JP3056177B2 - ヘルメット用衝撃吸収ライナーの成形方法 - Google Patents
ヘルメット用衝撃吸収ライナーの成形方法Info
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Description
側に取り付けられる衝撃吸収ライナーの成形方法に関
し、更に詳しくは衝撃吸収ライナーの内側に配備される
クッション体等の内装部材を着脱自在に係着保持するホ
ックを備えた衝撃吸収ライナーの成形方法に関する。
するヘルメットは、繊維強化樹脂材からなる帽体と、そ
の帽体内に定着される発泡スチロール等で成型された衝
撃吸収ライナーと、その衝撃吸収ライナーの内側面に装
備されるクッション体などの内装部材及び顎紐等で構成
され、更に一部のヘルメットにおいては前記内装部材が
衝撃吸収ライナーの内側面に対して着脱自在に取り付け
られている。
に対して着脱自在に取り付ける構造として実公平6−3
0810号公報記載の考案が提案されている。その取付
構造は、帽体の内側に定着される衝撃吸収ライナーの所
定箇所に内外に貫通する通孔を開穿し、その通孔に、一
側端にホックを有し、他側に掛止手段を備えた軟質樹脂
製の紐部材を、そのホック側をライナー内側面に位置さ
せて挿通し、ライナー外側面より突出した掛止手段に止
め板を緊締係着し、他方、内装体の外側にホックと係脱
するフック部材を固着し、そのフック部材をホックに嵌
脱自在としたものである。
あっては着脱構造の一方部材であるホックは成型された
発泡スチロール製の衝撃吸収ライナーに孔を開けてセッ
トするもので、例えばホックを4ヶ所セットするのに孔
開けから止め板の緊締係着(ウエルダー)まで数分(3
〜5分)を要する。勿論、衝撃吸収ライナーに対する孔
開けはホックの取付位置を決定する為正確に行う必要が
有り、その為位置決め用の治具が使用されている。又、
衝撃吸収ライナーの外側面にはホックが抜けるのを止め
る止め板が緊締係着され、しかもその止め板を一体化す
るウエルダーが紐部材と止め板との係着部分に施される
為、その部分がライナーの外側表面に突部として存在
し、その結果衝撃吸収ライナーを帽体内に嵌め込む時支
障をきたすといった問題点を有する。勿論、上記突部が
ライナーの外側表面より外方に突出しないように該ライ
ナーの外側表面に前記止め板が嵌まる凹部を形成するこ
とも考えられるが、その場合はホックが取り付けられる
部分のライナーの肉厚が薄くなり、ライナー本来の機能
が低下し好ましくない。
点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、
ホックを所定の位置に正確に取り付け、且つライナーの
外側表面に突部が存在せず、しかも、ホックの取付に要
する時間を短縮でき、コストダウンを計ることが出来る
衝撃吸収ライナー成形方法を提供することにある。
請求項1記載の衝撃吸収ライナーの成形方法は、雌ホッ
クを、内装部材側に取り付けられた雄ホックが嵌脱する
係合孔を開設した係合板と、その係合板の裏側に雄ホッ
クの係合突起を収容する収容室を区画する受座と、受座
の外側に連設した抜止脚部とで構成し、その雌ホックの
係合板を、衝撃吸収ライナーを成形する成形型の雄型の
外表面所定位置に成形された製品の脱型を阻害しない程
度の突隆で、脱型方向が開放された支持枠に掛け止め保
持し、成形型の成形空間内に発泡材料を注入し、加熱発
泡してライナーを成形することにより前記雌ホックの係
合板以下の部分を該ライナーの肉厚内に埋設し、雌ホッ
クをライナーに一体に装備することを特徴とする。
め保持する支持枠は、ライナーの成形後における脱型時
にライナー製品の脱型を阻害しない程度の突隆で形成
し、その支持枠の形状は雌ホックにおける係合板の形状
に合わせてU字形、V字形等に形成し、その支持枠と雄
型表面との隙間に係合板の周縁を嵌め込んで保持する。
クの係合板表面を雄型の表面に密着接合させた状態で衝
撃吸収ライナーを成形する為、雌ホックは衝撃吸収ライ
ナーの所定位置に正確にして確実に固定されると共に、
衝撃吸収ライナーの外側表面に雌ホック固定の突部が存
在することも無い。しかも、雌ホックは成形されるライ
ナーの内側面と面一か、内側面より肉厚側に位置し、ラ
イナーを内外方向に貫通する孔を開けずに雌ホックを固
定できる。
に埋設固定される雌ホックは合成樹脂材による1ピース
の射出成形品が好ましく、その雌ホックに形成する係合
孔の形状は円形孔とその円形孔の中心を通る直径線上の
スリット等とからなるもの、或いはその他の形状など任
意である。又、係合孔を開穿した係合板の形状も円形、
三角形、四角形、六角形、半円形等任意であり、その係
合板の下側に間隔をおいて設けられる受座は内装部材側
に取り付けられる雄ホックの係合突起の長さによって決
定される。
部は該雌ホックを衝撃吸収ライナーに対して埋設固定し
抜け出るのを防止するもので、その形態は連結部材の先
端に円板を形成した逆T字形、連結部材の先部を外側に
向けて水平に折り曲げた略L字形、或いは受座の下側一
方から他方に亘って略U字形に掛け渡した環状形等任意
である。
に基づいて説明する。図1は本発明に係る衝撃吸収ライ
ナーを装備したフルフェースタイプのヘルメットを示
し、図中、1は繊維強化樹脂材によって所定の形状に成
形された帽体、2は前記帽体1内に嵌合定着される発泡
スチロール製の衝撃吸収ライナーで、その衝撃吸収ライ
ナー2の内側面にはヘッドバンドやクラウンパッド等の
内装部材3が装備されている。そして、その内装部材3
におけるヘッドバンド3’は衝撃吸収ライナー2に対し
て着脱自在に取り付けられている。
持する内装部材3の取付構造は、発泡スチロール製の衝
撃吸収ライナー2側の内面所定位置(左右の前後部に1
個づつの合計4ヶ所)に、雌ホック4を埋設固定し、他
方、前記雌ホック4に係脱する雄ホック5を内装部材3
における衝撃吸収ライナー2と対向する面に固着して構
成されている。
ク4は、雄ホック5が嵌脱する係合孔4aを開設した係
合板4bと、その係合板4bの裏側に雄ホック5の係合
突起を収容する収容室を区画する受座4cと、受座4c
の裏側に連接した抜止脚部4dとを合成樹脂の射出成形
によって一体成形して構成され、そうした雌ホック4の
係合板4bが衝撃吸収ライナー2の内側面と面一若しく
は内側面より下位に表出させて、それより下位の部分
(受座、抜止脚部)が衝撃吸収ライナー2の肉厚内に埋
設固定されている。尚、雌ホック4を衝撃吸収ライナー
2に埋設固定する成形方法については後段で説明する。
5を備えた内装部材3は、スポンジクッション3aを布
地3bで包被してなるもので、その内装部材3の裏側
(衝撃吸収ライナーと対向する面)に、合成樹脂製の雄
ホック5が一体的に固定されている。そして、その雄ホ
ック5は基板5aに雌ホック4の係合孔4aに嵌脱する
係合突起5bが一体に突出形成されている。
2に埋設一体化する方法について説明すると、図4に示
すように発泡スチロール製の衝撃吸収ライナー2を成形
する雄・雌型よりなる成形型の雄型6の外表面所定位置
(4ヶ所)に雌ホック4を掛け止め保持する支持枠7を
形成し、その支持枠7に雌ホック4をセットすると共
に、雌型を被せ、衝撃吸収ライナー2の材料を注入し
て、以下常法の加熱成形により材料を発泡、融着させる
ことでライナー2が完成され、雄・雌型を開き、雄型6
上の成形品(衝撃吸収ライナー2)を雄型6から脱型す
ることで所定位置に雌ホック4が定着された衝撃吸収ラ
イナー2を得ることが出来る。
泡成形された成形品の脱型を阻害しない程度の滑らかな
突隆(約1mm)で、且つ脱型方向(鉛直方向)を開放
した形状とし、その形状は雌ホック4における係合板4
bの形状に合わせて形成する。その支持枠7の形状とし
ては、図5に示す円板状の係合板4bを掛け止め保持す
る半円弧形状、或いは図6(a)に示す三角形状の係合
板4bを掛け止め保持する略V字形状、同図(b)に示
す四角形状の係合板4bを掛け止め保持する略コの字形
状、同図(c)に示す六角形状の係合板4bを掛け止め
保持する略U字形状等、雌ホック4における係合板4b
の外周縁の一部を雌型6の外表面と支持枠7とで区画形
成される差込溝8に差し込んで定着できるものであれば
よい。
枠7の形態は上述した係合板4bの外周縁を差込溝8に
差し込む形態に限られるものではなく、図6(d)に示
すように雄型6の外表面にホゾ形状(逆台形状)に突設
し、他方雌ホック4の係合板4bに前記ホゾ形状の支持
枠7’が嵌合するホゾ孔(蟻溝形状)9を形成し、雌ホ
ック4のホゾ孔9を支持枠7’に上方より嵌合するよう
にしてもよい。
cの裏側に連設される抜止脚部4dの形態は、該雌ホッ
ク4が衝撃吸収ライナー2から抜け落ち離脱するのを防
止するものであればよく、従って、その形状は図1乃至
図5に示した連結杆の端部に円板が形成された略T字
形、或いは図6(a)に示す略L字形、図6(b)に示
す略D字形等、何れでもよいものである。
ライナー2の成形によって該ライナー2の内側面所定位
置に埋設固定され、該ライナー2には内・外側に貫通す
る雌ホック取付のための取付孔は存在しなくなる。そし
て、その雌ホック4は成形型の雄型外表面にセットする
ことで成形品のライナーに埋設固定されるため、雌ホッ
クは衝撃吸収ライナーの内側面に限らず、従来構造では
取付が不可能なライナー2の端面にも定着固定すること
が可能である。
請求項1記載の構成により、従来構造のような内・外方
向に貫通する取付孔は全く存在せず、従って内装部材を
係着保持する雌ホックを備えながら衝撃吸収ライナー自
体の強度低下をきたさず、十分な強度を確保するライナ
ーを成形できる。又、雌ホックは衝撃吸収ライナーに埋
設されるため該ライナーの外側面には従来構造において
存在した突起物は全く無く、因って衝撃吸収ライナーを
帽体内に組み込む際スムーズに入れることが出来るライ
ナーとなる。しかも、雌ホックを所定の位置に確実に取
り付けることが出来ると共に、従来のライナー成形後に
孔を開けて取り付けていた手法に比べて作業を大幅に短
縮することができ、コストダウンを計ることが出来る。
えたヘルメットを示す縦断面図、(b)は要部の拡大図
である。
を示し、(a)は斜視図、(b)は断面図である。
ホックをセットする状態を示す斜視図である。
(a)は一部切欠正面図、(b)は(a)のX−X線に
沿える断面図である。
保持する雄型の支持枠を示し、(a)は三角形の係合板
を有した雌ホック、(b)は四角形の係合板を有した雌
ホック、(c)は六角形の係合板を有した雌ホック、
(d)はホゾ係合の雌ホックを示す斜視図である。
型) 7,7’…支持枠
Claims (1)
- 【請求項1】 クッション体等の内装部材に取り付けた
雄ホックを着脱自在に係着保持する雌ホックを有したヘ
ルメット用衝撃吸収ライナーの成形方法であって、雌ホ
ックを、内装部材側に取り付けられた雄ホックが嵌脱す
る係合孔を開設した係合板と、その係合板の裏側に雄ホ
ックの係合突起を収容する収容室を区画する受座と、受
座の外側に連設した抜止脚部とで構成し、その雌ホック
の係合板を、衝撃吸収ライナーを成形する成形型の雄型
の外表面所定位置に成形された製品の脱型を阻害しない
程度の突隆で、脱型方向が開放された支持枠に掛け止め
保持し、成形型の成形空間内に発泡材料を注入し、加熱
発泡してライナーを成形することにより前記雌ホックの
係合板以下の部分を該ライナーの肉厚内に埋設し、雌ホ
ックをライナーに一体に装備することを特徴とするヘル
メット用衝撃吸収ライナーの成形方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP10331039A JP3056177B2 (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | ヘルメット用衝撃吸収ライナーの成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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IT1404109B1 (it) * | 2011-02-08 | 2013-11-08 | Dainese Spa | Rivestimento interno di casco e casco includente tale rivestimento interno. |
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-
1998
- 1998-11-20 JP JP10331039A patent/JP3056177B2/ja not_active Expired - Fee Related
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