JP3049075B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JP3049075B2
JP3049075B2 JP02091374A JP9137490A JP3049075B2 JP 3049075 B2 JP3049075 B2 JP 3049075B2 JP 02091374 A JP02091374 A JP 02091374A JP 9137490 A JP9137490 A JP 9137490A JP 3049075 B2 JP3049075 B2 JP 3049075B2
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roll correction
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安磨 西山
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両における車体(ばね上)と各車輪(ば
ね下)との間に架設された伸縮可能なアクチュエータを
制御してサスペンション特性を制御するようにしたサス
ペンション装置に関し、特に、車両の旋回時におけるロ
ールを抑制するためのロール制御に係わるものである。
(従来の技術) 従来より、車両のサスペンション装置として、例えば
特開昭63-130418号公報に開示されるように、車体と各
車輪との間に流体シリンダを配設し、該流体シリンダの
流体室に流体通路を介してポンプ等の圧力源を連通させ
るとともに、上記流体通路の途中にシリンダ流体室に対
する流体の給排を制御する制御バルブを配設し、該制御
バルブの制御により各シリンダの流体室に対し流体を給
排してサスペンション特性を変更することにより、乗心
地の向上と車体姿勢の安定化とを両立するようにしたい
わゆるアクティブコントロールサスペンション装置(AC
S装置)は知られている。
そして、このようなACS装置において、車両の旋回時
の制御方法の一例として、目標ストロークXrを下記の式
により求めるようにすることがある。
Xr=XO+(PO−P)/K+Kg・Yg 但し、XOは初期ストローク(車両の定常状態におけ
る流体シリンダのストローク)、POは流体シリンダの
初期圧力、Pは現時点の流体シリンダの圧力、Kはばね
定数、Kgはロール制御定数、Ygは横加速度である。
上記Xr演算式の第3項は、車両の定常状態での目標ス
トロークに対して車両の旋回時の横加速度によるロール
を抑制するための補正項であり、この補正項中のロール
制御定数Kgを変えることで旋回時のロール角を任意に調
整することができる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、このような制御の場合、横加速度Ygは、横
加速度センサにより実測する方法と、舵角と車速とから
算出する方法とがあるが、この両方法のいずれにも次の
ような問題がある。
すなわち、旋回時、ドライバーは、ハンドル操作で目
標とする舵角を与え、横加速度より早く舵角が反応する
ので、旋回初期の横加速度は、舵角に対して遅れがあ
る。従って、旋回時は舵角による作用が大きいので、実
際の横加速度だけのロール制御では旋回初期の回頭性が
悪くなる。また、車体の前輪側と後輪側とでは、横加速
度に位相遅れがあるため、前輪側と後輪側とを一ケ所の
横加速度だけでロール制御を行うと、旋回後揺れ戻しが
発生し不安定となる。このような舵角に対する横加速度
の遅れ、及び車体の前輪側と後輪側との間における横加
速度の位相遅れは、低車速時には余り問題とならない
が、車速が高くなるに従って大きくなる。
一方、舵角と車速とから算出した横加速度に基づいて
ロール制御を行う場合、その横加速度はあくまでも基準
状態から予測されるものであるから、スリップが生じ易
い摩擦係数の低い路面(いわゆる低μ路)等では実際の
横加速度とかなり異なり、これに起因して誤ってロール
制御が行われるという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その
目的とするところは、旋回時のロール制御において、実
測の横加速度によるロール補正と舵角によるロール補正
との両方を加えて適切に目標ストロークを設定すること
により、回頭性及び安定性の向上を図り得る車両のサス
ペンション装置を提供せんとするものである。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、各
車輪毎にばね上とばね下との間に設けられた伸縮可能な
アクチュエータと、旋回時のロールを抑制するよう上記
アクチュエータを制御することでサスペンションの支持
力を変更する制御手段とを備えた車両のサスペンション
装置を前提とする。そして、上記制御手段は、横加速度
センサで検出された車両の実際の横加速度によるロール
補正と舵角センサで検出された舵角によるロール補正と
の少なくとも一方を加えて各アクチュエータの目標スト
ロークを設定する目標ストローク設定部を備える。該目
標ストローク設定部における上記横加速度によるロール
補正と舵角によるロール補正との重み付けは、前輪側の
アクチュエータの目標ストロークの設定では舵角による
ロール補正の方が大きく、後輪側のアクチュエータの目
標ストロークの設定では横加速度によるロール補正の方
が大きく設定されているものとする。
ここで、請求項2の発明では、上記請求項1における
目標ストローク設定部は、前輪側のアクチュエータの目
標ストロークの設定では舵角によるロール補正のみを行
い、後輪側のアクチュエータの目標ストロークの設定で
は横加速度によるロール補正のみを行うように設定され
ているものとする。
また、請求項3の発明は、各車輪毎にばね上とばね下
との間に設けられた伸縮可能なアクチュエータと、旋回
時のロールを抑制するように上記アクチュエータを制御
することでサスペンション装置の支持力を変更する制御
手段とを備えた車両のサスペンション装置を前提とす
る。そして、上記制御手段は、横加速度センサで検出さ
れた車両の実際の横加速度によるロール補正と舵角セン
サで検出された舵角によるロール補正との少なくとも一
方を加えて各アクチュエータの目標ストロークを設定す
る目標ストローク設定部を備える。さらに、該目標スト
ローク設定部は、車速センサで検出された車速が第1設
定車速より低い時には上記舵角によるロール補正のみを
行う一方、上記車速が上記第1設定車速より高い時には
上記横加速度によるロール補正と上記舵角によるロール
補正とを共に行うよう設定されているものとする。
ここで、請求項4の発明では、上記請求項3における
目標ストローク設定部は、車速が上記第1設定車速より
も高い第2設定車速より高い時には、上記横加速度によ
るロール補正と上記舵角によるロール補正とに加えて舵
角速度によるロール補正によって目標ストロークを設定
しているものとする。
(作用) 上記の構成により、本発明では、制御手段の目標スト
ローク設定部において、車両の実際の横加速度によるロ
ール補正と舵角センサで検出された舵角によるロール補
正との少なくとも一方を加えて各アクチュエータの目標
ストロークが設定され、かつ上記横加速度によるロール
補正と舵角によるロール補正との重みづけが変更される
ようになっているので、目標ストロークは、舵角に対す
る横加速度の遅れ及び車体の前輪側と後輪側との間にお
ける横加速度の位相遅れなどを考慮したものに設定され
る。従って、この目標ストロークになるようアクチュエ
ータが制御されると、旋回性及び安定性は共に良好なも
のとなる。
具体的に、横加速度によるロール補正と舵角によるロ
ール補正との重みづけが、前輪側のアクチュエータの目
標ストロークの設定では舵角によるロール補正の方が大
きく、後輪側のアクチュエータの目標ストロークの設定
では横加速度によるロール補正の方が大きく設定されて
いる場合には、車体の前輪側と後輪側との間における横
加速度の位相遅れに対して有効なロール制御を行うこと
ができる。
また、横加速度によるロール補正と舵角によるロール
補正との重みづけが、車速の増加に伴って変化し、具体
的に車速が第1設定車速より低い時には舵角によるロー
ル補正のみを行う一方、車速が第1設定車速より高い時
には横加速度によるロール補正と舵角によるロール補正
とを共に行うように設定されている場合には、車速の増
加に伴って問題となる舵角に対する横加速度の遅れ及び
前後車輪間における横加速度の位相遅れに対して有効な
ロール制御を行うことができる。
さらに、車速が上記第1設定車速よりも高い第2設定
車速より高い高車速時には、小さい舵角でも大きく旋回
するが、横加速度によるロール補正と舵角によるロール
補正とに加えて舵角速度によるロール補正によって目標
ストロークを設定すると、高車速時での急旋回に対して
有効なロール制御を行うことができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の実施例に係るサスペンション装置の
全体構成を概略的に示す。同図中、1は車両のばね上部
分を構成する車体、2Fは前輪、2Rは後輪である。これ
らの車輪2F,2Rは車軸等の車輪支持部材(図示せず)に
支持されており、この各車輪2F,2R及び車輪支持部材に
よりばね下部分が構成されている。
上記車体1つまりばね上部分と、各車輪2F,2Rを含む
ばね下部分との間には伸縮可能なアクチュエータとして
の油圧シリンダ3が架設されている。この各シリンダ3
は、第2図に示すように、上記車輪支持部材(車輪2F,
2R)に連結固定されたシリンダボディ3aと、該シリンダ
ボディ3a内に往復動可能に嵌装され、シリンダボディ3a
内部を上側及び下側油圧室4,5に区画形成するピストン3
bとを備えている。このピストン3bには上方に延びるピ
ストンロッド3cが一体結合され、該ピストンロッド3cの
上端は、シリンダ3c内の油圧を検出するための圧力セン
サ21を介して車体1に連結固定されている。
また、上記各シリンダ3の上側及び下側油圧室4,5は
それぞれオイル通路6,7を介して、図外の車載エンジン
により駆動されるオイルポンプ8及びリザーブタンク9
に連通されている。上記オイル通路6,7の途中にはシリ
ンダ3の油圧室4,5に対するオイルの給排を制御する,
車輪2F,2Rと同数(4つ)の制御バルブ10,10,…が配設
されている。この各制御バルブ10は3つの切換位置を有
する比例電磁弁からなり、その切換位置を制御(PID制
御)することで各シリンダ3の油圧室4,5に対するオイ
ルの給排を制御してサスペンションの支持力を変更する
ものである。
上記各制御バルブ10は各車輪2F,2Rに対応して設けた
CPU内蔵のサブコントローラ22によって作動制御される
ようになっている。上記各サブコントローラ22には、上
記圧力センサ21の検出信号と、車輪2F,2Rに対応するシ
リンダ3の伸縮ストロークを検出するストロークセンサ
23の検出信号と、車速センサ24から出力される車速Vの
信号とが入力されている。上記ストロークセンサ23は、
車体1に固定されたセンサ本体23aと、該本体23a内に摺
動可能に嵌挿された可動部23bとを有し、上記可動部23b
は対応するシリンダ3のボディ3aにロッド23cを介して
連結されている。そして、シリンダ3の伸縮動作に伴っ
て変化する可動部23bの変位によりシリンダ3の伸縮ス
トロークを検出する。
さらに、25は上記各サブコントローラ22に信号の授受
可能に接続されたCPU内蔵の1つのメインコントローラ
である。このメインコントローラ25には、上記車速セン
サ24から出力される車速信号と、車体1(ばね上部)に
作用する前後方向の加速度gFRを検出する前後加速度セ
ンサ26の検出信号と、同様に左右方向(車幅方向)の加
速度gRLを検出する横加速度センサ27の検出信号と、各
車輪2F,2Rのばね下部に作用する上下方向の加速度gUD
を検出する4つのばね下加速度センサ28,28,…の検出信
号と、ハンドル舵角を検出する舵角センサ29の検出信号
とが入力されている。
そして、上記各シリンダ3の油圧室4,5に対するオイ
ルの給排制御は、次の式に基づいたストローク制御を行
う。但し、Xrは目標ストローク、Xoは初期ストローク
(車両の定常状態におけるシリンダのストローク)、Po
はシリンダの初期圧力、Pは現時点のシリンダの圧力、
Kはばね定数、αは補正量である。
Xr=Xo+(Po−P)/K+α …(1) すなわち、上記ストローク制御は、初期ストロークXo
と初期圧力Poとを予め設定しておき、圧力センサ21の検
出した現時点の圧力Pと初期圧力Poとの差をばね係数K
で割った値(Po−P)/K、初期ストロークXo及び補正量
αの総和量を目標ストロークXrとして設定し、ストロー
クセンサ23により検出された実際のシリンダ3のストロ
ーク(バネ上とばね下との間のストローク)が上記目標
ストロークXrになるように制御バルブ10を切換制御(PI
D制御)してシリンダ3の上下油圧室4,5にオイルを給排
させるものである。
そして、上記メインコントローラ25では、上記の式に
示される補正量αを求める演算を行い、その補正量αに
対応する補正信号を各サブコントローラ22に出力するよ
うになっている。一方、各サブコントローラ22では、こ
のメインコントローラ25からの補正信号を入力して、そ
の補正量αを基に上記の式によりPID制御を行う。上記
メインコントローラ25及び各サブコントローラ22によ
り、制御バルブ10の切換えを行い各油圧シリンダ3の流
体室4,5に対するオイルの給排を制御することでサスペ
ンションの支持力を変更する制御手段30が構成されてい
る。
第3図は上記制御手段30(メインコントローラ25及び
各サブコントローラ22)の制御、特に、車両の旋回時の
ロールを抑制するためのロール制御のフローを示す。
同図において、先ず、スタート後のステップS1でイニ
シャライズした後、ステップS2で各センサ21,23,24,26
〜29からの信号を検出し、さらにステップS3に進んで現
時点の車速VSP、舵角Dk、横加速度Yg、ストロークX及
び圧力Pを算出する。
続いて、ステップS4でロール制御定数Kg,Kdをそれぞ
れ第4図及び第5図に示すマップから現時点での車速に
対応する値をサーチする。これらのマップにおいて、ロ
ール制御定数Kg,Kdは、いずれも車速の増加に伴って一
次関数的に増加し、所定車速以上で一定値となるように
設定されている。
その後、ステップS5で現時点の車速VSPが第1設定車
速V1以上であるか否かを、ステップS6で現時点の車速VS
Pが第2設定車速V2(V2>V1)以上であるか否かをそれ
ぞれ判定する。そして、ステップS5の判定がNOのとき
(つまり車速が低車速領域のとき)には、ステップS7で
次の(2)式により目標ストロークXrを設定する。
Xr=Xo+(Po−P)/K+DK…(2) この(2)式は、前述したストローク制御の基本式
(1)中の補正量αとして、舵角DKによるロール補正
を加えたものである。
また、ステップS6の判定がNOのとき(つまり車速が中
車速領域のとき)には、ステップS8で次の(3)式によ
り目標ストロークXrを設定する。
Xr=Xo+(Po−P)/K+Kd・DK+Kg・Yg …(3) この(3)式は、前述したストローク制御の基本式
(1)中の補正量αとして、舵角DKによるロール補正
と横加速度Ygによるロール補正とを加えたものである。
さらに、ステップS6の判定がYESのとき(つまり車速
が高車速領域のとき)には、ステップS9で次の(4)式
により目標ストロークXrを設定する。
Xr=Xo+(Po−P)/K+Kd・DK+Kg・Yg+Ks・|Ds|…
(4) この(4)式は、前述したストローク制御の基本式
(1)中の補正量αとして、舵角DKによるロール補正
と、横加速度Ygによるロール補正と、舵角速度の絶対値
|Dk|によるロール補正とを加えたものである。尚、舵角
速度Dsは、舵角Dkを微分することにより算出される。ロ
ール制御定数Ksは一定値である。
上記ステップS7〜S9のいずれかで目標ストロークXrを
設定した後、ステップS10でPID制御を行い、しかる後ス
テップS2に戻る。上記ステップS7〜S9により、横加速度
センサ27で検出された車両の実際の横加速度Ygによるロ
ール補正、舵角センサ29で検出された舵角Dkによるロー
ル補正及び舵角速度Dsによるロール補正を加えて各流体
シリンダ3の目標ストロークXrを設定する目標ストロー
ク設定部31が構成され、また、ステップS5,S6からステ
ップS7〜S9に至るフローにより、上記三つのロール補正
(つまり横加速度Yg、舵角Dk及び舵角速度Dsによるロー
ル補正)の重みづけを、低車速領域、中車速領域及び高
車速領域の3段階に変更する変更部32が構成されてお
り、該目標ストローク設定部31及び変更部32は、制御手
段30(メインコントローラ25)内に設けられている。
したがって、このようなロール制御の場合、舵角に対
する横加速度の遅れや前後車輪間の位相遅れが問題にな
らない低車速領域では舵角Dkによるロール補正のみを行
って目標ストロークXrが設定され、舵角に対する横加速
度の遅れや前後車輪間の位相遅れが問題となる中・高車
速領域では舵角Dkによるロール補正と横加速度Ygによる
ロール補正とを共に行って目標ストロークXrが設定され
るので、車速及びそれに伴う車体の挙動状態に応じてロ
ール制御を適切に行うことができ、旋回時の安定性を高
めることができる。
特に、高車速領域では小さな舵角でも大きく旋回する
が、本実施例では、舵角Dkによるロール補正と横加速度
Ygによるロール補正とに加えて、舵角速度Dsによるロー
ル補正をも行って目標ストロークを設定しているので、
応答性を高めて高車速領域での旋回時の安定性を確実に
向上させることができる。
また、舵角及び横加速度の変化に応じた旋回外側荷重
の変化は車速によって変わるが、中・高車速領域ではロ
ール制御定数Kd,Kgが車速に応じて増大変化するので、
旋回時の安定性の向上をより一層図ることができる。
第6図及び第7図はそれぞれロール制御の変形例を示
す。これらの変形例の場合は、目標ストロークXrの設定
が実施例の場合と異なり、前輪側のシリンダ3と後輪側
のシリンダ3とで目標ストロークXrが各々別々に設定さ
れる(ステップS15またはステップS25)。
すなわち、第6図に示す変形例の場合、前輪側シリン
ダ及び後輪側シリンダの目標ストロークXrは、いずれも
次の(5)式により設定する。
Xr=Xo+(Po−P)/K+Kd・DK+Kg・Yg …(5) この(5)式は、ストローク制御の基本式(1)中の
補正量αとして、舵角DKによるロール補正と、横加速
度Ygによるロール補正とを加えたものである。但し、前
輪側シリンダの目標ストロークXrは、舵角DKによるロ
ール補正の方が横加速度Ygによるロール補正よりも常に
大きくなる(Kd・DK>Kg・Yg)ように設定され、後輪
側シリンダの目標ストロークXrは、横加速度Ygによるロ
ール補正の方が舵角DKによるロール補正よりも常に大
きくなる(Kg・Yg>Kd・DK)ように設定される。この
目標ストロークを設定するステップS15は、横加速度に
よるロール補正と舵角によるロール補正との少なくとも
一方を加えて各流体シリンダの目標ストロークを設定す
る目標ストローク設定部31と、上記横加速度によるロー
ル補正と舵角によるロール補正との重みづけを前輪側と
後輪側とで変更する変更部32とを構成している。
そして、この変形例のロール制御の場合、旋回時にお
ける横加速度の位相の早い前輪側シリンダの目標ストロ
ークの設定では、舵角DKによるロール補正を横加速度Y
gによるロール補正よりも大きくしたので、回頭性を悪
くすることなく、ロール変化を小さくして安定性を高め
ることができる。一方、旋同時における横加速度の位相
の遅い後輪側シリンダの目標ストロークの設定では、横
加速度Ygによるロール補正を舵角DKによるロール補正
よりも大きくしたので、位相遅れによる揺れ戻しを悪く
することなく、前輪側の動作に起因する問題の発生を抑
えて安定化を高めることができる。
また、第7図に示す変形例の場合、前輪側シリンダ及
び後輪側シリンダの目標ストロークXrは、それぞれ次の
(6)式及び(7)式により設定する。
Xr=Xo+(Po−P)/K+Kd・DK…(6) Xr=Xo+(Po−P)/K+Kg・Yg …(7) 上記(6)式は、ストローク制御の基本式(1)中の
補正量αとして、舵角DKによるロール補正のみを加え
たものであり、また、(7)式は、横加速度Ygによるロ
ール補正のみを加えたものである。この目標ストローク
を設定するステップS25は、横加速度によるロール補正
と舵角によるロール補正との少なくとも一方を加えて各
流体シリンダの目標ストロークを設定する目標ストロー
ク設定部31と、横加速度によるロール補正と舵角による
ロール補正との重みづけを前輪側と後輪側とで変更する
変更部32とを構成している。
そして、この変形例のロール制御の場合、旋同時にお
ける横加速度の位相の早い前輪側では舵角DKによるロ
ール補正のみを加えて目標ストロークが設定されるの
で、旋回初期は逆ロール方向に作用して回頭性が向上す
る。一方、旋回時における横加速度の位相の遅い後輪側
では、横加速度Ygによるロール補正のみを加えて目標ス
トロークが設定されるので、位相遅れによる旋回後の揺
れ戻しを抑えることができる。
(発明の効果) 以上の如く、請求項1〜4の発明における車両のサス
ペンション装置によれば、車両の実際の横加速度による
ロール補正と舵角センサで検出された舵角によるロール
補正との少なくとも一方を加えて各アクチュエータの目
標ストロークが設定され、かつ上記加速度によるロール
補正と舵角によるロール補正との重みづけが適宜変更さ
れるので、舵角に対する横加速度の遅れ及び車体の前輪
側と後輪側との間における横加速度の位相遅れに起因す
る問題の発生を防止して、旋回時の旋回性及び安定性を
高めることができる。
特に、請求項1または2記載の発明では、横加速度に
よるロール補正と舵角によるロール補正との重みづけ
が、前輪側のアクチュエータの目標ストロークの設定で
は舵角によるロール補正の方が大きく、後輪側のアクチ
ュエータの目標ストロークの設定では横加速度によるロ
ール補正の方が大きく設定されるので、車体の前輪側と
後輪側との間における横加速度の位相遅れに対して有効
なロール制御を行うことができ、旋回性及び安定性の向
上を確実に図ることができる。
また、請求項3記載の発明では、横加速度によるロー
ル補正と舵角によるロール補正との重みづけが車速の増
加に伴って変化するように設定されるので、車速の増加
に伴って問題となる舵角に対する横加速度の遅れ及び前
後車輪間における横加速度の位相遅れに対して有効なロ
ール制御を行うことができ、旋回性等の向上を確実に図
ることができる。
さらに、請求項4記載の発明では、高車速時に舵角速
度によるロール補正をも加えて目標ストロークが設定さ
れるので、小さな舵角でも大きく旋回する高車速時での
急旋回に対して有効なロール制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図はサスペン
ション装置の全体構成を示す概略構成図、第2図は制御
系の構成を示す構成図、第3図はロール制御のフローチ
ャート図、第4図及び第5図は共にロール制御定数算出
用のマップを示す図である。第6図及び第7図はそれぞ
れロール制御の変形例を示すフローチャート図である。 1……車体(ばね上) 2F,2R……車輪(ばね下) 3……油圧シリンダ(アクチュエータ) 4,5……油圧室 23……ストロークセンサ 27……横加速度センサ 29……舵角センサ 30……制御手段 31……目標ストローク設定部 32……変更部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 17/015

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪毎にばね上とばね下との間に設けら
    れた伸縮可能なアクチュエータと、旋回時のロールを抑
    制するよう上記アクチュエータを制御することでサスペ
    ンションの支持力を変更する制御手段とを備えた車両の
    サスペンション装置であって、 上記制御手段は、横加速度センサで検出された車両の実
    際の横加速度によるロール補正と舵角センサで検出され
    た舵角によるロール補正との少なくとも一方を加えて各
    アクチュエータの目標ストロークを設定する目標ストロ
    ーク設定部を備え、 該目標ストローク設定部における上記横加速度によるロ
    ール補正と舵角によるロール補正との重み付けは、前輪
    側のアクチュエータの目標ストロークの設定では舵角に
    よるロール補正の方が大きく、後輪側のアクチュエータ
    の目標ストロークの設定では横加速度によるロール補正
    の方が大きく設定されていることを特徴とする車両のサ
    スペンション装置。
  2. 【請求項2】上記目標ストローク設定部は、前輪側のア
    クチュエータの目標ストロークの設定では舵角によるロ
    ール補正のみを行い、後輪側のアクチュエータの目標ス
    トロークの設定では横加速度によるロール補正のみを行
    うように設定されていることを特徴とする請求項1記載
    の車両のサスペンション装置。
  3. 【請求項3】各車輪毎にばね上とばね下との間に設けら
    れた伸縮可能なアクチュエータと、旋回時のロールを抑
    制するように上記アクチュエータを制御することでサス
    ペンションの支持力を変更する制御手段とを備えた車両
    のサスペンション装置であって、 上記制御手段は、横加速度センサで検出された車両の実
    際の横加速度によるロール補正と舵角センサで検出され
    た舵角によるロール補正との少なくとも一方を加えて各
    アクチュエータの目標ストロークを設定する目標ストロ
    ーク設定部を備え、 該目標ストローク設定部は、車速センサで検出された車
    速が第1設定車速より低い時には上記舵角によるロール
    補正のみを行う一方、上記車速が上記第1設定車速より
    高い時には上記横加速度によるロール補正と上記舵角に
    よるロール補正とを共に行うよう設定されていることを
    特徴とする車両のサスペンション装置。
  4. 【請求項4】上記目標ストローク設定部は、車速が上記
    第1設定車速よりも高い第2設定車速より高い時には、
    上記横加速度によるロール補正と上記舵角によるロール
    補正とに加えて舵角速度によるロール補正によって目標
    ストロークを設定していることを特徴とする請求項3記
    載の車両のサスペンション装置。
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