JP3061675B2 - 車両の障害物検出装置 - Google Patents

車両の障害物検出装置

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JP3061675B2
JP3061675B2 JP4013984A JP1398492A JP3061675B2 JP 3061675 B2 JP3061675 B2 JP 3061675B2 JP 4013984 A JP4013984 A JP 4013984A JP 1398492 A JP1398492 A JP 1398492A JP 3061675 B2 JP3061675 B2 JP 3061675B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は車両の走行中に進行方向前方の障
害物を検出する車両の障害物検出装置に関する。
【0002】
【背景技術】一般的に、車両の進行方向前方の障害物を
検出する車両の障害物検出装置は車両に取り付けられた
発光源からビーム光を進行方向前方の所定の広がり角を
有する扇型領域に発射し、障害物に反射して戻ってきた
ビーム光を検知することにより障害物の存在を検出して
いる。
【0003】このような障害物検出装置において、ビー
ム光の広がり角を可変に構成することは、例えば、実開
平3−14477号公報に開示されている。同公報に示
された障害物検出装置によれば、車両の高速走行時には
ビーム光の広がり角を小さくし、ビーム光を遠方に到達
させて遠方の狭い範囲での検出性能を向上させ、低速走
行時にはビーム光の広がり角を大きくし、ビーム光を車
両前方近方に照射させて近方の広い範囲での検出性能を
向上させている。
【0004】
【発明の目的】しかしながら、同公報に示されているよ
うに、ビーム光の広がり角の大小を制御するだけでは、
前方の障害物を十分に検出できないおそれがある。特
に、車両旋回時には車両の旋回半径や車速を考慮しない
と旋回方向の内側や外側に存在する障害物を必ずしも適
切に検出することはできない。
【0005】本発明はこの問題点に鑑みてなされたもの
であり、特に車両が旋回を行っている場合に、確実に前
方の障害物を検出することができる障害物検出装置を提
供することを目的とする。
【0006】この目的を達成するために、車両の障害物
検出装置であって、進行方向前方の障害物検出領域内に
位置する障害物を検出する障害物検出手段と、前記障害
物検出領域を変更させる検出領域変更手段と、自車両の
走行レーンにおける幅方向位置を検出する幅方向位置検
出手段とを備え、前記幅方向位置が前記走行レーンの進
行方向右寄りのときには、前記検出領域変更手段が、前
記障害物検出領域を進行方向左側方向にシフトさせ、前
記幅方向位置が前記走行レーンの進行方向左寄りのとき
には、前記障害物検出領域を進行方向右側方向にシフト
させることを特徴とする車両の障害物検出装置が提供さ
れる。
【0007】
【0008】
【0009】更に、車両の障害物検出装置であって、進
行方向前方の障害物検出領域内に位置する障害物を検出
する障害物検出手段と、前記障害物検出領域を変更させ
る検出領域変更手段と、車両の操舵角を検出する操舵角
検出手段とを備え、前記検出領域変更手段は、前記操舵
角が基準値よりも小さいときには、その操舵方向に向け
て前記障害物検出領域を拡大し、前記操舵角が前記基準
値を越えると、前記障害物検出領域の大きさを維持しつ
つ操舵方向に前記障害物検出領域をシフトさせることを
特徴とする車両の障害物検出装置が提供される。
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の作用】車両が道路のレーン内を走行している場
合、そのレーン内の左側を走行していればレーンの右側
方向の注意がおろそかになりがちであり、レーン内の右
側を走行していればレーンの左側方向の注意がおろそか
になりがちである。このため、車両の道路中央からの距
離を検出し、その距離に応じてすなわち車両が走行レー
ンの左側を走行しているか或いは右側を走行しているか
に応じて、障害物検出領域をドライバーの注意がおろそ
かになる方向に向けるすなわちシフトさせることによっ
て障害物を確実に検出することが可能になる。
【0013】さらに、操舵角の基準値と比較しての大小
に応じて、障害物検出領域の拡大及びシフトを併用する
ことによって、車両が旋回を行いつつある段階に応じて
適切な障害物検出領域を設定することができる。
【0014】
【実施例】図1に本発明に係る車両の障害物検出装置の
一実施例を示す。障害物検出装置10は車両11のバン
パ12の上方に取り付けられたビーム光を前方に発射す
る発光装置13を備えている。発光装置13は、車幅方
向において一定の幅tを有し、鉛直方向において一定の
広がり角αを有する扇型のビーム光14を発する。この
ビーム光14を所定の広がり角δの範囲内においてスキ
ャンすることにより障害物検出領域15を形成する。
【0015】ビーム光14が到達し得る最大距離Lx
(図3(A)参照)は走行中の車両11が障害物を発見
した後、停止するのに必要な距離に等しく設定する。す
なわち、最大距離Lxは次式で与えられる。 Lx=v2 /2μg v:車速 μ:路面摩擦係数 g:重力加速度 広がり角δは、一般的な車線幅をb(bがほぼ3.5m
である道路が多い)とすると次式で与えられる。
【0016】δ=b/Lx〔rad〕 すなわち、最大検出距離Lx前方で一つの車線幅分を検
知することができるように決められる。図2に障害物検
出装置10の構成を示す。障害物検出装置10は前述し
た発光装置13の他に、該発光装置13からの反射光を
受ける受光装置16を有する。この発光装置13及び受
光装置16はこれらを制御するコントローラ17に接続
されている。コントローラ17は、車両11の操舵角
θ、車速v、あるいは、道路のレーン中の車両11の位
置を検出するセンサ18と接続しており、センサ18か
ら車両11の操舵角、車速、あるいは、車両11の位置
に応じた信号を受信する。
【0017】コントローラ17はマイクロプロセッサを
備え、所定のプログラムを実行することによって所定の
役割を果たすものであり、センサ18からの信号を受け
車両の進行方向を算出する算出部19と、該算出部19
からの信号を受け、車両11の走行状態に応じて障害物
検出領域15の方向及び広がり角δを変更する検出領域
変更部20と、この検出領域変更部20からの信号を入
力して障害物の存在を判定し、判定結果に基づいて自動
制動装置21または警報装置22に信号を発生する障害
物検出部23を備えている。
【0018】発光装置13は扇型のビーム光14をスキ
ャンするスキャン式レーザーによって構成されており、
受光装置16は、発光装置13によって照射されたビー
ム光の障害物からの反射光を受けるスキャン式センサに
よって構成される。障害物検出部23は、発光装置13
から受光装置16への光の伝播時間及び反射光の方向か
ら障害物の位置を検出する。
【0019】算出部19はセンサ18からの信号に基づ
いて車両11の車体横すべり角βと車両旋回半径Rを求
める。車体横すべり角βと車両旋回半径Rは次式にした
がって求められる。 β=(−1+(m/2s)(sf /sr r )v2 )(sr /s)(θ/ N)/(1+Av2 ) ・・・・・(1) R=(1+Av2 )s(N/θ) ・・・・・(2) A :スタビリティファクタ 〔s2 /m2 〕 s :ホイールベース 〔m〕 N :ステアリングギヤ比 m :車両質量 〔kg〕 sf :車両重心から前輪までの距離 〔m〕 sr :車両重心から後輪までの距離 〔m〕 Kr :後輪タイヤのコーナリングパワー 〔N/rad〕 Kf :前輪タイヤのコーナリングパワー 〔N/rad〕 なお、スタビリティファクタAは次式で表される。
【0020】 A=(m/2s2 )(sr r −sf f )/Kf r また、s、sf 、sr の間の関係は次式で表される。 s=sf +sr 以上のような構成からなる障害物検出装置10を用いて
障害物を検出する例を次に示す。
【0021】図3は、車両11の進行方向が変わること
が予想されるときにその予想される進行方向に障害物検
出領域15を拡大するものである。図3(A)に示すよ
うに、車両11が直線的に走行している場合には発光装
置13は一定の広がり角δを有する障害物検出領域15
を車両11の前方に形成し、障害物検出領域15の中に
ある障害物を検出する。ここで、車両11の進行方向が
変わることが予想されるとき、例えば、ウィンカーに対
して入力があったときは、コントローラ17は、そのウ
ィンカーの示す方向に障害物検出領域15が角度δ1
け拡大するように発光装置13を制御する。
【0022】角度δ1 は予め一定値(例えば、δ1 =1
5度)を設定しておくか、あるいは、車速v、操舵角
θ、旋回半径R等の車両11の走行パラメータに応じて
可変に設定することができるようにしておいてもよい。
図4に障害物検出領域15を角度δ1 だけ拡大する制御
の手順を示す。コントローラ17は、まず、イグニッシ
ョンスイッチがオンになっているかどうかを判定し(ス
テップS1)、その判定結果がYESの場合には、コン
トローラ17は、各種センサから操舵角θ、車速vなど
の車両11の走行状態を示す信号を入力する(ステップ
S2)。
【0023】次いで、コントローラ17は、これらの信
号に基づいて車体横すべり角β、車両旋回半径R及び最
大検出距離Lxを算出し(ステップS3、S4)、最大
検出距離Lxに基づいて広がり角δを設定する(ステッ
プS5)。最大検出距離Lx及び広がり角δが設定され
ることにより直線路走行時の障害物検出領域15が形成
される。
【0024】次いで、コントローラ17はウィンカーへ
の入力の有無を確認する(ステップS6)。左方向への
入力があれば障害物検出領域15を左方向に角度δ1
け広げ、右方向への入力があれば障害物検出領域15を
右方向に角度δ1 だけ広げる(ステップS7)。ウィン
カーへの入力がない場合には、障害物検出領域15の拡
大を行うことなく、次のステップへ進む。
【0025】このようにして、広がり角δ+δ1 (ウィ
ンカーへの入力がないときの広がり角はδ)を有する障
害物検出領域15が設定されると、コントローラ17は
この障害物検出領域15の中に存在する障害物を検出す
る。この場合、まず障害物検出領域15内にあるものか
どうかにかかわらず、例えばビーム光14が到達し得る
範囲内において車両11の前方の全ての障害物の方向φ
i 及び障害物までの距離ni を検出し(ステップS
8)、それぞれの障害物のうち、障害物検出範囲にある
障害物の方向φj 及び距離nj を選択する(ステップS
9)。
【0026】次いで、コントローラ17は、障害物検出
範囲にあるこれらの障害物のうち最も近い距離にある障
害物の方向φ、及び距離nを求める(ステップS1
0)。次いで、コントローラ17は、危険判断ルーチン
を実行して、障害物の危険度を判定する(ステップS1
1)。図5には危険判断ルーチンのフローチャートが示
されている。コントローラ17はまず、障害物の距離n
j の変化から車両11と障害物との間の相対速度Vj
求める(ステップS1)。
【0027】次に、路面摩擦係数μ、相対速度Vj 、車
速vから危険度を判定するためのしきい値l1、l2、l
3(l1<l2<l3)を設定する(ステップS2)。次に、
コントローラ17は、相対速度Vj が正か否かを判定す
る(ステップS3)。相対速度Vj が正であれば、車両
11は障害物に対して近づいており、相対速度Vj が負
であれば、車両11は障害物に対して遠ざかっている。
【0028】この判定がYESの場合には、さらに障害
物までの距離nがしきい値l2より小さいか否かを判定す
る(ステップS4)。この判定結果がNO、すなわち、
障害物までの距離nがしきい値l2より大きい場合には、
コントローラ17は車両11は安全領域にあると判定し
て、危険度を判定するためのフラグJを0に設定する
(ステップS5)。フラグJ=0は車両11が安全領
域、すなわち、危険度がない領域内にあることを示す。
【0029】また、ステップS4の判断がYES、すな
わち、障害物までの距離nがしきい値l2より小さい場合
には、車両11が障害物と比較的近距離にあり、かつ、
障害物に近づいている場合であるので、コントローラ1
7は、フラグJを1に設定する(ステップS6)。フラ
グJ=1は車両11が警報領域、すなわち、危険領域ほ
ど危険度は高くないが、安全領域よりは危険度が高く注
意を促すために警報を発するべき領域内にあることを示
す。
【0030】さらに、コントローラ17は、障害物まで
の距離nがしきい値l1よりも小さいか否かを判断する
(ステップS7)。この判定結果がNO、すなわち、障
害物までの距離nがしきい値l1より大きい場合には、車
両11は障害物に近づいてはいるが、少なくとも距離l1
だけは離れており、さらに、既に警報領域内であること
が示されているのでそれ以上の動作は行われない。
【0031】ステップS7における判定結果がYESの
場合、すなわち、障害物までの距離nがしきい値l1より
小さい場合には、車両11がその障害物に極めて近距離
にあり、かつ、その障害物に近づいている場合であるの
で、コントローラ17はフラグJを2に設定する(ステ
ップS8)。フラグJ=2は、車両11が危険領域すな
わち、危険度が極めて高く、自動制動などの操作が必要
となる領域内にあることを示している。
【0032】また、ステップS3における判定結果がN
Oの場合、すなわち、相対速度Vj が負である場合に
は、コントローラ17はさらに、障害物までの距離nが
しきい値l3より小さいか否かを判断する(ステップS
9)。この判定結果がNOである場合には、コントロー
ラ17は、車両11は安全領域にあると判定してフラグ
Jを0に設定する(ステップS10)。
【0033】判定結果がYESである場合には、障害物
が遠ざかっている場合ではあるが、一応運転者に注意を
促すために、警報領域と判定してフラグJを1に設定す
る(ステップS11)。コントローラ17はフラグJの
値を判定し、その値に応じた制御信号を出力する。例え
ば、J=2(危険領域)の場合には自動制動装置21を
作動させ、J=1(警報領域)の場合には警報装置22
を作動させる。J=0(安全領域)の場合には何れの装
置にも制御信号を出力しない。
【0034】図6及び図7に本発明に係る障害物検出装
置10の他の実施例を示す。本実施例においては、図6
に示すように、車両11の進行方向が変わると予想され
るとき、例えば、ウィンカーに左方向への入力があった
ときは左方向に障害物検出領域15を向ける。障害物検
出領域15をシフトする角度Φ(車両11の進行方向Y
と障害物検出領域15の中心線fとがなす角度)は車速
v、旋回半径R等の車両11の走行パラメータに応じて
決定する(角度Φの設定方法は次の実施例において示
す)。
【0035】図7に本実施例における制御のフローチャ
ートを示す。ステップS1〜S6は前実施例と同様であ
る。本実施例では、ステップS7において、障害物検出
領域15をステップS6の判定結果に応じて左右何れか
の方向にシフトする。以後のステップS8〜S11も前
実施例と同様である。図8〜図10に本発明に係る障害
物検出装置10の第三の実施例を示す。本実施例におい
ては、車両11の旋回の状態に応じて角度Φ(車両11
の進行方向Yと障害物検出領域15の中心線fとがなす
角度)が変えられる。すなわち、基本的には、角度Φ
は、最大検出距離Lxと車両旋回半径Rとの交点上に位
置するように設定されるが、旋回が急になるほど、すな
わち、旋回速度が大きい場合や旋回半径が小さい場合ほ
ど障害物検出領域15が外側にずれるように設定する。
【0036】図8に高速コーナーでもなく、急コーナー
でもない中間的なコーナーを車両11が走行する場合の
障害物検出領域15の位置設定の概略を示す。車両11
が旋回半径Rをもって左に旋回する場合、車両11の駆
動力はY軸方向(旋回半径Rの円の接線方向)を向いて
いるが、車両11には横すべり角βが生じているので、
車両11の実際の進行方向はe方向である。障害物検出
領域15の方向をこのe方向からの角度Φ(すなわち、
車両11の実際の進行方向と障害物検出領域15の中心
線fとのなす角度)をもって表すと、車両11が中間コ
ーナーを走行している場合には、障害物検出領域15の
中心線fが旋回半径Rを半径とする円と最大検出距離L
xを半径とする円との交点Aを通過するように角度Φを
設定する。
【0037】すなわち、車両11の駆動力の方向Yから
交点Aまでの角度をΨとすると、 Φ=Ψ−β となるように角度Φを設定する。この場合、障害物検出
領域15はその中心線fの両側に各々δ/2の範囲で広
がっている。なお、角度Ψは次式で表すことができる。
【0038】 Ψ=β+Φ=〔Lx/(4R2 −Lx2 1/2 〕(θの絶対値)/θ これに対して、車両11が高速コーナーあるいは急コー
ナーを走行している場合には、次のように障害物検出領
域15を設定する。この場合には、図9に示すように、
交点Aが障害物検出領域15の最も左端に位置するよう
に障害物検出領域15を設定する。すなわち、 Φ=Ψ−β−δ/2 となるように角度Φを設定する。
【0039】図8と図9の比較からわかるように、車両
11が高速コーナーあるいは急コーナーを走行している
場合(図9)ほど、障害物検出領域15を旋回方向より
も外側にずらす。これによって、車両11が急旋回を行
うときに、角度Φが大きくなりすぎて道路外の物を障害
物として誤検出することを防止することができる。さら
に、急旋回時ほど横すべり角βが大きくなる可能性が高
くなり、従って障害物検出領域15が旋回方向の内側を
向いてしまうおそれが高くなるが、障害物検出領域15
を外方にずらすことによりこのおそれを回避することが
できる。
【0040】図10に本実施例における制御のフローチ
ャートを示す。前実施例における場合と同様のステップ
S1〜S5を経た後、コントローラ17は操舵角θが5
度以内か否かを判定する(ステップS6)。この判定結
果がYESの場合には、操舵角θが小さく、障害物検出
領域15のシフトの必要性は少ないものと判断して角度
Φの変更は行わない(ステップS7)。
【0041】判定結果がNOの場合には、旋回半径R及
び最大検出距離Lxに基づいて角度Ψを算定する(ステ
ップS8)。次いで、角度(Ψ−β)が角度δより小さ
いか否かを判定する。この判定結果がYESである場合
には、図8に示したように、角度Φを次式に従って設定
する(ステップS10)。
【0042】Φ=(Ψ−β)×(θの絶対値)/θ ここで、(θの絶対値)/θを乗じるのは、角度Φの方
向を決定するためであって、(θの絶対値)/θが正で
あれば角度ΦはY軸から時計方向に取り、(θの絶対
値)/θが負であれば角度ΦはY軸から反時計方向に取
る。一方、判定結果がNOである場合には、図9に示し
たように、角度Φを次式に従って設定する(ステップS
11)。
【0043】 Φ=(Ψ−β−δ/2)(θの絶対値)/θ 以後のステップS12〜S15は前実施例におけるステ
ップS8〜S11と同様である。図11〜図13に第四
の実施例を示す。図11に示すように、本実施例におい
ては、操舵角θが所定の基準値以下である場合には操舵
方向に広がり角δが角度δ1 だけ広げられ(図11
(B))、操舵角θが基準値を越えると広がり角を(δ
+δ1 )に維持したまま障害物検出領域15を操舵方向
にシフトする(図11(C))。
【0044】図12は操舵角θと障害物検出領域15の
広がり角δとの関係を示すグラフである。操舵角θ=0
の状態では広がり角δは角度δの大きさを有している。
次いで、車両11が左方向に操舵され、操舵角θが徐々
に大きくなると広がり角δも操舵角θに比例して徐々に
大きくなる。操舵角θが基準値θ0 に等しくなったとき
に、広がり角δは最大となり、角度(δ+δ1 )の値を
とる。さらに、操舵角θが基準値θ0 を越えて大きくな
ると、広がり角δを角度(δ+δ1 )の値に維持したま
ま障害物検出領域15が操舵角θの方向にシフトされ
る。
【0045】基準値θ0 はほぼ15度の範囲内の一定値
として予め設定しておく。あるいは、車速v、路面摩擦
係数μなどの車両11の走行パラメータに応じて可変に
設定できるようにしておいてもよい。図13に本実施例
における制御のフローチャートを示す。第一の実施例と
同様のステップS1〜S5を経た後、コントローラ17
は操舵角θがゼロであるか否かを判定する(ステップS
6)。
【0046】この判定結果がNOである場合、すなわ
ち、車両11が操舵されている場合には、さらに、操舵
角θが基準値θ0 よりも小さいか否かを判定する(ステ
ップS7)。この判定結果がYESである場合には、障
害物検出領域15の広がり角δを最大値(δ+δ1 )の
範囲内において徐々に大きくし(ステップS8)、この
後、第一の実施例におけるステップS8〜S11と同様
のステップS10〜S13を行う。
【0047】一方、判定結果がNOの場合には、障害物
検出領域15を操舵方向にシフトする(ステップS
9)。すなわち、角度Φを操舵角θの関数として適宜設
定し、その角度Φの方向に障害物検出領域15の中心線
fが位置するように障害物検出領域15をシフトする。
次いで、第一の実施例におけるステップS8〜S11と
同様のステップS10〜S13を行う。
【0048】図14〜図17に第五の実施例を示す。本
実施例においては、図14(A)に示すように、車両1
1が道路あるいは走行レーン30の左寄りを走行してい
る場合には、障害物検出領域15を右寄りにシフトす
る。あるいは、図14(B)に示すように、車両11が
道路あるいは走行レーン30の右寄りを走行している場
合には、障害物検出領域15を左寄りにシフトする。
【0049】車両11が道路あるいは走行レーンの右寄
りまたは左寄りの何れを走行しているかは画像認識によ
り判定する。図15に示すように、車両11は車体の前
方の適当な位置にカメラ24を搭載している。このカメ
ラ24はカメラ24から前方の距離Xの位置における幅
Wの範囲を画面25に写し出す。図16にカメラ24を
用いた画像認識による車両11の位置を決定する方法を
示す。まず、カメラ24は車両11が走行している走行
レーンの画像を画面25に写し出す。次いで、識別装置
31が色、形状などの要素からこの画面25における白
線26及び道路脇27の位置を求める。次いで、識別装
置31はカメラ24の中心線hから道路脇27及び白線
26までの各々の距離a、bを算出し、車両11の走行
レーンにおける位置を求める。画面25の幅をkとする
と、この走行レーンの幅uは次式により表される。
【0050】u=(a+b)W/k さらに、車両11の白線26からの距離rは次式で表さ
れる。 r=bW/k このようにして求めた距離a、bから車両11の走行レ
ーンにおける位置を求め、車両11が走行レーンの左側
を走行している場合には白線26に向けて障害物検出領
域15をシフトする。あるいは、車両11が走行レーン
の右側を走行している場合には道路脇27に向けて障害
物検出領域15をシフトする。
【0051】車両11の走行レーンにおける位置は、例
えば、b/(a+b)の値が所定値より大きい場合には
車両11は左寄りを、小さい場合には右寄りを走行して
いると判定する。図17に本実施例における制御のフロ
ーチャートを示す。第一の実施例と同様のステップS1
〜S5を経た後、コントローラ17はb/(a+b)の
値が所定値cより小さいか否かを判定する(ステップS
6)。
【0052】この判定結果がNOの場合、すなわち、車
両11が走行レーンの左寄りを走行していると認められ
る場合は、障害物検出領域15を時計方向に角度Φだけ
シフトし、障害物検出領域15を道路中央の白線に向け
る(ステップS7)。角度Φはb/(a+b)の値の関
数として求められる。一方、判定結果がYESの場合、
すなわち、車両11が走行レーンの右寄りを走行してい
ると認められる場合は、障害物検出領域15を反時計方
向に角度Φだけシフトし、障害物検出領域15を道路脇
に向ける(ステップS8)。
【0053】以後、ステップS9〜S12は第一の実施
例におけるステップS8〜S11と同様である。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、特に車両が旋回を行っ
ている場合や車両が道路の片側寄りを走行している場合
に、ドライバーの注意がおろそかになる方向に障害物検
出領域を拡大あるいはシフトするので、ドライバーが見
逃した障害物も確実に検出し、ドライバーに伝えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両の障害物検出領域を概念的に示す斜視図で
ある。
【図2】本発明の一実施例にかかる障害物検出装置の概
略構成図である。
【図3】車両の障害物検出領域の拡大を概念的に示す平
面図である。
【図4】障害物検出領域の拡大制御の一例のフローチャ
ートである。
【図5】危険度の判定を行うルーチンのフローチャート
である。
【図6】車両の障害物検出領域のシフトの一例を概念的
に示す平面図である。
【図7】障害物検出領域のシフト制御の一例のフローチ
ャートである。
【図8】車両の障害物検出領域のシフトの他の例を概念
的に示す平面図である。
【図9】車両の障害物検出領域のシフトのさらに他の例
を概念的に示す平面図である。
【図10】障害物検出領域のシフト制御の他の例のフロ
ーチャートである。
【図11】障害物検出領域の拡大及びシフトを併用した
制御の一例を概念的に示す平面図である。
【図12】図11に示した制御を図示的に描いたグラフ
である。
【図13】図11に示した制御のフローチャートであ
る。
【図14】障害物検出領域のシフト制御の他の例を概念
的に示す平面図である。
【図15】画像認識を行う車両の平面図及び側面図であ
る。
【図16】画像認識のフローチャートである。
【図17】画像認識を用いた障害物検出領域のシフトの
フローチャートである。
【符号の説明】
11 車両 13 発光装置 14 ビーム光 15 障害物検出領域 16 受光装置 17 コントローラ 18 センサ 19 算出部 20 検出領域変更部 21 自動制動装置 22 警報装置 23 障害物検出部 24 カメラ 25 画面 26 白線 27 道路脇
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松岡 悟 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−287181(JP,A) 特開 平2−287180(JP,A) 特開 平3−263199(JP,A) 特開 平3−197252(JP,A) 特開 平3−111785(JP,A) 特開 平3−111779(JP,A) 特開 昭63−26590(JP,A) 特開 昭50−7230(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 7/00 - 7/64 G01S 13/00 - 17/88

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の障害物検出装置であって、 進行方向前方の障害物検出領域内に位置する障害物を検
    出する障害物検出手段と、 前記障害物検出領域を変更させる検出領域変更手段と、 自車両の走行レーンにおける幅方向位置を検出する幅方
    向位置検出手段とを備え、 前記幅方向位置が前記走行レーンの進行方向右寄りのと
    きには、前記検出領域変更手段が、前記障害物検出領域
    を進行方向左側方向にシフトさせ、前記幅方向位置が前
    記走行レーンの進行方向左寄りのときには、前記障害物
    検出領域を進行方向右側方向にシフトさせることを特徴
    とする車両の障害物検出装置。
  2. 【請求項2】 車両の障害物検出装置であって、 進行方向前方の障害物検出領域内に位置する障害物を検
    出する障害物検出手段と、 前記障害物検出領域を変更させる検出領域変更手段と、 車両の操舵角を検出する操舵角検出手段とを備え、 前記検出領域変更手段は、前記操舵角が基準値よりも小
    さいときには、その操舵方向に向けて前記障害物検出領
    域を拡大し、前記操舵角が前記基準値を越えると、前記
    障害物検出領域の大きさを維持しつつ操舵方向に前記障
    害物検出領域をシフトさせることを特徴とする車両の障
    害物検出装置。
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