JP3065977B2 - 飲用食品組成物の製造法 - Google Patents
飲用食品組成物の製造法Info
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Description
される薬用部位を取り除いた後の廃棄物であるセンナ茎
部を利用し、これを主材料とする飲用食品組成物の製造
法に関する。
folia Vahl.又は、C.acutifoli
a Delile.)は、インド原産でマメ科の灌木
で、高さ約1mに達し、4−7対の小葉からなる羽状複
葉が互生し、夏になると五弁の黄色花をつけるものであ
り、葉と葉軸と実の部分は薬用部位として医薬品に供さ
れている。このセンナの薬効には緩下作用があり、その
成分としてはアロエエモジン等のアントラキノン類、セ
ンノサイドABCD等のジアントロン類、kaempf
erol等のフラボノイド、その他、pinitol、
salicylicacid等がある。
0.5−2g、煎剤として1日3−6gが一般的であ
る。しかし、センナ小葉および実は青臭さがあって苦味
を有しており、また、煎じる場合は時間や手間がかか
り、吹きこぼれる等の危険性がある。さらに、センナ小
葉と葉軸と実の部分以外の例えば茎部には、少量である
が薬効成分があるにもかかわらず廃棄物として処分され
ているため、センナ資源を無駄にすると共に、ゴミ公害
を助長していた。
協会において、生薬としてセンナに含まれている薬効成
分を高速液体クロマトグラフ法により分析した結果、医
薬品として使用される薬用部位であるセンナ葉の部分に
は、100g中にセンナ薬効成分が740mgおよび1
100mg有していた(表1)。また、同じく医薬品と
して使用されているセンナ実(末)の部分には、100
g中にセンナ薬効成分が1000mgおよび830mg
有している(表2)ことが判明した。
たセンナ茎(末)の粉末部分には、100g中に量的に
は少ないがセンナ薬効成分が420mgおよび470m
g含まれていることが判明した(表3)。また、センナ
茎部のキザミ片には100g中に、薬効成分が220m
gおよび210mg有していることが判明した(表
4)。このように、センナ小葉と葉軸とセンナ実などの
薬用部位以外のセンナ茎部に、量的に少ないがセンナの
薬効成分が含まれていることが確認された。
として薬効成分を有しているセンナ茎部が、従来は廃棄
物として無駄に廃棄されていたことと合わせ、該センナ
茎部を利用するもので、該センナ茎部を粉砕して熱を通
りやすくするため、きざみ片及び粉末にしてから高温で
短時間に焙煎乾燥し、該センナきざみ片及び粉末と、健
康食品として利用される素材のきざみ片及び粉末を混合
させて服用の容易な飲用食品組成物の製造法を完成させ
たものである。
略5mm以下に細かくすると共に、該センナ茎部の粉末
を80メッシュ程度に粉砕し、両者を混合して130―
150℃の温度で10−15秒間焙煎して乾燥させる第
1工程と、健康食品に利用できる素材を略3mm以下
に、細かくすると共に前記素材の粉末を80メッシュ程
度に粉砕して両者を混合し、130−150℃の温度で
10〜15秒間焙煎して乾燥させる第2工程と、前記セ
ンナ乾燥物と健康食品に利用できる素材乾燥物とを均一
に混合させて浸透性部材で形成したティ−パック内に収
容する第3工程とからなることを特徴とする。
に、量的には少ないが薬効成分を有しているので、該セ
ンナ茎部を細かく粉砕または粉末にして焙煎させたセン
ナ乾燥物と、健康食品に利用できる素材とを細かくして
焙煎させた素材乾燥物とを均一に混合させて衛生的に良
好にし、煎ることにより青臭い臭いを消して風味を向上
させてマイルドな味にして手軽に食することができる。
と、使用するセンナは、医薬品として利用される部位
(日本薬局方収載品であるセンナ小葉の部分と、専ら医
薬品として使用される成分を有する部位である実の部分
の2ケ所)を取り除いた後の廃棄物であるセンナ茎部で
ある。このセンナ茎部は、抽出効率や他の素材との混合
度、さらには製品としての扱い易さ等を考慮して、セン
ナ茎部のきざみ片1aは、長さ3〜8mm程度、好まし
くは5mm程度に細かく形成する。また、センナ茎部の
粉末1bは、60〜100メッシュ、好ましくは80メ
ッシュ程度に粉砕し、センナ茎部のきざみ片1aやセン
ナ茎部の粉末1bを焙煎乾燥してセンナ乾燥物1を形成
する。
びに健康食品に利用できる素材のきざみ片及び粉末を夫
々別々に130−150℃の温度で10−15秒、最も
好ましいのは140℃の温度で約15秒焙煎して乾燥さ
せることにより行われる。この場合、必ずしも別個に焙
煎しないで、センナ茎部の粉末と健康食品に利用できる
素材の粉末とを混合して同時に焙煎乾燥させることも可
能であり、このようにすることにより作業時間を短縮す
ることができる。
140℃で15秒位加熱しても薬効成分の喪失はほとん
ど生じないが、150℃で15秒以上加熱すると薬効成
分を喪失させることが実験により判明した。そのため、
高温で短時間に焙煎して殺菌処理を行って作業性を向上
させることが必要である。ここで、センナ茎部を加熱す
るのは、主として、該物質に付着している雑菌を殺菌し
て衛生的にするためである。しかし、加熱するだけでは
センナの青臭さが残るため、焙煎することにより殺菌の
他にセンナを煎って青臭さを消してマイルドな味にする
ものである。
最も緩やかな条件は、被殺菌物の中心までの熱伝導時間
の係数を1.2と考えると、表5の(1)に示されてい
るように、60℃で、0.27分に熱伝導時間を乗算す
ると20秒(0.324分)となる。即ち、60℃で2
0秒(19.44)秒間の加熱が必要となる。
最も厳しい条件は、耐熱性のある細菌胞子に対し、被殺
菌物の中心迄の熱伝導時間の係数を500と考え、ま
た、化学成分の破壊を最小になるように考えると、表6
により200℃で3秒加熱すればよいことがわかる。こ
の場合、表6に示されていないが目盛を下方向及び右方
向へ増やし、グラフの実線との交点を出して時間をだす
と約0.0018秒で1秒にも達しない。しかし、経験
より被殺菌物の中心までの熱伝導時間は最低で2秒は必
要であり、さらに表6から約0.0018秒をプラスす
ると、端数は少ないが安全のため繰り上げて3秒とし
た。即ち、正確には表6のグラフのみからではなく、こ
れに実験や経験からの数値、安全度、全体の均一的加熱
等を考慮して導き出したものである。
胞子を殺菌するのに十分な効果があり、且つ、化学成分
の破壊を最小とし、炭化の虞れがないという3条件を十
分にクリアできることが必要である。ここで、表6から
160℃(320°F)より物によって炭化が始まって
確実に被殺菌物の中心部まで伝熱するための熱伝導時間
の係数を2.5と考えると、化学成分の破壊を最小とす
るために出来るだけ高温で加熱する場合、前記した3条
件をほぼ満足させる温度は、140℃(284°F)で
15秒である。
ることによりセンナ茎部などに含まれる大腸菌や一般細
菌を滅菌処理すると共に、湿気を除去するために行う。
この加熱の代わりに焙煎することにより殺菌処理および
湿気除去の他に、煎ることによって青臭さを除去し風味
を円やかする効果を有する。
に弱いため、長い時間焙煎または加熱乾燥させると薬効
成分を喪失してしまうので、滅菌処理は気を付けて行う
必要がある。即ち、140℃で15秒位加熱しても成分
に変化はないが、150℃で15秒以上加熱すると成分
が劣化するため、高温で出来るだけ短時間に作業を行う
ので作業性が一段と向上する。
ネマシルベスタ、ガルシニア、はとむぎ、杜仲葉、麦
茶、玄米茶、ほうじ茶、緑茶、どくだみ、すぎな、く
こ、おおばこ、よもぎ等のきざみ片など、例えば、はと
むぎのきざみ片3及び杜仲葉のきざみ片5を3mm程度
四方より細かくする。また前記の素材の粉末、例えば、
はとむぎの粉末3a及び杜仲葉の粉末5aを80メッシ
ュ程度に粉砕し、これを焙煎したものを使用する。焙煎
は、常法に従って粉砕物を130−150℃の温度で1
0〜15秒間加熱することにより行われる。このように
各素材を焙煎させた素材乾燥物2は、風味や味を向上さ
せて臭いを除去し、衛生的にできる。
ものに限らず、それ以外のものでも利用することができ
るのは勿論であり、上記した素材はあくまでも例示した
ものである。
ざみ片および粉末を混合させて焙煎乾燥させたセンナ乾
燥物1と、健康食品に利用できる素材のきざみ片および
粉末を焙煎させた素材乾燥物2とを撹拌しながら均一に
なるように混合させることにより飲用食品の組成物7が
得られる。
ナ乾燥物1重量部に対して健康食品に利用できる素材か
らなる素材乾燥物0〜100重量部である。しかし、該
健康食品に利用できる素材からなる素材乾燥物の上限は
特にない。しかし、センナ茎部に含まれる薬効成分の薬
効効果や全体的な風味や食感等からみてセンナ乾燥物1
重量部に対して10重量部以下が好ましい。さらに、両
者の混合割合の一層好ましい例は、センナ乾燥物3重量
部と健康食品に利用できる素材の素材乾燥物7重量部と
が風味の点からも好ましい結果を得た。
に浸透性のある薄紙製のティ−パック10に入れ、熱湯
に注いで茶と同様にして簡単に飲用することができる。
混合物の他に、センナ茎部を細かくして薬効成分を有す
る粉末と、健康食品に利用できる素材のエキスを有する
粉末とからなる粉状組成物9、又は、センナ茎部をよく
乾燥させて粉状にした単味からなるものでも良く、オブ
ラ−ト等の溶水性部材で形成したカプセル12に収容す
る。
砕物からなるセンナ乾燥物および健康食品に利用できる
素材を細かくした素材乾燥物を夫々の常法に従って水ま
たは水親和性の有機溶剤(例えばエタノ−ル)で抽出
し、抽出液を混合させた後、濃縮するかまたは焙煎乾燥
させて混合したあと抽出し、この抽出液を濃縮すること
により得られる。粉状組成物9は、そのまま又は常法に
従って顆粒製剤としたり粒製剤としたり或いは錠剤に形
成し、そのままの状態でまたは図6に示した缶製の容器
14内に収容し、必要に応じて適当な飲料に溶かす等の
方法によって外出先等で簡単に飲用できるようにしても
良い。
ると、センナ茎部100gを長さ5mm程度にきざんだ
キザミ片1aを、常法により140℃において15秒間
撹拌して焙煎乾燥した。同様に、杜仲葉を3mm四方に
粉砕したきざみ片5aとその粉末5bを混合した杜仲葉
混合物5の600g、また、ハトムギを3mm四方に粉
砕したきざみ片3aとその粉末3bを混合したハトムギ
混合物3の300gを、常法により140℃において3
〜20秒間撹拌して焙煎乾燥し、両者を撹拌しながら均
一になるように混合した。この混合した組成物を浸透性
の良い薄紙製のティ−パック10に詰めて形成する。こ
のティ−パック1個当たりに含まれるセンナ茎部のキザ
ミ片は0.5g、杜仲葉3g、ハトムギ1.5gであっ
た。
すると、センナ茎部のきざみ片及び粉末100gを第1
実施例と同様にして焙煎乾燥し、約10倍量の水を加え
て約30分間煎じてその残留物を濾過して取り去る。抽
出操作をもう1度繰り返し、抽出液を合わせて濃縮して
約4分の1量とし、該濃縮液をスプレ−ドライで約35
gの乾燥抽出物を得た。また、ドクダミ粉砕物900g
を上記と同様にして焙煎および抽出し、約80gの乾燥
抽出物を得た。かくして得られたセンナ茎部の抽出乾燥
物及びドクダミ抽出乾燥物を撹拌しつつ均一に混合して
飲用食品の組成物7を得た。
量及び便通状態の効果について調査した成績を表5に示
す。即ち、1包にセンナ茎部のきざみ片および粉末など
からなるセンナ乾燥物2gと麦茶3g入りのティ−パッ
クでお茶を600ml作り、これを1日数回に分けて飲
用した。この場合、食事は毎日普通に3食摂取した。ほ
とんどのケ−スで減量効果がでると共に便通状態は試験
した人の全部が良好であった。
される部位以外で、従来は廃棄物として処理されていた
センナ茎部に量は少ないが薬効成分が依然として残って
いるので、該廃棄物中の薬効成分を食品に利用し、健康
食品として各種の形態に変えて飲用に食することができ
る。その上、粉末にしたため、熱の伝導が良好となり、
高温で短時間に焙煎するため薬効成分を熱で喪失させる
ことがない。また、廃棄物を資源として利用することに
よりゴミの節減に協力して資源の有効利用を図る利点が
ある。
図、Bは廃棄物であるセンナ茎部の粉末の平面図、Cは
両者を混合して焙煎乾燥させたセンナ乾燥物を示す平面
図、Dはハトムギのきざみ片の平面図、Eはハトムギの
粉末の平面図、Fは両者を混合して焙煎乾燥させた混合
物の平面図、Gは杜仲葉のきざみ片の平面図、Hは杜仲
葉の粉末の平面図、Iは両者を混合して焙煎乾燥させた
混合物の平面図である。
状態の平面図である。
蓋体を開いた状態の斜視図である。
て蓋体を開いた状態の斜視図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 センナ茎部を略5mm以下に細かくする
と共に、該センナ茎部の粉末を80メッシュ程度に粉砕
し、両者を混合して130〜150℃の温度で10〜1
5秒間焙煎して乾燥させる第1工程と、 健康食品に利用できる素材を略3mm以下に細かくする
と共に前記素材の粉末を80メッシュ程度に粉砕し、両
者を混合して130〜150℃の温度で10〜15秒間
焙煎して乾燥させる第2工程と、 前記センナの焙煎物と健康食品に利用できる素材の焙煎
物とを均一に混合させて浸透性部材で形成したティ−パ
ック内に収容する第3工程とからなることを特徴とする
飲用食品組成物の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9336560A JP3065977B2 (ja) | 1997-04-18 | 1997-11-21 | 飲用食品組成物の製造法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11502197 | 1997-04-18 | ||
JP9-115021 | 1997-04-18 | ||
JP9336560A JP3065977B2 (ja) | 1997-04-18 | 1997-11-21 | 飲用食品組成物の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11148A JPH11148A (ja) | 1999-01-06 |
JP3065977B2 true JP3065977B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=26453635
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9336560A Expired - Lifetime JP3065977B2 (ja) | 1997-04-18 | 1997-11-21 | 飲用食品組成物の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3065977B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001002575A (ja) * | 1999-06-21 | 2001-01-09 | Sunstar Inc | メラニン産生促進剤 |
JP2002275078A (ja) * | 2001-01-11 | 2002-09-25 | Kanebo Ltd | 脂肪分解促進剤 |
-
1997
- 1997-11-21 JP JP9336560A patent/JP3065977B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
「広島県保険環境センター研究報告」,2(1944)p.15−19 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11148A (ja) | 1999-01-06 |
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