JP3059915U - 高粘調液充填容器 - Google Patents

高粘調液充填容器

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JP3059915U
JP3059915U JP1998010009U JP1000998U JP3059915U JP 3059915 U JP3059915 U JP 3059915U JP 1998010009 U JP1998010009 U JP 1998010009U JP 1000998 U JP1000998 U JP 1000998U JP 3059915 U JP3059915 U JP 3059915U
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栄治 服部
雅明 村瀬
清 中山
修 矢崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 充填容器内における空気の残留を効果的に防
止できるとともに、補強リングと蓋部材との嵌合部分に
おける気密性を向上でき、しかも使用後の廃棄物の減容
化が可能な高粘調液充填容器を提供する。 【解決手段】 胴体部10を柔軟なフィルム材で構成
し、胴体部10の下端部を剛性を有する底板部材12で
閉鎖するとともに、胴体部10の上端部に剛性を有する
補強リング11を設けて開口部を形成した有底筒状の容
器本体2と、容器本体2に充填された高粘調液4と、容
器本体4の補強リング11に、融着、封止剤、ガスケッ
ト、封止テープの少なくとも1つを介して気密状に固定
した蓋部材3とを備え、高粘調液4は、容器本体2内に
注入した後、容器本体2の胴体部10を押さえて、高粘
調液4の液面を隆起させてから、補強リング11に蓋部
材3を気密状に固定して、空気が残留しないように容器
本体4内に充填されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、建築用のシーリング材や接着剤などの高粘調液を容器本体に注入し 打栓した高粘調液充填容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築用のシーリング材を充填したシーリング材充填容器として、図12に示す 充填容器100のように、先端部にシーリング材101の吐出用の吐出口102 を形成し、基端部を開放した硬質な筒状の容器本体103と、容器本体103の 基端開口部に内嵌装着したプランジャー104とを備えたものが広く採用されて いる。この充填容器100では、吐出口102を封止する封止蓋105を開放し 、次にバージンフィルム106を切開してから、吐出口102に図示外のノズル を装着し、これを専用の吐出ガンに装着して、吐出ガンのレバー操作により、プ ランジャー104を容器本体103の内部先端側へ順次移動させることで、シー リング材101を押出、吐出できるように構成されている。
【0003】 ところで、この種の容器本体103に対するシーリング材101の充填方法と しては、通常基端部を上側にして容器本体103を縦向き姿勢に保持し、この状 態で基端開口部から気泡が混入しないように一定量のシーリング材101を充填 し、その後プランジャー104を容器本体103に挿入しながら、プランジャー 104とシーリング材101間の空気をプランジャー104と容器本体103と の摺動部分から強制的に外部に排出して、シーリング材101に空気が残留しな いように挿入する手法が採用されている。
【0004】 このような構成の充填容器100においては、プランジャー104とシーリン グ材101間の空気を略完全に外部に排出することができ、しかもプランジャー 104と容器本体103間の気密性も十分に確保できるので、現在広く使用され ているが、容器本体103が硬質であるため、使用後に充填容器100を小さく 潰すことができず、減容化に限界があり、廃棄物が嵩張るという問題があった。
【0005】 そこで、特開平7−171461号公報に記載のように、容器本体の中間胴部 を軟質なフィルム材で構成し、容器本体の先端部及び基端部に比較的硬質な上部 成形部と下部成形部とを一体成形した充填容器も提案されている。この充填容器 では、これを吐出ガンの外筒に装填して下部成形部を上部成形部側へ移動させる ことで、中間胴部を潰しながら、上部成形部に形成した吐出口からシーリング材 を押出、吐出するので、使用後の充填容器は小さく潰れた状態となり、廃棄物を 減容化できる。 また、この公報には、シーリング材の充填方法として、リング状に形成した下 部成形部の開口部から容器本体内にシーリング材を注入し、注入後に該開口部を 気密状に閉鎖する充填方法が記載されている。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
前記公報に記載の充填容器では、容器本体を潰しながらシーリング材を吐出す るので、使用後の容器の減容化は可能であるが、次のような課題がある。 即ち、下部成形部と蓋部材間の気密性を向上させるため、例えば環状の凹凸嵌 合部などを介して、蓋部材と下部成形部とを気密状に固定することも可能である が、このように構成すると、下部成形部に対する蓋部材の取付け位置が固定的に 設定されるので、容器本体に対するシーリング材の注入量を精度良く設定しない と、注入量が少ない場合には、充填容器内に空気が残留して充填容器内でシーリ ング材が硬化し、注入量が多い場合には、蓋部材の打栓時にシーリング材が外部 に溢れ出るという問題が発生する。また、精度良く充填した場合でも、蓋部材が 容器本体に気密状に嵌合した時点で、容器本体と蓋部材間の空気が完全に排出さ れている必要があり、このように空気が残留しないように蓋部材を嵌合装着する ことが困難であった。
【0007】 本考案者は、容器本体に対するシーリング材の注入量を多めに設定した場合に は、余分なシーリング材は外部に溢れ出るものの、容器本体と蓋部材間の空気が 略完全に排出されることに着目し、容器本体にシーリング材を注入した状態で、 その長さ方向の途中部を押圧して、容器本体に対するシーリング材の液面の位置 を上昇させ、シーリング材の見かけ上の注入量を多めに設定することで、蓋部材 を挿入装着するときに、容器本体と蓋部材間の空気が略完全に排出されることを 見出した。 また、使用後の容器の減容化を図るため、蓋部材と下部成形部とを長さ方向に コンパクトに構成する必要があるが、このように構成すると、両者の接合面積が 小さくなり、前述のように環状の凹凸嵌合部を介して蓋部材を下部成形部に嵌合 固定した場合でも、成形精度のバラツキ等により、嵌合部分から充填容器内に外 気が侵入して、湿気によりシーリング材が硬化するという問題が発生することが あった。
【0008】 本考案の目的は、充填容器内における空気の残留を効果的に防止できるととも に、補強リングと蓋部材との嵌合部分における気密性を向上でき、しかも使用後 の廃棄物の減容化が可能な高粘調液充填容器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその作用】
請求項1に係る高粘調液充填容器は、胴体部を柔軟なフィルム材で構成し、胴 体部の下端部を剛性を有する底板部材で閉鎖するとともに、胴体部の上端部に剛 性を有する補強リングを設けて開口部を形成した有底筒状の容器本体と、前記容 器本体に充填した高粘調液と、前記容器本体の補強リングに、融着、封止剤、ガ スケット、封止テープの少なくとも1つを介して気密状に固定した蓋部材とを備 え、前記高粘調液は、容器本体内に注入した後、容器本体の胴体部を押さえて、 高粘調液の液面を隆起させてから、補強リングに蓋部材を気密状に固定して、空 気が残留しないように容器本体内に充填されているものである。
【0010】 この充填容器においては、容器本体の胴体部が柔軟なフィルム材で構成されて いるので、胴体部を潰しながら容器本体から高粘調液を吐出することが可能とな り、使い終わった充填容器は小さく潰れた状態となり、廃棄物の大幅な減容化が 可能となる。 また、胴体部を補強リングや底板部材とは別部材からなるフィルム材で構成す ることで、フィルム材として、例えばアルミニウム箔をラミネートしたものを用 いることが可能となり、胴体部の素材に対する制約が少なくなって、安価で且つ 高粘調液の品質低下を防止し得る素材で容器本体の胴体部を構成できる。
【0011】 更に、容器本体に一体的に設けた補強リングに蓋部材が挿入固定され、蓋部材 と補強リングとの位置関係が変動しないので、両者を確実に気密状にシールする ことが可能となる。具体的には、補強リングに蓋部材を挿入固定した後、蓋部材 と補強リングとをヒートシールや超音波シールや高周波誘導シールなどにより融 着(溶着)いしたり、蓋部材と補強リングとの嵌合部分に封止剤やガスケットを 介在させたり、補強リングに蓋部材を挿入固定した後、容器本体と蓋部材とに亙 って封止テープを貼着したり、或いはこれらの手法を組み合わせることで、蓋部 材と補強リング間が確実に気密状にシールされ、外気が充填容器内に侵入するこ とによる、高粘調液の品質劣化や硬化が効果的に防止される。
【0012】 しかも、高粘調液を容器本体に対して次のように充填するので、蓋部材と高粘 調液間に空気が残留することが防止される。 先ず、容器本体内に注入した高粘調液は、粘度が高いことからその液面は中央 部が盛り上がった山形状になり、この状態で容器本体の胴体部を押圧して、高粘 調液の液面を隆起させると、高粘調液の液面は、注入時の山形状を略維持した状 態で隆起する。つまり、胴体部を押圧することで、容器本体に注入された高粘調 液の見かけ上の注入が多めに設定された状態となる。 そして、このように高粘調液の液面を隆起させた状態で、容器本体の補強リン グに蓋部材を挿入すると、蓋部材は、先ず高粘調液の液面の頂部に密着し、次に 液面の頂部を潰しながら、液面と蓋部材との密着部分を外周側へ広げるとともに 、容器本体の胴体部を元の形状に復帰させながら補強リングに挿入され、液面と 蓋部材間に隙間がなくなって、容器本体内の空気が略完全に排出されてから、補 強リングに気密状に挿入固定されることになる。
【0013】 請求項2記載のように、前記蓋部材に補強リングの上端部に嵌合する環状溝を 有する鍔部を設けたり、請求項3記載のように、前記環状溝内において蓋部材と 補強リングとの嵌合部分に封止剤を介在させると、蓋部材と補強リング間の気密 性を一層向上させることが可能となり、蓋部材と補強リング間の隙間から外気が 侵入することによる、高粘調液の品質劣化や硬化を一層効果的に防止できる。
【0014】 請求項4記載の充填容器は、請求項2又は3記載の充填容器において、前記蓋 部材と補強リングとの嵌合部分に環状空間を形成し、この環状空間内に封止剤を 充填したものである。相互に嵌合する蓋部材と補強リング間を封止剤によりシー ルする場合には、部分的にシール切れが発生することも考えられるので、請求項 4記載のように構成することで、環状空間内に充填した封止材により、シール切 れの発生を効果的に防止して、蓋部材と補強リング間を確実にシールすることが 可能となる。
【0015】 請求項5記載の充填容器は、請求項1〜4のいずれか1項記載の充填容器にお いて、前記高粘調液を封止剤として活用したものである。封止剤としては、接着 剤や粘着剤などの使用が可能であるが、高粘調液として接着剤や粘着剤を充填す る場合には、これをそのまま封止剤として活用することで、封止剤を別途用意す る必要がない。
【0016】 請求項6記載の充填容器は、請求項2〜5のいずれか1項記載の充填容器にお いて、前記鍔部と補強リングとに環状溝内において相互に嵌合する環状の凹凸嵌 合部を形成したものである。このように構成すると、蓋部材と補強リング間の気 密性をより一層向上できる。
【0017】 請求項7記載の充填容器は、請求項1〜6のいずれか1項記載の充填容器にお いて、前記蓋部材に補強リングの外周面に沿って延びる薄肉筒状の融着部を形成 し、この融着部を補強リングに気密状に融着したものである。このように、薄肉 な融着部を形成すると、蓋部材を補強リングに対して容易に且つ確実に融着して シールすることが可能となる。
【0018】 請求項8記載の充填容器は、請求項1〜7のいずれか1項記載の充填容器にお いて、前記蓋部材に補強リングに挿入される摺動筒部を設けたものである。この ように構成すると、補強リングと摺動筒部間の隙間から、容器本体内の空気を排 出しながら、補強リングに摺動筒部を挿入することが可能となり、容器本体内に 空気が残留しないように、蓋部材を補強リングに気密状に固定できる。
【0019】 請求項9記載の充填容器は、請求項8記載の充填容器において、前記摺動筒部 の外面に、下端が容器本体内に開口し、上端が摺動筒部に上端付近まで延びるガ ス抜き用の溝部を形成したものである。この場合には、補強リングに蓋部材を挿 入させるときに、蓋部材と高粘調液間の空気が溝部から効率的に排出されるので 、蓋部材と高粘調液間における空気の残留を一層効果的に防止できる。 請求項10記載の充填容器は、請求項1〜9のいずれか1項記載の充填容器に おいて、前記蓋部材に高粘調液の吐出口を形成し、蓋部材の下面に吐出口を閉鎖 する封止フィルムを貼着したものである。この場合には、蓋部材を補強リングに 嵌合させるときに、吐出口の口縁部に空気が残留、透過することを防止できる。
【0020】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施例について図面を参照しながら説明する。 図1〜図3に示すように、高粘調液充填容器1は、筒状の容器本体2と、容器 本体2に気密状に固定した蓋部材3と、容器本体2内に充填した建築用のシーリ ング材や接着剤や粘着剤などからなる高粘調液4とを備えている。
【0021】 容器本体2について説明すると、柔軟なフィルム材からなる胴体部10が設け られ、胴体部10の上端部には剛性を有する補強リング11が一体的に設けられ 、胴体部10の下端部には円板状の底板部材12が一体的に設けられ、容器本体 2の上端部には補強リング11により開口部13が形成され、容器本体2の下端 部は底板部材12により閉鎖されている。
【0022】 胴体部10を構成するフィルム材としては、小さく潰せて減容化できる柔軟な ものであれば任意の素材からなるものを使用でき、樹脂フィルムのみからなる単 層構造又は複層構造のフィルム材でもよいし、アルミニウム箔などの金属箔を樹 脂フィルム間にラミネートした複層構造のフィルム材を用いてもよい。本実施例 では、アルミニウム箔を2枚の樹脂フィルム間に積層した3層構造のフィルム材 を用い、このフィルム材を筒状に丸めた状態で、側縁を重ね合わせてヒートシー ルすることで筒状に製作されている。樹脂フィルムの素材としては、ポリエチレ ン、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレンなどを使用できる。また、内外の 樹脂フィルムは、同種の素材で構成してもよいが、内面側と外面側とでは使用条 件が異なるので、使用条件に応じた素材からなる樹脂フィルムを用いることが好 ましい。例えば、高粘調液4として、建築用のシーリング材を容器本体2に充填 する場合には、内面側の樹脂フィルムとしては、シーリング材との接触により変 質等しないポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルムを用い、外面側の樹脂 フィルムとしては、強度面やガスバリヤ性を重視してポリエステルやナイロンな どのフィルムを用いることが望ましい。
【0023】 底板部材12の外周部には上方へ延びる環状の立起部12aが形成され、胴体 部10の下端部は立起部12aの内周面に気密状に接合され、胴体部10の下端 は底板部材12で閉鎖されている。 胴体部10の上端部は補強リング11の上端部よりもやや下側の位置まで補強 リング11の内周面に重ね合わされて、気密状に接合されている。補強リング1 1の上端部には上方へ突出する嵌合突部14が環状に形成され、嵌合突部14の 外周面には嵌合溝15が形成されている。 胴体部10に対する補強リング11と底板部材12との接合は、ヒートシール などにより接合してもよいし、胴体部10を射出成形機に装填して補強リング1 1や底板部材12を胴体部10に対して一体的に成形してもよい。
【0024】 蓋部材3は、図1〜図4に示すように、補強リング11に挿入する摺動筒部2 0と、摺動筒部20の下端部から内側へ延びて容器本体2の開口部13を閉鎖す る蓋本体21と、摺動筒部20の上端部から外側へ延びる鍔部22とを備え、合 成樹脂材料を用いて一体成形されている。鍔部22には下方へ向けて開口し、補 強リング11の嵌合突部14に外嵌合する環状溝23が形成されるとともに、環 状溝23内に突出して、補強リング11の嵌合溝15に凹凸嵌合する環状の突出 部24が形成されている。 蓋部材3と補強リング11とは、蓋部材3の摺動筒部20が補強リング11に 挿入されるとともに、補強リング11の嵌合突部14が蓋部材3の環状溝23に 嵌合されて、蓋部材3の突出部24が補強リング11の嵌合溝15に凹凸嵌合さ れ、更に鍔部22の外周部が補強リング11にヒートシールされて略気密状に固 定されている。但し、摺動筒部20の外面に予め潤滑油等を塗布するなどして、 補強リング11への摺動筒部20の挿入が円滑になされるようにしてもよい。
【0025】 尚、補強リング11と蓋部材3との融着が容易になされるようにするため、図 5に示すように、鍔部22に補強リング11に外周に沿って下方へ延びる薄肉な 筒状の融着部22aを形成し、この融着部22aを補強リング11に融着しても よい。融着方法としては、ヒートシールや超音波シールや高周波誘導シールなど が好適に利用できる。 また、融着に代えて、補強リング11の嵌合突部14及び/又は蓋部材3の環 状溝23内に接着剤や粘着剤等の封止剤を塗布して、補強リング11と蓋部材3 とを気密状に接合してもよいし、高粘調液4が接着剤や粘着剤などの場合には、 高粘調液4の充填時に、補強リング11の嵌合突部14と蓋部材3の環状溝23 間に高粘調液4が介在するように高粘調液4を充填し、高粘調液4を封止剤とし て機能させてもよい。また、補強リング11と蓋部材3間を、接着剤や粘着剤や 高粘調液4などの封止剤を介してシールする場合には、図6(a)に示すように 、蓋部材3の突出部24を補強リング11の嵌合溝15に凹凸嵌合させた状態で 、補強リング11の上端部と環状溝23の奥端面間に環状空間5を形成し、この 環状空間5内に封止剤が充填されるように構成することが、シール性能を十分に 確保しつつ、封止剤が補強リング11と蓋部材3間の隙間から外部へ漏れ出るこ とを防止できるので好ましい。また、図6(b)に示すように、補強リング11 の上端部に環状のテーパ部11aを形成し、環状溝23内に環状空間6を形成す ることも可能で、この場合には、補強リング11に対する蓋部材3の位置決めが 容易になるので好ましい。封止剤としては、ポリウレタン系、シリコーン系、変 成シリコーン系、変成ポリサルファイド系、アクリル系、ブチルゴム系、SBR 系、フッ素系、アクリルシリコーン系などの1成分形硬化性組成物が好適に利用 できる。更に、パッキンやシールリングなどのガスケットを補強リング11と蓋 部材3との嵌合部分に装着してシール性を向上させてもよい。ガスケットとして は、ゴム製のガスケットを用いてもよいが、不定形ガスケットを用いてもよい。 この場合には、不定形ガスケットとしての熱可塑性ホットメルト組成物を熱溶融 させた状態で環状溝23内に塗布して、補強リング11に蓋部材3を嵌合させ、 不定形ガスケットの冷却固化させたり発泡させてシール性を発揮させることにな る。 更に、図7に示すように、蓋部材3と補強リング11とに亙って封止テープ7 を貼着して、両者の嵌合部分を気密状にシールすることも可能である。更にまた 、ヒートシールや封止剤や封止テープ7を組み合わせて、蓋部材3と補強リング 11の嵌合部分を気密状に封止することも可能である。
【0026】 蓋部材3の摺動筒部20の下端外周面には下方へ向けて縮径するテーパ部25 が形成され、摺動筒部20の途中部には下端が容器本体2内に開口し、上端部が 鍔部22付近まで延びるガス抜き用の溝部26が円周方向に一定間隔おきに形成 されている。 蓋本体21の中央部には吐出口27が形成され、吐出口27には上方へ延びる 筒部28が一体的に形成されている。蓋本体21の底面には吐出口27を閉鎖す るバージンフィルム29が貼着され、使用時にはバージンフィルム29を切開し て、筒部28に図示外のノズルを取付け、ノズルから高粘調液4を吐出させるこ とになる。
【0027】 次に、容器本体2に対する高粘調液4の充填方法について説明する。 先ず、図8(a)、(b)に示すように、高粘調液4に気泡が入らないように 、容器本体2に高粘調液4を必要量だけ注入する。このとき、高粘調液4の液面 は、高粘調液4の粘度が高いことから、中央部が盛り上がった山形状になる。 次に、図8(c)、図9に示すように、容器本体2の胴体部10の途中部を押 さえて、高粘調液4の液面を隆起させ、注入した高粘調液4の見かけ上の注入量 を多めに調整する。このとき、高粘調液4の液面は、注入時の山形状を略維持し た状態で隆起する。
【0028】 次に、図8(d)に示すように、容器本体2の補強リング11に蓋部材3を嵌 合させることになるが、このとき蓋部材3は、先ず図10に示すように、高粘調 液4の液面の頂部に密着し、次に液面の頂部を潰しながら、つまり液面と蓋部材 3との密着部分を外周側へ広げながら、高粘調液4の液面に密着するので、蓋部 材3と高粘調液4間の空気は排出され、更に蓋部材3が補強リング11に嵌合し 始めるとガス抜き用の溝部26を介して外部に完全に排出され、図11に示すよ うに、蓋部材3が補強リング20に挿入される。尚、胴体部10の押圧を解放し ないでも胴体部10が柔軟な膜体であるので、蓋部材3を押圧力よりも大きな力 で挿入し打栓してもよい。
【0029】 次に、蓋部材3を補強リング11に気密状に嵌合させるため、蓋部材3を更に 強く補強リング11内に押し込んで、図3に示すように、蓋部材3の環状溝23 に補強リング11の嵌合突部14を嵌合させるとともに、蓋部材3の突出部24 を補強リング11の嵌合溝15に嵌合させ、更に蓋部材3の外周部を補強リング 11に融着して、蓋部材3を補強リング11に気密状に固定することになる。但 し、接着剤や粘着剤などの封止剤やガスケットにより、蓋部材3と補強リング1 1とを気密状に接合する場合には、予め蓋部材3の環状溝23内及び/又は補強 リング11の嵌合突部14に封止剤を塗布したり、ガスケットを装着することに なる。また、高粘調液4により、蓋部材3と補強リング11とを気密状に接合す る場合には、蓋部材3と補強リング11との嵌合部分に高粘調液4が回るように 、胴体部10の押圧量を大きく設定することになる。更に、封止テープ7により 、封止する場合には、蓋部材3の環状溝23に補強リング11の嵌合突部14を 嵌合させてから、蓋部材3と補強リング11とに亙って封止テープ7を貼着する ことになる。
【0030】 このようにして容器本体2内に高粘調液4を充填した高粘調液充填容器1にお いては、蓋部材3付近における空気の残留を効果的に防止でき、残留空気による 高粘調液4の劣化や硬化を効果的に防止することが可能となる。また、蓋部材3 と補強リング11とを融着や封止剤やガスケットや封止テープ7、或いはこれら の組み合わせにより、確実に気密状にシールできるので、蓋部材3と補強リング 11間の僅かな隙間から、外気が侵入することによる、高粘調液4の硬化や品質 劣化を効果的に防止できる。例えば、高粘調液4として湿気硬化性組成物からな るシーリング材を充填した場合でも、容器本体2内への湿気の侵入を確実に防止 して、湿気による高粘調液4の硬化を防止できる。
【0031】 尚、本実施例では、建築用のシーリング材や接着剤や粘着剤などの高粘調液4 を容器本体2に充填した高粘調液充填容器1に本考案を適用したが、マヨネーズ やジャムなどの食品類などの建築用以外の高粘調液を充填した充填容器に対して も本考案を同様に適用できる。また、蓋部材3に代えて、容器本体2の開口部1 3をバージンフィルムにより直接的に開口部13を封止する場合においても、胴 体部10の途中部を押さえて、容器本体2内の高粘調液4の見かけ上の注入量を 多めに調整した状態で、該バージンフィルムを貼り付けることで、容器本体2内 に空気が残留しないように高粘調液4を封入できる。
【0032】
【考案の効果】
請求項1に係る高粘調液充填容器によれば、容器本体の胴体部が柔軟なフィル ム材で構成されているので、胴体部を潰しながら容器本体から高粘調液を吐出す ることが可能となり、使い終わった充填容器は小さく潰れた状態になるので、廃 棄物を大幅に減容化することが可能となる。 また、胴体部を補強リングや底板部材とは別部材からなるフィルム材で構成す ることで、素材に対する制約が少なくなって、安価で且つ高粘調液の品質低下を 防止し得る素材で容器本体の胴体部を構成できる。 更に、蓋部材は補強リングの所定の位置に固定され、補強リングに対して相対 的には移動しないので、融着、封止剤、ガスケット、封止テープの少なくとも1 つを介して気密状に固定することが可能となり、蓋部材と補強リングとの接合面 積を小さく設定しつつ、両者間を確実に気密状にシールし、蓋部材と補強リング 間の隙間から外気が侵入することによる、高粘調液の品質劣化や硬化を防止でき る。 しかも、容器本体に注入した高粘調液の見かけ上の注入量を多めに調整した状 態で、蓋部材を補強リングに固定するので、蓋部材と高粘調液間における空気の 残留を防止して、高粘調液の品質劣化や硬化を防止できる。
【0033】 請求項2記載のように、蓋部材に補強リングの上端部に嵌合する環状溝を有す る鍔部を設けると、蓋部材と補強リング間の気密性を一層向上させることが可能 となり、蓋部材と補強リング間の隙間から外気が侵入することによる、高粘調液 の品質劣化や硬化を一層効果的に防止できる。また、この場合には、請求項3記 載のように、環状溝内において蓋部材と補強リングとの嵌合部分に封止剤を介在 させて、蓋部材と補強リング間の気密性をより一層向上させることも可能である 。 請求項4記載のように、蓋部材と補強リングとの嵌合部分に環状空間を形成し 、この環状空間内に封止剤を充填すると、シール切れを確実に防止して、蓋部材 と補強リング間を確実にシールすることが可能となる。
【0034】 請求項5記載のように、高粘調液を封止剤として活用すると、封止剤を別途用 意する必要がないので好ましい。また、補強リングに蓋部材を嵌合装着するとき に、補強リングと蓋部材間に高粘調液が回るように構成することも可能で、この ように構成した場合には、封止剤の塗布作業を省略できるので好ましい。 請求項6記載のように、鍔部と補強リングとに環状溝内において相互に嵌合す る凹凸嵌合部を環状に形成すると、蓋部材と補強リング間の気密性を一層向上で きる。 請求項7記載のように、蓋部材に補強リングの外周面に沿って延びる薄肉筒状 の融着部を形成し、この融着部を補強リングに気密状に融着すると、蓋部材を補 強リングに対して容易に且つ確実にシールすることが可能となる。
【0035】 請求項8記載のように、蓋部材に補強リングに挿入される摺動筒部を設けると 、補強リングと摺動筒部間の隙間から、容器本体内の空気を排出しながら、補強 リングに摺動筒部を挿入することが可能となり、容器本体内に空気が残留しない ように、蓋部材を補強リングに気密状に固定できる。 請求項9記載のように、摺動筒部の外面に、下端が容器本体内に開口し、上端 が摺動筒部に上端付近まで延びるガス抜き用の溝部を形成すると、補強リングに 蓋部材を嵌合させるときに、蓋部材と高粘調液間の空気が溝部から効率的に排出 されるので、蓋部材と高粘調液間における空気の残留を一層効果的に防止できる 。 請求項10記載のように、蓋部材に高粘調液の吐出口を形成し、蓋部材の下面 に吐出口を閉鎖するバージンフィルムを貼着すると、蓋部材を補強リングに挿入 するときに、吐出口の口縁部に空気が残留することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高粘調液充填容器の斜視図
【図2】 高粘調液充填容器の分解斜視図
【図3】 高粘調液充填容器の要部縦断面図
【図4】 蓋部材の側面図
【図5】 融着による他のシール構造の要部縦断面図
【図6】 (a)(b)は封止剤を用いた他のシール構
造の要部縦断面図
【図7】 封止テープを用いた他のシール構造の要部縦
断面図
【図8】 容器本体に対する高粘調液の充填方法の説明
【図9】 容器本体に対する蓋部材の嵌合開始直前の説
明図
【図10】 容器本体に対する蓋部材の嵌合途中の説明
【図11】 容器本体に対する蓋部材の嵌合途中の説明
【図12】 従来技術に係る充填容器の縦断面図
【符号の説明】
1 高粘調液充填容器 2 容器本体 3 蓋部材 4 高粘調液 5 環状空間 6 環状空間 7 封止テープ 10 胴体部 11 補強リング 12 底板部材 12a 立起部 13 開口部 14 嵌合突部 15 嵌合溝 20 摺動筒部 21 蓋本体 22 鍔部 22a 融着部 23 環状溝 24 突出部 25 テーパ部 26 溝部 27 吐出口 28 筒部 29 バージンフィルム
フロントページの続き (72)考案者 矢崎 修 大阪府高槻市明田町7番1号 サンスター 技研株式会社内

Claims (10)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 胴体部を柔軟なフィルム材で構成し、胴
    体部の下端部を剛性を有する底板部材で閉鎖するととも
    に、胴体部の上端部に剛性を有する補強リングを設けて
    開口部を形成した有底筒状の容器本体と、 前記容器本体に充填した高粘調液と、 前記容器本体の補強リングに、融着、封止剤、ガスケッ
    ト、封止テープの少なくとも1つを介して気密状に固定
    した蓋部材と、 を備え、 前記高粘調液は、容器本体内に注入した後、容器本体の
    胴体部を押さえて、高粘調液の液面を隆起させてから、
    補強リングに蓋部材を気密状に固定して、空気が残留し
    ないように容器本体内に充填されていることを特徴とす
    る高粘調液充填容器。
  2. 【請求項2】 前記蓋部材に補強リングの上端部に嵌合
    する環状溝を有する鍔部を設けた請求項1記載の高粘調
    液充填容器。
  3. 【請求項3】 前記環状溝内において蓋部材と補強リン
    グとの嵌合部分に封止剤を介在させた請求項2記載の高
    粘調液充填容器。
  4. 【請求項4】 前記蓋部材と補強リングとの嵌合部分に
    環状空間を形成し、この環状空間内に封止剤を充填した
    請求項2又は3記載の高粘調液充填容器。
  5. 【請求項5】 前記高粘調液を封止剤として活用した請
    求項1〜4のいずれか1項記載の高粘調液充填容器。
  6. 【請求項6】 前記鍔部と補強リングとに環状溝内にお
    いて相互に嵌合する環状の凹凸嵌合部を形成した請求項
    2〜5のいずれか1項記載の高粘調液充填容器。
  7. 【請求項7】 前記蓋部材に補強リングの外周面に沿っ
    て延びる薄肉筒状の融着部を形成し、この融着部を補強
    リングに気密状に融着した請求項1〜6のいずれか1項
    記載の高粘調液充填容器。
  8. 【請求項8】 前記蓋部材に補強リングに挿入される摺
    動筒部を設けた請求項1〜7のいずれか1項記載の高粘
    調液充填容器。
  9. 【請求項9】 前記摺動筒部の外面に、下端が容器本体
    内に開口し、上端が摺動筒部に上端付近まで延びるガス
    抜き用の溝部を形成した請求項8記載の高粘調液充填容
    器。
  10. 【請求項10】 前記蓋部材に高粘調液の吐出口を形成
    し、蓋部材の下面に吐出口を閉鎖する封止フィルムを貼
    着した請求項1〜9のいずれか1項記載の高粘調液充填
    容器。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010123351A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Shin Kobe Electric Mach Co Ltd 制御弁式モノブロック型鉛蓄電池の製造方法
JP2011068368A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Daiwa Gravure Co Ltd 液体注出装置用カートリッジ
JP2012121582A (ja) * 2010-12-06 2012-06-28 Polymer Systems:Kk 軟質容器
US9067711B2 (en) 2012-11-06 2015-06-30 Sonoco Development, Inc. Storage and dispensing device
JP2016069032A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 日本山村硝子株式会社 パウチ容器及びその製造方法

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