JP3064000B2 - Plzt粉末の製造法 - Google Patents

Plzt粉末の製造法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は組成式が (Pb1-X LaX)(ZrY、Ti1-Y1−X/4O3 (ただし、O≦X≦0.3、O≦Y≦1) で表わされるPLZT粉末の製造法に関するものであり、PL
ZTは高速応答性を有するため、光シャッタ、光変調器な
どの高速に光を制御する必要のある電気光学素子に広く
応用されるものである。
(従来の技術) PLZTは透光性に優れ、他の電気光学材料よりも大きな
電気光学定数を有する透光性焼結磁器であり、光シャッ
タや光変調器などの光制御素子に広く利用される。この
ような光制御素子に利用する場合、PLZT焼結磁器の透光
性が問題となる。PLZT焼結磁器の透光性を低下させる原
因として、焼結磁器内の残留気孔および粒界上の不純物
の存在が考えられる。
このような透光性を低下させる原因を解決するために
は、易焼結性で高純度のPLZT粉末を用いて焼成すること
が重要であり、高い透光性を有するPLZT焼結磁器を得る
上において粉末製造工程の占める割合は大きい。易焼結
で高純度のPLZT粉末を得る製造法として、アルコキシド
法(Ferroelectrics、1972年、vol.3、第269頁乃至第28
0頁、G.H.Heartling and C.E.Land著)、水酸化物法(M
at.Res.Bull.,Vol.11、第323頁乃至328頁、1976年、M.M
urata,K.Wakino著)、しゅう酸塩法(特公昭63−58790
号公報)などがある。
アルコキシド法はジルコニウムのアルコキシド溶液と
チタンのアルコキシド溶液との混合溶液を作り、これに
酸化鉛の粉末を分散させ、さらに酢酸ランタン溶液を加
えて撹拌混合した溶液を乾燥し、この乾燥粉末を仮焼成
することでPLZT粉末を得る方法である。
水酸化物法、しゅう酸塩法は鉛、ランタン、ジルコニ
ウム、チタンの各硝酸溶液の混合溶液を作り、これに沈
澱形成剤として、水酸化物法ではアンモニア水を、しゅ
う酸エタノール法ではしゅう酸エタノールとアンモニア
水とを加え、鉛、ランタン、ジルコニウム、チタンを含
む水酸化物またはしゅう酸塩の共沈体を作り、これを仮
焼成することでPLZT粉末を得る方法である。
これらの粉末製造法は、アルコキシド溶液、オキシ硝
酸ジルコニウム、オキシ硝酸チタン、しゅう酸塩のよう
な比較的高価な原料を使うために、得られる粉末のコス
トは比較的高いものとなる。
(発明が解決しようとする課題) このように高い粉末のコストを下げるためには、オキ
シ塩化ジルコニウム、四塩化チタンなどの安価な原料を
使う必要がある。アルコキシド法、水酸化物法、しゅう
酸塩法の各方法を比較した場合、水酸化物法が最も安価
な粉末製造法であり、原料にオキシ塩化ジルコニウムや
四塩化チタンを使うことでさらに粉末コストを下げるこ
とができる。しかし、水酸化物法において、鉛、ランタ
ンの各硝酸溶液とオキシ塩化ジルコニウム溶液および四
塩化チタンの溶液とを混合すると、塩化鉛の沈澱が形成
され、粉末組成の均一性が失われる。
また、混合溶液の濃度を低くすることで、塩化鉛の沈
澱形成を抑えたとしても、鉛、ランタン、ジルコニウ
ム、チタンの共沈体中に、原料の塩化物に起因する塩素
が混入し、この残留塩素は共沈体の洗浄を十分に行って
も完全に取り除くことができない。そして、この残留塩
素は共沈体の仮焼成においても完全に取り除くことはで
きず、PLZTの焼成工程において気孔発生の原因となる。
これをさらに詳しく説明すると、従来の水酸化物法に
おいて、塩化鉛を形成させない溶液濃度で作られたPLZT
共沈体を仮焼成する場合、共沈体中に鉛を含むので、鉛
の蒸発による焼成変動を抑えるために仮焼成温度が900
℃以上では、仮焼成用の磁製ルツボに蓋をして仮焼成し
なければならない。したがって、PLZT共沈体中に残留す
る塩素を仮焼成工程で完全に取り除くことはできない。
また、仮焼成用磁製ルツボに蓋を付けない状態で仮焼成
をすることのできる900℃以下の温度で仮焼成する場合
には、PLZT共沈体中に残留する塩素を蒸発させることが
できない。このようにして製造されたPLZT粉末中には、
多量の塩素が残留するので、これを使いPLZT焼結磁器を
製造すると、焼結磁器内部に多くの気孔を含み、この残
留気孔のためにPLZT焼結磁器の透過特性は低下する。
本発明は、PLZT粉末製造において安価な塩化物原料を
使い、得られるPLZT粉末中に塩素を残留させない粉末製
造法を提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は、PLZT粉末製造において、まず始
めにオキシ塩化ジルコニウムを含む溶液と四塩化チタン
を含む溶液との混合溶液を作り、これに沈澱形成剤を添
加してジルコニウムおよびチタンを含む共沈体を作製す
る。この共沈体を磁製ルツボに入れ、ルツボに蓋をせず
に1000℃から1400℃の範囲で仮焼成して、ジルコニウム
とチタンとからなる酸化物粉末(Zr0.65、Ti0.35)O2
作る。以上が第1工程であり、次に、第2工程として、
この仮焼成酸化物粉末に鉛、ランタンのみの各酸化物粉
末を加えて混合した後、600℃から1000℃の範囲で仮焼
成してPLZT粉末を得る。
(作用) 本発明によるPLZT粉末の製造法では、鉛を含まない安
価な原料であるオキシ塩化ジルコニウムおよび四塩化チ
タンの各溶液から作製したジルコニウムとチタンの共沈
体の仮焼成を始めに行うので、鉛の蒸発を考慮せずに残
留塩素を完全に蒸発させるのに十分な温度とルツボの使
用状況で、ジルコニウムとチタンからなる共沈体を仮焼
成することができ、この工程までに原料に含まれていた
塩素を完全に取り除くことができる。そして、この酸化
物粉末に、鉛、ランタンのみの各酸化物粉末を加え、こ
れを仮焼成することでPLZT粉末を作るので、本発明によ
るPLZT粉末は塩素を含まず、この粉末を使った焼結磁器
は、気孔がなく、透過特性に優れている。
(実施例) 以下、第1図を参照して、 組成Pb0.91La0.09(Zr0.65、Ti0.350.98O3の粉末を
作製する実施例により本発明を説明する。
オキシ塩化ジルコニウム63.31 gを純水250mlに溶解
し、これとチタン5.07gを含む四塩化チタン水溶液33.53
gとを混合して、合計1lとなるように純水を加え塩化物
混合水溶液を作る。次に、この混合水溶液のpH値が7に
なるまで、混合水溶液に沈澱形成剤としてのアンモニア
水を加え、ジルコニウムとチタンとを含む水酸化物共沈
体を得る。この共沈体をろ過、洗浄、乾燥後、磁製ルツ
ボに入れ、このルツボに蓋をせずに21300℃で仮焼成し
て、(Zr0.65、Ti0.35)O2の酸化物粉末を得る。以上が
第1工程である。
この粉末(Zr0.65、Ti0.35)O2中に含まれる塩素量を
硝酸銀滴定法を用いて定量したところ、本滴定法の定量
下限である20ppm以下であることを確認した。また、こ
の実施例とは別に、仮焼成温度が1000℃以上であれば、
1300℃で仮焼成して得たこの粉末同様、残留塩素量が硝
酸銀滴定法の定量下限である20ppm以下であることを確
認した。
次に、PLZT粉末を作るために、第2工程として、上記
第1工程で得られた(Zr0.65、Ti0.35)O2の仮焼成粉末
32.66 gに鉛、ランタンの各酸化物の高純度粉末PbO62.8
1g、La O3 4.53gを加えて、ボールミル混合し、900℃
で2時間仮焼成して、PLZT粉末を得た。
この粉末に2重量%の有機バインダを添加し、2t/lの
圧力で直径20mm、厚さ1.5 mmの成形体を作製した。この
成形体を600℃で脱脂後、酸素雰囲気中1250℃で18時間
焼成することでPLZT焼結磁器を得た。
このPLZT焼結磁器を鏡面研磨し、測定した透過特性を
第2図に示す。
(発明の効果) 本発明のPLZT粉末製造法によれば、安価な原料である
オキシ塩化ジルコニウムおよび四塩化チタンを使うとと
もに、これらの原料を使う場合に生じるPLZT粉末中の残
留塩素の問題を、鉛の蒸発を考慮せずに残留塩素を完全
に蒸発させるのに十分な1000℃〜1400℃の温度と、蓋を
しないルツボの使用条件で仮焼成することにより解決で
き、透過特性の優れたPLZT透光性焼結磁器を安価に製造
することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
第1図はPLZT粉末製造法の一実施例を示すフローチャー
ト、第2図は本発明により製造された粉末から得られる
PLZT透光性焼結磁器の透過特性図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−239121(JP,A) 特開 昭63−239120(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01G 25/00 C04B 35/49

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組成式 (Pb1-X LaX)(ZrY、Ti1-Y1−X/4O3 (ただし、O≦X≦0.3、O≦Y≦1) で表わされる粉末またはこれらの組成に10重量%以下の
    鉛を過剰に添加した組成の粉末製造法において、 オキシ塩化ジルコニウムを含む溶液と四塩化チタンを含
    む溶液との混合溶液を作り、これに沈澱形成剤を添加し
    てジルコニウムとチタンとを含む共沈体を作製し、この
    共沈体を蓋をしないルツボにて1000℃〜1400℃の範囲で
    仮焼成する第1工程と、 上記第1工程において得られた仮焼成粉末に鉛、ランタ
    ンのみの各酸化物粉末を加え、混合することで得られる
    粉末を600℃〜1000℃の範囲で仮焼成する第2工程と からなることを特徴とするPLZT粉末の製造法。
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