JPH0611847A - 電子写真用導電性支持体の洗浄方法 - Google Patents

電子写真用導電性支持体の洗浄方法

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JPH0611847A
JPH0611847A JP16943892A JP16943892A JPH0611847A JP H0611847 A JPH0611847 A JP H0611847A JP 16943892 A JP16943892 A JP 16943892A JP 16943892 A JP16943892 A JP 16943892A JP H0611847 A JPH0611847 A JP H0611847A
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JP
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cleaning
water
cylinder
washing
cleaned
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JP16943892A
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English (en)
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Takao Soma
孝夫 相馬
Youichi Kawamorita
陽一 川守田
Hideyuki Sonoya
英之 相野谷
Hideki Anayama
秀樹 穴山
Hidetoshi Hirano
秀敏 平野
Hiroshi Aoto
寛 青砥
Yoshiyuki Yoshihara
淑之 吉原
Nobuyuki Hanami
信之 葉波
Junichi Kishi
淳一 岸
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗浄剤の損失が少なく、また水使用量も少な
く、多数の電子写真用導電性支持体を連続して洗浄して
も高い洗浄度が保てる導電性支持体の洗浄方法を提供す
ることである。 【構成】 本発明は、電子写真用導電性支持体の洗浄方
法において、被洗浄物を洗浄液より引き上げた後、エア
ナイフで被洗浄物をブローすることを特徴とする電子写
真用導電性支持体の洗浄方法である。また本発明は、電
子写真用導電性支持体の洗浄方法において、少なくとも
被洗浄物を水洗浄し、次いで被洗浄物をフィンガーワー
ク搬送する工程を有することを特徴とする電子写真用導
電性支持体の洗浄方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性支持体の洗浄方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性支持体の材料にはアルミニウム合
金、銅合金などが広く用いられており、支持体の加工
性、寸法安定性などにおいて優れている。支持体の加工
時には切削油や防錆油などの油系物質(灯油、ポリブテ
ンなど)が用いられる。さらに支持体輸送時などに人の
指紋などの付着することがある。そのため、加工後の支
持体には必ず油系物質の残渣があり、さらには加工時の
切削粉、空気中の粉麈などが付着しているので、これら
の付着物を洗浄してから用いる必要がある。電子写真分
野では感光ドラム、現像スリーブ、帯電ローラなどで導
電性支持体が用いられる。例えば感光ドラムにこのまま
の導電性支持体を用いて感光層を形成すると、均一な層
が形成でぎず、感光体としての機能を十分果さなかった
り、感光層を形成できたとしても、この感光体を用いた
電子写真装置(複写機、レーザビームプリンター、LE
Dプリンター、液晶シャッタープリンターまたはレーザ
ーファクシミリなど)において十分な機能を発揮でき
ず、特に画像不良を引き起こしてしまう。
【0003】従来、電子写真感光体の支持体(主にアル
ミニウム合金製)を洗浄するためには、ハロゲン化炭化
水素(トリクロロエチレン、トリクロロエタン、ジクロ
ロメタンまたは四塩化炭素など)が脱脂性、不燃性、速
乾性などの面から使用されてきている。さらには酸やア
ルカリを用いる方法も知られている。また乾式法として
オゾン、紫外線などを照射し付着物を分解させることに
より洗浄する方法もある。しかしながら、ハロゲン化炭
化水素溶剤をはじめとする有機溶剤は、人体のみならず
地域環境に悪影響を与えてしまう。また、酸やアルカリ
を用いた場合にも中和処理の工程、支持体表面の腐食を
引き起こしてしまう。オゾンを用いる方法はオゾン自体
が人体に悪影響を及ぼし、この方法に限らず、問題点の
対策のためには大掛かりな設備が必要であり、その設置
場所、費用などにも多くを必要とする。
【0004】そのため、洗浄剤を含む水で洗浄する方法
がある。しかし、この方法による場合は、一般に洗浄槽
に洗浄液として洗浄剤を水に溶解したものを入れ、これ
に被洗浄物を浸漬し、引き上げる。その際に、洗浄剤が
被洗浄物に付着してしまう。このことは洗浄剤の損失量
増大によるコストアップ、また、後工程に水洗工程があ
る場合はその洗浄液の汚染につながる。そのため、特に
高い洗浄度を保つ必要がある場合は大量の純水を必要と
する。
【0005】また、洗浄後の支持体を次工程に搬送する
際、従来バスケットなどを用いて搬送していた。これら
の方法を用いると搬送器具を直接洗浄槽に投入してしま
い、排出する際に洗浄水も同時に持ち出してしまう。そ
のため、汚濁水による次工程の汚染などが問題になって
いる。
【0006】電子写真技術を用いる分野において、フル
カラー複写機、レーザービームプリンターなどの開発が
盛んに行われており、特に高速化、高画質化、高耐久化
が要求されてきている。これらの要求に応えるために
は、電子写真感光体の支持体の洗浄度を更に高めること
が必要であることが分かってきた。現在の支持体洗浄方
法の主流であるハロゲン化炭化水素溶剤での洗浄方法
は、支持体上に微量ではあるがハロゲン化物を残留させ
てしまう。従来の電子写真のレベルでは問題にされなか
ったが、特に高画質化を達成するためには支持体上に残
留したハロゲン化物により発生する画像欠陥でさえ許容
できない。また、洗浄後の支持体の搬送に関しても次工
程への洗浄水を持ち出しを抑えることが必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は洗浄液
の持ち出しによる汚染がなく、洗浄液が有効に使用され
る電子写真用導電性支持体の洗浄方法を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明は電子写真用導電性支持
体の洗浄方法において、被洗浄物を洗浄液より引き上げ
た後、エアナイフで被洗浄物をブローすることを特徴と
する電子写真用導電性支持体の洗浄方法から構成され
る。
【0009】本発明において用いるエアナイフは、スリ
ット状の幅の狭い隙間より気体を高速で噴出し、被洗浄
物に付着した洗浄液を吹き飛ばすものである。エアナイ
フの形状は被洗浄物の形状にあわせて直線状、リング状
などを選択できる。被洗浄物がシリンダー状の場合は、
外側と内側の両方からエアナイフを用いることもでき
る。噴出する気体は空気、窒素、アルゴン、不活性ガス
などが挙げられるが洗浄液、被洗浄物を変質させないも
のが選定される。
【0010】洗浄工程において、水と好ましく併用され
る界面活性剤は、疎水基、親水基とからなる化合物であ
り、2物質間(基板ー油)の界面に集まりやすい性質が
あり、その2物質間の離脱に効果がある。親水基の種類
によりイオン型、非イオン型の2種類に分けられる。イ
オン型には脂肪族高級アルコール硫酸エステルナトリウ
ム塩、アルキルトリメチルアンモニウムクロライドまた
はアルキルジメチルペンタインなどが挙げられ、非イオ
ン型には脂肪族高級アルコールエチレンオキサイド付加
物(ポリエチレングリコールアルキルエーテル)などが
挙げられ、本発明にはいずれも有効に作用する。
【0011】また、洗浄工程及び水洗工程において超音
波処理をすることにより、洗浄効果をより高めることが
できる。
【0012】洗浄剤と水を用いる洗浄方法では洗浄液に
よる導電性支持体表面の付着物の洗浄後、非洗浄物に残
る洗浄剤などを取り除くため水洗工程を加えることがよ
く行われる。この工程としては、水槽への浸漬、ノズル
より水を噴出させる方法などが用いられる。
【0013】水洗に用いる水については、純度が低いと
被洗浄物の表面に不純物が残留してしまい、電子写真感
光体として用いた場合、黒ポチ、白ポチなどの画像欠陥
となる。
【0014】特に乾燥時に乾燥速度にむらがあると、特
定部分に不純物が集まるため特に高純度の水が必要とな
る。
【0015】乾燥工程の直前の水洗工程で用いる水洗浄
で用いる水は比抵抗0.1MΩm以上の脱イオン水であ
ることが好ましい。
【0016】導電性支持体はアルミニウム、銅、鉄など
の金属、これらの合金、また、樹脂と導電剤の混合物な
どが挙げられる。
【0017】本発明方法は導電性支持体に対して特に有
効であるが、一般の非導電性の材料の洗浄にも応用する
ことができる。
【0018】本発明の導電性支持体の洗浄方法は、洗浄
液の損失量が少なく、また水洗工程における水の使用量
が減少すること、水洗槽の水の汚染が少ないため、多量
の支持体を連続して洗浄しても表面の洗浄度が低下せ
ず、高い洗浄度が維持できること、洗浄剤の外部流出に
よる環境汚染も減少するなど数多くの利点を有する。
【0019】また、本発明は電子写真用導電性支持体の
洗浄方法において、少なくとも該支持体を水洗浄し、次
いで被洗浄物をフィンガーワーク搬送する工程を有する
ことを特徴とする電子写真用導電性支持体の洗浄方法か
ら構成される。
【0020】本発明においては、フィンガーワークが洗
浄槽やその他の槽中の液中に投入されないので、洗浄液
の持ち出しをより少なくすることができ、また汚濁水に
よる次工程の汚染も防止することができる。
【0021】本発明に用いられる装置の例を図1に示
す。
【0022】導電性支持体1(アルミニウムシリンダ
ー)がシリンダーチャキング治具11、アーム12、上
下動伸縮搬送駆動部13、搬送ユニット14及び搬送レ
ール15よりなる搬送装置(フィンガーワーク)により
移動される。シリンダーチャキング治具11には空気ぬ
き穴16があり、シリンダー内面も洗浄液に浸漬され
る。洗浄槽4には、洗浄液が満たされており、超音波発
振器7より被洗浄物全体に超音波をかけることができ
る。
【0023】水洗槽5には水洗用の脱イオン水が満たさ
れており余分な水はオーバーフロー部分より排水口10
に排出される。
【0024】水洗槽上にはエアナイフ2があり、シリン
ダー引き上げ時に高圧空気入口8より高圧空気(例えば
5気圧)を入れ、シリンダーに付着した洗浄水を吹き飛
ばす。
【0025】エアナイフとしては、例えば図3に示す形
状のものが挙げられる。エアナイフの形状はドーナツ状
で、被洗浄物であるシリンダーが中空部分を通かするよ
うに設置される。エアナイフの内側には、リング状のス
リットノズル17が設けてある。スリットの幅は1mm
であり、シリンダーとスリットノズルの距離は5mm
(つまり、エアナイフの内径は40mm)である。ま
た、エアナイフと洗浄液の液面との距離は50mmであ
る。
【0026】本発明によって洗浄した支持体上に設ける
感光層は、特に限定されないが、浸漬塗布法、スプレー
塗布法、ブレード塗布法などによって塗布される有機感
光層において特に有効である。該感光層は、機能分離さ
れた電荷発生物質と電荷輸送物質とが混合された単層型
感光体あるいは電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷輸
送物質を含む電荷輸送層を積層した積層型感光体などの
形態をとる。
【0027】
【実施例】
(実施例1)切削加工したアルミニウムシリンダー(3
0mmφ×260mm)を図1と同様の洗浄装置を用い
て洗浄した。
【0028】フィンガーワークにより、シリンダーを洗
浄液として非イオン系界面活性剤であるポリエチレング
リコールノニルフェニルエーテル(HO−(CH2 CH
22n ・C64919、常盤化学(株)製)の
1wt%水溶液で満たされた洗浄槽上に搬送し、シリン
ダー全体を洗浄液に浸漬し、超音波発振器により30秒
間超音波(600W、28KHZ )を印加して洗浄し
た。洗浄後、シリンダーを800mm/mimの速度で
引き上げながらエアナイフの高圧空気入口より高圧空気
(5Kg/cm2 )を注入し、シリンダーに付着した洗
浄液を吹き飛ばした。シリンダーがエアナイフを通過し
た後、高圧空気の注入を停止する。
【0029】次に、シリンダーを水洗液として1.0M
Ωcmの比抵抗値を有する脱イオン水(50l)で満た
された水洗槽上に搬送し、シリンダー全体を水洗液に浸
漬した。水洗液中に浸漬した状態で30秒停止した後、
300mm/minの速度で引き上げ、水洗槽上で風乾
した。
【0030】この工程を繰り返し、1000本のアルミ
シリンダーを洗浄したところ、洗浄液の損失量は50m
lであった。
【0031】また、アルミニウムシリンダーの洗浄度を
水滴噴霧法によってシリンダー表面上の水滴の付着状態
で評価したが、いずれのシリンダーも非常に良好な洗浄
度であった。
【0032】次に、洗浄済みアルミニウムシリンダーを
用いて次のような電荷発生層、電荷輸送層を積層した積
層型電子写真感光体を作成した。
【0033】電荷発生物質として構造式
【0034】
【外1】 のジスアゾ顔料10部、ポリビニルブチラール(商品名
エスレックBX−1、積水化学(株)製)6部およびシ
クロヘキサノン50部をガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で分散した。この分散液にテトラヒドロフラン1
00部を加えて、先の洗浄済みアルミニウムシリンダー
上に塗布して、0.2μm厚の電荷発生層を形成した。
【0035】次に電荷輸送物質として構造式
【0036】
【外2】 のスチルベン化合物10部およびポリカーボネート(商
品名パンライトL−1250、帝人化成(株)製)10
部をジクロロメタン50部およびクロロベンゼン50部
に溶解した。この液を上記電荷発生層上に浸漬塗布して
19μm圧の電荷輸送層を形成した。こうして実施例1
の電子写真感光体を作成した。
【0037】(実施例2)実施例1で用いた界面活性剤
をイオン系のデシルトリメチルアンモニウムクロライド
{CH3 (CH29 N(CH33 C1)}(東京化
成(株)製)にした以外は実施例1と全く同様に感光体
を作成した。連続洗浄1000本目のシリンダーの水滴
噴霧法による洗浄度評価は非常に良好であった。
【0038】(実施例3)実施例1で用いた界面活性剤
をドデカール硫酸エステルナトリウム塩CH3 (CH
211OSO3 Na(アルドリッチ社製)にした他は、
実施例1と全く同様にして電子写真感光体を作成した。
連続洗浄1000本目のシリンダーの水滴噴霧法による
洗浄度評価は非常に良好であった。
【0039】(実施例4)実施例1で用いた界面活性剤
をドデノイルジメチルベタインCH3 (CH211+
(CH32 CH2 COO- とした他は、実施例1と全
く同様にして電子写真感光体を作成した。連続洗浄10
00本目のシリンダーの水滴噴霧法による洗浄度評価は
非常に良好であった。
【0040】(比較例1)実施例1において、エアナイ
フを作動させなかった他は全く同様にしてアルミニウム
シリンダーを洗浄した。連続1000本のアルミニウム
シリンダーを洗浄した後の洗浄液消費量は1000ml
であった。次いで、洗浄1000本目のアルミニウムシ
リンダーを用いて電子写真感光体の作成を浸漬塗布法に
より試みたが、支持体の洗浄が不十分であり、洗浄剤の
残留による塗膜のハジキの発生により感光体を作成でき
なかった。アルミニウムシリンダーの表面洗浄度の評価
は不良であった。なお、水洗槽の液は濁り、油分が浮遊
していた。
【0041】(比較例2)比較例1において、洗浄10
0本目のアルミニウムシリンダーを用いて表面洗浄度評
価を行った結果は良好であった。このシリンダーを用い
て浸漬塗布法によって電子写真感光体を作成した。
【0042】(比較例3)比較例1において、洗浄30
0本目のアルミニウムシリンダーを用いて表面洗浄度評
価を行った結果、下部は不良であった。このシリンダー
を用い浸漬塗布法により電子写真感光体を作成した。
【0043】実施例1〜4、比較例2、3において作成
した電子写真感光体をキヤノン(株)製レーザービーム
プリンター(商品名LBP−SX、反転現像方式)に装
着して、温湿度を3環境に設定し、テストパターンを印
字させて、コントラストが有り、良好な画像が得られる
かを調べた。結果を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】実施例1〜4の電子写真感光体は全ての環
境において良好な画像が得られたが、比較例3の電子写
真感光体は特に高温、高湿環境で画像の白色部に黒ポ
チ、カブリが生じてしまい、不良となった。さらに実施
例1〜4の電子写真感光体については3000枚まで連
続でテストパターンを印字させたところ3000枚目も
1枚目と同等な画像が得られた。
【0046】(実施例5)実施例1で用いた洗浄装置を
図2に示すようなものに変更した。すなわちエアナイフ
を図3に示すようなシリンダー1の外側のみに配置した
ものからシリンダーの外側(2−1)及び内側(2−
2)の両側よりブローするものに変更した。外側のエア
ナイフの形状は、実施例1と同様ドーナッツ状で内側に
スリットノズルがあり中心をシリンダーが通過するもの
である。内側のものは円盤状で外円部に空気を吹き出す
スリットノズルがある。高圧空気は洗浄槽下部より供給
される。なお、アルミニウムシリンダーは切削加工した
(80mmφ/×360mm)ものを用意したので、エ
アナイフのサイズは外側は内径90mmのものに変更
し、内側は外径70mmのものを用いた。
【0047】水洗槽については浸漬方式ではなくスプレ
ー方式に変更した。すなわち、ドラムがフィンガーワー
クにより水洗槽に搬送されてくるとノズル6より脱イオ
ン水(1.0MΩcm)を吹き出しシリンダーを洗浄す
る。
【0048】ノズルはシリンダーの内側、外側の全体に
水洗水がかかるよう配置した。
【0049】イオン系界面活性剤としてデシルトリメチ
ルアンモニウムクロライドCH3 (CH29 N(CH
33 C1(東京化成(株)製)1wt%水溶液を調製
した。この洗浄液に上記のアルミニウムシリンダーを浸
漬し、超音波発振器(800W)にて50秒間処理し
た。前記図2に示す装置を用いエアナイフにより被洗浄
物に付着した洗浄液を吹き飛ばしながら引き上げた。さ
らに水洗槽にて、比抵抗値1.0MΩcmの水を毎分2
0リットルの割合で10秒間シャワーし、そのまま風乾
した。水滴噴霧法による洗浄度評価は非常に良好であっ
た。連続1000本のアルミニウムシリンダーを、この
工程の繰り返しによって洗浄した。洗浄液の損失量は1
20mlであった。水洗に使用した純水の量は3340
リットルであった。
【0050】洗浄したアルミニウムシリンダーを用いて
次のような電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層型電
子写真感光体を作成した。
【0051】電荷発生物質として構造式
【0052】
【外3】 のジスアゾ顔料10部、ポリビニルブチラール(商品名
エスレックBX−1、積水化学(株)製)6部およびシ
クロヘキサノン50部をガラスビーズを用いたサンドミ
ル装置で分散した。この分散液にテトラヒドロフラン1
00部を加えて、先の洗浄したアルミニウムシリンダー
上に塗布して、0.2μm厚の電荷発生層を形成した。
【0053】次に実施例1と同様の電荷輸送層を電荷発
生層上に塗布して19μm厚の電荷輸送層を形成し、電
子写真感光体を作成した。
【0054】(比較例4)実施例2においてエアナイフ
を作動させなかった他は、実施例2と全く同様にしてア
ルミニウムシリンダーを洗浄した。連続1000本のア
ルミニウムシリンダーを洗浄した後の洗浄液の損失量は
2000mlであった。洗浄度評価は非常に良好であっ
た。続いて、このアルミニウムシリンダーを用いて実施
例5と同様の電荷発生層、電荷輸送層を順次積層して電
子写真感光体を作成した。
【0055】(比較例5)比較例2において、水洗時間
を延長し30秒間水洗シャワーを施した。アルミニウム
シリンダーの洗浄度評価は良好であった。1000本洗
浄して使用した純水の量は10,000リットルであっ
た。続いて、このアルミニウムシリンダーを用いて実施
例5と同様の電荷発生層、電荷輸送層を順次積層して電
子写真感光体を作成した。
【0056】実施例5、比較例4、5において作成した
電子写真感光体をキヤノン(株)製複写機(NP−38
25、正現像方式)に装着して、温湿度を3環境に設定
し、ベタ白、ハーフトーン、ベタ黒の3種の画像を複写
し、良好な画像が得られるかどうかを調べた。結果を表
2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】実施例5の電子写真感光体はいずれも良好
な画像が得られたが、比較例4の電子写真感光体は洗浄
剤や付着物が残留しているため高温、高湿環境でハーフ
トーンの濃度ムラがベタ黒に多数の白ポチが生じた。比
較例5ではいずれも良好な画像であったが、水洗槽の水
の使用量が3倍になっている。
【0059】(実施例6)切削加工したアルミニウムシ
リンダー(30mmφ×260mm)を用意した。非イ
オン系界面活性剤であるポリエチレングリコールノニル
フェニルエーテルHO−(CH2 CH2 O)n ・C6
4919)常盤化学(株)製)の1wt%水溶液を調
製した。この水溶液に上記のアルミニウムシリンダーを
浸漬し、超音波発振器(600W、28kHz)にて3
0秒間処理した。処理後、該アルミニウムシリンダーを
フィンガーワーク搬送した。その際、該アルミシリンダ
ー自体から持ち出してきた洗浄水以外は洗浄水の持ち出
しは無かった。
【0060】次に、比抵抗値1.0MΩcmの水が入っ
ている水洗に先に洗浄したアルミニウムシリンダーを浸
漬し、10秒間停止後引き上げ、フィンガーワーク搬送
した後、該槽上で風乾した。このフィンガーワーク搬送
を行うことにより、効率よく搬送が行われた。
【0061】アルミニウムシリンダーの洗浄度の評価
は、水滴噴霧法によって表面上の水滴が均一に付着して
いる状態によって評価した。この方法による評価では、
上記洗浄したアルミシリンダーの洗浄度は非常に良好で
あった。
【0062】洗浄済みアルミニウムシリンダーを用いて
次のような電荷発生層、電荷輸送層を積層した積層型電
子写真感光体を作成した。
【0063】電荷発生物質として構造式
【0064】
【外4】 のジスアゾ顔料10部、ポリビニルブチラール(商品名
エスレックスレックBX−1、積水化学(株)製)6部
およびシクロヘキサノン50部をガラスビーズを用いた
サンドミル装置で分散した。この分散液にテトラヒドロ
フラン100部を加えて、先の洗浄剤アルミシリンダー
上に塗布して、0.2μm厚の電荷発生層を形成した。
【0065】次に電荷輸送物質として構造式
【0066】
【外5】 のスチルベン化合物10部およびポリカーボネート(商
品名パンライトL−1250、帝人化成(株)製)10
部をジクロロメタン50部およびクロロベンゼン10部
に溶解した。この液を上記電荷発生層上に浸漬塗布して
19μm厚の電荷輸送層を形成した。こうして実施例6
の電子写真感光体を作成した。
【0067】(実施例7)実施例6で用いた界面活性剤
をイオン系のデシルトリメチルアンモニウムクロライド
CH3 (CH29 N(CH33 C1(東京化成
(株)製)に代えた他は、実施例6と全く同様にして電
子写真感光体を作成した。水滴噴霧法によるアルミニウ
ムシリンダーの洗浄度評価は非常に良好であった。
【0068】(実施例8)実施例6で用いた界面活性剤
をドデカール硫酸エステルナトリウム塩CH3 (CH
211OSO3 Na(アルドリッチ社製)に代えた他
は、実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作成し
た。水滴噴霧法によるアルミニウムシリンダーの洗浄度
評価は非常に良好であった。
【0069】(実施例9)実施例6で用いた界面活性剤
をドデカノイルジメチルベタインCH3 (CH2)11+
(CH32 CH2 COO- に代えた他は、実施例6と
全く同様にして電子写真感光体を作成した。水滴噴霧法
によるアルミニウムシリンダーの洗浄度評価は非常に良
好であった。
【0070】(実施例10)実施例6で用いた乾燥槽の
水の比抵抗値を0.1MΩcmとした他は、実施例6と
全く同様にして電子写真感光体を作成した。水滴噴霧法
による洗浄度評価は非常に良好であった。
【0071】(実施例11)実施例6において、乾燥槽
にアルミニウムシリンダーを浸漬し、続いて引き上げる
工程に代えて、比抵抗値1.0MΩcmの水を20秒間
シャワーし、そのまま風乾した他は、実施例6と全く同
様にして電子写真感光体を作成した。水滴噴霧法による
洗浄度評価は非常に良好であった。
【0072】(比較例6)実施例6において、乾燥槽で
処理する際に水の抵抗を0.01MΩcmとした以外、
実施例6と全く同様にして電子写真感光体を作成した。
水滴噴霧法による洗浄度評価で良好であった。
【0073】(比較例7)切削加工したアルミシリンダ
ー(30mmφ×260mm)を用意した。非イオン系
界面活性剤ポリエチレングリコールノニルフェニルエー
テル(前出)の1wt%水溶液を調製した。この水溶液
に上記のアルミニウムシリンダーを浸漬し、超音波発振
器(600W、28kHz)にて30秒間処理した。処
理後、該アルミニウムシリンダーをバスケットにより搬
送の際、バスケットにより洗浄水が多量に持ち出され、
搬送された。
【0074】次に比抵抗値1.0MΩcmの水が入って
いる水洗槽に先に洗浄したアルミニウムシリンダーを浸
漬し、10秒間停止後引き上げ、バスケットにより搬送
した後、該槽上で風乾した。アルミニウムシリンダーの
洗浄度の評価は、良好であった。該シリンダーを用いた
他は、実施例6と同様にして電子写真感光体を作成し
た。
【0075】実施例6〜11、比較例6および7におい
て作成した電子写真感光体をキヤノン(株)製レーザー
ビームプリンター(商品名LBP−SX、反転現像方
式)に装着して、温湿度を3環境に設定し、テストパタ
ーンを印字させて、コントラストが有り、良好な画像が
得られるかを調べた。結果を表3に示す。
【0076】
【表3】
【0077】実施例6〜11の電子写真感光体において
は全ての環境において良好な画像が得られたが、比較例
6および7の電子写真感光体は特に高温、高湿環境で画
像の白色部に若干黒ポチ、カブリが生じてしまい、やや
不良となった。さらに実施例6〜11の電子写真感光体
については3000枚まで連続でテストパターンを印字
させたところ3000枚目も1枚目と同等な画像が得ら
れた。
【0078】(実施例12)表面をサンドブラスト処理
したアルミニウムシリンダー(16mmφ/246m
m)を用意した。このシリンダーを実施例1と全く同様
の方法で連続1000本洗浄した。洗浄液の消費量は4
0mlであった。1000本目のシリンダーを先に用い
たレーザービームプリンターの現像スリーブとして用い
テストパターンを印字させた。
【0079】その結果、良好な画像が得られた。
【0080】(比較例8)実施例12と同様のアルミニ
ウムシリンダーをエアナイフを作動させなかった他は全
く同様にして1000本連続洗浄した。洗浄液の消費量
は800mlであった。1000本目のシリンダーを実
施例12と同様レーザービームプリンターの現像スリー
ブとして用いテストパターンを印字した。
【0081】その結果、画像ムラが見られた。
【0082】
【発明の効果】本発明の導電性支持体の洗浄方法は、洗
浄剤の損失が少なく、水洗槽の水使用量が少なく、また
多数の支持体を連続して洗浄しても高い洗浄が保てると
いう効果並びに洗浄層中の汚濁水の持ち出しなどがな
く、これによるシリンダーの汚染がなく、画像欠陥が生
じにくい、また洗浄の効率も上がるという顕著な効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる洗浄装置の例を示す図であ
る。
【図2】本発明に用いられる洗浄装置の例を示す図であ
る。
【図3】本発明に用いられるエアナイフの例の上面図で
ある。
【図4】本発明に用いられるエアナイフの例の側面図及
び断面図である。
【図5】本発明に用いられるエアナイフの例の上面図で
ある。
【図6】本発明に用いられるエアナイフの例の側面図及
び断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体(被洗浄物) 2 エアナイフ 3−1 エアナイフ 3−2 エアナイフ 4 洗浄槽 5 水洗槽 6 水洗ノズル 7 超音波発振器 8 高圧空気入口 9 洗浄水入口 10 排水口 11 シリンダーチャキング治具 12 アーム 13 上下動伸縮搬送駆動部 14 搬送ユニット 15 搬送レール 16 空気ぬき穴 17 スリットノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 穴山 秀樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 平野 秀敏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 青砥 寛 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 吉原 淑之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 葉波 信之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 岸 淳一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子写真用導電性支持体の洗浄方法にお
    いて、被洗浄物を洗浄液より引き上げた後、エアナイフ
    で被洗浄物をブローすることを特徴とする電子写真用導
    電性支持体の洗浄方法。
  2. 【請求項2】電子写真用導電性支持体の洗浄方法におい
    て、少なくとも被洗浄物を水洗浄し、次いで被洗浄物を
    フィンガーワーク搬送する工程を有することを特徴とす
    る電子写真用導電性支持体の洗浄方法。
  3. 【請求項3】 水洗浄に用いる水が、比抵抗0.1MΩ
    cm以上の水である請求項1及び2記載の電子写真用導
    電性支持体の洗浄方法。
  4. 【請求項4】水洗浄を行うのに際し、超音波を用いて洗
    浄を行う請求項1及び2記載の電子写真用導電性支持体
    の洗浄方法。
  5. 【請求項5】 超音波洗浄を界面活性剤を含む水を用い
    て行う請求項1及び2記載の電子写真用導電性支持体の
    洗浄方法。
JP16943892A 1992-06-26 1992-06-26 電子写真用導電性支持体の洗浄方法 Pending JPH0611847A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07301987A (ja) * 1994-04-28 1995-11-14 Canon Inc 現像スリーブの製造方法及び現像スリーブ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07301987A (ja) * 1994-04-28 1995-11-14 Canon Inc 現像スリーブの製造方法及び現像スリーブ

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