JP3055376B2 - 乳風味大豆蛋白組成物及びその製造方法 - Google Patents

乳風味大豆蛋白組成物及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、大豆特有の青臭味を
持った苦味,渋味,旨味,嫌味等の大豆臭が無く乳風味
がうまく付与された乳風味大豆蛋白組成物及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、乳風味を有する食品組成物として
は、牛乳等のように動物性蛋白と動物性脂肪とを含むも
のが一般に知られていた。
【0003】しかし、このように動物性蛋白や動物性脂
肪を含む乳風味食品組成物の場合、摂取過多により栄養
障害やアレルギー性疾患が発生したり、コレステロール
が増加したり、また肥満の原因になる等の問題があっ
た。
【0004】そこで、従来においても、上記のような動
物性蛋白や動物性脂肪に変えて植物性蛋白や植物性油脂
を用いて乳風味を持つ食品組成物を得ることについて検
討されていた。
【0005】そして、このような食品組成物において
は、その植物性蛋白として、一般にアミノ酸バランスや
栄養特性に優れると共に、コレステロールを低下させる
作用も有し、また入手が容易で経済性に優れる等の点か
ら大豆蛋白を用いることが検討されていた。
【0006】しかし、このように大豆蛋白を用いて乳風
味の食品組成物を得る場合、大豆には特有の青臭味を持
った苦味,渋味,旨味,嫌味等の大豆臭があるため、動
物性蛋白を用いた牛乳等の乳風味と同様の乳風味を付与
することができず、一般に豆乳のような風味になってし
まい、良好な乳風味を持つ食品組成物を得ることができ
ないという問題があった。
【0007】そこで、従来においては、大豆における大
豆臭を少なくするため、脱脂大豆からおから成分やホエ
ー成分を除いて、蛋白成分だけを分離させた分離大豆蛋
白を用いることが行われていた。
【0008】しかし、このような分離大豆蛋白を用いた
場合においても、依然として大豆臭が少し残り、これに
乳風味剤等を加えて乳風味を付与した場合においても、
この大豆臭によって乳風味が打ち消され、依然として、
動物性蛋白を用いた牛乳等の乳風味を有する食品組成物
とはかけ離れた風味のものしか得られないという問題が
あった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、大豆蛋白
を用いて乳風味を有する大豆蛋白組成物を得る場合にお
ける上記のような問題を解決することを課題とするもの
である。
【0010】すなわち、この発明においては、大豆蛋白
を用いて大豆特有の大豆臭が無く、動物性蛋白を用いた
牛乳等とほぼ同様の乳風味を持つ乳風味大豆蛋白組成物
が得られるようにすることを課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明における乳風味
大豆蛋白組成物においては、上記のような課題を解決す
るため、大豆蛋白とマスキング材と乳風味油脂とが均質
化されてなる乳風味大豆蛋白組成物において、上記の大
豆蛋白としてカルシウム態の大豆蛋白を用いると共に、
上記のマスキング材として少なくともデキストリン類を
用いるようにしたのである。
【0012】ここで、この発明の乳風味大豆蛋白組成物
において用いるカルシウム態の大豆蛋白とは、脱脂大
豆,濃縮大豆蛋白等の様々な大豆蛋白原料を中和させる
のにカルシウムを用い、大豆蛋白中におけるグルタミン
酸やアスパラギン酸に直接或いはフィチン酸を介してカ
ルシウムイオンが結合して、カルシウムが含有されるよ
うになったものであり、特に、大豆における大豆臭をよ
り少なくして、乳風味をうまく付与するためには、脱脂
大豆からおから成分やホエー成分を除い分離大豆蛋白
を得る際にカルシウムで中和させて、カルシウムを含有
させたものを用いることが好ましい。
【0013】また、この発明において用いるマスキング
材は、上記のように少なくともデキストリンや分岐型サ
イクロデキストリン等のデキストリン類を含むものであ
ればよく、デキストリン類と一緒に他のマスキング材を
用いることもでき、このような他のマスキング材として
は、大豆における特有の大豆臭をマスキングして、大豆
臭が発現するのを抑制できるものであればどのようなも
のであってもよく、例えば、バニラフレーバー,醤油,
ナッツペースト,マロンペースト等を用いることができ
る。なお、醤油については、淡口醤油よりも濃口醤油の
方が大豆臭に対するマスキング効果が高く、バニラフレ
ーバーの場合には、合成バニリンよりも天然のバニラフ
レーバーを用いる方が乳風味を付与する上では好まし
い。
【0014】また、この発明において使用する乳風味油
脂とは、乳脂肪や乳風味を有する油脂のことであり、乳
脂肪としては、バターオイル(乳脂)等を用いることが
でき、また乳風味を有する油脂としては、例えば、特願
平3−262954号等に示されるようにアミノ酸と糖
とを油系でメイラード反応させて得られる乳風味を有す
る油脂や、エステル交換によりトリグリセライドの脂肪
酸を低級脂肪酸で置換して乳風味を発生させた油脂や、
乳脂をリパーゼやリパーゼ産生微生物で処理して乳風味
を強化させた油脂等を用いることができる。
【0015】ここで、乳風味を付与する油脂としては、
例えば、菜種油,大豆油,パーム油,綿実油,シア脂,
サル脂,落花生油,ヒマワリ種子油,コーン油,サフラ
ワー油,カポック油,月見草油,ヤシ油,パーム核油等
の植物性油脂及び牛脂,ラード,魚油,鯨油等の動物性
油脂を用いることができる。なお、上記の油脂として植
物性の油脂を使用すると、上記の大豆蛋白と合わせて全
体が植物性の材料で構成された食品組成物が得られるよ
うになり、栄養特性などの点で優れたものが得られるよ
うになる。
【0016】そして、上記のようなカルシウム態の大豆
蛋白と、少なくともデキストリン類を含むマスキング材
と、乳風味油脂とを用いて乳風味を有する乳風味大豆蛋
白組成物を得るにあたっては、これらを水系下で均質化
させるようにする。なお、このようにカルシウム態の大
豆蛋白と、少なくともデキストリン類を含むマスキング
材と乳風味油脂とを均質化させるにあたっては、必要に
応じて乳化剤を添加させるようにする。
【0017】また、上記のようにカルシウム態の大豆蛋
白と、少なくともデキストリン類を含むマスキング材
と、乳風味油脂とを水系下で均質化させた後は、このよ
うに均質化させたものを液状のまま飲料として用いた
り、またこのような液状のものをスプレードライ等によ
り粉体化させたり、更には固形化させて使用することが
できる。
【0018】
【作用】この発明における乳風味大豆蛋白組成物及びそ
の製造方法においては、上記のようにカルシウム態の大
豆蛋白と、少なくともデキストリン類を含むマスキング
材と、乳風味油脂とを水系下で均質化させるようにした
ため、上記の大豆蛋白に対してマスキング材と乳風味油
脂とが一緒に作用し、大豆特有の大豆臭がマスキング材
によりマスキングされると共に、このようにマスキング
された大豆蛋白に対して上記の乳風味油脂により乳風味
が付与されるようになり、これらが融合されて大豆臭の
ない良好な乳風味を有する乳風味大豆蛋白組成物が得ら
れるようになる。
【0019】また、この発明においては、上記のように
大豆蛋白にカルシウム態の大豆蛋白を用いると共に、少
なくともデキストリン類を含むマスキング材を使用する
ようにしたため、このようにして得られた乳風味大豆蛋
白組成物を食パンに添加させて栄養が強化された食パン
を製造する場合に、食パンにおけるイースト発酵風味が
低下したり、歯切れや口溶けが悪くなるということがな
く、風味が良好で歯切れや口溶けも良い食感の食パンが
得られるようになる。
【0020】(実施例) 以下、この発明に係る乳風味大豆蛋白組成物及びその製
造方法について、実施例を挙げて具体的に説明すると共
に、この発明における大豆蛋白組成物とは異なる組成に
なった比較例の大豆蛋白組成物と比較し、この発明の実
施例によって得られた乳風味大豆蛋白組成物の方が、比
較例の大豆蛋白組成物に比べて、大豆特有の大豆臭が少
なくなって乳風味に優れていることを明かにすると共
に、この発明の実施例の乳風味大豆蛋白組成物を食パン
に添加させて栄養が強化された食パンを製造する場合
に、食パンにおけるイースト発酵風味が低下したり、歯
切れや口溶けが悪くなるということがなく、風味が良好
で歯切れや口溶けも良い食感の食パンが得られることを
比較例を挙げて明らかにする。
【0021】(実施例1〜3) これらの実施例における乳風味大豆蛋白組成物において
は、大豆蛋白として、大豆蛋白に対して0.7重量%以
上のカルシウムを含む市販のカルシウム態の分離大豆蛋
白(不二製油社製,プロテナ−200)を用いるように
した。
【0022】また、マスキング材としては、デキストリ
ン類として分岐型サイクロデキストリンを用い、この分
岐型サイクロデキストリンと他のマスキング材である濃
口醤 油,バニラフレーバー,ピーナッツペースト,アー
モンドペースト,マロンペーストを適当に組み合わせて
用いるようにした。
【0023】また、乳風味油脂としては、精製パーム油
70重量部と精製ヤシ油30重量とから成る油脂に対し
て市販の乳味材(不二製油社製,クリームパウダーF)
9重量部を加え、これらを135℃で90分間加熱して
溶融させ、これを濾過して得た油脂の瀘液に市販のバタ
ーフレーバー(佐々木香料社製,バターフレーバーSA
−002)を700ppm加え、更に前記の精製パーム
油70重量部と精製ヤシ油30重量部とを加えて得た乳
風味油を用いるようにした。
【0024】さらに、得られた液状の大豆蛋白組成物に
沈殿が生じるのを抑制するため、その他の材料として、
マルトース,ソルビトール,精製食塩,ガム類及び乳化
剤を用いるようにした。
【0025】そして、各実施例においては、上記の各材
料と水とを下記の表1に示す割合で加えるようにし、市
販のホモゲナイザーを使用して、圧力150kg/cm
2 ,液温70℃の条件下でこれらを均質化させて、液状
になった各実施例の大豆蛋白組成物を得た。
【0026】
【表1】
【0027】(比較例1〜5) これらの比較例においては、大豆蛋白に、上記の実施例
1〜3において使用したのと同じカルシウム態の分離大
豆蛋白を用いるようにし、またマスキング材としては、
上記の分岐型サイクロデキストリン,デキストリン,濃
口醤油,バニラフレーバー,ピーナッツペーストを適当
に組み合わせて用いるようにした。
【0028】一方、油脂としては、乳風味が付与されて
いない市販のパーム油を用いるようにした。
【0029】また、その他の材料としては、上記の実施
例の場合と同じマルトース,ソルビトール,精製食塩,
ガム類,乳化剤を用いるようにした。
【0030】そして、これらの比較例においては、上記
の各材料を水に対して下記の表2に示す割合で加えて均
質化させて、液状になった各蛋白食品組成物を得た。
【0031】
【表2】
【0032】次に、上記の実施例1〜3において得られ
た液状の各蛋白食品組成物と、上記の比較例1〜5にお
いて得られた液状の各大豆蛋白組成物とを試飲し、大豆
における青臭味のマスキングの状態,苦味・渋味のマス
キングの状態,乳味の状態,飲料としての飲み易さを評
価し、その結果を下記の表3に示した。なお、これらの
評価においては、悪い場合を1,少し悪い場合を2,少
し良い場合を3,良い場合を4,非常に良い場合を5と
して評価した。
【0033】
【表3】
【0034】この結果から明らかなように、油脂に乳風
味油脂を用いた上記実施例1〜3の各大豆蛋白組成物に
おいては、何れも大豆特有の青臭味や渋味・苦味等が改
善されると共に、牛乳のような乳風味が上手く付与され
て、いずれも飲み易いものであった。これに対して、比
較例1〜5の各大豆蛋白組成物は、マスキング材を加え
ることによって大豆の特有の青臭味や苦味や渋味がある
程度改善されたが、乳風味が遊離したような状態で上手
く付与されず、牛乳のような乳風味がなく、いずれも依
然として飲みにくいものであった。
【0035】(実施例4及び比較例6実施例4及び比較例6 においては、大豆蛋白組成物を得
るのに使用する大豆蛋白の種類だけを異ならせるように
し、実施例においては上記のカルシウム態の分離大豆
蛋白を用いる一方、比較例6においては脱脂大豆からお
から成分とホエー成分とを除いた市販の分離大豆蛋白
(不二製油社製,フジプロ−SE)を用いるようにし
た。
【0036】そして、これらの実施例4及び比較例6
おいては、乳風味油脂に上記の乳風味油を、マスキング
材にデキストリン,濃口醤油,バニラフレーバーを用い
るようにし、またその他には、マルトース,ソルビトー
ル,精製食塩,ガム類及び乳化剤を用いるようにした。
【0037】そして、これらの実施例4及び比較例6
ものにおいても、上記の各原料を水に対して下記の表4
に示すような割合で加えて均質化させ、液状になった
施例4及び比較例6の各大豆蛋白組成物を得た。
【0038】
【表4】
【0039】このようにして得た実施例4及び比較例6
の各大豆蛋白組成物も、上記実施例1〜3の大豆蛋白組
成物と同様に、何れも大豆特有の青臭味や渋味・苦味等
が改善されると共に、牛乳のような乳味が上手く付与さ
れていた。
【0040】次に、上記のようにして得た実施例4の大
豆蛋白組成物と比較例6の大豆蛋白組成物を添加させた
各食パンを製造するようにした。
【0041】ここで、食パンを製造するにあたっては、
中種法を用いるようにし、中種配合としては、強力粉を
70重量部、生イーストを2.2重量部、イーストフー
ドを0.12重量部、水を40重量部の割合で配合し、
縦型ミキサーを使用してこれらを温度24℃の条件の下
で、低速で3分間、高速で1分間ミキシングし、その
後、温度28℃,湿度75%の条件下で約4時間かけて
中種発酵させた。
【0042】次いで、本捏においては、上記のようにし
て得た中種に対して、強力粉を30重量部、砂糖を6重
量部、食塩を2重量部、水を15重量部の割合で加え、
縦型ミキサーを使用してこれらを低速で4分間、中速で
3分間ミキシングした後、これにショートニングを6重
量部加え、これに対してそれぞれ上記のようにして得た
実施例4の大豆蛋白組成物と比較例6の大豆蛋白組成物
それぞれ10重量部の割合で添加し、その後、これら
を上記の縦型ミキサーにより低速で3分間、中速で4分
間、高速で1分間ミキシングして、実施例4の大豆蛋白
組成物が添加された食パン用生地と、比較例6の大豆蛋
白組成物が添加された食パン用生地を得た。
【0043】その後は、上記のようにして得た各食パン
用生地に25分間のフロアータイムを取った後、各食パ
ン用生地をそれぞれ適当な重量に分割した。
【0044】そして、このように分割したものを、それ
ぞれ20分間のベンチタイムを取った後、モールドを用
いて成形し、各食パン用生地を食パン用の型に詰めこ
み、ほいろにおいて湿度85%,温度38℃の条件下で
40分間かけて発酵させ、その後、このように発酵させ
たものを210℃で40分間かけて焼成し、上記実施例
の大豆蛋白組成物が添加された食パンAと比較例6
大豆蛋白組成物が添加された食パンBとを得た。
【0045】ここで、上記のようにして得た各食パン
A,Bは、いずれも一般の食パンと同様の膨れ方や焼成
状態になっており、実施例4及び比較例6のいずれの大
豆蛋白組成物を添加させても、食パンの発酵や焼成に悪
影響を及ぼすということはなかった。
【0046】次に、上記のようにして得た食パンA,B
を食し、その歯切れ,口溶け,イースト風味の評価を行
い、その結果を下記の表5に示した。なお、この評価に
おいては、悪い場合を1,やや悪い場合を2,少し良い
場合を3,良い場合を4,非常に良い場合を5で示し
た。
【0047】
【表5】
【0048】この結果から明らかなように、カルシウム
態の分離大豆蛋白を用いた実施例4の大豆蛋白組成物を
添加した食パンAは、通常の分離大豆蛋白を用いた比較
例6の大豆蛋白組成物を添加した食パンBに比べて歯切
れ,口溶け,イースト風味の何れの点においても優れて
おり、食パンに添加する大豆蛋白組成物としては、カル
シウム態の分離大豆蛋白を用いて得た大豆蛋白組成物を
使用することが好ましいということが判った。
【0049】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明における
乳風味大豆蛋白組成物及びその製造方法においては、
ルシウム態の大豆蛋白と、少なくともデキストリン類を
含むマスキング材と、乳風味油脂とを水系下で均質化さ
せるようにしたため、大豆蛋白に対してマスキング材と
乳風味油脂とが一緒に作用し、大豆蛋白における大豆臭
がマスキング材によりマスキングされて非常に少なくな
ると共に、乳風味油脂により更にこの大豆臭が掻き消さ
れて乳風味が付与され、大豆臭のない乳味のある乳風味
大豆蛋白組成物が得られるようになった。
【0050】また、この発明における乳風味大豆蛋白組
成物及びその製造方法においては、上記のように大豆蛋
白にカルシウム態の大豆蛋白を用いると共に、少なくと
もデキストリン類を含むマスキング材を使用するように
したため、このようにして得られた乳風味大豆蛋白組成
物を食パンに添加させて栄養が強化された食パンを製造
する場合に、食パンにおけるイースト発酵風味が低下し
たり、歯切れや口溶けが悪くなるということがなく、風
味が良好で歯切れや口溶けも良く、栄養が強化された食
パンが得られるようになった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−71149(JP,A) 特開 昭51−148052(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23J 3/16 A23D 7/00 - 9/00 A23L 1/20 - 1/211

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大豆蛋白とマスキング材と乳風味油脂と
    が均質化されてなる乳風味大豆蛋白組成物において、上
    記の大豆蛋白としてカルシウム態の大豆蛋白を用いると
    共に、上記のマスキング材として少なくともデキストリ
    ン類を用いたことを特徴とする乳風味大豆蛋白組成物。
  2. 【請求項2】 カルシウム態の大豆蛋白と、少なくとも
    デキストリン類を含むマスキング材と、乳風味油脂とを
    水系下で均質化させることを特徴とする乳風味大豆蛋白
    組成物の製造方法。
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