JP3053593B2 - 綴 具 - Google Patents

綴 具

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JP3053593B2
JP3053593B2 JP9158012A JP15801297A JP3053593B2 JP 3053593 B2 JP3053593 B2 JP 3053593B2 JP 9158012 A JP9158012 A JP 9158012A JP 15801297 A JP15801297 A JP 15801297A JP 3053593 B2 JP3053593 B2 JP 3053593B2
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中 莞 二 田
元 英 雄 原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は綴具に関し、特に
たとえば、リングバインダないしファイルとして用いら
れる綴具に関する。
【0002】
【従来の技術】図12は従来のいわゆる立梃子型の2穴
用綴具の一例を示す斜視図である。この綴具1は、弾性
を有する金属からなる略短冊形状の保持部材2を含む。
保持部材2は、バインダやファイルの背表紙(以下、単
に背表紙Hという。)にたとえば鳩目などの固着具によ
り取り付けられる。保持部材2の内側には、略環状の綴
杆3の一端部が固着された可動片が収納される。可動片
は保持部材2によって幅方向両側から内側へと常時付勢
されているため、綴杆3は開いた状態か閉じた状態かの
いずれかの状態で安定的に保持される。略環状の綴杆3
は、中央で噛み合うよう設けられた一対の略半円形状の
鉤爪3a,3bを含み、両者が離間することにより、環
が開くように形成されている。この動きをこの明細書で
は綴杆3の開動という。また、保持部材2の長さ方向の
両端部には、梃子部材4が設けられる。この梃子部材4
は、保持部材2に回動自在に軸支されており、一端部が
保持部材2の厚み方向へ延び出し形成され、他端部が保
持部材2内部の可動片に接続されている。使用者が梃子
部材2の一端部を背表紙方向へ指圧することにより、他
端部が保持部材2内部の可動片を押圧して曲折させ、そ
れに伴い綴杆3が開動して一対の鉤爪3a,3bが互い
に離間する。用紙Pを鉤爪3a,3bに挿通させたり抜
き出したりした後、一対の鉤爪3a,3bを中央部で噛
み合わすことにより綴杆3は閉環される。なお、この明
細書において用紙とは、紙に限らず、フィルム、シー
ト、ケース等、バインダやファイルで綴じられるものす
べてを含む意味で用いられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
綴具1では、保持部材2の長さを綴じられる用紙Pの端
辺Peの長さよりも短く形成すると、梃子部材4が用紙
Pの下方に隠れてしまって操作ができなくなり、また、
梃子部材4が用紙Pの端辺Peを損傷し、さらに、梃子
部材4が邪魔になって用紙を重ね合わせて閉じることが
できなくなる。したがって、従来の綴具1では、図12
に示すように、梃子部材4を用紙Pの長さ方向の両外側
に配置しなければならず、保持部材2およびその内部の
可動片を背表紙Fと略同じ長さに形成する必要があっ
た。そのため、従来の綴具1では、材料の節約が図れな
かったり、重量が重くなるなどの不都合があった。ま
た、梃子部材4の力の作用する点が、可動片の長さ方向
の両端に偏るため、綴杆3を開けるために比較的大きな
力が必要になるという不都合もあった。なお、これらの
不都合は、平梃子型やX型の梃子部材を有する従来の他
の綴具でも同様である。
【0004】それゆえに、本発明の主たる目的は、材料
の節約および軽量化を図ることができる綴具を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる綴具は、
弾性を有して形成され、綴じようとする用紙の一辺と略
平行に延びるように配置される保持部材と、保持部材の
内側に幅方向両外側から内側へ付勢されつつ収納され、
曲折可能に設けられた可動片と、一端部が可動片に固着
され、他端部が保持部材の外側へ延び出し設けられ、可
動片の曲折に伴い他端部が幅方向へ開閉動作する略環状
の綴杆と、保持部材の長さ方向両端部に設けられ、その
一端部が保持部材内の可動片に対向して配置され、他端
部が保持部材の外側へ延び出し形成され、他端部を指圧
することにより、一端部が可動片を曲折させて綴杆を開
動させる梃子部材とを含む綴具であって、梃子部材は、
複数の用紙を綴杆で綴ってそれぞれを幅方向両側へ見開
き状態に配置したときに、幅方向に対向する用紙の端辺
間に生じる隙間を通って用紙の厚み方向へ延び出すよう
に形成された、綴具である。この綴具では、梃子部材
が、幅方向に対向する用紙の端辺間に生じる隙間を通っ
て用紙の厚み方向へ延び出すように形成される。使用者
は、用紙の間から厚み方向へ延び出た梃子部材を指圧す
ることにより、綴杆を容易に開動させることができる。
そのため、梃子部材を必ずしも用紙の長さ方向の外側に
配置する必要はなく、保持部材および可動片も必要最小
限の長さにすることができる。したがって、この綴具で
は、材料を節約することができ、軽量化を図ることがで
きる。
【0006】また、本発明にかかる綴具は、厚み方向に
開口部を有して形成され、綴じようとする用紙の一端辺
と略平行に延びるように配置されるケースと、弾性を有
して形成され、ケースの開口部に着脱可能に取り付けら
れる保持部材と、保持部材の内側に幅方向両外側から内
側へ付勢されつつ収納され、曲折可能に設けられた可動
片と、一端部が可動片に固着され、他端部が保持部材の
外側へ延び出し設けられ、可動片の曲折に伴い他端部が
幅方向に開閉動作する略環状の綴杆と、ケースの長さ方
向両端部に枢軸をもって回動自在に軸支され、その一端
部がケース内の可動片に対向して配置され、他端部がケ
ースの外側へ延び出し形成され、他端部を指圧すること
により枢軸を中心として厚み方向へ回動し、一端部が可
動片を曲折させて綴杆を開動させる梃子部材とを含む綴
具であって、梃子部材は、可動片に指圧力を伝えるため
の伝達部と、伝達部の幅方向両側に突き出し形成される
枢軸と、一端側に伝達部を有し、他端側が枢軸の延びる
方向と直交する方向に拡がるように形成され、複数の用
紙を綴杆に刺し通してそれぞれを幅方向両側へ見開き状
態に配置したときに、その幅方向に対向する端辺間に生
じる隙間を通って用紙の厚み方向へ延び出すように配置
された指圧片とを含む、綴具である。この綴具は、梃子
部材が幅方向に対向する用紙の端辺間に生じる隙間を通
って用紙の厚み方向へ延び出すように形成される。そし
て、使用者が用紙の間から厚み方向へ延び出た梃子部材
を厚み方向へ指圧すると、ケースに軸支された梃子部材
は枢軸を中心として厚み方向へ回動し、その一端部が可
動片を曲折させる。この可動片の曲折に伴い、綴杆は開
動する。この綴具は、梃子部材が上述のように形成され
ているので、従来のように梃子部材を用紙の長さ方向両
外側に配置する必要がなく、保持部材や可動片の長さを
用紙よりも短く形成することができる。そのため、この
綴具によれば、材料を節約することができ、軽量化を図
ることができるとともに、比較的小さな力で可動片を曲
折させて綴杆を容易に開動させることができる。
【0007】また、本発明にかかる綴具において、ケー
スは、開口部の縁部に形成される係止突部と、係止突部
に厚み方向に対向して形成された台座部とを含み、係止
突部と台座部との間に保持部材を着脱可能に挟持して、
ケースから保持部材を取り外せるようにすることが好ま
しい。従来の綴具は、保持部材を背表紙に直接固着して
いたため両者の分別が困難であり、分別廃棄や材料のリ
サイクル等に対応しにくいものであった。しかし、この
綴具では、上述の作用効果に加えて、保持部材をケース
から取り外すことができるので、ケースと綴具とを分別
することが簡単にでき、廃棄やリサイクル等をすること
が容易になる。
【0008】さらに、本発明にかかる綴具において、ケ
ースの長さ方向の両端部には、背表紙に固着するための
固着具の取り付けられる取付孔を有する取付片が一体に
形成され、梃子部材は、さらに、伝達部と指圧片との間
に取付片と厚み方向に対向するよう形成される接続片を
含み、接続片には、固着具を挿通するための作業孔が取
付孔に連通して形成されることが好ましい。この場合に
は、上述の作用効果に加えて、綴具と背表紙とを固着す
るための鳩目などの固着具を取り付けるための取付孔を
有する取付片がケースの長手方向両外側へ延び出し形成
されている。梃子部材の接続片には、取付片の取付孔に
連通して作業孔が形成されている。そのため、固着具を
取り付ける作業をするときに、接続片の上方から作業孔
を通ってその下方にある取付孔に固着具を取り付けるこ
とができる。したがって、綴具を完成させてから、その
完成された綴具を背表紙に後から取り付けることができ
る。そのため、この綴具によれば、組み立ての合理化を
図ることができ、製造工程の機械化や自動化に適合しや
すい綴具を得ることができる。また、背表紙にたとえば
見出しラベルを貼付して見出し部を形成する場合におい
ては、見出し部は固着具間にしか形成できないので、固
着具間の間隔が狭いと大きな見出し部を形成することが
できない。しかし、本発明によれば、固着具間の間隔を
大きくとることができるので、見出し部を固着具で損な
うことなく大きな見出し部を形成することができる。
【0009】本発明の上述の目的,その他の目的,特徴
および利点は、図面を参照して行う以下の発明の実施の
形態の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかる綴具の一例
を示す斜視図であり、図2はその正面図であり、図3は
その側面図であり、図4はその平面図であり、図5はそ
の背面図である。図1に示す綴具10は、2穴用のもの
であり、背表紙Hおよび綴じられる用紙Pの端辺Peの
長さよりも短く形成される。図1に示す綴具10は、た
とえばポリプロピレンなどの合成樹脂でなる略矩形のケ
ース12を含む。図7は、図1に示す綴具のケースを示
す正面図であり、図8はその要部を示す図解図である。
ケース12は、背表紙Hおよび綴じられる用紙Pの端辺
Peの延びる方向と略平行に配置されるものである。こ
の明細書では、この方向を長さ方向といい、この長さ方
向と直交する方向を幅方向という。さらに、長さ方向お
よび幅方向に直交する方向を厚み方向という。この厚み
方向は、背表紙Hの厚み方向と一致するものである。ケ
ース12の正面には開口部14が形成され、背面はファ
イルないしバインダの背表紙Hの内側面に当接される。
ケース12の長さ方向の両端部には、取付片16がそれ
ぞれ長さ方向の両外側へ延びだして一体に形成される。
したがって、ケース12の両端部の取付片16間の間隔
が長くなる。取付片16には、その厚み方向に貫通して
取付孔18が形成される。取付孔18は、図8に示すよ
うにたとえば鳩目などの固着具Fを挿通させて、取付片
16と背表紙Fとを一体にカシメて固着するためのもの
である。なお、ここでは固着具として、鳩目を用いた
が、これに限ることはなく、たとえば、ビス、ボルトナ
ット、リベットなどでもよい。また、ケース12を背表
紙Fに対してたとえば高周波溶着することにより固着し
てもよい。この綴具10は、取付片16および取付孔1
8を上述のように形成しているので、ケース12の一端
の取付孔18から他端の取付孔18に至る長さが長くな
り、背表紙Hの長さ方向における固着具F間の間隔を大
きくとることができる。そのため、背表紙Hに形成され
る見出し部を固着具Fで損なうことなく、大きな見出し
部を形成することができる。
【0011】ケース12の開口部14の四隅近傍には、
図2,図7および図10に示すように、開放縁部から内
側へ突き出すようにして断面略三角形状の係止突部20
が形成される。係止突部20は、後述する保持部材28
のカバー部28aの四隅近傍を図10図示上方から下方
へ向けて押さえて、勝手に抜けないようにするものであ
る。また、ケース12の内底面には係止突部20と厚み
方向に対向するようにして台座部22が形成される。こ
の台座部22は、図7に示すようにケース12内部の幅
方向両側において、それぞれ長さ方向に延びる細長い形
状に形成される。台座部22は、後述する保持部材28
を載置させるとともに、係止突部20との間に挟持する
ためのものである。また、ケース12の内側の長さ方向
の両端部には、それぞれ後述する梃子部材34の枢軸を
回動自在に支持するための軸受け部24が形成される。
さらに、それぞれのケース12の長さ方向の両端部に
は、それぞれの軸受け部24の中央部を厚み方向に貫通
して略矩形の凹部26が形成される。この凹部26は、
後述する梃子部材34の回動を妨げないようにするため
のものである。
【0012】ケース12の開口部14には、図1ないし
図3および図10に示すように、略矩形の保持部材28
が着脱可能に取り付けられる。保持部材28は、弾性を
有する金属で形成され、その断面形状は、図10に示す
ように、円弧状の曲面を有するカバー部28aと、その
幅方向両側を折り曲げて図10図示下方へ突き出し形成
された折返部28bとからなり、全体として断面略コの
字形状を有する。保持部材28は、後述する可動片を幅
方向両側から内側へ常時付勢しつつ保持するためのもの
である。この保持部材28は、その長さ方向の両端部や
4隅の角部に尖った部分を有するが、それらの部分は、
図2、図3および図10に示すように、すべてケース1
2によって覆われる。この保持部材28は、図10に示
すように、ケース12内部の幅方向両側の台座部22上
に折返部28bの下端縁を当接させて載置される。そし
て、カバー部28a上面の四隅近傍は、図2に示すよう
に、係止突部20により押さえられ、折返部28bが、
カバー部28aの内面との間の角度がより鋭角になるよ
うに押し縮められる。その結果、カバー部28aと折返
部28bとの間に弾性力により元に戻ろうとうする力が
働くため、保持部材28が係止突部20と台座部22と
の間にしっかりと挟持される。製造時には、ケース12
に保持部材28を図10図示上方から下方へと押し込ん
で嵌め込むことにより、保持部材28はケース12に取
り付けられる。一方、綴具10を廃棄する際には、通常
使用時にかかる力以上の力で保持部材28を強く引っ張
ればケース14から取り外すことができる。ただし、使
用時に勝手に外れることがなく実用上十分な強度が得ら
れるように、係止突部20の大きさや保持部材28の弾
性力は設計時に適宜に調整されるのはもちろんのことで
ある。
【0013】保持部材28の内部には、図10に示すよ
うに、断面略Vの字形状の可動片30が収納される。こ
の可動片30は、保持部材28と略同じ長さのたとえば
2枚の金属板31を幅方向に並列に配置して、図10図
示中央部で突き合わし、その中央部で曲折するように形
成されたものであり、従来からリングバインダに用いら
れているものと同様のものである。この可動片30は、
後述する綴杆32を固着して、一体に開閉動作させるた
めのものであり、曲折して図10(A)に示す断面略V
の字形状か、図10(B)に示す断面略逆Vの字形状か
のいずれかの状態で安定的に保持される。
【0014】さらに、可動片30の長さ方向の両端近傍
には、それぞれ略円環状の金属製の綴杆32が固着され
る。綴杆32は、用紙Pにあらかじめ穿設された綴じ穴
に挿通して用紙Pを綴じ合わせるためのものであり、従
来から用いられているものと同様のものである。綴杆3
2は、それぞれ略半円形状の一対の鉤爪32a,32b
を含む。一対の鉤爪32a,32bは、それぞれ一端部
が可動片30に固着され、他端部が保持材28を厚み方
向に貫通して外側へ延び出して、中央部で両者が噛み合
うように形成されている。可動片30が略逆V字状態に
あるときに、一対の鉤爪32a,32bのそれぞれの他
端部が離間して綴杆32は開環し、可動片30が略V字
状態にあるときに、一対の鉤爪32a,32bのそれぞ
れの他端部が噛み合って綴杆32が閉環する。この綴具
10は、上述した金属製の保持部材28および可動片3
0が合成樹脂製のケース12内に収納され、それらが有
する尖った角部や端面がケース12によって覆われてい
るので、使用者の指を傷つけたりするおそれがない。
【0015】また、ケース12の両端部には、可動片3
0を曲折させて綴杆32を開動させるための梃子部材3
4がそれぞれ軸支される。図6は、梃子部材34を示す
正面図であり、図9は、その動きを側面からみた図解図
である。この梃子部材34は、たとえばABSなどの合
成樹脂から形成されるものであり、背表紙Hおよび取付
片16と略平行に拡がる面を有する接続片36を含む。
接続片36は、図9に示すように、ケース12の取付片
16と対向しながら略平行に延び、図1に示すように綴
じられる用紙Pと背表紙Hとの間に配置されるものであ
る。この接続片36の一端部には、指圧力を可動片30
の中央部に伝え、図10図示下方から上方へ押し上げる
ための伝達部としての略矩形の押圧片38が長さ方向へ
突き出すようにして一体に形成される。また、押圧片3
8近傍の接続片36の幅方向両側には、両外側へ突き出
すようにして枢軸40が一体に形成される。この枢軸4
0は、ケース12の軸受け部24に回動自在に軸支され
るものである。また、接続片36の略中央部は、図9に
示すように略L字形状に上方へ向かって折れ曲がる。こ
の折れ曲がった部分は、ケース12と共に保持部材28
および可動片30の端面を覆う働きをする。さらに接続
片36の他端部は、背表紙Hに固着されたケース12か
らみて長さ方向の斜め上方外側へと延びるように形成さ
れる。ただし、この斜めに延びる部分は、図9に二点鎖
線で示すように、梃子部材34が枢軸40を中心として
回動した際には、取付片16と平行になるように形成さ
れている。
【0016】また、接続片36の主面には、図2および
図6に示すように、少なくとも固着具Fよりも大きな直
径を有し、下方の取付孔18に連通するようにして略円
形の作業孔44が形成される。なお、この明細書におい
て、連通するとは、作業孔44と取付孔18とが間隔を
おきながらも重なり合う位置に形成されていることをい
う。作業孔44がないと接続片36が邪魔になり、綴具
10の完成後に固着具Fを取り付けることが困難になる
ため、半製品の状態で背表紙Hに取り付けた後、綴具1
0を完成させなければならず、製造工程上不都合が多
い。しかし、この綴具10では、梃子部材34の接続片
36に作業孔44が形成されているので、完成した綴具
10の真上から、作業孔44を通じてその下方にある取
付孔18に固着具Fを取り付けることができる。そのた
め、バインダやファイルなどの製造工程の合理化を図る
ことができ、組み立ての自動化ないし機械化を図りやす
くなる。
【0017】さらに、接続片36の他端部には、使用者
が指を当てて押すための指圧片42が、図2,図3,図
6および図9に示すように、一体に形成される。この指
圧片42は、綴具10の厚み方向に拡がり延びる面を有
し、側面からみて略三角形の平板状のものである。指圧
片42の他端側は、枢軸40の延びる方向と直交する方
向に拡がり、かつ綴具10の長さ方向に沿って外側へ延
びるようにして形成される。すなわち、この平板状の指
圧片42は、その主面が綴具10の固着される背表紙H
の主面に直交し、かつ背表紙Hの長さ方向に延びるよう
に形成される。そのため、この指圧片42は、図1に二
点鎖線で示すように、たとえば2枚の用紙Pを綴杆32
で綴ってそれぞれを幅方向両側へ見開き状態に配置した
ときに、幅方向に対向する用紙Pのそれぞれの端辺P
e,Pe間に生じる隙間を通って用紙Pの厚み方向へ延
び出す。端辺Pe,Pe間の隙間の間隔は、綴杆32の
径と用紙Pに設けられる綴じ穴の位置とに依存する。こ
の場合、端辺Pe,Pe間に生じる隙間の間隔は、平板
状の指圧片42の厚みより少しだけ広ければよいので、
綴杆32の径や保持部材28の幅長を不必要に大きくし
たりする必要はなく従来からある規格をそのまま適用す
ることができる。つまりこの綴具10では、用紙P,P
の端辺Pe,Pe間に生じる隙間の間隔は、従来のもの
と同じであるにもかかわらず、指圧片42が端辺Pe,
Pe間から用紙Pの厚み方向へ延び出すように形成され
ているのである。また、この指圧片42は平板状なの
で、複数の用紙Pをそれらの厚み方向に重ね合させて表
紙を閉じる際にも、指圧片42と用紙Pとが平行にな
り、ファイリング等の邪魔になったり用紙Pを損傷した
りしない。
【0018】使用者が綴杆38を開こうとするときは、
用紙Pの端辺Pe間から厚み方向へ延び出た指圧片42
の主面と直交する端面を上方から下方の背表紙H方向へ
と指圧すると、ケース12に軸支された梃子部材34は
枢軸40を中心として回動し、その一端部の押圧片38
が可動片30を下方から上方へ押し上げて略逆V字形状
に曲折させる。この可動片30の曲折に伴い、綴杆32
は開動する。この綴具10では、保持部材28および可
動片30が必要最小限の長さで形成されており、無駄な
指圧力が不要であるため、従来の長尺の綴具に比べて小
さな力で可動片30を曲折させることができ、綴杆32
を容易に開動させることができる。
【0019】この綴具10は、上述の構成を有するの
で、必要以上に保持部材16および可動片30を長くし
なくてもよく、用紙Pの長さよりも短く形成できるた
め、材料を節約することができ、軽量化を図ることがで
きる。また、比較的小さな力で可動片30を曲折させて
綴杆32を開動させることができ操作性がよい。また、
この綴具10は、合成樹脂からなるケース12および梃
子部材34と金属からなる他の部材とを分別することが
容易にできるので、合成樹脂製部品は、同じく合成樹脂
などで形成される表紙とともに廃棄等することができ、
金属製部品はそれらとは分別して廃棄等することができ
る。したがって、今日社会的に要請されている分別廃棄
やリサイクル等に適応しやすい。さらに、この綴具10
は、上述したように、組み立ての合理化を図ることがで
き、製造工程の機械化や自動化に適合しやすいものであ
る。
【0020】梃子部材34の形状は、上述のものに限ら
ず、用紙Pの端辺間の隙間から延び出るものであればよ
く、たとえば図11に示したようなものでもよい。図1
1に示した梃子部材34は、接続片36を含む。接続片
36は、背表紙Hおよび取付片16と略平行に拡がる面
を有し、側面からみて略L字形状を有する。この接続片
36の一端部は、可動片30の中央部を下方から上方へ
押し上げるための押圧片38として働く。接続片36の
幅方向両側には、両外側へ突き出すようにして枢軸40
が一体に形成される。さらに接続片36の他端部には、
指圧片42が形成される。この指圧片42は、側面から
みて略三角形の平板状のものである。この指圧片42
は、図11に示すように、一端側が接続片36と一体に
形成され、他端側が枢軸40の延びる方向と直交する方
向へ綴具10の長さ方向に沿って外側へ延びるようにし
て形成される。つまり、この指圧片42も上述した指圧
片と同様に綴具10の厚み方向、すなわち背表紙Hの主
面と直交する方向へ拡がり延びる主面を有する。そし
て、指圧片42の主面と直交する端面を綴具10の厚み
方向へ指圧することにより綴杆32を開動させることが
できる。したがって、この場合も上述と同様の効果を得
ることができる。なお、梃子部材34の枢軸40は、指
圧片42に直接形成してもよい。さらに、梃子部材34
の枢軸40を保持部材28によって回動自在に軸支する
ようにしてもよい。この場合、ケース12を用いずに保
持部材28を背表紙Hに直接取り付けることもできる。
また、指圧力を可動片30に伝達するための伝達部は、
可動片30を下から上へ押し上げるものに限らず、可動
片30の中央部を上方へ引き上げるものでもよい。さら
に、綴具10は、綴杆32を2つ以上有してもよい。そ
の場合も上述と同様に形成することができる。
【0021】
【発明の効果】本発明の綴具によれば、保持部材や可動
片を綴じられる用紙の長さよりも短く形成できるので、
材料を節約することができ、軽量化を図ることができ
る。さらに、本発明の綴具によれば、比較的小さな力で
綴杆を開動させることができるため、操作性が従来のも
のよりも改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる綴具の一例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1に示す綴具の正面図である。
【図3】図1に示す綴具の側面図である。
【図4】図1に示す綴具の平面図である。
【図5】図1に示す綴具の背面図である。
【図6】図1に示す綴具の梃子部材を示す正面図であ
る。
【図7】図1に示す綴具のケースを示す正面図である。
【図8】図1に示す綴具の要部を示す図解図である。
【図9】図1に示す綴具の梃子部材の動きを側面からみ
た図解図である。
【図10】(A)は、図1に示す綴具の綴杆が閉じられ
た状態を示す断面図解図であり、(B)は、その綴杆が
開いた状態を示す断面図解図である。
【図11】図1に示す綴具の要部の変形例を示す図解図
である。
【図12】本発明の背景となる従来の綴具を示す斜視図
である。
【符号の説明】
10 綴具 12 ケース 16 取付片 18 取付孔 20 係止突部 22 台座部 24 軸受け部 28 保持部材 30 可動片 32 綴杆 34 梃子部材 36 接続片 38 押圧片 40 枢軸 42 指圧片 44 作業孔
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−193897(JP,A) 実公 昭36−6010(JP,Y1) 実公 昭47−35856(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B42F 13/20 - 13/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性を有して形成され、綴じようとする
    用紙の一辺と略平行に延びるように配置される保持部
    材、 前記保持部材の内側に幅方向両外側から内側へ付勢され
    つつ収納され、曲折可能に設けられた可動片、 一端部が前記可動片に固着され、他端部が前記保持部材
    の外側へ延び出し設けられ、前記可動片の曲折に伴い前
    記他端部が幅方向へ開閉動作する略環状の綴杆、および
    前記保持部材の長さ方向両端部に設けられ、その一端部
    が前記保持部材内の前記可動片に対向して配置され、他
    端部が前記保持部材の外側へ延び出し形成され、前記他
    端部を指圧することにより、前記一端部が前記可動片を
    曲折させて前記綴杆を開動させる梃子部材を含む綴具で
    あって、 前記梃子部材は、複数の前記用紙を前記綴杆で綴ってそ
    れぞれを幅方向両側へ見開き状態に配置したときに、幅
    方向に対向する前記用紙の端辺間に生じる隙間を通って
    前記用紙の厚み方向へ延び出すように形成された、綴
    具。
  2. 【請求項2】 厚み方向に開口部を有して形成され、綴
    じようとする用紙の一端辺と略平行に延びるように配置
    されるケース、 弾性を有して形成され、前記ケースの前記開口部に着脱
    可能に取り付けられる保持部材、 前記保持部材の内側に幅方向両外側から内側へ付勢され
    つつ収納され、曲折可能に設けられた可動片、 一端部が前記可動片に固着され、他端部が前記保持部材
    の外側へ延び出し設けられ、前記可動片の曲折に伴い前
    記他端部が幅方向に開閉動作する略環状の綴杆、および
    前記ケースの長さ方向両端部に枢軸をもって回動自在に
    軸支され、その一端部が前記ケース内の前記可動片に対
    向して配置され、他端部が前記ケースの外側へ延び出し
    形成され、前記他端部を指圧することにより前記枢軸を
    中心として厚み方向へ回動し、前記一端部が前記可動片
    を曲折させて前記綴杆を開動させる梃子部材を含む綴具
    であって、 前記梃子部材は、前記可動片に前記指圧力を伝えるため
    の伝達部と、 前記伝達部の幅方向両側に突き出し形成される枢軸と、 一端側に前記伝達部を有し、他端側が前記枢軸の延びる
    方向と直交する方向に拡がるように形成され、複数の前
    記用紙を前記綴杆に刺し通してそれぞれを幅方向両側へ
    見開き状態に配置したときに、その幅方向に対向する端
    辺間に生じる隙間を通って前記用紙の厚み方向へ延び出
    すように配置された指圧片とを含む、綴具。
  3. 【請求項3】 前記ケースは、前記開口部の縁部に形成
    される係止突部と、前記係止突部に厚み方向に対向して
    形成された台座部とを含み、前記係止突部と前記台座部
    との間に前記保持部材を着脱可能に挟持して、前記ケー
    スから前記保持部材を取り外せるようにした、請求項2
    に記載の綴具。
  4. 【請求項4】 前記ケースの長さ方向の両端部には、背
    表紙に固着するための固着具の取り付けられる取付孔を
    有する取付片が一体に形成され、 前記梃子部材は、さらに、前記伝達部と前記指圧片との
    間に前記取付片と厚み方向に対向するよう形成される接
    続片を含み、前記接続片には、前記固着具を挿通するた
    めの作業孔が前記取付孔に連通して形成される、請求項
    2または請求項3に記載の綴具。
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