JP3058562B2 - 現像スリーブの製造方法及び現像スリーブ - Google Patents

現像スリーブの製造方法及び現像スリーブ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な洗浄方法を採用
し、現像スリーブを構成する導電性支持体の表面を洗浄
する現像スリーブの製造方法及び該製造方法によって製
造された現像スリーブに関する。
【0002】
【従来の技術】現像スリーブの導電性支持体の材料とし
ては、支持体の加工性、寸法安定性等において優れてい
る為、一般にアルミニウム合金が広く用いられている。
かかる支持体の加工時には、通常、切削油や防錆油等と
して油系物質、例えば、灯油、ポリブテン等が用いら
れ、更に、支持体輸送時等には人の指紋等が付着するこ
とがある為、加工後の現像スリーブの導電性支持体には
必ず油系物質の残渣が残り、更には加工時の切削粉及び
空気中の粉塵等が付着している。従って、現像スリーブ
の導電性支持体の使用時には、これらの付着物を洗浄し
てから用いる必要がある。
【0003】これに対し、従来、電子写真現像スリーブ
の導電性支持体(主にアルミニウム合金製)を洗浄する
為には、トリクロロエチレン、トリクロロエタン、ジク
ロロメタン又は四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が、
脱脂性、不燃性及び速乾性等の面から使用されている。
更に、洗浄液として酸やアルカリを用いて洗浄する方法
も知られている。しかしながら、ハロゲン化炭化水素溶
剤を初めとする有機溶剤の使用は、地域環境に悪影響を
与える。又、洗浄液として酸やアルカリを用いた場合に
も、中和処理の工程を要し、更に支持体表面の腐食を引
き起こしてしまう等の問題がある。又、有機溶剤の回
収、酸やアルカリの分解の為には大掛かりな設備が必要
であり、その設置場所及び費用等に多くを要する。
【0004】一方、電子写真技術を用いる分野におい
て、フルカラー複写機、レーザービームプリンター等の
開発が盛んに行われており、特に、画像形成の高速化及
び高画質化、装置の高耐久化が要求されてきている。こ
れらの要求に応える為には、電子写真現像スリーブの導
電性支持体の清浄度をこれまで以上に高めることが必要
となることが分かってきた。即ち、現在における支持体
洗浄方法の主流であるハロゲン化炭化水素溶剤での洗浄
方法では、洗浄後、支持体上に微量ではあるがハロゲン
化物が残留するが、従来の電子写真技術のレベルではこ
れは問題とされなかった。しかし、上記した様な高画質
化を達成する為には、この様な現像スリーブの導電性支
持体上に残留した微量のハロゲン化物により発生する画
像欠陥でさえ許容することは出来ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】即ち、現像スリーブを
製造する際に、現像スリーブの導電性支持体の表面性は
現像特性に大きく影響を与える。かかる表面性の一つと
して、支持体の清浄性、均一性及び表面粗さ等の物理的
な面が挙げられる。例えば、支持体表面に洗浄剤や空気
中の粉塵等の異物が付着したり、汚れや使用した切削油
が残存する等の洗浄不良の場合には、これを用いて現像
スリーブを形成し現像装置として使用した場合に、得ら
れる画像に欠陥を生じる。或いは、支持体表面が洗浄剤
等により腐食し、表面状態に変化が生じている場合に
は、かかる支持体上に導電層を設けると、支持体と導電
層との接着性が低下して導電層に剥れを生じる為、この
様な接着性の低下は、繰り返し使用時における現像装置
の耐久性の低下の原因となる。
【0006】従って、本発明の目的は、従来の様な環境
破壊を引き起こす原因物質であるハロゲン化炭化水素溶
剤を洗浄剤として使用しない、地球に優しい現像スリー
ブの製造技術を提供し、更には、高画質の画像が得ら
れ、且つ装置の耐久性にも優れた現像スリーブを提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記の発明は、下記の本発
明によって達成される。即ち、本発明は、導電性支持体
としての油系物質を用いて加工された金属円筒部材の表
面を界面活性剤及び水を含む洗浄液により洗浄した後、
水により洗浄し、洗浄された該金属円筒部材の上にカー
ボン粉末及び樹脂を含有する塗料を塗布することにより
導電性樹脂層を設けることを特徴とする現像スリーブの
製造方法及びかかる製造方法によって製造された現像ス
リーブである。
【0008】
【作用】本発明者らは、上記した従来技術の問題点を解
決すべく鋭意研究の結果、導電性支持体の表面を界面活
性剤及び水を含む洗浄液により洗浄した後、水により洗
浄し、洗浄された該導電性支持体の上にカーボン粉末及
び樹脂を含有する塗料を塗布することにより導電性樹脂
層を設ければ、従来のハロゲン化炭化水素により洗浄し
た場合の様にハロゲン化物が支持体上に残存することな
く、且つ酸等の洗浄液を使用した場合の様に、支持体表
面の腐食の問題を生じることがない為、高画質の画像が
得られ、且つ装置の高耐久化が達成されることを知見し
て本発明に至った。尚、本発明では、現像スリーブを構
成する導電性支持体の清浄化、更には現像装置の表面の
均一性を得る為に水洗浄を行うが、かかる技術は、環境
破壊を起こすことのない安全性の高い現像スリーブの製
造技術である。
【0009】
【好ましい実施態様】以下、好ましい実施態様を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。本発明にかかる現像スリ
ーブの製造方法は、導電性支持体としての油系物質を用
いて加工された金属円筒部材の表面を界面活性剤及び水
を含む洗浄液により洗浄した後、水により洗浄し、洗浄
された該金属円筒部材の上にカーボン粉末及び樹脂を
有する塗料を塗布することにより導電性樹脂層を設ける
ことを特徴とする。本発明においては、導電性支持体と
してアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレススチ
ール等の金属円筒、好ましくはアルミニウムシリンダー
を用い、この様な導電性支持体を界面活性剤及び水を含
む洗浄液中に浸漬して支持体表面を洗浄する。洗浄液と
しては水を使用するが、水としては、通常の水道水でも
よいが、好ましくは、脱イオン水、例えば、洗浄水の比
抵抗が0.1MΩcm以上のものを用いる。洗浄水の比
抵抗の値がこれよりも小さいと、不純物イオンにより汚
染される為、好ましくない。その他の洗浄条件として
は、洗浄温度を10℃以上90℃以下、好ましくは、4
0〜80℃とし、又、洗浄時間を5秒〜20分、好まし
くは10秒〜5分とする。
【0010】又、本発明においては、洗浄液による洗浄
の際に超音波洗浄機を用いて超音波洗浄を行うのが好ま
しい。超音波洗浄機を使用すれば、支持体の隅々に付着
している油汚れ等までを浮き出させ、洗浄液中へと溶解
させることが出来る。尚、超音波の発振条件としては、
1〜100kHz、好ましくは、10〜50kHzとす
る。面活性剤は、疎水基と親水基とを有する化合物で
あり、2物質間の界面に集まり易い性質を利用すること
により、洗浄剤として用いられている。その2物質間の
離脱に効果がある親水基の種類により、イオン型、非イ
オン型の2種類に大別される。又、具体的には、イオン
型には、脂肪族高級アルコール硫酸エステルナトリウム
塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライド又はア
ルキルジメチルペンタイン等があり、非イオン型には、
脂肪族高級アルコールエチレンオキサイド付加物(ポリ
エチレングリコールアルキルエーテル)等があるが、本
発明においては、いずれも有効に利用することが出来
る。これらの界面活性剤の洗浄液中の濃度としては0.
1〜10重量%程度とするのが好ましい。
【0011】本発明において、現像スリーブを構成する
導電性支持体の好ましい洗浄方法は、先ず、界面活性剤
及び水を含む洗浄液を用いて超音波洗浄を行い、次に、
比抵抗0.1MΩ以上の脱イオン水で洗浄することが好
ましい。即ち、本発明においては、洗浄の際にハロゲン
化炭化水素溶剤を用いていない為、導電性支持体の上に
ハロゲン化物の残渣の発生を生じることはない。又、酸
やアルカリ等の洗浄液用いていない為、表面腐食を生じ
ることもなく、支持体の清浄度を高くすることが出来
る。この結果、本発明にかかる製造方法で製造された現
像スリーブを現像装置に使用すれば、高画質の画像を提
供することが可能となる。更に、本発明にかかる製造方
法では、水系の洗浄剤を使用する洗浄方法である為、ハ
ロゲン化炭化水素等の場合の様に、洗浄液による環境汚
染等の問題を生じることなく現像スリーブの製造を行な
うことが可能となる。
【0012】更に、本発明においては、導電性支持体を
水系の洗浄液より引き上げた後、エアナイフで支持体上
から洗浄液を落とすのが好ましい。本発明において用い
られるエアナイフとは、例えば、スリット状の幅の狭い
隙間より気体を高速で噴出させ、被洗浄物に付着した洗
浄液を吹き飛ばす機能を有するものである。エアナイフ
の形状は、被洗浄物の形状に合わせて直線状、リング状
等を適宜選択して用いることが出来る。尚、被洗浄物が
シリンダー状の場合には、外側と内側の両方からエアナ
イフを用いることも出来る。噴出させる気体としては、
空気、窒素、アルゴン、不活性ガス等を挙げることが出
来、洗浄液、被洗浄物を変質させないものが適宜に選定
される。
【0013】洗浄後にエアナイフを使用する本発明の態
様によれば、洗浄液の損失量を少なくすることが出来、
又、その後に引き続いて行う水洗工程における水の使用
量をも減少することが出来る。又、洗浄液が付着してい
ない為、水洗槽の水の汚染度が少なくてすむ為、多量の
支持体を連続して洗浄しても表面の清浄度が低下するこ
とがなく、高い清浄度を維持することが出来る。更に
は、洗浄剤の外部流出による環境汚染を格段に減少する
ことが出来る等、本発明にかかる現像スリーブの製造方
法は、数多くの利点を有する。
【0014】本発明に用いられる装置の例を図1に示
す。図1に示した様に、導電性支持体1(アルミニウム
シリンダー)は、シリンダーチャキング治具11、アー
ム12、上下動伸縮搬送駆動部13、搬送ユニット14
及び搬送レール15よりなる搬送装置(フィンガーワー
ク)により移動されて、洗浄液が満たされた洗浄槽4内
に入れられる。シリンダーチャキング治具11には空気
ぬき穴16がある為、シリンダー内面も洗浄液に浸漬さ
れる。洗浄槽4には、洗浄液が満たされ、且つ超音波発
振器7より被洗浄物全体に超音波をかけながら洗浄する
ことが出来る。
【0015】水洗槽5には、洗浄液で洗浄した後、浸漬
し水洗する為の水洗用の脱イオン水が満たされている。
又、水洗槽5では余分な水がオーバーフロー部分より排
出口10に排出される構造となっている。
【0016】水洗槽4の上部にはエアナイフ2があり、
シリンダー1の引き上げ時に高圧空気入口8より高圧空
気(例えば、5気圧)を入れ、シリンダー1に付着した
洗浄水を吹き飛ばす。又、導電性支持体1の内外よりエ
アナイフを用いてもよい。図2に、その場合に使用する
装置の例を示す。
【0017】又、本発明において使用されるエアナイフ
としては、例えば、図3に示す形状のものが挙げられる
が、エアナイフの形状はドーナツ状であり、被洗浄物で
あるシリンダー1がドーナツ状の中空部分を通過する様
に設置される。図4は、図3に示すドーナッツ状のエア
ナイフの中空部分をシリンダー1が通過している状態を
示す断面図(図の右半分)及び側面図(図の左半分)で
ある。図4に示されている様に、ドーナツ状のエアナイ
フの内側には、リング状のスリットノズル17が設けら
れているが、例えば、スリットの幅は1mmであり、シ
リンダーとスリットノズルの距離は5mm(つまり、エ
アナイフの内径は40mm)である。又、エアナイフと
洗浄液の液面との距離は50mmである。尚、エアナイ
フの角度としては、高圧空気をノズルから吹き付けた場
合に、洗浄液が下方向へ落ちるように設けるのが好まし
い。
【0018】現像スリーブを形成する方法としては、例
えば、図1で示した装置等を用いて水洗浄されたアルミ
ニウム管1を導電性支持体として用い、その上に導電性
樹脂層を設けることにより現像スリーブを作成する。
【0019】以下、導電性支持体の外周囲に形成される
導電性樹脂層について述べる。この導電性樹脂層は、現
像剤担持体としての現像スリーブ表面に形成されるもの
で、平均粒径が20mμ程度の、導電性微粒子である
ーボンブラック粉末を含有した樹脂層からなる。又、こ
の導電性樹脂層は、平均の体積抵抗が10-3〜103Ω
・cmの範囲にあり、厚さが1.0μm〜20μmの間
にあり、しかも導電性微粒子が表層に表れて、尚且つ、
導電性微粒子と樹脂による2次粒子の大きさが100μ
m以下である様な導電性樹脂層である。
【0020】そして、この導電性樹脂層内において導電
性を付与する為に含有される上記導電性微粒子の含有率
は、30〜70重量%である。その際、上記した導電性
樹脂層中に耐久性を向上させる為にグラファイトが30
〜100重量%含有されることが好ましい。
【0021】この様な導電性樹脂層を現像スリーブ用支
持体の外表面に形成する為には、以下に述べる様な成分
を有する導電ペーストをスプレイ法若しくはディップ法
によって現像スリーブ用支持体の外表面に塗布及び被覆
することにより、現像スリーブ表面に導電性樹脂層を形
成する。
【0022】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。本発明を現像スリーブの実施例により説明す
る。 (実施例1) 切削油等を用い切削加工したアルミニウムシリンダー
(16mmφ×248mm)を、図1と同様の洗浄装置
を用いて洗浄した。尚、この際に使用したエアナイフの
スリットの幅は2mmであり、シリンダーとスリットノ
ズルの距離は10mm(つまり、エアナイフの中空部分
の内径は36mm)である。又、エアナイフと洗浄液の
液面との距離は40mmである。
【0023】洗浄液として非イオン系界面活性剤である
ポリエチレングリコールノニルフェニルエーテル{HO
−(CH2CH22)n・C64919}(常磐化学
(株)製)の1wt%水溶液で満たされた洗浄槽上に、
フィンガーワークによりシリンダーを搬送し、シリンダ
ー全体を洗浄液に浸漬し、超音波発振器により30秒間
超音波(600W、28kHz)を印加して洗浄した。
洗浄後、シリンダーを800ミリ/min.の速度で引
き上げながら、エアナイフの高圧空気入口より高圧空気
(5kg/cm2)を注入し、シリンダーに付着してい
る洗浄液をシリンダーから吹き飛ばした。尚、シリンダ
ーがエアナイフを通過した後、高圧空気の注入を停止す
る。
【0024】次に、上記の非イオン系界面活性剤を含有
する洗浄液で洗浄したシリンダーを、水洗液として1.
0MΩcmの比抵抗を有する脱イオン水(50リット
ル)で満たされた水洗槽上に搬送し、シリンダー全体を
水洗液に浸漬した。水洗液中に浸漬した状態で30秒間
停止した後、300ミリ/min.の速度で引き上げ、
水洗槽上で風乾した。
【0025】この工程を繰り返し、1000本のアルミ
ニウムシリンダーを洗浄した後、非イオン系界面活性剤
を含有する洗浄液の損失量を測定したところ、損失量
は、30mlであった。又、1000本のアルミニウム
シリンダーの清浄度を水滴噴霧法、即ち、シリンダー表
面上に残留している水滴の付着状態で評価したが、いず
れのシリンダーも非常に良好な清浄度であった。
【0026】次に、下記に示した組成の塗料を、上記し
た洗浄工程の終了したアルミニウム管表面にスプレー塗
布して、現像スリーブの導電性樹脂層を形成した。
【0027】 ・フェノール樹脂 20重量部 (商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ社製) ・平均粒径7μmのグラファイト粒子 9重量部 ・平均粒径0.2μmのカーボンブラック 1重量部 ・イソプロピルアルコール 20重量部 この結果、設けられた導電性樹脂層の粗さ(Ra)は
3.0μmであった。又、うず電流膜厚計による導電
樹脂層の膜厚は8μmであった。
【0028】(実施例2) 実施例2で用いた界面活性剤をイオン系界面活性剤のデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド{CH3(CH2)
9N(CH3)3Cl}[東京化成(株)製]にした以外は
実施例1と同様にして、現像スリーブを作製した。尚、
連続洗浄1000本目のシリンダーの水滴噴霧法による
洗浄度評価は、非常に良好であった。
【0029】(実施例3) 実施例1で用いた非イオン界面活性剤を、ドデカール硫
酸エステルナトリウム塩{CH3(CH2)11OSO3
a}(アルドリッチ社製)にした以外は、実施例1と同
様にして現像スリーブを作製した。尚、連続洗浄100
0本目のシリンダーの水滴噴霧法による洗浄度評価は非
常に良好であった。
【0030】(実施例4) 実施例1で用いた非イオン界面活性剤を、ドデノイルジ
メチルベタイン{CH3(CH2)11+(CH3)2CH2CO
-}とした以外は、実施例1と同様にして現像スリー
ブを作製した。尚、連続洗浄1000本目のシリンダー
の水滴噴霧法による洗浄度評価は非常に良好であった。
【0031】(実施例5) 実施例1において、エアナイフを作動させなかった以外
は、実施例1と同様にしてアルミニウムシリンダーの洗
浄を行った。連続洗浄100本目のアルミニウムシリン
ダーを用いて表面洗浄度評価を行った結果、良好であっ
た。洗浄後のシリンダーを用いて、浸漬塗布法によって
現像スリーブを作製した。
【0032】しかし、上記の様な方法で、連続1000
本のアルミニウムシリンダーを洗浄したところ、洗浄後
の洗浄液の消費量は、500mlであり、実施例1の場
合と比べ消費量が多かった。又、洗浄1000本目のア
ルミニウムシリンダーを用いて、電子写真感光体の作製
を浸漬塗布法により試みたところ、支持体の洗浄が不十
分であり、洗浄剤の残留による塗膜のハジキの発生によ
り、現像スリーブを作製することが出来なかった。即
ち、本実施例の方法により洗浄した1000本目のアル
ミニウムシリンダーの表面清浄度の評価は不良であり、
実施例1の場合の様に、エアナイフを作動させた場合の
方が、効率的な洗浄を行うことが可能であることが確認
された。尚、洗浄1000本目の後の水洗槽の液は濁
り、油分が浮遊していた。
【0033】次に、実施例1〜5において作製した現像
スリーブをキヤノン(株)製レーザービームプリンター
(商品名LBP−SX、反射現像方式)に装着して、温
湿度の異なる三環境に設定し、テストパターンを印字さ
せて、コントラストがある良好な画像が得られるかをど
うかを調べた。得られた結果を表1に示す。
【0034】(比較例1) 実施例1において、カーボン含有導電性樹脂層を設けな
い以外は実施例1と同様にアルミニウム管単体の現像ス
リーブを作製した。
【0035】(比較例2) 切削加工したアルミニウムシリンダー(16mmφ×2
48mm)をトリクロロエタンを用いて30秒ずつ3回
洗浄した。洗浄後、アルミニウムシリンダーの上に、実
施例1と同様にカーボン含有導電性樹脂層を設け、現像
スリーブを作製した。比較例1〜2において作製した現
像スリーブを実施例と同様レーザービームプリンターで
画像を調べた。結果を下記表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1〜5の現像スリーブは全ての環境
において良好な結果が得られたが、比較例1〜2で得ら
れた現像スリーブは、特に低温、低湿環境で画像の白色
部にカブリ、黒色部に濃度ムラが生じてしまい、不良と
なった。更に、実施例1〜5で得られたの現像スリーブ
については、3000枚まで連続でテストパターンを印
字させたところ、3000枚目も1枚目と同様に良好な
画像が得られた。これに対し、比較例2で得られた現像
スリーブでも、3000枚まで連続でテストパターンを
印字させたところ、途中でスリーブ表面の導電性樹脂
の一部が剥れ、画像に欠陥を生じた。
【0038】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明によれば、低温
低湿、常温常湿及び高温高湿の全ての環境下で良好な画
像を得ることの出来る優れた現像スリーブが提供され
る。即ち、特に、従来の製造方法で製造した現像スリー
ブを使用した場合には、低温低湿下において濃度ムラや
カブリを生じることがあったが、この様な現象を生じる
ことがなく、種々の環境条件下でも良好な画像が得られ
る。又、耐久使用時においても画像の品質が維持され、
導電性樹脂層の剥れを生じることがない。又、本発明に
おいてエアナイフを使用する態様の洗浄工程を採用すれ
ば、更に洗浄効率がよくなり、品質のよい現像スリーブ
の大量生産が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる洗浄装置の一例を示す図で
ある。
【図2】本発明に用いられる洗浄装置の一例を示す図で
ある。
【図3】本発明に用いられるエアナイフの一例を示す図
である。
【図4】本発明に用いられるエアナイフの一例の側面図
及び断面図である。
【図5】本発明に用いられるエアナイフの一例の上面図
である。
【図6】本発明に用いられるエアナイフの一例の側面図
及び断面図である。
【符号の説明】
1:導電性支持体(被洗浄物) 2:エアナイフ 3−1:エアナイフ 3−2:エアナイフ 4:洗浄層 5:水洗層 6:水洗ノズル 7:超音波発振器 8:高圧空気入口 9:洗浄水入口 10:排水口 11:シリンダーチャキング治具 12:アーム 13:上下動伸縮搬送駆動部 14:搬送ユニット 15:搬送レール 16:空気抜き穴 17:スリットノズル

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体としての油系物質を用いて
    加工された金属円筒部材の表面を界面活性剤及び水を含
    む洗浄液により洗浄した後、水により洗浄し、洗浄され
    た該金属円筒部材の上にカーボン粉末及び樹脂を含有す
    塗料を塗布することにより導電性樹脂層を設けること
    を特徴とする現像スリーブの製造方法。
  2. 【請求項2】 導電性樹脂層が、カーボン粉末及び樹
    脂に加えてグラファイトをさらに含有する請求項1に記
    載の現像スリーブの製造方法。
  3. 【請求項3】 該洗浄液による洗浄後の水による洗浄に
    は、比抵抗0.1MΩcm以上の脱イオンを用いる
    求項1に記載の現像スリーブの製造方法。
  4. 【請求項4】 該洗浄液による金属円筒部材の洗浄を
    音波洗浄機を用いて行う請求項1に記載の現像スリーブ
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 導電性支持体を洗浄後洗浄水中より
    引き上げ、次にエアナイフで高圧ガスを吹きつけ、
    電性支持体表面から洗浄水を吹き飛ばす請求項1に記載
    の現像スリーブの製造方法。
  6. 【請求項6】 該導電性支持体がアルミニウムシリンダ
    ーである請求項1に記載の現像スリーブの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の現像スリーブの製造方
    法により製造されたことを特徴とする現像スリーブ。
  8. 【請求項8】 請求項2に記載の現像スリーブの製造方
    法により製造されたことを特徴とする現像スリーブ。
  9. 【請求項9】 請求項3に記載の現像スリーブの製造方
    法により製造されたことを特徴とする現像スリーブ。
  10. 【請求項10】 請求項4に記載の現像スリーブの製造
    方法により製造されたことを特徴とする現像スリーブ。
  11. 【請求項11】 請求項5に記載の現像スリーブの製造
    方法により製造され たことを特徴とする現像スリーブ。
  12. 【請求項12】 請求項6に記載の現像スリーブの製造
    方法により製造されたことを特徴とする現像スリーブ。
JP15782494A 1994-04-28 1994-04-28 現像スリーブの製造方法及び現像スリーブ Expired - Fee Related JP3058562B2 (ja)

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