JP3054858U - シート状外装材 - Google Patents

シート状外装材

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JP3054858U
JP3054858U JP1998004163U JP416398U JP3054858U JP 3054858 U JP3054858 U JP 3054858U JP 1998004163 U JP1998004163 U JP 1998004163U JP 416398 U JP416398 U JP 416398U JP 3054858 U JP3054858 U JP 3054858U
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秀樹 山内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観に変化を与え、色調や模様を変化させる
ことができるシート状外装材を提供する。 【解決手段】 シート状の基材上12に成形型を利用し
て複数の凸部を備え、2色の色調を有する第1の塗料層
13を設ける。そして、その第1の塗料層13の上に1
色の第2の塗料層14を設け、第2の塗料層14を第1
の塗料層13が露出するように切削又は研磨して岩石模
様のシート状外装材11を得る。このシート状外装材1
1の表面をトップコート層15で被覆して第1及び第2
の塗料層13,14を保護する。前記第1及び第2の少
なくとも一方の塗料層13,14を形成する塗料は、感
熱ゲル化剤を含有する感熱ゲル塗料を使用するのが望ま
しい。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、例えば建築物の壁面として使用されるシート状外装材に関するも のである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のシート状外装材としては、特開平8−4251号公報に示すよ うなものが知られている。このシート状外装材は、次のようにして製造される。 まず、天然の岩石から形成した型内に塗料を流し込み、その塗料が乾燥する前に 塗料の少なくとも一部を型内から除去する。その後、型内に残った塗料を自然乾 燥させて第2の塗料層を形成し、その第2の塗料層の上から前記塗料とは異なる 色調を有する塗料を塗装する。
【0003】 そして、第2の塗料層とは色調の異なる塗料が乾燥する前に、その上からシー ト状の基材を載置して上からローラなどで押さえつける。その後、第2の塗料層 とは色調の異なる塗料を自然乾燥させて第2の塗料層上に第1の塗料層を形成す るとともに、第1の塗料層と基材とを接着させる。さらに、それらの基材、第1 の塗料層及び第2の塗料層を型から取り出して反転することにより、岩石調のシ ート状外装材が得られる。
【0004】 上記のような工程を採用することにより、基材、第1の塗料層及び第2の塗料 層という順に積層された岩石調のシート状外装材が製造される。この岩石調のシ ート状外装材は、その表面側が凹凸状であるとともに、第1の塗料層及び第2の 塗料層により形成された岩石調の模様を備えている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、このシート状外装材の場合、第1の塗料層と第2の塗料層がそれぞ れ所定の一色で構成されていることから、シート状外装材の外観に変化が乏しく 、色調や模様を変化させることはできないという問題があった。
【0006】 この考案は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたもの である。その目的とするところは、外観に変化を与え、色調や模様を変化させる ことができるシート状外装材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の考案のシート状外装材では、 シート状の基材上に、2色以上の色調を有する第1の塗料層を設け、その第1の 塗料層の上に第2の塗料層を設け、第1の塗料層と第2の塗料層がともに表面に 露出するように構成したものである。
【0008】 請求項2に記載の考案では、請求項1に記載のシート状外装材において、前記 第1の塗料層と第2の塗料層の少なくとも一方を感熱ゲル塗料により形成したも のである。
【0009】 請求項3に記載の考案では、請求項1又は請求項2のいずれかに記載のシート 状外装材において、表面に露出する第1の塗料層と第2の塗料層の境界部をぼか し模様になるように形成したものである。
【0010】 請求項4に記載の考案では、請求項1から請求項3のいずれかに記載のシート 状外装材において、前記第2の塗料層を2色以上の色調を有するように形成した ものである。
【0011】 請求項5に記載の考案では、請求項1から請求項4のいずれかに記載のシート 状外装材において、表面に露出する第1の塗料層と第2の塗料層とにより、岩石 模様を有するように形成したものである。
【0012】
【考案の実施の形態】 以下に、この考案の一実施形態を図1〜図7に基づいて詳細に説明する。 図1、図3及び図5に示すように、シート状外装材11は、シート状の基材1 2と、その上に第1の塗料から形成された第1の塗料層13と、その第1の塗料 層13の上に第2の塗料から形成された第2の塗料層14と、その上に第1及び 第2の塗料層13,14を保護するためのクリアトップコート層15とから構成 されている。第1の塗料層13と第2の塗料層14とは、ともに表面に露出して いる。また、第1の塗料層13は2色又はそれ以上の色調を有するように組合せ て構成されている。
【0013】 前記クリアトップコート層15は第1及び第2の塗料層13,14上に設けら れ、第1及び第2の塗料層13,14を保護するためのものである。このクリア トップコート層15は省略しても差し支えない。また、岩石模様とは、火成岩、 砂岩などの堆積岩及び変成岩の模様を備えたものである。
【0014】 シート状の基材12としては、可撓性のある不織布、織布、ガラスクロス、紙 等、又は可撓性のない合板、窯業用サイディング、金属サイディング、ALC板 、GRC板、PC板等が使用される。これらのうち、建築物の壁面に対するシー ト状外装材11の適用性の良さから、特に可撓性のある不織布が望ましい。
【0015】 第1の塗料としては、一般に市販されている塗料又は感熱ゲル塗料などが使用 されるが、塗料の乾燥時間を短くすることができる点から感熱ゲル塗料が好まし い。この感熱ゲル塗料としては、エマルションと感熱ゲル化剤とを配合したもの が使用される。感熱ゲル化剤の配合量は、エマルションに対して3〜6重量%で ある。感熱ゲル化剤の配合量が3重量%未満ではゲル化を促進する効果が不足し 、6重量%を超えるとゲル化が速すぎて好ましくない。
【0016】 第1の塗料には、塗料又は感熱ゲル塗料に着色骨材、天然石等を添加してもよ い。これらの塗料はそれぞれ単独で使用してもよいし、併用してもよい。第1の 塗料を乾燥することにより形成される第1の塗料層13は、複数の凸部16を備 えるとともに、その凸部16が表面側ほど横断面積が小さくなるように形成され ている。この第1の塗料層13の厚さは1〜10mm程度である。
【0017】 また、第2の塗料としては、色調が1色又は2色以上のもので、それ以外は前 記第1の塗料と同様のものが使用される。第1の塗料層13上に第2の塗料を塗 装して乾燥させることにより、第2の塗料層14が第1の塗料層13上に厚さ1 〜10mm程度で設けられる。この場合、前記第1及び第2の少なくとも一方の塗 料層13, 14を形成する塗料は、感熱ゲル化剤を含有する感熱ゲル塗料である ことが望ましい。第1の塗料としての感熱ゲル塗料が湿潤状態にあるとき、その 上から第2の塗料としての感熱ゲル塗料を施すことにより、図7に示すように、 第1の塗料層13を形成する感熱ゲル塗料と第2の塗料層14を形成する感熱ゲ ル塗料とが混ざり合って相互の境界がぼやけたぼかし部20によるぼかし模様の 装飾感を有する岩石調のシート状外装材11が得られる。
【0018】 感熱ゲル化剤としては、亜鉛アンモニウム錯塩、ノニオン系界面活性剤、無機 金属塩、ポリプロピレングリコール、シリコーンポリエーテル共重合体、ポリビ ニルメチルエーテル等が使用されるが、これらのうち感熱ゲル化機能の点から、 特に亜鉛アンモニウム錯塩が好ましい。これらの感熱ゲル化剤はそれぞれ単独で 使用してもよいし、併用してもよい。
【0019】 エマルションとしては、各種アクリル酸エステル共重合物、スチレン・アクリ ル酸エステル共重合物、ベオバアクリル酸エステル共重合物、SBRラテックス 、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のエマルションが使用され、特にアクリル系の エマルションが好適に使用される。これらのエマルションはそれぞれ単独で使用 してもよいし、併用してもよい。
【0020】 着色骨材としてはけい砂、寒水石等に着色を施したものが使用され、天然石と しては寒水石、けい砂、大理石等又はこれらの天然石の砕粒が使用される。これ らの着色骨材及び天然石はそれぞれ単独で使用してもよいし、併用してもよい。 また、感熱ゲル塗料に加えられる添加剤としては、着色骨材及び天然石の他に陶 磁器粉砕粒、ガラスビーズ、プラスチック粒、顔料、パール顔料、マイカ粉等を 使用してもよい。これらの添加物はそれぞれ単独で使用してもよいし、併用して もよい。
【0021】 図2(a)及び図2(b)に示すように、岩石から断面凹凸状の成形型17が 例えばシリコーン材料により形成され、この成形型17の成形凹部18内に第1 の塗料を流し込んで乾燥させることにより、第1の塗料層13が形成されるよう になっている。この場合、岩石としては火成岩、砂岩などの堆積岩又は変成岩が 使用されるが、砂岩などの堆積岩が好ましい。そして、図2(b)に示すように 、成形型17の成形凹部18内に断面凹凸状の第1の塗料層13が形成されると ともに、その第1の塗料層13の上にシート状の基材12が載置されている。こ の状態から第1の塗料層13と一体化した基材12を成形型17から取り出して 反転することにより、図2(c)に示すように、基材12上に複数の凸部16を 備えた第1の塗料層13が形成された状態になっている。
【0022】 また、図2(d)に示すように、第1の塗料層13上に第2の塗料層14を設 け、第2の塗料層14を第1の塗料層13が露出するように上下の二点鎖線で示 す位置19a, 19bまで切削又は研磨することにより、図3及び図5に示すよ うに、切削又は研磨面が平坦面になるように形成される。この場合、切削又は研 磨する位置は上記の位置に限定されるものではなく、第1及び第2の塗料層13 ,14が表面に露出して混在すればいずれの位置で切削又は研磨してもよい。
【0023】 図1、図3及び図5に示すように、クリアトップコートとしては、アクリル樹 脂系、シリコーン樹脂系、ウレタン樹脂系等の水型クリアトップコート又はアク リル樹脂系、シリコーン樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーンアクリル樹脂系等 の溶剤型クリアトップコートが使用される。これらのうち、特にウレタン樹脂系 の溶剤型クリアトップコート、シリコーンアクリル樹脂系等の溶剤型クリアトッ プコート又はウレタン樹脂系の水型クリアトップコートが望ましい。これらのク リアトップコートはそれぞれ単独で使用してもよいし、併用してもよい。このク リアトップコートを乾燥するとクリアトップコート層15が形成され、乾燥後の クリアトップコート層15の厚さは数μm 〜0. 5mm程度である。これにより、 切削又は研磨された第1及び第2の塗料層13,14が保護される。
【0024】 このクリアトップコート層15で第1及び第2の塗料層13,14を被覆する ことにより、図4及び図6に示すように、第1の塗料層13と第2の塗料層14 との境界がはっきりした種々の模様を有する岩石調のシート状外装材11が得ら れる。また、図7に示すように、第1の塗料層13を形成する感熱ゲル塗料が湿 潤状態にあるとき、その上から第2の塗料層14を形成する感熱ゲル塗料を施す と、図6に示す状態から第1の塗料層13と第2の塗料層14との境界がぼやけ てぼかし部20となった岩石模様を有するシート状外装材11が得られる。
【0025】 次に、岩石調のシート状外装材11の製造方法について説明する。 まず、図2(a)に示すように、天然又は人工の岩石から所望の断面凹凸状を 有する成形型17を形成する。次に、図2(b)に示すように、この成形型17 の成形凹部18内に第1の塗料を流し込むとともに、その塗料の上にシート状の 基材12を載置する。そして、第1の塗料を乾燥して第1の塗料層13を形成す るとともに、基材12と第1の塗料層13とを接合して一体化する。
【0026】 次いで、一体化した基材12及び第1の塗料層13を成形型17から取り出し 、図2(c)に示すように、図2(b)の状態から反転することにより、複数の 凸部16を備えた第1の塗料層13をその凸部16の横断面積が表面側ほど小さ くなるように基材12上に形成する。さらに、図2(d)に示すように、第1の 塗料層13上に第2の塗料を塗装して乾燥させることにより、第1の塗料層13 上に第2の塗料層14を形成する。第2の塗料を塗装する方法としては、スプレ ー塗装法、カーテンフローコータによる塗装法、ハケ塗り法、ローラ塗り法等が 採用される。
【0027】 この後、図2(d)に示すように、上部の二点鎖線で示す位置19aで表面が 平坦状になるように切削又は研磨する。この場合、切削又は研磨する道具として は、サンダー、グラインダー、ミーリングカッター、サンドペーパー等が使用さ れ、特にサンダー又はグラインダーが好適に使用される。なお、切削又は研磨す る量については、第2の塗料層14を切削又は研磨して第1の塗料層13が露出 して岩石模様を表す程度でよく、第2の塗料層14の厚さによって変化する。
【0028】 図3に示すように、平坦状になった切削又は研磨面の上にクリアトップコート を施してクリアトップコート層15を形成する。この場合、切削又は研磨面をク リアトップコート層15で被覆する方法は、スプレー塗装法、カーテンフローコ ータによる塗装法、ハケ塗り法、ローラ塗り法等により行われる。
【0029】 このようにすることにより、図4に示すように、第2の塗料層14が第1の塗 料層13より多く露出した岩石模様を備えたシート状外装材11を製造すること ができる。また、クリアトップコート層15は透明であるため、第1の塗料層1 3及び第2の塗料層14により形成された岩石模様をクリアトップコート層15 を介して視認することができる。なお、切削又は研磨された第1及び第2の塗料 層13,14上をクリアトップコート層15で被覆せず、切削又は研磨したまま の状態で岩石模様のシート状外装材11として使用してもよい。
【0030】 また、図2(d)に示すように、第2の塗料層14を形成した後、下部の二点 鎖線で示す位置19bで第1及び第2の塗料層13,14を平坦状になるように 切削又は研磨する。この後の製造方法は、上部の二点鎖線で示す位置19aで第 1及び第2の塗料層13,14を平坦状になるように切削又は研磨した場合と同 様に処理をする。これにより、図5及び図6に示すように、第1の塗料層13が 第2の塗料層14より多く露出した岩石模様を備えたシート状外装材11を製造 することができる。従って、第1及び第2の塗料層13,14を切削又は研磨す る量を調節することにより、異なった岩石模様を備えたシート状の外装材を得る ことができる。
【0031】 上記のように、塗料としては一般に市販されている塗料又は感熱ゲル塗料を使 用したが、感熱ゲル塗料の場合は次のように使用して岩石模様のシート状外装材 11を製造してもよい。
【0032】 まず、図2(a)及び図2(b)に示すように、天然又は人工の岩石から断面 凹凸状の成形型17を形成する。次に、図2(b)に示すように、その成形型1 7の成形凹部18内に第1の塗料である感熱ゲル塗料を流し込むとともに、その 感熱ゲル塗料の上にシート状の基材12を載置する。そして、第1の塗料をゲル 化する。この場合、感熱ゲル塗料を遠赤外線炉により100〜150℃の温度で 3分間加熱してゲル化させる。なお、感熱ゲル塗料をゲル化させる装置は遠赤外 線炉に限定されるものではなく、加熱温度をコントロールできるものであれば何 を使用してもよく、例えば直火、熱風、電熱、遠赤外線、電子線などによる乾燥 装置が挙げられる。また、加熱温度は感熱ゲル化剤の量により変化するが、30 ℃以上の温度から可能であり、加熱時間は感熱ゲル化剤の量により変化する。
【0033】 この後、ゲル化した感熱ゲル塗料と一体化した基材12を成形型17から取り 出し、図2(c)に示すように、図2(b)の状態から反転することにより、複 数の凸部16を備えたゲル化した感熱ゲル塗料をその凸部16の横断面積が表面 側ほど小さくなるように基材12上に形成する。さらに、図2(d)に示すよう に、ゲル化した感熱ゲル塗料の上に第2の塗料である感熱ゲル塗料を塗装してゲ ル化、乾燥させることにより、第1の塗料層13及び第2の塗料層14を形成す る。この場合、ゲル化した感熱ゲル塗料を熱風乾燥炉により140℃、60分間 加熱して強制乾燥させ、基材12上に第1及び第2の塗料層13,14を形成す る。このとき、ゲル化した感熱ゲル塗料にスクリーン印刷を施して例えば木目模 様等の模様を形成してもよい。
【0034】 なお、ゲル化した感熱ゲル塗料を乾燥させる装置は熱風乾燥炉に限定されるわ けではなく、加熱温度をコントロールできるものであれば何を使用してもよい。 例えば直火、熱風、電熱、遠赤外線、電子線などによる乾燥装置が挙げられるが 、そのような装置を使用しなくても感熱ゲル塗料が乾燥すればよいので、強制乾 燥ではなくて自然乾燥でもよい。上述のように感熱ゲル塗料をゲル化した後、強 制乾燥させることにより、ゲル化した感熱ゲル塗料が垂れることなく容易に作業 を行うことができるとともに、感熱ゲル塗料の乾燥時間を短縮することができ、 ひいては岩石模様のシート状外装材11の製造時間の短縮を図ることができる。
【0035】 また、第1の塗料層13上に第2の塗料層14を形成する場合、図2(c)に 示すように、基材12上に形成された感熱ゲル塗料を乾燥して第1の塗料層13 を形成してから、図2(d)に示すように、第1の塗料層13上に感熱ゲル塗料 を塗装し、その感熱ゲル塗料をゲル化、乾燥させて第2の塗料層14を形成して もよい。
【0036】 さらに、第1の塗料層13を形成する感熱ゲル塗料が湿潤状態にあるとき、そ の上から第2の塗料である感熱ゲル塗料を施して第2の塗料層14を形成する。 これにより、図7に示すように、図6に示す状態から第1の塗料層13と第2の 塗料層14との境界がぼやけたぼかし部20を有するシート状外装材11を製造 することができる。
【0037】 最後に、図3及び図5に示すように、切削又は研磨された第1及び第2の塗料 層13,14上をクリアトップコート層15で被覆して岩石模様のシート状外装 材11を製造する。このようにすれば、図4及び図6に示すように、第1の塗料 層13と第2の塗料層14との境界がはっきりした種々の岩石模様を備えたシー ト状外装材11を製造することができる。また、図7に示すように、第1の塗料 層13を形成する感熱ゲル塗料が湿潤状態にあるとき、その上から第2の塗料で ある感熱ゲル塗料を施して第2の塗料層14を形成すると、図6に示す状態から 第1の塗料層13と第2の塗料層14との境界の色調を変化させたぼかし部20 を有する岩石模様を備えたシート状外装材11を製造することができる。
【0038】 上記実施形態のシート状外装材11により発揮される効果を以下に記載する。 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、2色以上の第1の塗料層13と 1色の第2の塗料層14がともに表面に露出していることから、外観に変化を与 え、色調や模様を効果的に変化させることができる。
【0039】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、第1の塗料層13及び第2の塗 料層14の少なくとも一方が感熱ゲル塗料により形成されている。このため、感 熱ゲル塗料をゲル化、乾燥させることにより、感熱ゲル塗料が垂れることなく容 易に作業を行うことができるとともに、感熱ゲル塗料の乾燥時間を短くしてシー ト状外装材の製造時間を短縮することができる。
【0040】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、第1の塗料層13を形成する感 熱ゲル塗料が湿潤状態にあるとき、その上から感熱ゲル塗料を施して第2の塗料 層14を形成すると、表面に露出する第1の塗料層13と第2の塗料層14の境 界部をぼかし模様になるように形成することができる。このため、岩石模様のシ ート状外装材11の外観に変化を与えることができるとともに、シート状外装材 11の外観の色調や装飾性を向上させることができる。
【0041】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、第2の塗料層14を2色以上の 色調を有するように形成することにより、シート状外装材11の外観にさらに変 化を与えることができ、一層装飾性を向上させることができる。
【0042】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、表面に露出する第1の塗料層1 3と第2の塗料層14とにより、岩石模様を有するように形成することにより、 シート状外装材11を岩石調に形成することができ、変化のある外観を得ること ができる。
【0043】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、断面凹凸状の成形型17に第1 の塗料を流し込んで乾燥させることにより、複数の凸部16を備えた第1の塗料 層13をその凸部16の横断面積が表面側ほど小さくなるように形成することが できる。このため、その第1の塗料層13上に第2の塗料層14を形成した後、 切削又は研磨の量を調整することにより、異なった模様を現出させることができ る。
【0044】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、第1及び第2の塗料が感熱ゲル 化剤を含有する感熱ゲル塗料である場合、第1及び第2の塗料層13,14が感 熱ゲル塗料から形成されることになる。このため、感熱ゲル塗料をゲル化、乾燥 させることにより、感熱ゲル塗料が垂れることなく容易に作業を行うことができ るとともに、感熱ゲル塗料の乾燥時間を速くして岩石模様のシート状外装材11 の製造時間を短縮することができる。
【0045】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、第1及び第2の塗料層13,1 4が透明なクリアトップコート層15で被覆されて保護されている。このため、 岩石調のシート状外装材11としての耐久性を向上させることができるとともに 、クリアトップコート層15を介して岩石調のシート状外装材11の模様を視認 することができる。
【0046】 ・ 実施形態のシート状外装材11によれば、塗料に着色骨材及び天然石の群 から選ばれた少なくとも1種を添加することにより、塗料に複数の色調や質感を 付与することができる。このため、岩石調のシート状外装材11の外観の色調や 装飾性をさらに向上させることができる。
【0047】
【実施例】
以下、前記実施形態をさらに具体化した実施例について説明する。 (実施例1) まず、天然の砂岩石から成形型17を形成し、感熱ゲル塗料として、アクリル 系エマルションを20重量部、感熱ゲル化剤としての亜鉛アンモニウム錯塩を1 重量部配合した。その感熱ゲル塗料にさらに着色骨材を10重量部、寒水石を6 7重量部配合して2色の色調を有する配合塗料とした。
【0048】 この配合塗料をを成形型17内に流し込むとともに、その塗料の上に基材12 として不織布を載置した。そして、その配合塗料を遠赤外線炉により100℃、 10分でゲル化させた後、ゲル化した配合塗料と一体化した不織布を成形型17 から取り出した。ゲル化した配合塗料を熱風乾燥炉により80℃、3時間で乾燥 させ、厚さ2〜8mmの凹凸のある砂岩模様の第1の塗料層13を不織布上に形成 した。
【0049】 その後、配合塗料で1色の色調を有するものを第1の塗料層13上に4mm程度 の厚みでスプレーし、その配合塗料を140℃、60分間でゲル化、乾燥して第 1の塗料層13上に第2の塗料層14を形成した。そして、サンダーで第2の塗 料層14を5mm研磨するとともに、第1及び第2の塗料層13,14の表面を平 滑にした。平滑な表面上にウレタン樹脂系の溶剤型クリアトップコートをカーテ ンフローコータにより施し、熱風乾燥炉により100℃、3分で加熱乾燥して砂 岩模様のシート状外装材11を得た。 (実施例2) 実施例1において、ゲル化した配合塗料と一体化した不織布を成形型17から 取り出した後、その上に1色の配合塗料を4mm程度の厚みでスプレーして100 ℃、2時間でゲル化、乾燥させた。これにより、厚さ2〜8mmの凹凸のある砂岩 調の第1の塗料層13を不織布上に形成するとともに、その第1の塗料層13の 上に第2の塗料層14を形成した。そして、グラインダーで第2の塗料層14を 6mm研磨した後、研磨面にシリコーンアクリル樹脂系の溶剤型クリアトップコー トをスプレーしてから自然乾燥して砂岩調のシート状外装材11を得た。この砂 岩調のシート状外装材11は、第1の塗料層13と第2の塗料層14との境界が ぼかし部20を有する状態になっていた。
【0050】 なお、前記実施形態を次のように変更して具体化することもできる。 ・ 前記第1の塗料層13と第2の塗料層14の少なくとも一方を、3色以上 の色調により構成すること。
【0051】 このように構成した場合、シート状外装材11の外観に一層変化を与えること ができる。 ・ シート状外装材11の外観が規則的な模様、例えば市松模様、水玉模様、 縞模様等を形成するように、第1の塗料層13の凸部16及び第2の塗料層14 を構成すること。
【0052】 このように構成した場合、シート状外装材11の外観を整然としたものにする ことができる。 ・ 第1の塗料層13と第2の塗料層14のいずれか一方のみに感熱ゲル塗料 を使用すること。例えば、第1の塗料として感熱ゲル塗料を用い、第1の塗料を 施した後に加熱して第1の塗料をゲル化させ、次いでその上に第2の塗料を施し 、その後乾燥させること。
【0053】 このように構成すれば、シート状外装材11の製造に際し、作業性を向上させ ることができるとともに、シート状外装材11の製造時間の短縮を図ることがで きる。
【0054】 さらに、前記実施形態より把握される技術的思想について以下に記載する。 ・ 前記第1の塗料層及び第2の塗料層上に、両塗料層を保護するためのクリ アトップコート層を形成した請求項1から請求項5のいずれかに記載のシート状 外装材。
【0055】 このように構成した場合、請求項1又は請求項2に記載の考案の効果に加え、 第1の塗料層及び第2の塗料層が透明なクリアトップコート層で被覆されて保護 されているので、岩石調のシート状外装材としての耐久性を向上させることがで きるとともに、クリアトップコート層を介して岩石調の模様をはっきりと視認す ることができる。
【0056】 ・ 前記感熱ゲル塗料に着色骨材及び天然石の群から選ばれた少なくとも1種 を添加した請求項2から請求項5のいずれかに記載のシート状外装材。 このように構成すれば、請求項1又は請求項2に記載の考案の効果に加え、感 熱ゲル塗料に着色骨材及び天然石の群から選ばれた少なくとも1種を添加するこ とにより、感熱ゲル塗料に複数の色調や質感を付与することができるため、岩石 調のシート状外装材の外観の色調や装飾性を向上させることができる。
【0057】
【考案の効果】
この考案は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。 請求項1に記載の考案のシート状外装材によれば、外観に変化を与え、色調や 模様を変化させることができる。
【0058】 請求項2に記載の考案のシート状外装材によれば、請求項1に記載の考案の効 果に加え、第1及び第2の塗料層の少なくとも一方が感熱ゲル塗料により形成さ れているため、感熱ゲル塗料をゲル化、乾燥させることにより、感熱ゲル塗料が 垂れることなく容易に作業を行うことができるとともに、感熱ゲル塗料の乾燥時 間を短くしてシート状外装材の製造時間を短縮することができる。
【0059】 請求項3に記載の考案のシート状外装材によれば、請求項1又は請求項2に記 載の考案の効果に加え、表面に露出する第1の塗料層と第2の塗料層の境界部を ぼかし模様になるように形成したことから、シート状外装材の外観に変化を与え ることができるとともに、シート状外装材の外観の色調や装飾性を向上させるこ とができる。
【0060】 請求項4に記載の考案のシート状外装材によれば、請求項1から請求項3のい ずれかに記載の考案の効果に加え、第2の塗料層を2色以上の色調を有するよう に形成したことから、シート状外装材の外観にさらに変化を与えることができ、 一層装飾性を向上させることができる。
【0061】 請求項5に記載の考案のシート状外装材によれば、請求項1から請求項4のい ずれかに記載の考案の効果に加え、表面に露出する第1の塗料層と第2の塗料層 とにより、岩石模様を有するように形成したことから、シート状外装材を岩石調 に形成することができて変化のある外観を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の一実施形態のシート状外装材を示
す斜視図。
【図2】 (a)天然の岩石から形成した成形型を示す
断面図、(b)成形型内に第1の塗料層を形成してその
上から基材を載置した状態を示す断面図、(c)成形型
から第1の塗料層及び基材を取り出して反転させた状態
を示す断面図、(d)第1の塗料層の上に第2の塗料層
を形成した状態を示す断面図。
【図3】 塗料層をクリアトップコート層で被覆した状
態を示す断面図。
【図4】 図3の平面図。
【図5】 塗料層をクリアトップコート層で被覆した状
態を示す断面図。
【図6】 図5の平面図。
【図7】 図6の第1,2の塗料層の境界がぼやけた状
態を示す断面図。
【符号の説明】
11…シート状外装材、12…基材、13…第1の塗料
層、14…第2の塗料層、20…ぼかし部。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 33/00 B32B 33/00

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状の基材上に、2色以上の色調を
    有する第1の塗料層を設け、その第1の塗料層の上に第
    2の塗料層を設け、第1の塗料層と第2の塗料層がとも
    に表面に露出するように構成したシート状外装材。
  2. 【請求項2】 前記第1の塗料層と第2の塗料層の少な
    くとも一方を感熱ゲル塗料により形成した請求項1に記
    載のシート状外装材。
  3. 【請求項3】 表面に露出する第1の塗料層と第2の塗
    料層の境界部をぼかし模様になるように形成した請求項
    1又は請求項2に記載のシート状外装材。
  4. 【請求項4】 前記第2の塗料層を2色以上の色調を有
    するように形成した請求項1から請求項3のいずれかに
    記載のシート状外装材。
  5. 【請求項5】 表面に露出する第1の塗料層と第2の塗
    料層とにより、岩石模様を有するように形成した請求項
    1から請求項4のいずれかに記載のシート状外装材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009264011A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Hama Cast:Kk 天然石調壁面材及びその製造方法

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