JP3060846B2 - 回転速度検出装置と電磁ピックアップセンサ - Google Patents

回転速度検出装置と電磁ピックアップセンサ

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JP3060846B2
JP3060846B2 JP6204324A JP20432494A JP3060846B2 JP 3060846 B2 JP3060846 B2 JP 3060846B2 JP 6204324 A JP6204324 A JP 6204324A JP 20432494 A JP20432494 A JP 20432494A JP 3060846 B2 JP3060846 B2 JP 3060846B2
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electromagnetic pickup
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検出物、例えば車輪
等の回転速度を検出する回転速度検出装置と、当該装置
に用いられる電磁ピックアップセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】電磁ピックアップセンサは、構造が簡単
で堅牢であるため、種々の被検出物、例えば車両におけ
る車輪やクランクシャフト等の回転速度の検出に多用さ
れている。そして、被検出物の回転が伝達されて回転す
るセンサロータの外周又は外周縁の凹凸からギャップを
隔てた位置にセンサヨークが配置されるよう、電磁ピッ
クアップセンサは当該センサロータ近傍の固定体に固定
される。この場合、被検出物が車輪であれば、電磁ピッ
クアップセンサはアクスルシャフトのフランジ部に固定
される。
【0003】この際、センサ本体をフランジ部の嵌合孔
に嵌合し、センサ本体に設けられた固定片をフランジ部
のフランジ面に固定することで、電磁ピックアップセン
サの固定が行なわれている(特開昭59−9935
5)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に示された電磁ピックアップセンサの固定方法では、
アクスルシャフトがある特異な構造上の特徴を有する場
合に、次のような不具合がある。車両の足回り特性の向
上,構造の簡略化等の理由から、サスペンションアーム
を、アクスルシャフトに設けられたフランジ部の一端面
に溶接した構造を採らざるを得ない場合がある。このよ
うな構造を採った場合には、サスペンションアームの溶
接時に溶接による熱歪みがフランジ部に発生する。特
に、サスペンションアームを全周溶接した場合には、著
しい熱歪みが発生する。このため、センサ固定用の嵌合
孔を溶接前に空けた場合には、嵌合孔が変形してその嵌
合対象であるセンサ本体との嵌合クリアランスが過剰或
いは不足し、嵌合不良を招くことがある。また、嵌合孔
とアクスルシャフトの心間距離が変化して、アクスルシ
ャフトと電磁ピックアップセンサのセンサヨークとの距
離が変わり、センサロータの外周又は外周縁の凹凸から
のセンサヨークのギャップを所定の設計値に維持するこ
とが難しい。
【0005】よって、アクスルシャフトがサスペンショ
ンアームをフランジ部に溶接して備えるといった特異な
構造を採る場合には、上記の不具合のためにサスペンシ
ョンアームの溶接前にフランジ部に嵌合孔を空けること
はできなかった。このため、サスペンションアームを溶
接したフランジ部に嵌合孔を空けざるを得なかった。こ
の場合には、サスペンションアームがアクスルシャフト
のフランジ部に溶接済みである都合上、嵌合孔加工の対
象となるワークが大型となり、その加工設備についても
大型のものを必要とした。また、サスペンションアーム
が溶接されたままフランジ部を垂直或いは水平に固定保
持してジグ中ぐり盤等の精密加工機器にセットする都合
上、高精度で複雑な形状をした専用のジグを必要とし生
産性の低下やコストアップを招いていた。
【0006】
【0007】他方、特開昭61−271462には、電
磁ピックアップセンサを嵌合孔を用いずに固定する技術
が提案されている。なお、この特開昭61−27146
2は、上記したようにアクスルシャフトがサスペンショ
ンアームをフランジ部に溶接して備えるといった特異な
構造を採る場合のことを想定するものではないため、上
記した特開昭59−99355に特有の問題点(設備の
大型化,専用ジグの必要性)を解決するものではない。
【0008】この特開昭61−271462に示された
電磁ピックアップセンサの固定方法では、以下に説明す
るように、センサロータの外周又は外周縁の凹凸からの
センサヨークのギャップが設計値の許容する範囲外(例
えば、ギャップが大きすぎたり小さすぎたりする)とな
ることがある。
【0009】図12に示すように、電磁ピックアップセ
ンサ100は、センサ本体からセンサヨーク102を突
出して備え、当該センサ本体には、センサを固定するた
めの固定脚104を備える。このセンサヨーク102の
突出端下端角部SYは、センサ寸法によりその位置が定
まり、図示するセンサの場合には、固定脚104の底面
(取付面)から高さ方向にHだけ離れ、固定脚104の
中央からLだけ離れることになる。
【0010】この電磁ピックアップセンサ100を、図
13に示すように、フランジ部のセンサ着座面Fに固定
した場合、センサ着座面Fがアクスルシャフトの軸心A
に平行であれば、センサヨーク102の突出端下端角部
SY0 は、センサ着座面Fからの高さがH,センサ着座
面Fの中央からの距離がLの位置に位置する。しかし、
センサ着座面Fがアクスルシャフトの軸心Aに対して僅
かに傾斜して形成されていると、当該傾斜したセンサ着
座面Fに固定されたセンサヨーク102の突出端下端角
部SYは、図示するように、もとの突出端下端角部SY
0 位置からセンサ着座面側にx、アクスルシャフトの軸
心から離間する側にyだけ変位する。この変位量x,y
は、センサ着座面Fの傾斜角をα,センサヨークの突出
端下端角部SY0 とセンサ着座面Fの中央とを結ぶ線分
のアクスルシャフトの軸心Aに対する角度をθと表わし
た場合、以下のように表わされる。
【0011】sin θ=H/√(L2 +H2 )… cos θ=L/√(L2 +H2 )… x=L−(√(L2 +H2 ))・cos (θ+α)… y=(√(L2 +H2 ))・sin (θ+α)−H…
【0012】よって、三角関数の加法定理から x=L(1−cos α)+H・sin α… y=H(1−cos α)+L・sin α…
【0013】つまり、センサヨーク102とギャップを
隔てて位置するセンサロータ106が図示するように突
出端下端角部SYの下方或いは側方に位置する場合であ
っても、センサ着座面Fの傾斜角αによって当該ギャッ
プが変化し、設計値の許容範囲外となることがある。
【0014】このような事態に至ると、電磁ピックアッ
プセンサの出力はギャップの変化に敏感であることか
ら、不適切なギャップにより当該センサからの出力(回
転速度)が実際の被測定物の回転速度と相違し、検出精
度の低下を招くことがある。このため、電磁ピックアッ
プセンサの出力が適正か否か、即ちギャップが適正か否
かを電磁ピックアップセンサの固定の都度に抜き取り検
査し、場合によっては当該ギャップの調整が必要であっ
た。なお、センサの検出精度が低下すると、センサ出力
を用いた演算、例えば車輪速度に応じたシフトアップ・
ダウンの演算やエンジン回転速度に基づく点火時期,噴
射時期等の演算の結果の信頼性を損なうことになるた
め、このような場合には、電磁ピックアップセンサの出
力検査やギャップの調整は、より必要となる。
【0015】本発明は、上記したようにフランジ部にお
けるセンサ着座面の傾斜に起因するギャップの変化を抑
制し、センサ検出精度の信頼性の向上を図ることをそ
目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる問題点を解決する
ために請求項1に記載した電磁ピックアップセンサの採
用した手段は、センサ本体から突出して設けられ、被検
出物に対向するセンサヨークと、該センサヨークの軸心
に対して側方に突出するよう前記センサ本体に設けら
れ、該センサ本体を固定体の着座面に固定するための取
付面を有するセンサ固定用取付部材とを有し、該センサ
固定用取付部材の取付面は、該取付面と同じ側の前記セ
ンサヨーク側面と略同一平面内に位置するよう形成され
ており、前記センサ本体は、前記固定体に前記センサ固
定用取付部材を介して固定された状態では、前記着座面
側方に前記固定体に設けられた空隙個所に前記取付面よ
り下方側部分を入り込ませて配置したことをその要旨と
する。
【0017】
【0018】求項2記載の回転速度検出装置では、
ンサ本体から突出して設けられ、被検出物に対向するセ
ンサヨークと、センサ本体に設けられ、該センサ本体を
固定体の着座面に固定するための取付面を有するセンサ
固定用取付部材とを有する電磁ピックアップセンサであ
って、該センサ固定用取付部材の取付面は、前記センサ
ヨークの被検出物との対向面と略同一平面内に位置する
よう形成されている前記電磁ピックアップセンサを用い
て被検出物の回転速度を検出する回転速度検出装置にお
いて、フランジ部を有する固定シャフトと、該フランジ
部に、該固定シャフトの軸心と略平行に形成される着座
面と、前記被検出物の回転が伝達されて前記固定シャフ
トの軸心を回転中心に回転し、外周又は外周縁に凹凸を
有するセンサロータとを有し、前記センサヨークが前記
センサロータの外周又は外周縁の凹凸から所定間隔を隔
てて位置するように、前記電磁ピックアップセンサを、
前記センサ固定用取付部材の取付面を前記フランジ部の
着座面に密着させて前記フランジ部に固定して備えるこ
ととした。
【0019】
【作用】上記構成を有する請求項1記載の電磁ピックア
ップセンサでは、センサ本体にセンサヨークの軸心に対
して側方に突出するよう設けられたセンサ固定用取付部
材を介して固定体の着座面に固定されると、センサヨー
クは被検出物に対向して位置する。このようにセンサが
固定体に固定された場合、固定体の着座面に密着するセ
ンサ固定用取付部材の取付面は、この取付面と同じ側の
センサヨーク側面と略同一平面内に位置する。このた
め、固定体の着座面とセンサヨークの上記センサヨーク
側面との隔たりは、着座面に垂直な方向についてはほぼ
ゼロとなる。従って、固定体の着座面に若干の傾斜αが
みられても、上記した数式,における(H・sin
α)又は(H(1−cos α))の分がゼロに近くなる。
よって、固定体の着座面の傾斜によるセンサヨークの突
出端下端角部の変位量を小さくして、センサヨークのギ
ャップの変化を抑制する。
【0020】
【0021】
【0022】また、請求項2記載の回転速度検出装置が
用いる電磁ピックアップセンサでは、センサ本体に設け
られたセンサ固定用取付部材を介して固定体の着座面に
固定されると、センサヨークは被検出物に対向して位置
する。このようにセンサが固定体に固定された場合、固
定体の着座面に密着するセンサ固定用取付部材の取付面
はセンサヨークの被検出物との対向面と略同一平面内に
位置する。このため、固定体の着座面とセンサヨークの
上記対向面との隔たりは、着座面に垂直な方向について
はほぼゼロとなる。従って、固定体の着座面に若干の傾
斜αがみられても、上記した数式,における(H・
sin α)又は(H(1−cos α))の分がゼロに近くな
る。よって、固定体の着座面の傾斜によるセンサヨーク
の突出端下端角部の変位量を小さくして、センサヨーク
のギャップの変化を抑制する。そして、請求項2記載の
回転速度検出装置では、この電磁ピックアップセンサ
を、センサ固定用取付部材を介して固定体としてのフラ
ンジ部の着座面に固定する。そして、この請求項2記載
の回転速度検出装置では、固定体(フランジ部)の着座面
を固定シャフトの軸心と略平行とした。よって、上記の
電磁ピックアップセンサがセンサ固定用取付部材の取付
面とセンサヨークの上記対向面とを略同一平面内に位置
することでセンサヨークのギャップ変化を抑制すること
と相俟って、請求項2記載の回転速度検出装置では、セ
ンサ固定用取付部材の取付面と固定体(フランジ部)の
座面との密着を経て、センサヨークの上記対向面を固定
体の着座面と略同一平面内に位置させアクスルシャフト
の軸心とも略平行とする。従って、センサロータとのギ
ャップは、センサヨークの上記対向面に亘ってほぼ均一
となる。
【0023】
【実施例】次に、本発明に係る回転速度検出装置と電磁
ピックアップセンサの好適な実施例について、図面に基
づき説明する。図1は参考例の回転速度検出装置10の
要部断面図である。
【0024】図示するように、この参考例の回転速度検
出装置10は、図示しない車輪の車軸に軸心を一致させ
て固定されたアクスルシャフト12と、このアクスルシ
ャフト12のナックルスピンドル部14にベアリング1
6,18により回転自在に装着され車輪と共に回転する
ハブ20とを備える。アクスルシャフト12は、ナック
ルスピンドル部14のナックル基部22をフランジ部と
して備えており、このナックル基部22の一端面にはサ
スペンションアーム24が全周溶接されている。このナ
ックル基部22の側面(図でいう上端面)は、後述する
電磁ピックアップセンサ38の着座面23とされてい
る。そして、この着座面23は、アクスルシャフト12
のナックルスピンドル部14軸心と平行に形成されてい
る。なお、サスペンションアーム24は、他端の二股部
において図示しない車体に固定される。
【0025】ハブ20は図中右側が外端部フランジ26
とされており、この外端部フランジ26にハブボルト2
8によりブレーキディスク30が固定されている。ま
た、ハブ20の内端部32の外周はセンサロータ34と
されており、このセンサロータ34の外周には等間隔で
所定の数の凹凸が形成されている。よって、ハブ20が
回転すると、センサロータ34もナックルスピンドル部
14の軸心を回転中心にしてハブ20と同速度で一体的
に回転する。
【0026】また、回転速度検出装置10は、図2に示
す電磁ピックアップセンサ38を、図1に示すようにナ
ックル基部22の着座面23にボルト39により締め付
け固定して備える。この電磁ピックアップセンサ38
は、図2に示すように、センサをナックル基部22の着
座面23に固定するためのセンサ固定用ブラケット40
を有し、センサ固定用ブラケット40下面の取付面42
は、センサヨーク44の軸心と平行に形成されている。
具体的には、センサヨーク44軸心に対する取付面42
の平行度は、加工上無理のない平行度とされる。従っ
て、センサ固定用ブラケット40の取付面42をナック
ル基部22の着座面23に密着させて電磁ピックアップ
センサ38をナックル基部22にボルト39により締め
付け固定すると、センサヨーク44の側面である検知部
は、センサロータ34外周の凹凸と所定距離のギャップ
を隔てて対向する。このため、センサロータ34が回転
すると、その回転速度は電磁ピックアップセンサ38の
センサヨーク44およびセンサ内のコイル等によるピッ
クアップを経て検出される。
【0027】次に、上記した回転速度検出装置10の製
造工程および組み付け工程について説明する。まず、ア
クスルシャフト12とサスペンションアーム24とを個
別に用意する。つまり、アクスルシャフト12について
は、単一のシャフト材に旋盤加工とフライス加工、或い
はフライス加工に替わるミル加工を施して、又は板材に
シャフト材をその端面において摩擦溶接した材料に旋盤
加工,フライス加工若しくはミル加工を施して、ナック
ルスピンドル部14とナックル基部22とが一体となっ
たアクスルシャフト12を製造する。この間のフライス
加工又はミル加工において、ナックル基部22の着座面
23は、アクスルシャフト12のナックルスピンドル部
14軸心と平行とされる。具体的には、ナックルスピン
ドル部14軸心に対する着座面23の平行度は、加工上
無理のない平行度とされる。また、サスペンションアー
ム24については、鍛造を経て製造される。
【0028】そして、こうして個別に用意されたアクス
ルシャフト12のナックル基部22の一端面にサスペン
ションアーム24を全周溶接する。その後は、ブレーキ
ディスク30が固定されたハブ20のナックルスピンド
ル部14への組み付け、および電磁ピックアップセンサ
38の着座面23への締め付け固定が行なわれる。そし
て、これら工程を経ると、センサロータ34外周の凹凸
からギャップを隔ててセンサヨーク44の検知部を配置
して電磁ピックアップセンサ38を備える回転速度検出
装置10が完成する。
【0029】ここで、センサロータ34外周の凹凸とセ
ンサヨーク44の検知部の間のギャップにバラツキをも
たらす要因について説明する。この要因としては、本実
施例の場合、ナックルスピンドル部14軸心と着座面2
3との間の距離のバラツキ,センサヨーク44軸心とセ
ンサ固定用ブラケット40の取付面42との間の距離の
バラツキ,ナックルスピンドル部14軸心に対するハブ
20の振れ,ハブ20の中心軸に対するセンサロータ3
4の偏心や振れ,ベアリングに起因する振れ等が挙げら
れる。そして、従来の技術で説明したような電磁ピック
アップセンサを嵌合孔に嵌合するものにあっては、上記
した各要因に加え、嵌合孔におけるセンサ外径とのクリ
アランスのバラツキがある。
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】次に、実施例の回転速度検出装置10につ
いて説明する。なお、以下の説明に当たっては、上記し
た参考例の回転速度検出装置10と同一の部材について
は参考例で使用した符号を用いてその説明を省略し、相
違する構成について詳述することとする。
【0034】まず、この実施例の回転速度検出装置10
に用いる電磁ピックアップセンサ46について説明す
る。この電磁ピックアップセンサ46は、図3に示すよ
うに、センサを後述のナックル基部54の着座面56に
固定するためのセンサ固定用ブラケット48を有し、セ
ンサ固定用ブラケット48下面の取付面50は、センサ
ヨーク52の軸心と平行で、当該軸心からセンサヨーク
52の半径分だけ距離を隔てて形成されている。従っ
て、センサ固定用ブラケット48の取付面50は、セン
サロータ34に対向するセンサヨーク52の対向面(図
における下側の側面)と同一平面内に位置することにな
り、センサヨーク52の突出端下端角部SYと取付面5
0との高さ方向の隔たりはゼロとなる。
【0035】上記した電磁ピックアップセンサ46を用
る実施例の回転速度検出装置10は、図4に示すよう
、参考例の回転速度検出装置10と同様に、車軸に軸
心を一致させて固定されたアクスルシャフト12と、こ
のアクスルシャフト12を回転中心として車輪と共に回
転するハブ20とを備える。アクスルシャフト12にお
けるナックルスピンドル部14のナックル基部54は、
電磁ピックアップセンサ46を固定するためのフランジ
部とされている。そして、ハブ20を取り除いたアクス
ルシャフト12の右側面図である図5に示すように、こ
のナックル基部54には、図でいう上端側に、ナックル
スピンドル部14の軸心と平行に着座面56が形成され
ている。なお、図示するように、この着座面56は、電
磁ピックアップセンサ46との干渉を避ける切欠58の
両側に形成される。
【0036】そして、電磁ピックアップセンサ46は、
センサ固定用ブラケット48下面の取付面50をナック
ル基部54の着座面56に密着させて、ボルト39によ
りこの着座面56に締め付け固定される。電磁ピックア
ップセンサ46がこのように固定されると、センサヨー
ク52の側面である検知部は、センサロータ34外周の
凹凸とギャップを隔てて対向する。このため、センサロ
ータ34が回転すると、その回転速度は電磁ピックアッ
プセンサ46のセンサヨーク52およびセンサ内のコイ
ル等によるピックアップを経て検出される。
【0037】なお、センサヨーク52軸心に対する取付
面50の平行度や両者の距離、およびナックルスピンド
ル部14軸心に対する着座面56の平行度は、上記し
参考例と同様、加工上無理のないものとされる。
【0038】以上説明したように、実施例の回転速度検
出装置10では、電磁ピックアップセンサ46の周辺を
拡大した図6に示す如く、センサ固定用ブラケット48
の取付面50とナックル基部54の着座面56とが密着
し、取付面50とセンサヨーク52の対向面(図におけ
る下側の側面、即ち、取付面50と同じ側のセンサヨー
ク52側面)とが同一平面内に位置してセンサヨーク5
2の突出端下端角部SYと取付面50との高さ方向の隔
たりがゼロであることから、着座面56とセンサヨーク
52の対向面(突出端下端角部SY)との隔たり52c
は、着座面56に垂直な方向についてはゼロとなる。こ
のため、図7に模式的に示すように、固定体の着座面に
若干の傾斜αがみられた場合のセンサヨーク52の突出
端下端角部SYの、傾斜がない場合の突出端下端角部S
Y0位置からの変位量x,yは、以下のように表わされ
る。
【0039】x=L(1−cos α)… y=L・sin α…
【0040】つまり、既述した数式,における(H
・sin α)又は(H(1−cos α))の分がゼロとな
る。このため、実施例の回転速度検出装置10によれ
ば、ナックル基部54の着座面56の傾斜によるセンサ
ヨーク52の突出端下端角部SYの変位量を小さくし
て、センサヨーク52とセンサロータ34とのギャップ
の変化を抑制することができる。しかも、着座面56は
ナックルスピンドル部14軸心Aと平行なので、センサ
ヨーク52の対向面に亘ってのギャップを均一なものと
する。
【0041】この結果、実施例の回転速度検出装置10
によれば、着座面56の傾斜に起因するギャップ変化の
抑制を通して、センサ検出精度の信頼性を向上すること
ができる。また、着座面56に若干の傾斜が見られても
検出精度の低下を招かないので、着座面56をフライス
加工やミル加工といった通常の切削加工で形成すればよ
く、熟練が不可欠で多くの工数のかかるジグ中ぐり盤等
を用いた精密加工を要しない。このため、実施例の回転
速度検出装置10によれば、工数低減を通してコスト低
減を図ることができる。更には、着座面56に若干の傾
斜が見られても検出精度の低下を招かないので、電磁ピ
ックアップセンサの出力が適正か否かの抜き取り検査の
頻度を少なくでき、その分についても工数低減を通した
コスト低減を図ることができる。
【0042】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0043】例えば、実施例の回転速度検出装置10に
用いた電磁ピックアップセンサ46を参考例における電
磁ピックアップセンサ38に替えて用いることもでき
る。このように構成する場合には、参考例の回転速度検
出装置10におけるナックル基部22に形成済みの着座
面23に、電磁ピックアップセンサ46との干渉を避け
る切欠58を追加形成すればよい。そして、このように
構成すれば、アクスルシャフト12がサスペンションア
ーム24をその端面においてナックル基部22に溶接し
て備えるといった特異な構造を採る場合において、サス
ペンションアーム24の溶接前の着座面23,切欠58
の形成が可能で設備の小型化等を図ることができると共
に、着座面23の傾斜に起因するギャップ変化の抑制を
通して、センサ検出精度の信頼性を向上することができ
る。
【0044】また、上記の参考例或いは実施例の回転速
度検出装置10では、電磁ピックアップセンサ38,4
6をその検知部が突出部側面であるものとしたが、突出
部端面を検知部とする電磁ピックアップセンサ38,4
6を用いることができる。このような電磁ピックアップ
センサを用いる場合には、図8(A),(B)に示すよ
うに、センサロータ34を凹凸を外周縁に有するよう構
成すればよい。
【0045】また、電磁ピックアップセンサ46が突出
部端面をその検知部とするものである場合には、被検出
物の回転中心が図4や図8(B)に示したようにセンサ
ヨーク52の軸心と平行である場合に限らない。つま
り、図9に示すように、被検出物の回転中心がセンサヨ
ーク52の軸心と直交する軸であってもよく、このよう
に構成しても、被検出物の回転速度を、センサの固定体
の着座面の傾斜に起因するギャップ変化の抑制を通し
て、精度よく検出することができる。このように突出部
端面が検知部であるものであっても、図9(B)に示す
ように、取付面50とセンサヨーク52の図における下
側の側面、即ち、取付面50と同じ側のセンサヨーク5
2側面とは、同一平面内に位置することになる。なお、
図示するように、センサロータ34は、その外周に凹凸
を備え、センサヨーク52の軸心と直交する軸を回転中
心にして回転する。
【0046】更に、参考例の回転速度検出装置10にお
ける電磁ピックアップセンサ38の着座面23は、図1
に示すようにナックル基部22の端面である必要はな
く、図10に示すようにナックル基部22における段差
部に形成しても支障はない。また、実施例の回転速度検
出装置10における電磁ピックアップセンサ46は、図
3に示すようにセンサヨーク52の左右でセンサ固定用
ブラケット48により固定する場合に限るわけではな
い。つまり、図11に示すように、センサヨーク52の
一方の側(図においては向かって右側)でのみ固定する
ようなセンサ固定用ブラケット48を有する電磁ピック
アップセンサ46とすることもできる。この場合には、
センサヨーク52の他方の側(図においては向かって左
側)に他の駆動機構60を近接して配置できるので、回
転速度検出装置10の省スペース化を図ることができ
る。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1記載の電磁
ピックアップセンサでは、センサが固定される固定体の
着座面とセンサヨークのセンサヨーク側面との隔たり
を、着座面に垂直な方向についてはほぼゼロとする。こ
のため、固定体の着座面に若干の傾斜がみられても当該
傾斜に起因するセンサヨークの突出端下端角部の変位量
は小さくなり、センサヨークのギャップ変化は抑制され
る。よって、請求項1記載の電磁ピックアップセンサに
よれば、センサ検出精度の信頼性を向上することができ
る。
【0048】
【0049】請求項2記載の回転速度検出装置では、固
体としてのフランジ部の着座面を固定シャフトの軸心
と略平行とし、この着座面に既述した構成の電磁ピック
アップセンサを固定した。このため、請求項2記載の回
転速度検出装置によれば、センサロータとのセンサヨー
クのギャップを、センサヨークの突出部側面又は突出部
端面に亘って均一とすることができ、センサ検出精度の
信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例の回転速度検出装置10の要部断面図。
【図2】参考例の回転速度検出装置10に用いる電磁ピ
ックアップセンサ38の斜視図。
【図3】施例の回転速度検出装置10に用いる電磁ピ
ックアップセンサ46の斜視図。
【図4】施例の回転速度検出装置10の要部断面図。
【図5】ハブ20を取り除いた実施例の回転速度検出装
置10におけるアクスルシャフト12の右側面図。
【図6】施例の回転速度検出装置10の電磁ピックア
ップセンサ46の周辺拡大図。
【図7】施例の回転速度検出装置10の効果を説明す
るために用いた模式図。
【図8】電磁ピックアップセンサ38,46の変形例を
説明するための説明図。
【図9】電磁ピックアップセンサ46の他の変形例を説
明するための説明図。
【図10】参考例の回転速度検出装置10における電磁
ピックアップセンサ38の着座面23の形成位置の変形
例を示す要部斜視図。
【図11】施例の回転速度検出装置10における電磁
ピックアップセンサ46の更に別の変形例を示す要部斜
視図。
【図12】従来の電磁ピックアップセンサ100の正面
図および側面図。
【図13】従来の回転速度検出装置の問題点を説明する
ために用いた模式図。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 センサ本体から突出して設けられ、被検
    出物に対向するセンサヨークと、該センサヨークの軸心に対して側方に突出するよう前記
    ンサ本体に設けられ、該センサ本体を固定体の着座面
    に固定するための取付面を有するセンサ固定用取付部材
    とを有し、 該センサ固定用取付部材の取付面は、該取付面と同じ側
    の前記センサヨーク側面と略同一平面内に位置するよう
    形成されており、 前記センサ本体は、前記固定体に前記センサ固定用取付
    部材を介して固定された状態では、前記着座面側方に前
    記固定体に設けられた空隙個所に前記取付面より下方側
    部分を入り込ませて配置した ことを特徴とする電磁ピッ
    クアップセンサ。
  2. 【請求項2】 センサ本体から突出して設けられ、被検
    出物に対向するセンサヨークと、センサ本体に設けら
    れ、該センサ本体を固定体の着座面に固定するための取
    付面を有するセンサ固定用取付部材とを有する電磁ピッ
    クアップセンサであって、該センサ固定用取付部材の取
    付面は、前記センサヨークの被検出物との対向面と略同
    一平面内に位置するよう形成されている前記電磁ピック
    アップセンサを用いて被検出物の回転速度を検出する回
    転速度検出装置において、 フランジ部を有する固定シャフトと、 該フランジ部に、該固定シャフトの軸心と略平行に形成
    される着座面と、 前記被検出物の回転が伝達されて前記固定シャフトの軸
    心を回転中心に回転し、外周又は外周縁に凹凸を有する
    センサロータとを有し、 前記センサヨークが前記センサロータの外周又は外周縁
    の凹凸から所定間隔を隔てて位置するように、前記電
    ピックアップセンサを、前記センサ固定用取付部材の取
    付面を前記フランジ部の着座面に密着させて前記フラン
    ジ部に固定して備えたことを特徴とする回転速度検出装
    置。
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