JP3057664B2 - ボンド型永久磁石 - Google Patents

ボンド型永久磁石

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JP3057664B2 JP2046307A JP4630790A JP3057664B2 JP 3057664 B2 JP3057664 B2 JP 3057664B2 JP 2046307 A JP2046307 A JP 2046307A JP 4630790 A JP4630790 A JP 4630790A JP 3057664 B2 JP3057664 B2 JP 3057664B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はボンド型永久磁石に関する。
(従来の技術) ボンド型永久磁石としては、フェライト系、SmCo系、
NdFeB系等が知られており、通常、これらの合金の粉末
を樹脂と混合したものを圧縮成型、射出成型等の方法に
より製造されている。
しかしながら、同一の原料磁性粉を用いた場合でも、
製造プロセス等により得られる磁気特性にバラツキが生
じ、また、磁気特性、特に、最大エネルギー積の改善の
ための異方性ボンド磁石を製造する場合には、磁性粉の
配向性にもバラツキが見られる。そのために、最終製品
の品質が一定しない。
特に、NdFeB系ボンド磁石の場合、成型時の磁性粉の
割れや欠けが、保磁力や磁石のヒステリシス曲線の角型
性の大きな劣化を引き起こすために、最終製品の品質管
理上の大きな問題となっている。さらに、異方性ボンド
磁石の製造に際しては、磁性粉に磁場を印加して異方性
化することが一般的な方法であるが、この際に磁性粉同
志が互いに機械的な相互作用を引き起こし、所期の配向
度が得られないという問題がある。
(発明が解決しようとする課題) 従来のボンド型永久磁石は、磁性粉の配向性にバラツ
キが生じ、安定した品質の磁石が得られないという問題
がある。
本発明の目的は、成形時の磁気特性の劣化を軽減し、
異方性化する場合には良好な配向性が図られ、良好な磁
気特性を有するボンド型永久磁石を提供することにあ
る。
[発明の構成] (課題を解決するための手段および作用) 本発明は、平均のアスペクト比が2.5以下であり、か
つ、粒径が40μm以上のものが重量比で90%以上である
磁性粉からなることを特徴とするボンド型永久磁石であ
る。ここで、アスペクト比とは、通常ボンド磁石に使用
される磁性粉の個々の形状は一定していないが、磁性粉
の有する最大幅、即ち、長軸方向の長さとこの長軸と直
交する短軸方向の最大幅および最小幅の幾何平均との比
によって定義されるものである。
本発明者らは、ボンド型永久磁石の製造工程、特に、
成型工程において原料となる磁性粉のアスペクト比およ
び粒径が得られる磁石との間に密接な関係があることを
見出した。
まず、アスペクト比が2.5を超える場合は以下の問題
が生じる。
(1)目的とする製品が等方性ボンド磁石か異方性ボン
ド磁石かに拘らず、成型時に加圧等に起因する磁性粉の
割れや欠けが多くなり、磁気特性が大きく劣化する。
(2)目的とする製品が異方性ボンド磁石の場合、磁性
粉が磁場の印加等によって十分に配向せず、初期の磁気
特性が得られない。
これらの問題点は、原料の磁性粉の平均アスペクト比
を制御することにより改善することができる。この場
合、磁性粉の平均アスペクト比は、2.5以下、好ましく
は2以下とすることが望ましい。
また、原料の磁性粉の粉末粒径が40μmを下回る場
合、磁気特性の改善効果は小さくなる。特に、原料の磁
性粉が、例えば、NdFeB系である場合、粉末粒径が小さ
くなると、保磁力、磁石のヒステリシス曲線の角型性の
劣化も見られ、さらに、耐蝕性の面からも問題が生じ
る。従って、磁性粉の粉末粒径は40μm以上であること
が望ましい。特に、粒径が40μmを下回る磁性粉が重量
比で10%を超えた場合は、ボンド型永久磁石の特性劣化
を生じる。従って、重量比で90%以上の磁性粉の粒径は
40μm以上であることが望ましい。
上述の選択された磁性粉による効果は、原料となる磁
性粉の種類によって、その程度が異なる。特に、原料の
磁性粉がNdFeB系である場合、割れや欠けによる表面層
の劣化が直ちに保磁力や角型性の劣化に直結する素材で
あるために、磁性粉の平均アスペクト比の制御はボンド
磁石の磁気特性の改善に極めて有効である。また、NdFe
B系異方性ボンド磁石の製造に際しても、磁性粉の平均
アスペクト比の制御により、磁性粉の配向性を大きく改
善することができる。
本発明のボンド型永久磁石の製造方法について、NdFe
B系焼結合金を出発原料とした場合を例にとって、説明
する。
まず、原子分率で、8〜30%のR(RはYを含む希土
類元素の内から選択された少なくとも1種の元素)、2
〜28%のB、0.1〜13%のM(MはAlまたはGaの少なく
とも1種の元素)、残部が実質的にFeまたはCoの一種以
上からなる永久磁石合金を製造する。
次に、ボールミル等の粉砕手段を用いて永久磁石合金
を粉砕する。この際、後工程の成型と焼結を容易にし、
かつ磁気特性を良好にするために、粉末の平均粒径が2
〜10μmとなるように微粉砕することが望ましい。この
粒径が10μmを超えると保磁力(iHc)の低下をもたら
し、一方、2μm未満となると残留磁束密度(Br)等の
磁気特性の低下を招く。
微粉砕された永久磁石合金粉末を所望の形状にプレス
成型する。成型の際には、無磁場でも良いし、通常の焼
結磁石を製造する場合と同様に、例えば、15kOe程度の
磁場を印加し、配向処理行う。引き続いて、例えば、10
00〜1140℃で、0.5〜5時間程度の条件で成形体を焼結
する。この焼結は合金中の酸素濃度を増加させないよう
に、Arガス等の不活性ガス雰囲気中、もしくは、真空中
で行うことが望ましい。この場合、酸素分圧は、1torr
以下とすることが望ましい。
こうして得られた焼結体を粉砕し、粉末粒径が40μm
以上の磁性粉とする。この場合、粒径が40μmを下回る
粒径の磁性粉のある程度の混入は差し支えない。得られ
た磁性粉は、不活性ガス気流または有機溶剤の液流によ
り球状化処理を行い、平均アスペクト比を2.5以下、好
ましくは、2.0以下に調整する。球状化処理を施された
粉末は、分級等の方法により、粒径が40μm以上とす
る。この場合、40μmを下回る粒径の粉末の量は重量比
で10%未満とする。
こうして得られた粉末に500〜800℃の温度範囲で、0.
1〜10時間程度の時効処理を行う。この時効処理の温度
が500℃未満または800℃を超えると、保磁力の減少また
は角型性の劣化を招き、磁気特性は大幅に低下する。従
って、この時効処理の温度は、500〜800℃の範囲が好ま
しい。
この時効処理の前に、550〜1150℃の第1段階の時効
処理を施すことにより、より大きな保磁力を持つ粉末が
得られる。この第1段階の時効処理は、550℃未満また
は1150℃を超える場合は、顕著な効果が得られない。
このように処理された粉末を、エポキシ、ナイロン等
の樹脂と混練して所望の形状に成型して、ボンド型永久
磁石が得られる。成型の際、磁場を印加することによ
り、異方性化することができる。また、上記の例では焼
結合金を永久磁石合金として用いたが、等方性磁石を得
る場合は、磁場配向、焼結を省略し、インゴットを用い
ても良い。
(実施例) 以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1) まず、原子分率で、14.5%のNd、17%のCo、1%のG
a、5.5%のB、残部がFeとなるように配合し、Ar雰囲気
中で水冷銅ボートを用いてアーク溶解した。得られた合
金をAr雰囲気中で粗粉砕し、さらに、ジェットミルによ
り平均粒径約3.0μmまで、微粉砕した。
この微粉末を所定の押型に充填して20kOeの磁界を印
加しつつ、2 ton/cm2の圧力で圧縮成型した。この成形
体をAr雰囲気中で、1600℃で1時間焼結し、平均粒径40
0μmまで粉砕した後、Ar気流下で、球状化処理を行い
粉末の平均アスペクト比を1.6に調整した。球状化処理
が施された粉末は、ふるいにより分級し、粉末粒径が40
μm未満の粉末を除去した後、900℃、1時間の時効処
理を施した。この粉末を室温まで急冷した後、さらに、
600℃、3時間の時効処理を行った。得られた磁性粉を
液状エポキシ樹脂(3wt%)と混練し、18kOeの磁界を印
加しつつ、磁界方向と直角方向に4 ton/cm2の圧力で圧
縮成型した。
得られた磁石について残留磁束密度(Br)、保磁力
(iHc)、最大エネルギー積(BHmax)を測定した。その
結果、Br=9.3kG、iHc=11.2kOe、BHmax=17.9MGOeであ
った。また、配向方向と直角方向の残留磁束密度(B
r′)を測定し、以下の(1)式により配向度を評価し
たところ、A=89%と、良好な値が得られた。
A(%)=Br/(Br+Br′)×100 ……(1) (比較例1) 原料の磁性粉の平均アスペクト比が3.1であることを
除いて、実施例1と同様な方法でボンド型永久磁石を製
造した。得られた磁石の磁気特性および配向度を測定し
た。その結果、Br=8.6kG、iHc=8.6kOe、BHmax=13.1M
GOeであった。また、配向度は、A=75%であった。こ
れらの結果は、いずれも実施例1に比べて、劣っている
ことが分かる。
(実施例2) 原料合金の組成が原子分率で14%のNd、16%のCo、2
%のAl、5.5%のB、残部が実質的にFeからなること、
圧縮成型を無磁場下で行うことを除いては、実施例1と
同様な方法でボンド型永久磁石を製造した。得られた磁
石の磁気特性を測定した。その結果、Br=6.3kG、iHc=
10.8kOe、BHmax=8.2MGOeであった。
(比較例2) 原料の磁性粉の平均アスペクト比が3.0であることを
除いて実施例2と同様な方法でボンド型永久磁石を製造
した。得られた磁石の磁気特性を測定した。その結果、
Br=5.6kG、iHc=8.1kOe、BHmax=5.5MGOeであり、角型
性も実施例2に比較して劣化している。
(比較例3) 原料の磁性粉として、粒径が40μm以下のものの割合
が重量比40%である以外は、実施例1と同様な方法でボ
ンド型永久磁石を製造した。得られた磁石の磁気特性を
測定した。その結果、Br=7.6kG、iHc=6.5kOe、BHmax
=7.8MGOeであった。この磁石は、実施例1の磁石に比
較して、角型性も大幅に劣化し、磁気特性も大幅に低下
している。
[発明の効果] 以上の様に、本発明によれば、成形時の磁気特性の劣
化を軽減し、異方性化する場合には良好な配向性が図ら
れ、良好な磁気特性を有するボンド型永久磁石を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 酒井 勲 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (72)発明者 佐橋 政司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 平1−162702(JP,A) 特開 昭63−155601(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均のアスペクト比が2.5以下であり、か
    つ、粒径が40μm以上のものが重量比で90%以上である
    磁性粉を含むことを特徴とするボンド型永久磁石。
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