JP3057240B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3057240B2 JP3058787A JP5878791A JP3057240B2 JP 3057240 B2 JP3057240 B2 JP 3057240B2 JP 3058787 A JP3058787 A JP 3058787A JP 5878791 A JP5878791 A JP 5878791A JP 3057240 B2 JP3057240 B2 JP 3057240B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高感度ハロゲン化銀写真
感光材料に関する。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀写真乳剤に対する分光増感
を行う場合、ハロゲン化銀粒子に対する増感色素の吸着
の良いことが必要であるが、増感色素に要求される他の
性能要件が良好であっても吸着が弱いということが大き
な障害になる場合がある。例えば、本発明における一般
式〔I〕で表される化合物は、ハロゲン化銀粒子への吸
着が弱く、また吸着した場合にもランダムに吸着し易い
ために凝集体を形成しにくく、増感色素としての光増感
効果が充分でなかった。
【0003】色素の吸着を促進する方法としては、特開
昭55-26589号に開示されているようにハロゲン化銀粒子
形成中に色素を添加する方法や、特開昭61-103149号に
開示されているように粒子形成後、脱塩工程以前に色素
を添加する方法が知られている。しかし、粒子形成中に
色素を添加する方法ではハロゲン化銀粒子の晶癖や、サ
イズ分布を著しく変化させ、乳剤の写真性能を損うとい
った問題があった。また粒子形成後脱塩工程以前に添加
する方法では、粒子形成時に生じた、アルカリ金属イオ
ンや、硝酸イオンなどの高濃度の塩が存在する強電界質
に色素を添加するため一般式〔I〕で表されるような比
較的吸着の弱い色素では、吸着が阻害され、特開昭61-1
03149号に開示されているような目的を達成することが
できなかった。これは特に現像処理後の残色の少ない水
溶性の高い色素に対して著しかった。
【0004】したがって、吸着性の弱い増感色素を有効
に使用できる方法が求められている。
【0005】
【発明の目的】上記のような問題に対して本発明の目的
は増感色素の吸着が強化され、高感度ハロゲン化銀写真
感光材料を提供することである。
【0006】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体の少なくと
も一方の側に、脱塩工程に変性ゼラチンを用いることに
より調製されたハロゲン化銀乳剤を含有する少なくとも
1層のハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感
光材料において、該ハロゲン化銀乳剤に含有されるハロ
ゲン化銀の粒子形成後、脱塩工程終了までの間に、下記
一般式〔I〕で示される増感色素の少なくとも1種
されたことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料に
より達成されることを見出した。このメカニズムについ
ては、いまだ明らかにされていないが、粒子形成後の乳
剤のような強電解質中や脱塩工程中であっても色素の吸
着を促進することからハロゲン化銀表面に凝集した変成
ゼラチンと色素との何らかのインタラクションが色素の
吸着を促進しているものと考える。
【0007】
【化2】
【0008】〔式中、R1はアルキル基、Zは5又は6
員環の複素環を形成するのに必要な非金属原子群、Qは
5員環の複素環を形成するために必要な非金属原子群、
mは1または2を表す。〕 以下、本発明について、詳細に説明する。
【0009】まず、一般式〔I〕について説明する。
【0010】一般式〔I〕において、Z1によって形成
される複素環としては例えばチアゾール、セレナゾー
ル、オキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾセレナゾ
ール、ベンゾオキサゾール、ナフトチアゾール、ナフト
セレナゾール、ナフトオキサゾール、ピリジン、キノリ
ン環等を挙げることができ、更にこれらの複素環は置換
基を有するものを含み、これら置換基としては例えばハ
ロゲン原子(例えば塩素、臭素等)、アルキル基、好ま
しくは炭素数1〜4のアルキル基(例えばメチル、エチ
ル、プロピル)、ハロゲン化アルキル基(例えばトリフ
ルオロメチル等)、アルコキシ基、好ましくは炭素数1
〜4のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、プロ
ピルオキシ等)、ヒドロキシル基、アリール基(例えば
フェニル等)等が挙げられる。Qが形成する複素環とし
ては、例えばローダニン、チオヒダントイン、チオオキ
サゾリジンジオン、チオセレナゾリジンジオン環等を挙
げることができ、これらの複素環は置換基を有していて
もよく、これら置換基は好ましくは炭素数1〜8のアル
キル基(例えばメチル、エチル、プロピル、2-ヒドロキ
シエチル、2-ヒドロキシエチルオキシエチル、2-メトキ
シエチル、2-アセトキシエチル、カルボキシメチル、2-
カルボキシエチル、3-カルボキシプロピル、4-カルボキ
シブチル、2-スルホエチル、3-スルホプロピル、3-スル
ホブチル、4-スルホブチル、ベンジル、フェネチル、ブ
チル等)、アリール基(例えばフェニル、p-スルホフェ
ニル等)又はピリジル基(例えば2-ピリジル、3-ピリジ
ル、メチル-2-ピリジル等)が挙げられる。
【0011】Rはアルキル基であり、具体的には例えば
炭素数1〜8のアルキル基、例えばメチル、エチル、2-
ヒドロキシエチル、2-メトキシエチル、2-アセトキシエ
チル、カルボキシメチル、2-カルボキシエチル、3-カル
ボキシプロピル、4-カルボキシブチル、2-スルホエチ
ル、3-スルホプロピル、3-スルホブチル、4-スルホブチ
ル、ビニルメチル、ベンジル、フェネチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル基等が好ましい。
【0012】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
る上記一般式〔I〕で表される化合物の具体的例を下記
に挙げる。さらに本出願人による特願平2-332968号第7
頁〜第16頁に記載されているI-1〜I-37の化合物のう
ち下記化合物を除くものを使用することができるが、こ
れらに限定されるものではない。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】本発明において、変性ゼラチンとは、ゼラ
チン分子のアミノ基の少なくとも50%以上がアシル、カ
ルバモイル、スルホニル、チオカルバモイル、アルキル
及び/又はアリールの各基で置換されたゼラチンである
ことが好ましい。
【0017】ゼラチンのアミノ基に対する置換基例は、
米国特許2,691,582号、同2,614,928号、同2,525,753号
に記載がある。
【0018】有用な置換基としては、(1)アルキルア
シル、アリールアシル、アセチル及び置換、無置換のベ
ンゾイル等のアシル基、(2)アルキルカルバモイル、
アリールカルバモイル等のカルバモイル基、(3)アル
キルスルホニル、アリールスルホニル等のスルホニル
基、(4)アルキルチオカルバモイル、アリールチオカ
ルバモイル等のチオカルバモイル基、(5)炭素数1〜
18の直鎖、分岐のアルキル基、(6)置換、無置換のフ
ェニル、ナフチル及びピリジル、フリル等の芳香族複素
環等のアリール基が挙げられる。
【0019】中でも、好ましい変性ゼラチンは、アシル
基−COR1またはカルバモイル基−CON(R2)R1によるもの
である。
【0020】前記R1は置換、無置換の脂肪族基(例え
ば炭素数1〜18個のアルキル基、アリル基)、アリール
基またはアラルキル基(例えばフェネチル基)であり、
2は水素原子、脂肪族基、アリール基、またはアラル
キル基である。
【0021】特に好ましいものは、R1がアリール基、
2が水素原子の場合である。
【0022】以下に本発明において用いることができる
変成ゼラチンとして用いられる具体例をアミノ基置換基
によって例示する。
【0023】
【化6】
【0024】脱塩処理に使用するこの変性ゼラチンの使
用量は特に制限はないが、乳剤層における全ゼラチン量
の5〜70%、好ましくは10〜50%であることが好まし
い。
【0025】本発明のハロゲン化銀写真乳剤の製造方法
においては結合剤または保護コロイドとしては通常ゼラ
チンが用いられるが、ゼラチン以外にもたとえばゼラチ
ン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマ
ー、アルブミン、カゼイン等のタンパク質;ヒドロキシ
エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の如
きセルロース誘導体;寒天、アルギン酸ソーダ、でん粉
誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコール、ポリ‐
N‐ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリル
アミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾー
ル等の単一あるいは共重合の如き多種の合成親水高分子
物質を用いることができる。
【0026】本発明の感光材料に用いるハロゲン化銀乳
剤には、ハロゲン化銀として臭化銀、塩化銀、沃臭化
銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤
に使用される任意のものを用いることができ、ハロゲン
化銀粒子は、酸性法、中性法及びアンモニア法のいずれ
で得られたものでもよい。
【0027】ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一
なハロゲン化銀組成分布を有するものでも、粒子の内部
と表面層とでハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒
子であってもよく、潜像が主として表面に形成されるよ
うな粒子であっても、また主として粒子内部に形成され
るような粒子でもよい。
【0028】本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は任
意のものを用いることができる。好ましい1つの例は、
{100}面を結晶表面として有する立方体である。 又、
米国特許4,183,756号、同4,225,666号、特開昭55‐2658
9号、特公昭55‐42737号等の明細書や、ザ・ジャーナル・
オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.Photgr.Sc
i).21.39(1973)等の文献に記載された方法により、
8面体、14面体、12面体等の形状を有する粒子をつく
り、これを用いることもできる。更に、双晶面を有する
粒子を用いてもよい。
【0029】本発明に係るハロゲン化銀粒子は、単一の
形状からなる粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子
が混合されたものでもよい。又、いかなる粒子サイズ分
布のもつものを用いてもよく、粒子サイズの分布の広い
乳剤(多分散乳剤と称する。)を用いてもよいし、粒子
サイズ分布の狭い乳剤(単分散乳剤と称する。)を単独
又は数種類混合してもよい。又、多分散乳剤と単分散乳
剤を混合して用いてもよい。
【0030】ハロゲン化銀乳剤は、別々に形成した2種
以上のハロゲン化銀乳剤を混合して用いてもよい。
【0031】感光性ハロゲン化銀乳剤は、化学増感を行
わないで、いわゆる未後熟(Primitive)乳剤のまま用
いることもできるが、通常は化学増感される。化学増感
のためには、Glafkides 又は、Zelikmanらの著書、或は
H.Frieser編デ・グルンドラーゲン・デル・フォトグラ
フィシェン・プロツェセ・ミット・ジルベルハロゲニー
デン(Die Grundlagen d‐er Photographischen Prozes
se mit Silberhalogeniden,Akademicche Verlagsgesel
lschaft,1968)に記載の方法を用いることができる。
【0032】即ち、銀イオンと反応し得る硫黄を含む化
合物や活性ゼラチンを用いる硫黄増感法、還元性物質を
用いる還元増感法、金その他の貴金属化合物を用い、又
は併用することができる。
【0033】感光性乳剤としては、前記乳剤を単独で用
いてもよく、二種以上の乳剤を混合してもよい。
【0034】本発明の実施に際しては、上記のような化
学増感の終了後に、例えば、4‐ヒドロキシ‐6‐メチル
‐1,3,3a‐7‐テトラザインデン、5‐メルカプト‐1‐
フェニルテトラゾール、2‐メルカプトベンゾチアゾー
ル等をはじめ、種々の安定剤も使用できる。
【0035】更に必要であればチオエーテル等のハロゲ
ン化銀溶剤、又はメルカプト基含有化合物や増感色素の
ような晶癖コントロール剤を用いてもよい。
【0036】本発明の感光材料には、更に目的に応じて
種々の添加剤を用いることができる。これらの添加剤
は、より詳しくは、リサーチ・ディスクロジャー第176巻
Item17643(1978年12月)及び同187巻Item187166(19
79年11月)に記載されており、その該当個所を後掲の表
にまとめて示した。
【0037】 添加剤種類 RD17643 RD18716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同上 3. 分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4.増 白 剤 24頁 5.かぶり防止剤 24〜25頁 649頁右欄 及び安定剤 6.光吸収剤、フィルター 25〜26頁 649右欄〜 染料、紫外線吸収剤 650左欄 7.ステイン防止剤 25頁 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同上 11.可塑剤・潤滑剤 27頁 650右欄 12.塗布助剤・ 26頁〜27頁 同上 表面活性剤 13.スタチック 27頁 同上 防止剤 本発明のハロゲン化銀写真感光材料の実施において、例
えば乳剤層その他の層は写真感光材料に通常用いられて
いる可撓性支持体の片面又は両面に塗布して構成するこ
とができる。
【0038】可撓性支持体として有用なものは、硝酸セ
ルロース、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート等の半合成又は合成高分子からな
るフィルム、バライタ層又はα‐オレフィンポリマー
(例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/ブ
テン共重合体)等を塗布又はラミネートした紙などであ
る。
【0039】支持体は、染料や顔料を用いて着色されて
もよい。遮光の目的で黒色にしてもよい。これらの支持
体の表面は一般に、乳剤層等との接着をよくするために
下塗処理される。下塗処理は、特開昭52‐1049123号、
同59‐18948号、同59‐19940号、同59‐11941号各公報
に記載されている処理が好ましい。
【0040】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料に
おいて、写真乳剤層その他の親水性コロイド層は種々の
塗布法により支持体上又は他の層の上に塗布できる。塗
布には、ディプ塗布方法、ローラー塗布法、カーテン塗
布方法、押出し塗布法等を用いることができる。
【0041】また現像等の処理は、通常ハロゲン化銀写
真感光材料の処理に用いられる当業界公知の各種方法を
用いることができる。
【0042】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。但し当然のことながら、本発明がこれによって限定
されるものではない。
【0043】本実施例では、下記のように乳剤層塗布液
その他を調製し、試料を作成して、測定に供した。
【0044】 (乳剤層、及び、乳剤層上部の保護層の塗布液の調製) 方法(1) 溶液A 水 9.7l 塩化ナトリウム 20g ゼラチン 105g 溶液B 水 3.8l 塩化ナトリウム 365g ゼラチン 94g 臭化カリウム 450g ヘキサクロロイリジウム酸カリウム塩の0.01%水溶液 28ml ヘキサブロモロジウム酸カリウム塩の0.001%水溶液 5.0ml 溶液C 水 3.8l 硝酸銀 1700g 40℃に保温された上記溶液A中に、pH3、pAg7.7に保
ちながら上記溶液B及び溶液Cを同時に関数的に60分間
にわたって加え、2分間し続けた後、KOH水溶液でpHを
6.0に調整し、第1表に示す増感色素の溶液を加えた後4
0℃で60分間撹拌した。その後20%硫酸マグネシウム水
溶液2l及びポリナフタレンスルホン酸の5%水溶液2.
55lを加え、乳剤を40℃にてフロキュレート化し、デカ
ンテーションを行い水洗いして過剰の水溶液の塩を除去
する。次いで、それに20lの水を加えて分散させ再び20
%の硫酸マグネシウム水溶液0.9lを加えて同様に過剰
の水溶液の塩を除去する。それに3.7lの水と141gのゼ
ラチンと下記3成分の混合物からなる防バイ剤を添加
し、55℃30分間分散させる。得られた乳剤1は臭化銀32
モル%、塩化銀68モル%、平均粒径0.25μm、単分散度
9の乳剤であった。
【0045】
【化7】
【0046】方法(2) 脱塩前に色素を添加しない以外は全く同様にして乳剤2
を得た。
【0047】方法(3) 色素の添加までは方法(1)と全く同様にして行い、脱
塩工程のみを以下の方法で行った。
【0048】凝集ゼラチンG−8の10%水溶液15lを加
え、酢酸を用いてpH4.2とし5分間撹拌の後静置し、デ
カンテーションを行い過剰の塩を除却した。これに20l
の水を加え5分間撹拌して、静置、デカンテーションを
行い、過剰の水溶性の塩を除却した。これに3.7lの水
と141gのゼラチンと前記3成分の混合物からなる防バイ
剤を加えて55℃30分間分散を行い乳剤3を得た。
【0049】方法(4) 脱塩前に色素を添加しない以外は、方法(3)と全く同
様の方法で乳剤4を得た。
【0050】方法(5) 一回目のデカンテーションを行うまでは方法4と同様に
行った。これに20lの水と第1表に示す増感色素の溶液
を加えた後40℃で60分間撹拌し、その後方法4と同様の
方法で乳剤5を得た。
【0051】前記方法(1)〜(5)で得た乳剤をそれ
ぞれ2600ml量り取り、それにクエン酸1%の水溶液40ml
と、臭化カリウム5%の水溶液を100ml加えて、pH、pAg
を調整した。このようにして得た乳剤にチオ硫酸ナトリ
ウム0.1%の水溶液を20ml及び0.1%の塩化金酸水溶液30
mlを加えて60℃でおよそ3時間の間熟成して、最高感度
にする。
【0052】上記乳剤に、カブリ防止剤として、1-フェ
ニル-5-メルカプトテトラゾールの0.5%溶液を25ml、安
定剤として4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザ
インデンの1%溶液を600ml、ゼラチンの10%水溶液を9
60ml加え、熟成を停止させた。方法(2)、(4)で得
た乳剤については熟成終了後第1表に示すように増感色
素を加えた。方法(1)〜(5)で得た乳剤ともに、更
にカブリ防止剤としてハイドロキノンの20%溶液を7m
l、延展剤として20%のサポニン水溶液を6ml、増粘剤
として、スチレン-マレイン酸重合体の4%水溶液を13m
l、アクリル酸エチルの高分子ポリマーラテックスを8.4
g、それぞれ添加撹拌し、更にクエン酸1%の水溶液3.5
mlと、臭化カリウム5%の水溶液を6ml加えて、pH、pA
gを調整した。
【0053】保護層用の塗布液は、次のように調整し
た。すなわち、ゼラチン600gを含む水溶液に臭化カリウ
ム10%水溶液105mlを添加し、延展剤として1-デシル-2-
(3-イソペンチル)サクシネート-2-スルホン酸ソーダ1
%水溶液を375ml添加し、さらに、平均粒径3.5μmの不
定型シリカを9.8gを添加分散した。
【0054】(裏面層、及び、裏面層上部の保護層の塗
布液の調製)ゼラチンを700g含む水溶液に、下記水溶性
染料B−1の2%水溶液2960ml、下記水性液染料B−2
の2%水溶液620ml、下記水溶性染料B−3の5%水溶
液499mlを、添加した。さらに抑制剤として、5-ニトロ
インダゾールの0.75%のメタノール溶液を825ml、延展
剤として20%のサポニン水溶液を210ml、増粘剤として
スチレン-マレイン酸重合体の4%水溶液を200ml、アク
リル酸ブチルの高分子ポリマーラテックスを105g、添加
し、さらにクエン酸の7%水溶液50mlを添加し撹拌し
た。このようにして、裏面層を形成するための塗布液を
調製した。
【0055】さらに裏面層上部の保護層を形成する塗布
液として、ゼラチン600gを含む水溶液に、マット剤とし
て、平均粒径約4μmのポリメチルメタアクリレートを
4.48g、塩化ナトリウムの10%水溶液を360ml添加し、延
展剤として1-デシル-2-(3-イソペンチル)サクシネート-
2-スルホン酸ソーダ1%水溶液を500ml、添加し、撹拌
した。
【0056】
【化8】
【0057】(試料の作成)以上のようにして調製した
乳剤層、乳剤層上部の保護層、裏面層、裏面層上部の保
護層用の塗布液のうち、乳剤層上部の保護層用の塗布液
に、硬膜剤としてホルマリンと2,4-ジクロロ-6-ヒドロ
キシトリアジンのナトリウム塩の水溶液を添加し、裏面
層用の塗布液に硬膜剤としてグリオキザールを添加し、
裏面層上部の保護層用の塗布液に硬膜剤としてグリオキ
ザールを添加したのち、帯電防止加工済みのポリエチレ
ンテレフタレート支持体上の片側に、乳剤層を銀量が4.
0g/m2、ゼラチン量1.46g/m2になるように、さらにその
上層に、保護層をゼラチン量が1.09g/m2になるように同
時塗布した。そして乳剤層と反対側に、裏面層を、ゼラ
チン量が1.81g/m2になるように、さらにその上層に保護
層をゼラチン量が1.07g/m2になるように、同時塗布し
た。
【0058】(試料の評価)このようにして得た試料フ
ィルムをそれぞれ濃度差が0.1のウェッジを通して露光
時間10-5秒になるように露光し、コニカ自動現像機GR−
27(コニカ(株)製)で下記現像液と定着液を用いて38℃
にて20秒間現像した。
【0059】なお感度は、カブリ濃度+3.0を与える露
光量の逆数の相対値で表した。
【0060】使用した現像液、定着液の処方は下記のと
おりである。
【0061】 〈現像液処方〉 純水(イオン交換水) 約800ml 亜硫酸カリウム 60g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 2g 水酸化カリウム 10.5g 5-メチルベンゾトリアゾール 300mg ジエチレングリコール 25g 1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリディノン 300mg 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 60mg 臭化カリウム 3.5g ハイドロキノン 20g 炭酸カリウム 15g 純水(イオン交換水)を加えて、1,000mlに仕上げる。
【0062】この現像液のpHは約10.8であった。
【0063】 〈定着液処方〉 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%w/v水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%w/w水溶液) 13.6ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%w/wの水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム(Al2O3換算含量が8.1%w/wの水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの
順に溶かし、1lに仕上げて用いた。
【0064】この定着液のpHは約4.3であった。結果を
第1表に示した。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】以上の結果からハロゲン化銀の粒子形成
後脱塩工程終了までの間に増感色素を添加することによ
り高い感度が得られることが明らかになった。特に、一
般式Iの内でも水溶性の高いもの、あるいは凝集ゼラチ
ンを用いた場合その効果が著しいことが明らかとなっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−103149(JP,A) 特開 平2−131232(JP,A) 特開 平2−150836(JP,A) 特開 平4−170534(JP,A) 特開 昭64−52137(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/22

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の少なくとも一方の側に、脱塩工程
    に変性ゼラチンを用いることにより調製されたハロゲン
    化銀乳剤を含有する少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤
    層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロ
    ゲン化銀乳剤に含有されるハロゲン化銀の粒子形成後、
    脱塩工程終了までの間に、下記一般式〔I〕で示される
    増感色素の少なくとも1種添加されたことを特徴とす
    るハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、R1はアルキル基、Zは5又は6員環の複素環
    を形成するのに必要な非金属原子群、Qは5員環の複素
    環を形成するために必要な非金属原子群、mは1または
    2を表す。〕
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