JP3061357B2 - 2−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法 - Google Patents

2−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法

Info

Publication number
JP3061357B2
JP3061357B2 JP31595495A JP31595495A JP3061357B2 JP 3061357 B2 JP3061357 B2 JP 3061357B2 JP 31595495 A JP31595495 A JP 31595495A JP 31595495 A JP31595495 A JP 31595495A JP 3061357 B2 JP3061357 B2 JP 3061357B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
methyl
nitrophenol
nitrobenzenediazonium
sulfate
sulfuric acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP31595495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09132549A (ja
Inventor
貢 熊代
末弘 天野
敏夫 仲松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumika Fine Chemicals Co Ltd filed Critical Sumika Fine Chemicals Co Ltd
Priority to JP31595495A priority Critical patent/JP3061357B2/ja
Publication of JPH09132549A publication Critical patent/JPH09132549A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3061357B2 publication Critical patent/JP3061357B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C201/00Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
    • C07C201/06Preparation of nitro compounds
    • C07C201/12Preparation of nitro compounds by reactions not involving the formation of nitro groups

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2−メチル−5−ニ
トロフェノールに関する。さらに詳しくは、染毛剤の中
間体として有用な2−メチル−5−ニトロフェノールの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−メチル−5−ニトロフェノールの工
業的な製造方法としては、2−メチル−5−ニトロアニ
リンをジアゾ化しついで加水分解する方法が知られてい
る(Fritzsche, K und H. Langhals, Chem. Ber. 117,
2275-2286 (1984)、細田 豊著、染料化学、656ペー
ジ、1957年) 。これらの方法では、高純度で工業的
に容易に入手できる原料化合物である2−メチル−5−
ニトロアニリン(2−アミノ−4−ニトロトルエン)を
例えばニトロシル硫酸を用いてジアゾ化することにより
2−メチル−5−ニトロアニリンジアゾニウム塩、すな
わち、2−メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニウムス
ルフェートを得、これを125℃の32%硫酸中に注入
して加水分解した後、水で希釈し、濾過することにより
結晶として2−メチル−5−ニトロフェノールを製造し
ている。
【0003】しかし、一般に、ベンゼンジアゾニウム塩
の硫酸中での加水分解反応は、定量的に進まず、タール
物質が生じ易く、得られたフェノール類は、純度および
収率が低くなる。上記の2−メチル−5−ニトロベンゼ
ンジアゾニウムスルフェートの加水分解でも純度は90
%以下であり、工業的に使用するには更に精製等の処理
が必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、2−メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニウムスル
フェートを加水分解して2−メチル−5−ニトロフェノ
ールを製造する方法において、タール物質の生成を抑
え、高収率で高純度の2−メチル−5−ニトロフェノー
ルを製造する工業的に有利な方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の問題
点を解決すべく種々検討したところ、2−メチル−5−
ニトロベンゼンジアゾニウムスルフェートを硫酸で加水
分解して2−メチル−5−ニトロフェノールを製造する
に際し、特定の温度および特定の硫酸濃度条件下で実施
することにより、容易にかつ定量的に2−メチル−5−
ニトロフェノールが得られることを見出した。本発明は
かかる事実に基づき、さらに研究をすすめて完成するに
至ったものである。
【0006】即ち、本発明の要旨は、2−メチル−5−
ニトロベンゼンジアゾニウムスルフェートを加水分解し
て2−メチル−5−ニトロフェノールを製造する方法に
おいて、2−メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニウム
スルフェートを70〜100℃の温度範囲で、かつ40
〜80%の硫酸濃度で加水分解することを特徴とする2
−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法、に関す
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
原料化合物である2−メチル−5−ニトロベンゼンジア
ゾニウムスルフェートは、2−メチル−5−ニトロアニ
リン(2−アミノ−4−ニトロトルエン)を例えばニト
ロシル硫酸を用いてジアゾ化することにより製造するこ
とができる。本発明における2−メチル−5−ニトロベ
ンゼンジアゾニウムスルフェートの加水分解は、反応温
度を70〜100℃、好ましくは90℃±5℃にコント
ロールして行う。また、加水分解時における反応液の硫
酸濃度は、40〜80%、好ましくは45〜65%の範
囲にコントロールして行う。
【0008】本発明の反応を行うに際しては、反応器に
濃硫酸および水を約50〜55%の硫酸濃度範囲になる
ように仕込み、上記の温度範囲になるように加熱昇温
し、この中に2−メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニ
ウムスルフェートを含む86%(63〜88%)硫酸水
溶液と水を滴下する。この間、反応液中の硫酸濃度が上
記の濃度範囲内の特定の濃度域にはいるようにコントロ
ールしながら行うのが好ましい。
【0009】得られた反応終了液を室温まで冷却して析
出する結晶を濾別し、水洗した後風乾して、目的の2−
メチル−5−ニトロフェノールを得ることができる。本
発明で得られる2−メチル−5−ニトロフェノールは、
染料及び染毛剤等の中間体として有用である。
【0010】
【実施例】以下、実施例および比較例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0011】実施例1 攪拌機付き反応器に、水51.5gを入れ、冷却しなが
ら98%硫酸202.4gを滴下した。続いて42.5
%ニトロシル硫酸112.1gを22〜35℃で3時間
かけて滴下した。ここへ、2−メチル−5−ニトロアニ
リン60.8gを同温度で5〜8時間かけて添加し、完
全に溶解させて、0.367モルの2−メチル−5−ニ
トロベンゼンジアゾニウムスルフェートの溶液260m
lを得た。次に、別の攪拌機付き反応器に、98%硫酸
101.9gおよび水85.5gを仕込み、88〜92
℃まで昇温し維持した。この中に、先に反応させた2−
メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニウムスルフェート
液を水134gと共に硫酸濃度を50〜60%の範囲内
にコントロールしながら180〜240分かけて注入
し、注入後60分間同温度にて攪拌した。次いで30℃
まで冷却し、析出物を濾別し、水洗した後50℃で風乾
し、2−メチル−5−ニトロフェノールのドライケーキ
53.1gを得た。融点は113.0〜116.0℃で
あった。高速液体クロマトグラフィーで組成分析を行っ
たところ、得られた2−メチル−5−ニトロフェノール
の純度は、98.7%であり、収率は93.9%であっ
た。
【0012】実施例2〜4 加水分解温度を表1に記載した範囲にコントロールした
以外は実施例1に記載した条件と同じ条件で2−メチル
−5−ニトロベンゼンジアゾニウムスルフェートの加水
分解を行った。その結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
【0014】比較例1 加水分解温度を表1に記載した範囲(30〜35℃)に
コントロールした以外は実施例1に記載した条件と同じ
条件で2−メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニウムス
ルフェートの加水分解を行った。その結果を表1に示
す。
【0015】実施例5〜7 加水分解時における硫酸濃度を表2に記載した範囲にコ
ントロールした以外は実施例1に記載した条件と同じ条
件で2−メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニウムスル
フェートの加水分解を行った。その結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】比較例2 加水分解時における硫酸濃度を表2に記載した範囲(約
30〜35%)にコントロールした以外は実施例1に記
載した条件と同じ条件で2−メチル−5−ニトロベンゼ
ンジアゾニウムスルフェートの加水分解を行った。その
結果を表2に示す。
【0018】比較例3 攪拌機付き反応器に、98%硫酸101.9gおよび水
85.5gを仕込み、110〜115℃まで昇温し維持
した。この中に、攪拌しながら、0.367モルの2−
メチル−5−ニトロベンゼンジアゾニウムスルフェート
を含む86%硫酸260mlを180分かけて注入し、
注入後60分間同温度にて攪拌した。その後水134g
を添加して希釈し、30℃まで冷却し、析出物を濾別
し、水洗した後50℃で風乾し、2−メチル−5−ニト
ロフェノールのドライケーキ48.7gを得た。融点は
114.3〜115.2℃であった。高速液体クロマト
グラフィーで組成分析を行ったところ、得られた2−メ
チル−5−ニトロフェノールの純度は、89.3%であ
り、収率は86.8%であった。
【0019】
【発明の効果】本発明の製造方法により、2−メチル−
5−ニトロベンゼンジアゾニウムスルフェートから高品
質の2−メチル−5−ニトロフェノールを工業的に高収
率で製造することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−206338(JP,A) CHEMICAL ABSTRACT S 104:129622(1986) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 205/22 C07C 201/12 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2−メチル−5−ニトロベンゼンジアゾ
    ニウムスルフェートを加水分解して2−メチル−5−ニ
    トロフェノールを製造する方法において、2−メチル−
    5−ニトロベンゼンジアゾニウムスルフェートを70〜
    100℃の温度範囲で、かつ40〜80%の硫酸濃度で
    加水分解することを特徴とする2−メチル−5−ニトロ
    フェノールの製造方法。
JP31595495A 1995-11-08 1995-11-08 2−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法 Expired - Fee Related JP3061357B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31595495A JP3061357B2 (ja) 1995-11-08 1995-11-08 2−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31595495A JP3061357B2 (ja) 1995-11-08 1995-11-08 2−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09132549A JPH09132549A (ja) 1997-05-20
JP3061357B2 true JP3061357B2 (ja) 2000-07-10

Family

ID=18071602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31595495A Expired - Fee Related JP3061357B2 (ja) 1995-11-08 1995-11-08 2−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3061357B2 (ja)

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
CHEMICAL ABSTRACTS 104:129622(1986)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09132549A (ja) 1997-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH10503530A (ja) ハロ置換芳香族酸の製造方法
JP3061357B2 (ja) 2−メチル−5−ニトロフェノールの製造方法
JP3567135B2 (ja) モノクロロトリアジン基及びアセトキシエチルスルホン基を有する赤色反応性染料
JPH07509439A (ja) 2−フェニル置換−1,3−プロパンジオールの合成
KR102662895B1 (ko) 고순도 트로픽아미드의 제조방법
JP3640319B2 (ja) ベンズアミド誘導体の製造方法
JPH03167144A (ja) フルオロベンゼンの製造方法
US3428673A (en) Nitration of 4-acetamidobenzoic acid
JP3169680B2 (ja) 3,5−ジクロロサリチル酸及びその誘導体の製造法
JPH0413657A (ja) 2,4―ジアミノベンゼンスルホン酸の製造方法
JPS63303958A (ja) 2−アミノ−4,6−ジクロル−5−アルキルフェノ−ルの製造法
JP3820557B2 (ja) 5−アミノ−2−ニトロフェノールの製造方法
JP4032825B2 (ja) 3,4−ジヒドロキシベンゾニトリルを製造する方法
JPH1180072A (ja) 高純度低級飽和脂肪族カルボン酸ヒドロキシルアミンの製造方法
JP3495417B2 (ja) 2−アルコキシ−3,5−ジハロゲノ−6−ニトロ安息香酸類の製造方法
JPH02243662A (ja) アミノベンザントロン類の製造方法
JPS62111942A (ja) 3,4,5,6−テトラフルオロフタル酸の製法
JPS60239438A (ja) アジピン酸の製造方法
JPS6368561A (ja) 〔1h〕−イソインドリン−1−オン−3−カルボン酸の改良された製造方法
JPH09216854A (ja) 3−クロロ−3’−ニトロ−4’−メトキシベンゾフエノンの製造方法
JPH09268168A (ja) 1−アミノ−5−ベンゾイルアミノアントラキノンの製造方法
JPS584708B2 (ja) 非対称ジアルキルアゾキシベンゼン液晶の製造方法
JPS58131948A (ja) 2,5−ジアミノテレフタル酸の製造法
JPS59227844A (ja) アミノマロンアミドの製造法
JPH02282345A (ja) 2,4,5―トリフルオロ安息香酸の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees