JP3050678U - フォーク移動式荷役装置 - Google Patents

フォーク移動式荷役装置

Info

Publication number
JP3050678U
JP3050678U JP1997010200U JP1020097U JP3050678U JP 3050678 U JP3050678 U JP 3050678U JP 1997010200 U JP1997010200 U JP 1997010200U JP 1020097 U JP1020097 U JP 1020097U JP 3050678 U JP3050678 U JP 3050678U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fork
truck
pedestal
main body
luggage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1997010200U
Other languages
English (en)
Inventor
武 林
Original Assignee
武 林
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 武 林 filed Critical 武 林
Priority to JP1997010200U priority Critical patent/JP3050678U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3050678U publication Critical patent/JP3050678U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】トラックによる輸送効率を上げるには、荷役時
間の短縮が重要である。本考案は、あらかじめ本考案装
置にトラック1台分の荷物を積み付けておき、トラック
の後部から積みつけたそのままの状態で、一度に積み込
んだり、荷下ろしするフォーク移動式荷役装置と方法を
提供する。 【解決手段】トラック荷台の内法寸法と、ほぼ等しい長
方形の台座は、水平方向に設置され、トラックの空車状
態の荷台より少し高く設定し固定してある。その台座の
上へフォークリフトで両側面から荷物を積み付け、トラ
ックが後進にて台座の正面に後部開口部を臨ませる。次
にトラック後部の荷台の下からトラックの荷台をジャッ
キアップしてトラック荷台の高さを、台座の高さに合わ
せる。台座の溝の中に挿入された長い車輪付フォークを
微少寸法上昇させ、積みつけられた荷物をそのままの状
態で、フォークの上に載せてトラックの荷台の中へ移動
し積み込む。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、荷物を貨物トラックに積載したり、荷下ろしする時に使用する荷 役装置に関する。さらに詳しくは、この考案の装置は、あらかじめ長尺のフォー ク上に、複数個の荷物を積みつけした後、積みつけした状態でトラックの荷台上 に移動させて転載する。又荷台上の荷物をそのままの状態でフォーク上に転載し て荷下ろしすることもできる。
【0002】
【従来の技術】
トラックの荷台に荷物を積み込み、又積み込んだ荷物を降ろすには、現在一般 的にはパレットが使用されている。パレットの上に多数の荷物を積みつけ、これ をパレットごとフォークリフトによってトラック荷台の側面から積み下ろしをし ている。荷物の保護のため、屋根と側面を覆う必要のあるトラックは、側面下部 のアオリを下ろし、側面上部と屋根が一体となり上方にスイング上昇して、側面 が全開するウイングと称する荷物室を備えた、高価な車体が使用されている。保 冷車や冷凍車、又長尺のコンテナーなどは、側面部が塞がっているので、荷台側 面から積み降ろしできない。保冷車や冷凍車も最近では、外気との機密性を保つ 高価なウイング車が少数ながら市販されている。
【0003】 荷台後部の開口部から、荷物室内へフォークリフトが出入りして積み下ろしす る方法もあるが、1台ずつしか出入りができず、長時間を要する非能率な作業と して最近は殆ど採用されていない。 本考案者は、上記の作業状態の合理化のため、長尺のフォーク上にあらかじめ 多数の荷物を積みつけしておき、トラック荷台後部の開口部からそのままの状態 で、荷台上に、積み込んだり荷下ろしする、リフトフォーク式荷役装置を特許出 願し提案した。「特開平2ー48398」以下先願という。
【0004】 この考案はリフトテーブル上の長尺のフォークの上へ、あらかじめ多数の荷物 を積みつけておき、フォークを上昇させて上記のようにトラック荷台の後部から フォークを荷台上に移動し、フォークを下降させて転載するとともに、荷下ろし 時には、フォークを荷台上の荷物の下方に挿入し、フォークを上昇させて持ち上 げ、荷物をフォークと共にリフトテーブルの上に移動して、荷下ろしするもので ある。
【0005】 上記荷物の転載移動時に、トラック側は荷物の重量をスプリングで支えている ため、積み込み時には荷物の重量がトラック側に移動するに従って、荷台が降下 し、荷下ろし時には逆に上昇する。このためリフトテーブルとトラック荷台底面 が同一平面の高さになるように、リフトテーブルが上下動するように構成してい る。
【0006】 荷物の積み込み時はフォークがトラック荷台上に次第に移動するので、徐々に 荷台が降下し、それとともにリフトテーブルを降下させればよいが、荷下ろし時 の最終段階でフォークの先端部が、トラック荷台から離れる瞬間にトラック荷台 がスプリングによって、上へ飛び上がる可能性があり、フォークが垂直面内上方 にそり曲がることによる耐久性に問題があることがわかった。荷物の移動速度が 早くなればなる程その傾向が大となることが確認された。
【0007】 又、先願にはリフトテーブルとトラック荷台の高低差を検出して、その信号に よりリフトテーブルの高さを自動調整するように記述しているが、実際にはその 高低差ができる前に、フォーク自体に鉛直方向の曲げ応力がかかり、フォークを 傷めてしまうことも判明した。 即ちリフトテーブルとトラック荷台のレベル差が発生する前に、フォークが曲 げ応力を受けて、積み込み時には下に曲がり、荷下ろし時には上に曲がる損傷を 受けフォークの耐久性に問題があり、然もその補修も極めて困難であることが判 明し実用化に至らなかった。
【0008】 本考案は、本考案者による先願の荷役装置のこれらの欠点を解決することを目 的に開発されたものである。本考案の重要な目的は、先願考案装置を使用して荷 物の高速な積み降ろしの出来る荷役装置と、耐久力のある荷役方法を提供するこ とにある。 本考案の他の重要な目的は、上記荷役方法を達成するための、実用的な新たな 構成による荷役装置を提供することにある。 又本考案の他の重要な目的は、トラックへの荷役時間を短縮することにより、 実質的に1日当たりの走行時間を、即ち走行距離を増加し、トラックの効率的な 運行と生産性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案のフォーク移動式荷役装置及び荷役方法は、前述の目的を達成するため に下記の構成を備える。
【0010】 本考案のフォーク移動式荷役装置及び荷役方法は、荷役装置の本体1と、荷物 を積み下ろしするトラックの荷台20上面の台座2と、トラック荷台後部の下方 に、トラックの積み荷重量を支えるジャッキ4により構成する。 荷役装置の本体1は、上面が長方形状で水平方向に延長されている。本体1は 上面に台座2を備え、台座は前後方向に延長する山部9と谷部10を備える。本 体1は、台座の谷部10内に挿入されて前後方向に移動するフォーク3を備える 。フォーク3はその上に荷物を載せて移動出来るように、下方に車輪8を備える 。フォーク3は上面が微少間隔上下動出来るようにリフト装置21を備える。フ ォーク3の上面の高さは、上昇時には台座の山部9より高く、下降時には荷物を 移動させない様に台座の山部9よりも低く設定されている。トラック荷台上面の 台座2は、本体1のフォーク3がトラック方向に移動するとき、台座の谷部10 に挿入される位置に設定されている。 ジャッキ4はトラックが空車状態の荷台高さと同一か、又はそれ以上になるよ うに、設定されている。
【0011】
【作用】 本考案の荷役装置及び方法は、それを使用することにより、以下の作用を備え る。 積み込み 荷役装置本体1の台座上に積み付けされた荷物は、フォーク3を上昇させるこ とにより、フォーク上に移載される。 フォーク3をトラック方向に移動することにより、荷物は積みつけられたその ままの状態で、トラックに積み込まれる。 荷物の荷重がトラック側に移動するに従って、トラックの荷台に荷重が架かる が、ジャッキ4によって下から荷重を支えられており、少なくとも荷台の後端部 はスプリングが撓み荷台が下降することはない。従ってフォーク3に局部的な曲 げ荷重が架からない。荷物が更に奥の方へ、即ちトラック荷台の前方へ進行する に従って、荷物の荷重はトラック前輪にも架かり、前輪のスプリングが撓み、荷 台が降下する。 しかし荷台の後端部がジャッキによって支承されており下降しないので、フォ ークに局部的な力は作用せず、フォークは復元可能な大きな曲げ半径で撓み、下 降方向に円滑に進行移動する。 荷物がトラック荷台に収納されれば、フォークを降下させ、本体1の台座上へ フォークのみを返戻移動する。この場合フォークは降下位置にあり、荷物が再び 移動することはない。 次にジャッキ4を降下させれば、荷物の荷重がスプリングに架かり始め、荷台 が降下する。更にジャッキ4を降下させ、ジャッキ上面が車体から離れれば積み 込みが完了する。
【0012】 荷下ろし 荷物を積載したトラックの荷台後部の下方から、ジャッキを上昇させて荷台を 持ち上げる。 荷物の荷重によってたわんでいたスプリングが元に返り始める。 本体台座のフォーク先端部と、トラック荷台台座の谷部が臨む高さでジャッキを 停止し、フォークをトラック方向に移動する。 この場合トラック荷台の前方部即ち奥部は、前輪のスプリングがたわんでいる ため、下降状態のままである。 フォーク3はフォーク自体の重量により、荷台後部を支点とし緩やかに下降方 向に適当にたわみ、円滑に荷物の下の台座の谷部内を進行移動する。 フォークが荷台の終端部に達すればフォークを停止する。 次にフォークを上昇させることにより荷物をフォーク上に転載する。 フォークを本体台座方向に起動し移動すれば、荷物は積みつけられたそのまま の状態で、フォークと共に移動する。 荷物の荷重が減少すれば、荷台前部はスプリングの復元と共に上昇し、フォー クのたわみも復元する。 荷物の荷重が減少しても、トラック荷台後部は既にジャッキにより、空車位置 まで持ち上げられており、スプリングが元に返り、上昇することはない。 荷物が本体台座上に達すれば、フォークを降下させ荷物を台座上に移載すると 共に、トラック側はジャッキを降下させる。ジャッキには殆ど荷重はかかってお らず、少し下げればジャッキ上面と車体は離れ、荷下ろし作業は完了する。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例 は、本考案の技術思想を具体化するための装置と方法を例示するものであって、 本考案を下記のものに特定しない。 さらに、この明細書は、実用新案登録請求の範囲を理解し易いように、実施例 に示される部材に対応する番号を、「実用新案登録請求の範囲の欄」、および「 課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、実用新 案登録請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してな い。
【0014】
【実施例】
図1ないし図2は本考案装置を使ってトラックに荷物を積み下ろしする、本考 案方法を実施する状況を示す。図3は主要な部品台座2の断面を示し、図4ない し図19迄本考案の構成及び作用について詳述する。 荷役装置の本体1(以下本体と云う)は、物流拠点のトラックターミナルや商 品量産工場の出荷ライン荷役作業場、流通業者の倉庫内等で、フォークリフトの 走行に適した平らな床面に設置される。
【0015】 図1に於いて、荷役装置の本体1は、支柱を兼ねた四本の昇降装置14を備え た基台フレーム5の上に、上面が長方形平板の台座2を形成した台座フレーム1 6が載せられて、更にその台座2上に長尺のフォーク3が載せられた構成となっ ている。 台座2の幅は、トラック荷台の幅とほぼ同寸法で、長さはトラック荷台より少 し長く形成してある。 荷物を積み込むトラックは、本体の正面へ後進にて接近し、荷台後部のシャー シ11をジャッキ4によって、下から持ち上げる様にして、駐車している。
【0016】 図3は台座2を正面から見た横断面図で、金属板を折り曲げて山部9と谷部1 0を形成してある。谷部には前後方向に長尺のフォーク3が挿入され、フォーク は車輪8によって前後方向に転動、移動する様に構成されている。
【0017】 トラック荷台20内にも、荷台の床面に同形状の台座2が敷設されており、本 体1の台座の延長が、トラックの台座となるように位置設定されている。 図1に於いて本体1の台座2の裏側に、一対のチェンホイル6とチェン7が取 り付けられている。このチェンは後述するが、図示しないチェンのアタッチメン トピースにより、フォーク3を縦方向に駆動する。
【0018】 昇降装置14は、荷役の対象とするトラックの中で、最も荷台の高い車両の、 空車状態の台座2高さと同レベルか、それより少し高い目に本体1の台座2の高 さを設定し固定してある。荷役の対象が同種の車両ばかりで、大きな高低差が無 ければ、その都度設定する必要はなく、パワーシリンダを使用した昇降装置14 でなく、単なる支柱でも良い。
【0019】 図4は本体1の横断面を示し、上面には山部9と谷部10の凹凸溝が設けられ た台座2を構成している。台座2の谷部10内には上面が、駆動されて微少寸法 上下し、前後方向に駆動されて、車輪8により転動移動する長尺のフォーク3が 挿入されている。フォークの上面の点線はフォークの上昇位置を示す。
【0020】 本体の下方には、4本の支柱を兼ねた上下動自在の昇降装置14に支承された 基台フレーム5が据え付けられ、その基台フレーム5と一体の車輪46上に、台 座フレーム16の下面に設けられたレール15が、左右方向移動自在に載置され ている。 基台フレームと一体の点線にて示す駆動シリンダ19は、その駆動端が台座フ レーム16と一体の駆動ピース18に連結され、駆動シリンダーの伸縮と共に、 約30センチメートル程度台座フレーム16が、左右方向に調整移動可能に構成 されている。
【0021】 図5は本体1の側面を示し、基台フレーム5は前後左右4本の同期して昇降す る昇降装置14により支承され上下動する。基台フレームの車輪上に、台座フレ ームのレール15が載せられており、又図では重なっているが、駆動シリンダー 19と駆動ピース18により、台座フレーム16は図では前後方向に移動する。
【0022】 図6はトラックの荷台20を後部から扉を開けて見た図である。 地上に設置された2本のジャッキ4は上昇して、トラック荷台20のシャーシ 11後部に当接して下から持ち上げるように構成したものである。ジャッキ4上 端は点線の如く上昇する。 ジャッキ4を2本併設するのは、左右方向の傾きを補正出来る。 荷台20上には、本体と同様に凹凸溝形状の台座2が設けられ、図ではフォー クが挿入された状態を示す。谷部の幅が広くフォークと山部との隙間Sは、図4 に示す本体のものより広い。
【0023】 図7は本体上部の台座フレーム16のチェンホイル6部分での横断面を示す。 切り欠き線の左側は下方にオートリール29が取り付けられており、図11及 び図15に記載する本体の右側部分であり、切り欠き線右側は左側の原動機30 が記入された部分の断面図である。 ギアードモートル等の原動機30のチェンホイル6から、駆動シャフト26が 回転駆動されて、フォークチェン31が図の前後方向に駆動される。 フォークチェン31のアタッチメントピース25はフォークの車輪のシャフト 28であるピンに当接して、フォークも前後方向に駆動される。 又フォークを昇降させるリフト装置21への電力は、電線27を一定の張力で 繰り出し及び巻き取りするオートリール29から供給される。リフト装置に油圧 を使用する場合は電線に代わり油圧ホースが使用される。 車輪8の真下にある補強材73は、間欠して設けられており、フォーク上に積 載された荷物の重量を支承する。
【0024】 図8ないし図9にフォーク内に装着されたリフト装置の実施例を示し、図8は 側面を図9は平面を示す。 電動又は油圧の駆動シリンダー19はカム台車86を引くことにより、車輪8 のシャフト90をカム91により押圧してシャフトを押し下げ、従って車輪が押 し下げられてフォーク自体がその分だけ上昇する。図8においてカム台車の移動 した位置は点線にて示す。 カム台車は上部に4個の小輪84を備えフォーク裏面との摩擦抵抗を少なくし てあり、車輪8はそのシャフト90が一対のアーム88の一端部に取り付けられ ており、アーム他端部はフォークと一体の支点台85に回動自在に取り付けられ ている。
【0025】 図8には駆動シリンダーを省略しているが、カム台車が引かれることにより連 結ロッド87を介して次のカム台車が引かれるように構成してあり、ターンバッ クル89はその連結ロッドの長さを調整するためで、複数の車輪は同期して同寸 法だけ昇降する。 油圧又は電動の駆動シリンダーを横方向に取り付けて、カムにより複数の車輪 を上下する機構は、フォークの高さを低くすることが出来る。
【0026】 図10は本体の台座の側面で上部右端のフォーク部分での断面を示し、フォー ク3がその長さ方向にチェン駆動される原理を示す。 チェンホイル6は円弧矢印の方向に駆動され、フォークチェン31に設けられ たアタッチメントピース25は、車輪の軸であるピン33を左から右方向に押圧 してフォークは右に移動する。フォークを左方向に移動する場合はアタッチメン トピースを1ピッチ分空転させて、ピンの右側のアタッチメントピースがピンを 右側から左方向に押圧する。
【0027】 図11はフォーク3が本体1の台座2からトラック荷台20の台座2に乗り移 った状況を示す。 台座フレーム内下方の原動機30によって駆動シャフト32 が、チェン駆動される。 その駆動シャフト32と同軸のチェンホイル6が、駆動回転し、等間隔にアタ ッチメントピース25が取り付けられた無端のフォークチェン31が駆動される 。図のようにアタッチメントピース25がフォーク内に設けたピン33を駆動し 、フォーク3が水平方向に移動する。
【0028】 アタッチメントピース25によってフォーク3のピン33が押圧されて、フォ ークが移動するが、フォークのピンの全てが外れて、一方に出てしまっては、次 に逆転して反対方向にフォークを移動する時に、アタッチメントピースが駆動す るピンが無くなり、フォークが逆転移動しなくなる。 そこでフォークを本体からトラックの方向やその反対方向に移動する時に、全 てのフォークを送り出してしまってはならない。フォークの後端部の適当な寸法 、即ち少なくとも1本以上数本のピンは、本体内に残して置く設計にしなければ ならない。
【0029】 又前述のように、アタッチメントピースとピンは、同一寸法のピッチに設定し てあるが、実用上は必ずしも当接すべき全てのアタッチメントピースとピンが同 時に当接しない。一本のピンに当接して他のピンに当接していなければ、その部 分に集中荷重がかかる。そこで図34に記載するようにピンの外側へ、筒型のゴ ム状弾性体にて成るクッション材、弾性筒53を被覆することにより、比較的均 一に全てのピンに荷重が架かり、上記集中荷重を防止することが出来る。又アタ ッチメントピースにバネ機構を設けるか、それ自体をゴム状弾性体にて作成すれ ば良い。 なおフォークチェン31下部のガイド34は、チェンを下から受けて垂れ下が りを防止し、確実にアタッチメントピースがピンを当接駆動するためで図10に も記載の通りである。 フォークは右方向のトラック側に移動するが、トラックの荷台の台座2と同様 な左側のストッカー13の台座2上にも移動する。
【0030】 図12は原動機30により駆動シャフト32が駆動され、同時に多数のフォー クチェン31が駆動されて、それに対応する点線に示すフォーク3が完全に同期 して移動する状況を示す。但しアタッチメントピースは図示せず。 フォークがトラック側、又はその反対方向のストッカー側端部に移動して、フ ォークを上昇させて荷物を転載し、次に本体側へ起動するときは、最も少ない本 数のピンに全荷重がかかる。 フォークがトラック側に移動して荷下ろしするときは、荷台の前部が降下して おり、その起動時が最も大きな荷重が架かる。
【0031】 図13に示すフォーク3は、左右の両端部のフォークが連結部材79で脱着可 能に構成してある。車輪8の軸を兼ねる両端部のフォークのピン33が最も荷重 を受けて、摩耗など傷みやすく保守交換のためである。又フォーク全長は10数 メートルにもなり、全てのフォーク3をユニットフォーク35として、連結部材 79で連結したものは、製作や保守等取り扱いが容易である。
【0032】 図14は図10と、同位置の断面図であるが、アタッチメントピースを正転ピ ース80と逆転ピース81の一対に形成してある。然も互いに接近しており、正 転による移動中でも原動機のスピードが下がれば、フォークがチェンの速度に追 いついて、逆転ピース81に接触するように構成してある。 フォーク先端には、斜め上方に向けて近接センサー82が、取り付けられてお り、斜め上方の荷物や荷物室の奥部迄のブレーキ停止可能な距離を検出する。 近接センサーによるブレーキ信号は、原動機である電動モートルのインバータ ーの周波数が下がり、フォークのピン33は慣性により進行して追いつき、逆転 ピース81に接触し、モートルによるブレーキ作用で徐々に減速し停止する。 従って近接センサーによる検出距離は、その制動停止距離分必要である。
【0033】 近接センサーの下に設けたショックアブゾーバー83は、上記停止時の安全確保 のためである。 次に逆転する場合も、逆転ピースと接触した状態からスタートするので、起動 時のショックは少ない。 正転ピースと逆転ピースは、接近していても適当な距離を隔てており、チェン ホイル6部分で正逆運転共に、咬み込むことはなく常に同じピンに同じ一対の正 逆アタッチメントピースが対応することとなる。
【0034】 図15は本体を中心としての側面図である。前述の図7における給電回路の可 撓性電線27の、フォーク移動時の動作を示す。 オートリール29の中心軸に、電源38の出力側が連結されている。 キャプタイヤー等の可撓性電線27は、オートリールに接近したガイドローラ ー37に案内されて、台座の谷部内を通過してフォーク左端部内側に連結されて リフト装置21に給電されている。 給電線は更に各ユニットフォーク35のリフト装置に、太点線で示すように配 線39で並列に接続されている。 フォークが右方向に移動する場合は、電線はオートリールに巻きとられ、左方 向に移動する場合はオートリールから繰り出される。図では左右に一部移動した 図が示されている。
【0035】 図15はフォーク1本についての装置であり、フォークの数に対応する本装置 が並設される。 又図では台座フレーム左端下方に、点線で示す原動機30を配置してありオー トリール29と重量配分されるとともに、荷下ろし時の最も大きな荷重が架かる ときにフォークチェンが引き方向に作用する。
【0036】 図16は図15の位置関係の平面を示し、図17ないし図19にフォーク3の 連結部材79が、その長さ方向の鉛直面内に回動自在な可撓性を備えた複数のユ ニットフォーク35により構成された実施例を示す。 フォーク3が水平方向に延長するピン33を介して連結されており、各ユニッ トフォーク35はその長さ方向の鉛直面内で回動自在に撓むように構成したもの である。図に示すフォーク3は3本のユニットフォーク35よりなる。 フォーク3を複数の短尺のユニットフォーク35を連結して構成するものは、 製作や保守が極めて容易となる。 但しこのユニットフォーク35の連結部の可撓装置は、ゴム状弾性物質等材質 とそれに応じた形状を選択することにより、上記の方法以外にもその目的を達成 することが出来る。
【0037】 次に図1及び図2を対象図として運転状況を詳述する。 図2において左端部のストッカー13は、一部しか図示していないが、トラッ ク荷台の内法寸法と幅及び長さが同寸法で、下方に昇降装置14が設けられて本 体と同一高さで、トラック荷台と同様にその谷部に本体からフォークが挿入され るように構成されている。 積み込み時には次に積み込む荷物の積みつけ場所として、荷下ろし時には先に 降ろした荷物の仮置き場として使用する。
【0038】 1,積み込み準備作業 図1において本体1の台座2上に、パレット56に積みつけられた荷物44を フォークリフトを使って台座2の左右から、トラック荷台の内法寸法を計かって 、それに楽に入るよう多少余裕を見て積みつける。 本体1の正面にトラックを、図2における白線45に従って、その荷台開口部 を臨ませるように、後進にて30センチメートル以内程度に接近して停止し、サ イドブレーキを引いて駐車する。
【0039】 空車状態のトラック荷台20の台座2の高さと同一か、やや高い目に昇降装置 14により本体の台座2の高さを調整して設定し、固定ロックする。但し設計上 予め上記の高さに設定して製作してあるものは、その都度調整する必要はない。
【0040】 トラック荷台後部の下のジャッキ4を上昇させ、トラックの台座2を本体の台 座2と高さを合わせる。図示しないがジャッキは水平方向に移動させ、トラック シャーシ11の適当な位置に当接させて上昇する。可搬移動式ジャッキを使用し ても良い。 この場合対象とする車種の中、最も荷台の地上高の高い大型トレーラー車等で はシャーシに当接する程度であるが、地上高の低い小型車種では相当な寸法持ち 上げることとなる。
【0041】 フォーク3の先端が、トラック荷台の台座2の谷部10に臨むように、図4な いし図5にて説明した左右調整の駆動シリンダー19により、水平左右方向に位 置調整し固定ロックする。 その際トラック荷台の台座の谷部の幅は本体より広く、十分余裕があるので荷 物の左右の端部が、トラックの一方の側壁部に衝突しないように、荷物がトラッ ク荷台の中央部に挿入されるように左右方向に調整する。
【0042】 2,積み込み 本体台座2内のフォーク3をリフト装置により上昇させ、フォーク上に荷物を 移載する。 原動機を前進方向に起動する。但し急な加速は荷崩れを起こすので、ショック レス方式の緩慢なスタートでなければならない。 荷物がトラック側に移動し、荷台に荷重が掛かるとジャッキ4に大きな荷重が 架かる。しかしジャッキは油圧等の非圧縮性の液圧、又はネジの転動による純機 械式で、十分な耐久力があり、気体圧による圧縮やバネによるスプリング作用が ないので、トラック荷台後端部は下がることはない。
【0043】 荷台の荷重は荷物44の移動と共に、トラック前部に架かり始め前輪部のスプ リングが撓み荷台前部が降下する。 この場合フォークは前方が降下する方向に曲げられるが、荷台後部がジャッキ によって固定されているので、曲げ半径は非常に大きく局部的な力は架からない 。 従って長尺のフォークは、大きなRに自然に曲がりトラック荷台の谷部を進行 する。
【0044】 フォークが複数個の短尺のユニットフォークを鉛直面内で可撓自在に連結した ものは、自由に下方に曲がり荷物は緩い下り勾配をフォークに載せられて、荷台 奥部へ移動する。
【0045】 図示しないが、トラックの前車輪もジャッキによって持ち上げて固定されるも のは荷物の移動による荷台の上下移動はない。 トレーラートラックは、牽引車を外した場合、荷台前部にアウトリガーのジャ ッキを備え、荷台前後部共にジャッキにより固定されるので、上記と同様に荷台 の上下移動はない。
【0046】 フォークが荷台前部の終点近くまで移動すれば、図14に示す近接センサー8 2により奥部を検出し緩慢にブレーキ停止し荷物はトラック荷台内に収納される 。次にフォークを降下することにより、荷物はトラック台座の山部9に転載され る。
【0047】 次に、フォークには荷物の荷重は架かっていないので、フォークを本体方向に 起動し、荷物の下の台座谷部内をくぐり本体台座内に帰える。フォーク上に荷物 を載せて移動するときのスピードは、極めて小さな加速度でなければならないが 、フォークが下降して移動するときは荷崩れの怖れが無いので前者の数倍ないし 10倍の高速で移動出来る。
【0048】 次にトラック荷台後部のジャッキを降下させれば、荷物の重量でスプリングが たわみ、更にジャッキを降下してジャッキの上部先端が、シャーシから離れると トラックへの積み込みを完了する。
【0049】 3,荷下ろし準備作業 積み込み準備作業と同様に、本体正面にトラックを、その荷台後部開口部を臨 ませるように、後進にて30センチメートル以内程度に接近して停止し、サイド ブレーキを引いて駐車する。
【0050】 空車状態のトラック荷台の台座の高さと同一か、やや高い目に昇降装置14に より本体の台座の高さを調整して設定し、固定ロックする。但し設計上予め上記 の高さに設定して製作してあるものは、その都度調整する必要はない。
【0051】 トラック荷台後部の下のジャッキを上昇させ、シャーシに当接し更に上昇させ 、トラック荷台後部の台座を、本体の台座と高さを合わせて固定ロックする。こ の場合空車に積み込むときと違い、満載した荷台はスプリングが大きくたわみ、 荷台レベルは相当下がっており、ジャッキによって大きく上昇させることとなる 。
【0052】 フォークの先端が、トラック荷台台座の谷部に臨むように、図4乃至図5の左 右調整の駆動シリンダー19により、水平左右方向に調整し固定ロックする。
【0053】 4,荷下ろし作業 フォークを下げた状態で、トラック台座の谷部にフォークを前進させる。フォ ークは荷物の下を潜りながら、荷台奥部に達すれば前述の近接センサーによりフ ォークを停止する。このような空荷状態の高速のフォークスピ−ドは、フォーク 下降時速度として、シーケンス制御回路に組み込んで、自動的にフォーク上昇時 速度と選択するように構成する。 フォーク先端の近接センサー82の信号により、台座の終端部を検出してフォ ークが停止する。
【0054】 フォーク先端に近接センサーを取り付けるには、フォークを昇降させるリフト 装置の動力源のパワーシリンダに、油圧ではなく電動パワーシリンダが良い。そ れは移動するフォークに給電用のオートリールを多芯ケーブルで、パワーシリン ダーと近接センサーに共通して使用出来るからである。
【0055】 満載した荷物を降ろす場合、荷物の荷重はジャッキと、前輪のスプリングに架 かっており、荷台の前部が下がった状態になっている。 長尺のフォークはその自重により、大きなRで下に曲げられて、荷台奥部に進 行する。 フォークが複数個のユニットフォークで、鉛直面内に可撓性を備えて連結した ものは更に円滑に進行する。フォークは下り勾配の荷台台座の谷部を潜り、荷台 奥部に向かって移動し、フォーク先端部の近接センサーにより荷台奥部を検出し て停止する。 図示しないが近接センサーには、トラック台座山部の側面内側に複数のマーク を貼付し、フォーク先端側面部にそのマークをパルスとして読みとる光センサー を設け、トラック荷台奥部が近ずけば次第に減速して停止するように構成するの が良い。
【0056】 次に、フォークを上昇させ、台座上の荷物をフォークにより持ち上げて、フォ ーク上に移載する。
【0057】 フォークを本体方向に起動し、荷物の移動を開始する。起動時は本体内にわず かの本数のピンしか残っておらず、そのピンをフォークチェンの逆転ピース81 が駆動して移動する。 この時積み込み時と同様に、急発進すれば荷物が崩れることがあるので、電気 回路ではインバータ等のショックレススタート方式を採用するのがよい。
【0058】 次にフォークは、本体方向に荷物と共に駆動されて移動する。 トラック荷台前部がスプリングのたわみで下がっているので、本体方向への起 動及び移動時に、上り勾配となるため大きなトルクが必要である。
【0059】 荷物がトラック荷台から、本体上に移動するに従って、荷物の荷重が本体側に 移動し、トラックの前車輪のスプリングのたわみが回復し、従ってフォークのた わみも回復する。 又図示しないが、トラックの前車輪もジャッキによって持ち上げる場合は、荷 物の移動による荷台の上下動はない。 トレーラートラックは、牽引車を外した場合、荷台前部にアウトリガーのジャ ッキを備え、荷台前後部共にジャッキにより固定されるので、上記と同様である 。
【0060】 フォークと荷物が完全に本体の真上に移動すれば、フォークを降下させて、荷 物を本体台座上に移載すると共に、トラック側はジャッキを降下させて、荷下ろ しを完了する。 この場合荷台は、ジャッキを少し下げればジャッキ上端は、トラックのシャー シから離れる。
【0061】 本体上に荷下ろしされた荷物は、トラック荷台に移動するのと同様にストッカ ーに移載される。又ストッカーから本体への移動もトラックからの荷下ろしと同 様である。 平ボデー車やウイング車で、トラック荷台の左右側面からフォークリフトを使 って荷下ろしする場合、一方の側面の荷物を先に降ろすと他方側に荷台が傾き、 フォークリフトのフォークは水平にパレットに差し込まれるが、それが出来なく なるためパレットを傷めることがある。この本体やストッカーにはスプリングが ないので左右に傾くことはない。
【0062】 その他の実施例 本考案装置の本体を使用して、その材質、形状、構成を変更した変更例、本考 案を実施するに際して、連結して使用することにより作業能率の向上する周辺装 置、及び必須の安全装置を含めた他の実施例について以下詳述する。 図20ないし図21は、トラック荷台に敷設する台座の変更例である。 図20は山と谷を構成する台座を、荷台20上面に、角柱40を敷設して構成 したものである。この場合トラック荷台床面が、台座の谷部となり角柱の上面が 台座の山部となる。
【0063】 図21は角柱40の鳥瞰図であり、角柱40の荷台20への取り付け方法は、 ピン33を荷台のピン穴に挿入する事により、簡単に着脱自在にすることが出来 る。即ちあらかじめ荷台上にピン穴を穿設しておき、2本のピンを植え込んだ角 柱を、そのピン穴に挿入する事により取り付けが出来る。
【0064】 図22はトラックの平面を示す。荷台20床面に多数の短尺の角柱を敷設して あり、不要な場合は取り外して、荷台前部にトラックの幅方向に高く積上げれば 容積が少なくて済む。
【0065】 又図20には、通称コンパネ49と称する板材を、点線で示すように着脱自在 に敷設してある。図22には、荷台全面にわたり点線で示すように7枚のコンパ ネ49が敷設してある。このコンパネは本考案装置を使用するときは取り外して 荷台の奥部に鉛直に立てて、重ねて収納する。又車種によっては運転席と荷台の 間隙部48に同様な方法で収容が可能である。本考案装置を使わない帰り便等の 荷物を積載するときは図のように、コンパネ49を敷設して通常の荷台として使 用する。
【0066】 図23に於いて、本体1の手前に即ちトラックの反対側対称位置に、荷物の仮 置き場としてストッカー13を設け、次に積み込む荷物の積みつけ場所として、 又荷下ろし時には、先に荷下ろしした荷物の仮置き場として利用する実施例につ いて説明する。 図20の上図は側面を示し下図は平面を示す。
【0067】 ストッカー13は更に、その手前に別の荷役装置の本体42を設置し、その荷 役装置本体の手前にも図示しないが、更にストッカーを設置すれば、ベルトコン ベアの様に、進行方向に長い移送路を備え、末端部にトラックに積み下ろしする 本荷役装置を接続する。これはストック機能を備えた移送装置で、能率的荷役装 置として利用できる。
【0068】 図11で記述したように、フォークの後端部の適当な寸法は本体内に残してお かなければならない。従ってフォークの長さが本体と等しい場合、トラックと本 体との距離を無視してゼロとしても、本体の長さはトラック荷台の長さよりも、 上記のように本体内に残しておくフォークの長さ分だけ、長く設定しなければな らない。
【0069】 ストッカー13は上面がトラックの荷台の寸法とほぼ同寸法の台座を備え、本 体からトラックに対して、対照的に本体の手前に本体と同一高さ、本体のフォー クが谷部に進入するように設置する。 フォーク3の移動は下図に示すように、ストッカー方向の終端に移動して、フ ォークは本体内に適当な寸法Aを残している。トラック方向に移動する場合も同 様である。
【0070】 本体の両側面以外にも、ストッカーの両側面からもフォークリフトにより同時 に積み付けすることが出来る。上面も開放しており天井クレーンからの積み込み も勿論可能である。 ストッカー13の台座に積みつけられた荷物44は、本体から進行してきたフ ォークにより持ち上げられて移動し、本体上の台座に点線にて示すように一旦載 置される。この場合矢印AからBの位置に移動したものであり直ちにトラックに積 み込み出来ない。
【0071】 次にフォークを一旦下げて、図では左に移動させフォークの右側端部が、荷物 の右端部で停止し、再び上昇させて右方向に移動して、準備作業の完備したトラ ックに積み込むことが出来る。トラックに積み込まない場合はCの位置に置いて 準備する。 又別の方法として、ストッカー13の荷物を直接Cの位置まで移動し、その場 合フォークは一旦フォークの先端部が本体からトラック側に突き出るが、次にフ ォークを本体上に返し、再び上昇させてトラックに積み込むことも出来る。
【0072】 図23の左端部に示す本体42は、前述の様に直列に配置した別の本体42で 、その本体のフォーク3は、ストッカー13上迄進行する事が出来る。図示しな いが、その別の本体の手前にも別のストッカーを配置することにより、直列の荷 役コンベアを形成する事が出来る。
【0073】 図24ないし図25に於いて、本体1が横方向に移動する実施例を記述する。 図24は側面を示し、図25は平面的配置を示す。 図24に於いて、本体1の基台5の下に、図示しないが原動機によって駆動さ れて、横方向に転動する前後左右4個の車輪8を設けその車輪は、地中に埋設さ れてフォークリフトが支障なくその上を移動出来るように、上面が地面と同一平 面のレール15上を走行するように構成されている。
【0074】 本体の手前、即ち左側には図25に示すように、横方向に一定の間隔を隔てて 、ストッカー13が複数個設置されている。 ストッカーの右側には、本体の移動するスペースを隔てて、トラックが後進に て次々と到着し待機している。 トラックの荷台後部の下のシャーシを下から受けて、それを上昇させる地中埋 設型のジャッキ4が待機するトラックに対応して、多数設置されている。
【0075】 次に上記構成の実施例の運転方法について説明する。 送り先別に決められたストッカー13上に、多数のフォークリフト43により 荷物を積みつけする。 積み付けの完了したストッカー13の正面に本体を移動し、フォークを挿入し て上昇させ本体上に移載する。次に本体を横方向にレール上を移動し、行き先別 に待機するトラックの位置に停止してその荷台に転載する。 その間に積み付けの完了したストッカーに、次々と位置を変更し、一台の本体 で多数のストッカーに積み付けした荷物を、多数のトラックに仕分けして、積み 込むことが出来る。
【0076】 荷下ろしの場合は逆に、到着したトラックの位置に本体を移動し、本体に荷物 を積み込み、荷下ろしが完了したストッカーに移動し、そのストッカーに荷下ろ しする。 上記のように、本体を横方向に移動可能に設置する事により、能率のよい作業 が遂行できる。 又この実施例の本体1は、本体が横方向に移動するので、図4乃至図5で述べ た台座フレーム16の左右方向の移動調整装置は省略する事ができる。
【0077】 図26に本体と平行にストッカーも横方向に移動する実施例を示す。 図示しないが、ストッカーも本体と同様に、台座が基台フレームと昇降装置に より支承され、基台フレームはその下に、レール上を走行する車輪を一体的に取 り付け、横方向に、即ち本体と平行に人力又は動力により駆動されて移動する。 ストッカーの台座の高さは、本体の台座の高さに昇降装置により調整する。 但し本体と同様に、あらかじめ高さが設定してあれば、昇降装置は省略出来る 。
【0078】 図26に於いて、多数のストッカーの台座の高さは、全て本体1の台座の高さ に統一されている。左下方に記載する3台のストッカー13は、既に荷物44の 積み付けが完了し、積み付けストックとして密接した状態で、保管していたスト ッカーである。 本体1を2台並べて定位置に固定し、ストッカーを次々に、図では上方向に移 動し、本体に対応させて本体に移載し、次に本体に対応した正面のトラックに転 載する。図の状態では本体に移載して、本体内で荷物をトラック方向に移動した 瞬間を示す。
【0079】 荷物を降ろしたストッカーは、図では上方向に移動させ、フォークリフト43 が十分作業出来るスペースを確保された場所で、再び積み付け作業にかかるが、 その積み付けの順番待ちのため、図では一時待機している。 積み付けが完了すれば、図示しないが上方向に移動し、再び積み付けのストッ クとして保管する。
【0080】 右上の2台のストッカー13は、レール移動式ではなく臨時に設置したもので 、図示しないが自由車輪により移動し、昇降装置を兼ねたアウトリガーにより、 ジャッキアップして固定したもので、必要に応じて位置の変更と排除が出来る。 ストッカーへの積み下ろしの方法は、トラックと同様であるが昇降装置によ る上下操作がなく、敏速な作業となる。 本実施例の積み込みは、フォークリフト作業が先行し、多数のストッカーに荷 物のストックを保持して、トラックの到着を待つ形態となり、荷役時間が短縮さ れてトラックの運行効率が向上する。
【0081】 次に、荷下ろしの場合は積み荷の場合とは逆に、到着したトラックから本体に 移載し、先にトラックを出発させる。次に本体から空荷状態のストッカーに次々 と積み込み、積み込んだストッカーのストックを持ち、そのストックはフォーク リフトの荷下ろしの順番を待って、次々と荷下ろし消化される。
【0082】 本実施例の積み込みの場合は、積み付けの完了したストッカーを、荷下ろしの 場合は、空のストッカーをそれぞれ移動し、本体1の移動距離を少なくしてトラ ックへの積み込み能率を上げる効果がある。ストッカーに多数のストックを持ち 、トラックを常に待つ状態とし、トラックが到着後短時分で荷役作業が完了し、 直ちにトラックが出発出来て、トラックの稼働率が極めて良い理想的な荷役形態 となる。
【0083】 更に本実施例は、トラックが集中して到着し、ストッカーのストックがなくな り、フォークリフトが多数集中して積み付けや、荷下ろしをする場合は、図25 の説明で詳述したように、多数のサブスペースを、フォークリフト作業に適当な 間隔スペースを空けての作業方法にも切り換えることが出来る。
【0084】 図27ないし図28に、荷崩れを防止する安定部材50について詳述する。ト ラックは荷物を積載して走行中に、事故防止のために急ブレーキを踏んだり急ハ ンドルを切らねばならぬことがある。その時に荷物にも大きな加速度がかかり、 前後左右の横方向に荷物がずれて、ウイング車や箱形バンの場合は前方の内側壁 面及び左右両側壁面に、崩れた荷物がもたれかかった状態となる。そのような状 態となっても、ウイング車の場合は左右壁面が外側から上方にスイングして跳ね 上がるので、フォークリフトによってすくい上げ、荷下ろしは可能である。
【0085】 この様な場合、本考案装置のフォーク3を差し入れて、リフト装置により荷物 を押し上げても、次に荷物を本体方向に移動する場合、側壁と荷物が接触し、そ のまま無理に移動すれば、荷物と側壁の摩擦のため起動しないか、起動しても荷 物が擦れて傷む可能性がある。
【0086】 図27は、バン型箱形車の荷物室後部を示し、左右側壁及び天井部に、非通気 性の可撓シートで構成した、エアバッグとも云うべき密閉チューブにてなる安定 部材50を、荷物室内面に壁面と一体的に張設してある。 図28は上記安定部材50を示し、テトロンシート等の布芯材に、ゴム又は軟 質ビニールをコーティングした素材による長尺のチューブ54を使用している。 そのチュ−ブ54の両端部を縫合と高周波加熱等で密閉し、チューブ内室と連 通した給排気口55を開口している。図示しないがトラック内に装備したコンプ レッサーからの圧縮空気を、減圧弁を介してそのチューブに加圧供給すると共に 、又その圧宿空気源を使用して、エゼクタによる減圧で、チューブ内の空気を急 速排気するように構成してある。 取り付け具52はチューブと同材質で、チューブと一体的に接着され取り付け 穴が穿設されている。
【0087】 図27に於いて前記安定部材50は、荷物室の側壁前後方向に、左右2条づつ と、天井部に2条計6条が張設されている。図に於いて左側と天井部の安定部材 は、圧縮空気が充填されチューブ54が膨張しているが、右側の安定部材51は 収縮状態である。
【0088】 安定部材は荷物の積み込みが完了すれば、コンプレッサからの減圧された低圧 空気をチューブに送り込み、チューブを膨張させてバルブを閉止して密閉する。 この場合荷物の嵩比重及び荷物の包装素材等の材質によって圧力を調整する。 トラックの走行中は、荷物が左右方向及び上下方向に加速度がかかっても、広面 積の低圧チューブによって荷物は中央部に保持される。 荷下ろし時には、チューブの空気をエゼクタによる強制排気により、チューブ を完全に収縮させる。そのため荷物と荷物室の側壁に隙間が出来て、フオーク移 動による荷下ろしが円滑に出来る。
【0089】 安定部材50は、チューブによる空気圧方式のほか、図示しないが油圧アクチ ェーターを使用して、鉛直方向に立設した板材が、荷物室側壁から荷物に向かっ て押しつけて固定する方式でも良い。要するに荷台の外側方向に、加速度を受け る荷物の慣性力を、車体と一体の安定部材で受けて荷物を動かない様に保持し、 荷下ろし時にはそれを解放するものであれば良い。
【0090】 図27の荷台下にはシャーシ11にアウトリガージャッキ24が取り付けられ ている。荷役準備作業の荷台のジャッキアップはシャーシを下から持ち上げるよ うにセットするが、トラック自体にアウトリガージャッキを備えたものはジャッ キが当接する位置を選ぶ必要がなく、トラック運転者が駐車後直ちに操作出来る 。 図示しないが、最近トラック荷台を支えるスプリングが空気圧によるエアサス ペンションで、供給空気圧により荷台を昇降自在に調節する車種が市販されてい る。 この場合のジャッキ4は、ジャッキ自体に荷台を上昇させる機能はなく、単な る台でも良い。それはエアサスペンションで荷台を上昇させて後進して荷台を降 下させ、ジャッキに代わる高さ調節可能な台の上へトラックシャーシを乗せれば 良い。
【0091】 図29ないし図31に、本体に積みつけた荷物が安全確実に、トラックに転載 出来るかを事前にチェックする為の、荷物チェッカー57を備えた荷役装置本体 1について詳述する。 図29は本体1の斜視図であり、図の左端部に荷物チェッカー57を備えてい る。荷物チェッカーは積みつけられた荷物が、トラック荷台内へ安全に移動可能 な状態にあるかどうかを、チェックする装置である。 図29に示す荷物チェッカー57は、多数のセンサー58が取り付けられたセ ンサーポール60と、そのセンサーポールの位置を調整する調整装置59より成 る。
【0092】 図30は荷物チェッカー57のみの斜視図である。サーボモートル61を正回 転することにより、センサーポール60は矢印の如くその間隔が開き、逆回転で は狭まる機構に構成されている。 サーボモートル61は直結するシャフト62を駆動し、一対の調整装置59を タイミングベルト又はチェン63により同時に駆動することにより、左右のセン サーポールの間隔は拡大縮小する。 図31は調整装置59の機構の断面図で、サーボモートルによりチェンホイル 71が駆動され、軸受け67によって支承された送りネジ66が回転駆動される 。次に送りネジ66と噛み合ったナット65が左右水平方向に駆動され、ナット と一体の内筒70及びセンサーポール60が、鞘管68の中を摺動して左右方向 に駆動される。一対のセンサーポールが互いに逆方向に駆動されるためには、左 右のセンサーポールの送りネジとナットは、互いに逆ピッチでなければならない 。
【0093】 図29及び図30において、一対のセンサーポール58の内側に多数設けられ たセンサー58は、その先端部は可撓性の線材によるタッチセンサー又は近接セ ンサーで、荷物の寸法が所定の位置に積みつけられているかどうかを検出する。 図29において積みつけられた荷物44は、図示しないがトラックが本体1の 左端部に駐車し、積み込みの準備が完了して、フォークと共に荷物をトラック荷 台方向に移動する。その移動中にトラック荷台に入らない荷物はセンサー58が 検出し、直ちに移動を停止すると共に、所定の距離バックしてフォークリフト等 で、積みつけた荷物を修正する。荷物が左右方向にづれたまま、トラック荷台に 移動すれば、荷台入り口部分で荷物室の側壁に衝突し、荷物が崩れて危険である 。 荷物チェッカー57は、事前に積み付けの異常を検出し、上記事故を防止す るためにある。
【0094】 図29において図示しないが、センサー58の先端部に、極めて微少な豆電球 のライトを取りつけて点灯し、本体1の後端部即ち図では右端部の左右から、ト ラック荷台方向を透視すれば、ライトの見えない部分の荷物が、はみ出している ことがわかる。 運転者はトラック車体が、本体の延長線方向平行に正確に、後進にて移動し駐 車することが、荷役作業の最初の条件として重要である。図2に示す白線45に 沿って後輪のみならず、前輪も白線位置に沿わなければ、平行とはならない。 又図29において図示しないが、センサーポール60にレーザー光線発生装置 を設け、トラック荷台方向外側に照射して平行の度合いを確認する。
【0095】 4トン中型と大型トラックでは荷台幅が異なるため、センサーポールの幅調整 はその都度必要である。大型車のみであればセンサーポールの間隔を広くとり、 センサー自体をコイルスプリングの線材で可撓性を備えたものを使用すれば、固 定したセンサーポールとして調整装置は省略することが出来る。
【0096】 図29の本体底部は、昇降装置14により支承されている。4本の昇降装置1 4は油圧又は電動や手動の機械式で、同期して伸縮すると共に、床面の凹凸によ っては、単独に上下動が可能である。 昇降装置14のパワーシリンダーを短縮して上げれば、本体は降下し自由車輪 72が地面に着き、自由車輪によって本体は移動可能となる。再び使用する時は 昇降装置を伸長して本体を引き上げる。本体に連結対応させて使用するストッカ ーも同様な構成にするのが良い。 センサーポールには図示しないが、赤外線センサーかテレビカメラなどを設け 、荷台に人が入っていることを検知し、不用意に荷物の積み込み起動をしないよ うに構成することも重要である。
【0097】 図32ないし図33において、フォークがトラック荷台方向に進行する場合左 右に歪んで、フォークと台座谷部壁面が擦ることを防止するための舵取り機構に ついて記述する。 図32はフォークがトラック荷台方向に進行して死点に達した状態のフォーク 部分の平面図である。台座谷部壁面17には車輪ユニット23が取り付けられ、 その舵取り車輪22の外周とフォークの壁面が微少間隔でフォークが挿入されて いる。従ってフォーク壁面は常に複数の舵取り車輪と接触し、フォークは谷部壁 面と平行となるように軌道修正される。 図33は正面からの断面図で、フォークが上下動しても舵取り車輪とフォーク の位置関係は変わらず、上記軌道修正機能がある。 トラック荷台の台座にも上記の舵取り車輪を設ければ、荷物がトラック内を移 動するとき左右に歪み、荷台側壁に擦るおそれは更になくなる。
【0098】 図34ないし図35に、フォークを駆動するフォークチェン31のアタッチメ ントピース25と、フォークの車輪8との駆動時に発生する問題及びその解決方 法について記述する。 図34においてフォークチェン31は、図示しないがチェンホイルによって矢 印方向に駆動される。アタッチメントピース25は車輪のシャフト28を駆動す るが、フォーク上には重い荷物が積載されて、アタッチメントピースには大きな 荷が架かり、アタッチメントピースは円弧矢印の方向に倒れる力が作用して、そ の手前部分のフォークチェンが浮き上がり、シャフト28とアタッチメントピー スの接触部分が傷み易い。
【0099】 図35は本体の台座フレーム中央部で、フォークチェン31が張設された部分 の断面図である。 フォークチェンは長尺のガイド34の上を転動すると共に、前記浮き上がりを 防止するために、その上部を長尺の押さえガイド64が設けられている。 一般的にチェンは長期の使用により次第に摩耗して伸張する。従ってこのフォ ークチェンは多数のアタッチメントピースで、同時に多数のフォークのシャフト を駆動するが、実用上進行方向先頭のアタッチメントピースに集中して荷が架か り、そのアタッチメントピースがチェンホイルに巻かれて離れると、次のアタッ チメントピースが先頭となり次々と送られていくこととなる。 シャフト28の外側に被せた弾性筒53は、上記集中荷重を緩和する。
【0100】 図36は荷役装置本体がレール上を横方向に走行する実施例に於いて、必要な 付随装置を加えた実用的実施例の運転状況について記述する。但し図36の本体 1は、台座とフォークを省略してある。 図に於いてセンサーポール60の鉛直上方に、本体1の走行方向と平行にワイ ヤー74が張設されている。給電線75はワイヤー74上を転動するトロリー7 6に吊り下げられて、センサーポールの移動と共に伸縮移動する。この給電線に より、本体1は外部から給電されて運転される。なお電力供給以外にも、多芯ケ ーブルにて外部との信号や、情報の交換が出来る。 荷役運転時には、本体1は停止し荷物のチェックのため、センサーポール60 は微少寸法移動するが、その方向は張設されたワイヤー74と平行な方向なので 支障はない。 本体に隣接してレール上を走行するストッカーも、給電には同様な方法が採用 できる。
【0101】 本体1の後方端には本体と一体に、門型の運転櫓77が取り付けられている。 その高さは図のように、最も高い荷物でもその下をくぐり抜ける様に設定され ている。 運転櫓はそのフロア78上に運転作業員が上がり、リモコンスイッチを操作し て本体1を運転する。 本体と平行に移動する多数のストッカーの位置変更も、このフロアー78上の 見透視の良い高所から、一人の運転作業員で操作することが出来る。
【0102】
【考案の効果】
本考案を実施することにより、以下の効果が生ずる。 現在、中型大型トラックへの荷物の積み下ろしは、殆どフォークリフトによっ てなされているが、荷台の側面からでないと能率良く作業出来ない。荷台の左右 側面から、多数のフォークリフトが同時に積み下ろし出来るからである。それに は平ボデー車が適当であるが、最近の荷物の殆どは風雨に曝してはならない。 シートカバーでは能率が悪く、又気密性も好ましくない。そのため荷台の屋根 部と側面のアオリ部を解放して、側面から荷役の出来るウイング車が中型大型ト ラックの主流となっている。
【0103】 本考案は、本考案者が特許出願して提案した先願を、実質的に具体化したもの で、トラックの後部から荷物を積み下ろし出来るため、高価なウイング車を使用 せず、側面を解放しない割安の単なるバン型箱形車が使用出来る。
【0104】 荷役装置本体のフォークの進行方向正面に、トラック後部の開口部を臨ませて 、トラック荷台の後部の下方から、ジャッキによって荷台の高さを空車状態に引 き上げて、フォークがトラック荷台の台座の谷部に臨ませている。 その状態で荷物を積み下ろしするため、少なくとも荷台の後部は、荷物の有無 に関わらず、ジャッキによって固定されているために、荷物の移動によるトラッ ク荷台の昇降が無く、本考案者の先願の欠点を排除し、フォークに局部的な力が 架からず安定した積み下ろしの荷役作業が出来る。
【0105】 フォークを、複数本のユニットフォークを連結して構成したものは、、フォー クの製作及び取り扱いが容易である。 フォークの長さ方向の鉛直面内に可撓性を備えたものは、荷役するトラックの 前方地面に排水勾配があり、荷台が前方に向かって相当な下り勾配があっても、 ユニットフォークの連結部分で自由に曲がるため、フォークの耐久力が増加する 。
【0106】 本考案装置の荷役装置本体の、台座上に積み付けされる荷物の左右方向の幅は 、その下の左端部のフォークの左側と、右端部フォークの右側の距離即ち全フォ ーク幅の方が小さい。従って荷物の左右端部の下には台座があり、トラック側荷 台内に適当な寸法の台座を敷設すれば、荷台幅の小さい車種でも、大型車種に使 用する荷役装置本体を共用して使用することが出来る。実質的に10トン以上の 大型車及び国際規格のコンテナーと、4トン中型車とは共用可能である。
【0107】 トラック荷台の台座を、荷台の床面と角柱によって形成したものは、重量が軽 く取り扱いが容易で、簡単に着脱することも出来る。 台座の上に着脱自在のコンパネを敷設したものは、本考案用途のほか一般のト ラックとして多目的に使用できる。
【0108】 荷役装置本体の手前に、ストッカーを設けたものは、積み下ろしの場所が倍増 し、そのストックが出来て作業能率が更に向上する。
【0109】 荷役装置本体の基台フレームの下に、本体の横方向に延長する複数条のレール を設け、荷役装置本体が横方向に移動するものは、荷役装置本体を、効率よく使 用できて、作業能率が向上する。
【0110】 ストッカー下にレールを敷設し、複数のストッカーを移動自在に構成したもの は、荷物の積み下ろしに多数のストックが保持出来て、トラックの使用効率が向 上する。
【0111】 ウイング車は、船舶のデリッククレーンや天井走行クレーン等の、上方からの 荷物の積み込みは出来ない。本考案装置は両側面以外に上方からのクレーンによ る荷役が可能である。
【0112】 トラックの荷物室内に、荷物を保持する安全装置を設けたものは、走行中に加 速度を受けての荷物の荷崩れを防止し、荷下ろし時にそれを解放することにより 、本荷役装置で円滑に荷下ろしすることが出来る。
【0113】 フォークリフトの考案は、人力による一個15キログラム以内程度の荷物数十 個を一枚のパレットに積みつけて、それを一個として扱う一貫パレタイジングシ ステムを完成させた。本考案は普及が進捗すれば、そのパレット十数枚乃至二十 数枚のトラック一台分を、一個として扱う一貫トラッキングシステムとも命名す べき、物流の合理化と生産性を向上させる効果がある。
【提出日】平成10年2月19日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、荷物を貨物トラックに積載したり、荷下ろしする時に使用する荷 役装置に関する。さらに詳しくは、この考案の装置は、あらかじめ長尺のフォー ク上に、複数個の荷物を積みつけした後、積みつけした状態でトラックの荷台上 に移動させて転載する。又荷台上の荷物をそのままの状態でフォーク上に転載し て荷下ろしすることもできる。
【0002】
【従来の技術】
トラックの荷台に荷物を積み込み、又積み込んだ荷物を降ろすには、現在一般 的にはパレットが使用されている。パレットの上に多数の荷物を積みつけ、これ をパレットごとフォークリフトによってトラック荷台の側面から積み下ろしをし ている。荷物の保護のため、屋根と側面を覆う必要のあるトラックは、側面下部 のアオリを下ろし、側面上部と屋根が一体となり上方にスイング上昇して、側面 が全開するウイングと称する荷物室を備えた、高価な車体が使用されている。保 冷車や冷凍車、又長尺のコンテナーなどは、側面部が塞がっているので、荷台側 面から積み降ろしできない。保冷車や冷凍車も最近では、外気との機密性を保つ 高価なウイング車が少数ながら市販されている。
【0003】 荷台後部の開口部から、荷物室内へフォークリフトが出入りして積み下ろしす る方法もあるが、1台ずつしか出入りができず、長時間を要する非能率な作業と して最近は殆ど採用されていない。 本考案者は、上記の作業状態の合理化のため、長尺のフォーク上にあらかじめ 多数の荷物を積みつけしておき、トラック荷台後部の開口部からそのままの状態 で、荷台上に、積み込んだり荷下ろしする、リフトフォーク式荷役装置を特許出 願し提案した。「特開平2ー48398」以下先願という。
【0004】 この発明はリフトテーブル上の長尺のフォークの上へ、あらかじめ多数の荷物 を積みつけておき、フォークを上昇させて上記のようにトラック荷台の後部から フォークを荷台上に移動し、フォークを下降させて転載するとともに、荷下ろし 時には、フォークを荷台上の荷物の下方に挿入し、フォークを上昇させて持ち上 げ、荷物をフォークと共にリフトテーブルの上に移動して、荷下ろしするもので ある。
【0005】 上記荷物の転載移動時に、トラック側は荷物の重量をスプリングで支えている ため、積み込み時には荷物の重量がトラック側に移動するに従って、荷台が降下 し、荷下ろし時には逆に上昇する。このためリフトテーブルとトラック荷台底面 が同一平面の高さになるように、リフトテーブルが上下動するように構成してい る。
【0006】 荷物の積み込み時はフォークがトラック荷台上に次第に移動するので、徐々に 荷台が降下し、それとともにリフトテーブルを降下させればよいが、荷下ろし時 の最終段階でフォークの先端部が、トラック荷台から離れる瞬間にトラック荷台 がスプリングによって、上へ飛び上がる可能性があり、フォークが垂直面内上方 にそり曲がることによる耐久性に問題があることがわかった。荷物の移動速度が 早くなればなる程その傾向が大となることが確認された。
【0007】 又、先願にはリフトテーブルとトラック荷台の高低差を検出して、その信号に よりリフトテーブルの高さを自動調整するように記述しているが、実際にはその 高低差ができる前に、フォーク自体に鉛直方向の曲げ応力がかかり、フォークを 傷めてしまうことも判明した。 即ちリフトテーブルとトラック荷台のレベル差が発生する前に、フォークが曲 げ応力を受けて、積み込み時には下に曲がり、荷下ろし時には上に曲がる損傷を 受けフォークの耐久性に問題があり、然もその補修も極めて困難であることが判 明し実用化に至らなかった。
【0008】 本考案は、本考案者による先願の荷役装置のこれらの欠点を解決することを目 的に開発されたものである。本考案の重要な目的は、先願発明装置を使用して、 荷物の高速な積み降ろしが出来る荷役装置を提供することにある。 本考案の他の重要な目的は、耐久力のある荷役方法を達成するための、実用的 な新たな構成による荷役装置を提供することにある。 又本考案の他の重要な目的は、トラックへの荷役時間を短縮することにより、 実質的に1日当たりの走行時間を、即ち走行距離を増加し、トラックの効率的な 運行と生産性を向上させることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本考案のフォーク移動式荷役装置は、前述の目的を達成するために下記の構成 を備える。
【0010】 本考案のフォーク移動式荷役装置は、荷役装置の本体1と、荷物を積み下ろし するトラックの荷台20上面の台座2と、トラック荷台後部の下方に、トラック の積み荷重量を支えるジャッキ4により構成する。 荷役装置の本体1は、上面が長方形状で水平方向に延長されている。本体1は 上面に台座2を備え、台座は前後方向に延長する山部9と谷部10を備える。本 体1は、台座の谷部10内に挿入されて前後方向に移動するフォーク3を備える 。フォーク3はその上に荷物を載せて移動出来るように、下方に車輪8を備える 。フォーク3は上面が微少間隔上下動出来るようにリフト装置21を備える。フ ォーク3の上面の高さは、上昇時には台座の山部9より高く、下降時には荷物を 移動させない様に台座の山部9よりも低く設定されている。トラック荷台上面の 台座2は、本体1のフォーク3がトラック方向に移動するとき、台座の谷部10 に挿入される位置に設定されている。 ジャッキ4はトラックが空車状態の荷台高さと同一か、又はそれ以上になるよ うに、設定されている。
【0011】
【作用】 本考案の荷役装置は、それを使用することにより、以下の作用を備える。 積み込み 荷役装置本体1の台座上に積み付けされた荷物は、フォーク3を上昇させるこ とにより、フォーク上に移載される。 フォーク3をトラック方向に移動することにより、荷物は積みつけられたその ままの状態で、トラックに積み込まれる。 荷物の荷重がトラック側に移動するに従って、トラックの荷台に荷重が架かる が、ジャッキ4によって下から荷重を支えられており、少なくとも荷台の後端部 はスプリングが撓み荷台が下降することはない。従ってフォーク3に局部的な曲 げ荷重が架からない。荷物が更に奥の方へ、即ちトラック荷台の前方へ進行する に従って、荷物の荷重はトラック前輪にも架かり、前輪のスプリングが撓み、荷 台が降下する。 しかし荷台の後端部がジャッキによって支承されており下降しないので、フォ ークに局部的な力は作用せず、フォークは復元可能な大きな曲げ半径で撓み、下 降方向に円滑に進行移動する。 荷物がトラック荷台に収納されれば、フォークを降下させ、本体1の台座上へ フォークのみを返戻移動する。この場合フォークは降下位置にあり、荷物が再び 移動することはない。 次にジャッキ4を降下させれば、荷物の荷重がスプリングに架かり始め、荷台 が降下する。更にジャッキ4を降下させ、ジャッキ上面が車体から離れれば積み 込みが完了する。
【0012】 荷下ろし 荷物を積載したトラックの荷台後部の下方から、ジャッキを上昇させて荷台を 持ち上げる。 荷物の荷重によってたわんでいたスプリングが元に返り始める。 本体台座のフォーク先端部と、トラック荷台台座の谷部が臨む高さでジャッキを 停止し、フォークをトラック方向に移動する。 この場合トラック荷台の前方部即ち奥部は、前輪のスプリングがたわんでいる ため、下降状態のままである。 フォーク3はフォーク自体の重量により、荷台後部を支点とし緩やかに下降方 向に適当にたわみ、円滑に荷物の下の台座の谷部内を進行移動する。 フォークが荷台の終端部に達すればフォークを停止する。 次にフォークを上昇させることにより荷物をフォーク上に転載する。 フォークを本体台座方向に起動し移動すれば、荷物は積みつけられたそのまま の状態で、フォークと共に移動する。 荷物の荷重が減少すれば、荷台前部はスプリングの復元と共に上昇し、フォー クのたわみも復元する。 荷物の荷重が減少しても、トラック荷台後部は既にジャッキにより、空車位置 まで持ち上げられており、スプリングが元に返り、上昇することはない。 荷物が本体台座上に達すれば、フォークを降下させ荷物を台座上に移載すると 共に、トラック側はジャッキを降下させる。ジャッキには殆ど荷重はかかってお らず、少し下げればジャッキ上面と車体は離れ、荷下ろし作業は完了する。
【0013】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例 は、本考案の技術思想を具体化するための装置を例示するものであって、本考案 を下記のものに特定しない。 さらに、この明細書は、実用新案登録請求の範囲を理解し易いように、実施例 に示される部材に対応する番号を、「実用新案登録請求の範囲の欄」、および「 課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、実用新 案登録請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してな い。
【0014】
【実施例】
図1ないし図2は本考案装置を使ってトラックに荷物を積み下ろしする状況を 示す。図3は主要な部品台座2の断面を示し、図4ないし図19迄本考案の構成 及び作用について詳述する。 荷役装置の本体1(以下本体と云う)は、物流拠点のトラックターミナルや商 品量産工場の出荷ライン荷役作業場、流通業者の倉庫内等で、フォークリフトの 走行に適した平らな床面に設置される。
【0015】 図1に於いて、荷役装置の本体1は、支柱を兼ねた四本の昇降装置14を備え た基台フレーム5の上に、上面が長方形平板の台座2を形成した台座フレーム1 6が載せられて、更にその台座2上に長尺のフォーク3が載せられた構成となっ ている。 台座2の幅は、トラック荷台の幅とほぼ同寸法で、長さはトラック荷台より少 し長く形成してある。 荷物を積み込むトラックは、本体の正面へ後進にて接近し、荷台後部のシャー シ11をジャッキ4によって、下から持ち上げる様にして、駐車している。
【0016】 図3は台座2を正面から見た横断面図で、金属板を折り曲げて山部9と谷部1 0を形成してある。谷部には前後方向に長尺のフォーク3が挿入され、フォーク は車輪8によって前後方向に転動、移動する様に構成されている。
【0017】 トラック荷台20内にも、荷台の床面に同形状の台座2が敷設されており、本 体1の台座の延長が、トラックの台座となるように位置設定されている。 図1に於いて本体1の台座2の裏側に、一対のチェンホイル6とチェン7が取 り付けられている。このチェンは後述するが、図示しないチェンのアタッチメン トピースにより、フォーク3を縦方向に駆動する。
【0018】 昇降装置14は、荷役の対象とするトラックの中で、最も荷台の高い車両の、 空車状態の台座2高さと同レベルか、それより少し高い目に本体1の台座2の高 さを設定し固定してある。荷役の対象が同種の車両ばかりで、大きな高低差が無 ければ、その都度設定する必要はなく、パワーシリンダを使用した昇降装置14 でなく、単なる支柱でも良い。
【0019】 図4は本体1の横断面を示し、上面には山部9と谷部10の凹凸溝が設けられ た台座2を構成している。台座2の谷部10内には上面が、駆動されて微少寸法 上下し、前後方向に駆動されて、車輪8により転動移動する長尺のフォーク3が 挿入されている。フォークの上面の点線はフォークの上昇位置を示す。
【0020】 本体の下方には、4本の支柱を兼ねた上下動自在の昇降装置14に支承された 基台フレーム5が据え付けられ、その基台フレーム5と一体の車輪46上に、台 座フレーム16の下面に設けられたレール15が、左右方向移動自在に載置され ている。 基台フレームと一体の点線にて示す駆動シリンダ19は、その駆動端が台座フ レーム16と一体の駆動ピース18に連結され、駆動シリンダーの伸縮と共に、 約30センチメートル程度台座フレーム16が、左右方向に調整移動可能に構成 されている。
【0021】 図5は本体1の側面を示し、基台フレーム5は前後左右4本の同期して昇降す る昇降装置14により支承され上下動する。基台フレームの車輪上に、台座フレ ームのレール15が載せられており、又図では重なっているが、駆動シリンダー 19と駆動ピース18により、台座フレーム16は図では前後方向に移動する。
【0022】 図6はトラックの荷台20を後部から扉を開けて見た図である。 地上に設置された2本のジャッキ4は上昇して、トラック荷台20のシャーシ 11後部に当接して下から持ち上げるように構成したものである。ジャッキ4上 端は点線の如く上昇する。 ジャッキ4を2本併設するのは、左右方向の傾きを補正するためである。 荷台20上には、本体と同様に凹凸溝形状の台座2が設けられ、図ではフォー クが挿入された状態を示す。谷部の幅が広くフォークと山部との隙間Sは、図4 に示す本体のものより広い。
【0023】 図7は本体上部の台座フレーム16のチェンホイル6部分での横断面を示す。 切り欠き線の左側は下方にオートリール29が取り付けられており、図11及 び図15に記載する本体の右側部分であり、切り欠き線右側は左側の原動機30 が記入された部分の断面図である。 ギアードモートル等の原動機30のチェンホイル6から、駆動シャフト26が 回転駆動されて、フォークチェン31が図の前後方向に駆動される。 フォークチェン31のアタッチメントピース25はフォークの車輪のシャフト 28であるピンに当接して、フォークも前後方向に駆動される。 又フォークを昇降させるリフト装置21への電力は、電線27を一定の張力で 繰り出し及び巻き取りするオートリール29から供給される。リフト装置に油圧 を使用する場合は電線に代わり油圧ホースが使用される。 車輪8の真下にある補強材73は、間欠して設けられており、フォーク上に積 載された荷物の重量を支承する。
【0024】 図8ないし図9にフォーク内に装着されたリフト装置の実施例を示し、図8は 側面を図9は平面を示す。 電動又は油圧の駆動シリンダー19はカム台車86を引くことにより、車輪8 のシャフト90をカム91により押圧してシャフトを押し下げ、従って車輪が押 し下げられてフォーク自体がその分だけ上昇する。図8においてカム台車の移動 した位置は点線にて示す。 カム台車は上部に4個の小輪84を備えフォーク裏面との摩擦抵抗を少なくし てあり、車輪8はそのシャフト90が一対のアーム88の一端部に取り付けられ ており、アーム他端部はフォークと一体の支点台85に回動自在に取り付けられ ている。
【0025】 図8には駆動シリンダーを省略しているが、カム台車が引かれることにより連 結ロッド87を介して次のカム台車が引かれるように構成してあり、ターンバッ クル89はその連結ロッドの長さを調整するためで、複数の車輪は同期して同寸 法だけ昇降する。 油圧又は電動の駆動シリンダーを横方向に取り付けて、カムにより複数の車輪 を上下する機構は、フォークの高さを低くすることが出来る。
【0026】 図10は本体の台座の側面で上部右端のフォーク部分での断面を示し、フォー ク3がその長さ方向にチェン駆動される原理を示す。 チェンホイル6は円弧矢印の方向に駆動され、フォークチェン31に設けられ たアタッチメントピース25は、車輪の軸であるピン33を左から右方向に押圧 してフォークは右に移動する。フォークを左方向に移動する場合はアタッチメン トピースを1ピッチ分空転させて、ピンの右側のアタッチメントピースがピンを 右側から左方向に押圧する。
【0027】 図11はフォーク3が本体1の台座2からトラック荷台20の台座2に乗り移 った状況を示す。 台座フレーム内下方の原動機30によって駆動シャフト32が、チェン駆動さ れる。 その駆動シャフト32と同軸のチェンホイル6が、駆動回転し、等間隔にアタ ッチメントピース25が取り付けられた無端のフォークチェン31が駆動される 。図のようにアタッチメントピース25がフォーク内に設けたピン33を駆動し 、フォーク3が水平方向に移動する。
【0028】 アタッチメントピース25によってフォーク3のピン33が押圧されて、フォ ークが移動するが、フォークのピンの全てが外れて、一方に出てしまっては、次 に逆転して反対方向にフォークを移動する時に、アタッチメントピースが駆動す るピンが無くなり、フォークが逆転移動しなくなる。 そこでフォークを本体からトラックの方向やその反対方向に移動する時に、全 てのフォークを送り出してしまってはならない。フォークの後端部の適当な寸法 、即ち少なくとも1本以上数本のピンは、本体内に残して置く設計にしなければ ならない。
【0029】 又前述のように、アタッチメントピースとピンは、同一寸法のピッチに設定し てあるが、実用上は必ずしも当接すべき全てのアタッチメントピースとピンが同 時に当接しない。一本のピンに当接して他のピンに当接していなければ、その部 分に集中荷重がかかる。そこで図34に記載するようにピンの外側へ、筒型のゴ ム状弾性体にて成るクッション材、弾性筒53を被覆することにより、比較的均 一に全てのピンに荷重が架かり、上記集中荷重を防止することが出来る。又アタ ッチメントピースにバネ機構を設けるか、それ自体をゴム状弾性体にて作成すれ ば良い。 なおフォークチェン31下部のガイド34は、チェンを下から受けて垂れ下が りを防止し、確実にアタッチメントピースがピンを当接駆動するためで図10に も記載の通りである。 フォークは右方向のトラック側に移動するが、トラックの荷台の台座2と同様 な左側のストッカー13の台座2上にも移動する。
【0030】 図12は原動機30により駆動シャフト32が駆動され、同時に多数のフォー クチェン31が駆動されて、それに対応する点線に示すフォーク3が完全に同期 して移動する状況を示す。但しアタッチメントピースは図示せず。 フォークがトラック側、又はその反対方向のストッカー側端部に移動して、フ ォークを上昇させて荷物を転載し、次に本体側へ起動するときは、最も少ない本 数のピンに全荷重がかかる。 フォークがトラック側に移動して荷下ろしするときは、荷台の前部が降下して おり、その起動時が最も大きな荷重が架かる。
【0031】 図13に示すフォーク3は、左右の両端部のフォークが連結部材79で脱着可 能に構成してある。車輪8の軸を兼ねる両端部のフォークのピン33が最も荷重 を受けて、摩耗など傷みやすく保守交換のためである。又フォーク全長は10数 メートルにもなり、全てのフォーク3をユニットフォーク35として、連結部材 79で連結したものは、製作や保守等取り扱いが容易である。
【0032】 図14は図10と、同位置の断面図であるが、アタッチメントピースを正転ピ ース80と逆転ピース81の一対に形成してある。然も互いに接近しており、正 転による移動中でも原動機のスピードが下がれば、フォークがチェンの速度に追 いついて、逆転ピース81に接触するように構成してある。 フォーク先端には、斜め上方に向けて近接センサー82が、取り付けられてお り、斜め上方の荷物や荷物室の奥部迄のブレーキ停止可能な距離を検出する。 近接センサーによるブレーキ信号は、原動機である電動モートルのインバータ ーの周波数が下がり、フォークのピン33は慣性により進行して追いつき、逆転 ピース81に接触し、モートルによるブレーキ作用で徐々に減速し停止する。 従って近接センサーによる検出距離は、その制動停止距離分必要である。
【0033】 近接センサーの下に設けたショックアブゾーバー83は、上記停止時の安全確保 のためである。 次に逆転する場合も、逆転ピースと接触した状態からスタートするので、起動 時のショックは少ない。 正転ピースと逆転ピースは、接近していても適当な距離を隔てており、チェン ホイル6部分で正逆運転共に、咬み込むことはなく常に同じピンに同じ一対の正 逆アタッチメントピースが対応することとなる。
【0034】 図15は本体を中心としての側面図である。前述の図7における給電回路の可 撓性電線27の、フォーク移動時の動作を示す。 オートリール29の中心軸に、電源38の出力側が連結されている。 キャプタイヤー等の可撓性電線27は、オートリールに接近したガイドローラ ー37に案内されて、台座の谷部内を通過してフォーク左端部内側に連結されて リフト装置21に給電されている。 給電線は更に各ユニットフォーク35のリフト装置に、太点線で示すように配 線39で並列に接続されている。 フォークが右方向に移動する場合は、電線はオートリールに巻きとられ、左方 向に移動する場合はオートリールから繰り出される。図では左右に一部移動した 図が示されている。
【0035】 図15はフォーク1本についての装置であり、フォークの数に対応する本装置 が並設される。 又図では台座フレーム左端下方に、点線で示す原動機30を配置してありオー トリール29と重量配分されるとともに、荷下ろし時の最も大きな荷重が架かる ときにフォークチェンが引き方向に作用する。
【0036】 図16は図15の位置関係の平面を示し、図17ないし図19にフォーク3の 連結部材79が、その長さ方向の鉛直面内に回動自在な可撓性を備えた複数のユ ニットフォーク35により構成された実施例を示す。 フォーク3が水平方向に延長するピン33を介して連結されており、各ユニッ トフォーク35はその長さ方向の鉛直面内で回動自在に撓むように構成したもの である。図に示すフォーク3は3本のユニットフォーク35よりなる。 フォーク3を複数の短尺のユニットフォーク35を連結して構成するものは、 製作や保守が極めて容易となる。 但しこのユニットフォーク35の連結部の可撓装置は、ゴム状弾性物質等材質 とそれに応じた形状を選択することにより、上記の方法以外にもその目的を達成 することが出来る。
【0037】 次に図1及び図2を対象図として運転状況を詳述する。 図2において左端部のストッカー13は、一部しか図示していないが、トラッ ク荷台の内法寸法と幅及び長さが同寸法で、下方に昇降装置14が設けられて本 体と同一高さで、トラック荷台と同様にその谷部に本体からフォークが挿入され るように構成されている。 積み込み時には次に積み込む荷物の積みつけ場所として、荷下ろし時には先に 降ろした荷物の仮置き場として使用する。
【0038】 1,積み込み準備作業 図1において本体1の台座2上に、パレット56に積みつけられた荷物44を フォークリフトを使って台座2の左右から、トラック荷台の内法寸法を計かって 、それに楽に入るよう多少余裕を見て積みつける。 本体1の正面にトラックを、図2における白線45に従って、その荷台開口部 を臨ませるように、後進にて30センチメートル以内程度に接近して停止し、サ イドブレーキを引いて駐車する。
【0039】 空車状態のトラック荷台20の台座2の高さと同一か、やや高い目に昇降装置 14により本体の台座2の高さを調整して設定し、固定ロックする。但し設計上 予め上記の高さに設定して製作してあるものは、その都度調整する必要はない。
【0040】 トラック荷台後部の下のジャッキ4を上昇させ、トラックの台座2を本体の台 座2と高さを合わせる。図示しないがジャッキは水平方向に移動させ、トラック シャーシ11の適当な位置に当接させて上昇する。可搬移動式ジャッキを使用し ても良い。 この場合対象とする車種の中、最も荷台の地上高の高い大型トレーラー車等で はシャーシに当接する程度であるが、地上高の低い小型車種では相当な寸法持ち 上げることとなる。
【0041】 フォーク3の先端が、トラック荷台の台座2の谷部10に臨むように、図4な いし図5にて説明した左右調整の駆動シリンダー19により、水平左右方向に位 置調整し固定ロックする。 その際トラック荷台の台座の谷部の幅は本体より広く、十分余裕があるので荷 物の左右の端部が、トラックの一方の側壁部に衝突しないように、荷物がトラッ ク荷台の中央部に挿入されるように左右方向に調整する。
【0042】 2,積み込み 本体台座2内のフォーク3をリフト装置により上昇させ、フォーク上に荷物を 移載する。 原動機を前進方向に起動する。但し急な加速は荷崩れを起こすので、ショック レス方式の緩慢なスタートでなければならない。 荷物がトラック側に移動し、荷台に荷重が掛かるとジャッキ4に大きな荷重が 架かる。しかしジャッキは油圧等の非圧縮性の液圧、又はネジの転動による純機 械式で、十分な耐久力があり、気体圧による圧縮やバネによるスプリング作用が ないので、トラック荷台後端部は下がることはない。
【0043】 荷台の荷重は荷物44の移動と共に、トラック前部に架かり始め前輪部のスプ リングが撓み荷台前部が降下する。 この場合フォークは前方が降下する方向に曲げられるが、荷台後部がジャッキ によって固定されているので、曲げ半径は非常に大きく局部的な力は架からない 。 従って長尺のフォークは、大きなRに自然に曲がりトラック荷台の谷部を進行 する。
【0044】 フォークが複数個の短尺のユニットフォークを鉛直面内で可撓自在に連結した ものは、自由に下方に曲がり荷物は緩い下り勾配をフォークに載せられて、荷台 奥部へ移動する。
【0045】 図示しないが、トラックの前車輪もジャッキによって持ち上げて固定されるも のは荷物の移動による荷台の上下移動はない。 トレーラートラックは、牽引車を外した場合、荷台前部にアウトリガーのジャ ッキを備え、荷台前後部共にジャッキにより固定されるので、上記と同様に荷台 の上下移動はない。
【0046】 フォークが荷台前部の終点近くまで移動すれば、図14に示す近接センサー8 2により奥部を検出し緩慢にブレーキ停止し荷物はトラック荷台内に収納される 。次にフォークを降下することにより、荷物はトラック台座の山部9に転載され る。
【0047】 次に、フォークには荷物の荷重は架かっていないので、フォークを本体方向に 起動し、荷物の下の台座谷部内をくぐり本体台座内に帰える。フォーク上に荷物 を載せて移動するときのスピードは、極めて小さな加速度でなければならないが 、フォークが下降して移動するときは荷崩れの怖れが無いので前者の数倍ないし 10倍の高速で移動出来る。
【0048】 次にトラック荷台後部のジャッキを降下させれば、荷物の重量でスプリングが たわみ、更にジャッキを降下してジャッキの上部先端が、シャーシから離れると トラックへの積み込みを完了する。
【0049】 3,荷下ろし準備作業 積み込み準備作業と同様に、本体正面にトラックを、その荷台後部開口部を臨 ませるように、後進にて30センチメートル以内程度に接近して停止し、サイド ブレーキを引いて駐車する。
【0050】 空車状態のトラック荷台の台座の高さと同一か、やや高い目に昇降装置14に より本体の台座の高さを調整して設定し、固定ロックする。但し設計上予め上記 の高さに設定して製作してあるものは、その都度調整する必要はない。
【0051】 トラック荷台後部の下のジャッキを上昇させ、シャーシに当接し更に上昇させ 、トラック荷台後部の台座を、本体の台座と高さを合わせて固定ロックする。こ の場合空車に積み込むときと違い、満載した荷台はスプリングが大きくたわみ、 荷台レベルは相当下がっており、ジャッキによって大きく上昇させることとなる 。
【0052】 フォークの先端が、トラック荷台台座の谷部に臨むように、図4乃至図5の左 右調整の駆動シリンダー19により、水平左右方向に調整し固定ロックする。
【0053】 4,荷下ろし作業 フォークを下げた状態で、トラック台座の谷部にフォークを前進させる。フォ ークは荷物の下を潜りながら、荷台奥部に達すれば前述の近接センサーによりフ ォークを停止する。このような空荷状態の高速のフォークスピ−ドは、フォーク 下降時速度として、シーケンス制御回路に組み込んで、自動的にフォーク上昇時 速度と選択するように構成する。 フォーク先端の近接センサー82の信号により、台座の終端部を検出してフォ ークが停止する。
【0054】 フォーク先端に近接センサーを取り付けるには、フォークを昇降させるリフト 装置の動力源のパワーシリンダに、油圧ではなく電動パワーシリンダが良い。そ れは移動するフォークに給電用のオートリールを多芯ケーブルで、パワーシリン ダーと近接センサーに共通して使用出来るからである。
【0055】 満載した荷物を降ろす場合、荷物の荷重はジャッキと、前輪のスプリングに架 かっており、荷台の前部が下がった状態になっている。 長尺のフォークはその自重により、大きなRで下に曲げられて、荷台奥部に進 行する。 フォークが複数個のユニットフォークで、鉛直面内に可撓性を備えて連結した ものは更に円滑に進行する。フォークは下り勾配の荷台台座の谷部を潜り、荷台 奥部に向かって移動し、フォーク先端部の近接センサーにより荷台奥部を検出し て停止する。 図示しないが近接センサーには、トラック台座山部の側面内側に複数のマーク を貼付し、フォーク先端側面部にそのマークをパルスとして読みとる光センサー を設け、トラック荷台奥部が近ずけば次第に減速して停止するように構成するの が良い。
【0056】 次に、フォークを上昇させ、台座上の荷物をフォークにより持ち上げて、フォ ーク上に移載する。
【0057】 フォークを本体方向に起動し、荷物の移動を開始する。起動時は本体内にわず かの本数のピンしか残っておらず、そのピンをフォークチェンの逆転ピース81 が駆動して移動する。 この時積み込み時と同様に、急発進すれば荷物が崩れることがあるので、電気 回路ではインバータ等のショックレススタート方式を採用するのがよい。
【0058】 次にフォークは、本体方向に荷物と共に駆動されて移動する。 トラック荷台前部がスプリングのたわみで下がっているので、本体方向への起 動及び移動時に、上り勾配となるため大きなトルクが必要である。
【0059】 荷物がトラック荷台から、本体上に移動するに従って、荷物の荷重が本体側に 移動し、トラックの前車輪のスプリングのたわみが回復し、従ってフォークのた わみも回復する。 又図示しないが、トラックの前車輪もジャッキによって持ち上げる場合は、荷 物の移動による荷台の上下動はない。 トレーラートラックは、牽引車を外した場合、荷台前部にアウトリガーのジャ ッキを備え、荷台前後部共にジャッキにより固定されるので、上記と同様である 。
【0060】 フォークと荷物が完全に本体の真上に移動すれば、フォークを降下させて、荷 物を本体台座上に移載すると共に、トラック側はジャッキを降下させて、荷下ろ しを完了する。 この場合荷台は、ジャッキを少し下げればジャッキ上端は、トラックのシャー シから離れる。
【0061】 本体上に荷下ろしされた荷物は、トラック荷台に移動するのと同様にストッカ ーに移載される。又ストッカーから本体への移動もトラックからの荷下ろしと同 様である。 平ボデー車やウイング車で、トラック荷台の左右側面からフォークリフトを使 って荷下ろしする場合、一方の側面の荷物を先に降ろすと他方側に荷台が傾き、 フォークリフトのフォークは水平にパレットに差し込まれるが、それが出来なく なるためパレットを傷めることがある。この本体やストッカーにはスプリングが ないので左右に傾くことはない。
【0062】 その他の実施例 本考案装置の本体を使用して、その材質、形状、構成を変更した変更例、本考 案を実施するに際して、連結して使用することにより作業能率の向上する周辺装 置、及び必須の安全装置を含めた他の実施例について以下詳述する。 図20ないし図21は、トラック荷台に敷設する台座の変更例である。 図20は山と谷を構成する台座を、荷台20上面に、角柱40を敷設して構成 したものである。この場合トラック荷台床面が、台座の谷部となり角柱の上面が 台座の山部となる。
【0063】 図21は角柱40の鳥瞰図であり、角柱40の荷台20への取り付け方法は、 ピン33を荷台のピン穴に挿入する事により、簡単に着脱自在にすることが出来 る。即ちあらかじめ荷台上にピン穴を穿設しておき、2本のピンを植え込んだ角 柱を、そのピン穴に挿入する事により取り付けが出来る。
【0064】 図22はトラックの平面を示す。荷台20床面に多数の短尺の角柱を敷設して あり、不要な場合は取り外して、荷台前部にトラックの幅方向に高く積上げれば 容積が少なくて済む。
【0065】 又図20には、通称コンパネ49と称する板材を、点線で示すように着脱自在 に敷設してある。図22には、荷台全面にわたり点線で示すように7枚のコンパ ネ49が敷設してある。このコンパネは本考案装置を使用するときは取り外して 荷台の奥部に鉛直に立てて、重ねて収納する。又車種によっては運転席と荷台の 間隙部48に同様な方法で収容が可能である。本考案装置を使わない帰り便等の 荷物を積載するときは図のように、コンパネ49を敷設して通常の荷台として使 用する。
【0066】 図23に於いて、本体1の手前に即ちトラックの反対側対称位置に、荷物の仮 置き場としてストッカー13を設け、次に積み込む荷物の積みつけ場所として、 又荷下ろし時には、先に荷下ろしした荷物の仮置き場として利用する実施例につ いて説明する。 図23の上図は側面を示し下図は平面を示す。
【0067】 ストッカー13は更に、その手前に別の荷役装置の本体42を設置し、その荷 役装置本体の手前にも図示しないが、更にストッカーを設置すれば、ベルトコン ベアの様に、進行方向に長い移送路を備え、末端部にトラックに積み下ろしする 本荷役装置を接続する。これはストック機能を備えた移送装置で、能率的荷役装 置として利用できる。
【0068】 図11で記述したように、フォークの後端部の適当な寸法は本体内に残してお かなければならない。従ってフォークの長さが本体と等しい場合、トラックと本 体との距離を無視してゼロとしても、本体の長さはトラック荷台の長さよりも、 上記のように本体内に残しておくフォークの長さ分だけ、長く設定しなければな らない。
【0069】 ストッカー13は上面がトラックの荷台の寸法とほぼ同寸法の台座を備え、本 体からトラックに対して、対照的に本体の手前に本体と同一高さ、本体のフォー クが谷部に進入するように設置する。 フォーク3の移動は下図に示すように、ストッカー方向の終端に移動して、フ ォークは本体内に適当な寸法Aを残している。トラック方向に移動する場合も同 様である。
【0070】 本体の両側面以外にも、ストッカーの両側面からもフォークリフトにより同時 に積み付けすることが出来る。上面も開放しており天井クレーンからの積み込み も勿論可能である。 ストッカー13の台座に積みつけられた荷物44は、本体から進行してきたフ ォークにより持ち上げられて移動し、本体上の台座に点線にて示すように一旦載 置される。この場合矢印AからBの位置に移動したものであり直ちにトラックに積 み込み出来ない。
【0071】 次にフォークを一旦下げて、図では左に移動させフォークの右側端部が、荷物 の右端部で停止し、再び上昇させて右方向に移動して、準備作業の完備したトラ ックに積み込むことが出来る。トラックに積み込まない場合はCの位置に置いて 準備する。 又別の方法として、ストッカー13の荷物を直接Cの位置まで移動し、その場 合フォークは一旦フォークの先端部が本体からトラック側に突き出るが、次にフ ォークを本体上に返し、再び上昇させてトラックに積み込むことも出来る。
【0072】 図23の左端部に示す本体42は、前述の様に直列に配置した別の本体42で 、その本体のフォーク3は、ストッカー13上迄進行する事が出来る。図示しな いが、その別の本体の手前にも別のストッカーを配置することにより、直列の荷 役コンベアを形成する事が出来る。
【0073】 図24ないし図25に於いて、本体1が横方向に移動する実施例を記述する。 図24は側面を示し、図25は平面的配置を示す。 図24に於いて、本体1の基台5の下に、図示しないが原動機によって駆動さ れて、横方向に転動する前後左右4個の車輪8を設けその車輪は、地中に埋設さ れてフォークリフトが支障なくその上を移動出来るように、上面が地面と同一平 面のレール15上を走行するように構成されている。
【0074】 本体の手前、即ち左側には図25に示すように、横方向に一定の間隔を隔てて 、ストッカー13が複数個設置されている。 ストッカーの右側には、本体の移動するスペースを隔てて、トラックが後進に て次々と到着し待機している。 トラックの荷台後部の下のシャーシを下から受けて、それを上昇させる地中埋 設型のジャッキ4が待機するトラックに対応して、多数設置されている。
【0075】 次に上記構成の実施例の運転方法について説明する。 送り先別に決められたストッカー13上に、多数のフォークリフト43により 荷物を積みつけする。 積み付けの完了したストッカー13の正面に本体を移動し、フォークを挿入し て上昇させ本体上に移載する。次に本体を横方向にレール上を移動し、行き先別 に待機するトラックの位置に停止してその荷台に転載する。 その間に積み付けの完了したストッカーに、次々と位置を変更し、一台の本体 で多数のストッカーに積み付けした荷物を、多数のトラックに仕分けして、積み 込むことが出来る。
【0076】 荷下ろしの場合は逆に、到着したトラックの位置に本体を移動し、本体に荷物 を積み込み、荷下ろしが完了したストッカーに移動し、そのストッカーに荷下ろ しする。 上記のように、本体を横方向に移動可能に設置する事により、能率のよい作業 が遂行できる。 又この実施例の本体1は、本体が横方向に移動するので、図4乃至図5で述べ た台座フレーム16の左右方向の移動調整装置は省略する事ができる。
【0077】 図26に本体と平行にストッカーも横方向に移動する実施例を示す。 図示しないが、ストッカーも本体と同様に、台座が基台フレームと昇降装置に より支承され、基台フレームはその下に、レール上を走行する車輪を一体的に取 り付け、横方向に、即ち本体と平行に人力又は動力により駆動されて移動する。 ストッカーの台座の高さは、本体の台座の高さに昇降装置により調整する。 但し本体と同様に、あらかじめ高さが設定してあれば、昇降装置は省略出来る 。
【0078】 図26に於いて、多数のストッカーの台座の高さは、全て本体1の台座の高さ に統一されている。左下方に記載する3台のストッカー13は、既に荷物44の 積み付けが完了し、積み付けストックとして密接した状態で、保管していたスト ッカーである。 本体1を2台並べて定位置に固定し、ストッカーを次々に、図では上方向に移 動し、本体に対応させて本体に移載し、次に本体に対応した正面のトラックに転 載する。図の状態では本体に移載して、本体内で荷物をトラック方向に移動した 瞬間を示す。
【0079】 荷物を降ろしたストッカーは、図では上方向に移動させ、フォークリフト43 が十分作業出来るスペースを確保された場所で、再び積み付け作業にかかるが、 その積み付けの順番待ちのため、図では一時待機している。 積み付けが完了すれば、図示しないが上方向に移動し、再び積み付けのストッ クとして保管する。
【0080】 右上の2台のストッカー13は、レール移動式ではなく臨時に設置したもので 、図示しないが自由車輪により移動し、昇降装置を兼ねたアウトリガーにより、 ジャッキアップして固定したもので、必要に応じて位置の変更と排除が出来る。 ストッカーへの積み下ろしの方法は、トラックと同様であるが昇降装置によ る上下操作がなく、敏速な作業となる。 本実施例の積み込みは、フォークリフト作業が先行し、多数のストッカーに荷 物のストックを保持して、トラックの到着を待つ形態となり、荷役時間が短縮さ れてトラックの運行効率が向上する。
【0081】 次に、荷下ろしの場合は積み荷の場合とは逆に、到着したトラックから本体に 移載し、先にトラックを出発させる。次に本体から空荷状態のストッカーに次々 と積み込み、積み込んだストッカーのストックを持ち、そのストックはフォーク リフトの荷下ろしの順番を待って、次々と荷下ろし消化される。
【0082】 本実施例の積み込みの場合は、積み付けの完了したストッカーを、荷下ろしの 場合は、空のストッカーをそれぞれ移動し、本体1の移動距離を少なくしてトラ ックへの積み込み能率を上げる効果がある。ストッカーに多数のストックを持ち 、トラックを常に待つ状態とし、トラックが到着後短時分で荷役作業が完了し、 直ちにトラックが出発出来て、トラックの稼働率が極めて良い理想的な荷役形態 となる。
【0083】 更に本実施例は、トラックが集中して到着し、ストッカーのストックがなくな り、フォークリフトが多数集中して積み付けや、荷下ろしをする場合は、図25 の説明で詳述したように、多数のサブスペースを、フォークリフト作業に適当な 間隔スペースを空けての作業方法にも切り換えることが出来る。
【0084】 図27ないし図28に、荷崩れを防止する安定部材50について詳述する。ト ラックは荷物を積載して走行中に、事故防止のために急ブレーキを踏んだり急ハ ンドルを切らねばならぬことがある。その時に荷物にも大きな加速度がかかり、 前後左右の横方向に荷物がずれて、ウイング車や箱形バンの場合は前方の内側壁 面及び左右両側壁面に、崩れた荷物がもたれかかった状態となる。そのような状 態となっても、ウイング車の場合は左右壁面が外側から上方にスイングして跳ね 上がるので、フォークリフトによってすくい上げ、荷下ろしは可能である。
【0085】 この様な場合、本考案装置のフォーク3を差し入れて、リフト装置により荷物 を押し上げても、次に荷物を本体方向に移動する場合、側壁と荷物が接触し、そ のまま無理に移動すれば、荷物と側壁の摩擦のため起動しないか、起動しても荷 物が擦れて傷む可能性がある。
【0086】 図27は、バン型箱形車の荷物室後部を示し、左右側壁及び天井部に、非通気 性の可撓シートで構成した、エアバッグとも云うべき密閉チューブにてなる安定 部材50を、荷物室内面に壁面と一体的に張設してある。 図28は上記安定部材50を示し、テトロンシート等の布芯材に、ゴム又は軟 質ビニールをコーティングした素材による長尺のチューブ54を使用している。 そのチュ−ブ54の両端部を縫合と高周波加熱等で密閉し、チューブ内室と連 通した給排気口55を開口している。図示しないがトラック内に装備したコンプ レッサーからの圧縮空気を、減圧弁を介してそのチューブに加圧供給すると共に 、又その圧宿空気源を使用して、エゼクタによる減圧で、チューブ内の空気を急 速排気するように構成してある。 取り付け具52はチューブと同材質で、チューブと一体的に接着され取り付け 穴が穿設されている。
【0087】 図27に於いて前記安定部材50は、荷物室の側壁前後方向に、左右2条づつ と、天井部に2条計6条が張設されている。図に於いて左側と天井部の安定部材 は、圧縮空気が充填されチューブ54が膨張しているが、右側の安定部材51は 収縮状態である。
【0088】 安定部材は荷物の積み込みが完了すれば、コンプレッサからの減圧された低圧 空気をチューブに送り込み、チューブを膨張させてバルブを閉止して密閉する。 この場合荷物の嵩比重及び荷物の包装素材等の材質によって圧力を調整する。 トラックの走行中は、荷物が左右方向及び上下方向に加速度がかかっても、広面 積の低圧チューブによって荷物は中央部に保持される。 荷下ろし時には、チューブの空気をエゼクタによる強制排気により、チューブ を完全に収縮させる。そのため荷物と荷物室の側壁に隙間が出来て、フオーク移 動による荷下ろしが円滑に出来る。
【0089】 安定部材50は、チューブによる空気圧方式のほか、図示しないが油圧アクチ ェーターを使用して、鉛直方向に立設した板材が、荷物室側壁から荷物に向かっ て押しつけて固定する方式でも良い。要するに荷台の外側方向に、加速度を受け る荷物の慣性力を、車体と一体の安定部材で受けて荷物を動かない様に保持し、 荷下ろし時にはそれを解放するものであれば良い。
【0090】 図27の荷台下にはシャーシ11にアウトリガージャッキ24が取り付けられ ている。荷役準備作業の荷台のジャッキアップはシャーシを下から持ち上げるよ うにセットするが、トラック自体にアウトリガージャッキを備えたものはジャッ キが当接する位置を選ぶ必要がなく、トラック運転者が駐車後直ちに操作出来る 。 図示しないが、最近トラック荷台を支えるスプリングが空気圧によるエアサス ペンションで、供給空気圧により荷台を昇降自在に調節する車種が市販されてい る。 この場合のジャッキ4は、ジャッキ自体に荷台を上昇させる機能はなく、単な る台でも良い。それはエアサスペンションで荷台を上昇させて後進して荷台を降 下させ、ジャッキに代わる高さ調節可能な台の上へトラックシャーシを乗せれば 良い。
【0091】 図29ないし図31に、本体に積みつけた荷物が安全確実に、トラックに転載 出来るかを事前にチェックする為の、荷物チェッカー57を備えた荷役装置本体 1について詳述する。 図29は本体1の斜視図であり、図の左端部に荷物チェッカー57を備えてい る。荷物チェッカーは積みつけられた荷物が、トラック荷台内へ安全に移動可能 な状態にあるかどうかを、チェックする装置である。 図29に示す荷物チェッカー57は、多数のセンサー58が取り付けられたセ ンサーポール60と、そのセンサーポールの位置を調整する調整装置59より成 る。
【0092】 図30は荷物チェッカー57のみの斜視図である。サーボモートル61を正回 転することにより、センサーポール60は矢印の如くその間隔が開き、逆回転で は狭まる機構に構成されている。 サーボモートル61は直結するシャフト62を駆動し、一対の調整装置59を タイミングベルト又はチェン63により同時に駆動することにより、左右のセン サーポールの間隔は拡大縮小する。 図31は調整装置59の機構の断面図で、サーボモートルによりチェンホイル 71が駆動され、軸受け67によって支承された送りネジ66が回転駆動される 。次に送りネジ66と噛み合ったナット65が左右水平方向に駆動され、ナット と一体の内筒70及びセンサーポール60が、鞘管68の中を摺動して左右方向 に駆動される。一対のセンサーポールが互いに逆方向に駆動されるためには、左 右のセンサーポールの送りネジとナットは、互いに逆ピッチでなければならない 。
【0093】 図29及び図30において、一対のセンサーポール58の内側に多数設けられ たセンサー58は、その先端部は可撓性の線材によるタッチセンサー又は近接セ ンサーで、荷物の寸法が所定の位置に積みつけられているかどうかを検出する。 図29において積みつけられた荷物44は、図示しないがトラックが本体1の 左端部に駐車し、積み込みの準備が完了して、フォークと共に荷物をトラック荷 台方向に移動する。その移動中にトラック荷台に入らない荷物はセンサー58が 検出し、直ちに移動を停止すると共に、所定の距離バックしてフォークリフト等 で、積みつけた荷物を修正する。荷物が左右方向にづれたまま、トラック荷台に 移動すれば、荷台入り口部分で荷物室の側壁に衝突し、荷物が崩れて危険である 。 荷物チェッカー57は、事前に積み付けの異常を検出し、上記事故を防止す るためにある。
【0094】 図29において図示しないが、センサー58の先端部に、極めて微少な豆電球 のライトを取りつけて点灯し、本体1の後端部即ち図では右端部の左右から、ト ラック荷台方向を透視すれば、ライトの見えない部分の荷物が、はみ出している ことがわかる。 運転者はトラック車体が、本体の延長線方向平行に正確に、後進にて移動し駐 車することが、荷役作業の最初の条件として重要である。図2に示す白線45に 沿って後輪のみならず、前輪も白線位置に沿わなければ、平行とはならない。 又図29において図示しないが、センサーポール60にレーザー光線発生装置 を設け、トラック荷台方向外側に照射して平行の度合いを確認する。
【0095】 4トン中型と大型トラックでは荷台幅が異なるため、センサーポールの幅調整 はその都度必要である。大型車のみであればセンサーポールの間隔を広くとり、 センサー自体をコイルスプリングの線材で可撓性を備えたものを使用すれば、固 定したセンサーポールとして調整装置は省略することが出来る。
【0096】 図29の本体底部は、昇降装置14により支承されている。4本の昇降装置1 4は油圧又は電動や手動の機械式で、同期して伸縮すると共に、床面の凹凸によ っては、単独に上下動が可能である。 昇降装置14のパワーシリンダーを短縮して上げれば、本体は降下し自由車輪 72が地面に着き、自由車輪によって本体は移動可能となる。再び使用する時は 昇降装置を伸長して本体を引き上げる。本体に連結対応させて使用するストッカ ーも同様な構成にするのが良い。 センサーポールには図示しないが、赤外線センサーかテレビカメラなどを設け 、荷台に人が入っていることを検知し、不用意に荷物の積み込み起動をしないよ うに構成することも重要である。
【0097】 図32ないし図33において、フォークがトラック荷台方向に進行する場合左 右に歪んで、フォークと台座谷部壁面が擦ることを防止するための舵取り機構に ついて記述する。 図32はフォークがトラック荷台方向に進行して死点に達した状態のフォーク 部分の平面図である。台座谷部壁面17には車輪ユニット23が取り付けられ、 その舵取り車輪22の外周とフォークの壁面が微少間隔でフォークが挿入されて いる。従ってフォーク壁面は常に複数の舵取り車輪と接触し、フォークは谷部壁 面と平行となるように軌道修正される。 図33は正面からの断面図で、フォークが上下動しても舵取り車輪とフォーク の位置関係は変わらず、上記軌道修正機能がある。 トラック荷台の台座にも上記の舵取り車輪を設ければ、荷物がトラック内を移 動するとき左右に歪み、荷台側壁に擦るおそれは更になくなる。
【0098】 図34ないし図35に、フォークを駆動するフォークチェン31のアタッチメ ントピース25と、フォークの車輪8との駆動時に発生する問題及びその解決方 法について記述する。 図34においてフォークチェン31は、図示しないがチェンホイルによって矢 印方向に駆動される。アタッチメントピース25は車輪のシャフト28を駆動す るが、フォーク上には重い荷物が積載されて、アタッチメントピースには大きな 荷が架かり、アタッチメントピースは円弧矢印の方向に倒れる力が作用して、そ の手前部分のフォークチェンが浮き上がり、シャフト28とアタッチメントピー スの接触部分が傷み易い。
【0099】 図35は本体の台座フレーム中央部で、フォークチェン31が張設された部分 の断面図である。 フォークチェンは長尺のガイド34の上を転動すると共に、前記浮き上がりを 防止するために、その上部を長尺の押さえガイド64が設けられている。 一般的にチェンは長期の使用により次第に摩耗して伸張する。従ってこのフォ ークチェンは多数のアタッチメントピースで、同時に多数のフォークのシャフト を駆動するが、実用上進行方向先頭のアタッチメントピースに集中して荷が架か り、そのアタッチメントピースがチェンホイルに巻かれて離れると、次のアタッ チメントピースが先頭となり次々と送られていくこととなる。 シャフト28の外側に被せた弾性筒53は、上記集中荷重を緩和する。
【0100】 図36は荷役装置本体がレール上を横方向に走行する実施例に於いて、必要な 付随装置を加えた実用的実施例の運転状況について記述する。但し図36の本体 1は、台座とフォークを省略してある。 図に於いてセンサーポール60の鉛直上方に、本体1の走行方向と平行にワイ ヤー74が張設されている。給電線75はワイヤー74上を転動するトロリー7 6に吊り下げられて、センサーポールの移動と共に伸縮移動する。この給電線に より、本体1は外部から給電されて運転される。なお電力供給以外にも、多芯ケ ーブルにて外部との信号や、情報の交換が出来る。 荷役運転時には、本体1は停止し荷物のチェックのため、センサーポール60 は微少寸法移動するが、その方向は張設されたワイヤー74と平行な方向なので 支障はない。 本体に隣接してレール上を走行するストッカーも、給電には同様な方法が採用 できる。
【0101】 本体1の後方端には本体と一体に、門型の運転櫓77が取り付けられている。 その高さは図のように、最も高い荷物でもその下をくぐり抜ける様に設定され ている。 運転櫓はそのフロア78上に運転作業員が上がり、リモコンスイッチを操作し て本体1を運転する。 本体と平行に移動する多数のストッカーの位置変更も、このフロアー78上の 見透視の良い高所から、一人の運転作業員で操作することが出来る。
【0102】
【考案の効果】
本考案を実施することにより、以下の効果が生ずる。 現在、中型大型トラックへの荷物の積み下ろしは、殆どフォークリフトによっ てなされているが、荷台の側面からでないと能率良く作業出来ない。荷台の左右 側面から、多数のフォークリフトが同時に積み下ろし出来るからである。それに は平ボデー車が適当であるが、最近の荷物の殆どは風雨に曝してはならない。 シートカバーでは能率が悪く、又気密性も好ましくない。そのため荷台の屋根 部と側面のアオリ部を解放して、側面から荷役の出来るウイング車が中型大型ト ラックの主流となっている。
【0103】 本考案は、本考案者が特許出願して提案した先願を、実質的に具体化したもの で、トラックの後部から荷物を積み下ろし出来るため、高価なウイング車を使用 せず、側面を解放しない割安の単なるバン型箱形車が使用出来る。
【0104】 荷役装置本体のフォークの進行方向正面に、トラック後部の開口部を臨ませて 、トラック荷台の後部の下方から、ジャッキによって荷台の高さを空車状態に引 き上げて、フォークがトラック荷台の台座の谷部に臨ませている。 その状態で荷物を積み下ろしするため、少なくとも荷台の後部は、荷物の有無 に関わらず、ジャッキによって固定されているために、荷物の移動によるトラッ ク荷台の昇降が無く、本考案者の先願の欠点を排除し、フォークに局部的な力が 架からず安定した積み下ろしの荷役作業が出来る。
【0105】 フォークを、複数本のユニットフォークを連結して構成したものは、、フォー クの製作及び取り扱いが容易である。 フォークの長さ方向の鉛直面内に可撓性を備えたものは、荷役するトラックの 前方地面に排水勾配があり、荷台が前方に向かって相当な下り勾配があっても、 ユニットフォークの連結部分で自由に曲がるため、フォークの耐久力が増加する 。
【0106】 本考案装置の荷役装置本体の、台座上に積み付けされる荷物の左右方向の幅は 、その下の左端部のフォークの左側と、右端部フォークの右側の距離即ち全フォ ーク幅の方が小さい。従って荷物の左右端部の下には台座があり、トラック側荷 台内に適当な寸法の台座を敷設すれば、荷台幅の小さい車種でも、大型車種に使 用する荷役装置本体を共用して使用することが出来る。実質的に10トン以上の 大型車及び国際規格のコンテナーと、4トン中型車とは共用可能である。
【0107】 トラック荷台の台座を、荷台の床面と角柱によって形成したものは、重量が軽 く取り扱いが容易で、簡単に着脱することも出来る。 台座の上に着脱自在のコンパネを敷設したものは、本考案用途のほか一般のト ラックとして多目的に使用できる。
【0108】 荷役装置本体の手前に、ストッカーを設けたものは、積み下ろしの場所が倍増 し、そのストックが出来て作業能率が更に向上する。
【0109】 荷役装置本体の基台フレームの下に、本体の横方向に延長する複数条のレール を設け、荷役装置本体が横方向に移動するものは、荷役装置本体を、効率よく使 用できて、作業能率が向上する。
【0110】 ストッカー下にレールを敷設し、複数のストッカーを移動自在に構成したもの は、荷物の積み下ろしに多数のストックが保持出来て、トラックの使用効率が向 上する。
【0111】 ウイング車は、船舶のデリッククレーンや天井走行クレーン等の、上方からの 荷物の積み込みは出来ない。本考案装置は両側面以外に上方からのクレーンによ る荷役が可能である。
【0112】 トラックの荷物室内に、荷物を保持する安全装置を設けたものは、走行中に加 速度を受けての荷物の荷崩れを防止し、荷下ろし時にそれを解放することにより 、本荷役装置で円滑に荷下ろしすることが出来る。
【0113】 フォークリフトの考案は、人力による一個15キログラム以内程度の荷物数十 個を一枚のパレットに積みつけて、それを一個として扱う一貫パレタイジングシ ステムを完成させた。本考案は普及が進捗すれば、そのパレット十数枚乃至二十 数枚のトラック一台分を、一個として扱う一貫トラッキングシステムとも命名す べき、物流の合理化と生産性を向上させる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を実施する、トラックに荷役する側面
図。
【図2】本考案装置の斜視図。
【図3】主要な部品、台座の横断面図。
【図4】荷役装置本体の横断面図。
【図5】荷役装置本体の側面図。
【図6】トラックの横断面図。
【図7】荷役装置本体上部の台座フレーム横断面図。
【図8】フォークの横断面図。
【図9】フォークの平面図
【図10】フォーク駆動説明図。
【図11】フォーク駆動原理説明図。
【図12】フォーク駆動の系統図。
【図13】ユニットフォークの斜視図。
【図14】図10と同じ。
【図15】本体側面の縦断面図。
【図16】本体の平面図。
【図17】フォークの側面図。
【図18】図17の平面図。
【図19】フォークの鳥瞰図。
【図20】トラックの断面図。
【図21】角材の鳥瞰図。
【図22】トラックの平面図。
【図23】本考案実施変更例ストッカーの側面図及び平
面図。
【図24】本考案を利用した変更例横移動型本体の側面
図。
【図25】図24の平面配置図。
【図26】移動型ストッカー平面配置図。
【図27】トラックの横断面図。
【図28】安定部材鳥瞰図。
【図29】荷物チェッカーを備えた本体。
【図30】荷物チェッカーの鳥瞰図。
【図31】図30の部品。
【図32】舵取り装置、フォークの平面図。
【図33】舵取り装置、台座の断面図。
【図34】フォークの側断面図。
【図35】フォークチェン駆動断面図。
【図36】本体運転状況の斜視図。
【符号の説明】
1…荷役装置の本体 2…台座 3…フォーク 4…ジャッキ 5…基台フレーム 6…チェンホイル 7…チェン 8…車輪 9…山部 10…谷部 11…シャーシ 12…車軸 13…ストッカー 14…昇降装置 15…レール 16…台座フレーム 17…谷部壁面 18…駆動ピース 19…駆動シリンダー 20…荷台 21…リフト装置 22…舵取り車輪 23…車輪ユニット 24…アウトリガージャッキ 25…アタッチメントピース 26…駆動シャフト 27…電線 28…シャフト 29…オートリール 30…原動機 31…フォークチェン 32…駆動シャフト 33…ピン 34…ガイド 35…ユニットフォーク 36…フォーク 37…ガイドローラー 38…電源 39…配線 40…角柱 41…床材 42…別の荷役装置本体 43…フォークリフト 44…荷物 45…白線 46…車輪 47…摺動板 48…間隙部 49…コンパネ 50…安定部材 51…安定部材 52…取り付具 53…弾性筒 54…チューブ 55…給排気口 56…パレット 57…荷物チェッカー 58…センサー 59…調整装置 60…センサーポール 61…サーボモートル 62…シャフト 63…チェン 64…押さえガイド 65…ナット 66…送りネジ 67…軸受 68…鞘管 69…軸受け 70…内筒 71…チェンホイル 72…自由車輪 73…補強材 74…ワイヤー 75…給電線 76…トロリー 77…運転櫓 78…フロア 79…連結部材 80…正転ピース 81…逆転ピース 82…近接センサー 83…ショックアブゾーバー 84…小輪 85…支点台 86…カム台車 87…連結ロッド 88…アーム 89…ターンバックル 90…シャフト 91…カム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月19日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 フォーク移動式荷役装置
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を実施する、トラックに荷役する側面
図。
【図2】本考案装置の斜視図。
【図3】主要な部品、台座の横断面図。
【図4】荷役装置本体の横断面図。
【図5】荷役装置本体の側面図。
【図6】トラックの横断面図。
【図7】荷役装置本体上部の台座フレーム横断面図。
【図8】フォークの横断面図。
【図9】フォークの平面図
【図10】フォーク駆動説明図。
【図11】フォーク駆動原理説明図。
【図12】フォーク駆動の系統図。
【図13】ユニットフォークの斜視図。
【図14】図10と同じ。
【図15】本体側面の縦断面図。
【図16】本体の平面図。
【図17】フォークの側面図。
【図18】図17の平面図。
【図19】フォークの鳥瞰図。
【図20】トラックの断面図。
【図21】角材の鳥瞰図。
【図22】トラックの平面図。
【図23】本考案実施変更例ストッカーの側面図及び平
面図。
【図24】本考案を利用した変更例横移動型本体の側面
図。
【図25】図24の平面配置図。
【図26】移動型ストッカー平面配置図。
【図27】トラックの横断面図。
【図28】安定部材鳥瞰図。
【図29】荷物チェッカーを備えた本体。
【図30】荷物チェッカーの鳥瞰図。
【図31】図30の部品。
【図32】舵取り装置、フォークの平面図。
【図33】舵取り装置、台座の断面図。
【図34】フォークの側断面図。
【図35】フォークチェン駆動断面図。
【図36】本体運転状況の斜視図。
【符号の説明】 1…荷役装置の本体 2…台座 3…フォーク 4…ジャッキ 5…基台フレーム 6…チェンホイル 7…チェン 8…車輪 9…山部 10…谷部 11…シャーシ 12…車軸 13…ストッカー 14…昇降装置 15…レール 16…台座フレーム 17…谷部壁面 18…駆動ピース 19…駆動シリンダー 20…荷台 21…リフト装置 22…舵取り車輪 23…車輪ユニット 24…アウトリガージャッキ 25…アタッチメントピース 26…駆動シャフト 27…電線 28…シャフト 29…オートリール 30…原動機 31…フォークチェン 32…駆動シャフト 33…ピン 34…ガイド 35…ユニットフォーク 36…フォーク 37…ガイドローラー 38…電源 39…配線 40…角柱 41…床材 42…別の荷役装置本体 43…フォークリフト 44…荷物 45…白線 46…車輪 47…摺動板 48…間隙部 49…コンパネ 50…安定部材 51…安定部材 52…取り付具 53…弾性筒 54…チューブ 55…給排気口 56…パレット 57…荷物チェッカー 58…センサー 59…調整装置 60…センサーポール 61…サーボモートル 62…シャフト 63…チェン 64…押さえガイド 65…ナット 66…送りネジ 67…軸受 68…鞘管 69…軸受け 70…内筒 71…チェンホイル 72…自由車輪 73…補強材 74…ワイヤー 75…給電線 76…トロリー 77…運転櫓 78…フロア 79…連結部材 80…正転ピース 81…逆転ピース 82…近接センサー 83…ショックアブゾーバー 84…小輪 85…支点台 86…カム台車 87…連結ロッド 88…アーム 89…ターンバックル 90…シャフト 91…カム

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷役装置の本体(1)と、荷物を積み下ろ
    しするトラックの荷台上面の台座(2)と、トラック荷台
    後部の下方に、トラックの積み荷重量を支えるジャッキ
    (4)を備え、下記の構成を備えるフォーク移動式荷役装
    置。 A 本体(1)は、上面が長方形状で水平方向に延長されて
    いる。 B 本体(1)は上面に台座(2)を備え、台座(2)は前後方向
    に延長する山部(9)と谷部(10)を備える。 C 本体(1)は、台座の谷部(10)内に挿入されて前後方向
    に移動する長尺のフォーク(3)を備える。 D フォーク(3)は、その上に荷物を載せてその長さ方向
    に移動出来るように、下方に車輪(8)を備える。 E フォーク(3)は上面が微少間隔上下動出来るようにリ
    フト装置(21)を備える。 F フォーク(3)の上面の高さは、上昇時には台座(2)の
    山部(9)より高く、下降時には荷物を移動させない為
    に、台座の山部(9)よりも低く設定されている。 G トラック荷台上面の台座(2)は、本体1のフォーク
    (3)がトラック方向に移動するとき、台座の谷部(10)に
    挿入される位置に設定されている。 H ジャッキ4はトラック荷台(20)の台座(2)が、本体
    (1)の台座(2)の延長方向に臨む高さに設定するように構
    成されている。
  2. 【請求項2】 荷役装置の本体(1)の台座(2)の高さを、
    トラックの空車状態の荷台(20)上の台座(2)の高さと同
    一か、又はそれ以上に設定しておき、トラックの荷台(2
    0)後部をジャッキ(4)により下方から支承して、荷物の
    荷重による少なくともトラック後部の荷台(20)の降下を
    防止すると共に、本体(1)の台座の延長線上に、トラッ
    ク荷台(20)の後部の台座(2)を臨ませて、本体(1)内のフ
    ォーク(3)をトラックの台座(2)内へ出入りさせ、フォー
    ク(3)を上昇させることによりフォーク(3)上に荷物を載
    置して移動し、フォーク(3)を降下させて荷物を台座(2)
    上に転載して、フォーク(3)のみを引き抜くことによ
    り、積み下ろしするように構成したことを特徴とする荷
    役方法。
JP1997010200U 1997-10-31 1997-10-31 フォーク移動式荷役装置 Expired - Lifetime JP3050678U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997010200U JP3050678U (ja) 1997-10-31 1997-10-31 フォーク移動式荷役装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1997010200U JP3050678U (ja) 1997-10-31 1997-10-31 フォーク移動式荷役装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3050678U true JP3050678U (ja) 1998-07-31

Family

ID=43184870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1997010200U Expired - Lifetime JP3050678U (ja) 1997-10-31 1997-10-31 フォーク移動式荷役装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3050678U (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101747830B1 (ko) 2016-04-05 2017-06-14 (주)한성중공업 이송 장치
JP2020505300A (ja) * 2017-03-16 2020-02-20 ジョン、ヒョン チョルJEON, Hyeon Cheol 貨物積載システム
CN115095209A (zh) * 2022-08-02 2022-09-23 中建安装集团有限公司 一种大型覆土罐的运输就位方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101747830B1 (ko) 2016-04-05 2017-06-14 (주)한성중공업 이송 장치
JP2020505300A (ja) * 2017-03-16 2020-02-20 ジョン、ヒョン チョルJEON, Hyeon Cheol 貨物積載システム
CN115095209A (zh) * 2022-08-02 2022-09-23 中建安装集团有限公司 一种大型覆土罐的运输就位方法
CN115095209B (zh) * 2022-08-02 2023-11-14 中建安装集团有限公司 一种大型覆土罐的运输就位方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11199058A (ja) フォーク駆動式荷役装置及び荷役方法
CN102341323B (zh) 储存用设备,尤其是用于该设备的仓库货架和装卸机械
JPH11130268A (ja) フォーク移動式荷役装置及び荷役方法
US8306706B2 (en) Storage container loading/unloading and transporting apparatus
JP2006521260A (ja) マルチトロリー型コンテナークレーン
CN115057267A (zh) 一种集装箱自动上下车系统
CZ294057B6 (cs) Zařízení k přemísťování kontejnerů
JP3050678U (ja) フォーク移動式荷役装置
CN219949739U (zh) 一种光伏板智能安装设备
JPH1120954A (ja) 長尺フォーク式荷役装置及び荷役方法
KR102221463B1 (ko) 차량을 적재하여 주차 및 출차를 실행하는 지능형 차량이송로봇
JPS62130908A (ja) 車台格納設備
JPS62126001A (ja) コイル保管倉庫設備
JP4723126B2 (ja) ドライコンテナへの搬送物の搬出入システム
JP4727136B2 (ja) 架台への重量物収納又は取り出し方法及びこれらに使用する重量物据付冶具
KR102128086B1 (ko) 차량을 적재하여 주차 및 출차를 실행하는 지능형 차량이송로봇
JP3315985B2 (ja) 上昇位置で容器又はパレットのような物品を支持し得る平行な往復動ビームを有するコンベヤ装置
KR100679464B1 (ko) 특장차량의 리프팅장치
JPH08133467A (ja) 荷物搬出入用のパレット移送装置
KR19980045030A (ko) 화물 하역/선적방법 및 그 장치
JPS61211460A (ja) 二段方式駐車装置
JPH10324425A (ja) 荷役装置及び荷役方法
CN217894915U (zh) 一种行走装置及起重设备
CN216071595U (zh) 一种具有多自由度的物流仓储机器人
US20230192425A1 (en) Apparatus and method for unloading and loading a transport unit