JP2818458B2 - バナバ飲用物の製造方法 - Google Patents

バナバ飲用物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は熱帯地方産バナバを安全かつおいしく飲用で
きるようにするバナバ飲用物の製造方法に関する。
(従来の技術) バナバ(Lagerstroemia speciosa (L.)Pers.)はフ
トモモ目ミソハギ科に属し、オオバナサルスベリともい
われる熱帯アジアに分布するサルスベリの一種である。
フィリピンでは、この葉や花を煮た汁が糖尿病の民間治
療薬として古くから飲用されている。日本にも多くの糖
尿病看者がおり、その病いに苦しんでいるが、これまで
バナバは日本には導入されていなかった。この理由とし
て日本ではバナバが分布・栽培されていないこと、熱帯
産であるため雑菌が多く通常の飲用に適さないこと等が
考えられる。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、輸送事情が急速に向上した今日、熱帯
地方で産する植物を食用に使用することは可能であるこ
とから、糖尿病の民間治療薬として活用し得れば好まし
いことである。しかし、そのためには多すぎる細菌群
を、安全に飲食でき、しかもおいしさを損なわないよう
に、処理し、管理することが必要である。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するための本発明のバナバ飲用物の製
造方法は、乾燥させ破砕したバナバ葉を、加熱殺菌処理
を行った後、いったん細菌培養環境下で保管し、その後
再び加熱殺菌処理を一回以上繰り返して行うことを特徴
とするものである。
本発明のように、加熱殺菌処理を繰り返し行い、か
つ、加熱殺菌処理の間に細菌培養工程を導入することに
より、1回目の加熱殺菌処理によって殺菌されなかった
胞子を発芽させ、発芽した胞子から生育する菌糸を殺菌
することができるから、著しく高い殺菌効果を得ること
かでき、また、バナバ飲料としての香味を損なわない条
件下での殺菌処理が可能となる。
上記方法における好ましい一例としては、殺菌が十分
でかつ茶葉の仕上がりの良好な加熱条件として、約90℃
以上で30〜60分程度加熱処理する操作を1回以上繰り返
す処理方法である。
また、上記製造方法において、加熱殺菌処理を行った
バナバ葉をバナバ葉の水分活性が0.6以下となるように
防湿管理するようにするのがより一層好ましい。後述の
実験結果から、上記加熱殺菌処理によってバナバ葉の水
分活性は0.5未満となることが明らかとなっており、水
分活性が0.6以下の状況下では微生物は生育不可能であ
るから、上記加熱殺菌処理からバナバ葉を煮出すまでの
間、水分活性が0.6以下となるように防湿管理すれば、
より一層衛生的なバナバ飲用物を製造することができ
る。
上記方法にてなるバナバ飲用物は、約1〜6g当たり水
300mlで最高約30分まで煮出して、バナバ飲料とするの
が好ましい。
煮出し汁による飲料は、そのままの液でもよく飲み易
い濃度に所望に薄めてもよい水や湯を添加又は混合して
もよく、緑茶、ウーロン茶等を添加又は混合して茶飲料
としてもよく、炭酸化して炭酸飲料等としてもよい。香
料、その他の添加剤を加えることはもとより可能であ
る。飲用物は、破砕状態、微粉末状態、フリーズドライ
等の手法によって顆粒状に加工した状態等として提供す
ることができる。
(発明の効果) 本発明によって、日本でも糖尿病の治療薬として熱帯
産バナバを用いたバナバ飲料が安全かつ容易に提供可能
となる。このバナバ茶等の飲料は糖尿病に関する健康食
品として有効である。
(実施例) (1) 殺菌方法 先ず、フィリピン産バナバの生葉を30〜40℃で2時間
程度乾燥させた。乾燥は強制乃至自然乾燥いずれでもよ
く、風乾でもよい。
この状態の葉を未処理区として細菌検査を行うと、一
般生菌数は2.4×105/gで、その他表1のとおりの状態に
あり、この状態は例えば一般の茶葉類に比べると衛生上
の安全性で格段に悪い状況にある。参考までに東京都指
導基準の中のその他の食品の一般性菌は、10万個/g以下
という基準である。そこで殺菌の必要性が生じる。
バマバ葉は長さ10〜20cm程度で楕円形もしくは卵型形
の如き形状をし、革質を呈している。このような大型葉
の加熱殺菌処理には破砕した方が破砕しなかったものよ
り殺菌効果が上げることができる。殺菌方法は、一例と
して高さ11cm、直径8.2cmのアルミ製茶缶を使用し、市
販の破砕器で処理したバナバ葉を3分目程度、破砕して
いないバナバ葉は約15g程度各別に入れ、いずれも約90
℃あるいは100℃で1時間加熱殺菌し(加熱殺菌1
回)、またはその後、加熱後48時間約30℃下においてか
ら再度同温度、同時間加熱殺菌し(加熱殺菌計2回、な
お繰り返し加熱については以下も同様)て処理した。缶
に入れるのは取扱を容易にするためである。この容器ご
と温度を設定したインキュベーター内に置くことによっ
て加熱あるいは加温処理を行った。ただし、この場合の
温度とは雰囲気温度を指しており、内容物の温度はこれ
により低い。
上記加熱殺菌処理の繰り返しは、1回目の加熱によっ
て殺菌されずに発芽した胞子から生育する菌子を殺菌す
るために、2回目の加熱処理を行って殺菌効果を高めた
ものである。この試験の結果を表1に示した。
これによって明らかなように、いずれの加熱殺菌処理
によっても殺菌効果があった。とりわけ破砕物を約100
℃で1時間加熱し、その後48時間約30℃下におき、再び
約100℃で1時間加熱殺菌処理をした場合は殺菌効果は
著しく高く、雑菌をほぼなくすることができた。
また、加熱殺菌処理後のバナバ葉内での微生物の生育
能の調査のため、水分活性を測定した。一般に水分活性
が0.6以下の状況下では、微生物は生育不可能であると
いう報告がある。加熱殺菌処理した場合はいずれも表1
のとおり、0.5未満を示し、水分活性が上がらないよう
に防湿保管すれば、これ以上微生物は増殖しないことが
明らかとなった。
ただし、破砕葉1多び非破砕葉1は約100℃1時間の
殺菌を2回、破砕葉2及び非破砕葉2は約90℃1時間の
殺菌を1回それぞれ行ったものである。
(2) 殺菌方法2 上記結果を踏まえ、破砕葉についてさらに温度と時
間、処理回数を変えて加熱殺菌テストを行った。
この方法は、70〜130℃で5〜60分の加熱殺菌を前記
と同様にして1〜3回繰り返した。この結果は表2のと
おりであった。
これによれば、約90℃以上の加熱を約30分以上1回又
は2回以上行う処理とすれば、殺菌効果が顕著な処理が
可能となり、処理時間や回数等からしても実用性を満足
させ得た。より低い温度例えば約70℃程度の温度による
加熱殺菌でも約60分3回以上の加熱処理を行えば殺菌効
果を得ることができることは判明したが、上記実用性の
面、及び飲用の香味からすると好ましい条件は得られな
かった。
オートクレーブによる約121℃15分加圧殺菌によれば
確実な殺菌効果は得られたが、この場合は乾燥処理を要
することになり、テストでは約105℃3時間程度の加熱
を行った。
また、各処理において褐変度合をテスト結果として得
たが、加熱時間は短い方が葉の傷み具合は少ない。30分
程度の加熱の場合、90℃程度では1回以上繰り返しても
青みが残り、100℃程度で1回以上繰り返してあせた緑
色が残り、香ばしい香りが生じた。
加熱時間を60分程度にし、70℃程度では数回繰り返し
てもバナバの緑色と青臭さが残った。90℃程度では1回
以上繰り返して青みが残り、100℃程度で1回以上繰り
返して緑色の残る茶色で、香ばしい香りが生じた。130
℃でも15分1回の加熱では緑色と青臭さがあった。
121℃15分加圧後105℃180分乾燥ではこげ茶色とな
り、焦げ臭が生じてしまった。
これらを総合評価すると100℃1時間加熱を2回以上
繰り返す処理が最も好ましいものであった。
(3) 香味の改善方法 日本ではこれまでバナバは飲用されていなかったの
で、飲用としての香味の適正が問題となる。この点のテ
ストの結果を表3として示した。
テストは、簡便性のためにマニラ麻、木材パルプ、ポ
リプロピレンを主原料とする紙を用い、実施例2におい
て良好な殺菌効果を示した約100℃1時間加熱を3回繰
り返す殺菌処理をしたバナバ破砕葉を2g及び5g入れた各
ティーバッグを作成し、各ティーバッグを熱湯300mlで
浸出させた液、及び300mlの水から10分煮た煮出し汁、
同じく20分煮出した汁、同30分煮出した汁について官能
検査した。
この結果、2g入りティーバッグを20分煮出した場合
が、渋味や苦みも少なく最も美味しかった。300mlの抽
出液当りのバナバ破砕葉は1〜10g程度ならば、抽出時
間の調整によって飲用に十分に供し得ることが判明し
た。
フロントページの続き (56)参考文献 東北薬科大学研究年報 28 (1981) p.85−87 Act.Medica.Philip pina 3 (1941)p.99−104 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23L 2/38 - 2/50

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乾燥させ破砕したバナバ葉を、加熱殺菌処
    理を行った後、いったん細菌培養環境下で保管し、その
    後再び加熱殺菌処理を一回以上繰り返して行う工程を有
    するバナバ飲用物の製造方法。
  2. 【請求項2】加熱殺菌処理を行ったバナバ葉を、バナバ
    葉の水分活性が0.6以下となるように防湿管理する工程
    を有する請求項1に記載のバナバ飲用物の製造方法。
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