JPH10233358A - 走査型露光装置 - Google Patents

走査型露光装置

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JPH10233358A
JPH10233358A JP9050881A JP5088197A JPH10233358A JP H10233358 A JPH10233358 A JP H10233358A JP 9050881 A JP9050881 A JP 9050881A JP 5088197 A JP5088197 A JP 5088197A JP H10233358 A JPH10233358 A JP H10233358A
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JP
Japan
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substrate
shot
scanning
mask
area
Prior art date
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JP9050881A
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English (en)
Inventor
Hidemi Kawai
秀実 川井
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Publication of JPH10233358A publication Critical patent/JPH10233358A/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70216Mask projection systems
    • G03F7/70358Scanning exposure, i.e. relative movement of patterned beam and workpiece during imaging

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  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループットの向上を図ることができるとと
もに重ね合わせ精度を高精度に維持できる走査型露光装
置を提供する。 【解決手段】 主制御装置20では顕微鏡8と干渉計1
8とを用いてウエハW上のサンプルショットのウエハマ
ークの位置を計測し、このデータを基に各サンプルショ
ットのXY2軸方向の倍率成分を計算し、ウエハマーク
の位置データと設計データとに基づいて統計演算にて全
てのショット配列座標を計算し、XY2軸方向の倍率成
分の値を基に統計演算にて各ショット領域のXY2軸方
向の倍率成分の分布を算出する。主制御装置20では、
走査露光の際に算出結果に応じて、走査速度又は投影光
学系PLの倍率の少なくとも一方を調整して、X、Y2
軸方向に伸縮したショットのパターンにレチクルRのパ
ターンの投影像を正確に重ね合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走査型露光装置に
係り、更に詳しくは、半導体素子又は液晶表示素子等を
フォトリソグラフィ工程で製造する際に、マスク及び感
光性の基板を同期して走査しながらそのマスクのパター
ンを逐次その基板上に投影露光する、所謂スリットスキ
ャン、ステップ・アンド・スキャン方式等の走査型露光
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子又は液晶表示素子等をフォト
リソグラフィ工程で製造する際に、フォトマスク又はレ
チクル(以下、まとめて「レチクル」という)のパター
ン像を、投影光学系を介してフォトレジスト等が塗布さ
れた基板(ウエハ又はガラスプレート等)上に投影露光
する投影露光装置が使用されている。かかる投影露光装
置においては、前回の露光及びプロセス処理により形成
されたウエハ等の基板上のチップパターンに対して、今
回露光するレチクルのパターンを露光フィールド全域に
亘って正確に重ね合わせて露光を行うこと、即ち重ね合
わせ精度を高精度に維持して露光を行うことが要求され
ている。
【0003】この重ね合わせ精度を悪化させる要因の中
に、投影露光装置の投影光学系が持つ投影像の歪みがあ
る。特に1枚の基板上の各レイヤの回路パターンを異な
る投影露光装置を用いて形成する際に、投影露光装置間
の投影像の歪みが異なると重ね合わせ誤差が生ずる。ま
た、その基板がプロセス処理による加熱等で歪み、これ
に伴い前回露光したパターンも歪むことが有り得るが、
この場合のパターンの歪みも、結果的に前回使用した投
影露光装置による投影像の歪みと同じような歪みとな
る。
【0004】これに関して、従来の投影露光装置として
は、感光基板上の露光フィールド全体にレチクルのパタ
ーンを一括して縮小投影する一括露光方式(又は、「フ
ル・フィールド方式」とも呼ばれる)の装置(ステッパ
ー等)が一般的であった。このような一括露光方式の投
影露光装置では、投影光学系の一部のレンズエレメン
ト、又はレチクルを光軸方向に駆動するか、又は光軸に
対して傾斜させることにより、積極的に投影パターンを
台形状に歪ませて、前回露光されたパターンと歪みの状
態を一致させて露光する方式が提案されている(例え
ば、特開昭62−7129号公報、特開昭62−246
24号公報、特開平2−609号公報、特開平2−65
2号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の重ね
合わせ精度の改善方式は、一括露光方式(フル・フィー
ルド方式)を前提として提案されたものである。ところ
が、近年、レチクルのパターン領域をスリット状に照明
し、そのスリット状の照明領域に対してレチクルを走査
し、レチクルの走査と同期してそのスリット状の照明領
域と共役な露光領域に対して感光基板を走査することに
より、レチクルのパターンを逐次感光基板上に投影露光
する方式である、所謂スリットスキャン露光方式の投影
露光装置が開発されている。
【0006】このスリットスキャン露光方式では、レチ
クル上の照明領域が一括露光方式に比べて小さいため、
投影像の歪みの量、及び照度の不均一性が小さく抑えら
れるという利点があるのみならず、走査方向に関しては
投影光学系のフィールドサイズの制限を受けずに大面積
の露光が行えるという利点がある。
【0007】しかしながら、スリットスキャン露光方式
においては、投影光学系のフィールドの一部のみを使用
し、且つ走査露光時に同一パターンが投影光学系のフィ
ールド内の複数の箇所を通過するため、投影光学系のレ
ンズエレメントの単なる傾斜等では、投影像を全体とし
て台形状等に歪ませることはできない。そのため、従来
の一括露光方式用の重ね合わせ精度の改善方式では、ス
リットスキャン露光方式の投影露光装置での重ね合わせ
精度の向上を図れないという不都合があった。
【0008】また、ウエハ上の各ショット領域内のチッ
プパターンの上記台形状等の変形は、全てのショットで
同一形状に変形することは殆どなく、ショット毎に異な
る形状の変形が生じた場合に、高い重ね合わせ精度を維
持するためには、一括露光方式の場合であっても、いわ
ゆるダイ・バイ・ダイ方式により、各ショットにそれぞ
れ複数個付設されたアライメントマークの位置をショッ
ト毎に計測して各ショットの変形後の形状を求めること
が不可欠と考えられるが、かかる場合には計測に著しい
時間が掛かり、スループットの低下を招くという不都合
がある。
【0009】本発明は、かかる事情の下になされたもの
で、請求項1ないし3に記載の発明の目的は、スループ
ットの向上を図ることができるとともに重ね合わせ精度
を高精度に維持できる走査型露光装置を提供することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、照明光(IL)で照明された所定の照明領域(IA
R)に対して転写用のパターンが形成されたマスク
(R)を所定の方向に走査し、これと同期して前記所定
の照明領域と共役な露光領域(IA)に対して所定の方
向に感光性の基板(W)を走査しつつ、前記マスク
(R)のパターンの像を逐次前記基板(W)上に投影露
光する走査型露光装置であって、前記マスク(R)上の
所定の照明領域(IAR)を照明する照明光学系(2、
3、5〜7)と;前記マスク(R)を搭載して少なくと
も所定の走査方向に移動するマスクステージ(RST)
と;前記所定の照明領域(IAR)内の前記マスク
(R)のパターンの像を前記基板(W)上に結像する投
影光学系(PL)と;前記基板(W)を搭載して少なく
とも所定の走査方向を含む直交2軸方向に移動する基板
ステージ(WST)と;前記マスクステージ(RST)
による前記マスク(R)の走査速度と前記基板ステージ
(WST)による基板(W)の走査速度との相対走査速
度を調整する相対速度調整手段(19)と;前記投影光
学系(PL)による投影倍率を調整する倍率調整手段
(11、12、28)と;前記基板(W)上の複数のシ
ョット領域(SA)に付設された計測用マークを検出す
るマーク検出手段(8)と;前記基板ステージ(WS
T)の位置を計測する位置計測手段(18)と;前記マ
ーク検出手段(8)と位置計測手段(18)とを用いて
前記基板(W)上の特定の複数ショット領域に付設され
た複数の位置計測マークの位置を計測するアライメント
計測手段(24)と;前記計測された前記複数の位置計
測マークの位置データに基づいて前記特定のショット領
域についてショット領域毎の所定の直交2軸方向の倍率
成分を計算し、前記複数の位置計測マークの位置データ
と設計データとに基づいて統計演算にて前記基板(W)
上の全てのショット配列座標を計算するとともに、前記
特定のショット領域の所定の直交2軸方向の倍率成分の
値を基に統計演算にて基板上の各ショット領域の前記直
交2軸方向の倍率成分の分布を算出する演算手段(2
4)と;走査露光の際に前記演算手段の算出結果に応じ
て、前記相対速度調整手段(19)及び倍率調整手段
(11、12、28)の少なくも一方を用いてショット
領域毎に前記直交2軸方向の倍率成分の補正を行う補正
手段(24)とを有する。
【0011】これによれば、アライメント計測手段によ
り、マーク検出手段と位置計測手段とを用いて特定の複
数ショット領域に付設された複数の位置計測マークの位
置が計測され、演算手段では、この計測された複数の位
置計測マークの位置データに基づいて基板上の特定のシ
ョット領域についてショット領域毎の所定の直交2軸方
向の倍率成分を計算し、複数の位置計測マークの位置デ
ータと設計データとに基づいて統計演算にて基板上の全
てのショット配列座標を計算するとともに、特定のショ
ット領域の所定の直交2軸方向の倍率成分の値をもとに
統計演算にて基板上の各ショット領域の直交2軸方向の
倍率成分の分布を算出する。そして、補正手段では、走
査露光の際に演算手段の算出結果に応じて、相対速度調
整手段及び倍率調整手段の少なくも一方を用いてショッ
ト領域毎に前記直交2軸方向の倍率成分の補正を行う。
従って、特定の複数ショット領域に付設された位置計測
マークの位置を計測し、これを用いて上記の演算処理を
行なうことにより、基板上の全てのショット領域の配列
及び所定の直交2軸方向の倍率成分の分布を演算するこ
とができ、この演算結果に基づいて基板上の各ショット
領域に既に形成されたパターンの倍率成分に合わせて、
走査露光の際に、ショット領域毎に基板とマスクの相
対走査速度を投影倍率前後で微調する、投影光学系の
投影倍率を変化させるのどちらか一方あるいは両者によ
り、走査方向及びこれに直交する方向に伸縮したショッ
ト領域のパターンにマスクのパターンの投影像を正確に
重ね合わせることが可能になる。この場合、基板上の全
てのショット領域に付設された位置計測マークの位置を
計測する必要がないので、その分スループットの向上を
図ることができる。
【0012】請求項2に記載の発明は、照明光(IL)
で照明された所定の照明領域(IAR)に対して転写用
のパターンが形成されたマスク(R)を所定の方向に走
査し、これと同期して前記所定の照明領域(IAR)と
共役な露光領域(IA)に対して所定の方向に感光性の
基板(W)を走査しつつ、前記マスク(R)のパターン
の像を逐次前記基板(W)上に投影露光する走査型露光
装置であって、前記マスク(R)上の所定の照明領域
(IAR)を照明する照明光学系(2、3、5〜7)
と;前記マスク(R)を搭載して少なくとも所定の走査
方向に移動するマスクステージ(RST)と;前記所定
の照明領域(IAR)内の前記マスク(R)のパターン
の像を前記基板(W)上に結像する投影光学系(PL)
と;前記基板(W)を搭載して少なくとも所定の走査方
向を含む直交2軸方向に移動する基板ステージ(WS
T)と;前記マスク(R)と基板(W)との相対角度を
調整する相対角度設定手段(9、19)と;前記マスク
ステージ(RST)による前記マスク(R)の走査方向
と前記基板ステージ(WST)による前記基板(W)の
走査方向との相対角度を変化させる相対角度制御手段
(19)と;前記基板(W)上の複数のショット領域
(SA)に付設された計測用マークを検出するマーク検
出手段(8)と;前記基板ステージ(WST)の位置を
計測する位置計測手段(18)と;前記マーク検出手段
(8)と位置計測手段(18)とを用いて前記基板
(W)上の特定の複数ショット領域に付設された複数の
位置計測マークの位置を計測するアライメント計測手段
(24)と;前記計測された前記複数の位置計測マーク
の位置データに基づいて前記特定のショット領域につい
てショット領域毎の回転成分、直交成分を計算し、前記
複数の位置計測マークの位置データと設計データとに基
づいて統計演算にて前記基板(W)上の全てのショット
配列座標を計算するとともに、前記特定のショット領域
の回転成分、直交成分の値を基に統計演算にて基板上の
各ショット領域の回転成分、直交成分の分布を算出する
演算手段(24)と;走査露光の際に前記演算手段の算
出結果に応じて、相対角度設定手段(9、19)及び相
対角度制御手段(19)の少なくも一方を用いてショッ
ト領域毎に回転成分、直交成分の補正を行う補正手段
(24)とを有する。
【0013】これによれば、アライメント計測手段によ
り、マーク検出手段と位置計測手段とを用いて基板上の
特定の複数ショット領域に付設された複数の位置計測マ
ークの位置が計測され、演算手段では、この計測された
複数の位置計測マークの位置データに基づいて前記特定
のショット領域についてショット領域毎の所定の回転成
分、直交成分を計算し、複数の位置計測マークの位置デ
ータと設計データとに基づいて統計演算にて基板上の全
てのショット配列座標を計算するとともに、特定のショ
ット領域の回転成分、直交成分の値をもとに統計演算に
て基板上の各ショット領域の回転成分、直交成分の分布
を算出する。そして、補正手段では、走査露光の際に演
算手段の算出結果に応じて、相対角度設定手段及び相対
角度制御手段の少なくも一方を用いてショット領域毎に
回転成分、直交成分の補正を行う。従って、特定の複数
ショット領域に付設された位置計測マークの位置を計測
し、これを用いて上記の演算処理を行なうことにより、
基板上の全てのショット領域の配列及び回転成分、直交
成分の分布を演算することができ、この演算結果に基づ
いて基板上の各ショット領域に既に形成されたパターン
の回転成分、直交成分に合わせて、走査露光の際にマ
スクと基板の走査方向を所定の相対角度に設定する、
基板とマスクの相対角度を所定の相対角度に設定する、
のいずれか一方又は両方により、回転したショット領域
のパターンあるいは平行四辺形上に変形したショット領
域のパターンに対してマスクのパターンの投影像を正確
に重ね合わせることが可能になる。この場合も、基板上
の全てのショット領域に付設された位置計測マークの位
置を計測する必要がないので、その分スループットの向
上を図ることができる。
【0014】請求項3に記載の発明は、照明光(IL)
で照明された所定の照明領域(IAR)に対して転写用
のパターンが形成されたマスク(R)を所定の方向に走
査し、これと同期して前記所定の照明領域(IAR)と
共役な露光領域(IA)に対して所定の方向に感光性の
基板(W)を走査しつつ、前記マスク(R)のパターン
の像を逐次前記基板(W)上に投影露光する走査型露光
装置であって、前記マスク(R)上の所定の照明領域
(IAR)を照明する照明光学系(2、3、5〜7)
と;前記マスク(R)を搭載して少なくとも所定の走査
方向に移動するマスクステージ(RST)と;前記所定
の照明領域(IAR)内の前記マスク(R)のパターン
の像を前記基板(W)上に結像する投影光学系(PL)
と;前記基板(W)を搭載して少なくとも所定の走査方
向を含む直交2軸方向に移動する基板ステージ(WS
T)と;前記マスク(R)と前記基板(W)との相対角
度を調整する相対角度設定手段(9、19)と;前記投
影光学系(PL)による投影像の歪みを補正する結像特
性補正手段(11、12、28)と;前記基板(W)上
の複数のショット領域(SA)に付設された計測用マー
クを検出するマーク検出手段(8)と;前記基板ステー
ジ(WST)の位置を計測する位置計測手段(18)
と;前記マーク検出手段(8)と位置計測手段(18)
とを用いて特定の複数ショット領域に付設された複数の
位置計測マークの位置を計測するアライメント計測手段
(24)と;前記計測された前記複数の位置計測マーク
の位置データに基づいて前記特定のショット領域につい
てショット領域毎の所定の直交2軸方向の台形成分を計
算し、前記複数の位置計測マークの位置データと設計デ
ータとに基づいて統計演算にて前記基板(W)上の全て
のショット配列座標を計算するとともに、前記特定のシ
ョット領域の前記直交2軸方向の台形成分の値を基に統
計演算にて基板上の各ショット領域の台形成分の分布を
算出する演算手段(24)と;前記演算手段の算出結果
に応じて、走査露光中に、前記相対角度設定手段(9、
19)及び結像特性補正手段(11、12、28)の少
なくとも一方を用いて、前記マスク(R)と前記基板
(W)との相対角度及び前記投影光学系(PL)の投影
倍率の少なくとも一方を連続的に変化させることによ
り、前記基板(W)上の各ショット領域毎に前記台形成
分の補正を行なう補正手段(24)とを有する。
【0015】これによれば、アライメント計測手段によ
り、マーク検出手段と位置計測手段とを用いて基板上の
特定の複数ショット領域に付設された複数の位置計測マ
ークの位置が計測され、演算手段では、この計測された
複数の位置計測マークの位置データに基づいて前記特定
のショット領域についてショット領域毎の所定の直交2
軸方向の台形成分を計算し、複数の位置計測マークの位
置データと設計データとに基づいて統計演算にて基板上
の全てのショット配列座標を計算するとともに、特定の
ショット領域の直交2軸方向の台形成分の値をもとに統
計演算にて基板上の各ショット領域の台形成分の分布を
算出する。そして、補正手段では、演算手段の算出結果
に応じて、走査露光中に、相対角度設定手段及び結像特
性補正手段の少なくとも一方を用いて、マスクと基板と
の相対角度及び投影光学系の投影倍率の少なくとも一方
を連続的に変化させることにより、基板上の各ショット
領域毎に前記台形成分の補正を行なう。従って、特定の
複数ショット領域に付設された位置計測マークの位置を
計測し、これを用いて上記の演算処理を行なうことによ
り、基板上の全てのショット領域の配列及び台形成分の
分布を演算することができ、この演算結果に基づいて基
板上の各ショット領域に既に形成されたパターンの台形
成分に合わせて、走査露光中に、投影倍率を連続的に
変化させる、マスクと基板の相対角度を連続的に変化
させる、のどちらか一方あるいは両方により、台形状に
変形したショット領域のパターンに対してマスクのパタ
ーンの投影像を正確に重ね合わせることが可能になる。
この場合も、基板上の全てのショット領域に付設された
位置計測マークの位置を計測する必要がないので、その
分スループットの向上を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1
ないし図10に基づいて説明する。
【0017】図1には、一実施形態に係る走査型露光装
置100の概略的な構成が示されている。この走査型露
光装置100は、いわゆるステップ・アンド・スキャン
露光方式の投影露光装置である。
【0018】この走査型露光装置100は、光源1及び
照明光学系(2、3、5〜7)を含む照明系、マスクと
してのレチクルRを保持するマスクステージとしてのレ
チクルステージRST、投影光学系PL、基板としての
ウエハWを保持する基板ステージとしてのウエハステー
ジWST及びこれらの制御系等を備えている。
【0019】前記照明系は、光源1、コリメータレン
ズ、フライアイレンズ等(いずれも図示せず)からなる
照度均一化光学系2、リレーレンズ3、可変NDフィル
タ4、レチクルブラインド5、リレーレンズ6及びダイ
クロイックミラー7(この内、照度均一化光学系2、リ
レーレンズ3、レチクルブラインド5、リレーレンズ6
及びダイクロイックミラー7によって照明光学系が構成
される)等を含んで構成されている。
【0020】ここで、この照明系の構成各部についてそ
の作用とともに説明すると、光源1で発生した照明光I
Lは不図示のシャッターを通過した後、照度均一化光学
系2により照度分布がほぼ均一な光束に変換される。照
明光ILとしては、例えばKrFエキシマレーザ光やA
rFエキシマレーザ光等のエキシマレーザ光、銅蒸気レ
ーザやYAGレーザの高調波、あるいは超高圧水銀ラン
プからの紫外域の輝線(g線、i線等)等が用いられ
る。
【0021】照度均一化光学系2から水平に射出された
光束は、リレーレンズ3を介して、レチクルブラインド
5に達する。このレチクルブラインド5は、レチクルR
のパターン形成面及びウエハWの露光面と光学的に共役
な面に配置され、このレチクルブラインド5のリレーレ
ンズ3側に密着するように、前記可変NDフィルタ4が
設置されている。
【0022】前記レチクルブラインド5としては、複数
枚の可動遮光板(例えば2枚のL字型の可動遮光板)を
例えばモータにより開閉することにより開口部の大きさ
(スリット幅等)を調整する。その開口部の大きさを調
整することにより、レチクルRを照明するスリット状の
照明領域IAR(図2参照)を任意の形状及び大きさに
設定できるようになっている。
【0023】また、可変NDフィルタ4は透過率分布を
所望の状態に設定するもので、例えば二重すだれ構造、
液晶表示パネル、エレクトロクロミックデバイス、又は
所望の形状のNDフィルタより構成されている。本実施
形態ではこの可変NDフィルタ4は、可変NDフィルタ
制御部22によって出し入れ(あるいはその回転角度)
等の制御がなされており、これによりレチクルR上の照
明領域IAR内の照度分布が意図的に不均一にされ、結
果的に走査中のウエハW上の露光量を一定に保つことが
できるようになっている。通常は、可変NDフィルタ4
の全体が100%透過になっており、レチクルR上の照
明領域IAR内の照度分布は均一である。
【0024】可変NDフィルタ4及びレチクルブライン
ド5を通過した光束は、リレーレンズ6を通過してダイ
クロイックミラー7に至り、ここで鉛直下方に折り曲げ
られて回路パターン等が描かれたレチクルRの照明領域
IAR部分を照明する。
【0025】前記レチクルステージRST上にはレチク
ルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチク
ルステージRSTは、レチクルRの位置決めのため、照
明光学系の光軸IX(後述する投影光学系PLの光軸A
Xに一致)に垂直な平面内で2次元的に(X軸方向及び
これに直交するY軸方向及びXY平面に直交するZ軸回
りの回転方向に)微少駆動可能に構成されている。
【0026】また、このレチクルステージRSTは、リ
ニアモータ等で構成されたレチクル駆動部(図示省略)
により、所定の方向(走査方向)に指定された走査速度
で移動可能となっている。このレチクルステージRST
は、レチクルRの全面が少なくとも照明光学系の光軸I
Xを横切ることができるだけの移動ストロークを有して
いる。
【0027】レチクルステージRSTの端部にはレチク
ルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)1
6からのレーザビームを反射する移動鏡15が固定され
ており、レチクルステージRSTのステージ移動面内の
位置はレチクル干渉計16によって、例えば0.01μ
m程度の分解能で常時検出される。ここで、実際には、
レチクルステージRST上には走査方向に直交する反射
面を有する移動鏡と非走査方向に直交する反射面を有す
る移動鏡とが設けられ、レチクル干渉計16は走査方向
に1軸、非走査方向には2軸設けられているが、図1で
はこれらが代表的に移動鏡15、レチクル干渉計16と
して示されている。
【0028】レチクル干渉計16からのレチクルステー
ジRSTの位置情報はステージ制御系19に送られ、ス
テージ制御系19はレチクルステージRSTの位置情報
に基づいてレチクル駆動部(図示省略)を介してレチク
ルステージRSTを駆動する。
【0029】なお、不図示のレチクルアライメント系に
より所定の基準位置にレチクルRが精度良く位置決めさ
れるように、レチクルステージRSTの初期位置が決定
されるため、移動鏡15の位置をレチクル干渉計16で
測定するだけでレチクルRの位置を十分高精度に測定し
たことになる。
【0030】前記投影光学系PLは、レチクルステージ
RSTの図1における下方に配置され、その光軸AX
(照明光学系の光軸IXに一致)の方向がZ軸方向とさ
れ、ここでは両側テレセントリックな光学配置となるよ
うに光軸AX方向に沿って所定間隔で配置された複数枚
のレンズエレメント27、29、30、31、……及び
これらのレンズエレメント27、29、30、31、…
…を保持するレンズ鏡筒10を含んで構成されている。
この投影光学系PLは所定の投影倍率、例えば1/5
(あるいは1/4)を有する縮小光学系である。このた
め、照明光学系からの照明光ILによってレチクルRの
照明領域IARが照明されると、このレチクルRを通過
した照明光ILにより、投影光学系PLを介してレチク
ルRの回路パターンの縮小像が表面にフォトレジスト
(感光材)が塗布されたウエハW上に形成される。本実
施形態の走査型露光装置100では、この投影光学系P
Lによる投影像の歪み(倍率を含む)を補正する結像特
性補正手段が設けられている(これについては、後に詳
述する)。
【0031】前記ウエハステージWSTは、投影光学系
PLの図1における下方に配置され、このウエハステー
ジWST上には、ウエハホルダ9が保持されている。こ
のウエハホルダ9上にはウエハWが真空吸着されてい
る。ウエハホルダ9は不図示の駆動部により、投影光学
系PLの最良結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、か
つ投影光学系PLの光軸AX方向(Z方向)に微動が可
能に構成されている。また、このウエハホルダ9は光軸
AX回りの回転動作も可能になっている。
【0032】ウエハステージWSTは走査方向(X方
向)の移動のみならず、ウエハW上の複数のショット領
域を前記照明領域IARと共役な露光領域に位置させる
ことができるように、走査方向に垂直な方向(Y方向)
にも移動可能に構成されており、ウエハW上の各ショッ
ト領域を走査(スキャン)露光する動作と、次のショッ
トの露光開始位置まで移動する動作とを繰り返すステッ
プ・アンド・スキャン動作を行う。このウエハステージ
WSTはモータ等のウエハステージ駆動部(不図示)に
よりXY2次元方向に駆動される。
【0033】ウエハステージWSTの端部には位置計測
手段としてのウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉
計」という)18からのレーザビームを反射する移動鏡
17が固定され、ウエハステージWSTのXY平面内で
の位置はウエハ干渉計18によって、例えば0.01μ
m程度の分解能で常時検出されている。ここで、実際に
は、ウエハステージWST上には走査方向に直交する反
射面を有する移動鏡と非走査方向に直交する反射面を有
する移動鏡とが設けられ、ウエハ干渉計18は走査方向
に1軸、非走査方向には2軸設けられているが、図1で
はこれらが代表的に移動鏡17、ウエハ干渉計18とし
て示されている。ウエハステージWSTの位置情報(又
は速度情報)はステージ制御系19に送られ、ステージ
制御系19はこの位置情報(又は速度情報)に基づいて
ウエハステージWSTを制御する。
【0034】本実施形態の投影露光装置においては、図
2に示されるように、レチクルRの走査方向(X方向)
に対して垂直な方向に長手方向を有する長方形(スリッ
ト状)の照明領域IARでレチクルRが照明され、レチ
クルRは露光時に−X方向に速度VR で走査(スキャ
ン)される。照明領域IAR(中心は光軸AXとほぼ一
致)は投影光学系PLを介してウエハW上に投影され、
スリット状の投影領域IAが形成される。ウエハWはレ
チクルRとは倒立結像関係にあるため、ウエハWは速度
R の方向とは反対方向(+X方向)にレチクルRに同
期して速度VW で走査され、ウエハW上のショット領域
SAの全面が露光可能となっている。走査速度の比VW
/VR は正確に投影光学系PLの縮小倍率に応じたもの
になっており、レチクルRのパターン領域PAのパター
ンがウエハW上のショット領域SA上に正確に縮小転写
される。照明領域IARの長手方向の幅は、レチクルR
上のパターン領域PAよりも広く、遮光領域STの最大
幅よりも狭くなるように設定され、走査(スキャン)す
ることによりパターン領域PA全面が照明されるように
なっている。
【0035】図1に戻り、投影光学系PLの側面には、
ウエハW上の各ショット領域に付設された計測マークと
してのアライメントマーク(ウエハマーク)の位置を検
出するためのマーク検出手段としてのオフ・アクシス方
式のアライメント顕微鏡8(これについては、後述す
る)が設けられ、そのアライメント顕微鏡8の計測結果
が、装置全体の動作を制御する主制御装置20に供給さ
れ、主制御装置20では、ウエハマークの計測された位
置よりウエハW上のショット領域の配列及びこの配列の
歪みを算出する(これについては、後に詳述する)。こ
の際に、ウエハW上のショット領域の配列方向と、レチ
クルRの走査方向と共役な方向との相対角度も算出さ
れ、この相対角度情報がステージ制御系19に供給され
る。その相対角度情報を基にステージ制御系19は、レ
チクルRの走査方向に対するウエハWの走査方向の相対
角度を制御する。
【0036】前記アライメント顕微鏡8は、投影光学系
PLの一側面に固定されており、本実施形態では画像処
理方式のものが用いられている。このアライメント顕微
鏡8は、ハロゲンランプ等のブロードバンドな照明光を
発する光源、対物レンズ、指標板、CCD等の撮像素子
及び信号処理回路、演算回路等(いずれも図示省略)を
含んで構成されている。このアライメント顕微鏡8を構
成する光源から発せられた照明光がアライメント顕微鏡
8内部の対物レンズを通過した後ウエハW上に照射さ
れ、そのウエハW表面の不図示のウエハマーク領域から
の反射光がアライメント顕微鏡8内部に戻り、対物レン
ズ、指標板を順次透過してCCD等の撮像面上にウエハ
マークの像、及び指標板上の指標の像が結像される。こ
れらの像の光電変換信号が信号処理回路により処理さ
れ、演算回路によってウエハマークと指標との相対位置
が算出される。この算出結果が、主制御装置20に供給
され、主制御装置20はウエハマークの計測された座標
からウエハW上の各ショット領域に既に形成されている
チップパターンの歪みの状態を求める(これについて
も、後に詳述する)。これにより、後述するようにし
て、前回露光され処理されたウエハWの各ショット領域
のチップパターンに対して、レチクルRの投影像を正確
に重ね合わせて露光することが可能になる。なお、ウエ
ハWのアライメント方法は種々提案されているが、他の
方法でも同様に使用できる。
【0037】また、図1の装置には、投影光学系PLの
最良結像面に向けてピンホール、あるいはスリット像を
形成するための結像光束を光軸AX方向に対して斜め方
向より供給する照射光学系13と、その結像光束のウエ
ハWの表面での反射光束をスリットを介して受光する受
光光学系14とから成る斜入射方式のウエハ位置検出系
(焦点検出系)が、投影光学系PLを支える支持部(図
示省略)に固定されている。このウエハ位置検出系の構
成等については、例えば特開昭60−168112号公
報に開示されており、ウエハ表面の結像面に対する上下
方向(Z方向)の位置偏差を検出し、ウエハWと投影光
学系PLとが所定の間隔を保つようにウエハホルダ9を
Z方向に駆動するために用いられる。ウエハ位置検出系
からのウエハ位置情報は、主制御装置20を介してステ
ージ制御系19に送られる。ステージ制御系19はこの
ウエハ位置情報に基づいてウエハホルダ9をZ方向に駆
動する。
【0038】なお、本実施形態では結像面が零点基準と
なるように、予め受光光学系14の内部に設けられた不
図示の平行平板ガラス(プレーンパラレル)の角度が調
整され、ウエハ位置検出系のキャリブレーションが行わ
れるものとする。また、例えば特開昭58−11370
6号公報に開示されているような水平位置検出系を用い
たり、あるいは投影光学系PLのイメージフィールド内
の任意の複数の位置での焦点位置を検出できるようにウ
エハ位置検出系を構成する(例えば複数のスリット像を
イメージフィールド内に形成する)ことによって、ウエ
ハW上の所定領域の結像面に対する傾きを検出可能に構
成してもよい。
【0039】次に、投影光学系PLの結像特性を補正す
るための結像特性補正手段について説明する。この結像
特性補正手段は、大気圧変化、照明光吸収等による投影
光学系PL自体の結像特性の変化を補正すると共に、ウ
エハW上の前回の露光ショット(ショット領域)の歪み
に合わせてレチクルRのパターンの投影像を歪ませる働
きをもつ。投影光学系PLの結像特性としては焦点位
置、像面湾曲、ディストーション、非点収差等があり、
それらを補正する機構はそれぞれ考えられるが、以下の
説明においては結像特性補正手段は、主として投影像の
歪み(倍率を含む)に関する補正のみを行なうものとす
る。
【0040】図1において、投影光学系PLを構成す
る、レチクルRに最も近いレンズエレメント27は支持
部材28に固定され、レンズエレメント27に続くレン
ズエレメント29,30,31,…は投影光学系PLの
レンズ鏡筒10に固定されている。支持部材28は、伸
縮自在の複数(ここでは3つ)の駆動素子、例えばピエ
ゾ素子11a、11b、11c(但し、図1では紙面奥
側の駆動素子11cは図示せず)を介して投影光学系P
Lのレンズ鏡筒10と連結されている。駆動素子11
a、11b、11cに印加される駆動電圧が結像特性制
御部12によって独立して制御され、これによって、レ
ンズエレメント27が光軸AXに直交する面に対して任
意に傾斜及び光軸方向に移動可能な構成となっている。
すなわち、本実施形態ではレンズエレメント27の支持
部材28、駆動素子11a、11b、11c及びこれに
対する駆動電圧を制御する結像特性制御部12によって
結像特性補正手段(倍率調整手段を兼ねる)が構成され
ている。
【0041】なお、本実施形態において、投影光学系P
Lの光軸AXはレンズエレメント29以下のレンズエレ
メントの共通の光軸を指すものとする。
【0042】ここで、上述のようにして構成された結像
特性補正手段の作用について説明する。
【0043】レンズエレメント27が、光軸AXの方向
に平行移動した場合、その移動量に応じた変化率で投影
倍率(投影像の寸法の拡大縮小率)が変化する。これを
図3(a)を用いて説明する。
【0044】図3(a)において、正方形の投影像32
が投影光学系PLにより投影された歪みの無い場合の正
方形のパターンの像とする。この場合、レンズエレメン
ト27を例えば上方(レチクルR方向)に移動したとす
ると、投影倍率が大きくなり投影像32の各頂点は矢印
の方向に移動し、正方形のパターンの像は等方的に拡大
された投影像32Aのように投影される。同様に歪みが
無い状態のスリット状の露光領域IA0 も等方的に拡大
されて、露光領域IA1 のように投影される。
【0045】次に、レンズエレメント27が光軸AXに
垂直な平面に対して傾斜した場合について図3(b)を
用いて説明する。傾斜時の回転軸をRXとすると、図3
(b)に示されるように、正方形の投影像32の頂点は
矢印の方向に伸縮し、全体として台形状の投影像32B
のように投影される。同様に、走査露光時の露光領域I
0 も露光領域IA2 のような台形状となる。図3
(b)では、回転軸RXを走査方向(X方向)に対して
垂直な方向(Y方向)に取った例を示したが、回転軸R
Xをどの方向に取っても、図3(b)の例と同様に回転
軸に対して一方の倍率が小さく、多方の倍率が大きくな
るというような変形を行うことができる。
【0046】なお、投影像の歪みの補正方法は上記の方
法に限定されず、例えばレチクルRを光軸AX方向に移
動させることにより、いわゆる樽型ディストーションや
糸巻き型ディストーションを意識的に生じさせたり、投
影光学系PL内部の一部のレンズエレメント相互間を密
封して、その内部の空気圧力を変化させることにより、
投影倍率を変更する等の方法も採用できる。
【0047】上記の様にレンズエレメント27(あるい
はレチクルR)を駆動する場合、それに伴って焦点位置
あるいは像面が変化するが、その量は各駆動量から主制
御装置20が計算できる。そして、主制御装置20がウ
エハ位置検出系(13,14)の零点基準に対してその
計算で求めた量だけオフセットを加えることにより、ウ
エハWの露光面が常に焦点位置に来るように制御する。
これにより、レンズエレメント27(あるいはレチクル
R)の駆動により投影光学系PLの焦点位置又は像面位
置が変化しても、その変化に追従して焦点位置又は像面
位置が調整される。
【0048】一括露光方式の場合は上記の方法の組合せ
により、正方形の投影像32をある程度任意の形状に変
化させることで、ウエハW上に前回露光されたショット
領域の歪みに合わせて露光を行うことができる。しか
し、ステップ・アンド・スキャンあるいはスリットスキ
ャン露光方式で露光を行う場合は、ウエハW上の各ショ
ット領域内のパターンが露光領域IA内を走査に応じて
通過しながら露光されていく。そのため、例えば図3
(b)に示されるように、露光領域IA0 を台形状の露
光領域IA2 にしても露光されるパターンは全体として
は台形状とならず、むしろ同一パターンが露光中に異な
る位置に露光されていくので、像が不鮮明になるだけで
ある。本実施形態ではこの問題を以下のように解決す
る。
【0049】補正方法の説明の前に、先ず補正量の求め
方について説明する。従来の技術で説明したように、前
回露光されているパターンが歪む要因として、先ず前回
のパターンを露光した露光装置と今回露光する露光装置
とが異なり、投影光学系の持つ投影像の歪みが異なるこ
とがある。この場合、今回の露光装置から見るとウエハ
上の各ショット領域のパターンが歪んでいることにな
る。これは例えば、ウエハ上のパターンが粗くてもよい
レイヤ(層)については、投影像の歪みはあまり良好に
除去されていないが、解像力についての仕様は満足する
旧型の露光装置を使用する場合、あるいは個々の露光装
置の投影像の歪みは要求精度内に入っているが、歪みの
出方が不規則の場合には無視できなくなる。
【0050】この場合、前回の露光を行った露光装置の
投影像の歪みの特性を、図1の入力手段21を介して主
制御装置20に入力する。入力手段21としては例えば
磁気ディスク装置、磁気テープ装置、あるいはキーボー
ド等が考えられる。投影像の歪みの特性は、数式、数式
の係数あるいはショット内の所定の座標位置の各点が露
光時にどれだけずれた点に露光されるか等を示すテーブ
ル等の形で主制御装置20に入力される。主制御装置2
0内には、自分自身の投影光学系PLの歪み量と、結像
特性補正手段による補正後の歪み量を求める数式とが予
め用意されており、主制御装置20は前回の露光ショッ
トとの誤差量を最小にするための補正量の算出を行い、
結像特性制御部12を介して結像特性の補正を行う。
【0051】次に上記の補正だけでは不十分である場
合、即ちプロセス処理における温度上昇等によってウエ
ハWに歪みが発生する場合について説明する。
【0052】本実施形態では、ウエハWの各ショット領
域SA-nには、図4に示されるように、各ショット領域
SA-n毎にそれぞれ例えば4隅に十字型のアライメント
用のウエハマーク22-n,23-n,24-n,25-nが形
成されているものとし、これらウエハマーク22-n,2
3-n,24-n,25-nにより各ショット領域SA-nの座
標及び各ショット領域SA内に形成されているチップパ
ターンの歪みを計測できるようになっている。
【0053】本実施形態の場合、1ショット毎にそれぞ
れウエハマークの座標計測を行うダイ・バイ・ダイ方式
ではなく、1ウエハ当り例えば5〜10個程度の予め選
択されたショット領域(サンプルショット)に付設され
たウエハマークの座標位置を計測して統計処理(例えば
最小自乗法)によりウエハ全体のショット配列を求める
エンハンスト・グローバル・アライメント方式(以下、
「EGA方式」という)が使用されている(例えば特開
昭61−44429号公報参照)。また、本実施形態で
は、各ショット内のチップパターンの歪みを求めるのに
も、上記EGA方式と同様の統計処理による方式(以
下、「EGA近似方式」という)が使用されている。
【0054】ここで、本実施形態においてウエハ全体の
ショット配列を求めるEGA方式について説明する。
【0055】図4には本実施形態で用いられるウエハW
が示されており、この図4において、ウエハW上の直交
する座標系(α,β)に沿って複数のショット領域SA
-n(n=0,1,2,‥‥)がマトリックス状に配列さ
れ、各ショット領域SA-nには前工程での露光及び現像
等によりそれぞれチップパターンが形成されている。図
4では、複数のショット領域の内の5つのショット領域
SA-1〜SA-5のみを代表して表している。
【0056】各ショット領域SA-nにはそれぞれ基準位
置が定められている。例えば基準位置を各ショット領域
SA-nの中心の基準点26-nとすると、この基準点26
-nの、ウエハW上の座標系(α,β)における設計上の
座標値は、それぞれ(Dxn,Dyn)で表されるものとす
る。また、各ショット領域SA-nには、前記の如く4個
の位置合わせ用のアライメントマーク22-n,23-n,
24-n,25-nが付随して設けられている。
【0057】ところで、本実施形態の装置では、ウエハ
WをウエハステージWST上に載置し、ステップ・アン
ド・スキャン方式で既にチップパターンが形成された複
数のショット領域の各々にレチクルの投影像を順次重ね
合わせて露光が行われるのであるが、このとき、ウエハ
ステージWSTの移動位置を規定するステージ座標系
(X,Y)とウエハの座標系(α,β)との対応関係が
必ずしも前工程における関係と同じになるとは限らな
い。このため、座標系(α,β)に関する各ショット領
域SA-nの基準点26-nの設計上の座標値(Dxn,Dy
n)からステージ座標系(X,Y)上の座標を求めて、
この座標に基づいてウエハWを移動させても、各ショッ
ト領域SA-nが精密に位置合わせされないことがある。
そこで、本実施形態では、その位置合わせの誤差(ショ
ット配列の誤差)が次の4つの要因から生じたものとす
る。
【0058】ウエハの回転:これはステージ座標系
(X,Y)に対するウエハの座標系(α,β)の残留回
転誤差θで表される。
【0059】ステージ座標系(X,Y)の直交度:こ
れはX軸方向及びY軸方向のウエハステージWSTの送
りが正確に直交していないことにより生じ、直交度誤差
wで表される。
【0060】ウエハの座標系(α,β)におけるα方
向及びβ方向の線形伸縮(ウエハスケーリング):これ
はウエハWが加工プロセス等によって全体的に伸縮する
ことである。この伸縮量はα方向及びβ方向についてそ
れぞれウエハスケーリングRx及びRyで表される。た
だし、α方向のウエハスケーリングRxはウエハW上の
α方向の2点間の距離の実測値と設計値との比、β方向
のウエハスケーリングRyはβ方向の2点間の実測値と
設計値との比で表すものとする。
【0061】ウエハ上の座標系(α,β)のステージ
座標系(X,Y)に対するオフセット:これはウエハW
がウエハステージWSTに対して全体的に微小量だけず
れることにより生じ、オフセット量Ox,Oyで表され
る。
【0062】上記の〜の誤差要因が加わった場合、
基準点の設計上の座標値が(Dxn,Dyn)であるショッ
ト領域について、実際に露光するにあたって位置決めす
べきステージ座標系(X,Y)上の座標(Fxn,Fyn)
は以下のように表される。
【0063】
【数1】
【0064】ここで、直交度誤差w及び残留回転誤差θ
が微小量であるとして一次近似を行うと、式(1)は次
のようになる。
【0065】
【数2】
【0066】式(2)より、各ショット位置における設
計値からの位置ずれ(εxn,εyn)は次式で表される。
【0067】
【数3】
【0068】式(2)を行列の演算式で書き直すと、以
下のようになる。 Fn=A・Dn+O ……(4) 但し、
【0069】
【数4】
【0070】そして、ウエハ上から選択された複数のシ
ョット領域について実測して得られた配列座標値(FM
Xn,FMYn)と、対応するショット領域について式
(4)に基づいて求めた計算上の配列座標値(Fxn,F
yn)との平均的な偏差が最小になるように、最小自乗法
を用いてそれら変換行列A,Oを決定する。この最小自
乗法による具体的な変換行列A,Oの決定方法、すなわ
ち誤差パラメータの決定方法については、特開昭61−
44429号公報に詳述されているので、詳しい説明は
省略する。
【0071】なお、上記の説明では各ショット領域の基
準位置として各ショット領域の中心の基準点をとる場合
について説明したが、これは説明をわかりやすくするた
め、及び図示の便宜上からこのような場合について説明
したものであって、走査型露光装置にEGA方式を適用
する場合には、走査開始点近傍のショット領域端部の位
置を基準位置として定めても良い。
【0072】ここまでは、各ショット領域SA-n上の基
準位置(例えば各ショット領域の中心の基準点)を正確
に位置合わせすることについて説明してきた。しかし、
各ショット領域の基準点がそれぞれ正確に位置合わせさ
れたからといって、必ずしも各ショット領域内のチップ
パターン全体とレチクルの投影像とが隅々まで正確に重
なり合うとは限らない。
【0073】そこで、本実施形態のEGA近似方式で
は、上記の位置ずれ(εxn,εyn)に対応する概念とし
て、ショット(チップ)の台形度パラメータ(dxn、d
yn)と、ショット(チップ)の回転、直交度パラメータ
(φn 、Θn )を導入し、これにより、ショット形状の
ウエハ内分布を仮想的なショットの位置ずれ量に置き換
えて、上記ショット配列と同様に、最小自乗法による統
計処理により求めるものである。
【0074】ここで、本実施形態のEGA近似方式につ
いて、更に詳述する。
【0075】図5(a)に示されるように、各ショット
領域SAの4角に配されたウエハマーク22-n,23-
n,24-n,25-n相互間の距離を、それぞれL1n 、L
2n 、L3n 、L4nとし、X方向、Y方向の台形度を示す
パラメータとして、(L1n /L2n)及び(L3n /L4
n)を導入する。
【0076】従って、台形度のパラメータは、次のよう
に定義できる。
【0077】dxn=(L1n /L2n) dyn=(L3n /L4n) また、図5(b)に示されるように、各ショット領域S
Aの4角に配されたウエハマーク22-n,23-n,24
-n,25-n相互間を結ぶ直線がX、Y軸に対してなす角
を、それぞれΘ2n、Θ1n、φ1n、φ2nとし、ショットの
回転、ショットの直交度を示すパラメータとして、φn
=(Θ2n+Θ1n)/2、Θn =(φ1n+φ2n)/2を導
入する。
【0078】次に、チップの台形度パラメータ(dxn、
dyn)と、ショット形状のウエハ内分布(形状変化パタ
ーン)との関係について、図6(a)ないし図6(d)
に基づいて説明する。
【0079】図6(a)の形状変化パターンは、(dx
n、dyn)の内のdynがX方向の場所によって変化する
形状変化パターンで、EGA方式における位置ずれεy
がX方向の場所によって変化する、ウエハ回転がある場
合に対応した形状変化パターンである。
【0080】図6(b)の形状変化パターンは、(dx
n、dyn)の内のdxnがY方向の場所によって変化する
形状変化パターンで、位置ずれεxがY方向の場所によ
って変化する、座標系XYの直交度誤差がある場合に対
応した形状変化パターンである。これらは、例えば熱プ
ロセス等でウエハ外側程伸びているような場合が考えら
れる。
【0081】図6(c)の形状変化パターンは、(dx
n、dyn)の内のdxnがX方向の場所によって変化する
形状変化パターンで、位置ずれεxがX方向の場所によ
って変化する、線形伸縮がある場合に対応する形状変化
パターンである。なお、ここではdxnがX方向の場所に
よって変化する場合を示したが、dynがY方向の場所に
よって変化する場合も同様である。
【0082】図6(d)の形状変化パターンは、(dx
n、dyn)の内のdxnがウエハ全面で一様の値をもつ、
オフセットがある場合に対応する形状変化パターンであ
る。なお、ここではdxnがウエハ全面で一様の値をもつ
場合を示したが、dynがウエハ全面で一様の値をもつ場
合も同様である。典型的な例としては、前層(前のレイ
ヤ)の露光を一括露光装置を用いて行なった場合のレチ
クルの傾斜誤差等の要因が考えられる。
【0083】図6(a)〜図6(d)に示される各形状
パターン(ショット形状のウエハ内分布)をEGA近似
方式で求めるには、先の式(1)〜式(3)と同様に、
次式(9)〜(11)を用いる。
【0084】
【数5】
【0085】そして、前述したEGA方式と同様に、ウ
エハ上のサンプルショットについて実測して得られた値
(LM1n /LM2n)及び(LM3n /LM4n)と、対応
するサンプルショットについて式(10)に基づいて求め
た仮想的なショットの台形度Fxn及びFynとの平均的な
偏差が最小になるように、最小自乗法を用いて各パラメ
ータ、すなわち前述した式(6)、式(8)で表わされ
る変換行列、A,Oを決定し、決定されたA,Oを式
(11)に代入することにより、ウエハ内の各ショット領
域について台形度と各ショットの設計座標値との関係を
決定する(算出する)ことができる。
【0086】上記と同様の回転、直交度パラメータ(φ
n 、Θn )とショット形状のウエハ内分布(形状変化パ
ターン)との関係が、図7(a)〜図7(e)に示され
ている。図7(a)は平行四辺形形状分布を示し、
(b)は回転形状の分布を示し、(c)はφに関する分
布を示し、(d)はΘに関する分布を示し、(e)はウ
エハ全面で一様な回転を生じる場合を示す。
【0087】図7(a)〜図7(e)に示される各形状
パターン(ショット形状のウエハ内分布)をEGA近似
方式で求めるには、先の式(1)〜式(3)と同様に、
次式(12)〜(14)を用いる。
【0088】
【数6】
【0089】そして、前述したEGA方式と同様に、ウ
エハ上のサンプルショットについて実測して得られた値
(φMn )及び(ΘMn )と、対応するサンプルショッ
トについて式(13)に基づいて求めた仮想的なショット
の回転Fxn 及び直交度Fynとの平均的な偏差が最小に
なるように、最小自乗法を用いて各パラメータ、すなわ
ち前述した式(6)、式(8)で表わされる変換行列、
A,Oを決定し、決定されたA,Oを式(14)に代入す
ることにより、ウエハ内の各ショット領域について回
転、直交度と各ショットの設計座標値との関係を決定す
る(算出する)ことができる。
【0090】以上説明したEGA方式及びEGA近似方
式による各パラメータの演算により、ウエハ内ショット
配列とともに、ウエハ内の各ショット領域のX、Y2軸
方向の倍率成分の分布、回転成分、直交成分の分布及び
台形成分の分布を、求めることが可能となり、これから
ウエハW上の各ショット領域に露光する投影像の歪みの
補正量を求めることが出来る。
【0091】ところで、本実施形態の走査型露光装置で
は、走査露光の開始に先立って、上述したEGA方式に
より求められたショット配列データ及び予め求めてある
ベースライン量に基づいて、ウエハW上の各ショット領
域SA-nが所定の走査開始位置に位置合わせされるので
あるが、ベースライン量を計測する計測シーケンス等は
公知の手法が用いられるので、詳細な説明は省略する。
【0092】次に、本実施形態の走査型露光装置100
において、上記の走査開始点へ各ショット領域が位置合
わせされた際、あるいはそれに続く走査露光中に行われ
る投影像の歪みの補正方法について説明する。
【0093】先ず、単純に倍率成分のみが変化した場
合、投影光学系PLのレンズエレメント27の移動によ
り投影倍率を一致させ、走査方向と直角な方向の投影倍
率をウエハW上のパターンの倍率に合わせる(図3
(a)参照)。次に、実際に走査露光を行うときに、レ
チクルRの走査速度とウエハWの走査速度との相対速度
を倍率誤差の比だけ変えて、走査方向の倍率を一致させ
る。例えば、倍率を大きくしたい場合、ウエハ側を速く
移動させればよい。
【0094】また、倍率の変化及び相対走査速度差によ
り、ウエハWに対する実際の露光量が目標露光量に対し
て若干変化する。この変化量は通常無視してよいレベル
であるが、必要に応じて補正を行うこともできる。この
ような露光量の補正は、レチクルR及びウエハWの走査
速度自体(相対速度ではなくそれぞれの走査速度)を変
化させる、レチクルブラインド5で照明領域のスリット
の幅(走査方向の長さ)を変える、高速でオン/オフす
るシャッター(不図示)の開時間と閉時間との比を変え
る、又は可変NDフィルタ4の濃度を変える等の手法に
より実現できる。
【0095】次に、台形状の歪みに対する補正について
説明する。台形状歪みは、図8に示されるように、走査
方向に倍率が変化していく成分と、図9に示されるよう
に、走査方向に直交する方向に倍率が変化していく成分
とに分けられる。
【0096】まず、走査方向に倍率が変化していく台形
状歪みの補正法を図8を参照して説明する。図8では、
説明の便宜上ウエハW上の或るショット領域上のパター
ン34Aを固定して、スリット状の露光領域が移動する
ように表現している(実際にはスリット状の露光領域に
対してウエハW側が移動する)。
【0097】図8の場合、露光位置Xに応じてパターン
34Aの倍率が一定の割合で大きくなっているため、既
に説明した全体の倍率が等方的に変化する場合を応用し
て、投影光学系PLの投影倍率を連続的に変化させてや
ればよい。しかし、スリット状の露光領域自体にも幅が
あるため、初期位置でのスリット状の露光領域IAiの
形状を台形状に変化させる(図3(b)参照)ことが望
ましい。そして、図8に示されるように、スリット状の
露光領域を台形状にしたまま、走査により変化した露光
位置Xに応じて投影光学系PLの投影倍率を変化させ
て、最終位置での露光領域IAfまで露光を行うことに
より、走査露光後の投影像が台形状になる。上記の投影
倍率の連続変化は、主制御装置20により結像特性制御
部12を介して行われる。
【0098】なお、連続的に投影倍率を変化させずと
も、段階的に、即ち所定距離だけウエハを移動させる度
に投影倍率を変化させるようにしてもよい。
【0099】また、主制御装置20ではステージ制御系
19を介して走査方向の倍率についても全体の倍率が等
方的に変化したときと同様に、ウエハステージWSTを
倍率が大きい所で速くなるように制御する。具体的に
は、図8の場合、ウエハステージWSTの走査速度VW
が位置X1〜X2まで直線36Aに沿って連続的に速く
なるように走査してやればよい。また、主制御装置20
ではウエハW上での露光量についても、直線36Bに沿
って次第にスリット状の露光領域内の単位面積当りの光
量(照度)ELが大きくなるように制御することによ
り、走査露光後のウエハW上の各点での露光量が一定に
なる。
【0100】以上の動作をまとめると、走査露光中に主
制御装置20は、レチクル干渉計16の計測値に応じ
て、レンズエレメント27の上下駆動、ウエハステ
ージWSTの速度制御、可変NDフィルタ4の濃度制
御(に関しては前記の様に他の手法も考えられる)を
行う必要がある。
【0101】これに関して、例えば倍率成分のみは補正
できるが、台形成分の歪みの補正ができない結像特性の
補正手段、すなわち倍率調整手段(例えばレンズエレメ
ント27が、光軸IXに平行に上下動できるのみで傾斜
はできない)を備えた露光装置では、スリット状の露光
領域IAi〜IAfを長方形のままにして倍率成分のみ
変化させる方法を用いることにより、完全ではないが或
る程度の補正ができる。この場合、スリット状の露光領
域の走査方向の幅(スリット幅)が小さい程誤差が小さ
くなるので、スリット幅を小さくして露光を行うことが
望ましい。このようにすれば、露光中に倍率が変化して
しまうことによる1つのパターンの像ぼけを防ぐことが
できる。
【0102】次に、図9を参照して、走査方向と直交す
る方向に倍率が変化する台形状の歪みの補正方法につい
て説明する。図9も、図8と同様にウエハW上のパター
ン34Bが固定でスリット状の露光領域が移動する様に
表現されている。この場合、主制御装置20では、結像
特性制御部12を介してレンズエレメント27を傾斜駆
動し、図9に示されるように、初期位置の露光領域IA
iを手前側(図9における下側)の倍率が大となるよう
な台形状に歪ませる。次に、主制御装置20では走査開
始時に前回露光されたパターン34Bの台形の辺L1
と、露光領域IAiの辺L2とが平行になるように、ス
テージ制御系19及び不図示の駆動部を介してウエハホ
ルダ(又はレチクルステージRST)を回転させること
により、レチクルRとウエハWとの相対角度を変える。
【0103】そして、主制御装置20では、図9に示さ
れるように、走査露光によりスリット状の露光領域の位
置が露光領域IAi、IAm、IAfと変化するのに応
じて、上記のレチクルRとウエハWとの相対角度を次第
に変化させる。即ち、前回形成されたパターン34Bの
中心と、露光領域IAmの中心とが一致するとき両者の
相対角度が0となり、走査の終端で台形状のパターン3
4Bの辺L3と露光領域IAfの辺L4とが平行になる
ように相対角度を変化させていく。
【0104】この場合、走査方向と台形の倍率変化方向
とが一致する場合(図8の場合)のようには完全に投影
像をパターン34Bに重ね合わせることはできないが、
近似的に走査方向と直交する方向に倍率が変化する台形
状の歪みを実現することができる。但し、厳密に言う
と、本実施形態の方法では、投影像は扇状に歪む。
【0105】この場合、レチクルRとウエハWとの相対
角度を変えることにより、倍率が小さい部分(図9の位
置Y2)に比べて倍率が大きい部分(図9の位置Y1)
でのウエハWの走査速度VW (ひいてはウエハWの相対
速度)が速くなっており、これにより走査方向の倍率も
補正される。また、ウエハW上の露光量に関しては走査
方向と直交する方向に露光面積が変化するため、図1の
可変NDフィルタ4により図9中に直線37で示される
ように図9の下側の照度ELが大きくなるように制御す
ればよい。あるいは、スリット状の露光領域の走査方向
の幅が図9の下側で大きくなるように、図1のレチクル
ブラインド5の開口部の形状を変えて、レチクルRを照
明しても良い。
【0106】図9の場合も、図8の場合と同様に露光装
置が台形歪の補正手段を待っていないときには、レチク
ルRとウエハWとの相対角度のみを変えるといった不完
全な方法を使用しても良い。
【0107】以上のように台形状の歪み成分に関して
は、走査方向へ倍率が変化する成分と、走査方向に直角
な方向に倍率が変化する成分とに分けて補正を行うこと
ができる。これらの応用例として、長方形に歪んでいる
場合、前記の等方的倍率補正の内、走査方向に対応した
ものか、走査方向に直交する方向に対応したものの内で
該当するものだけを実施するか、又は両者の比率を変え
て実施すればよい。
【0108】また、図10に示されるように、ウエハW
上のショット領域に形成されているパターン34Cが菱
形状に歪んでいる場合は、スリット状の露光領域IAi
の形状は走査開始から走査終了まで変化させる必要はな
い。この場合、主制御装置20では前述したようにして
レチクルRとウエハWとの相対角度を変えた状態で、レ
チクルRの走査方向と共役な方向であるX方向に対して
相対角度θで交差する方向に、ウエハWを走査速度VW
で走査することにより、近似的に投影像をパターン34
Cに合わせて菱形状に歪ませることができる。上記のX
方向に対して相対角度θで交差する方向に、ウエハWを
走査することは、ステージ制御系19を介してウエハス
テージWSTを構成するXステージ、Yステージをそれ
ぞれの移動方向に同時に駆動することにより実現でき
る。
【0109】これまでの説明から明らかなように、本実
施形態に係る走査型露光装置100では、ステージ制御
系19によって、レチクルステージRSTによるレチク
ルRの走査速度(VR )とウエハステージWSTによる
ウエハWの走査速度(VW )との相対走査速度を調整す
る相対速度調整手段、及びレチクルステージRSTによ
るレチクルRの走査方向とウエハステージWSTによる
ウエハWの走査方向との相対角度を変化させる相対角度
制御手段が構成されている。また、ウエハホルダ9及び
その駆動部(又はレチクルステージRST及びその駆動
部)とステージ制御系19とによってレチクルRとウエ
ハWとの相対角度を調整する相対角度設定手段が構成さ
れている。
【0110】また、本実施形態では、主制御装置24の
機能によって、アライメント顕微鏡8とレーザ干渉計
18とを用いてウエハW上の特定の複数ショット領域
(サンプルショット領域)に付設された複数のウエハマ
ークの位置を計測するアライメント計測手段と、前記
計測された複数のウエハマークの位置データに基づいて
サンプルショット領域についてショット領域毎のX,Y
2軸方向の倍率成分、台形成分、回転成分及び直交成分
を計算し、複数のウエハマークの位置データと設計デー
タとに基づいて統計演算にてウエハW上の全てのショッ
ト配列座標を計算するとともに、サンプルショット領域
のX,Y2軸方向の倍率成分,台形成分、回転成分及び
直交成分の値をもとに統計演算にてウエハ上の各ショッ
ト領域のXY2軸方向の倍率成分、台形成分、回転成分
及び直交成分の分布を算出する演算手段とが実現されて
いる。さらに、主制御装置24の機能によって、走査
露光の際に演算手段の算出結果に応じて、a.相対速度
調整手段及び結像特性補正手段(倍率調整手段)の少な
くも一方を用いてショット領域毎にX,Y2軸方向の倍
率成分の補正、b.相対角度設定手段及び相対角度制御
手段の少なくも一方を用いてショット領域毎に回転成
分、直交成分の補正、c.相対角度設定手段及び結像特
性補正手段の少なくとも一方を用いて、レチクルRとウ
エハWとの相対角度及び投影光学系のPLの投影倍率の
少なくとも一方を連続的に変化させることにより、ウエ
ハW上の各ショット領域毎に台形成分の補正を、それぞ
れ行なう補正手段が実現される。
【0111】以上説明したように、本実施形態の走査型
露光装置100によると、ファーストプリント時の装置
誤差(走査型露光装置であればスキャン誤差、一括露光
装置であればディストーション)及びフォトリソグラフ
ィ以外のプロセスによるウエハ内において一定でないシ
ョット変形に対して、ウエハ上の位置に応じた補正を露
光時に行うことにより、ダイバイダイ方式のようにスル
ープットが悪化することなく、高い重ね合わせ精度を得
ることが可能となる。
【0112】なお、上記実施形態では、前回露光された
ショット領域内のパターンの歪みに合わせて、今回露光
するレチクルRの投影像の歪みの状態を設定する場合に
ついて説明したが、本発明の他の実施形態としては、例
えばウエハ上の第1レイアへの露光(つまり重ね合わせ
を考慮する必要がない場合の露光)の際に、次のレイア
への露光を行う露光装置の投影像の歪みに合わせて予め
投影像を歪ませる方法、あるいはプロセスによるウエハ
自体の歪みを予め予想しておき、露光時に逆の歪みを与
えて歪みを打ち消す方法等も考えられる。更に、露光動
作中にウエハWが露光光を吸収して膨張したり、レチク
ルRが露光光を吸収して投影像が歪む場合も補正が可能
である。
【0113】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、スループットの向上を図ることができる
とともに、走査方向及びこれに直交する方向に伸縮した
ショット領域のパターンにマスクのパターンの投影像を
高精度に重ね合わせることができるという効果がある。
【0114】また、請求項2に記載の発明によれば、ス
ループットの向上を図ることができるとともに、回転し
たショット領域のパターンあるいは平行四辺形状に変形
したショット領域のパターンに対してマスクのパターン
の投影像を高精度に重ね合わせることができるという効
果がある。
【0115】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
スループットの向上を図ることができるとともに、台形
状に変形したショット領域のパターンに対してマスクの
パターンの投影像を高精度に重ね合わせることができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る走査型露光装置の概
略構成を示す図である。
【図2】図1の走査型露光装置におけるレチクルR及び
ウエハWの走査の状態を示す斜視図である。
【図3】結像特性補正手段の作用を説明するための図で
あって、(a)は図1の装置において最もレチクル寄り
のレンズエレメントを光軸方向に駆動したときの投影像
の変化を示す図、(b)は最もレチクル寄りのレンズエ
レメントを光軸に垂直な平面に対して傾斜させたときの
投影像の変化を示す図である。
【図4】ウエハ上のショット領域の配列の一例を示す平
面図である。
【図5】EGA近似方式で導入したショット形状に関す
る各パラメータの定義を説明するための図であって、
(a)は台形度パラメータを説明するための図、(b)
は回転、直交度パラメータを説明するための図である。
【図6】台形度パラメータと、ショット形状のウエハ内
分布(形状変化パターン)との関係について示す図であ
って、(a)は台形度パラメータ(dxn、dyn)の内の
dynがX方向の場所によって変化する形状変化パターン
を示す図、(b)はdxnがY方向の場所によって変化す
る形状変化パターンを示す図、(c)はdxnがX方向の
場所によって変化する形状変化パターンを示す図、
(d)はdxnがウエハ全面で一様の値をもつ形状変化パ
ターンを示す図である。
【図7】回転、直交度パラメータ(φn 、Θn )とショ
ット形状のウエハ内分布(形状変化パターン)との関係
を示す図であって、(a)は平行四辺形形状分布を示す
図、(b)は回転形状の分布を示す図、(c)はφに関
する分布を示す図、(d)はΘに関する分布を示す図、
(e)はウエハ全面で一様な回転を生じる場合を示す図
である。
【図8】走査方向に倍率が変化する台形歪みに投影像の
歪みを合わせる方法の説明図である。
【図9】走査方向に直角な方向に倍率が変化する台形歪
みに投影像の歪みを合わせる方法の説明図である。
【図10】菱形状の歪みに投影像の歪みを合わせる方法
の説明図である。
【符号の説明】
2 照度均一化光学系 3、6 リレーレンズ 5 レチクルブラインド 7 ダイクロイックミラー 8 アライメント顕微鏡 9 ウエハホルダ 11a、11b、11c 駆動素子 12 結像特性制御部 18 ウエハ干渉計 19 ステージ制御系 20 主制御装置 22、23、24、25 ウエハマーク 28 支持部材 100 走査型露光装置 IL 照明光 IAR 照明領域 R レチクル IA 露光領域 W ウエハ PL 投影光学系 RST レチクルステージ WST ウエハステージ SA ショット領域

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 照明光で照明された所定の照明領域に対
    して転写用のパターンが形成されたマスクを所定の方向
    に走査し、これと同期して前記所定の照明領域と共役な
    露光領域に対して所定の方向に感光性の基板を走査しつ
    つ、前記マスクのパターンの像を逐次前記基板上に投影
    露光する走査型露光装置であって、 前記マスク上の所定の照明領域を照明する照明光学系
    と;前記マスクを搭載して少なくとも所定の走査方向に
    移動するマスクステージと;前記所定の照明領域内の前
    記マスクのパターンの像を前記基板上に結像する投影光
    学系と;前記基板を搭載して少なくとも所定の走査方向
    を含む直交2軸方向に移動する基板ステージと;前記マ
    スクステージによる前記マスクの走査速度と前記基板ス
    テージによる基板の走査速度との相対走査速度を調整す
    る相対速度調整手段と;前記投影光学系による投影倍率
    を調整する倍率調整手段と;前記基板上の複数のショッ
    ト領域に付設された計測用マークを検出するマーク検出
    手段と;前記基板ステージの位置を計測する位置計測手
    段と;前記マーク検出手段と位置計測手段とを用いて前
    記基板上の特定の複数ショット領域に付設された複数の
    位置計測マークの位置を計測するアライメント計測手段
    と;前記計測された前記複数の位置計測マークの位置デ
    ータに基づいて前記特定のショット領域についてショッ
    ト領域毎の所定の直交2軸方向の倍率成分を計算し、前
    記複数の位置計測マークの位置データと設計データとに
    基づいて統計演算にて前記基板上の全てのショット配列
    座標を計算するとともに、前記特定のショット領域の所
    定の直交2軸方向の倍率成分の値を基に統計演算にて基
    板上の各ショット領域の前記直交2軸方向の倍率成分の
    分布を算出する演算手段と;走査露光の際に前記演算手
    段の算出結果に応じて、前記相対速度調整手段及び倍率
    調整手段の少なくも一方を用いてショット領域毎に前記
    直交2軸方向の倍率成分の補正を行う補正手段とを有す
    る走査型露光装置。
  2. 【請求項2】 照明光で照明された所定の照明領域に対
    して転写用のパターンが形成されたマスクを所定の方向
    に走査し、これと同期して前記所定の照明領域と共役な
    露光領域に対して所定の方向に感光性の基板を走査しつ
    つ、前記マスクのパターンの像を逐次前記基板上に投影
    露光する走査型露光装置であって、 前記マスク上の所定の照明領域を照明する照明光学系
    と;前記マスクを搭載して少なくとも所定の走査方向に
    移動するマスクステージと;前記所定の照明領域内の前
    記マスクのパターンの像を前記基板上に結像する投影光
    学系と;前記基板を搭載して少なくとも所定の走査方向
    を含む直交2軸方向に移動する基板ステージと;前記マ
    スクと基板との相対角度を調整する相対角度設定手段
    と;前記マスクステージによる前記マスクの走査方向と
    前記基板ステージによる前記基板の走査方向との相対角
    度を変化させる相対角度制御手段と;前記基板上の複数
    のショット領域に付設された計測用マークを検出するマ
    ーク検出手段と;前記基板ステージの位置を計測する位
    置計測手段と;前記マーク検出手段と位置計測手段とを
    用いて前記基板上の特定の複数ショット領域に付設され
    た複数の位置計測マークの位置を計測するアライメント
    計測手段と;前記計測された前記複数の位置計測マーク
    の位置データに基づいて前記特定のショット領域につい
    てショット領域毎の回転成分、直交成分を計算し、前記
    複数の位置計測マークの位置データと設計データとに基
    づいて統計演算にて前記基板上の全てのショット配列座
    標を計算するとともに、前記特定のショット領域の回転
    成分、直交成分の値を基に統計演算にて基板上の各ショ
    ット領域の回転成分、直交成分の分布を算出する演算手
    段と;走査露光の際に前記演算手段の算出結果に応じ
    て、相対角度設定手段及び相対角度制御手段の少なくも
    一方を用いてショット領域毎に回転成分、直交成分の補
    正を行う補正手段とを有する走査型露光装置。
  3. 【請求項3】 照明光で照明された所定の照明領域に対
    して転写用のパターンが形成されたマスクを所定の方向
    に走査し、これと同期して前記所定の照明領域と共役な
    露光領域に対して所定の方向に感光性の基板を走査しつ
    つ、前記マスクのパターンの像を逐次前記基板上に投影
    露光する走査型露光装置であって、 前記マスク上の所定の照明領域を照明する照明光学系
    と;前記マスクを搭載して少なくとも所定の走査方向に
    移動するマスクステージと;前記所定の照明領域内の前
    記マスクのパターンの像を前記基板上に結像する投影光
    学系と;前記基板を搭載して少なくとも所定の走査方向
    を含む直交2軸方向に移動する基板ステージと;前記マ
    スクと前記基板との相対角度を調整する相対角度設定手
    段と;前記投影光学系による投影像の歪みを補正する結
    像特性補正手段と;前記基板上の複数のショット領域に
    付設された計測用マークを検出するマーク検出手段と;
    前記基板ステージの位置を計測する位置計測手段と;前
    記マーク検出手段と位置計測手段とを用いて前記基板上
    の特定の複数ショット領域に付設された複数の位置計測
    マークの位置を計測するアライメント計測手段と;前記
    計測された前記複数の位置計測マークの位置データに基
    づいて前記特定のショット領域についてショット領域毎
    の所定の直交2軸方向の台形成分を計算し、前記複数の
    位置計測マークの位置データと設計データとに基づいて
    統計演算にて前記基板上の全てのショット配列座標を計
    算するとともに、前記特定のショット領域の前記直交2
    軸方向の台形成分の値をもとに統計演算にて基板上の各
    ショット領域の台形成分の分布を算出する演算手段と;
    前記演算手段の算出結果に応じて、走査露光中に、前記
    相対角度設定手段及び結像特性補正手段の少なくとも一
    方を用いて、前記マスクと前記基板との相対角度及び前
    記投影光学系の投影倍率の少なくとも一方を連続的に変
    化させることにより、前記基板上の各ショット領域毎に
    前記台形成分の補正を行なう補正手段とを有する走査型
    露光装置。
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