JP3062303B2 - 5相パルスモータの駆動方法 - Google Patents

5相パルスモータの駆動方法

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JP3062303B2
JP3062303B2 JP17430191A JP17430191A JP3062303B2 JP 3062303 B2 JP3062303 B2 JP 3062303B2 JP 17430191 A JP17430191 A JP 17430191A JP 17430191 A JP17430191 A JP 17430191A JP 3062303 B2 JP3062303 B2 JP 3062303B2
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純 安東
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明方法は、5相パルスモータ
のペンタゴン結線におけるハーフステップ駆動の新規な
制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パルスモータはステッピングモータある
いは階動電動機とも称され、基本的にパルスの入力毎に
ステップ駆動されるものである。パルスモータには3相
機〜8相機というように多種類の機種が目的に応じて使
用されているが、その内の5相パルスモータの4−5相
駆動方式として従来より、励磁相の結線方式によってス
タンダード方式、ペンタゴン方式、スター方式などが提
案されていた。
【0003】図5は、5相パルスモータを2個1組合計
10個のスイッチングトランジスタで駆動するペンタゴ
ン結線方式の回路図及びそのハーフステップ駆動のシー
ケンス図で、回路構成及びシーケンス自体は公知のもの
である。(特開昭61−150655号)
【0004】図5に示す従来例を略述すれば、5相パル
スモータの各相巻線(A)〜(E)を、その始端及び終端を順
次に接続して環状のペンタゴン結線に形成し、これらの
相数個の接続点に各別にスイッチング手段(Tr1)〜(T
r10)を接続し、かつ、該スイッチング手段(Tr1)〜(T
r10)により前記各接続点を駆動電源の正極(+)又は負極
(−)に接続するか、あるいはそのいずれの極にも接続し
ないように構成されるパルスモータの駆動方法であっ
て、駆動時に駆動電源の正極(+)と負極(−)に接続され
る接続点の合計数が入力パルスを受ける毎に2又は3を
交互に繰り返すように制御すべく構成したものである。
この場合、スイッチング手段(Tr1)〜(Tr10)のデューテ
ィは100%にてオン・オフされる。即ち、4相励磁の場
合は、一対の出力段トランジスタが共にオフでハイイン
ピーダンスとなっている接続点(・)が2箇所、5相励磁
の場合は3箇所とし、4相励磁時は2つの相の直列接続
が2組形成され、5相励磁時は2つの相の直列接続と3
つの相の直列接続が各1組形成され、それぞれに電圧を
印加することによってハーフステップ駆動を実施してい
るのである。図3にて励磁相の変化を表す。
【0005】従来例の励磁相の変化を示す図3において
オン・デューティ100%で正極(+)並びに負極(−)に接
続されているフル接続点は、+又は−を○印で囲んだ記
号を使用しており、ハイインピーダンスに保持されてい
る接続点は・印で表している。又、図5の右側に出力段
トランジスタ(Tr1)〜(Tr10)に対応して設けてあるシー
ケンス図は、オン・デューティ100%の出力段トランジ
スタを○印で表している。無印はデューティ100%でオ
フになっている出力段トランジスタを示す。励磁相(A)
〜(E)の接続点に接続されている各出力段トランジスタ
を右半分に示すシーケンス図に従ってオン・オフする事
により、従来例におけるハーフステップ駆動がなされ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来シーケンスで
は、図3に示すように出力段トランジスタのデューティ
100%でオフになっている2乃至3のハイインピーダン
ス接続点(・)を設け、モーターコイル(A)〜(E)を4相励
磁にあっては2相直列を2組、5相励磁にあっては2相
直列及び3相直列にて励磁している。
【0007】今、図3(a)を図6に従って説明すると、
出力段トランジスタ(Tr1)(Tr8)(Tr6)がデューティ100%
でオン状態にあり、DB相並びにAC相が励磁されてい
る(図3(a)参照)。この時、出力段トランジスタ(Tr3)(T
r4)、(Tr9)(Tr10)はデューティ100%でオフとなってお
り、4相励磁状態となっている。
【0008】次に、出力段トランジスタ(Tr6)をデュー
ティ100%でオフに切り替えると、図3(b)に示す5相励
磁状態となる。ここでセンス抵抗(R1)に2i0の電流を流
すように正極(+)の電圧を制御すると、定常状態ではD
B相とACE相とは並列のためDB相には1.2i0の電流
が流れ、ACE相には0.8i0の電流が流れることにな
る。この時、E相はハイインピーダンス接続点(・)と負
極(−)での励磁となってしまうため、図3(a)の4相励
磁から図3(b)の5相励磁への励磁切り替え直後のE相
に印加する電圧が瞬間的に過大となって安定せず、大き
なダンピングを発生してしまう。図3(c)の4相励磁か
ら図3(d)の5相励磁への励磁切り替え直後のA相でも
同様である。
【0009】この点を詳述すると、従来例のシーケンス
を示す図3の内、(a)は、前述のように出力段トランジ
スタ(Tr1)(Tr6)(Tr8)がオン・デューティ100%で4相励
磁であり、この状態から出力段トランジスタ(Tr6)がデ
ューティ100%でオフに切り替わり、出力段トランジス
タ(Tr1)(Tr8)がオン・デューティ100%のままの(b)に示
す5相励磁に切替わった場合のダンピング発生をまず説
明する。4相励磁では、AC,DB相に電流ioそれぞれ
が流れており、センス抵抗(R1)に流れる総電流量は2i0
である。これが、(b)の5相励磁に切り替わった瞬間で
は、DB相ではそのまま電流ioが流れ続けるが、電流が
流れていなかったE相ではコイルの特性として出力段ト
ランジスタ(Tr6)がオフに切り替わったとしても直ちに
電流が流れ始める訳ではない。そこで、切り替わった直
後ではセンス抵抗(R1)にはDB相側のioのみが流れる事
になる。
【0010】ところが、定電流駆動回路の構成として
は、パルスモータの駆動巻線を流れる電流の総和は2io
となるように設計されているために、センス抵抗(R1)に
て検出された電流量が瞬間的であったとしても検出電流
量がioであれば、2ioの電流がパルスモータの駆動巻線
に流れるように駆動電圧(+)を大きく上昇させる。これ
によりパルスモータの駆動巻線を流れる電流の総和は2
ioに向かって急速に上昇するように制御される。
【0011】一方、ACE相では、ハイ・インピーダン
ス極(・)と負極E(−)とで電圧が印加されているために
E相に流れる電流量が次第に増加して行くので、DB相
とACE相との総和であるセンス抵抗(R1)を流れる電流
量も(iO)から次第に増加して行く。そしてセンス抵抗(R
1)にて検出される電流値が2ioとなったところで駆動電
圧(+)を下げ、センス抵抗(R1)にて検出される電流値が
2ioを越えないように制御するのであるが、コイル特性
として駆動電圧(+)を下げたとしても直ちに電流値の減
少に転じる事ができず、そのまま2ioを越えて電流値が
増え続ける。
【0012】そこで、駆動電圧(+)を更に下げてセンス
抵抗(R1)にて検出される電流値が2ioとなるようにする
のであるが、総電流値は前述のよう2ioを越えて電流値
が増え続けるため、駆動電圧(+)の下げも必要以上に大
きくなる。そこで一転して、総電流量が下がり始めると
今度はセンス抵抗(R1)にて検出される総電流量が2ioを
下回るところまで下げ続ける事になる。このような操作
を繰り返しながらセンス抵抗(R1)にて検出される電流量
が次第に定常総電流値2ioに集束して行くように制御さ
れる。その結果、4相励磁から5相励磁切り替え直後に
図7の破線で示すような大きなダンピングが現れる。
【0013】次に、図3(c)から(d)へ変化する場合のダ
ンピング発生について説明する。出力段トランジスタ(T
r1)(Tr3)(Tr8)をオン・デューティ100%にして4相励磁
にし、次に、出力段トランジスタ(Tr1)をデューティ100
%にてオフにする事により、ADB相を直列励磁する。
ADB相側だけを考えると、DB相の起電力によりAD
相の接続点の電圧が下降する。この電圧は、ダイオード
(D2)によってクランプされ、(−)となり、その電圧は2
相分の電圧(2R0i0)となり、DB相の起電力が発生して
いる間中印加され続けることになる。つまり、この間、
A相は(2R0i0)の電圧で励磁されるので、(2R0i0/R0)
=2i0の電流値に向かって電流量が増加して行く。
【0014】この後、DB相の起電力の減衰によってA
相にかかる電圧も減少して行くが、今度は、A相自身が
起電力を発生してDB相の接続点を(+)極にする。この
電圧は、ダイオード(D1)によってクランプされ、(+)と
なる。これにより、DB相がまた(2R0i0)の電圧で励磁
されることになる。このような現象が減衰しつつ繰り返
して行われ、最終的にADBの3相直列励磁の形に落ち
着く事になる。この時の電流値は0.8ioである。この減
衰振動が図3(c)から(d)へ変化する場合のダンピングで
あり、図8の破線で示す。特に、A相は一時的に安定時
の電流値(0.8i0)を大幅に上回り、大きなダンピングを
発生する。
【0015】このように、従来例では励磁相切り替え直
後の相電圧が過大となって安定せず、大きなダンピング
を発生する事になる。その後、ACE相各相の印加電圧
はそれぞれのインピーダンスに従って安定し、従って各
相に流れる電流量は次第に安定して0.8i0の電流が流れ
る事になる。このような過渡状態は図3(c)、(d)に示す
4相励磁から5相励磁への切り替えの場合常に発生し、
4−5相励磁によるハーフステップ駆動でのダンピング
の原因となっている。このようなダンピングは、パルス
モータの低速回転領域、特に停止直前におけるロータが
静止するまでの時間の長さに関係し、大きなダンピング
の存在はこの点において有害である。
【0016】本発明方法は、上記問題点に鑑みてなされ
たもので、従来のように、オン・デューティ100%の接
続点を(+)、(−)極から直ちにハイインピーダンス極
(・)へと変化さず、ハイインピーダンス極(・)となるべ
き接続点の出力段トランジスタを例えば10KHz以上の
周波数でオン・オフさせ、これによって新たに励磁され
る励磁相に、従来例のように切り替え直後に過大な電圧
が加わって瞬間的に電流が流れ過ぎる事を防止して、励
磁相切り替え直後の相電圧の安定化を図り、ダンピング
の発生を防止乃至軽減したものであり、これにより低速
回転、特に停止直前の特性を向上させる事が出来た。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記、課題を解決するた
めに、本発明方法は、5相パルスモータの各相巻線
(A)〜(E)を、その始端及び終端を順次に接続して環状の
ペンタゴン結線に形成し、これらの相数個の接続点に
各別にスイッチング手段(Tr1)〜(Tr10)を接続し、か
つ、該スイッチング手段(Tr1)〜(Tr10)により前記各接
続点を駆動電源のオン・デューティ100%にて正極(+)又
はデューティ100%にて負極(-)に接続するか、あるいは
励磁相に起電力を起こさせるようにオン・デューティが
100%以下の値に設定されて正極(+)又は負極(-)に接続す
るように構成されるスイッチング手段(Tr1)〜(Tr10)に
接続されたセンス抵抗(R1)に流れる電流(2io)が等しく
なるように駆動電源電圧を制御するように構成された
ルスモータの駆動回路において、駆動時にオン・デュ
ーティ100%にて駆動電源の正極(+)と負極(-)に接続され
るフル接続点の間に接続され、且つ、オン・デューティ
が100%以下の設定値で正極(+)又は負極(-)に接続される
負荷調整接続点の合計数が入力パルスを受ける毎に4相
励磁時には2、5相励磁時には3を交互に繰り返すよう
に制御すべく構成し、4相励磁時には、励磁された4
相総てに起電力を発生させると共に励磁された4相総て
にほぼ同じ電流が流れるように負荷調整接続点のオン・
デューティを設定し、5相励磁時には、4相励磁時の
センス抵抗(R1)に流れる電流(2io)にほぼ等しくなるよ
うに、直列となっている2並びに3の励磁相それぞれに
起電力を発生させると共に前記2の励磁相に流れる電流
がほぼ等しくなるように、及び前記3の励磁相に流れる
電流がほぼ等しくなるように、これらをつなぐ負荷調整
接続点のオン・デューティをそれぞれ設定することを特
徴とするものである。
【0018】これにより、切り替え直後に過大な電圧が
加わって瞬間的に電流が流れ過ぎる事を防止して、励磁
相切り替え直後の相電圧の安定化を図り、ダンピングの
発生を防止乃至軽減する事が出来た。
【0019】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って説明す
る。図1はパルスモータの巻き線(A)〜(E)をペンタゴン
結線した例である。出力段トランジスタ(Tr1)乃至(T
r10)は、(Tr1)(Tr2)、(Tr3)(Tr4)、(Tr5)(Tr6)、(Tr7)
(Tr8)、(Tr9)(Tr10)の5組に分けられ、2個1組にて直
列接続され、この5組が並列接続されて駆動回路を構成
している。巻き線(A)〜(E)の結線部はこの直列接続され
た1組の出力段トランジスタ(Tr1)(Tr2)、(Tr3)(Tr4)、
(Tr5)(Tr6)、(Tr7)(Tr8)、(Tr9)(Tr10)の接続部に接続
されている。(R1)はセンス抵抗で、センス抵抗(R1)を通
過する励磁相(A)〜(E)を通る電流の総和とその抵抗値と
を掛けてセンス電圧を出力し、このセンス電圧と図示し
ない基準電圧とを比較して励磁相(A)〜(E)を通る電流の
総和が常に2i0となるようにするためのものである。(D
1)〜(D10)は出力段トランジスタ(Tr1)〜(Tr10)に並列接
続されたダイオードである。
【0020】而して、図2のシーケンスに従ってペンタ
ゴン方式による4−5相励磁ハーフステップ駆動を行う
のである。図中、オン・デューティ100%で正極(+)並
びに負極(−)に接続されているフル接続点は、+又は−
を○印で囲んだ記号を使用しており、デューティの調整
を行う負荷調整接続点は+又は−を◎印で囲んだ記号を
使用している。又、図4の右側に出力段トランジスタに
対応して設けてあるシーケンス図は、オン・デューティ
100%の出力段トランジスタを○印で表している。無印
はオン・デューティ0%の出力段トランジスタを示し、
負荷調整接続点は×を○印で囲んだ記号を使用してい
る。励磁相(A)〜(E)の接続点に接続されている各出力段
トランジスタを右半分に示すシーケンス図に従ってオン
・オフする事により、本発明におけるハーフステップ駆
動がなされる。
【0021】図4のシーケンス図において、ステップ0
では、出力段トランジスタ(Tr1)(Tr6)(Tr8)が100%オン
・デューティであり、出力段トランジスタ(Tr3)(Tr9)が
50%オン・デューティであり、その他はオン・デューテ
ィ0%(即ち、100%のデューティでオフ)である。前記
出力段トランジスタ(Tr3)(Tr9)のオン・デューティは理
論的には50%であるが、実際はこれに限られず可変であ
って、励磁された4相総てに起電力を発生させると共に
励磁された4相総てにほぼ同じ電流が流れるように設定
される。スイッチング周波数は励磁された4相総てに起
電力を発生させるために10KHz以上が通常採用され
る。ここでは、50%デューティとして説明するが、勿論
これに限られることはない。以上の関係は他のステップ
においても同じである。
【0022】ここで、本発明のステップ0の場合に付い
て説明する。図6に示すようにAC相並びにBD相の接
続点の出力段トランジスタ(Tr3)(Tr9)が50%オン・デュ
ーティであるから、ある瞬間では出力段トランジスタ(T
r3)(Tr9)が同期してオンとなってAC相並びにBD相の
接続点が共に同期して正極(+)となり、この時、AD相
の接続点も正極(+)であるから、AD両相の両端の接続
点は正極(+)となって励磁されず、BC両相のみが励磁
される事になる。
【0023】次の瞬間、AC相並びにBD相の接続点に
接続されている出力段トランジスタ(Tr3)(Tr9)が同期し
てオフとなるが、BC両相がコイルであるためにその特
性から矢印方向の電流を維持しようとして起電力を生起
し、DB相並びにAC相の負荷調整接続点をそれぞれ負
極(-)にする。この結果、今度はA,D相がオン・デュ
ーティ100%の出力段トランジスタ(Tr1)に接続されてい
フル接続点(+)とB,C相の起電力によってそれぞれ
励磁され、矢印方向に電流が流れる。
【0024】つまり、電流はA,D相により出力段トラ
ンジスタ(Tr1)から引っ張られ、B,C相を通って出力段
トランジスタ(Tr6)(Tr8)に流れる。従って、A相=C相
=D相=B相=i0の電流が流れる事になる。これによ
り、出力段トランジスタ(Tr3)(Tr9)はオン・オフによ
り、DB相及びAC相の負極調整接続点の電位を(+)
(−)にスイッチングさせるだけの働きのみとなる。尚、
出力段トランジスタ(Tr3)(Tr9)の代わりに出力段トラン
ジスタ(Tr4)(Tr10)をオン・オフさせても同様の効果を
達成する。これにより、AC相並びにBD相の接続点を
オン・オフさせても常時4相励磁状態が保たれ、センス
抵抗(R1)には2i0の電流が流れる事になる。
【0025】次にステップ1に移り、100%オン・デュ
ーテイであった出力段トランジスタ(Tr6)が50%オン・
デューティに切り替わり、4相励磁から5相励磁に移
る。DB相は、前述のように出力段トランジスタ(Tr9)
がその負荷調整接続点において、(+)(−)の電位を発生
させるためだけのものであるから、出力段トランジスタ
(Tr1)→D相→B相→出力段トランジスタ(Tr8)という経
路で電流が流れ、DB相を励磁する。
【0026】一方、ACE相では、ステップ0から1に
切り替わった場合において、AC相の接続点がデューテ
ィ50%で(+)極に接続され、CE相では接続点がデュー
ティ50%で(−)極に接続され、かつ、これらが同期して
オン・オフされるのであるから、C相の両端の接続点が
オンの場合にはC相にはioの電流がその瞬間流れ、A相
の両端の接続点は(+)極となって電流の流れを止めよう
とするが、コイルの特性からA相にもioの電流を流し続
けるための起電力が発生する。これにより、CE相の接
続点並びに出力段トランジスタ(Tr6)を通ってioづつの
電流がこの瞬間センス抵抗R1に向かって流れ、DB相に
流れている電流ioとでセンス抵抗R1には合計2ioの電流
が流れる事になる。従って、この瞬間ではE相には電流
が流れていない。
【0027】次の瞬間、C相の両端の接続点がオフに切
り替わってACE3相が直列状態になり、電流が流れて
いなかったE相に電流を流そうとするのであるが、コイ
ル特性からE相に直ちに電流が流れる訳でなく、徐々に
電流量が増加して行く。ところが、出力段トランジスタ
(Tr3)(Tr4)、(Tr5)(Tr6)のスイッチング動作が非常に速
いため、E相の電流が僅かに増えたところで、出力段ト
ランジスタ(Tr3)(Tr4)、(Tr5)(Tr6)は再び同期してオン
となる。従って、ACE3相直列状態ではE相を通る電
流はほとんど零で、AC相に流れる電流はダイオード(D
5)を通じて正極(+)に戻る。従って、センス抵抗R1には
DB相のioとE相に流れる僅かな電流の和が検出される
事になる。
【0028】次の瞬間、出力段トランジスタ(Tr3)(T
r4)、(Tr5)(Tr6)が同期して再びオンとなると、前述の
ようにAC、DB相を通って電流が流れる。このように
して高速で出力段トランジスタ(Tr3)(Tr4)、(Tr5)(Tr6)
をデューティ50%でオン・オフするためにセンス抵抗(R
1)を流れる電流量は、出力段トランジスタがオンの場合
は2io、オフの場合はio+アルファ(アルファはE相に
流れる微増電流)となり、全体としてはセンス抵抗(R1)
を流れる平均電流量はほぼ1.5iOとなる。従って、本発
明シーケンスの場合も前述同様ダンピングの発生は見ら
れるのであるが、センス抵抗(R1)にて検出される電流値
が、従来例のioに対してほぼ1.5iOと大きく、従って定
常電流量である2ioを流すために必要な駆動電圧(+)の
上昇分を少なくすることが出来、その結果、ダンピング
量は小さくなり、そのため早く収束することになる。こ
の関係を図7に示す。図中、破線は従来例であり、実線
は本発明の場合である。
【0029】次に、図2(b)から(c)に励磁相が切り替わ
るのであるか、この場合、DC相の接続点がデューティ
50%の(+)極からデューティ50%の(−)極に切り替わる
と共にAC相の接続点が50%デューティの(+)極からオ
ン・デューティ100%の(+)極に切り替わり、DBEC
相の4相励磁となる。
【0030】次にステップ3《図2(d)》に移り、100%
オン・デューテイであった出力段トランジスタ(Tr1)が5
0%オン・デューティに切り替わり、4相励磁から5相
励磁に移る。CE相はそのまま励磁されるが、ADB相
では、まず、D相が出力段トランジスタ(Tr1)(Tr10)が
同期してデューティ50%でオンとなる事により励磁さ
れ、次の瞬間には出力段トランジスタ(Tr1)(Tr10)が同
期してオフとなる。このオフになった時、D相はそのコ
イル特性のために矢印方向の電流の流れを維持しようと
してAD相間の負荷調整接続点を負極(−)に、DB相間
の負荷調整接続点を正極(+)にするような起電力を発生
させる。これにより、A、B相も励磁される。このよう
なオン・オフ操作がデューティ50%で行なわれるために
ADB相に同等の起電力が発生し、A相=C相=E相=
0.8i0の電流が流れる。つまり、電流は出力段トランジ
スタ(Tr3)→A相→D相→B相→出力段トランジスタ(Tr
8)という経路で電流が流れ、ADB相を励磁する。以
下、同様にシーケンスに従って4−5相励磁を繰り返
し、ハーフステップ駆動を行う事になる。
【0031】ここで、図2(c)から(d)へ変化する場合の
電流変化について更に詳しく説明する。図2(c)から(d)
に示す4相励磁から5相励磁に切替わる際に、AD相の
接続点を50%負荷で正極にスイッチングするので、オフ
時にはDB相の起電力によってAD相の接続点が(−)に
なるので、A相には2R0i0の電圧が印加し、オン時には
A相の両端が(+)となって電圧が印加しない事になる。
この5相励磁は、スイッチングスピードが速いため、A
相の電圧は少し上昇しては少し下がり、又少し上昇して
は少し下がるという事を繰り返しつつ上昇して行き、や
がて安定点に収束し、A相=D相=B相=0.8ioの電流
形態となって安定する。この結果、前述のように電流の
減衰振動は発生せず、円滑な励磁切り替えとなる。この
関係を図8に示す。電流変化はA相に関するものであ
り、従来例を破線で示し、本発明を実線で示す。
【0032】
【発明の効果】叙述のように本発明にあっては、4相励
磁から5相励磁に切替わる際、デューティをつけて負荷
調整接続点をオン・オフすることによって、図2(a)か
ら(b)への変化の際に、直列3相の内の中央部分の相に
流れる電流がデューティに対応するように流れ、その結
果センス抵抗で検出される電流値が従来例に比べて大き
くなり、ダンピングの発生は避けられないものの従来例
に比べて著しく小さくかつ早く収束させる事ができ、ま
た、図2(c)から(d)への変化の際には、直列3相の内の
中央部分の相に発生する1相分の安定した起電力によっ
て両側の相も励磁されるため、新たに励磁される相にも
切替え直後から安定した1相分の電流が流れ、従来例の
ような過大電圧の瞬間的印加による瞬間的過剰電流の通
電が発生せず、ダンピングが発生しないという利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明並びに従来例でハーフステップを行うた
めのペンタゴン結線図
【図2】本発明における励磁相の変化を順番に表した励
磁相変化図
【図3】従来例における励磁相の変化を順番に表した励
磁相変化図
【図4】本発明に使用するシーケンスと出力段トランジ
スタとの関係を示す図面
【図5】従来例に使用するシーケンスと出力段トランジ
スタとの関係を示す図面
【図6】本発明及び従来例の回路説明を行うための1部
省略回路図
【図7】本発明と従来例のE相における通電量の比較グ
ラフ
【図8】本発明と従来例のA相における通電量の比較グ
ラフ
【符号の説明】
(A)〜(E)…パルスモータの巻線 (Tr1)〜(Tr10)…スイッチング手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5相パルスモータの各相巻線を、その始端
    及び終端を順次に接続して環状のペンタゴン結線に形成
    し、これらの相数個の接続点に各別にスイッチング手段
    を接続し、かつ、該スイッチング手段により前記各接続
    点を駆動電源のデューティ100%にて正極又はデューティ
    100%にて負極に接続するか、あるいは励磁相に起電カを
    起こさせるようにオン・デューティが100%以下の値に設
    定されて正極又は負極に接続するように構成され、スイ
    ッチング手段に接続されたセンス抵抗に流れる電流が等
    しくなるように駆動電源電圧を制御するように構成され
    たパルスモータの駆動回路において、 駆動時に100%デューティにて駆動電源の正極と負極に接
    続されるフル接続点の間に接続され、且つ、オン・デュ
    ーティが100%以下の設定値で正極又は負極に接続される
    負荷調整接続点の合計数が入力パルスを受ける毎に4相
    励磁時には2、5相励磁時には3を交互に繰り返すよう
    に制御すべく構成し、4相励磁時には、励磁された4相
    総てに起電力を発生させると共に励磁された4相総てに
    ほぼ同じ電流が流れるように負荷調整接続点のオン・デ
    ューティを設定し、5相励磁時には、4相励磁時のセン
    ス抵抗に流れる電流にほぼ等しくなるようにし、直列と
    なっている2の励磁相並びに3の励磁相それぞれに起電
    力を発生させると共に前記2の直列励磁相に流れる電流
    がほぼ等しくなるように、及び前記3の直列励磁相に流
    れる電流がほぼ等しくなるように、これらをつなぐ負荷
    調整接続点のデューティをそれぞれ設定する事を特徴と
    する5相パルスモータの駆動方法。
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