JPH0897022A - 希土類磁石の製造方法 - Google Patents
希土類磁石の製造方法Info
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- JPH0897022A JPH0897022A JP6261517A JP26151794A JPH0897022A JP H0897022 A JPH0897022 A JP H0897022A JP 6261517 A JP6261517 A JP 6261517A JP 26151794 A JP26151794 A JP 26151794A JP H0897022 A JPH0897022 A JP H0897022A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 希土類(R)と遷移金属(T)である鉄(F
e)とボロン(B)とからなるR2T14B系金属間化合
物磁石からなる希土類磁石の製造方法において、従来と
変わらぬ製造工程においても安定に優れた磁気特性を有
する希土類磁石の製造方法を提供する。 【構成】 原料合金中に、29重量%ないし35重量%
のR、及び合金中の総希土類元素(Y及びYbを含む)
に対して、1重量%ないし25重量%のイッテルビウム
(Yb)を含み、1000℃〜1100℃で少なくとも
2時間のアルゴンガス中での焼結と、400℃〜700
℃の時効処理を施す。
e)とボロン(B)とからなるR2T14B系金属間化合
物磁石からなる希土類磁石の製造方法において、従来と
変わらぬ製造工程においても安定に優れた磁気特性を有
する希土類磁石の製造方法を提供する。 【構成】 原料合金中に、29重量%ないし35重量%
のR、及び合金中の総希土類元素(Y及びYbを含む)
に対して、1重量%ないし25重量%のイッテルビウム
(Yb)を含み、1000℃〜1100℃で少なくとも
2時間のアルゴンガス中での焼結と、400℃〜700
℃の時効処理を施す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、希土類(R)と、遷移
金属(T)とボロン(B)とからなるR2T1 4B系金属
間化合物磁石の磁石特性を改善した希土類磁石の製造方
法に関するものである。
金属(T)とボロン(B)とからなるR2T1 4B系金属
間化合物磁石の磁石特性を改善した希土類磁石の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】R2T14B系の代表的な磁石であるNd
−Fe−B系磁石の粉末治金法による製造方法に関して
は、特開昭59−46008号公報がすでに公知であ
り、ここでは溶解して得られたインゴットを粉砕し、得
られた微粉末を成形して得られる圧粉体を焼結する方法
について述べている。
−Fe−B系磁石の粉末治金法による製造方法に関して
は、特開昭59−46008号公報がすでに公知であ
り、ここでは溶解して得られたインゴットを粉砕し、得
られた微粉末を成形して得られる圧粉体を焼結する方法
について述べている。
【0003】一般に、本系磁石の粉末治金法による製造
方法は、溶解、粉砕、磁界中成形、焼結、熱処理の順に
進められる。溶解は、アーク溶解、高周波溶解等の真
空、または不活性雰囲気中で行って、R2T14B系イン
ゴットを作製する。インゴットの粉砕は、粗粉砕と微粉
砕に分けられ、粗粉砕はジョークラッシャーミル、ロー
ルミル、ディスクミル等で行われる。磁場中配向及び加
圧成形は、金型等を用いて磁場中で行われるのが通例で
ある。焼結は、1000℃〜1150℃の温度範囲で不
活性雰囲気中または真空中で行われる。熱処理は、必要
に応じ300℃〜900℃程度の温度範囲で行われる。
方法は、溶解、粉砕、磁界中成形、焼結、熱処理の順に
進められる。溶解は、アーク溶解、高周波溶解等の真
空、または不活性雰囲気中で行って、R2T14B系イン
ゴットを作製する。インゴットの粉砕は、粗粉砕と微粉
砕に分けられ、粗粉砕はジョークラッシャーミル、ロー
ルミル、ディスクミル等で行われる。磁場中配向及び加
圧成形は、金型等を用いて磁場中で行われるのが通例で
ある。焼結は、1000℃〜1150℃の温度範囲で不
活性雰囲気中または真空中で行われる。熱処理は、必要
に応じ300℃〜900℃程度の温度範囲で行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本系磁石における焼結
は、インゴット中に存在するR−Fe固溶体相が昇温課
程で液相の核となる液相焼結の形で進行し、高性能磁
石、とりわけ高保磁力磁石を得るためには、固相を形成
するR2T14B粉末粒子間に均一に液相が浸透し、微細
で均一な結晶粒径分布を有する焼結体を得ることが重要
な技術課題となっている。
は、インゴット中に存在するR−Fe固溶体相が昇温課
程で液相の核となる液相焼結の形で進行し、高性能磁
石、とりわけ高保磁力磁石を得るためには、固相を形成
するR2T14B粉末粒子間に均一に液相が浸透し、微細
で均一な結晶粒径分布を有する焼結体を得ることが重要
な技術課題となっている。
【0005】しかし、一般に、インゴット中のR−Fe
固溶体相は、他の相に比べて存在量が極めて少なく、し
かも、インゴット中に不均一に存在しているため、微粉
砕粉末中でR−Fe相とR2T14B相の均一混合・分散
が困難である。この結果、焼結時の液相分布が不均一と
なり、磁石特性の劣化を招くという欠点を有している。
固溶体相は、他の相に比べて存在量が極めて少なく、し
かも、インゴット中に不均一に存在しているため、微粉
砕粉末中でR−Fe相とR2T14B相の均一混合・分散
が困難である。この結果、焼結時の液相分布が不均一と
なり、磁石特性の劣化を招くという欠点を有している。
【0006】この対策として、インゴット組成を高R組
成にし、インゴット中のR−Fe固溶体相の存在量比を
増加させることにより、焼結時の液相の分散性を向上さ
せる方法がある。しかし、この方法は、R−Fe固溶体
相が非磁性であるため、焼結体中に存在する非磁性相量
の増加を招き、残留磁束密度(Br)、エネルギー積
[(BH)max]の減少を伴うという欠点を有する。
また、前記同様に液相の分散性向上という観点より、焼
結温度を上昇させる方法があるが、R2T14B相の粒成
長により、角型比、保磁力(IHC)の低下が生じる。
成にし、インゴット中のR−Fe固溶体相の存在量比を
増加させることにより、焼結時の液相の分散性を向上さ
せる方法がある。しかし、この方法は、R−Fe固溶体
相が非磁性であるため、焼結体中に存在する非磁性相量
の増加を招き、残留磁束密度(Br)、エネルギー積
[(BH)max]の減少を伴うという欠点を有する。
また、前記同様に液相の分散性向上という観点より、焼
結温度を上昇させる方法があるが、R2T14B相の粒成
長により、角型比、保磁力(IHC)の低下が生じる。
【0007】そこで、本発明の技術的課題は、かかる現
状に鑑み、焼結時に液相となる核を主相粒子間に均一に
分散させる方法を検討した結果なされたもので、高いI
HCを具備した希土類磁石の製造方法を提供することに
ある。
状に鑑み、焼結時に液相となる核を主相粒子間に均一に
分散させる方法を検討した結果なされたもので、高いI
HCを具備した希土類磁石の製造方法を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、希土類元素
(R;イットリウムYを含む)と鉄(Fe)とボロン
(B)とを主成分とする金属間化合物のR2T14B系合
金からなる希土類磁石の製造方法において、原料合金の
組成中に、イッテルビウム(Yb)を除く希土類元素を
29ないし35重量%、イッテルビウム(Yb)を0.
3ないし12.0重量%を含み、かつ、イッテルビウム
(Yb)を含む全ての希土類元素に対するイッテルビウ
ム(Yb)の比率が1ないし25重量%であることを特
徴とする希土類磁石の製造方法である。
(R;イットリウムYを含む)と鉄(Fe)とボロン
(B)とを主成分とする金属間化合物のR2T14B系合
金からなる希土類磁石の製造方法において、原料合金の
組成中に、イッテルビウム(Yb)を除く希土類元素を
29ないし35重量%、イッテルビウム(Yb)を0.
3ないし12.0重量%を含み、かつ、イッテルビウム
(Yb)を含む全ての希土類元素に対するイッテルビウ
ム(Yb)の比率が1ないし25重量%であることを特
徴とする希土類磁石の製造方法である。
【0009】本発明においては、R−T−B系磁石材料
の主成分であるRにおいて、特に、希土類元素のYbを
調節し、R−T−B系磁石合金中の液相の核の存在量比
を増加させることにより、焼結した磁石合金の磁気特性
を格段に向上させる希土類磁石の製造方法である。
の主成分であるRにおいて、特に、希土類元素のYbを
調節し、R−T−B系磁石合金中の液相の核の存在量比
を増加させることにより、焼結した磁石合金の磁気特性
を格段に向上させる希土類磁石の製造方法である。
【0010】前記の様に、合金組成を高R組成比とし、
インゴット中のR−Fe固溶体相の存在量比を増加させ
る方法では、焼結体中の非磁性相の増加による磁気特性
の劣化が避けられない。これに対し、本発明において
は、Ybの添加により、総希土類元素量を多くしてもY
bは最終的に蒸気圧が高いため、飛んでしまうので、液
相の核が(R、Yb)−Fe固溶体相となって合金イン
ゴット中の存在量比が増加し、焼結課程における比較的
低温での液相の分散性を向上させる。
インゴット中のR−Fe固溶体相の存在量比を増加させ
る方法では、焼結体中の非磁性相の増加による磁気特性
の劣化が避けられない。これに対し、本発明において
は、Ybの添加により、総希土類元素量を多くしてもY
bは最終的に蒸気圧が高いため、飛んでしまうので、液
相の核が(R、Yb)−Fe固溶体相となって合金イン
ゴット中の存在量比が増加し、焼結課程における比較的
低温での液相の分散性を向上させる。
【0011】従って、均一に分布する液相で主相粒子を
覆うことができ、均一で微細な結晶粒を有する焼結体を
得ることができる。さらに、焼結の後期課程において
は、Ybの蒸気圧が主成分たるRに比較して、著しく高
いため、焼結体中から揮発、除去され、最終的な焼結体
中の非磁性相の存在量を増加させることがなく、従っ
て、R2T14B相の粒成長も生ぜず、焼結体の磁気特性
劣化を招くことがない。
覆うことができ、均一で微細な結晶粒を有する焼結体を
得ることができる。さらに、焼結の後期課程において
は、Ybの蒸気圧が主成分たるRに比較して、著しく高
いため、焼結体中から揮発、除去され、最終的な焼結体
中の非磁性相の存在量を増加させることがなく、従っ
て、R2T14B相の粒成長も生ぜず、焼結体の磁気特性
劣化を招くことがない。
【0012】
【作用】本発明において、原料合金中に含む、Ybを除
く希土類元素を29ないし35重量%としたのは、29
重量%未満ではIHCの確保が著しく困難であり、また、
35重量%を越えると、残留磁束密度(Br)、エネル
ギー積[(BH)max]の低下が著しく、工業的に有
益な物ではなくなるからである。
く希土類元素を29ないし35重量%としたのは、29
重量%未満ではIHCの確保が著しく困難であり、また、
35重量%を越えると、残留磁束密度(Br)、エネル
ギー積[(BH)max]の低下が著しく、工業的に有
益な物ではなくなるからである。
【0013】同様に、Yb量を0.3ないし12.0重量
%で、かつ、Ybを含む全ての希土類元素量に対するY
bの比率が1ないし25重量%としたのは、Ybを含む
全ての希土類元素(以下、T.R.Eと称す)量に対す
るYbの比率が1重量%未満では、Ybの添加による特
性改善の効果が見られないからであり、一方、25重量
%を越えると、焼結体中にYb2Fe14Bが増加して配
向度を低下させると共に、Ybの揮発による焼結体中の
空隙が顕著に増加して密度低下を招き、従って、焼結体
の残留磁束密度(Br)と、エネルギー積[(BH)m
ax]の低下が著しくなるからである。
%で、かつ、Ybを含む全ての希土類元素量に対するY
bの比率が1ないし25重量%としたのは、Ybを含む
全ての希土類元素(以下、T.R.Eと称す)量に対す
るYbの比率が1重量%未満では、Ybの添加による特
性改善の効果が見られないからであり、一方、25重量
%を越えると、焼結体中にYb2Fe14Bが増加して配
向度を低下させると共に、Ybの揮発による焼結体中の
空隙が顕著に増加して密度低下を招き、従って、焼結体
の残留磁束密度(Br)と、エネルギー積[(BH)m
ax]の低下が著しくなるからである。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について述べる。
【0015】(実施例1)純度99.9重量%以上のネ
オジウム(Nd)、鉄(Fe)、ボロン(B)、イッテ
ルビウム(Yb)を用い、アルゴンガス雰囲気中で高周
波加熱によりNdの組成が29重量%、Bの組成が1重
量%、Ybの組成がT.R.E量(本実施例において
は、Nd+Yb)に対して、0%、0.5重量%、1重
量%、3重量%、5重量%、10重量%、15重量%、
20重量%、25重量%、30重量%(残部Fe)であ
るインゴットを得た。次に、これらインゴットに熱処理
を施した後、ディスクミルを用いて粉砕し、10種類の
粗粉末を得た。次に、これら粗粉末をボールミルを用い
て粉砕し、微粉末を得た。尚、これら微粉末の気体透過
法による平均粒径は、2μm〜5μmであった。
オジウム(Nd)、鉄(Fe)、ボロン(B)、イッテ
ルビウム(Yb)を用い、アルゴンガス雰囲気中で高周
波加熱によりNdの組成が29重量%、Bの組成が1重
量%、Ybの組成がT.R.E量(本実施例において
は、Nd+Yb)に対して、0%、0.5重量%、1重
量%、3重量%、5重量%、10重量%、15重量%、
20重量%、25重量%、30重量%(残部Fe)であ
るインゴットを得た。次に、これらインゴットに熱処理
を施した後、ディスクミルを用いて粉砕し、10種類の
粗粉末を得た。次に、これら粗粉末をボールミルを用い
て粉砕し、微粉末を得た。尚、これら微粉末の気体透過
法による平均粒径は、2μm〜5μmであった。
【0016】次に、これら微粉末を20KOeの磁界中
で1.5ton/cm2の成形圧力で成形し、得られた圧
粉体を1000℃〜1100℃で少なくとも2時間、ア
ルゴン雰囲気中で焼結した。その後、時効処理として4
00℃〜700℃で加熱した後、急冷した。
で1.5ton/cm2の成形圧力で成形し、得られた圧
粉体を1000℃〜1100℃で少なくとも2時間、ア
ルゴン雰囲気中で焼結した。その後、時効処理として4
00℃〜700℃で加熱した後、急冷した。
【0017】得られた焼結体について、それぞれBr、
(BH)max、IHCを直流B−Hトレーサーを用いて
測定した。図1に、Ybの組成を変化させ、前記温度範
囲で焼結して得られた焼結体中で最も高い磁気特性の値
をYb/T.R.Eに対して示す。
(BH)max、IHCを直流B−Hトレーサーを用いて
測定した。図1に、Ybの組成を変化させ、前記温度範
囲で焼結して得られた焼結体中で最も高い磁気特性の値
をYb/T.R.Eに対して示す。
【0018】原料インゴットにおけるYbの含有量が
T.R.Eに対して1重量%未満の試料におけるBr
値、IHC値は、著しく小さいものであった。その後、Y
b含有量の増加に伴い、磁気特性が向上する傾向を示
し、T.R.Eに対するYbの比率が10重量%程度
で、ほぼ飽和値に到達している。さらに、Yb含有量を
増加させ25重量%を越えると、前記飽和値に対してB
rの低下が顕著となり、それに伴い、(BH)maxの
低下も著しくなっていくことがわかる。
T.R.Eに対して1重量%未満の試料におけるBr
値、IHC値は、著しく小さいものであった。その後、Y
b含有量の増加に伴い、磁気特性が向上する傾向を示
し、T.R.Eに対するYbの比率が10重量%程度
で、ほぼ飽和値に到達している。さらに、Yb含有量を
増加させ25重量%を越えると、前記飽和値に対してB
rの低下が顕著となり、それに伴い、(BH)maxの
低下も著しくなっていくことがわかる。
【0019】(実施例2)純度99.9重量%以上のN
d、Fe、B、Ybを用い、アルゴンガス雰囲気中で高
周波加熱によりNdの組成が29重量%、30重量%、
31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、3
5重量%、Bの組成が1重量%、Ybの組成がT.R.
E量(本実施例においては、Nd+Yb)に対して0重
量%、10重量%(残部Fe)であるインゴットを得
た。次に、これらインゴットに熱処理を施した後、ディ
スクミルを用いて粉砕し、14種類の粗粉末を得た。次
に、これら粗粉末をボールミルを用いて粉砕し微粉末を
得た。尚、これら微粉末の気体透過法による平均粒径
は、2μm〜5μmであった。
d、Fe、B、Ybを用い、アルゴンガス雰囲気中で高
周波加熱によりNdの組成が29重量%、30重量%、
31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、3
5重量%、Bの組成が1重量%、Ybの組成がT.R.
E量(本実施例においては、Nd+Yb)に対して0重
量%、10重量%(残部Fe)であるインゴットを得
た。次に、これらインゴットに熱処理を施した後、ディ
スクミルを用いて粉砕し、14種類の粗粉末を得た。次
に、これら粗粉末をボールミルを用いて粉砕し微粉末を
得た。尚、これら微粉末の気体透過法による平均粒径
は、2μm〜5μmであった。
【0020】次に、これら微粉末を20KOeの磁界中
で1.5ton/cm2の成形圧力で成形し、得られた圧
粉体を1000〜1100℃で2時間、アルゴン雰囲気
中で焼結した。その後、時効処理として400〜700
℃で加熱した後、急冷した。
で1.5ton/cm2の成形圧力で成形し、得られた圧
粉体を1000〜1100℃で2時間、アルゴン雰囲気
中で焼結した。その後、時効処理として400〜700
℃で加熱した後、急冷した。
【0021】得られた焼結体について、それぞれBr、
(BH)max、IHCを直流B−Hトレーサーを用いて
測定した。図2に、Ndの組成を変化させ、前記温度範
囲で焼結して得られた焼結体中で、最も高い磁気特性を
Nd添加量に対しての特性値を示す。
(BH)max、IHCを直流B−Hトレーサーを用いて
測定した。図2に、Ndの組成を変化させ、前記温度範
囲で焼結して得られた焼結体中で、最も高い磁気特性を
Nd添加量に対しての特性値を示す。
【0022】図2より、原料中インゴット中にYbを含
有しない試料では、Nd量が31重量%以下では、高い
磁気特性を得ることが困難であるのに対し、本発明によ
る原料インゴット中にYbを添加含有させた試料では、
低Nd組成においても、IHC、Brの発現が確認され
る。また、高Nd組成側においても、原料インゴット中
にYbを含有させることにより、格段に高いIHC値が得
られることがわかる。
有しない試料では、Nd量が31重量%以下では、高い
磁気特性を得ることが困難であるのに対し、本発明によ
る原料インゴット中にYbを添加含有させた試料では、
低Nd組成においても、IHC、Brの発現が確認され
る。また、高Nd組成側においても、原料インゴット中
にYbを含有させることにより、格段に高いIHC値が得
られることがわかる。
【0023】
【発明の効果】合金インゴットを粉砕、成形、焼結して
希土類磁石を得る方法において、原料合金組成におい
て、Ybを除く希土類元素を29ないし35重量%、Y
bを0.3ないし12.0重量%含み、かつ、Ybを含む
全ての希土類元素量に対するYbの比率を1ないし25
重量%とすることにより、焼結時の液相核を主相粒子間
に均一に分散させ、かつ、焼結時の液相核の存在量比を
増加させ、高いIHCを具備し、かつ、高いエネルギー積
を有するR2T14B系永久磁石が得られる。
希土類磁石を得る方法において、原料合金組成におい
て、Ybを除く希土類元素を29ないし35重量%、Y
bを0.3ないし12.0重量%含み、かつ、Ybを含む
全ての希土類元素量に対するYbの比率を1ないし25
重量%とすることにより、焼結時の液相核を主相粒子間
に均一に分散させ、かつ、焼結時の液相核の存在量比を
増加させ、高いIHCを具備し、かつ、高いエネルギー積
を有するR2T14B系永久磁石が得られる。
【図1】実施例1におけるR2F14B系永久磁石のネオ
ジウム(Nd)とイッテルビウム(Yb)の合計重量の
T.R.Eに対するYbの重量含有比率と、永久磁石焼
結体の磁気特性の関係を示す特性図。
ジウム(Nd)とイッテルビウム(Yb)の合計重量の
T.R.Eに対するYbの重量含有比率と、永久磁石焼
結体の磁気特性の関係を示す特性図。
【図2】実施例2におけるNdの重量比率と、焼結体の
磁気特性の関係を示す特性。
磁気特性の関係を示す特性。
Claims (1)
- 【請求項1】 希土類元素(R;イットリウムYを含
む)と鉄(Fe)とボロン(B)とを主成分とする金属
間化合物のR2T14B系合金からなる希土類磁石の製造
方法において、原料合金の組成中に、イッテルビウム
(Yb)を除く希土類元素を29ないし35重量%、イ
ッテルビウム(Yb)を0.3ないし12.0重量%を含
み、かつ、イッテルビウム(Yb)を含む全ての希土類
元素に対するイッテルビウム(Yb)の比率が1ないし
25重量%であることを特徴とする希土類磁石の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6261517A JPH0897022A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 希土類磁石の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6261517A JPH0897022A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 希土類磁石の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0897022A true JPH0897022A (ja) | 1996-04-12 |
Family
ID=17363009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6261517A Pending JPH0897022A (ja) | 1994-09-29 | 1994-09-29 | 希土類磁石の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0897022A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009088191A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Ulvac Japan Ltd | 焼結体の製造方法及びこの焼結体の製造方法により製造されるネオジウム鉄ボロン系焼結磁石 |
JP2009084627A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Ulvac Japan Ltd | 焼結体の製造方法及びこの焼結体の製造方法により製造されるネオジウム鉄ボロン系焼結磁石 |
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1994
- 1994-09-29 JP JP6261517A patent/JPH0897022A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009088191A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Ulvac Japan Ltd | 焼結体の製造方法及びこの焼結体の製造方法により製造されるネオジウム鉄ボロン系焼結磁石 |
JP2009084627A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Ulvac Japan Ltd | 焼結体の製造方法及びこの焼結体の製造方法により製造されるネオジウム鉄ボロン系焼結磁石 |
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