JP3060648U - 電子レンジ調理用容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【考案が解決しようとする課題】従前の電子レンジ用容
器は加熱調理の効率を向上させる為に包装用容器に蓋や
フイルムを被着して使用している。加熱過程中に包装し
た内容物から発生する蒸気を容器外部に放出するために
蓋が吹き上げられたり、容器の破裂や内容物の飛散や蓋
の裏面に内容物が付着する難点や蓋の縁部の一部を開封
を促す文言表示や開封の手間を必要とする課題がある。 【課題を解決するための手段】合成樹脂加工製厚紙で成
型される容器体１０と蓋体２０とからなる電子レンジ調
理用容器Ａにおいて、蓋体２０はその最内層を熱可塑性
合成樹脂フイルム２５で、内層を中層の板紙２２から剥
離とリシール可能な粘着剤２４で、その表面を熱可塑性
合成樹脂フイルム２３で構成すると共にその周縁部２１
に切込２６、２７を粘着剤２４と板紙２２の界面に達す
るまで刻設して切離片２９を形成し、この切離片２９を
容器体１０の張出周縁部１１に接着させて、蓋体２０に
蒸気排出部２８を形成する手段で課題を解決する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は電子レンジ調理用容器に関する考案である。

【０００２】

【従来の技術】

従来の熱可塑性製包装用容器としては種々の容器が製造販売されている。その 包装用容器の成型製造に使用される熱可塑性樹脂シートとしてポリエチレン・ポ リエチレンテレフタレート・ポリプロピレン等が使用され、容器及び蓋が成型製 造されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

調理済食品や冷凍食品の普及につれて、調理・解凍等に電子レンジやオープン の使用する頻度が多くなっている。前記食品を包装用容器に収納して電子レンジ 等で加熱調理加工に使用した後の包装用容器を食器として使用しているのも現状 である。 而して、従前の電子レンジ用容器は加熱調理の効率を向上させる為に包装用容 器に蓋やフイルムを被着して使用している。加熱過程中に包装した内容物から発 生する蒸気を容器外部に放出するために蓋が吹き上げられたり、容器の破裂や内 容物の飛散や蓋の裏面に内容物が付着する難点があった。 最近蓋の一部を改良して予め被着した蓋の縁部の一部を開封することを促す文 言を表示する手段が採用され、需要者は容器の一部を開封する手間を必要とする 課題があった。 そこで、本考案に係る電子レンジ調理用容器は前記課題を解決して、電子レン ジに使用でき、調理用容器として加熱調理効率を低下させることなく蓋（シート 蓋を含む）を被着し、発生する蒸気を容易に外部に放出できて、被着可能な蓋を 有する電子レンジ調理用容器を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 合成樹脂加工製厚紙で成型される容器体１０と蓋体２０とからなる電子レンジ 調理用容器Ａにおいて、蓋体２０はその最内層を熱可塑性合成樹脂フイルム２５ で、内層を中層の板紙２２から剥離とリシール可能な粘着剤２４で、その表面を 熱可塑性合成樹脂フイルム２３で構成すると共にその周縁部２１に切込２６、２ ７を粘着剤２４と板紙２２の界面に達するまで刻設して切離片２９を形成し、こ の切離片２９を容器体１０の張出周縁部１１に接着させて、蓋体２０に蒸気排出 部２８を形成する手段で課題を解決する。

【０００５】

【実 施 例】

本考案の実施例を図面に従って説明すると 図１は本考案に係る電子レンジ調理用容器に主要部の容器体と蓋体の部分拡大 断面図で、 図２は本考案に係る電子レンジ調理用容器の容器体の張出周縁部から蓋体の開 封状態を示す部分拡大断面図で、 図３は本考案に係る電子レンジ調理用容器を構成する容器体と蓋体の一部を拡 大した部分拡大断面図で、 図４は本考案に係る電子レンジ調理用容器の斜視図 図１に示されるＡは電子レンジ調理用容器で、この調理用容器Ａは容器体１０ と蓋体２０から構成される。この容器体１０は、その主要部は板紙２２で構成さ れその内外面は耐油及び耐水並びに耐熱性のあるポリエチレンフイルム１３、１ ４がラミネートされている。このポリエチレンフイルム１３、１４は他の同効質 の素材ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）やポリプロピレン（ＰＰ）でも本 考案の目的を達成できる。２０はシート製蓋体で、この蓋体２０のその主要部は 板紙２２で構成され、その外面には耐油及び耐水並びに耐熱性のポリエチレンフ イルム２３がラミネートされている。容器体１０は一枚のポリエチレン加工製厚 紙を押圧加工することで底板１６と側壁１５が形成されると共に張出周縁部１１ が同時に形成取得される。

【０００６】 一方、蓋体２０はその最内層にはポリエチレンフイルムが接着され、基材は中 層の板紙２２で、内層は粘着剤２４で板紙２２から剥離して、再度リシール可能 な粘着剤で、天然ゴム、石油系樹脂、ロジン、酸化防止剤、架橋剤、溶剤を主要 材料とする。この粘着剤２４を被うように板紙２２の厚紙にポリエチレンフイル ム２５が接着されて構成される四層フイルムである。このポリエチレンフイルム ２５は前記ポリエチレンフイルム１３、１４と同じに同効質の合成樹脂フイルム の接着でも本考案の目的を達成できる。この蓋体２０の周縁部２１の裏面には板 紙２２と粘着剤２４との界面に達するまで切込２６、２７が刻設され、この切込 ２６、２７によって先端部を周縁部２１の外縁に向けた三角形状の切離片２９が 形成される。

【０００７】 容器体１０内に収納され、蓋体２０で封被された食品を電子レンジで加熱調理 中に発生する膨脹した高熱蒸気が切込２６を伝わって板紙２２とリシール可能な 粘着剤２４との間に進入し、更に切込２７を伝わって粘着剤２４とポリエチレン フイルム２５とを剥がして形成される。三角形状の切離片２９を図２に図示の如 く容器体１０の張出周縁部１１のポリエチレンフイルム１３に熱接着させる。一 方蓋体２０は切離片２９の部分が切込２６、２７で凹陥して先端部を周縁部２１ の外縁に向けた三角形状の蒸気排出部２８が形成され、この蒸気排出部２８の先 端部から高熱蒸気を容器体１０外に向かって流出させて容器体１０内の蒸気の圧 力を低下させて従前の容器の課題を解決する。 前記切込２６、２７によって形成される切離片２９は相対向する位置の蓋体２ ０の裏面に前記同様に切込２６、２７を設けて、切離片２９を形成し、前記同様 に蒸気排出部２８を形成することで更に蒸気による圧力を低下させることも有効 な手段である。容器体１０の形状としては方形、円形、三角形のいずれの形状で も良く、これらの側壁１５から張出周縁部１１が設けられ、蓋体２０をこの張出 周縁部１１に被着できるものであれば良い。

【０００８】 上記の構成の内容物の食品を入れた本考案に係る電子レンジ調理用容器による と蓋体２０を容器体１０に被着したまま電子レンジに入れて使用しても加熱調理 の進行に伴う加圧高熱蒸気は切込２６、２７に加圧高熱蒸気を流出しつつ、その 加圧力により張出周縁部１１に被着した蓋体２０を剥がし、切離片２９を張出周 縁部１１に接着しつつ蓋体２０が蒸気圧を受けるのを和らげて、吹き上げられた り内容物の食品は蓋体２０に多く付着するのを防いで使用できる。

【０００９】

【効 果】

上記構成の本考案に係る電子レンジ調理用容器によると、容器体及び蓋体が前 記の材質から構成されるので、電子レンジで直接使用しても十分耐油、耐熱性が 保たれて加熱調理が進み、加圧高熱蒸気が大量に発生しても、これを蓋体の切込 により構成される蒸気排出部から確実に容器外に放出できる。 このように蓋体を容器体に被着したまま電子レンジによる高加熱調理が可能と なり加圧高熱蒸気による蓋体が吹上離脱や蓋体裏面に内容物の多くの付着を防止 できるという効果を奏しうる。

【図面の簡単な説明】

【図１】は本考案に係る電子レンジ調理用容器の主要部
の容器体と蓋体の部分拡大断面図

【図２】は本考案に係る電子レンジ調理用容器の容器体
の張出周縁部からの蓋体の開封状態を示す部分拡大断面
図

【図３】は本考案に係る電子レンジ調理用容器を構成す
る容器体と蓋体の一部拡大した部分拡大断面図

【図４】は本考案に係る電子レンジ調理用容器の斜視図

【符号の説明】

Ａ……電子レンジ調理用容器 １０……容器体 １１……張出周縁部 １２……板
紙 １３……ポリエチレンフイルム １４……ポ
リエチレンフイルム １５……側壁 １６……底板 ２０……蓋体 ２１……周縁部 ２２……板
紙 ２３……ポリエチレンフイルム ２４……粘
着剤 ２５……ポリエチレンフイルム ２６……切込 ２７……切込 ２８……蒸
気排出部 ２９……切離片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂加工製厚紙で成型される容器体
   １０と蓋体２０とからなる電子レンジ調理用容器Ａにお
   いて、蓋体２０はその最内層を熱可塑性合成樹脂フイル
   ム２５で、内層を中層の板紙２２から剥離とリシール可
   能な粘着剤２４で、その表面を熱可塑性合成樹脂フイル
   ム２３で構成すると共にその周縁部２１に切込２６、２
   ７を粘着剤２４と板紙２２の界面に達するまで刻設して
   切離片２９を形成し、この切離片２９を容器体１０の張
   出周縁部１１に接着させて、蓋体２０に蒸気排出部２８
   を形成し得るようにしたことを特徴とする電子レンジ調
   理用容器