JP3058146B2 - 雌形端子金具と雄形端子金具との接続構造 - Google Patents

雌形端子金具と雄形端子金具との接続構造

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JP3058146B2
JP3058146B2 JP10106655A JP10665598A JP3058146B2 JP 3058146 B2 JP3058146 B2 JP 3058146B2 JP 10106655 A JP10106655 A JP 10106655A JP 10665598 A JP10665598 A JP 10665598A JP 3058146 B2 JP3058146 B2 JP 3058146B2
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terminal fitting
tab
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elastic contact
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昌昭 小林
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雌形端子金具と雄
形端子金具との接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に雌形端子金具には、箱形の本体部
が備えられており、その内部に設けた弾性接触片の上面
には、雄形端子金具のタブとの接点が突設されている。
そして、雌雄の端子金具が雌雄のコネクタに収容され、
両コネクタの結合に伴ってタブが本体部に挿入されて、
そのタブと接点とが接触する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の端子
金具では、コネクタ内における端子金具の位置及び姿勢
のばらつきによって、タブが本体部の正規位置からずれ
て挿入されて、タブと接点とが接続不良を起こす恐れが
あった。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされ、タブと
弾性接触片との接続の信頼性が高い雌形端子金具と雄形
端子金具との接続構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために完成されたものであって、請求項1に係
る発明は、雌形端子金具には、箱形の本体部とその本体
部の底板の先端から内方に折り返された弾性接触片とが
備えられ、その弾性接触片の上面に設けた接点が、本体
部の開口部から挿入される雄形端子金具のタブと弾性接
触片の弾性力によって弾性接触されるようにした雌形端
子金具と雄形端子金具との接続構造において、雌形端子
金具の弾性接触片の上面のうち接点よりも本体部の開口
部側に突部を突出させると共に、雄形端子金具のタブの
下面に突部に嵌合しつつタブを挿入可能とする逃がし溝
を設けたところに特徴を有する。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1記載の雌
形端子金具と雄形端子金具との接続構造において、突部
が弾性接触片から切り起こして形成されているところに
特徴を有する。
【0007】
【発明の作用及び効果】請求項1の構成によれば、タブ
が適正な姿勢で挿入されたときは、突部がタブの下面の
逃がし溝に嵌まって逃がされつつタブの挿入が許容さ
れ、また、タブが左右に芯ずれを生じた状態で挿入され
た場合には、その突部に嵌まった逃がし溝が案内となっ
て、タブが真直に向きを変えつつ挿入される。このよう
に、本願の発明によれば、タブの姿勢を修正しつつ正規
の位置に確実に挿入することができ、両端子金具の接続
の信頼性が向上する。
【0008】請求項2の構成によれば、弾性接触片の一
部を切り起こすだけで、容易に突部が形成することがで
きる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。 <第1実施形態>図1乃至図9は本発明の第1実施形態
を示す。まず、第1実施形態に係る雌形端子金具Fを説
明すると、この雌形端子金具Fは、図1に示すような展
開形状の金属薄板を曲げ加工して成形されるものであっ
て、電線の被覆の端末を圧着するためのインシュレーシ
ョンバレル1と、その被覆から剥き出された芯線の端末
を圧着するためのワイヤバレル2と、その前方に設けら
れた本体部3とからなっている。
【0010】本体部3は、図2及び図3に示すように、
底板4から両側面5,6を折曲げてさらに天井板7を折
曲げることによって、全体が箱形状に組み上げられてい
る。天井板7は一方の側面5から連続したものであっ
て、その天井板7の側縁の前後両端部を他方の側面6の
前後両端部から張り出された一対の押さえ片8で押さえ
込むことによって、本体部3の形状保持がなされてい
る。この本体部3の先端面には、後記する雄形端子金具
Mのタブ26が挿入される開口部9が設けられている。
また、天井板7の内面には、前後方向に沿った2条の突
条10が外面側からの叩き出しによって形成されてい
る。これは、タブ26を挿入する場合の摺動抵抗の軽減
に寄与する。
【0011】本体部3内には弾性接触片12が設けられ
ている。この弾性接触片12は、本体部3が展開されて
いる状態において底板4の前縁から延長して設けられて
おり、その延長部分を本体部3の両側面5,6の折曲げ
工程前に略U字状に折り返して形成されている。この弾
性接触片12の折返部13は本体部3の側面5,6の前
縁よりやや内方へ引っ込んで位置するようにしてあり、
この雌形端子金具Fを図示しない雌ハウジングのキャビ
ティに挿入したときに、キャビティ内の前端壁に折返部
13が直接に当接しないようになっている。また、弾性
接触片12は先端側へ向けて上り勾配としてあり、適切
な弾性が付与されている。弾性接触片12の先端側の上
面には接点14が全幅にわたって、かつ緩やかな曲面を
もって膨出して形成されており、この接点14と天井板
7の突条10との間でタブ26を弾性力をもって挟持す
るようになっている。
【0012】また、本体部3における底板4の後半部分
には係止孔15が形成されており、その前縁に、この雌
形端子金具Fを収容する図示しない雌ハウジングのキャ
ビティに設けられたランスが弾性的に係合可能である。
また、係止孔15の左右の側縁の前端側からは、ストッ
パ16を構成するための対向片が展開形状においてその
側縁から内側に突出して形成されている。これらはとも
に内方へ折曲げられ、その上端が上記の弾性接触片12
の先端側の下方において突き当て可能な位置に臨んでい
る。また、ストッパ16の後方には、同様にしてスタビ
ライザ17を構成する対向片が設けられ、これらはとも
に外方へ折曲げられる。なお、スタビライザ17は、キ
ャビティの嵌合溝に嵌まって収容時のがたつきを防止す
る役割を果たすものである。
【0013】本実施形態では特に、係止孔15の前方
に、コ字状の打抜き溝を形成することで上記の弾性接触
片12の折返部13付近を付け根として後方を向いて突
出した舌片状の切起部19が設けられている。また、弾
性接触片12の折返部13の付近には、長方形をなす窓
孔20が開口されている。そして、その切起部19が付
根部から曲げられて上方に向けて鉛直姿勢で起こされ、
その先端が折り返された弾性接触片12の窓孔20内に
クリアランスを持って通されてその上面に突出してい
る。この切起部19には適正な弾性が付与されている。
そして、その切起部19の弾性接触片12から上方に突
出した先端が本発明に言う突部21となっている。
【0014】図4乃至図7は、第1実施形態に係る雄形
端子金具Mを示す。この雄形端子金具Mは、図4に示す
ような展開形状の金属薄板を曲げ加工して成形されるも
のであって、電線の被覆の端末を圧着するためのインシ
ュレーションバレル23と、芯線の端末を圧着するため
のワイヤバレル24と、本体部25と、その前方に設け
られたタブ26とからなっている。本体部25は、底板
27から両側面28を折曲げ、さらに左右2分割された
天井板29を折曲げて側縁同士を突き合わせることによ
って、箱形状に組み上げられている。また、底板27の
中央部には係止孔31が貫通し、この雄形端子金具Mを
収容する図示しない雄ハウジングのキャビティに設けら
れたランスがその前縁に係合可能となっている。また、
係止孔31の両側縁には、キャビティの嵌合溝に嵌まっ
て収容時のがたつきを防止する役割を果たすスタビライ
ザ32が外方へ折曲げられることで形成されるようにな
っている。
【0015】タブ26は、上記の本体部25の先端側か
らその本体部25の幅よりも狭い幅で前方に向けて真直
に突出するように形成される。タブ26の展開形状は、
本体部25の底板27から前方に延出してその底板27
よりも幅狭の基板34を有するとともに、その基板34
の両側縁に折曲線35を介して重畳板36が連ねて形成
されている。各重畳板36の幅は、基板34の幅の半分
よりもさらに小さい幅に設定されている。
【0016】そして、両重畳板36が折曲線35から基
板34の両側縁部の上に重ねて折り曲げられることによ
り、タブ26が形成される。それにより、タブ26の一
面(雌形端子金具Fに挿入される際の下面)には、両重
畳板36の対応する側縁の間において、上記した雌形端
子金具Fの弾性接触片12の上面に突出した突部21に
嵌合して、そのタブ26の雌形端子金具F内への挿入を
許容するための逃がし溝38が形成される。
【0017】本実施形態は上記のような構造であって、
続いてその作用を説明する。雌雄の端子金具F、Mを接
続する場合は、雄形端子金具Mのタブ26を、雌形端子
金具Fの開口部9から本体部3内に相対的に挿入するこ
とによって行われる。タブ26が雌形端子金具Fと平行
姿勢で挿入された場合は、図8に示すように、弾性接触
片12aの上面に突出した突部21aがタブ26の下面
の逃がし溝38に先端側から嵌まって、タブ26が突部
21aに突き当たることから逃がされつつタブ26が挿
入される。タブ26はその挿入過程で弾性接触片12a
の接点14に当たり、挿入の進行に伴って接点14を通
過しつつ弾性接触片12aを次第に下方に押圧する。そ
れにより弾性接触片12aは、折返部13を中心にスト
ッパ16に当接しない程度に次第に下方に撓み、すなわ
ち弾性限度内で弾性変形し、その復元弾性力によりタブ
26が天井板7の突条10と弾性接触片12aの接点1
4との間で弾力的に挟まれた状態となって、タブ26と
弾性接触片12aとが電気的な導通可能に接続される。
【0018】ここで、アライメント不良によってタブ2
6が左右方向(水平方向)に芯ずれを生じた状態で雌形
端子金具F内に挿入されたときは、タブ26の逃がし溝
38が雌形端子金具Fの突部21aに嵌合しつつ挿入さ
れることにより、その逃がし溝38が案内となって、タ
ブ26が真直に向きを変えつつ挿入される。
【0019】このように、本実施形態の雌雄の端子金具
F,Mによれば、タブ26が突部21aによって、正規
接続位置に位置矯正されて、弾性接触片12aの接点1
4に接続されるから、安定した電気接続状態が得られ
る。また、これ以外にも以下のような作用効果を奏す
る。 タブ26が斜め下向きの姿勢で雌形端子金具Fの本体
部3内に挿入された場合には、図8に示すように、タブ
26の先端が突部21aに突き当たり、それ以上タブ2
6が押し込まれるのが阻止され、弾性接触片12の過度
撓みを防止できる。 また、本体部3に工具または切粉等の異物が入り込も
うとした場合にも、それらが突部21aに突き当たるこ
とでその侵入が阻止され、弾性接触片12aが過度に撓
むのが阻止される。
【0020】<第2実施形態>図10及び図11は本発
明の第2実施形態を示す。本第2実施形態では、図10
に示すように、雌形端子金具Fの弾性接触片12aの付
根部分付近を上方に切り起こすことによって、弾性接触
片12aの上面に突出した突部21aを形成したもので
ある。その他の構造は上記の第1実施形態と同様であっ
て、同一部分については同一符号を付して、重複する説
明を省略する。
【0021】本第2実施形態においても、タブ26が適
正な姿勢で挿入されたときは、突部21aがタブ26の
下面の逃がし溝38に嵌まって逃がされつつタブ26の
挿入が許容され、また、タブ26が左右に芯ずれを生じ
た状態で挿入された場合には、その突部21aに嵌まっ
た逃がし溝38が案内となって、タブ26が真直に向き
を変えつつ挿入される。このように、本実施形態の端子
金具M,Fでも、タブの姿勢を修正しつつ正規の位置に
確実に挿入することができ、両端子金具の接続の信頼性
が向上する。
【0022】なお、前記第1実施形態と同様に、タブ2
6が斜め姿勢で挿入されたり、治具等のタブ26以外の
異物が挿入された場合に、それらが突部21aに突き当
たって挿入が阻止されるという効果も得られる。
【0023】<第3実施形態>図12は本発明の第3実
施形態を示す。本第3実施形態は雄形端子金具Mのタブ
の形状に変更を加えたものであって、このタブ26a
は、展開形状において基板34aの両側縁にその基板3
4aの半分の幅を有する重畳板36aが連ねて形成され
ている。そして、その両重畳板36aが基板34aの下
面の全面にわたって重なるように両側から折曲げられた
のち、その重ねられた状態で幅方向の中央部を上面側に
膨出させるように曲げ加工することにより、下面側の長
さ方向に沿って、雌形端子金具Fの弾性接触片12また
は12aの上面の突部21、21aに嵌まって逃がす逃
がし溝38aが形成されている。
【0024】本第3実施形態のタブ26aも、前記実施
形態のタブ26と同様の作用効果が得られ、また、全面
にわたって2重に重ねられていることから、強度的によ
り優れる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る雌形端子金具の
展開図である。
【図2】 その組立状態の一部側面図である。
【図3】 その正面図である。
【図4】 同第1実施形態の雄形端子金具の展開図であ
る。
【図5】 その組立状態におけるタブの側面図である。
【図6】 タブの正面図である。
【図7】 タブの横断面図である。
【図8】 タブが正しく挿入された状態の縦断面図であ
る。
【図9】 タブが異常挿入された状態の縦断面図であ
る。
【図10】 第2実施形態の雌形端子金具の組立状態の
縦断面図である。
【図11】 そのタブが異常挿入された状態の縦断面図
である。
【図12】 本発明の第3実施形態に係るタブの横断面
図である。
【図13】 従来例の縦断面図である。
【図14】 従来例でタブが正しく挿入された状態の縦
断面図である。
【図15】 従来例でタブが異常挿入された状態の縦断
面図である。
【符号の説明】
F…雌形端子金具 M…雄形端子金具 3…本体部 4…底板 9…開口部 12,12a…弾性接触片 13…折返部 19…切起部 20…窓孔 21,21a…突部 26,26a…タブ 38,38a…逃がし溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/115 H01R 13/11 H01R 13/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雌形端子金具には、箱形の本体部とその
    本体部の底板の先端から内方に折り返された弾性接触片
    とが備えられ、その弾性接触片の上面に設けた接点が、
    前記本体部の開口部から挿入される雄形端子金具のタブ
    と前記弾性接触片の弾性力によって弾性接触されるよう
    にした雌形端子金具と雄形端子金具との接続構造におい
    て、 前記雌形端子金具の弾性接触片の上面のうち前記接点よ
    りも前記本体部の開口部側に突部を突出させると共に、
    前記雄形端子金具のタブの下面に前記突部に嵌合しつつ
    前記タブを挿入可能とする逃がし溝を設けたことを特徴
    とする雌形端子金具と雄形端子金具との接続構造。
  2. 【請求項2】 前記突部が前記弾性接触片から切り起こ
    して形成されていることを特徴とする請求項1記載の雌
    形端子金具と雄形端子金具との接続構造。
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