JP3068371B2 - 高濃度亜硫酸ガス含有ガスの脱硫方法及び装置 - Google Patents

高濃度亜硫酸ガス含有ガスの脱硫方法及び装置

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JP3068371B2 JP5151837A JP15183793A JP3068371B2 JP 3068371 B2 JP3068371 B2 JP 3068371B2 JP 5151837 A JP5151837 A JP 5151837A JP 15183793 A JP15183793 A JP 15183793A JP 3068371 B2 JP3068371 B2 JP 3068371B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高濃度亜硫酸ガス含有ガ
スの処理方法及び装置に関し、特にマグネシウム系スラ
リを吸収剤として使用する同方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の亜硫酸ガス(以下、SO2 と記
す)濃度(3000ppm以下)の排ガスの処理は図2
に示すような1段式吸収塔で行われている。図2におい
て、1はSO2 含有ガス入口、2は処理ガス出口、5は
充填層、9はガス冷却用ノズル、11は液抜出ライン、
14は散気管、15は空気ブロワ、16は空気取込口、
17は吸収剤、18は補給水、19は循環ポンプ、20
はガス吸収用ノズルである。SO2 濃度3000ppm
以下の排ガスの脱硫処理は上記図2に示すような1段式
吸収塔で対応が可能であるが、高濃度(3000〜60
00ppm)のSO 2 含有排ガスに対して対応できる実
績のある従来技術は未だ存在していない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】水酸化マグネシウムと
SO2 ガスの反応生成物である亜硫酸マグネシウムは水
溶解性が低く、濃度が少し高くなると結晶が析出し、系
内での閉塞が生じて最悪、運転不能になる。又、吸収循
環液の亜硫酸マグネシウムの濃度が高くなってくると脱
硫率が低下するため、吸収塔底部の液溜部で空気曝気に
より酸化し、硫酸マグネシウムに転換する。この硫酸マ
グネシウムは水溶解性が高い性質をもっている。亜硫酸
マグネシウムは相対的に水溶解性が低いが、低pHの方
が幾分溶解性が向上する。一方、脱硫性能は低pHにな
ると低下する。
【0004】従来の1段式は高脱硫性能を維持するた
め、吸収循環液は比較的高pH、一般的にはpH5.7
〜6.2で運転される。しかし、高亜硫酸ガスを1段式
で処理する場合、充填層を流下する間に高負荷の反応吸
収を行う必要があり、このため亜硫酸マグネシウムの濃
度が急激に上昇し、液pHが高いことも重なり結晶が多
量に生成し、系内のつまり及び脱硫性能の低下を来た
す。
【0005】本発明は上記技術水準に鑑み、吸収剤とし
て水酸化マグネシウムを使用して高濃度のSO2 を含有
する排ガスを脱硫しうる方法及び装置を提供しようとす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は(1)高濃度亜
硫酸ガス含有ガスをマグネシウム系スラリよりなる吸収
剤が循環する吸収塔を2段に設けた脱硫装置で処理して
亜硫酸ガスを除去する方法であって、前記高濃度亜硫酸
ガス含有ガスを前段の吸収塔に供給して吸収液と接触さ
せて大部分の亜硫酸ガスを吸収除去した後、低濃度にな
った亜硫酸ガス含有ガスを後段の吸収塔に供給して吸収
液と接触させて残部の亜硫酸ガスを吸収除去するように
し、この際、亜硫酸ガスの吸収により生成した亜硫酸マ
グネシウムが空気曝気により酸化されて生成した硫酸マ
グネシウムが溶解した吸収液の一部を前段の吸収塔から
抜出し、補給用の吸収剤及び水は後段の吸収塔にのみ供
給することによって、後段の吸収塔の吸収液のpHを所
定の高pHに、前段の吸収塔の吸収液のpHを後段より
も低いpHに維持することを特徴とする高濃度亜硫酸ガ
ス含有ガスの脱硫方法、及び(2)マグネシウム系スラ
リよりなる吸収剤を使用する高濃度亜硫酸ガス含有ガス
の脱硫装置において、吸収塔を2段設置すると共に、こ
れら吸収塔に共通の下部液溜部にそれぞれの吸収塔に
循環させるスラリ吸収剤の混合を防止するセパレータを
設け、該セパレータにより分割した液溜部のそれぞれに
は酸化用空気を供給する散気管を設け、前段吸収塔には
低pHのマグネシウム系スラリよりなる吸収剤を噴霧さ
せる手段と吸収液の一部を抜き出す手段を、後段吸収塔
には高pHのマグネシウム系スラリよりなる吸収剤を噴
霧させる手段と補給用の吸収剤及び水を供給する手段
設けてなることを特徴とする高濃度亜硫酸ガス含有ガス
の脱硫装置である。
【0007】すなわち、本発明の方法は高濃度のSO2
含有排ガスを1段で処理するのは不可能であるところよ
り、負荷軽減のため多段(実用的には2段)で処理する
ことにしたものである。すなわち、前段は高濃度SO2
含有排ガスと接触するため、SO2 負荷が大きくなる傾
向にある。そこで、前段は結晶析出の防止及びSO2
収負荷の後段との分散化を図るため、吸収液を低pHで
操作するようにし、後段はSO2 吸収負荷が小さく、結
晶析出の恐れも少ないため、高脱硫性能を達成する上で
吸収液は高pHとするようにしたものである。
【0008】また、本発明の装置は前段の吸収液を低p
H、後段のそれを高pHにする手段として液溜部に混合
防止用のセパレータを設け、吸収剤及び補給水を後段に
注入し、吸収液の抜出しは前段の吸収液循環系から行え
るようにしたものである。
【0009】
【作用】前段の吸収塔ではSO2 を荒取りし、後段の吸
収塔では出口SO2 が所定の濃度以下になるように高度
脱硫を行う。各々の吸収塔の充填層高及び吸収液の運転
pHをSO2 の吸収負荷がバランスのよい比率(75:
25〜85:15程度)になるように設計することが好
ましい。この際、後段の吸収液pHが高いレベルになる
ように、後段へ吸収剤を自動制御で注入し、出口SO2
濃度をほぼ完全にゼロにする。
【0010】又、吸収液の補給水を後段に注入し、吸収
液の流れが後段から前段側に流れるように操作する。こ
れにより、前段の吸収循環液のpHは後段のそれ(p
H:6程度)よりも低いpH(5.0〜5.5程度)で
操作でき、亜硫酸マグネシウムの結晶析出を防止するこ
とができる。
【0011】
【実施例】図1により、本発明による排煙脱硫方法及び
装置の一例を説明する。ガスはガス入口1より第1吸収
塔3の上部より流入し、第1循環ポンプ8によって循環
してきて、ガス冷却用ノズル9から噴霧される吸収液に
より冷却される。その後、充填層5を通過する間に同じ
く第1循環ポンプ8によって循環してきて、第1ガス吸
収用ノズル10から流出する吸収液と気液接触し脱硫が
行われる。第1吸収塔3を出たガスは第2吸収塔4に入
り、第2循環ポンプ12によって循環してきて、第2ガ
ス吸収用ノズル13から流出する吸収液と充填層5で気
液接触し、高度に脱硫された後、ガス出口2より処理ガ
スとして排出される。
【0012】液溜部6には、底部に散気管14が敷設さ
れており、空気取込口16より空気を吸引し、空気ブロ
ワ15により空気が圧送され、液溜部6で空気曝気され
て液中の亜硫酸マグネシウムが硫酸マグネシウムに転換
される。また、液溜部6にはセパレータ7が設けられて
いる。
【0013】吸収剤17及び補給水18は第2吸収塔4
に注入される。吸収剤17は第2吸収塔4の吸収液が一
定のpH(約6)になるように自動的に注入制御され
る。また、補給水18は液溜部6の液位が一定になるよ
うに自動的に注入制御される。第2吸収塔4の吸収液は
セパレータ7を経て第1吸収塔3へ流れ、第1循環ポン
プ8の循環ラインに設けた液抜出ライン11から後工程
へ送られる。
【0014】以下、図1のフローに従った具体的な実施
例の数値例を示す。 排ガス量 : 300,000Nm3 /H 排ガスのSO2 濃度 : 6000ppm 第1吸収塔の吸収剤の量 : 水酸化マグネシウム
60kg・mol/H 第1吸収塔の吸収液のpH : 〜5.0 第2吸収塔の吸収剤の量 : 水酸化マグネシウム
20kg・mol/H 第2吸収塔の吸収液のpH : 〜6.0 液溜部への空気の供給量 : 25000Nm3
H 処理済み排ガス中のSO2 濃度 : 30ppm
【0015】
【発明の効果】本発明の方法及び装置によれば、下記の
効果を奏し得る。従来の1段式の吸収塔では、高SO2
濃度ガスの吸収処理は反応塩の結晶が充填層内で生成
し、吸収プロセスとして成立しないが、本発明の方法及
び装置におけるような構成にすることにより、各吸収液
pHを最適な値に保持することができ、初めて高性能な
安定運転が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法及び装置の一実施例を示す説明
図。
【図2】従来のマグネシウム系スラリによる脱硫装置の
一態様の説明図。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高濃度亜硫酸ガス含有ガスをマグネシウ
    ム系スラリよりなる吸収剤が循環する吸収塔を2段に設
    けた脱硫装置で処理して亜硫酸ガスを除去する方法であ
    って、前記高濃度亜硫酸ガス含有ガスを前段の吸収塔に
    供給して吸収液と接触させて大部分の亜硫酸ガスを吸収
    除去した後、低濃度になった亜硫酸ガス含有ガスを後段
    の吸収塔に供給して吸収液と接触させて残部の亜硫酸ガ
    スを吸収除去するようにし、この際、亜硫酸ガスの吸収
    により生成した亜硫酸マグネシウムが空気曝気により酸
    化されて生成した硫酸マグネシウムが溶解した吸収液の
    一部を前段の吸収塔から抜出し、補給用の吸収剤及び水
    は後段の吸収塔にのみ供給することによって、後段の吸
    収塔の吸収液のpHを所定の高pHに、前段の吸収塔の
    吸収液のpHを後段よりも低いpHに維持することを特
    徴とする高濃度亜硫酸ガス含有ガスの脱硫方法。
  2. 【請求項2】 マグネシウム系スラリよりなる吸収剤を
    使用する高濃度亜硫酸ガス含有ガスの脱硫装置におい
    て、吸収塔を2段設置すると共に、これら吸収塔に共
    通の下部液溜部にそれぞれの吸収塔に循環させるスラリ
    吸収剤の混合を防止するセパレータを設け、該セパレー
    タにより分割した液溜部のそれぞれには酸化用空気を供
    給する散気管を設け、前段吸収塔には低pHのマグネシ
    ウム系スラリよりなる吸収剤を噴霧させる手段と吸収液
    の一部を抜き出す手段を、後段吸収塔には高pHのマグ
    ネシウム系スラリよりなる吸収剤を噴霧させる手段と補
    給用の吸収剤及び水を供給する手段を設けてなることを
    特徴とする高濃度亜硫酸ガス含有ガスの脱硫装置。
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