JP2001348346A - メタン発酵ガスの浄化方法 - Google Patents

メタン発酵ガスの浄化方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メタン発酵ガスに含まれる二酸化炭素と硫化
水素を処理液で吸収除去して、この処理液を再生塔で再
生することにより、処理液を循環使用して、ランニング
コストを下げる。 【解決手段】 メタン発酵ガス16を吸収塔20に供給
し、吸収塔20の内部では、酸化触媒を添加したアルカ
リ性の処理液22(例えば、フタロシアニンスルホン酸
ナトリウムを添加した水酸化ナトリウム水溶液)を噴霧
して、これにメタン発酵ガスを接触させる。メタン発酵
ガス16中の二酸化炭素と硫化水素は処理液によって吸
収除去される。二酸化炭素と硫化水素を吸収した処理液
27は、50℃に加熱されてから、再生塔32に送られ
る。再生塔32では、処理液を空気で曝気して、処理液
から二酸化炭素を放出させると共に処理液中の硫化物を
酸化させ、これによって処理液を再生する。再生した処
理液38は吸収塔20に戻す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、メタン発酵によ
って生成されたメタン発酵ガスから二酸化炭素と硫化水
素を同時に除去してメタンガスの純度を高める浄化方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】有機性廃水や有機性廃棄物を嫌気性消化
槽で処理すると、メタン生産菌によってメタンガスが発
生し、さらに、二酸化炭素や硫化水素も同時に発生す
る。このような混合ガスを、以下、メタン発酵ガスとい
う。このメタン発酵ガスの組成比は、廃棄物原料や発酵
条件に依存するが、モル比で、おおよそ、メタンガスが
60〜90%、二酸化炭素が10〜40%、硫化水素が
0.01〜1.0%程度である。
【0003】二酸化炭素はメタンガスを薄めることにな
るので、メタン発酵ガスを燃料として使う場合に、ガス
のカロリーを低下させることになり、また、ガス貯蔵タ
ンクの容積増につながる。したがって、メタン発酵ガス
から二酸化炭素を除去する必要がある。メタン発酵ガス
から二酸化炭素を除去する方法としては、分離膜による
方法(特開昭57−204293)や、アルカリ性溶液
による方法(特開昭57−123000、特開昭53−
70550、特開昭56−65690)が知られてい
る。
【0004】さらに、メタン発酵ガスから二酸化炭素を
除去する方法として、合成ゼオライトを吸着剤とする吸
着塔を2個並列に配置して、合成ゼオライトによる二酸
化炭素の吸着と、合成ゼオライトの再生(二酸化炭素の
放出)とを、交互に実施する方法(特開昭56−656
89)も知られている。
【0005】一方、硫化水素は、悪臭物質として知られ
ていて、人体に対する毒性や機器に対する腐食性が強
く、また、メタン発酵ガスを燃焼した場合に二酸化硫黄
が発生する原因になるので、やはり、メタン発酵ガスか
ら除去する必要がある。メタン発酵ガスから硫化水素を
除去する方法としては、アルカリ性溶液による方法(特
開昭63−88099、特開昭49−62502)があ
る。また、メタン発酵時に硫化水素の発生を抑制する方
法として発酵スラリーを金属鉄フレークと接触させる方
法(特開昭60−25594)も知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】二酸化炭素を除去する
従来方法について述べると、分離膜による方法は初期投
資が多額の上、安定した運転が難しいと考えられる。ア
ルカリ性溶液による方法は、初期投資が少なくて済み、
操作も簡単であるが、アルカリ性溶液の消費量が多いの
でランニングコストが高くつくのが難点である。また、
合成ゼオライトを用いる吸着塔を2個並列に配置して吸
着と再生を交互に実施する方法は、目詰まりを起こしや
すい、液体吸収剤と比べて吸着能力が不足している、再
生操作が面倒である、などの問題点がある。
【0007】一方、硫化水素を除去する従来方法につい
て述べると、アルカリ性溶液による方法は、二酸化炭素
の除去の場合と同様に、アルカリ性溶液の消費量が多い
のでランニングコストが高くつく。また、廃液が多く発
生する問題もある。発酵スラリーを金属鉄フレークと接
触させる方法は、ガス中の水分が多くて充填材の崩れと
閉塞が問題になると同時に、硫化水素の濃度が高い場合
には金属鉄フレークの消費と交換が多くなり、やはり、
ランニングコストが高くつく。
【0008】この発明は上述の問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、メタン発酵ガス中の
二酸化炭素と硫化水素を低コストで同時に除去できる浄
化方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明の浄化方法は、
メタン発酵ガス中の二酸化炭素と硫化水素を処理液に吸
収させてから、この処理液を再生塔で再生することに特
徴がある。この発明のメタン発酵ガスの浄化方法は、図
1の工程系統図を使って説明すると、次の各段階を備え
るものである。 (a)メタン発酵によって発生したメタン発酵ガス16
をメタン発酵槽14から取り出して吸収塔20に供給す
る段階。 (b)前記メタン発酵ガス16を前記吸収塔20の内部
で、酸化触媒を添加したアルカリ性の処理液22と接触
させてメタン発酵ガス16中の二酸化炭素と硫化水素を
吸収除去する段階。 (c)前記二酸化炭素と硫化水素とを除去したメタン発
酵ガスを前記吸収塔20から取り出して浄化したガス2
4を得る段階。 (d)前記二酸化炭素と硫化水素とを吸収した前記処理
液27を前記吸収塔20から取り出して再生塔32に供
給する段階。 (e)前記再生塔32の内部で前記処理液を空気で曝気
して処理液から二酸化炭素を放出させると共に処理液中
の硫化物を酸化させ、これによって前記処理液を再生す
る段階。 (f)再生した処理液38を前記再生塔32から取り出
して前記吸収塔20に戻す段階。
【0010】以下、処理液として、酸化触媒を添加した
水酸化ナトリウム水溶液を例にして、この発明の原理を
説明する。二酸化炭素が水酸化ナトリウム溶液に接触す
ると、次の反応が起こる。
【化1】 CO2 + 2NaOH → Na2CO3 + H2O CO2 + Na2CO3 + H2O → 2NaHCO3 すなわち、二酸化炭素が水酸化ナトリウムと反応して、
水と炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)が生じる。こ
のように、メタン発酵ガス中の二酸化炭素を水酸化ナト
リウム水溶液と接触させれば、二酸化炭素は気相から液
相へと移動してメタン発酵ガスから除去される。上述の
反応で生じた炭酸水素ナトリウムの水溶液は、温度が高
くなると(例えば、50℃になると)次の反応を起こし
て、二酸化炭素を放出しやすくなる。
【化2】NaHCO3 → NaOH + CO2↑ この二酸化炭素放出反応を促進するために、この発明で
は、再生塔において、炭酸水素ナトリウムを含む水溶液
を所定の温度条件(好ましくは35〜55℃。より好ま
しくは45〜55℃)のもとで空気で曝気している。こ
れにより、炭酸水素ナトリウムは二酸化炭素を放出し
て、もとの水酸化ナトリウムに戻る。
【0011】一方、硫化水素(H2S)が水酸化ナトリ
ウム溶液に接触すると、次の反応が起こる。
【化3】H2S + NaOH → NaHS + H2O すなわち、硫化水素が水酸化ナトリウムと反応して、水
と硫化水素ナトリウム(NaHS)が生じる。このよう
に、メタン発酵ガス中の硫化水素を水酸化ナトリウム水
溶液と接触させれば、硫化水素は気相から液相へと移動
してメタン発酵ガスから除去される。上述の反応で生じ
た硫化水素ナトリウムは、酸化触媒と水と酸素の存在下
では、マクロ的には次の酸化反応が起こり、硫黄が放出
される。これにより、硫化水素ナトリウムももとの水酸
化ナトリウムに戻る。
【化4】NaHS + (1/2)O2 → S + NaOH
【0012】なお、この反応において、ミクロ的には酸
化触媒は図2に示すように作用する。この図2では酸化
触媒としてナフトキノンスルホン酸を使った反応式を示
している。また、硫化水素ナトリウムは、処理液中に存
在する炭酸水素ナトリウムと反応して、図3に示すよう
な触媒反応を起こすことも考えられる。
【0013】ところで、処理液中にはある程度の二酸化
炭素が存在しているので、再生塔においてもとに戻った
水酸化ナトリウムの一部は、炭酸水素ナトリウムと炭酸
ナトリウムとに変化し、処理液中には、これらが混合物
として存在することになる。
【0014】以下、図1を参照して、この発明の具体的
手順を説明する。図1はこの発明の浄化方法の工程系統
図である。処理液として、酸化触媒を添加した水酸化ナ
トリウム水溶液を例にして説明する。有機性廃水や有機
性廃棄物10は酸生成槽12に供給される。酸生成槽1
2からの流出液13はメタン発酵槽14に供給される。
メタン発酵槽14からはメタン発酵ガス16が発生し、
また、排水残渣17が排出される。メタン発酵ガス16
は第1ブロワー18によって吸収塔20に供給される。
吸収塔20の内部では処理液22を噴霧している。処理
液22のpHは8.0〜9.5が適当である。メタン発
酵ガス16中の二酸化炭素と硫化水素は、吸収塔20の
内部で、処理液22に吸収除去される。すなわち、二酸
化炭素と水酸化ナトリウムが反応して、処理液の内部に
炭酸水素ナトリウムが生じ、さらに、硫化水素と水酸化
ナトリウムが反応して、硫化水素ナトリウムが生じる。
二酸化炭素と硫化水素が除去されて浄化されたガス(主
成分はメタンガス)24の一部は、酸生成槽12とメタ
ン発酵槽14に返送されて、これらの槽を撹拌するとと
もに、液体中の二酸化炭素や硫化水素の揮発を促進す
る。浄化ガス24の残りの部分はメタンガス貯留槽26
に供給され、例えばエネルギー源として利用される。
【0015】吸収塔20において二酸化炭素及び硫化水
素と反応した処理液27は第1ポンプ28によって加熱
器30に供給され、20〜70℃(好ましくは35〜5
5℃)の温度に加熱される。加熱器30を出た水溶液は
再生塔32に供給される。再生塔32では、第2ブロワ
ー34によって空気36が供給されて処理液が曝気され
る。これにより、処理液に含まれている炭酸水素ナトリ
ウムから二酸化炭素が放出されて、水酸化ナトリウムが
再生される。また、硫化水素ナトリウムが酸化されて硫
黄が放出されて、やはり、水酸化ナトリウムが再生され
る。硫化水素ナトリウムが酸化されるときには、第2ブ
ロワー34から供給された空気中の酸素が使われ、その
際に、処理液に添加されている酸化触媒が酸化反応を促
進させている。以上のような再生工程により、再生塔3
2の内部で処理液のpHが上昇し、二酸化炭素と硫化水
素を吸収する能力が回復する。再生塔32の上端からは
空気と二酸化炭素の混合ガス33が排出される。また、
処理液中に蓄積された硫黄42は再生塔32の下部から
排出される。あるいは、操作条件によっては、再生塔3
2の上部から硫黄が排出される場合もある。
【0016】再生塔32で再生された処理液38は第2
ポンプ40によって吸収塔20に供給される。再生塔3
2において硫化水素ナトリウムを酸化する過程では、少
量の硫酸を生成する場合があるので、pH値を所定値に
保つために、再生塔32から吸収塔20に戻す処理液3
8に水酸化ナトリウム水溶液を補充する場合もある。
【0017】再生された処理液38は、その大部分が水
と水酸化ナトリウムである。このようにして、処理液を
再生循環しながら、メタン発酵ガスから二酸化炭素と硫
化水素を同時に除去することができる。処理液は再生し
て再使用しているので、アルカリ物質の消費量を節約で
きて、ランニングコストを下げることができる。
【0018】この発明において、処理液に含まれるべき
溶質としては、水溶性のアルカリ物質ならば、この発明
に使える可能性がある。例えば、上述の水酸化ナトリウ
ム以外には、水酸化カリウム(KOH)、炭酸ナトリウ
ム(Na2CO3)、炭酸カリウム(K2CO3)を使うこ
とができる。また、これらの物質に限らない。
【0019】この発明では、吸収塔20から再生塔32
に処理液を供給する途中で加熱器30によって処理液を
35〜55℃(より好ましくは45〜55℃)に加熱す
るのが好ましい。また、途中の加熱器30を省略して、
再生塔32の内部で処理液を加熱するようにしてもよ
い。処理液27を30〜55℃に加熱した状態で空気で
曝気すると、炭酸水素ナトリウムからの二酸化炭素の放
出反応が促進される。
【0020】さらに、浄化ガス24の一部をメタン発酵
槽14と酸生成槽12に返送して、メタン発酵槽14と
酸生成槽12を撹拌するとともに、液体中の二酸化炭素
や硫化水素の揮発を促進することが好ましい。
【0021】酸化触媒としては、水溶性で、空気により
再生でき、あるいは失活しないで循環使用できるものが
好ましく、例えば、フタロシアニン系、ベンゾキノン、
ナフトキノン、アントラキノン、バナジウム酸化物、マ
ンガン及びその酸化物、またはこれらの物質の混合物を
使うことができる。また、これらの物質に限らない。
【0022】再生塔に供給される処理液中には、上述の
炭酸水素ナトリウムや硫化水素ナトリウム以外に、炭酸
ナトリウムやや硫化ナトリウムもいくらかは含まれてい
る。これらの物質が含まれる割合は操作条件により変化
する。
【0023】再生塔において硫黄分を排出する場合に、
硫黄として排出することを望む場合が多いが、硫酸とし
て排出することを望む場合もある。硫黄を主な排出物と
する場合でも、多少の硫酸が生成される場合もある。
【0024】図1において、吸収塔20の後(例えば、
A点またはB点の位置)に乾式脱硫装置を付けてもよ
い。湿式脱硫システムの運転が故障した場合や、硫化水
素が高濃度の場合には、この乾式脱硫装置を運転させ
る。
【0025】
【実施例】次に、この発明の第1実施例を説明する。ま
ず、使用した処理液について説明する。処理液は、pH
を8.6に調整した水酸化ナトリウム水溶液に、酸化触
媒としてフタロシアニンスルホン酸ナトリウムを処理液
1リットル当たり10mg添加したものである。図1に
おいて、メタン発酵槽14から第1ブロワー18によ
り、5m3/minの流量でメタン発酵ガス(メタン75
%、二酸化炭素20%、硫化水素0.5%、残部は水素
ガスや窒素ガス)が吸収塔20に送られる。吸収塔20
内でメタン発酵ガスは上昇しながら、上部からの処理液
22(流量は毎分60リットル)と接触して、二酸化炭
素と硫化水素がメタン発酵ガスから処理液に移動する。
二酸化炭素と硫化水素が除去されたメタン発酵ガスは、
吸収塔20の上部から排出される。吸収塔20から排出
されるときのメタン発酵ガスは、二酸化炭素の含有量が
6%まで減少し、硫化水素の含有量が1リットル当たり
0.1mgまで減少する。吸収塔20から排出されたメ
タン発酵ガスは、その40%が酸生成槽12とメタン発
酵槽14に送られ、残りはメタンガス貯留槽26に送ら
れる。
【0026】二酸化炭素と硫化水素を吸収した処理液2
7は吸収塔20の下部からポンプ28により加熱器30
に送られ、ここで50℃に加熱されてから、再生塔32
に送られる。再生塔32には第2ブロワー34により空
気36が0.23m3/minの流量で供給される。再生塔
32に送られた処理液は空気に接触しながら上昇し、処
理液中の硫化水素ナトリウムは酸化されて硫黄になり、
一方、処理液中の炭酸水素ナトリウムからは二酸化炭素
が空気中に放出される。再生された処理液38は吸収塔
20に戻る。
【0027】次に、この発明の第2実施例を説明する。
まず、使用した処理液について説明する。処理液は、p
Hを9.0に調整した水酸化ナトリウム水溶液に、酸化
触媒としてナフトキノンスルホン酸ナトリウムを処理液
1リットル当たり200mg添加したものである。図1
において、メタン発酵槽14から第1ブロワー18によ
り、5.8m3/minの流量でメタン発酵ガス(メタン7
6%、二酸化炭素21%、硫化水素0.10%、残部は
水素ガスや窒素ガス)が吸収塔20に送られる。吸収塔
20内でメタン発酵ガスは上昇しながら、上部からの処
理液22(流量は毎分72リットル)と接触して、二酸
化炭素と硫化水素がメタン発酵ガスから処理液に移動す
る。二酸化炭素と硫化水素が除去されたメタン発酵ガス
は、吸収塔20の上部から排出される。吸収塔20から
排出されるときのメタン発酵ガスは、二酸化炭素の含有
量が5.8%まで減少し、硫化水素の含有量が1リット
ル当たり0.08mgまで減少する。吸収塔20から排
出されたメタン発酵ガスは、その40%が酸生成槽12
とメタン発酵槽14に送られ、残りはメタンガス貯留槽
26に送られる。
【0028】二酸化炭素と硫化水素を吸収した処理液2
7は吸収塔20の下部からポンプ28により加熱器30
に送られ、ここで50℃に加熱されてから、再生塔32
に送られる。再生塔32には第2ブロワー34により空
気36が0.24m3/minの流量で供給される。再生塔
32に送られた処理液は空気に接触しながら上昇し、処
理液中の硫化水素ナトリウムは酸化されて硫黄になり、
一方、処理液中の炭酸水素ナトリウムからは二酸化炭素
が空気中に放出される。再生された処理液38は吸収塔
20に戻る。
【0029】
【発明の効果】この発明のメタン発酵ガスの浄化方法
は、二酸化炭素と硫化水素を処理液で吸収除去して、こ
の処理液を再生塔で再生することができるので、処理液
を循環して使用することができ、ランニングコストを下
げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のメタン発酵ガスの浄化方法の工程系
統図である。
【図2】硫化水素ナトリウムの酸化触媒反応の反応式で
ある
【図3】硫化水素ナトリウムの酸化触媒反応の別の反応
式である。
【符号の説明】
10 有機性廃棄物 12 酸生成槽 14 メタン発酵槽 16 メタン発酵ガス 18 第1ブロワー 20 吸収塔 22 処理液 24 浄化ガス 26 メタンガス貯留槽 27 二酸化炭素と硫化水素を吸収した処理液 28 第1ポンプ 30 加熱器 32 再生塔 34 第2ブロワー 36 空気 38 再生された処理液 40 第2ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D020 AA03 AA04 BA08 BB03 BC01 BC05 CB25 CD03 4G069 AA06 BA21B BB04B BB10B BC02B BE37B CA11 CA17 DA02 FA01 FC02 4H006 AA02 AD18 AD30 BB31 BC51 BC53 BD31 BD53 BD82

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の段階を備えるメタン発酵ガスの浄化
    方法。 (a)メタン発酵によって発生したメタン発酵ガスをメ
    タン発酵槽から取り出して吸収塔に供給する段階。 (b)前記メタン発酵ガスを前記吸収塔の内部で、酸化
    触媒を添加したアルカリ性の処理液と接触させて、メタ
    ン発酵ガス中の二酸化炭素と硫化水素とを吸収除去する
    段階。 (c)前記二酸化炭素と硫化水素とを除去したメタン発
    酵ガスを前記吸収塔から取り出して浄化したガスを得る
    段階。 (d)前記二酸化炭素と硫化水素とを吸収した前記処理
    液を前記吸収塔から取り出して再生塔に供給する段階。 (e)前記再生塔の内部で前記処理液を空気で曝気して
    処理液から二酸化炭素を放出させると共に処理液中の硫
    化物を酸化させ、これによって前記処理液を再生する段
    階。 (f)再生した処理液を前記再生塔から取り出して前記
    吸収塔に戻す段階。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の浄化方法において、前
    記再生塔において前記処理液を35〜55℃の温度で曝
    気することを特徴とする浄化方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の浄化方法にお
    いて、前記吸収塔に供給される前記処理液のpHは8.
    0〜9.5の範囲内であることを特徴とする浄化方法。
  4. 【請求項4】 請求項1から3までのいずれか1項に記
    載の浄化方法において、前記吸収塔から取り出した浄化
    ガスの少なくとも一部を前記メタン発酵槽に返送するこ
    とを特徴とする浄化方法。
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