JPH09285792A - 酸化性物質含有排水の処理方法と装置 - Google Patents
酸化性物質含有排水の処理方法と装置Info
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- JPH09285792A JPH09285792A JP8101205A JP10120596A JPH09285792A JP H09285792 A JPH09285792 A JP H09285792A JP 8101205 A JP8101205 A JP 8101205A JP 10120596 A JP10120596 A JP 10120596A JP H09285792 A JPH09285792 A JP H09285792A
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- liquid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 排水中に含有される酸化性物質を効率的に分
解、除去すること。 【解決手段】 排水(循環タンク3内の吸収液)中に含
まれている酸化性物質を充填塔20内の活性炭の存在下
で亜硫酸塩によって還元処理するものであり、活性炭は
この反応に対して触媒として作用するものと考えられ
る。特に、塩素系酸化性物質の還元に対して効果が大き
い。すなわち、液中に存在する遊離の塩素や次亜塩素酸
塩と亜硫酸塩との反応は極めて速やかに進行するが、ア
ミド硫酸塩やイミドビス硫酸塩類似化合物の塩素化物の
亜硫酸塩還元反応速度は小さい。これに対し、活性炭な
どの触媒を用いることにより、この反応を速やかに進行
させることができる。
解、除去すること。 【解決手段】 排水(循環タンク3内の吸収液)中に含
まれている酸化性物質を充填塔20内の活性炭の存在下
で亜硫酸塩によって還元処理するものであり、活性炭は
この反応に対して触媒として作用するものと考えられ
る。特に、塩素系酸化性物質の還元に対して効果が大き
い。すなわち、液中に存在する遊離の塩素や次亜塩素酸
塩と亜硫酸塩との反応は極めて速やかに進行するが、ア
ミド硫酸塩やイミドビス硫酸塩類似化合物の塩素化物の
亜硫酸塩還元反応速度は小さい。これに対し、活性炭な
どの触媒を用いることにより、この反応を速やかに進行
させることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、本発明は排水処理
に関わり、特に酸化性物質を含有する排水の還元処理方
法と装置に関する。
に関わり、特に酸化性物質を含有する排水の還元処理方
法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化性物質とは、JIS K0102に
定義される残留塩素に類似し、ヨウ化物をヨウ素に酸化
する特性を有する化合物の総称であり、被処理液の殺
菌、酸化、塩素化などを目的として塩素、次亜塩素酸
塩、亜塩素酸塩を使用した際に生じる排水あるいは塩素
を含有する気体を湿式処理した場合の液中に含有され
る。
定義される残留塩素に類似し、ヨウ化物をヨウ素に酸化
する特性を有する化合物の総称であり、被処理液の殺
菌、酸化、塩素化などを目的として塩素、次亜塩素酸
塩、亜塩素酸塩を使用した際に生じる排水あるいは塩素
を含有する気体を湿式処理した場合の液中に含有され
る。
【0003】酸化性物質の酸化力は塩素と同等あるいは
それ以下であるが、これを含む溶液を直接放流すると微
生物を死滅させ、また共存する成分をイオン交換樹脂に
よって吸着除去しようとすると、イオン交換樹脂を劣化
させるなどの問題を有するため、これを分解、除去する
必要がある。
それ以下であるが、これを含む溶液を直接放流すると微
生物を死滅させ、また共存する成分をイオン交換樹脂に
よって吸着除去しようとすると、イオン交換樹脂を劣化
させるなどの問題を有するため、これを分解、除去する
必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、遊離塩
素、クロラミン系物質だけでなく、硫黄−窒素含有化合
物が塩素化された化合物も酸化性物質となることを既に
明らかにしたが、このような物質の亜硫酸又はその塩
(以下、「亜硫酸塩」という)による還元反応の速度は
小さい。また、迅速に還元しようとして多量の還元剤を
酸化性物質含有排水に添加すると、処理後に残存する還
元剤を除去する必要がある。しかし、このような点を考
慮しての酸化性物質含有排水の処理技術は確立していな
い。
素、クロラミン系物質だけでなく、硫黄−窒素含有化合
物が塩素化された化合物も酸化性物質となることを既に
明らかにしたが、このような物質の亜硫酸又はその塩
(以下、「亜硫酸塩」という)による還元反応の速度は
小さい。また、迅速に還元しようとして多量の還元剤を
酸化性物質含有排水に添加すると、処理後に残存する還
元剤を除去する必要がある。しかし、このような点を考
慮しての酸化性物質含有排水の処理技術は確立していな
い。
【0005】本発明の課題は、排水中に含有される酸化
性物質を効率的に分解、除去する方法を提供することに
ある。
性物質を効率的に分解、除去する方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は次の
構成によって達成される。すなわち、酸化性物質を含む
排水を亜硫酸塩によって還元処理する方法において、活
性炭を触媒として用いる酸化性物質含有排水の処理方法
である。
構成によって達成される。すなわち、酸化性物質を含む
排水を亜硫酸塩によって還元処理する方法において、活
性炭を触媒として用いる酸化性物質含有排水の処理方法
である。
【0007】本発明の酸化性物質含有排水の処理方法に
おいて、亜硫酸塩が硫黄酸化物含有気体を水溶液を用い
て吸収処理することによって得られたものを用いること
ができる。
おいて、亜硫酸塩が硫黄酸化物含有気体を水溶液を用い
て吸収処理することによって得られたものを用いること
ができる。
【0008】また、酸化性物質の亜硫酸塩による還元は
液の酸性が強くなると気相中へ亜硫酸ガスが放出される
ので、酸化性物質を含む排水の処理は、pH5又はそれ
以下のpH条件において行われることが望ましい。
液の酸性が強くなると気相中へ亜硫酸ガスが放出される
ので、酸化性物質を含む排水の処理は、pH5又はそれ
以下のpH条件において行われることが望ましい。
【0009】また、亜硫酸塩による酸化性物質の還元処
理の後、過剰に存在する亜硫酸塩を空気に代表される酸
素含有気体によって酸化することが望ましい。
理の後、過剰に存在する亜硫酸塩を空気に代表される酸
素含有気体によって酸化することが望ましい。
【0010】また、活性炭を触媒とする亜硫酸塩による
還元処理後の液中の酸化性物質濃度、亜硫酸塩濃度、酸
化還元電位のうち、少なくとも1種類以上の値を求め、
その結果によって亜硫酸塩の添加量を決定することがで
きる。
還元処理後の液中の酸化性物質濃度、亜硫酸塩濃度、酸
化還元電位のうち、少なくとも1種類以上の値を求め、
その結果によって亜硫酸塩の添加量を決定することがで
きる。
【0011】本発明の上記課題は次の構成によって達成
される。すなわち、ボイラ等の燃焼装置から排出される
排ガス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧す
る吸収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タン
クに吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再
び吸収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫方法において、循環
液タンクから吸収塔内に循環供給される酸化性物質を含
む吸収液の一部を抜き出し、該吸収液から石膏を分離回
収した後の処理水に、亜硫酸塩と活性炭を添加して酸化
性物質を還元する酸化性物質含有排水の処理方法、また
は、ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガス中の硫黄
酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸収液により
除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに吸収液を落
下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸収塔内に噴
霧する湿式排煙脱硫方法において、循環液タンク内を亜
硫酸塩酸化領域と亜硫酸塩非酸化領域に分け、循環液タ
ンクから吸収塔内に循環供給される酸化性物質を含む吸
収液の一部を抜き出し、該吸収液から石膏を分離回収し
た後の処理水に、前記循環液タンク内の亜硫酸塩非酸化
領域の吸収液と活性炭を添加して酸化性物質を還元する
ことを特徴とする酸化性物質含有排水の処理方法であ
る。
される。すなわち、ボイラ等の燃焼装置から排出される
排ガス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧す
る吸収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タン
クに吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再
び吸収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫方法において、循環
液タンクから吸収塔内に循環供給される酸化性物質を含
む吸収液の一部を抜き出し、該吸収液から石膏を分離回
収した後の処理水に、亜硫酸塩と活性炭を添加して酸化
性物質を還元する酸化性物質含有排水の処理方法、また
は、ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガス中の硫黄
酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸収液により
除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに吸収液を落
下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸収塔内に噴
霧する湿式排煙脱硫方法において、循環液タンク内を亜
硫酸塩酸化領域と亜硫酸塩非酸化領域に分け、循環液タ
ンクから吸収塔内に循環供給される酸化性物質を含む吸
収液の一部を抜き出し、該吸収液から石膏を分離回収し
た後の処理水に、前記循環液タンク内の亜硫酸塩非酸化
領域の吸収液と活性炭を添加して酸化性物質を還元する
ことを特徴とする酸化性物質含有排水の処理方法であ
る。
【0012】本発明の上記課題は次の構成によって達成
される。すなわち、ボイラ等の燃焼装置から排出される
排ガス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧す
る吸収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タン
クに吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再
び吸収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫装置において、吸収
塔内に循環供給される酸化性物質を含む吸収液の一部を
抜き出して該吸収液から石膏を分離回収した後の処理水
に、亜硫酸又はその塩を添加する調整タンクと該調整タ
ンクの後流側に調整タンク内の混合液を供給する活性炭
充填塔とを備えた酸化性物質含有排水の処理装置、また
は、ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガス中の硫黄
酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸収液により
除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに吸収液を落
下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸収塔内に噴
霧する湿式排煙脱硫装置において、循環液タンク内を吸
収液中の亜硫酸塩の酸化領域と亜硫酸塩の非酸化領域に
分ける仕切りを設け、循環液タンクから吸収塔内に循環
供給される酸化性物質を含む吸収液の一部を抜き出して
該吸収液から石膏を分離回収した後の処理水に、前記循
環液タンク内の亜硫酸塩非酸化領域の吸収液を混合する
調整タンクと該調整タンクの後流側に調整タンク内の混
合液を導く活性炭充填塔を設けた酸化性物質含有排水の
処理装置、または、ボイラ等の燃焼装置から排出される
排ガス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧す
る吸収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タン
クに吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再
び吸収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫装置において、循環
液タンクとは別の吸収塔内噴霧後の亜硫酸塩含有吸収液
の回収タンクを設け、循環液タンクから吸収塔内に循環
供給される酸化性物質を含む吸収液の一部を抜き出して
該吸収液から石膏を分離回収した後の処理水に、前記回
収タンク内の亜硫酸塩含有吸収液を混合する調整タンク
と該調整タンクの後流側に調整タンクからの混合液を供
給する活性炭充填塔を設けた酸化性物質含有排水の処理
装置である。
される。すなわち、ボイラ等の燃焼装置から排出される
排ガス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧す
る吸収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タン
クに吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再
び吸収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫装置において、吸収
塔内に循環供給される酸化性物質を含む吸収液の一部を
抜き出して該吸収液から石膏を分離回収した後の処理水
に、亜硫酸又はその塩を添加する調整タンクと該調整タ
ンクの後流側に調整タンク内の混合液を供給する活性炭
充填塔とを備えた酸化性物質含有排水の処理装置、また
は、ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガス中の硫黄
酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸収液により
除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに吸収液を落
下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸収塔内に噴
霧する湿式排煙脱硫装置において、循環液タンク内を吸
収液中の亜硫酸塩の酸化領域と亜硫酸塩の非酸化領域に
分ける仕切りを設け、循環液タンクから吸収塔内に循環
供給される酸化性物質を含む吸収液の一部を抜き出して
該吸収液から石膏を分離回収した後の処理水に、前記循
環液タンク内の亜硫酸塩非酸化領域の吸収液を混合する
調整タンクと該調整タンクの後流側に調整タンク内の混
合液を導く活性炭充填塔を設けた酸化性物質含有排水の
処理装置、または、ボイラ等の燃焼装置から排出される
排ガス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧す
る吸収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タン
クに吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再
び吸収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫装置において、循環
液タンクとは別の吸収塔内噴霧後の亜硫酸塩含有吸収液
の回収タンクを設け、循環液タンクから吸収塔内に循環
供給される酸化性物質を含む吸収液の一部を抜き出して
該吸収液から石膏を分離回収した後の処理水に、前記回
収タンク内の亜硫酸塩含有吸収液を混合する調整タンク
と該調整タンクの後流側に調整タンクからの混合液を供
給する活性炭充填塔を設けた酸化性物質含有排水の処理
装置である。
【0013】本発明は上述のように排水中に含まれてい
る酸化性物質を活性炭の存在下で亜硫酸又はその塩によ
って還元処理するものであり、活性炭はこの反応に対し
て触媒として作用するものと考えられる。特に、本発明
は塩素系酸化性物質の還元に対して効果が大きい。すな
わち、液中に存在する遊離の塩素や次亜塩素酸塩と亜硫
酸塩との反応は極めて速やかに進行するが、アミド硫酸
塩やイミドビス硫酸塩類似化合物の塩素化物の亜硫酸塩
還元反応速度は小さい。これに対し、活性炭などの触媒
を用いることにより、この反応を速やかに進行させるこ
とができる。
る酸化性物質を活性炭の存在下で亜硫酸又はその塩によ
って還元処理するものであり、活性炭はこの反応に対し
て触媒として作用するものと考えられる。特に、本発明
は塩素系酸化性物質の還元に対して効果が大きい。すな
わち、液中に存在する遊離の塩素や次亜塩素酸塩と亜硫
酸塩との反応は極めて速やかに進行するが、アミド硫酸
塩やイミドビス硫酸塩類似化合物の塩素化物の亜硫酸塩
還元反応速度は小さい。これに対し、活性炭などの触媒
を用いることにより、この反応を速やかに進行させるこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の方法は酸化性物質を含有
する排水の処理方法に関するものであり、排水の発生源
に対しては特に制約を受けるものではないが、ここでは
排煙脱硫の排水処理を例として本発明の方法を説明す
る。
する排水の処理方法に関するものであり、排水の発生源
に対しては特に制約を受けるものではないが、ここでは
排煙脱硫の排水処理を例として本発明の方法を説明す
る。
【0015】図1に示す排煙脱硫装置において、排ガス
は吸収塔入口ダクト1から吸収塔2に導入され、塔内
で、該吸収塔2下部の吸収塔循環タンク3に貯えられ、
循環ポンプ4により昇圧され、吸収塔2の頂部からスプ
レされる吸収剤スラリとの気液接触により、排ガス中に
含まれるSOx、煤塵が除去される。吸収剤である石炭
石に石灰石スラリ槽9内で所定濃度に調整され、スラリ
ポンプ10で吸収塔2に所定量供給される。
は吸収塔入口ダクト1から吸収塔2に導入され、塔内
で、該吸収塔2下部の吸収塔循環タンク3に貯えられ、
循環ポンプ4により昇圧され、吸収塔2の頂部からスプ
レされる吸収剤スラリとの気液接触により、排ガス中に
含まれるSOx、煤塵が除去される。吸収剤である石炭
石に石灰石スラリ槽9内で所定濃度に調整され、スラリ
ポンプ10で吸収塔2に所定量供給される。
【0016】一方、吸収塔2下部の吸収塔循環タンク3
内に空気を吹き込み、例えば酸化用撹拌機5によりこの
吹き込まれた空気を微細化して液中に分散させることに
より、排ガスのSOxを吸収して得た亜硫酸塩を全て石
膏に酸化することができる。吸収塔循環タンク3から抜
出されたスラリの一部は脱水機6により脱水処理されて
石膏7が回収され、その際生じる溶液(石膏分離母液)
の一部は排水として処理され、残部は石灰石スラリ槽9
に循環され、石灰石スラリ調整に再利用される。このよ
うなシステムにおいて、装置の運用条件次第では排水中
に酸化性物質が含有される場合がある。
内に空気を吹き込み、例えば酸化用撹拌機5によりこの
吹き込まれた空気を微細化して液中に分散させることに
より、排ガスのSOxを吸収して得た亜硫酸塩を全て石
膏に酸化することができる。吸収塔循環タンク3から抜
出されたスラリの一部は脱水機6により脱水処理されて
石膏7が回収され、その際生じる溶液(石膏分離母液)
の一部は排水として処理され、残部は石灰石スラリ槽9
に循環され、石灰石スラリ調整に再利用される。このよ
うなシステムにおいて、装置の運用条件次第では排水中
に酸化性物質が含有される場合がある。
【0017】排水が酸化性物質を含む場合、本発明の方
法は次のように実施することができる。被処理水である
脱硫排水は調整槽8に導かれ、亜硫酸塩とともに必要に
応じて酸あるいはアルカリを加えることによってpH調
整された後、活性炭充填塔20に導かれる。活性炭充填
塔20を通過することにより排水中の酸化性物質は活性
炭の触媒作用を受けながら亜硫酸塩によって還元され
る。活性炭充填塔20から流出した液は必要に応じて酸
化装置22に導かれ、ここで残存する亜硫酸塩が酸化処
理される。
法は次のように実施することができる。被処理水である
脱硫排水は調整槽8に導かれ、亜硫酸塩とともに必要に
応じて酸あるいはアルカリを加えることによってpH調
整された後、活性炭充填塔20に導かれる。活性炭充填
塔20を通過することにより排水中の酸化性物質は活性
炭の触媒作用を受けながら亜硫酸塩によって還元され
る。活性炭充填塔20から流出した液は必要に応じて酸
化装置22に導かれ、ここで残存する亜硫酸塩が酸化処
理される。
【0018】本発明を用いる亜硫酸塩、活性炭などの種
類によって制限を受けるものではないが、このうち亜硫
酸塩としては、溶解度が大きいという点でナトリウム、
カリウム、マグネシウム、アンモニウムなどの塩を用い
ることが望ましい。
類によって制限を受けるものではないが、このうち亜硫
酸塩としては、溶解度が大きいという点でナトリウム、
カリウム、マグネシウム、アンモニウムなどの塩を用い
ることが望ましい。
【0019】酸化性物質の亜硫酸塩還元反応は酸性条件
における方が速やかに進行する。しかし、液の酸性を強
くすると気相中へ亜硫酸ガスが放出されるので、pH
3.5〜6.0、好ましくはpH4.0〜5.0を反応
条件とする。なお、亜硫酸塩の添加量は、活性炭充填塔
20出口に設置された検出器21により酸化性物質濃
度、亜硫酸塩濃度、酸化還元電位のうち少なくとも1種
類以上の値を測定し、その結果から決定することができ
る。本発明の基本原理は活性炭を触媒とする酸化性物質
の亜硫酸塩還元であって、活性炭の使用方法としては特
に制限を受けるものではない。図1には活性炭の専用の
活性炭充填塔20を用いる場合を示したが、図1におけ
る調整槽8中に活性炭を直接添加し、pHの調整と亜硫
酸塩による還元を同一反応器中で行うこともできる。
における方が速やかに進行する。しかし、液の酸性を強
くすると気相中へ亜硫酸ガスが放出されるので、pH
3.5〜6.0、好ましくはpH4.0〜5.0を反応
条件とする。なお、亜硫酸塩の添加量は、活性炭充填塔
20出口に設置された検出器21により酸化性物質濃
度、亜硫酸塩濃度、酸化還元電位のうち少なくとも1種
類以上の値を測定し、その結果から決定することができ
る。本発明の基本原理は活性炭を触媒とする酸化性物質
の亜硫酸塩還元であって、活性炭の使用方法としては特
に制限を受けるものではない。図1には活性炭の専用の
活性炭充填塔20を用いる場合を示したが、図1におけ
る調整槽8中に活性炭を直接添加し、pHの調整と亜硫
酸塩による還元を同一反応器中で行うこともできる。
【0020】活性炭充填塔20から流出する溶液中の酸
化性物質濃度は所定レベルに低下するものの、一般的に
は過剰に添加された亜硫酸塩が残存するため、これを硫
酸塩に酸化除去する必要がある。亜硫酸塩は、空気(酸
素)、オゾン、過酸化水素などによって酸化することが
できるが、過剰に添加した酸化剤を分解除去する必要が
ないという点で、空気を用いて酸化するのが最も実用的
な方法である。
化性物質濃度は所定レベルに低下するものの、一般的に
は過剰に添加された亜硫酸塩が残存するため、これを硫
酸塩に酸化除去する必要がある。亜硫酸塩は、空気(酸
素)、オゾン、過酸化水素などによって酸化することが
できるが、過剰に添加した酸化剤を分解除去する必要が
ないという点で、空気を用いて酸化するのが最も実用的
な方法である。
【0021】本発明の方法を排煙脱硫装置の排水処理に
適用する場合には、還元剤として用いる亜硫酸塩として
本体装置である排煙脱硫装置において生成する亜硫酸塩
を用いるのが合理的である。図1の排煙脱硫プロセスに
おいて、吸収塔2の吸収部から吸収塔循環タンク3へ落
下する吸収液スラリ中には排ガス中のSO2を吸収・固
定して得た亜硫酸塩が含有されている。この亜硫酸塩含
有スラリを吸収塔循環タンク3内のスラリと混合した場
合、該循環タンク3に吸収液スラリを酸化する手段(空
気吹き込み)を備えておくと、スラリ中の亜硫酸塩は酸
化消失する。
適用する場合には、還元剤として用いる亜硫酸塩として
本体装置である排煙脱硫装置において生成する亜硫酸塩
を用いるのが合理的である。図1の排煙脱硫プロセスに
おいて、吸収塔2の吸収部から吸収塔循環タンク3へ落
下する吸収液スラリ中には排ガス中のSO2を吸収・固
定して得た亜硫酸塩が含有されている。この亜硫酸塩含
有スラリを吸収塔循環タンク3内のスラリと混合した場
合、該循環タンク3に吸収液スラリを酸化する手段(空
気吹き込み)を備えておくと、スラリ中の亜硫酸塩は酸
化消失する。
【0022】しかし、循環タンク3に落下するスラリの
一部を然るべき方法によって取り出せば、亜硫酸塩を含
む吸収液スラリは酸化性物質に対する還元剤として使用
することができる。図2はこのようにした場合のフロー
である。循環タンク3内に仕切板23を設置し、循環タ
ンク3内を空気吹き込みがなされる領域Aと空気吹き込
みがなされない領域Bに仕切り板23で区分し、相対的
に亜硫酸塩濃度の高い領域B部分のスラリを取り出し、
これを亜硫酸塩源として使用することができる。
一部を然るべき方法によって取り出せば、亜硫酸塩を含
む吸収液スラリは酸化性物質に対する還元剤として使用
することができる。図2はこのようにした場合のフロー
である。循環タンク3内に仕切板23を設置し、循環タ
ンク3内を空気吹き込みがなされる領域Aと空気吹き込
みがなされない領域Bに仕切り板23で区分し、相対的
に亜硫酸塩濃度の高い領域B部分のスラリを取り出し、
これを亜硫酸塩源として使用することができる。
【0023】なお、このスラリは固形分として石膏結晶
を含有するために、直接これを活性炭充填塔20に導い
た場合には石膏による閉塞が起こる。しかし、この抜き
出しスラリは亜硫酸カルシウムに関しては通常不飽和溶
液であるため、亜硫酸塩を含有する抜き出しスラリは脱
水機6の前流側において石膏脱水用スラリと混合し、所
定量の亜硫酸塩を含む溶液を調整槽8に供給する方法が
最も合理的である。これにより、固体を含まない石膏分
離母液を活性炭充填塔20に導くことができる。なお、
検出器21において酸化性物質濃度、亜硫酸塩濃度、酸
化還元電位のうち少なくとも1種類以上の値を測定し、
その結果から脱水機6に供給する亜硫酸塩含有スラリの
量を調整することができる。
を含有するために、直接これを活性炭充填塔20に導い
た場合には石膏による閉塞が起こる。しかし、この抜き
出しスラリは亜硫酸カルシウムに関しては通常不飽和溶
液であるため、亜硫酸塩を含有する抜き出しスラリは脱
水機6の前流側において石膏脱水用スラリと混合し、所
定量の亜硫酸塩を含む溶液を調整槽8に供給する方法が
最も合理的である。これにより、固体を含まない石膏分
離母液を活性炭充填塔20に導くことができる。なお、
検出器21において酸化性物質濃度、亜硫酸塩濃度、酸
化還元電位のうち少なくとも1種類以上の値を測定し、
その結果から脱水機6に供給する亜硫酸塩含有スラリの
量を調整することができる。
【0024】次に、化学プラントから採取した排水を試
料溶液として行った実験結果をもとに、本発明の方法を
更に詳しく説明する。200ml三角フラスコに酸化性
物質含有排水50mlを採り、これに(1+1)酢酸5
ml及びヨウ化カリウム0.5gを加え、静かに撹拌し
てヨウ素を発生させた。生成したヨウ素をチオ硫酸ナト
リウム標準溶液を用いる滴定法(指示薬:澱粉)によっ
て定量した。滴定終了後、溶液を放置するとヨウ素−澱
粉に起因して復色するため、再びチオ硫酸ナトリウム標
準溶液を滴下して透明溶液とした。チオ硫酸ナトリウム
標準溶液の滴下量が酸化性物質の検出量であるとした場
合、ヨウ化カリウム添加後の放置時間と酸化性物質検出
量の関係は0.251mg−eq./リットル(放置時
間:5分)、0.260(10)、0.277(20)
及び0.293(30)であった。
料溶液として行った実験結果をもとに、本発明の方法を
更に詳しく説明する。200ml三角フラスコに酸化性
物質含有排水50mlを採り、これに(1+1)酢酸5
ml及びヨウ化カリウム0.5gを加え、静かに撹拌し
てヨウ素を発生させた。生成したヨウ素をチオ硫酸ナト
リウム標準溶液を用いる滴定法(指示薬:澱粉)によっ
て定量した。滴定終了後、溶液を放置するとヨウ素−澱
粉に起因して復色するため、再びチオ硫酸ナトリウム標
準溶液を滴下して透明溶液とした。チオ硫酸ナトリウム
標準溶液の滴下量が酸化性物質の検出量であるとした場
合、ヨウ化カリウム添加後の放置時間と酸化性物質検出
量の関係は0.251mg−eq./リットル(放置時
間:5分)、0.260(10)、0.277(20)
及び0.293(30)であった。
【0025】実施例1 200ミリリットル三角フラスコにpHを4.0に調整
した酸化性物質含有排水100ミリリットルを採り、5
0℃に加熱した。これに粒状活性炭(粒径4〜8mes
h)4g及び亜硫酸塩ナトリウム0.4mmol(Na
2SO35.0mg)を添加し、静かに撹拌した。10
分間反応させた後、ホルマリンを添加して亜硫酸塩によ
る還元反応を停止させ、次いで活性炭を濾別した。こう
して得られた溶液にヨウ化カリウム0.5gを加え、以
後生成したヨウ素(I3 −)を比色法によって定量し
た。ヨウ化カリウム添加後5、10、20及び30分経
過後におけるI3 −生成量、すなわちヨウ素法による酸
化性物質検出量は、それぞれ0.008、0.008、
0.007及び0.006mg−eq./リットルであ
った(図3)。
した酸化性物質含有排水100ミリリットルを採り、5
0℃に加熱した。これに粒状活性炭(粒径4〜8mes
h)4g及び亜硫酸塩ナトリウム0.4mmol(Na
2SO35.0mg)を添加し、静かに撹拌した。10
分間反応させた後、ホルマリンを添加して亜硫酸塩によ
る還元反応を停止させ、次いで活性炭を濾別した。こう
して得られた溶液にヨウ化カリウム0.5gを加え、以
後生成したヨウ素(I3 −)を比色法によって定量し
た。ヨウ化カリウム添加後5、10、20及び30分経
過後におけるI3 −生成量、すなわちヨウ素法による酸
化性物質検出量は、それぞれ0.008、0.008、
0.007及び0.006mg−eq./リットルであ
った(図3)。
【0026】比較例1 活性炭の添加を省略した以外は実施例1と同一の操作を
行ったところ、ヨウ化カリウム添加後5、10、20及
び30分経過後における酸化性物質の検出量は、それぞ
れ0.010、0.020、0.037及び0.054
mg−eq./リットルであり、活性炭添加の効果が明
瞭に示された(図3)。
行ったところ、ヨウ化カリウム添加後5、10、20及
び30分経過後における酸化性物質の検出量は、それぞ
れ0.010、0.020、0.037及び0.054
mg−eq./リットルであり、活性炭添加の効果が明
瞭に示された(図3)。
【0027】実施例2 実施例1における亜硫酸塩による還元反応pH4.0を
3.5、4.5、5.0及び6.0に変更したところ、
ヨウ化カリウム添加5分後における酸化性物質の検出量
は、それぞれ0.013、0.019、0.089及び
0.152mg−eq./リットルであった。また、ヨ
ウ化カリウム添加30分後における酸化性物質の検出量
は、それぞれ0.012、0.019、0.086及び
0.150mg−eq./リットルであった。このよう
に、pHが低い場合の方が酸化性物質の還元反応は速や
かに進行し、また活性炭を共存させるとヨウ化カリウム
添加後の放置時間を長くしても酸化性物質の検出量は全
く増大しない。すなわち酸化性物質のうちヨウ化カリウ
ムとの反応性に劣る化合物の方がむしろ優先的に亜硫酸
塩によって還元される(図4)。
3.5、4.5、5.0及び6.0に変更したところ、
ヨウ化カリウム添加5分後における酸化性物質の検出量
は、それぞれ0.013、0.019、0.089及び
0.152mg−eq./リットルであった。また、ヨ
ウ化カリウム添加30分後における酸化性物質の検出量
は、それぞれ0.012、0.019、0.086及び
0.150mg−eq./リットルであった。このよう
に、pHが低い場合の方が酸化性物質の還元反応は速や
かに進行し、また活性炭を共存させるとヨウ化カリウム
添加後の放置時間を長くしても酸化性物質の検出量は全
く増大しない。すなわち酸化性物質のうちヨウ化カリウ
ムとの反応性に劣る化合物の方がむしろ優先的に亜硫酸
塩によって還元される(図4)。
【0028】比較例2 比較例1において、亜硫酸塩還元反応時間10分を1時
間としたところ、ヨウ化カリウム添加後5、10、20
及び30分経過後における酸化性物質の検出量は、それ
ぞれ0.007、0.013、0.025及び0.03
7mg−eq./リットルであり(図1)、一方、亜硫
酸塩還元反応時間を8時間とした場合には、ヨウ化カリ
ウム添加後5、10、20及び30分経過後における酸
化性物質の検出量は、それぞれ0.005、0.00
8、0.014及び0.021mg−eq./リットル
であった(図1)。このように、活性炭が存在しない場
合には亜硫酸塩による還元反応時間を著しく長くしても
酸化性物質の還元は不完全である。
間としたところ、ヨウ化カリウム添加後5、10、20
及び30分経過後における酸化性物質の検出量は、それ
ぞれ0.007、0.013、0.025及び0.03
7mg−eq./リットルであり(図1)、一方、亜硫
酸塩還元反応時間を8時間とした場合には、ヨウ化カリ
ウム添加後5、10、20及び30分経過後における酸
化性物質の検出量は、それぞれ0.005、0.00
8、0.014及び0.021mg−eq./リットル
であった(図1)。このように、活性炭が存在しない場
合には亜硫酸塩による還元反応時間を著しく長くしても
酸化性物質の還元は不完全である。
【0029】本発明は、排水中の酸化性物質を活性炭を
触媒として亜硫酸塩により還元するのが基本原理であ
る。したがって、本発明を排煙脱硫装置の排水処理方法
として実施する場合などにおいては、亜硫酸塩の供給源
として排ガス中のSO2を利用してもよい。具体的に
は、吸収塔循環タンク3内のスラリの一部を、図2にお
ける吸収塔2とは別に設置したSO2吸収塔へ導き、こ
こで排ガス中のSO2を吸収することにより亜硫酸塩含
有スラリを調整し、これを酸化性物質に対する還元剤と
して使用することができる。
触媒として亜硫酸塩により還元するのが基本原理であ
る。したがって、本発明を排煙脱硫装置の排水処理方法
として実施する場合などにおいては、亜硫酸塩の供給源
として排ガス中のSO2を利用してもよい。具体的に
は、吸収塔循環タンク3内のスラリの一部を、図2にお
ける吸収塔2とは別に設置したSO2吸収塔へ導き、こ
こで排ガス中のSO2を吸収することにより亜硫酸塩含
有スラリを調整し、これを酸化性物質に対する還元剤と
して使用することができる。
【0030】このように、本発明によれば酸化性物質の
定量的な還元分解が可能となり、直接放流した場合に懸
念される微生物の死滅やイオン交換樹脂の劣化といった
後流側設備類への影響を回避することができる。
定量的な還元分解が可能となり、直接放流した場合に懸
念される微生物の死滅やイオン交換樹脂の劣化といった
後流側設備類への影響を回避することができる。
【図1】 本発明の方法を排煙脱硫装置の排水処理に適
用した場合の系統図である。
用した場合の系統図である。
【図2】 排煙脱硫装置の排水処理に適用した場合の
うち、酸化性物質に対する還元剤となる亜硫酸塩供給源
として排ガス吸収スラリを用いた場合の系統図である。
うち、酸化性物質に対する還元剤となる亜硫酸塩供給源
として排ガス吸収スラリを用いた場合の系統図である。
【図3】 本発明の実施例1と比較例1、2の実験結果
を示す図である。
を示す図である。
【図4】 本発明の実施例2の実験結果を示す図であ
る。
る。
1、吸収塔入口ダクト 2、吸収塔 3、吸収塔循環タンク 4、循環ポンプ 5、酸化用撹拌機 6、脱水機、 7、石膏 8、調整槽 9、石灰石スラリ槽 10、スラリポンプ 20、活性炭充填塔 21、検出器 22、酸化装置 23、仕切り板 24、スラリポンプ
Claims (10)
- 【請求項1】 酸化性物質を含む排水を亜硫酸又はその
塩によって還元処理する方法において、活性炭を触媒と
して用いることを特徴とする酸化性物質含有排水の処理
方法。 - 【請求項2】 亜硫酸又はその塩が硫黄酸化物含有気体
を水溶液を用いて吸収処理することによって得られたも
のであることを特徴とする請求項1記載の酸化性物質含
有排水の処理方法。 - 【請求項3】 酸化性物質を含む排水の処理がpH5又
はそれ以下のpH条件において行われることを特徴とす
る請求項1または2記載の酸性物質含有排水の処理方
法。 - 【請求項4】 亜硫酸又はその塩による酸化性物質の還
元処理の後、過剰に存在する亜硫酸塩を空気に代表され
る酸素含有気体によって酸化することを特徴とする請求
項1ないし3のいずれかに記載の酸化性物質含有排水の
処理方法。 - 【請求項5】 活性炭を触媒とする亜硫酸塩による還元
処理後の液中の酸化性物質濃度、亜硫酸塩濃度、酸化還
元電位のうち、少なくとも1種類以上の値を求め、その
結果によって亜硫酸又はその塩の添加量を決定すること
を特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の酸化
性物質含有排水の処理方法。 - 【請求項6】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
ス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸
収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに
吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸
収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫方法において、 循環液タンクから吸収塔内に循環供給される酸化性物質
を含む吸収液の一部を抜き出し、該吸収液から石膏を分
離回収した後の処理水に、亜硫酸又はその塩と活性炭を
添加して酸化性物質を還元することを特徴とする酸化性
物質含有排水の処理方法。 - 【請求項7】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
ス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸
収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに
吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸
収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫方法において、 循環液タンク内を亜硫酸塩酸化領域と亜硫酸塩非酸化領
域に分け、循環液タンクから吸収塔内に循環供給される
酸化性物質を含む吸収液の一部を抜き出し、該吸収液か
ら石膏を分離回収した後の処理水に、前記循環液タンク
内の亜硫酸塩非酸化領域の吸収液と活性炭を添加して酸
化性物質を還元することを特徴とする酸化性物質含有排
水の処理方法。 - 【請求項8】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
ス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸
収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに
吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸
収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫装置において、 吸収塔内に循環供給される酸化性物質を含む吸収液の一
部を抜き出して該吸収液から石膏を分離回収した後の処
理水に、亜硫酸又はその塩を添加する調整タンクと該調
整タンクの後流側に調整タンク内の混合液を供給する活
性炭充填塔とを備えたことを特徴とする酸化性物質含有
排水の処理装置。 - 【請求項9】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排ガ
ス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する吸
収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タンクに
吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び吸
収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫装置において、 循環液タンク内を吸収液中の亜硫酸塩の酸化領域と亜硫
酸塩の非酸化領域に分ける仕切りを設け、循環液タンク
から吸収塔内に循環供給される酸化性物質を含む吸収液
の一部を抜き出して該吸収液から石膏を分離回収した後
の処理水に、前記循環液タンク内の亜硫酸塩非酸化領域
の吸収液を混合する調整タンクと該調整タンクの後流側
に調整タンク内の混合液を導く活性炭充填塔を設けたこ
とを特徴とする酸化性物質含有排水の処理装置。 - 【請求項10】 ボイラ等の燃焼装置から排出される排
ガス中の硫黄酸化物およびダストを吸収塔内に噴霧する
吸収液により除去して吸収塔下部に設けた循環液タンク
に吸収液を落下させ、該循環液タンク内の吸収液を再び
吸収塔内に噴霧する湿式排煙脱硫装置において、 循環液タンクとは別の吸収塔内噴霧後の亜硫酸塩含有吸
収液の回収タンクを設け、循環液タンクから吸収塔内に
循環供給される酸化性物質を含む吸収液の一部を抜き出
して該吸収液から石膏を分離回収した後の処理水に、前
記回収タンク内の亜硫酸塩含有吸収液を混合する調整タ
ンクと該調整タンクの後流側に調整タンクからの混合液
を供給する活性炭充填塔を設けたことを特徴とする酸化
性物質含有排水の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8101205A JPH09285792A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 酸化性物質含有排水の処理方法と装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8101205A JPH09285792A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 酸化性物質含有排水の処理方法と装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09285792A true JPH09285792A (ja) | 1997-11-04 |
Family
ID=14294434
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8101205A Pending JPH09285792A (ja) | 1996-04-23 | 1996-04-23 | 酸化性物質含有排水の処理方法と装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09285792A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113173632A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-07-27 | 中冶长天国际工程有限责任公司 | 一种卧式液相催化歧化及脱稳析硫的系统及其处理方法 |
CN115475512A (zh) * | 2021-09-06 | 2022-12-16 | 北京市科学技术研究院资源环境研究所 | 一种可同时去除可溶性及难溶性VOCs的吸收氧化方法及装置 |
-
1996
- 1996-04-23 JP JP8101205A patent/JPH09285792A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113173632A (zh) * | 2021-04-30 | 2021-07-27 | 中冶长天国际工程有限责任公司 | 一种卧式液相催化歧化及脱稳析硫的系统及其处理方法 |
CN113173632B (zh) * | 2021-04-30 | 2022-05-03 | 中冶长天国际工程有限责任公司 | 一种卧式液相催化歧化及脱稳析硫的系统及其处理方法 |
CN115475512A (zh) * | 2021-09-06 | 2022-12-16 | 北京市科学技术研究院资源环境研究所 | 一种可同时去除可溶性及难溶性VOCs的吸收氧化方法及装置 |
CN115475512B (zh) * | 2021-09-06 | 2024-04-16 | 北京市科学技术研究院资源环境研究所 | 一种可同时去除可溶性及难溶性VOCs的吸收氧化方法及装置 |
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