャートである。 【0021】ステッパーAの投影視野の中心と、ステッ
パーBの投影視野の中心とを直交座標系xyの原点P0
に一致させるものとすると、座標系xyの第1象限にお
いて、ステッパーAによる理想格子点の投影点はP1a,
P2a,P3a……となり、ステッパーBによる理想格子点
の投影点はP1b,P2b,P3b……となる。この一例から
も明らかなように、2つのステッパーを中心(光軸)合
わせでミックス・アンド・マッチすると、中心P0付近
のマッチング精度は十分得られるものの、中心P0から
離れた点、例えば点P2aとP2b、又は点P3aとP3bにお
いては、相対的なずれ量が無視できない程度に大きくな
ることがある。このずれ量は2つの投影レンズ間のディ
ストーション特性に依存し、かならずしも周辺の各点で
大きくなるとは限らない。 【0022】図3(a)は投影レンズPL1のディスト
ーション特性の一例であり、主制御CNT1にデータD
S1として記憶されており、図3(b)は投影レンズP
L2のディストーション特性の一例であり、主制御装置
CNT2にデータDS2として記憶されている。図3
(a),(b)において縦軸はディストーション量を表
わし、横軸は像高(光軸、すなわち中心P0から放射方
向の距離)を表わす。ディストーション量の正負は、理
想格子点の投影点が中心P0に近づく方向にずれた場合
を負、逆の場合を正としてある。 【0023】さて、両投影レンズのディストーション特
性の曲線は、全体的な傾向は似ているものの、同一像高
位置でのディストーション量は、像高に応じて大きく異
なったものとなる。この種の投影レンズでは、ディスト
ーションの正方向の最大値と、負方向の最大値とがほぼ
等しくなるようにディストーション補正が行なわれてい
る。これは露光領域全面において、平均的にディストー
ションをよくする(振り分ける)ためである。 【0024】図4は上記のような2つのディストーショ
ン特性を中心合わせで重ねたものであり、ステッパーA
の投影視野(20×20mm)内についてのみ考えれば
よい。図4において、ステッパーA,Bともに投影倍率
は標準値(初期値)にあるものとする。この図からも明
らかなように、像高が約9mmの点から周辺にかけて、
ディストーション特性DS1とDS2の偏差の絶対値が
極端に大きくなり、像高位置Pxで偏差ΔDの絶対値|
ΔD|が最大になっている。 【0025】この偏差|ΔD|の量はディストーション
特性DS1又はDS2のいずれかの特性上のディストー
ション量の最大値よりも大きくなることもある。従って
像高位置約9mm以上のところにあるパターンは、十分
なマッチング精度がほとんど得られないことになる。こ
の図4のような場合が、図2に示したチャートに相当す
る訳である。 【0026】そこで本実施形態では、ステッパーAのデ
ィストーション特性DS1はそのままにして、ステッパ
ーBのディストーション特性DS2を倍率を微調するこ
とによって変化させ、2つのディストーション特性を重
ね合わせたときに、投影視野内で生じる偏差ΔDの絶対
値の最大値が最小になるようにする。そこで2つのディ
ストーション特性を重ね合わせて、マッチング精度を最
良にするための数学的な解析を以下に述べる。 【0027】以下の解析はステッパーBの主制御装置C
NT2、又は上位制御装置等のコンピュータによって容
易に実行できる。ここで像高をγ、ディストーション曲
線をf(γ)、倍率調整の係数をCとすると、倍率を調
整したことによって得られる理想格子点からのずれ量Δ
(γ)は、(1)式のように表わされる。 Δ(γ)=f(γ)+C・γ ……(1) この(1)式に対応して、ステッパーA,Bの夫々につ
いて、理想格子点からのずれをベクトル(ΔXa,ΔY
a),(ΔXb,ΔYb)の夫々で表現すると、ステッ
パーAについては(2)式、ステッパーBについては
(3)式のようになる。 【0028】 【数1】 【0029】 【数2】 【0030】ただし、添字a,bは夫々ステッパーA,
Bに対応している。よってステッパーA,Bを中心合わ
せで重ね合わせ露光したときの最終的なディストーショ
ンの偏差ベクトル(ΔX,ΔY)は、(2),(3)式
より(4)式のように表わされる。 (ΔX,ΔY)=(ΔXa,ΔYa)−(ΔXb,ΔYb)……(4) (4)式より、重ね合わせ露光領域(投影視野)におけ
る偏差ΔXの絶対値、偏差ΔYの絶対値、そしてベクト
ル(ΔX,ΔY)のスカラ量の各最大値を夫々Dx,D
y,Dkとすると、以下の(5)、(6)、(7)式の
ように表わされる。 【0031】Dx=MAX(|ΔX|) ……(5) Dy=MAX(|ΔY|) ……(6) 【0032】 【数3】 【0033】従って、これらDx,Dy,Dkのいずれ
か1つを最小にするか、又はDx,Dyの両方をともに
最小にするように倍率調整係数Ca,Cbを定めてやれ
ば最適条件が得られることになる。尚、本実施例のよう
にステッパーBのみで倍率補正を行なう場合、係数Ca
は零としてよい。従って上記(2)、(3)、(4)式
から、偏差ベクトル(ΔX,ΔY)は、(8)式のよう
に表わされる。 【0034】 【数4】 【0035】(但し、ここではCa=0とする。) よって主制御装置CNT2は、投影露光領域内の多数点
の夫々について、予め記憶されているディストーション
特性DS1(関数fa)とDS2(関数fb)とを用い
て、調整係数Cbを変えつつベクトル(ΔX,ΔY)、
及び最大値Dx,Dy,Dkを算出し、重ね合わせ露光
する層に要求される精度からDx,Dy,Dkのいずれ
か1つ、又はDx,Dyがともに最小となるような係数
Cbを見つけ出す。そして、主制御装置CNT2はその
係数Cbに応じた値だけ投影レンズPL2の倍率を補正
するような指令値を圧力調整器BC2に出力する。圧力
調整器BC2は投影レンズPL2の照射履歴や大気圧変
動による倍率変動の補正と共にその指令値を加味して圧
力をコントロールする。 【0036】以上の解析は、露光領域全面におけるマッ
チング精度の向上を計る関係上、数学的な解析によって
厳密な解を得るようにしたが、ディストーション曲線の
みを使うようにしても、それ程大きな誤差なく解を得る
ことができる。そこでディストーション曲線を使った解
析を図5を参照して説明する。図5はディストーション
特性DS1とDS2とを、投影レンズPL2倍率を変化
させた状態で重ね合わせた様子を示し、倍率調整後の投
影レンズPL2のディストーション特性はDS2’で表
わされている。まず主制御装置CNT2は、倍率調整前
の特性DS1とDS2とのディストーション量の差を、
中心P0から例えば像高15mmまでの間の多数点(例
えば0.5mm毎)について算出する。これによって図
4のように、偏差ΔDの絶対値の最大値が求まる。 【0037】この偏差ΔDの絶対値を小さくするために
は、図5のように投影レンズPL2の倍率を補正して、
特性DS2を所定像高点で正方向に持ち上げて(傾け
て)やればよい。図5中で中心P0を通る直線Lは特性
DS2のもともとの像高軸に対応しており、直線Lの傾
きCbは、先の(1)式中の倍率調整係数Cに相当する
ものである。 【0038】主制御装置CNT2は、傾きCbを零から
一定量だけ増加させた状態で、(1)式に基づいて倍率
調整後の特性DS2’を算出する。そして再びこの補正
された特性DS2’と特性DS1との偏差の絶対値を各
像高位置毎に算出し、そのうちで絶対値が最大となった
偏差を求める。以上の演算を傾きCbを一定量だけ増加
させては、繰り返し行なう。やがて、図5に示すよう
に、位置Px付近での偏差|ΔD1|は図4中の|ΔD
|よりも小さくなり、逆に別の像高位置での偏差|ΔD
2|が大きくなってくる。 【0039】図5に示したような特性同志の場合、特性
DS2’を図の状態からもう少し持ち上げてやると、|
ΔD2|>|ΔD2|となり、逆にもう少しさげてやる
と|ΔD2|<|ΔD1|になってしまう。従って、こ
こに示した例では|ΔD1|=|ΔD2|になるように
傾きCbを定めてやればよい。そしてその傾きCbのと
きに、例えば像高15mmの位置で得られる直線Lの像
高軸からのずれ量ΔMが、実際の投影像面上での倍率補
正によって生じるずれ量となる。 【0040】このように2つのディストーション特性を
相対的な倍率を変えつつ比較し、各倍率において、ディ
ストーション量の偏差(絶対値)の最大値を求め、その
最大値を最小にするような倍率を決定することによっ
て、像高15mm内の露光領域全面に渡って最良なマッ
チング精度が得られる。図6は、以上のようにして倍率
を調整して、ステッパーBによる重ね合わせ露光を行な
った場合のマッチング状態の一例を表わすチャート図で
ある。図中実線はステッパーAによるもので、破線はス
テッパーBによるものである。図2に示したチャートと
比較して理想格子点の投影点同志(P1aとP1b、P2aと
P2b、P3aとP3b)の各ずれ量は平均的に小さくなり、
マッチング精度が向上することがわかる。 【0041】尚、図1に示したように、ステッパーAで
の露光後にプロセスEを受けたウェハWには、熱又は化
学処理による線形変形(伸縮)が生じることがある。従
ってステッパーBによる重ね合わせ露光の際は、その変
形も考慮して倍率補正を行なうことが望ましい。そのた
めには、例えばステッパーBに設けられたアライメント
装置によって、ウェハW上の複数点に形成されたアライ
メントマークの位置を計測し、その各位置を設計値と比
較すれば変形量が求められる。 【0042】次に本発明の他の実施形態について説明す
る。図1に示したステッパーAが20mm角の投影視野
全面を露光領域として使わない場合、あるいはウェハW
上の露光領域の絶対倍率をも正確に合わせたい場合は、
ステッパーBによる重ね合わせ露光を考慮して、ステッ
パーAも予め倍率調整を行なっておくとよい。現実的な
使用方法ではないが、例えばステッパーAによる第1層
の露光領域が像高11mmの大きさに絞られて行なわれ
るものとすると、先の実施例のようにステッパーBのみ
の倍率を調整すると、ディストーション特性上のマッチ
ング度は、図7に示すように、全体的に負方向に片寄っ
てしまう。このことはウェハW上で絶対倍率を管理しよ
うとすると、大きな問題となる。 【0043】図7において、特性DS2’とDS1のデ
ィストーション量の差の絶対値が最大となり得る像高位
置は約8mm付近の点と約11mmの点であり、この付
近での偏差ΔD4とΔD3の両絶対値を等しくすれば、
最大となる偏差量の絶対値を最小にしたことになる。と
ころが、像高約11mmまでの露光領域内で重ね合わせ
時のディストーションは負方向に片寄っているので、特
性DS1とDS2をある像高点で同じ値だけ正方向に持
ち上げてやると、その露光領域内でディストーションを
正負に振り分けることが可能となる。 【0044】図8は、図7のような重ね合わせ状態か
ら、|ΔD3|=|ΔD4|とし、かつディストーショ
ンの振り分けを行なった最適条件のときの特性を示す。
図8において、直線L2は図5、図7中の直線Lと同じ
であり、直線L1はステッパーAの倍率調整により、係
数Caだけ傾いた本来の像高軸を表わし、特性DS1’
は倍率調整後の投影レンズPL1のディストーションを
表わす。 【0045】このような特性を得るためには、まず特性
DS1を固定したまま、特性DS2を持ち上げて、すな
わち先の実施例と同様にして偏差ΔD3、ΔD4の両絶
対値が等しくなるような倍率調整係数Cbを求める。そ
の後さらに、重ね合わせディストーション特性上で正の
ディストーション量の最大値と負のディストーション量
の最大値とが絶対値で等しくなるように、直線L1,L
2の傾きを共に同じ量だけ変化させる。 【0046】これによって求まった直線L1の傾きCa
が、ステッパーAの倍率調整係数である。よって第1層
の露光の際には、例えば像高10mmの点で+ΔMaだ
けステッパーAに倍率オフセットを加えて使用すればよ
く、また第2層の重ね合わせ露光の際には、像高10m
mの点で+ΔMbだけステッパーBに倍率オフセットを
加えて使用すればよい。このような倍率補正を行うと、
異なる層間での相対的なディストーションの差が減少す
るだけでなく、ウェハW上に形成されるパターン領域の
絶対的なディストーション量(倍率誤差)をも減少させ
ることができる。 【0047】以上発明の各実施形態では、投影視野の大
きさの異なるステッパー同志のミックス・アンド・マッ
チを考えた。しかしながら投影視野の大きさが同じ投影
レンズ同志でも、そのディストーション特性はレンズ構
成のちがい、あるいは製造誤差やバラつきのために、わ
ずかではあるが異なったものになるのが普通である。そ
こで投影視野の大きさが同一の場合の一例について図9
を参照して説明する。 【0048】図9(a)は2つのステッパーのうち一方
のディストーション特性DS2と他方のディストーショ
ン特性DS3とを倍率調整しない状態で重ね合わせた特
性を示す。ここで特性DS2は、同一ステッパー中でも
ディストーションが悪く、特性DS3はディストーショ
ンが良いものとする。このような2つのステッパーを例
えば像高16mmの露光領域に絞って使うものとする
と、ディストーション量の差の絶対値は像高11mm付
近で最大値ΔDとなり、さらにディストーションの振り
分けも多少アンバランスになってくる。 【0049】そこでこのような場合には、ディストーシ
ョンの振り分けも考慮して、特性DS2,DS3を共に
正方向に持ち上げて、図9(b)に示したDS2’,D
S3’のようにすれば、最良のマッチング精度が得られ
る。特性DS2は直線L2の傾きに対応した倍率調整に
よって特性DS2’のように変化し、特性DS3は直線
L3の傾きに対応した倍率調整によって特性DS3’の
ように変化する。このようにすると、像高16mmの点
と8mm付近の点とが偏差の最大になり得るが、これら
の偏差の絶対値の最大値を最小にしたことによって、両
ステッパー間の相対的なディストーション量の差は、図
9(a)の場合とくらべて格段に小さくなっている。 【0050】以上本発明の各実施形態は、縮小投影レン
ズを備えたステッパーについてのみ説明したが、本発明
はその他、ミラーを使った反射投影型のステッパーとの
混用についても全く同様に実施し得るものである。また
上記各実施例では2台のステッパーについてのマッチン
グのみを考えたが、それ以上の任意のn台のステッパー
についても同様に実施できる。この場合、n台のステッ
パーの各ディストーション特性を使って上位のコンピュ
ータでマッチング精度を計算し、半導体素子製造のフォ
トリソグラフィ工程の全てに渡って最良のマッチング精
度が得られるように、各ステッパーの倍率を調整してお
けばよい。 【0051】また投影レンズの物体(レチクル)側が非
テレセントリックな光学系である場合は、レチクルと投
影レンズとの間隔を微調することによっても倍率を調整
でき、同様の効果が得られる。この場合はレチクルを保
持するレチクルステージを光軸に沿って微小量だけ上下
動させる駆動手段が倍率調整手段として設けられる。ま
た、以上に説明した実施の形態においては、2つのディ
ストーション特性を、例えば像高軸上で0.5mm毎に
比較して、偏差の絶対値の最大値を求めるようにした。
しかしながらこれでは所定の露光範囲内について0.5
mm毎の全ての像高点で偏差を求めてから最大値をさが
し出すことになるので、精度的には低く、真の最大に対
して何らかの誤差を伴ってしまう。 【0052】このため、比較する点を0.5mmよりも
さらに細かくしていけば、それなりに精度は上がるもの
の、演算処理時間はそれに比例して増大してしまう。そ
こで、2つのディストーション曲線から、数学的な解析
によって正確な最大値を、早く求める方法を以下に簡単
に述べる。今、2つのステッパーの夫々のディストーシ
ョン特性をfa(γ),fb(γ)とすると、倍率調整
係数Ca,Cbを考慮したディストーション関数Fa
(γ),Fb(γ)は夫々(9),(10)式のように
なる。 【0053】 Fa(γ)=fa(γ)+Ca・γ ……(9) Fb(γ)=fb(γ)+Cb・γ ……(10) ここで特性fa(γ),fb(γ)はそれぞれNa次曲
線、Nb次曲線で近似された形で、それぞれのステッパ
ーの主制御装置、又は上位のコンピュータに記憶されて
いるものとする。 【0054】特性fa(γ),fb(γ)は、通常、こ
の種の投影レンズのディストーション特性が光軸に対し
て線対称になるように、γ=0のときfa(γ)=0,
fb(γ)=0とすべく設計されているから、一般式は
(11)式のように表わされ、定数項は存在しない。 【0055】 【数5】 【0056】ここで、Kn ,Kn-1 ,……K2 ,K1 は
定数である。そこで、2つのディストーション関数Fa
(γ),Fb(γ)の差を関数G(γ)で表わすと、関
数G(γ)は(12)式のように表わされる。 G(γ)=Fb(γ)−Fa(γ) =fb(γ)−fa(γ)+(Cb−Ca)・γ……(12) ここでC=Cb−Caとして、関数G(γ)の極大点、
極小点を求めるため、関数G(γ)を(13)式のよう
に像高γで微分する。 【0057】 【数6】 【0058】ここでKanは特性fa(γ)のn次項の
定数を表わし、Kbnは特性fb(γ)のn次項の定数
を表わす。従ってdG(γ)/(dγ)=0を満足する
像高γを求めれば、関数G(γ)の極大点、極小点がわ
かり、その点のいずれかで、偏差の絶対値が最大になっ
ている。尚、Na,Nbがともに3次以下の場合は、
(13)式が2次方程式となって解析的に解を求めるこ
とができるが、Na,Nbのいずれかが4次以上の場合
は、解析的に解が求まらないので数値計算によって解を
求めることになる。 【0059】さて、dG(γ)/(dγ)=0を満足す
る像高γの解を、γ1 ,γ2 ……,γn とし、露光領域
内で最大の像高点をγmax とすると、その各値を(1
2)式に代入して、G(γ1),G(γ2),……G(γn),
G(γmax)の各値を算出する。そしてそれら算出された
値のうちで絶対値が最大になるものを選び、これをGma
xとすると、Gmax は(14)式のように表わされる。 【0060】 Gmax =Max{|G(γ1)|,|G(γ2)|,…… |G(γn)|,|G(γmax)|} ……(14) ただし、γ1 ,γ2 ……γn のうちで、γmax よりも大
きいもの、又は負の値となるもの等は除外して考える。
このようにすると、像高軸上で0.5mm毎に比較して
いかなくとも、一義的に偏差の絶対値の最大値が求ま
る。以上のような計算を、相対的な倍率の差C(Cb−
Ca)を微小量だけ変えては繰り返し演算することによ
って、最適な倍率調整係数Ca,Cbを決定することが
できる。 【0061】以上の手法をふまえて、Na,Nbが共に
3次の場合の一例を以下に述べる。そこで特性fa
(γ),fb(γ)を夫々(15),(16)式のよう
に定める。 【0062】 【数7】 【0063】 【数8】 【0064】よって関数Fa(γ),Fb(γ)の差の
関数G(γ)は、(17)式のように表わされる。 【0065】 【数9】 【0066】この(17)式をγで微分すると(18)
式が得られる。 【0067】 【数10】 【0068】ここでKb3−Ka3=K3 、Kb2−Ka2
=K2 、Kb1−Ka1=K1 、Cb−Ca=Cとおく
と、G’(γ)=0を満足する解は、以下の(19),
(20)式で表わされるように、γ1 とγ2 の2つであ
る。 【0069】 【数11】 【0070】 【数12】 【0071】そこでCの値を微小量だけ変えては、(1
9),(20)式を演算してγ1 ,γ2 を求め、さらに
(17)式よりG(γ1),G(γ2),G(γmax)の各絶対
値を求めることを繰り返し実行する。この際、γ1 ,γ
2 がともにγmax よりも大きい場合、あるいはγ1 ,γ
2 がともに負の値、もしくは複素数になる場合は、|G
(γmax)|がそのときのCの値に対応した最大値(|Gm
ax |)である。こうして、Cの値を変えるたびに算出
した|Gmax |の全ての値を比較して、その中で最小と
なっている|Gmax |に対応したCの値が求めるべき解
である。よって、そのCの値を満足するようにCa,C
bを決定すればよい。 【0072】 【0073】 【発明の効果】本発明によれば、基板上に形成されたア
ライメントマークを計測してアライメントマークの位置
情報を取得し、この位置情報と、他の露光装置で投影さ
れる投影像の歪みに関する情報とに基づき決定された、
該他の露光装置で露光されたパターンとの最適なマッチ
ングを得るための当該露光装置の制御量を得ることがで
きる。この場合に得られる制御量は、他の露光装置で投
影形成された像歪みのみに限らず、該他の露光装置での
露光後に基板に対してなされる各種プロセス(熱処理や
化学処理など)により生じる基板の変形量をも加味して
いることになるので、重ね合わせ露光の精度を著しく向
上させることができる。
(半導体ウェハなどの感光基板)上に所定のパターンを
投影露光する投影露光装置を含むフォトリソグラフィ装
置と、そのような露光装置を使って回路パターンで基板
を露光する方法、そしてそれにより回路素子(デバイ
ス)を製造することに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、超LSIの製造に縮小投影型露光
装置が使われ、生産性の向上に多大な功績を収めてい
る。この種の投影露光装置は、投影露光すべきレチクル
上のパターンの線幅の微細化や、パターン自体の高集積
化に伴ない、半導体ウェハ上の異なる層間での重ね合わ
せ露光時の重ね合わせ精度を向上させることが要求され
る。このことは特に異なる装置間について顕著である。 【0003】最近では開口数、倍率、又は露光領域(投
影視野)の異なる多種の投影露光装置が出現し、超LS
Iの製造工場では、要求される解像力、スループットを
考慮して1つの超LSI製造のプロセス中で、異なる層
間の露光を別々の装置で使いわけることが多くなってき
た。異なる投影倍率、投影視野の露光装置同志、あるい
は屈折系又は反射系のように露光方式の異なる装置同志
を、半導体製造のフォトリソグラフィーのプロセス中で
混用すること、所謂ミックス・アンド・マッチ(Mix an
d Match )においては、重ね合わせ精度が特に重要にな
ってくる。重ね合わせ精度を左右するひとつの要因とし
て投影光学系のディストーション(像歪み)があげられ
る。 【0004】一般に、同一構造の投影光学系であって
も、ディストーション特性(収差曲線)は一本ごとに微
妙に異なるのが現状であり、ましてや異なる倍率や視野
サイズの投影光学系同志ではディストーション特性が大
幅に異なることがある。従ってこのような装置同志を用
いてミックス・アンド・マッチを行なったとしても、必
ずしも十分な重ね合わせ精度が得られるとは限らない。
このため重ね合わせ不良による生産性の低下といった重
大な問題が生じ得る。 【0005】またステップ・アンド・リピート方式の投
影露光装置に使われている1/5縮小や1/2.5縮小
の投影光学系は、開口数によっても異なるが半導体ウェ
ハ上で直径28mm、42mmといった円形の視野領域を有
している。これに対してレチクル上に形成された露光す
べきパターン領域は、一般に20×20mm、30×30
mmといった矩形状になっている。そこでこの種の投影露
光装置では、レチクル上のパターン領域に合わせてレチ
クルを照射する露光用照明光の大きさを矩形状に制限す
る照明視野絞りが設けられている。この視野絞りは、レ
チクル上のパターン領域の大きさの変更に応じて照明領
域の形状や大きさを調整するような可動ブレードを有し
ている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、レチクル上
のパターン領域の大きさが変わるということは、投影光
学系の円形視野内に占める実効的なパターン投影領域の
大きさが変化すること、すなわちパターン投影に寄与す
る有効な像高範囲(投影光学系の円形視野の中心からの
距離)も円形視野内で変化することを意味する。投影光
学系の円形視野内での像高点毎のディストーション特性
は初期状態ではある傾向を持ち、有効な像高範囲が変化
するということは、全体のディストーション特性のうち
の一部分に従った像歪みが生じたまま投影露光が行われ
ることを意味する。 【0007】このため投影光学系の円形視野に対して比
較的小さいパターン領域を投影露光する場合、例えば本
来は30×30mmのパターン領域までの投影が可能な投
影光学系を使って、それよりも小さな20×20mmと言
ったパターン領域のマスクを投影露光する場合には、そ
のパターン領域の投影像全体が本来の投影倍率に対して
例えば僅かに小さめに転写されると言った問題点があっ
た。 【0008】そこで本発明はそのような問題を解決し、
投影光学系の円形視野内に占めるパターン投影領域の形
状や大きさの変更に伴う投影像のディストーション誤差
を低減し、より高い重ね合わせ精度が得られる露光方法
とフォトリソグラフィ装置を提供することを課題とす
る。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明で
は、第1レチクル(R1)上の第1パターン領域(PA
1)の投影像が露光されることにより第1パターンが形
成され、且つアライメントマークが形成された基板
(W)上に、第2レチクル(R2)上の第2パターン領
域(PA2)の像を投影系(PL2)を介して露光する
投影露光装置(B)に、前記基板上のアライメントマー
クを計測して、該アライメントマークの位置情報(熱ま
たは化学処理による基板の変形量)を取得するアライメ
ント手段と、所定の投影露光装置(A)による前記第1
パターン形成時に前記基板上に投影されていた投影像の
歪みに関する第1情報(DS1又は関数fa)と、前記
位置情報とに基づき決定された、前記基板上に形成され
た前記第1パターンと前記基板上に投影される前記第2
パターン領域の投影像との重ね合わせ精度を最良にする
ための、前記第2パターン領域の像を前記基板上へ投影
する際の制御量(PL2の投影倍率)を取得する取得手
段(CNT2)と、を構成した。また請求項8に記載の
発明では、第1レチクル(R1)上の第1パターン領域
(PA1)の投影像が露光されることにより第1パター
ンが形成され、且つアライメントマークが形成された基
板(W)上に、第2レチクル(R2)上の第2パターン
領域(PA2)の像を投影系(PL2)を介して露光す
る投影露光方法であって、前記基板上のアライメントマ
ークを計測して、該アライメントマークの位置情報(熱
または化学処理による基板の変形量)を取得し、前記第
1パターン形成時に前記基板上に投影されていた投影像
の歪みに関する第1情報(DS1又は関数fa)と前記
位置情報とに基づき決定された、前記基板上に形成され
た前記第1パターンと前記基板上に投影される前記第2
パターンの投影像との重ね合わせ精度を最良にするため
の、前記第2パターン領域の像を前記基板上へ投影する
際の制御量(PL2の投影倍率)を取得することとし
た。 【0010】 【0011】 【0012】 【発明の実施の形態】以上のような構成によって、本願
の各発明では投影光学系の円形視野内で露光に寄与する
実効的なパターン露光領域の大きさや形状の変更に伴っ
て変化する露光像のディストーションのばらつきが低減
され、投影されるパターン領域がどのような大きさであ
っても、そのパターン領域の露光像内の各像高点でのデ
ィストーション量を平均して最小にすることが可能とな
り、ウェハ等の基板上に形成された被露光領域との重ね
合わせ精度を平均的に良好にすることができる。 【0013】以下に本発明が適用される実施の形態によ
る露光方法、装置を図1に基づいて説明する。図1は投
影視野の大きさの異なる2つの投影型露光装置(以下ス
テッパーと呼ぶ)A,Bの概略的な構成を示す斜視図で
ある。本実施例において、ステッパーAの投影レンズP
L1は縮小倍率1/5でウェハW上での投影視野が20
×20mm角(直径28mmの円形領域)であり、ステ
ッパーBの投影レンズPL2は縮小倍率1/2.5でウ
ェハW上での投影視野が30×30mm角(直径42m
mの円形領域)であるものとする。 【0014】ステッパーAにはレチクルR1上の露光す
べきパターン領域PA1のみを照明するような視野絞り
としてのブラインドBL1が設けられ、4枚の可動ブレ
ードで開口部の形状や大きさが調整される。レチクルR
1は、パターン領域PA1の中心が、投影レンズPL1
の光軸(視野中心)AX1と一致するように装着され
る。さてステッパーAにローディングされたウェハWは
2次元移動するステージST1上に載置され、投影レン
ズPL1によるパターン領域PA1の投影像はステップ
・アンド・リピート方式によりウェハW上に順次露光さ
れる。 【0015】本実施例における投影レンズPL1には、
投影レンズを構成する複数のレンズ間の空気間隔部の圧
力(気圧)を制御して、投影レンズPL1の倍率を微調
するための圧力調整器BC1が設けられ、主制御装置C
NT1からの設定情報に応じて所望の投影倍率が得られ
るように作動する。この圧力調整器BC1や主制御装置
CNT1の具体的な構成、作用及び使用方法等について
は、特開昭60−28613号公報、又は特開昭60−
78454号公報に詳しく開示されているので、ここで
は説明を省略する。 【0016】一方、ステッパーBについても投影レンズ
PL2の投影視野の大きさが異なるだけで、その他の基
本構成であるブラインドBL2、ステージST2、圧力
調整器BC2、主制御装置CNT2は、ステッパーAの
ものと同じである。またステッパーBに装着されたレチ
クルR2のパターン領域PA2は、レチクルR1のパタ
ーン領域PA1と同一寸法である。すなわち、パターン
領域PA1の大きさが投影レンズPL1で投影可能な最
大の視野(20×20mm)に対応した100×100
mm角であるとすると、投影レンズPL2は最大の投影
視野(30×30mm)のうち、20×20mm角の領
域に絞って使われることになる。本実施例では、このよ
うなステッパーAとBを、ウェハW上に形成する異なる
層間での重ね合わせ露光に混用するものとする。 【0017】さて、ここでは説明を簡単にするため、ウ
ェハWへの第1層の露光をステッパーAで行なった後、
第1層形成のための所定のプロセスEを行ない、そのウ
ェハWへの第2層への重ね合わせ露光をステッパーBで
行なうものとする。このためステッパーBの主制御装置
CNT2は、ステッパーAの主制御装置CNT1から投
影レンズPL1のディストーションに関するデータDS
1を入力する。データDS1はステッパーAの製造時の
検査データとして予め主制御装置CNT1に記憶されて
いるものである。 【0018】あるいは特開昭60−18738号公報に
開示されているように、ステージST1上にスリット付
の光電センサーを設け、ディストーション検査用のレチ
クルの複数位置に形成された十字形マークを投影し、投
影画面内でスリットを走査し、各マークの投影位置を求
めることによって、投影視野内の複数点のディストーシ
ョン量を検出し、これをデータDS1として記憶してお
けばよい。このようにステージ上のスリットを使うよう
にすると、ステッパーの稼働中の任意の時に、その時点
のディストーションが正確に計測でき、ディストーショ
ン特性の経時変化に対処できる。同様にステッパーBの
投影レンズPL2のディストーションに関するデータD
S2は、主制御装置CNT2に記憶され、ステッパーA
の倍率を調整する場合のデータとして主制御装置CNT
1に送られる。 【0019】また主制御装置CNT1,CNT2がさら
に上位の主制御装置(大型コンピュータ)によって統括
的に制御されているような場合は、投影レンズPL1の
ディストーション・データDS1と、投影レンズPL2
のディストーション・データDS2の両データを、上位
制御装置に送り、そこで集中管理するようにしても同様
である。 【0020】さて、図2は2つのステッパーA,Bの倍
率補正を行わずに重ね合わせ露光した場合の重ね合わせ
精度(以下、マッチング精度と呼ぶ)の一例を誇張して
示すチャート図である。同図において、実線はステッパ
ーAの理想格子点からのずれを表わすチャートであり、
破線はステッパーBの理想格子点からのずれを表わすチ
ャートである。 【0021】ステッパーAの投影視野の中心と、ステッ
パーBの投影視野の中心とを直交座標系xyの原点P0
に一致させるものとすると、座標系xyの第1象限にお
いて、ステッパーAによる理想格子点の投影点はP1a,
P2a,P3a……となり、ステッパーBによる理想格子点
の投影点はP1b,P2b,P3b……となる。この一例から
も明らかなように、2つのステッパーを中心(光軸)合
わせでミックス・アンド・マッチすると、中心P0付近
のマッチング精度は十分得られるものの、中心P0から
離れた点、例えば点P2aとP2b、又は点P3aとP3bにお
いては、相対的なずれ量が無視できない程度に大きくな
ることがある。このずれ量は2つの投影レンズ間のディ
ストーション特性に依存し、かならずしも周辺の各点で
大きくなるとは限らない。 【0022】図3(a)は投影レンズPL1のディスト
ーション特性の一例であり、主制御CNT1にデータD
S1として記憶されており、図3(b)は投影レンズP
L2のディストーション特性の一例であり、主制御装置
CNT2にデータDS2として記憶されている。図3
(a),(b)において縦軸はディストーション量を表
わし、横軸は像高(光軸、すなわち中心P0から放射方
向の距離)を表わす。ディストーション量の正負は、理
想格子点の投影点が中心P0に近づく方向にずれた場合
を負、逆の場合を正としてある。 【0023】さて、両投影レンズのディストーション特
性の曲線は、全体的な傾向は似ているものの、同一像高
位置でのディストーション量は、像高に応じて大きく異
なったものとなる。この種の投影レンズでは、ディスト
ーションの正方向の最大値と、負方向の最大値とがほぼ
等しくなるようにディストーション補正が行なわれてい
る。これは露光領域全面において、平均的にディストー
ションをよくする(振り分ける)ためである。 【0024】図4は上記のような2つのディストーショ
ン特性を中心合わせで重ねたものであり、ステッパーA
の投影視野(20×20mm)内についてのみ考えれば
よい。図4において、ステッパーA,Bともに投影倍率
は標準値(初期値)にあるものとする。この図からも明
らかなように、像高が約9mmの点から周辺にかけて、
ディストーション特性DS1とDS2の偏差の絶対値が
極端に大きくなり、像高位置Pxで偏差ΔDの絶対値|
ΔD|が最大になっている。 【0025】この偏差|ΔD|の量はディストーション
特性DS1又はDS2のいずれかの特性上のディストー
ション量の最大値よりも大きくなることもある。従って
像高位置約9mm以上のところにあるパターンは、十分
なマッチング精度がほとんど得られないことになる。こ
の図4のような場合が、図2に示したチャートに相当す
る訳である。 【0026】そこで本実施形態では、ステッパーAのデ
ィストーション特性DS1はそのままにして、ステッパ
ーBのディストーション特性DS2を倍率を微調するこ
とによって変化させ、2つのディストーション特性を重
ね合わせたときに、投影視野内で生じる偏差ΔDの絶対
値の最大値が最小になるようにする。そこで2つのディ
ストーション特性を重ね合わせて、マッチング精度を最
良にするための数学的な解析を以下に述べる。 【0027】以下の解析はステッパーBの主制御装置C
NT2、又は上位制御装置等のコンピュータによって容
易に実行できる。ここで像高をγ、ディストーション曲
線をf(γ)、倍率調整の係数をCとすると、倍率を調
整したことによって得られる理想格子点からのずれ量Δ
(γ)は、(1)式のように表わされる。 Δ(γ)=f(γ)+C・γ ……(1) この(1)式に対応して、ステッパーA,Bの夫々につ
いて、理想格子点からのずれをベクトル(ΔXa,ΔY
a),(ΔXb,ΔYb)の夫々で表現すると、ステッ
パーAについては(2)式、ステッパーBについては
(3)式のようになる。 【0028】 【数1】 【0029】 【数2】 【0030】ただし、添字a,bは夫々ステッパーA,
Bに対応している。よってステッパーA,Bを中心合わ
せで重ね合わせ露光したときの最終的なディストーショ
ンの偏差ベクトル(ΔX,ΔY)は、(2),(3)式
より(4)式のように表わされる。 (ΔX,ΔY)=(ΔXa,ΔYa)−(ΔXb,ΔYb)……(4) (4)式より、重ね合わせ露光領域(投影視野)におけ
る偏差ΔXの絶対値、偏差ΔYの絶対値、そしてベクト
ル(ΔX,ΔY)のスカラ量の各最大値を夫々Dx,D
y,Dkとすると、以下の(5)、(6)、(7)式の
ように表わされる。 【0031】Dx=MAX(|ΔX|) ……(5) Dy=MAX(|ΔY|) ……(6) 【0032】 【数3】 【0033】従って、これらDx,Dy,Dkのいずれ
か1つを最小にするか、又はDx,Dyの両方をともに
最小にするように倍率調整係数Ca,Cbを定めてやれ
ば最適条件が得られることになる。尚、本実施例のよう
にステッパーBのみで倍率補正を行なう場合、係数Ca
は零としてよい。従って上記(2)、(3)、(4)式
から、偏差ベクトル(ΔX,ΔY)は、(8)式のよう
に表わされる。 【0034】 【数4】 【0035】(但し、ここではCa=0とする。) よって主制御装置CNT2は、投影露光領域内の多数点
の夫々について、予め記憶されているディストーション
特性DS1(関数fa)とDS2(関数fb)とを用い
て、調整係数Cbを変えつつベクトル(ΔX,ΔY)、
及び最大値Dx,Dy,Dkを算出し、重ね合わせ露光
する層に要求される精度からDx,Dy,Dkのいずれ
か1つ、又はDx,Dyがともに最小となるような係数
Cbを見つけ出す。そして、主制御装置CNT2はその
係数Cbに応じた値だけ投影レンズPL2の倍率を補正
するような指令値を圧力調整器BC2に出力する。圧力
調整器BC2は投影レンズPL2の照射履歴や大気圧変
動による倍率変動の補正と共にその指令値を加味して圧
力をコントロールする。 【0036】以上の解析は、露光領域全面におけるマッ
チング精度の向上を計る関係上、数学的な解析によって
厳密な解を得るようにしたが、ディストーション曲線の
みを使うようにしても、それ程大きな誤差なく解を得る
ことができる。そこでディストーション曲線を使った解
析を図5を参照して説明する。図5はディストーション
特性DS1とDS2とを、投影レンズPL2倍率を変化
させた状態で重ね合わせた様子を示し、倍率調整後の投
影レンズPL2のディストーション特性はDS2’で表
わされている。まず主制御装置CNT2は、倍率調整前
の特性DS1とDS2とのディストーション量の差を、
中心P0から例えば像高15mmまでの間の多数点(例
えば0.5mm毎)について算出する。これによって図
4のように、偏差ΔDの絶対値の最大値が求まる。 【0037】この偏差ΔDの絶対値を小さくするために
は、図5のように投影レンズPL2の倍率を補正して、
特性DS2を所定像高点で正方向に持ち上げて(傾け
て)やればよい。図5中で中心P0を通る直線Lは特性
DS2のもともとの像高軸に対応しており、直線Lの傾
きCbは、先の(1)式中の倍率調整係数Cに相当する
ものである。 【0038】主制御装置CNT2は、傾きCbを零から
一定量だけ増加させた状態で、(1)式に基づいて倍率
調整後の特性DS2’を算出する。そして再びこの補正
された特性DS2’と特性DS1との偏差の絶対値を各
像高位置毎に算出し、そのうちで絶対値が最大となった
偏差を求める。以上の演算を傾きCbを一定量だけ増加
させては、繰り返し行なう。やがて、図5に示すよう
に、位置Px付近での偏差|ΔD1|は図4中の|ΔD
|よりも小さくなり、逆に別の像高位置での偏差|ΔD
2|が大きくなってくる。 【0039】図5に示したような特性同志の場合、特性
DS2’を図の状態からもう少し持ち上げてやると、|
ΔD2|>|ΔD2|となり、逆にもう少しさげてやる
と|ΔD2|<|ΔD1|になってしまう。従って、こ
こに示した例では|ΔD1|=|ΔD2|になるように
傾きCbを定めてやればよい。そしてその傾きCbのと
きに、例えば像高15mmの位置で得られる直線Lの像
高軸からのずれ量ΔMが、実際の投影像面上での倍率補
正によって生じるずれ量となる。 【0040】このように2つのディストーション特性を
相対的な倍率を変えつつ比較し、各倍率において、ディ
ストーション量の偏差(絶対値)の最大値を求め、その
最大値を最小にするような倍率を決定することによっ
て、像高15mm内の露光領域全面に渡って最良なマッ
チング精度が得られる。図6は、以上のようにして倍率
を調整して、ステッパーBによる重ね合わせ露光を行な
った場合のマッチング状態の一例を表わすチャート図で
ある。図中実線はステッパーAによるもので、破線はス
テッパーBによるものである。図2に示したチャートと
比較して理想格子点の投影点同志(P1aとP1b、P2aと
P2b、P3aとP3b)の各ずれ量は平均的に小さくなり、
マッチング精度が向上することがわかる。 【0041】尚、図1に示したように、ステッパーAで
の露光後にプロセスEを受けたウェハWには、熱又は化
学処理による線形変形(伸縮)が生じることがある。従
ってステッパーBによる重ね合わせ露光の際は、その変
形も考慮して倍率補正を行なうことが望ましい。そのた
めには、例えばステッパーBに設けられたアライメント
装置によって、ウェハW上の複数点に形成されたアライ
メントマークの位置を計測し、その各位置を設計値と比
較すれば変形量が求められる。 【0042】次に本発明の他の実施形態について説明す
る。図1に示したステッパーAが20mm角の投影視野
全面を露光領域として使わない場合、あるいはウェハW
上の露光領域の絶対倍率をも正確に合わせたい場合は、
ステッパーBによる重ね合わせ露光を考慮して、ステッ
パーAも予め倍率調整を行なっておくとよい。現実的な
使用方法ではないが、例えばステッパーAによる第1層
の露光領域が像高11mmの大きさに絞られて行なわれ
るものとすると、先の実施例のようにステッパーBのみ
の倍率を調整すると、ディストーション特性上のマッチ
ング度は、図7に示すように、全体的に負方向に片寄っ
てしまう。このことはウェハW上で絶対倍率を管理しよ
うとすると、大きな問題となる。 【0043】図7において、特性DS2’とDS1のデ
ィストーション量の差の絶対値が最大となり得る像高位
置は約8mm付近の点と約11mmの点であり、この付
近での偏差ΔD4とΔD3の両絶対値を等しくすれば、
最大となる偏差量の絶対値を最小にしたことになる。と
ころが、像高約11mmまでの露光領域内で重ね合わせ
時のディストーションは負方向に片寄っているので、特
性DS1とDS2をある像高点で同じ値だけ正方向に持
ち上げてやると、その露光領域内でディストーションを
正負に振り分けることが可能となる。 【0044】図8は、図7のような重ね合わせ状態か
ら、|ΔD3|=|ΔD4|とし、かつディストーショ
ンの振り分けを行なった最適条件のときの特性を示す。
図8において、直線L2は図5、図7中の直線Lと同じ
であり、直線L1はステッパーAの倍率調整により、係
数Caだけ傾いた本来の像高軸を表わし、特性DS1’
は倍率調整後の投影レンズPL1のディストーションを
表わす。 【0045】このような特性を得るためには、まず特性
DS1を固定したまま、特性DS2を持ち上げて、すな
わち先の実施例と同様にして偏差ΔD3、ΔD4の両絶
対値が等しくなるような倍率調整係数Cbを求める。そ
の後さらに、重ね合わせディストーション特性上で正の
ディストーション量の最大値と負のディストーション量
の最大値とが絶対値で等しくなるように、直線L1,L
2の傾きを共に同じ量だけ変化させる。 【0046】これによって求まった直線L1の傾きCa
が、ステッパーAの倍率調整係数である。よって第1層
の露光の際には、例えば像高10mmの点で+ΔMaだ
けステッパーAに倍率オフセットを加えて使用すればよ
く、また第2層の重ね合わせ露光の際には、像高10m
mの点で+ΔMbだけステッパーBに倍率オフセットを
加えて使用すればよい。このような倍率補正を行うと、
異なる層間での相対的なディストーションの差が減少す
るだけでなく、ウェハW上に形成されるパターン領域の
絶対的なディストーション量(倍率誤差)をも減少させ
ることができる。 【0047】以上発明の各実施形態では、投影視野の大
きさの異なるステッパー同志のミックス・アンド・マッ
チを考えた。しかしながら投影視野の大きさが同じ投影
レンズ同志でも、そのディストーション特性はレンズ構
成のちがい、あるいは製造誤差やバラつきのために、わ
ずかではあるが異なったものになるのが普通である。そ
こで投影視野の大きさが同一の場合の一例について図9
を参照して説明する。 【0048】図9(a)は2つのステッパーのうち一方
のディストーション特性DS2と他方のディストーショ
ン特性DS3とを倍率調整しない状態で重ね合わせた特
性を示す。ここで特性DS2は、同一ステッパー中でも
ディストーションが悪く、特性DS3はディストーショ
ンが良いものとする。このような2つのステッパーを例
えば像高16mmの露光領域に絞って使うものとする
と、ディストーション量の差の絶対値は像高11mm付
近で最大値ΔDとなり、さらにディストーションの振り
分けも多少アンバランスになってくる。 【0049】そこでこのような場合には、ディストーシ
ョンの振り分けも考慮して、特性DS2,DS3を共に
正方向に持ち上げて、図9(b)に示したDS2’,D
S3’のようにすれば、最良のマッチング精度が得られ
る。特性DS2は直線L2の傾きに対応した倍率調整に
よって特性DS2’のように変化し、特性DS3は直線
L3の傾きに対応した倍率調整によって特性DS3’の
ように変化する。このようにすると、像高16mmの点
と8mm付近の点とが偏差の最大になり得るが、これら
の偏差の絶対値の最大値を最小にしたことによって、両
ステッパー間の相対的なディストーション量の差は、図
9(a)の場合とくらべて格段に小さくなっている。 【0050】以上本発明の各実施形態は、縮小投影レン
ズを備えたステッパーについてのみ説明したが、本発明
はその他、ミラーを使った反射投影型のステッパーとの
混用についても全く同様に実施し得るものである。また
上記各実施例では2台のステッパーについてのマッチン
グのみを考えたが、それ以上の任意のn台のステッパー
についても同様に実施できる。この場合、n台のステッ
パーの各ディストーション特性を使って上位のコンピュ
ータでマッチング精度を計算し、半導体素子製造のフォ
トリソグラフィ工程の全てに渡って最良のマッチング精
度が得られるように、各ステッパーの倍率を調整してお
けばよい。 【0051】また投影レンズの物体(レチクル)側が非
テレセントリックな光学系である場合は、レチクルと投
影レンズとの間隔を微調することによっても倍率を調整
でき、同様の効果が得られる。この場合はレチクルを保
持するレチクルステージを光軸に沿って微小量だけ上下
動させる駆動手段が倍率調整手段として設けられる。ま
た、以上に説明した実施の形態においては、2つのディ
ストーション特性を、例えば像高軸上で0.5mm毎に
比較して、偏差の絶対値の最大値を求めるようにした。
しかしながらこれでは所定の露光範囲内について0.5
mm毎の全ての像高点で偏差を求めてから最大値をさが
し出すことになるので、精度的には低く、真の最大に対
して何らかの誤差を伴ってしまう。 【0052】このため、比較する点を0.5mmよりも
さらに細かくしていけば、それなりに精度は上がるもの
の、演算処理時間はそれに比例して増大してしまう。そ
こで、2つのディストーション曲線から、数学的な解析
によって正確な最大値を、早く求める方法を以下に簡単
に述べる。今、2つのステッパーの夫々のディストーシ
ョン特性をfa(γ),fb(γ)とすると、倍率調整
係数Ca,Cbを考慮したディストーション関数Fa
(γ),Fb(γ)は夫々(9),(10)式のように
なる。 【0053】 Fa(γ)=fa(γ)+Ca・γ ……(9) Fb(γ)=fb(γ)+Cb・γ ……(10) ここで特性fa(γ),fb(γ)はそれぞれNa次曲
線、Nb次曲線で近似された形で、それぞれのステッパ
ーの主制御装置、又は上位のコンピュータに記憶されて
いるものとする。 【0054】特性fa(γ),fb(γ)は、通常、こ
の種の投影レンズのディストーション特性が光軸に対し
て線対称になるように、γ=0のときfa(γ)=0,
fb(γ)=0とすべく設計されているから、一般式は
(11)式のように表わされ、定数項は存在しない。 【0055】 【数5】 【0056】ここで、Kn ,Kn-1 ,……K2 ,K1 は
定数である。そこで、2つのディストーション関数Fa
(γ),Fb(γ)の差を関数G(γ)で表わすと、関
数G(γ)は(12)式のように表わされる。 G(γ)=Fb(γ)−Fa(γ) =fb(γ)−fa(γ)+(Cb−Ca)・γ……(12) ここでC=Cb−Caとして、関数G(γ)の極大点、
極小点を求めるため、関数G(γ)を(13)式のよう
に像高γで微分する。 【0057】 【数6】 【0058】ここでKanは特性fa(γ)のn次項の
定数を表わし、Kbnは特性fb(γ)のn次項の定数
を表わす。従ってdG(γ)/(dγ)=0を満足する
像高γを求めれば、関数G(γ)の極大点、極小点がわ
かり、その点のいずれかで、偏差の絶対値が最大になっ
ている。尚、Na,Nbがともに3次以下の場合は、
(13)式が2次方程式となって解析的に解を求めるこ
とができるが、Na,Nbのいずれかが4次以上の場合
は、解析的に解が求まらないので数値計算によって解を
求めることになる。 【0059】さて、dG(γ)/(dγ)=0を満足す
る像高γの解を、γ1 ,γ2 ……,γn とし、露光領域
内で最大の像高点をγmax とすると、その各値を(1
2)式に代入して、G(γ1),G(γ2),……G(γn),
G(γmax)の各値を算出する。そしてそれら算出された
値のうちで絶対値が最大になるものを選び、これをGma
xとすると、Gmax は(14)式のように表わされる。 【0060】 Gmax =Max{|G(γ1)|,|G(γ2)|,…… |G(γn)|,|G(γmax)|} ……(14) ただし、γ1 ,γ2 ……γn のうちで、γmax よりも大
きいもの、又は負の値となるもの等は除外して考える。
このようにすると、像高軸上で0.5mm毎に比較して
いかなくとも、一義的に偏差の絶対値の最大値が求ま
る。以上のような計算を、相対的な倍率の差C(Cb−
Ca)を微小量だけ変えては繰り返し演算することによ
って、最適な倍率調整係数Ca,Cbを決定することが
できる。 【0061】以上の手法をふまえて、Na,Nbが共に
3次の場合の一例を以下に述べる。そこで特性fa
(γ),fb(γ)を夫々(15),(16)式のよう
に定める。 【0062】 【数7】 【0063】 【数8】 【0064】よって関数Fa(γ),Fb(γ)の差の
関数G(γ)は、(17)式のように表わされる。 【0065】 【数9】 【0066】この(17)式をγで微分すると(18)
式が得られる。 【0067】 【数10】 【0068】ここでKb3−Ka3=K3 、Kb2−Ka2
=K2 、Kb1−Ka1=K1 、Cb−Ca=Cとおく
と、G’(γ)=0を満足する解は、以下の(19),
(20)式で表わされるように、γ1 とγ2 の2つであ
る。 【0069】 【数11】 【0070】 【数12】 【0071】そこでCの値を微小量だけ変えては、(1
9),(20)式を演算してγ1 ,γ2 を求め、さらに
(17)式よりG(γ1),G(γ2),G(γmax)の各絶対
値を求めることを繰り返し実行する。この際、γ1 ,γ
2 がともにγmax よりも大きい場合、あるいはγ1 ,γ
2 がともに負の値、もしくは複素数になる場合は、|G
(γmax)|がそのときのCの値に対応した最大値(|Gm
ax |)である。こうして、Cの値を変えるたびに算出
した|Gmax |の全ての値を比較して、その中で最小と
なっている|Gmax |に対応したCの値が求めるべき解
である。よって、そのCの値を満足するようにCa,C
bを決定すればよい。 【0072】 【0073】 【発明の効果】本発明によれば、基板上に形成されたア
ライメントマークを計測してアライメントマークの位置
情報を取得し、この位置情報と、他の露光装置で投影さ
れる投影像の歪みに関する情報とに基づき決定された、
該他の露光装置で露光されたパターンとの最適なマッチ
ングを得るための当該露光装置の制御量を得ることがで
きる。この場合に得られる制御量は、他の露光装置で投
影形成された像歪みのみに限らず、該他の露光装置での
露光後に基板に対してなされる各種プロセス(熱処理や
化学処理など)により生じる基板の変形量をも加味して
いることになるので、重ね合わせ露光の精度を著しく向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例によるミックス・アンド・
マッチの方法に好適な2つの投影型露光装置の概略的な
構成を示す斜視図。 【図2】 2つの露光装置を倍率補正を行なわずに重
ね合わせ露光した場合の理想格子点の投影点のずれを誇
張して示すチャート図。 【図3】 夫々2つの露光装置の投影レンズのディス
トーション曲線を示す特性図。 【図4】 図3(a)、(b)におけるディストーシ
ョン曲線を重ね合わせたときの特性図。 【図5】 図4に示した特性を倍率調整して重ね合わ
せたときの特性図。 【図6】 倍率調整を行なった後に重ね合わせ露光し
た場合の理想格子点の投影点のずれを誇張して示すチャ
ート図。 【図7】 図4に示した特性で像高を変えた場合のマ
ッチングの様子を示す特性図。 【図8】 図7の特性から、2つの露光装置の倍率を
ともに調整して最良にした場合を示す特性図。 【図9】 投影視野の大きさが同一の露光装置同志の
場合のマッチング精度向上を説明するための特性図。 【符号の説明】 A…… 第1の投影型露光装置 B…… 第2の投影型露光装置 E…… ウェハプロセス R1,R2…… レチクル PL1,PL2…… 投影レンズ W…… ウェハ BC1,BC2…… 圧力調整器(倍率調整部) CNT1,CNT2…… 主制御装置 DS1,DS2,DS3…… ディストーション特性 DS1’,DS2’,DS3’…… 倍率調整後のディ
ストーション特性
マッチの方法に好適な2つの投影型露光装置の概略的な
構成を示す斜視図。 【図2】 2つの露光装置を倍率補正を行なわずに重
ね合わせ露光した場合の理想格子点の投影点のずれを誇
張して示すチャート図。 【図3】 夫々2つの露光装置の投影レンズのディス
トーション曲線を示す特性図。 【図4】 図3(a)、(b)におけるディストーシ
ョン曲線を重ね合わせたときの特性図。 【図5】 図4に示した特性を倍率調整して重ね合わ
せたときの特性図。 【図6】 倍率調整を行なった後に重ね合わせ露光し
た場合の理想格子点の投影点のずれを誇張して示すチャ
ート図。 【図7】 図4に示した特性で像高を変えた場合のマ
ッチングの様子を示す特性図。 【図8】 図7の特性から、2つの露光装置の倍率を
ともに調整して最良にした場合を示す特性図。 【図9】 投影視野の大きさが同一の露光装置同志の
場合のマッチング精度向上を説明するための特性図。 【符号の説明】 A…… 第1の投影型露光装置 B…… 第2の投影型露光装置 E…… ウェハプロセス R1,R2…… レチクル PL1,PL2…… 投影レンズ W…… ウェハ BC1,BC2…… 圧力調整器(倍率調整部) CNT1,CNT2…… 主制御装置 DS1,DS2,DS3…… ディストーション特性 DS1’,DS2’,DS3’…… 倍率調整後のディ
ストーション特性
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
合議体
審判長 森 正幸
審判官 辻 徹二
審判官 橋本 栄和
(56)参考文献 特開 昭60−26343(JP,A)
特開 昭60−76728(JP,A)
特開 昭57−95536(JP,A)
特開 昭55−154732(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.第1レチクル上の第1パターン領域の投影像が他の
露光装置にて露光されることにより第1パターンが形成
され、且つアライメントマークが形成された基板上に、
第2レチクル上の第2パターン領域の像を投影系を介し
て露光する投影露光装置であって、 前記基板上のアライメントマークを計測し、該計測結果
に基づき前記基板の変形量を求めるアライメント手段を
有し、 前記変形量と、前記他の投影露光装置による前記第1パ
ターン形成時に前記基板上に投影されていた投影像の歪
みに関する第1情報とを考慮して決定される、前記基板
上に形成された前記第1パターンと前記基板上に投影さ
れる前記第2パターン領域の投影像との重ね合わせ精度
を最良にするための、前記第2パターン領域の像を前記
基板上へ投影する際の投影倍率情報を得る取得手段とを
有することを特徴とする投影露光装置。 2.前記投影倍率情報は、前記変形量、前記第1情報、
及び前記投影露光装置により投影される投影像の歪みに
関する第2情報とを考慮して決定されることを特徴とす
る請求項1に記載の投影露光装置。 3.前記第2情報を、前記他の投影露光装置に出力する
出力手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載
の投影露光装置。 4.前記他の投影露光装置内の第1投影レンズの投影視
野の大きさと、前記投影露光装置内の第2投影レンズの
投影視野との大きさとは異なることを特徴とする請求項
1乃至請求項3のいずれか1項に記載の投影露光装置。 5.第1レチクル上の第1パターン領域の投影像が他の
露光装置にて露光されることにより第1パターンが形成
され、且つアライメントマークが形成された基板上に、
第2レチクル上の第2パターン領域の像を投影系を介し
て露光する投影露光方法であって、 前記基板上のアライメントマークを計測し、該計測結果
に基づき前記基板の変形量を求め、 前記変形量と、前記他の露光装置による前記第1パター
ン形成時に前記基板上に投影されていた投影像の歪みに
関する第1情報とを考慮して決定される、前記基板上に
形成された前記第1パターンと前記基板上に投影される
前記第2パターンの投影像との重ね合わせ精度を最良に
するための、前記第2パターン領域の像を前記基板上へ
投影する際の投影倍率情報を取得することを特徴とする
投影露光方法。 6.前記投影倍率情報は、前記変形量、前記第1情報、
及び前記投影露光装置により投影される投影像の歪みに
関する第2情報とを考慮して決定されることを特徴とす
る請求項5に記載の投影露光方法。 7.前記第2情報を、前記他の投影露光装置に出力する
ことを特徴とする請求項6に記載の投影露光方法。 8.請求項5乃至請求項7のうちのいずれか1項に記載
の投影露光方法を用いて、前記第2パターン領域の像を
前記基板上に形成された前記第1パターン上に重ねて露
光することによりデバイスを製造する方法。 9.請求項8に記載のデバイス製造方法により製造され
たことを特徴とするデバイス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8024998A JP3068785B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 投影露光装置、または投影露光方法、及びその投影露光方法を用いたデバイス製造方法、及びそのデバイス製造方法により製造されたデバイス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8024998A JP3068785B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 投影露光装置、または投影露光方法、及びその投影露光方法を用いたデバイス製造方法、及びそのデバイス製造方法により製造されたデバイス |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60146340A Division JPH0715876B2 (ja) | 1985-06-24 | 1985-07-03 | 露光方法及びフォトリソグラフィ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08241860A JPH08241860A (ja) | 1996-09-17 |
JP3068785B2 true JP3068785B2 (ja) | 2000-07-24 |
Family
ID=12153653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8024998A Expired - Lifetime JP3068785B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 投影露光装置、または投影露光方法、及びその投影露光方法を用いたデバイス製造方法、及びそのデバイス製造方法により製造されたデバイス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3068785B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
JP2001166456A (ja) * | 1999-12-07 | 2001-06-22 | Mitsubishi Electric Corp | ウェハパターン誤差の要因解析方法および写真製版用マスクの製造装置 |
JP5213406B2 (ja) * | 2007-10-05 | 2013-06-19 | キヤノン株式会社 | 調整方法、露光装置、およびデバイス製造方法 |
JP6023451B2 (ja) * | 2012-04-05 | 2016-11-09 | キヤノン株式会社 | 照明光学系、露光装置及びデバイス製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0715876B2 (ja) * | 1985-07-03 | 1995-02-22 | 株式会社ニコン | 露光方法及びフォトリソグラフィ装置 |
-
1996
- 1996-02-13 JP JP8024998A patent/JP3068785B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH08241860A (ja) | 1996-09-17 |
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---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |