JP3064623U - 包装封筒 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】精密機械部品、自動車部品等を包装荷姿がコン
パクトで、嵩張ることはなく容易に包装できる包装封筒
を提供することにある。 【解決手段】紙製のシート材に垂直方向に山部と谷部を
交互に施してコルゲート条列を形成した波状シート２の
裏面に紙製の平板シート５を接着してなり、かつ前記波
状シートの表面山部の段頂に前記山部および谷部と略直
交する方向に等間隔もしくは不等間隔に凹条溝を形成し
た包装材１を、前記平板シート５が外側になるように折
畳んで開口部１２を有する外封筒１３を形成し、この外
封筒１３の内部に前記開口部１２と対応する開口１６を
有する中シート１７を収納して二重封筒を構成し、前記
外封筒１３に前記開口部１２を閉塞するフラップ１４を
設け、前記フラップ１４及び外封筒１３の開口縁部の外
面の少くとも一方に感圧接着剤層を設けたことを特徴と
する包装封筒にある。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、例えば、自動車部品、精密機械部品、電子機器部品、工具類等を 包装する包装封筒に関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車部品、機械部品、電子機器部品、工具類等を梱包して輸送する場合、輸 送中に加わる振動、衝撃等による破損防止あるいは散逸防止のために、被包装物 を１個もしくは複数個ずつ包装材によって包装した状態で部品箱等に収納して梱 包している。包装材としては、新聞紙、包装紙、あるいは２枚の樹脂シート間に 多数の半球形状の空気室を持った緩衝シート等が用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、部品箱等への収納は、収納部品等の大きさが異るときは作業上繁雑で ある。しかも、包装材としての２枚の樹脂シート間に多数の半球形状の空気室を 持った緩衝シートは、クッション性に優れているが、不要となって焼却すると、 燃焼時に人体に有害なガスが発生し、公害問題を生じる。また、新聞紙や包装紙 等は不要時に焼却しても人体に有害なガスは発生しないが、クッション性が殆ど いうえ、一回使用するとゴミとして廃棄することが多いため、ゴミ処理の問題が ある。

【０００４】 この考案は、前記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、 クッション性に優れ、耐久性があって繰り返し使用が可能であり、不要となって 焼却しても公害の問題を生じず、さらに、包装が容易で嵩張らない包装封筒を提 供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案は、前記目的を達成するために、紙製のシート材に垂直方向に山部と 谷部を交互に施してコルゲート条列を形成した波状シートの裏面に紙製の平板シ ートを接着してなり、かつ前記波状シートの表面山部の段頂に前記山部および谷 部と略直交する方向に等間隔もしくは不等間隔に凹条溝を形成した包装材を、前 記平板シートが外側になるように折畳んで開口部を有する外封筒を形成し、前記 外封筒の内部に前記開口部と対応する開口を有する中シートを収納して二重封筒 を構成し、前記外封筒に前記開口部を閉塞するフラップを設け、このフラップ及 び前記外封筒の開口縁部の外面の少くとも一方に感圧接着剤層を設けたことを特 徴とする包装封筒にある。 前記外封筒の波状シート及び中シートは、好ましくはクラフト紙から形成され ている。そして、さらに好ましくは、前記中シートには帯電防止処理、防錆処理 の少なくとも一方が施されている。

【０００６】 前述した包装封筒は、波状シートの表面山部の段頂に山部および谷部と略直交 する方向に等間隔もしくは不等間隔に凹条溝を形成しているため、コルゲート条 列に沿って折り曲げることは勿論、コルゲート条列と直交する方向にも容易に折 り曲げることができ、クッション性に優れた外封筒を容易に製作できる。そして 、外封筒の内側には中シートが設けられているため、丈夫であり、封筒が破損す ることもない。中シートとして、帯電防止処理、防錆処理の少なくとも一方を施 したものを用いると、輸送中における被包装物の帯電及び錆の発生を防止するこ ともできる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、この考案の各実施の形態を図面に基づいて説明する。 図１〜図３は第１の実施形態を示し、図１（ａ）は包装封筒の斜視図、同図（ ｂ）はＤ−Ｄ線に沿う断面図、図２は包装材の斜視図、図３は包装材の断面図で ある。図１に示す包装封筒１０は、例えば、自動車部品、精密機械部品、電子機 器部品、工具類等を梱包して輸送する場合、輸送中に加わる振動、衝撃等による 破損を防止し、さらに被包装物の帯電及び錆の発生を防止できるものである。

【０００８】 前記包装封筒１０を構成する包装材１は、図２及び図３に示すように形成され ている。すなわち、波状シート２は、例えばクラフト紙等の紙製のシート材に垂 直方向に山部３と谷部４を交互に施してコルゲート条列を形成したものであり、 この波状シート２の裏面にはクラフト紙等の平板シート５が接着されている。従 って、波状シート２の山部３と平板シート５との間には中空部６が形成されてい る。山部３は、シート材の３０ｃｍ当たり、２０〜１００個有することが好まし い。

【０００９】 さらに、波状シート２の表面山部３の段頂には山部３及び谷部４と略直交する 方向に等間隔もしくは不等間隔に凹条溝７が形成されている。この凹条溝７は、 波状シート２の裏面に平板シート５を接着する過程で成形加工しても、また波状 シート２を成形する段階で成形加工してもよい。

【００１０】 凹条溝７に対応して波状シート２の裏面側に突出する凸部７ａは、好ましくは 平板シート５に接着される。この接着は、例えば波状シート２の裏面に平板シー ト５を接着した後、接着剤が固化する前に所定のローラ間隔を存して配設された 一対のフォーミングローラ間を通過させることにより、凹条溝７の成形加工と同 時に実施することができる。

【００１１】 このように構成された包装材１は、波状シート２の谷部４が平板シート５に接 着されているため腰が弱く、包装材１を谷部４に沿って折り曲げることは容易で あるが、山部３及び谷部４と直交する凹条溝７に対応する凸部７ａも平板シート ５に接着されているため腰が弱く、包装材１を凹条溝７に沿って容易に折り曲げ ることができる。

【００１２】 前記矩形状の包装材１を平板シート５が外側になるように、市販の封筒と同様 に折畳んで接着剤によって接着することにより、一端部に底部１１が形成され、 他端部に開口部１２を有した外封筒１３が形成される。この外封筒１３の開口部 １２側には波状シート２と連続するフラップ１４が設けられ、このフラップ１４ の内面及びそれに対応する外封筒１３の開口部１２の縁部外面には例えば天然ゴ ム変性樹脂からなる速乾性の感圧接着剤層１５が設けられている。そして、フラ ップ１４を折り目線１４ａから折曲して平板シート５に押圧することにより、ワ ンタッチで開口部１２を閉塞できるようになっている。

【００１３】 外封筒１３の内部には、例えばクラフト紙を外封筒１３と同様に折畳んで形成 された開口１６を有する封筒形状の中シート１７が収納され、二重封筒が形成さ れている。この中シート１７は全体的または部分的に外封筒１３の内面に接着さ れており、外封筒１３の開口部１２から外封筒１３を膨らませると、中シート１ ７の開口１６が一緒に開口するようになっている。なお、中シート１７は必ずし も封筒形状にする必要はなく、外封筒１３の少なくとも一側面に重なるように設 けてもよい。

【００１４】 さらに、中シート１７には、帯電防止処理及び防錆処理のいずれか一方または 両方が施されており、輸送中及び保管中における被包装物、特に金属部品の帯電 及び錆の発生を防止することができる。

【００１５】 このように構成された包装封筒１０によれば、自動車部品、精密機械部品、電 子部品等を開口部１２から収容し、フラップ１４を折り目線１４ａから折曲して 平板シート５に押圧することにより、開口部１２が閉塞される。包装封筒１０が 被包装物の形状に倣って折れ曲がるため包装荷姿がコンパクトとなり、嵩張るこ とはないとともに、山部３の中空部６によってクッション性に優れているため、 脆弱品であっても安心して輸送できる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、包装封筒は、波状シートの表面山部 の段頂に山部及び谷部と略直交する方向に等間隔もしくは不等間隔に凹条溝を形 成しているため、コルゲート条列に沿って折り曲げることは勿論、コルゲート条 列と直交する方向にも容易に折り曲げることができ、被包装物の形状に倣って折 れ曲がるため包装荷姿がコンパクトとなり、嵩張ることはない。しかも、クッシ ョン性に優れ、脆弱品であっても安心して輸送できる。 また、被包装物の大きさ、形状に応じた包装封筒を簡単に製作できるという効 果がある。さらに、中シートが帯電防止処理及び防錆処理のいずれか一方または 両方が施されていると、輸送中及び保管中における被包装物の帯電及び錆の発生 を防止できる。また、不用となれば焼却等すれば足り、公害問題を生ずる虞もな いという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の第１の実施形態を示し、（ａ）は包
装封筒の斜視図、（ｂ）はＤ−Ｄ線に沿う断面図。

【図２】同実施形態を示し、包装材の斜視図。

【図３】同実施形態を示し、（ａ）は図２のＡ−Ａ線に
沿う断面図、（ｂ）は同Ｂ−Ｂ線に沿う断面図、（ｃ）
は同Ｃ−Ｃ線に沿う断面図。

【符号の説明】

１ 包装材 ２ 波状シート ３ 山部 ４ 谷部 ５ 平板シート ７ 凹条溝 １０ 包装封筒 １２ 開口部 １４ フラップ １７ 中シート

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【手続補正書】

【提出日】平成１１年７月１９日（１９９９．７．１
９）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項３

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 紙製のシート材に垂直方向に山部と谷部
   を交互に施してコルケート条列を形成した波状シートの
   裏面に紙製の平板シートを接着してなり、かつ前記波状
   シートの表面山部の段頂に前記山部および谷部と略直交
   する方向に等間隔もしくは不等間隔に凹状溝を形成した
   包装材を、前記平板シートが外側になるように折畳んで
   開口部を有する外封筒を形成し、 前記外封筒の内部に、前記開口部と対応する開口を有す
   る中シートを収納して二重封筒を構成し、 前記外封筒に前記開口部を閉塞するフラップを設け、こ
   のフラップ及び前記外封筒の開口縁部の外面の少くとも
   一方に感圧接着剤層を設けたことを特徴とする包装封
   筒。
2. 【請求項２】 前記外封筒の波状シート及び中シート
   は、クラフト紙からなることを特徴とする請求項１記載
   の包装封筒。
3. 【請求項３】 前記中シートは、帯電防止処理、防錆処
   理の少なくとも一方が施されていることを特徴とする包
   装封筒。