JP3048374B2 - 車両のサスペンション装置 - Google Patents

車両のサスペンション装置

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JP3048374B2
JP3048374B2 JP2145578A JP14557890A JP3048374B2 JP 3048374 B2 JP3048374 B2 JP 3048374B2 JP 2145578 A JP2145578 A JP 2145578A JP 14557890 A JP14557890 A JP 14557890A JP 3048374 B2 JP3048374 B2 JP 3048374B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両のサスペンション装置に関するもので
あり、さらに詳細には、サスペンション特性を所望のよ
うにに変更することのできるアクティブサスペンション
装置に関するものである。
先行技術 従来、パッシブサスペンションと呼ばれているサスペ
ンション装置は、油圧緩衡器とコイルバネなどのバネよ
りなるダンパユニットとから構成されており、油圧緩衡
器の減衰力を可変とすることによって、サスペンション
特性をある程度変更することはできるものの、その範囲
は小さく、実質上、パッシブサスペンション装置におけ
るサスペンション特性は一律に設定されていた。
これに対して、近年、バネ上重量とバネ下重量との間
に、流体シリンダ装置を設け、この流体シリンダ装置に
対する作動流体の供給、排出量を制御することによっ
て、サスペンション特性を所望のように変更することが
できるアクティブサスペンションと呼ばれるサスペンシ
ョン装置が提案されている(たとえば、特公昭59−1436
5号公報、特開昭63−130418号公報など。)。
一般に、車両の振動には、バウンス、ピッチおよびロ
ールの3種類の振動があるが、かかるアクティブサスペ
ンション装置は、少なくとも、車高変位を検出する車高
変位検出手段と、流体シリンダ装置の圧力を検出する圧
力検出手段と、車両に加わる上下方向の加速度を検出す
る上下加速度検出手段とを備え、これらの検出手段によ
り検出された検出信号に基づいて、車両の運転状態を検
出し、これら車両の3種類の振動に対して、乗心地およ
び走行安定性が向上するように、各車輪の流体シリンダ
装置への作動流体の供給、排出量を、車両の運転状態に
応じて、設定制御された所定の制御ゲインで、各車輪の
流量制御弁の開度を制御することにより、制御するもの
である。
発明の解決しようとする問題点 このように、アクティブサスペンション装置は、車高
変位検出手段、圧力検出手段および上下加速度検出手段
により検出された車両の運転状態に応じて、車両の3種
類の振動に対して、乗心地および走行安定性が向上する
ように、所望の制御ゲインで、各車輪の流量制御弁の開
度を制御することにより、各車輪の流体シリンダ装置へ
の作動流体の供給、排出量を制御するサスペンション特
性制御装置を備えているが、車両の運転状態を検出する
上記検出手段の少なくとも1つが故障したときには、車
両の運転状態を正しく判定することができないため、従
来は、すべての制御ゲインがゼロになるように制御し
て、サスペンション制御を中止していた。
しかしながら、このように、車両の運転状態を検出す
る検出手段の少なくとも1つが故障したときに、サスペ
ンション制御を中止する場合には、車両の走行安定性お
よび乗り心地が悪化し、上記検出手段の故障を修理する
ためなどに、車両を運転することが困難になるという問
題があった。
とくに、車両が旋回状態にあるときに、上記検出手段
の少なくとも1つが故障したときには、各車輪の流体シ
リンダ装置の圧力が均一ではなく、したがって、その
後、車両を反対側へ旋回する場合には、かかる問題はよ
り顕著になり、その解決が望まれていた。
発明の目的 本発明は、各車輪に対し、車両のバネ上重量とバネ下
重量との間に、それぞれ、流体シリンダ装置を有し、車
高変位を検出する車高変位検出手段と、前記流体シリン
ダ装置の圧力を検出する圧力検出手段と、車両に加わる
上下方向の加速度を検出する上下加速度検出手段と備
え、前記車高変位検出手段、前記圧力検出手段および前
記上下加速度検出手段により検出された検出信号に基づ
き、車両のバウンス、ピッチおよびロールを打ち消すよ
うに、サスペンション特性の制御ゲインを設定制御し、
前記流体シリンダ装置への作動流体の供給量、排出量を
制御するサスペンション特性制御装置を備えた車両のア
クティブサスペンション装置において、上下加速度検出
手段が故障したときにも、その後の車両の走行安定性お
よび乗り心地の悪化を最小限に抑制することのできる車
両のサスペンション装置を提供することを目的とするも
のである。
発明の構成 かかる目的は、上下加速度検出手段が故障したとき、
前記サスペンション特性制御装置が、前記上下加速度検
出手段の検出信号に基づくサスペンション制御の制御ゲ
インをゼロになるように制御するとともに、前記車高変
位検出手段および前記圧力検出手段の検出信号に基づく
サスペンション制御の制御ゲインを低下させて、サスペ
ンション制御を継続し、前記サスペンション特性制御装
置が、さらに、前記車高変位検出手段の検出信号から算
出された車高変位速度に基づき、車両のバウンス、ピッ
チおよびロールを打ち消すように、サスペンション特性
の制御ゲインを設定制御し、前記流体シリンダ装置への
作動流体の供給量、排出量を制御するように構成される
とともに、前記上下加速度検出手段が故障したとき、車
高変位速度に基づき、車両のロールを打ち消すように、
前記流体シリンダ装置への作動流体の供給量、排出量を
制御するための制御ゲインを大きく設定制御するように
構成されている本件第1発明によって達成される。
また、かかる目的は、前記上下加速度検出手段が、車
両の幅方向に配置された2つのセンサおよびこれらのセ
ンサと車両前後方向に隔たった位置で、かつ、車両の幅
方向に関して、これらのセンサの間に配置された1つの
センサを有し、これらのセンサの少なくとも1つが故障
しても、前記上下加速度検出手段の検出信号に基づき、
車両のロールを打ち消すためのサスペンション制御が可
能のときには、前記サスペンション特性制御装置が、前
記上下加速度検出手段の検出信号に基づく車両のバウン
スおよびピッチを打ち消すための制御ゲインのみをゼロ
に制御するとともに、前記車高変位検出手段および前記
圧力検出手段の検出信号に基づくサスペンション制御の
制御ゲインを低下させて、サスペンション制御を継続す
るように構成され前記サスペンション特性制御装置が、
さらに、前記車高変位検出手段の検出信号から算出され
た車高変位速度に基づき、車両のバウンス、ピッチおよ
びロールを打ち消すように、サスペンション特性の制御
ゲインを設定制御し、前記流体シリンダ装置への作動流
体の供給量、排出量を制御するように構成されるととも
に、前記上下加速度検出手段を構成する前記センサの少
なくとも1つが故障して上記加速度検出手段の検出信号
に基づき車両のロールを打ち消すためのサスペンション
制御が不可能なときには、車高変位速度に基づき、車両
のロールを打ち消すように、前記流体シリンダ装置への
作動流体の供給量、排出量を制御するための制御ゲイン
を大きく設定制御するように構成されている本件第2発
明によって達成される。
本発明の好ましい実施態様においては、さらに、車両
に加わる横方向の加速度を検出する横加速度検出手段を
備え、前記サスペンション特性制御装置が、前記横加速
度検出手段の検出信号に基づき、車両の横方向の振動を
打ち消すように、サスペンション特性の制御ゲインを設
定制御し、流体シリンダ装置への作動流体の供給量、排
出量を制御するように構成されるとともに、前記上下加
速度検出手段が故障したと判定したとき、前記横加速度
検出手段の検出信号に基づき、車両の横方向の振動を打
ち消すように、前記流体シリンダ装置への作動流体の供
給量、排出量を制御するための制御ゲインを大きく設定
制御するように構成されている。
本発明の他の好ましい実施態様においては、前記流体
シリンダ装置がガスばねを備え、車両が所定以上の旋回
状態にあるときに、前記上下加速度検出手段が故障した
場合にのみ、前記サスペンション特性制御装置が、前記
各制御ゲインの設定制御を実行し、所定未満の旋回状態
で、前記上下加速度検出手段が故障した場合には、サス
ペンション制御を中止するように構成されている。
発明の作用 本件第1発明によれば、上下加速度検出手段が故障し
たとき、サスペンション特性制御装置が、上下加速度検
出手段の検出信号に基づくサスペンション制御の制御ゲ
インをゼロになるように制御するとともに、車高変位検
出手段および圧力検出手段の検出信号に基づくサスペン
ション制御の制御ゲインを低下させて、サスペンション
制御を継続するように構成されているから、上下加速度
検出手段が故障し、上下加速度検出手段の検出信号に基
づくサスペンション制御は実行されないものの、車高変
位検出手段および圧力検出手段の検出信号に基づくサス
ペンション制御は実行され、しかも、その制御ゲインを
低下させるように制御しているから、上下加速度検出手
段の検出信号に基づくサスペンション制御が実行されな
いことによる乗り心地の悪化を最小限にとどめ、修理の
ためなどに、車両を走行させることが可能になる。
さらに、本件第1発明によれば、サスペンション特性
制御装置が、さらに、車高変位検出手段の検出信号から
算出された車高変位速度に基づき、車両のバウンス、ピ
ッチおよびロールを打ち消すように、サスペンション特
性の制御ゲインを設定制御し、流体シリンダ装置への作
動流体の供給量、排出量を制御するように構成されると
ともに、上下加速度検出手段が故障したとき、車高変位
速度に基づき、車両のロールを打ち消すように、流体シ
リンダ装置への作動流体の供給量、排出量を制御するた
めの制御ゲインを大きく設定制御するように構成されて
いるから、上下加速度検出手段が故障し、上下加速度検
出手段の検出信号に基づくサスペンション制御が実行さ
れない場合に、車高変位速度に基づき、サスペンション
制御を実行することによって、上下加速度検出手段の検
出信号に基づくサスペンション制御が実行されないこと
により生ずる走行安定性および乗り心地の低下を最小限
に抑制することができ、修理などのために、車両を走行
させることが可能となる。
本件第2発明によれば、上下加速度検出手段が、車両
の幅方向に配置された2つのセンサおよびこれらのセン
サと車両前後方向に隔たった位置で、かつ、車両の幅方
向に関して、これらのセンサの間に配置された1つのセ
ンサからなり、これらのセンサの少なくとも1つが故障
しても、上下加速度検出手段の検出信号に基づき、車両
のロールを打ち消すためのサスペンション制御が可能の
ときは、サスペンション特性制御装置が、上下加速度検
出手段の検出信号に基づく車両のバウンスおよびピッチ
を打ち消すための制御ゲインのみをゼロに制御するとと
もに、車高変位検出手段および圧力検出手段の検出信号
に基づくサスペンション制御の制御ゲインを低下させ
て、サスペンション制御を継続するように構成されてい
るから、上下加速度検出手段が故障したときにも、上下
加速度検出手段の検出信号に基づくロール制御が実行さ
れるとともに、車高変位検出手段および圧力検出手段の
検出信号に基づくサスペンション制御が実行され、しか
も、その制御ゲインを低下させるように制御しているか
ら、上下加速度検出手段の検出信号に基づくサスペンシ
ョン制御が実行されないことによる乗り心地の悪化を最
小限にとどめ、修理のためなどに、車両を走行させるこ
とが可能になる。
さらに、本件第2発明によれば、サスペンシヨン特性
制御装置が、さらに、車高変位検出手段の検出信号から
算出された車高変位速度に基づき、車両のバウンス、ピ
ッチおよびロールを打ち消すように、サスペンシヨン特
性の制御ゲインを設定制御し、流体シリンダ装置への作
動流体の供給量、排出量を制御するように構成されると
ともに、上下加速度検出手段を構成する前記センサの少
なくとも1つが故障して加速度検出手段の検出信号に基
づき車両のロールを打ち消すためのサスペンシヨン制御
が不可能なときには、車高変位速度に基づき、車両のロ
ールを打ち消すように、前記流体シリンダ装置への作動
流体の供給量、排出量を制御するための制御ゲインを大
きく設定制御するように構成されているから、上下加速
度検出手段を構成するセンサの少なくとも1つが故障し
て加速度検出手段の検出信号に基づき車両のロールを打
ち消すためのサスペンシヨン制御が不可能なときには、
車高変位速度に基づき、サスペンシヨン制御を実行する
ことによって、上下加速度検出手段の検出信号に基づく
サスペンシヨン制御が実行されないことにより生ずる走
行安定性および乗り心地の低下を最小限に抑制すること
ができ、修理などのために、車両を走行させることが可
能となる。
本発明の好ましい実施態様によれば、さらに、車両に
加わる横方向の加速度を検出する横加速度検出手段を備
え、サスペンシヨン特性制御装置が、横加速度検出手段
の検出信号に基づき、車両の横方向の振動を打ち消すよ
うに、サスペンシヨン特性の制御ゲインを設定制御し、
流体シリンダ装置への作動流体の供給量、排出量を制御
するように構成されるとともに、上下加速度検出手段が
故障したと判定したとき、横加速度検出手段の検出信号
に基づき、車両の横方向の振動を打ち消すように、流体
シリンダ装置への作動流体の供給量、排出量を制御する
ための制御ゲインを大きく設定制御するように構成され
ているから、上下加速度検出手段が故障し、上下加速度
検出手段の検出信号に基づくサスペンシヨン制御が、全
くあるいはその一部しか実行されない場合に、横方向加
速度に基づき、サスペンシヨン制御を実行することによ
って、上下加速度検出手段の検出信号に基づくサスペン
シヨン制御が、全くあるいはその一部しか実行されない
ことにより生ずる走行安定性および乗り心地の低下を最
小限に抑制することができ、修理のためなどに、車両を
走行させることが可能になる。
また、本発明の他の実施態様によれば、流体シリンダ
装置がガスばねを備え、車両が所定以上の旋回状態にあ
るときに、上下加速度検出手段が故障した場合にのみ、
サスペンシヨン特性制御装置が、上述のような各制御ゲ
インの設定制御を実行し、所定未満の旋回状態で、上下
加速度検出手段が故障した場合には、サスペンシヨン制
御を中止するように構成しているので、旋回状態で、上
下加速度検出手段が故障し、各流体シリンダ装置のガス
ばね内の圧力が不均一な場合にだけ、上述のような緊急
的なサスペンシヨン制御を実行し、直進状態で、上下加
速度検出手段が故障し、各流体シリンダ装置のガスばね
内の圧力が均一な場合には、必ずしも最適とはいえない
上述のような緊急的なサスペンシヨン制御を実行するこ
となく、各流体シリンダ装置のガスばねによって、サス
ペンシヨン制御をおこっているので、走行安定性および
乗り心地の低下をより少なくして、修理のためなどに、
車両を走行させることが可能になる。
実施例 以下、添付図面に基づいて、本発明の実施例につき、
詳細に説明を加える。
第1図は、本発明の実施例にかかる車両のサスペンシ
ヨン装置を含む車両の全体概略図である。
第1図においては、車体1の左側のみが図示されてい
るが、車体1の右側も同様に構成されている。第1図に
おいて、車体1と左前輪2FLとの間および車体1と左後
輪2RLとの間には、それぞれ、流体シリンダ装置3、3
が設けられている。各流体シリンダ装置3内には、シリ
ンダ本体3a内に嵌挿したピストン3bにより、液圧室3cが
形成されている。各流体シリンダ3のピストン3bに連結
されたピストンロッド3dの上端部は、車体1に連結さ
れ、また、各シリンダ本体3aは、左前輪2FLまたは左後
輪2RLに連結されている。
各流体シリンダ装置3の液圧室3cは、連通路4によ
り、ガスばね5と連通しており、各ガスばね5は、ダイ
アフラム5eにより、ガス室5fと液圧室5gとに分割され、
液圧室5gは、連通路4、流体シリンダ装置3のピストン
3bにより、流体シリンダ装置3の液圧室3cと連通してい
る。
油圧ポンプ8と、各流体シリンダ装置3とを流体を供
給可能に接続している流体通路10には、流体シリンダ装
置3に供給される流体の流量および流体シリンダ装置3
から排出される流体の流量を制御する比例流量制御弁
9、9が、それぞれ、設けられている。
油圧ポンプ8には、流体の吐出圧を検出する吐出圧計
12が設けられ、また、各流体シリンダ装置3の液圧室3c
内の液圧を検出する液圧センサ13、13が設けられてい
る。
さらに、各流体シリンダ装置3のシリンダストローク
量を検出して、各車輪2FL、2RLに対する車体の上下方向
の変位、すなわち、車高変位を検出する車高変位センサ
14、14が設けられるとともに、車両の上下方向の加速
度、すなわち、車輪2FL、2RLのばね上の上下方向の加速
度を検出する上下加速度センサ15a、15b、15cが、車両
の略水平面上で、上下加速度センサ15a、15bが、各左右
の前輪2FL、2FRの上方に、他方、上下加速度センサ15c
が、左右の後輪の車体幅方向の中央部に位置するよう
に、それぞれ、設けられ、また、車体1の重心部には、
車両の横方向に加わる横方向加速度を検出する横加速度
センサ16が設けられ、さらに、舵角センサ18および車速
センサ19が、それぞれ、設けられている。
このように設けられた吐出圧計12、液圧センサ13、1
3、車高変位センサ14、14、上下加速度センサ15a、15
b、15c、横加速度センサ16、舵角センサ18及び車速セン
サ19の検出信号は、内部にCPUなどを有するコントロー
ルユニット17に入力され、コントロールユニット17は、
これらの検出信号に基づき、所定のプログラムにしたが
って演算をおこない、比例流量制御弁9、9を制御し
て、所望のように、サスペンシヨン特性を可変制御する
ように構成されている。
第2図は、油圧ポンプ8より流体シリンダ装置3、
3、3、3へ流体を供給し、あるいは、これらより流体
を排出する油圧回路の回路図である。
第2図において、油圧ポンプ8は、駆動源20によって
駆動されるパワーステアリング装置用の油圧ポンプ21と
並列に接続配置され、油圧ポンプ21より流体を流体シリ
ンダ装置3、3、3、3へ吐出する吐出管8aには、アキ
ュームレータ22が連通接続され、吐出管8aは、アキュー
ムレータ22の接続部分の下流側において、前輪側配管23
Fおよび後輪側配管23Rに分岐している。前輪側配管23F
は、後輪側配管23Rとの分岐部の下流側で、左前輪側配
管23FLおよび右前輪側配管23FRに分岐し、左前輪側配管
23FLおよび右前輪側配管23FRは、それぞれ、左前輪用の
流体シリンダ装置3FLおよび右前輪用の流体シリンダ装
置3FRの液圧室3c、3cに連通している。同様に、後輪側
配管23Rは、分岐部の下流側で、左後輪側配管23RLおよ
び右後輪側配管23RRに分岐し、左後輪側配管23RLおよび
右後輪側配管23RRは、それぞれ、左後輪用の流体シリン
ダ装置3RLおよび右後輪用の流体シリンダ装置3RRの液圧
室3c、3cに連通している。
これらの流体シリンダ装置3FL、3FR、3RL、3RRには、
それぞれ、ガスばね5FL、5FR、5RLおよび5RRが接続され
ており、各ガスばね5FL、5FR、5RLおよび5RRは、4つの
ガスばねユニット5a、5b、5c、5dより構成され、これら
のガスばねユニット5a、5b、5c、5dは、それぞれ、対応
する流体シリンダ装置3FL、3FR、3RLおよび3RRの液圧室
3c、3c、3c、3cに連通する連通路4に、分岐連通路4a、
4b、4c、4dにより接続されている。また、各ガスばね5F
L、5FR、5RL、5RRの分岐連通路4a、4b、4cおよび4dに
は、それぞれ、オリフィス25a、25b、25c、25dが設けら
れており、これらオリフィス25a、25b、25c、25dの減衰
作用及びガスばね5FL、5FR、5RL、5RRのガス室5fに封入
されたガスの緩衝作用によって、車両に加わる高周波の
振動の低減が図られている。
各ガスばね5FL、5FR、5RL、5RRを構成するガスばねユ
ニット5a、5b、5c、5dのうち各流体シリンダ装置3FL、3
FR、3RLおよび3RRの液圧室3c、3c、3c、3cに最も近い位
置に設けられた第1のガスばねユニット5aとこれに隣接
する第2のガスばねユニット5bとの間の連通路4には、
連通路4を開く開位置とこの通路面積を絞る閉位置とを
とることにより、連通路4の通路面積を調整し、ガスば
ね5FL、5FR、5RL、5RRの減衰力を2段階に切り換える切
換えバルブ26が設けられている。第2図には、切換えバ
ルブ26が開位置に位置している状態が図示されている。
油圧ポンプ8の吐出管8aのアキュームレータ22の接続
部上流側近傍には、アンロードリリーフ弁28が接続され
ており、アンロードリリーフ弁28は、吐出圧計12で測定
された油吐出圧が所定の上限値、たとえば、160kgf/cm2
以上のときには、開位置に切換えられ、油圧ポンプ8か
ら吐出された油をリザーブタンク29に直接戻し、他方、
所定の下限値、たとえば、120kgf/c2以下のときには、
閉位置に切り換えられ、油をアキユームレータ22に供給
して、アキュームレータ22の油圧の蓄圧値が所定の値に
保持するように制御される。このようにして、各流体シ
リンダ装置3への油の供給は、所定の蓄圧値に保持され
たアキュームレータ22の蓄油によっておこなわれる。第
2図には、アンロードリリーフ弁28が閉位置に位置して
いる状態が図示されている。
ここに、左前輪、右前輪、左後輪および右後輪の油圧
回路は同様に構成されているので、以下、左前輪側の油
圧回路のみにつき、説明を加え、その他については、こ
れを省略する。
比例流量制御弁9は、三方弁よりなり、全ポートを閉
じる閉鎖位置と、左前輪側配管23FLを油圧供給側に開く
供給位置と、左前輪側配管23FLの流体シリンダ装置3を
リターン配管32に連通する排出位置との三位置をとるこ
とができるようになっている。第2図には、比例流量制
御弁9が閉鎖位置に位置した状態が示されている。ま
た、比例流量制御弁9は、圧力補償弁9a、9aを備えてお
り、この圧力補償弁9a、9aにより、比例流量制御弁9
が、供給位置または排出位置にあるとき、流体シリンダ
装置3の液圧室3c内の液圧が所定値に保たれるようにな
っている。
比例流量制御弁9の流体シリンダ装置3側には、左前
輪側配管23FLを開閉可能なパイロット圧応動型の開閉弁
33が設けられている。この開閉弁33は、比例流量制御弁
9の油圧ポンプ8側の左前輪側配管23FLの液圧を導く電
磁弁34の開時に、電磁弁34の液圧がパイロット圧として
導入され、このパイロット圧が所定値以上のときに、開
閉弁33は、左前輪側配管23FLを開き、比例流量制御弁9
による流体シリンダ装置3への流体の流量制御を可能と
している。
さらに、流体シリンダ装置3の液圧室3c内の液圧が異
常上昇したときに開いて、液圧室3c内の流体をリターン
配管32に戻すリリーフ弁35、アキュームレータ22接続部
の下流側近傍の油圧ポンプ8の吐出管8aに接続され、イ
グニッションオフ時に開いて、アキュームレータ22内に
蓄えられた油をリザーブタンク29に戻し、アキュームレ
ータ22内の高圧状態を解除するイグニッションキー連動
弁36、油圧ポンプ8の油吐出圧が異常に上昇したとき
に、油圧ポンプ8内の油をリザーブタンク29に戻して、
油圧ポンプ8の油吐出圧を降下させる油圧ポンプリリー
フ弁37およびリターン配管32に接続され、流体シリンダ
装置3からの流体排出時に、蓄圧作用をおこなうリター
ンアキュームレータ38、38が、それぞれ設けられてい
る。
第3A図、第3B図および第3C図は、コントロールユニッ
ト17内に設けられた流体制御量算出装置100のブロック
ダイアグラムである。
第3A図、第3B図および第3C図において、本実施例にか
かるコントロールユニット17内に設けられた流体制御量
算出装置100は、各車輪の車高センサ14、14、14および1
4の車高変位信号XFR、XFL、XRR、XRLに基づいて、車高
を目標車高に制御する制御系Aと、車高変位信号XFR、X
FL、XRR、XRLを微分して得られる車高変位速度信号
YFR、YFL、YRRおよびYRLに基づいて、車高変位速度を抑
制する制御系Bと、3個の上下加速度センサ15a、15b及
び15cの上下加速度信号GFR、GFLおよびGRに基づき、車
両の上下振動の低減を図る制御系Cと、各車輪の液圧セ
ンサ13、13、13、13の圧力信号PFR、PFL、PRR、PRLに基
づいて、車体のねじれを演算し、これを抑制する制御系
Dと、横加速度センサ16の横加速度検出信号GLに基づい
て、車両の横方向の振動の低減を図る制御系Eより構成
されている。
制御系Aには、各車輪の車高センサ14、14、14、14に
より検出された車高変位信号XFR、XFL、XRR、XRLのノイ
ズをカットするため、高周波成分をカットするローパス
フィルタ40a、40b、40c、40dが設けられ、ローパスフィ
ルタ40a、40bにより、高周波成分がカットされた左右の
前輪2FL、2FRの車高センサ14、14の出力XFR、XFLを加算
するとともに、ローパスフィルタ40c、40dによって、高
周波成分がカットされた左右の後輪2RL、2RRの車高セン
サ14、14の出力XRR、XRLを加算して、車両のバウンス成
分を演算するバウンス成分演算部41、左右の前輪2FL、2
FRの車高センサ14、14の出力XFR、XFLの加算値から、左
右の後輪2RL、2RRの車高センサ14、14の出力XRR、XRL
加算値を減算して、車両のピッチ成分を演算するピッチ
成分演算部42、左右の前輪2FL、2FRの車高センサ14、14
の出力XFR、XFLの差分XFR-XFLと、左右の後輪2RL、2RR
の車高センサ14、14の出力XRR、XRLの差分XRR-XRLとを
加算して、車両のロール成分を演算するロール成分演算
部43を備えている。
また、制御系Aは、バウンス成分演算部41で演算され
た車両のバウンス成分および目標平均車高THが入力さ
れ、ゲインKB1に基づいて、バウンス制御における各車
輪の流体シリンダ装置3への流体供給量を演算するバウ
ンス制御部44、ピッチ成分演算部42で演算された車両の
ピッチ成分が入力され、ゲインKP1に基づいて、ピッチ
制御における各車輪の流体シリンダ装置3への流体供給
量を演算するピッチ制御部45およびロール成分演算部43
で演算されたロール成分および目標ロール変位量TRが入
力され、ゲインKRF1、KRR1に基づいて、目標ロール変位
量TRに対応する車高になるように、ロール制御における
各車輪の流体シリンダ装置3への流体供給量を演算する
ロール制御部46を備えている。
こうして、バウンス制御部44、ピッチ制御部45および
ロール制御部46で演算された各制御量は、各車輪毎に、
その正負が反転され、すなわち、車高センサ14、14、1
4、14で検出された車高変位信号XFR、XFL、XRR、XRL
は、その正負が反対になるように反転され、その後、各
車輪に対するバウンス、ピッチおよびロールの各制御量
が、それぞれ加算されて、制御系Aにおける各車輪の比
例流量制御弁9への制御流量信号QFR1、QFL1、QRR1、Q
RL1が得られる。
ここに、各ローパスフィルタ40a、40b、40c、40dとバ
ウンス演算部41、ピッチ演算部42およびロール演算部43
との間には、不感帯器47a、47b、47c、47dが設けられて
おり、車高センサ14、14、14、14から、ローパスフィル
タ40a、40b、40c、40dを経て入力された車高変位信号X
FR、XFL、XRR、XRLが、あらかじめ設定された不感帯
XH、XH、XH、XHを越えた場合にのみ、これらの車高変位
信号XFR、XFL、XRR、XRLを、バウンス演算部41、ピッチ
演算部42およびロール演算部43に出力するようになって
いる。
制御系Bは、車高センサ14、14、14および14から入力
され、ローパスフィルタ40a、40b、40c、40dにより、高
周波成分がカットされた車高変位信号XFR、XFL、XRR、X
RLを微分し、次式にしたがって、車高変位速度信号
YFR、YFL、YRR、YRLを演算する微分器50a、50b、50c、5
0dを有している。
Y=(Xn−Xn-1)/T ここに、Xnは時刻tの車高変位量、Xn-1は時刻t−1
の車高変位量、Tはサンプリング時間である。
さらに、制御系Bは、左右の前輪2FL、2FR側の車高変
位速度信号YFL、YFRの加算値から、左右の後輪2RL、2RR
側の車高変位速度信号YRL、YRRの加算値を減算して、車
両のピッチ成分を演算するピッチ成分演算部51、およ
び、左右の前輪2FL、2FR側の車高変位速度信号YFL、YFR
の差分YFR−YFLと、左右の後輪2RL、2RR側の車高変位速
度信号YRL、YRRの差分YRR−YRLとを加算して、車両のロ
ール成分を演算するロール成分演算部52とを備えてい
る。
こうして、ピッチ成分演算部51で演算算出されたピッ
チ成分は、ピッチ制御部53に入力されて、ゲインKP2
基づいて、ピッチ制御における各比例流量制御弁9への
流量制御量が演算され、また、ロール成分演算部52で演
算算出されたロール成分は、ロール制御部54に入力さ
れ、ゲインKRF2、KRR2に基づいて、目標ロール変位量TR
に対応する車高になるように、ロール制御における各比
例流量制御弁9への流量制御量が演算される。
ピッチ制御部53およびロール制御部54で演算された各
制御量は、更に、各車輪毎に、その正負が反転され、す
なわち、微分器50a、50b、50c、50dにより演算された車
高変位速度信号YFR、YFL、YRR、YRLとは、その正負が反
対になるように反転され、その後、各車輪に対するピッ
チおよびロールの各制御量が、それぞれ加算され、制御
系Bにおける各車輪の比例流量制御弁9への流量信号Q
FR2、QFL2、QRR2、QRL2が得られる。
制御系Cは、ローパスフィルタ60a、60b、60cによ
り、高周波成分がカットされた上下加速度センサ15a、1
5bおよび15cが検出した上下加速度検出信号GFR、GFL、G
Rを加算して、車両のバウンス成分を演算するバウンス
成分演算部61と、左右の前輪2FR、2FLの上方に取付けら
れた上下加速度センサ15a、15bの出力の1/2の和(GFR
GFL)/2から、左右の後輪の車幅方向中央部に設けられ
た上下加速度センサ15cの出力GRを減算して、車両のピ
ッチ成分を演算するピッチ成分演算部62と、右前輪側の
上下加速度センサ15aの出力GFRから左前輪側の上下加速
度センサ15bの出力GFLを減算して、車両のロール成分を
演算するロール成分演算部63と、バウンス成分演算部61
によって演算されたバウンス成分の演算値が入力され、
ゲインKB3に基づいて、バウンス制御における各比例流
量制御弁9への流体の制御量を演算するバウンス制御部
64と、ピッチ成分演算部62により演算されたピッチ成分
の演算値が入力され、ゲインKP3に基づいて、ピッチ制
御における比例流量制御弁9への流体の制御量を演算す
るピッチ制御部65、および、ロール成分演算部63によっ
て演算されたピッチ成分の演算値が入力され、ゲインK
RF3、KRR3に基づいて、ピッチ制御における比例流量制
御弁9への流体の制御量を演算するロール制御部66によ
り構成されている。
このようにして、バウンス制御部64、ピッチ制御部65
およびロール制御部66により演算算出された制御量は、
各車輪毎に、その正負が反転され、その後、各車輪に対
するバウンス、ピッチおよびロールの各制御量が加算さ
れ、制御系Cより出力される各比例制御弁9への流量信
号QFR3、QFL3、QRR3およびQRL3が得られる。
なお、高周波成分をカットするローパスフィルタ60
a、60b、60cと、バウンス成分演算部61、ピッチ成分演
算部62及びロール成分演算部63との間には、それぞれ、
不感帯器67a、67b、67cが設けられており、上下加速度
センサ15a、15b、15cから、ローパスフィルタ60a、60
b、60c、60dを経て、入力される上下加速度信号GFR、G
FL、GRが、あらかじめ設定された不感帯XG、XG、XGを越
えたときにのみ、これらの上下加速度信号GFR、GFL、GR
をバウンス成分演算部61、ピッチ成分演算部62およびロ
ール成分演算部63に出力するようになっている。
制御系Dは、左右の前輪2FL、2FRの流体シリンダ装置
3の液圧センサ13、13により検出された液圧検出信号P
FL、PFRが入力され、その高周波成分が、ローパスフィ
ルタ70a、70bによって、カットされた後、左右の前輪2F
R、2FLの流体シリンダ装置3の液圧室3c、3cの液圧の差
PFR−PFLと、これらの加算値PFR+PFLとの比Pf=(PFR
−PFL)/(PFR+PFL)を演算し、演算された液圧比Pf
が、しきい値液圧比ωに対して、−ω<Pf<ω
ある場合には、演算された液圧比Pfをそのまま出力し、
他方、Pf<−ωまたはPf>ωである場合には、しき
い値液圧比−ωまたはωを出力する前輪側液圧比演
算部71a、および、同様に、左右の前輪2RL、2RRの流体
シリンダ装置3の液圧センサ13、13により検出された液
圧検出信号PRL、PRRが入力され、その高周波成分が、ロ
ーパスフィルタ70c、70dによって、カットされた後、左
右の前輪2FR、2FLの流体シリンダ装置3の液圧室3c、3c
の液圧の差PRR−PRLと、これらの加算値PRR+PRLとの比
PR=(PRR−PRL)/(PRR+PRL)を演算する後輪側液圧
比演算部71bとを有し、後輪側の液圧の比PRをゲインω
に基づいて、所定倍した後、これを前輪側の液圧の比
Pfから減算するウォープ制御部71を備え、ウォープ制御
部71の出力をゲインωを用いて、所定倍し、その後、
前輪側では、ゲインωを用いて、所定倍し、さらに、
各車輪に対する流体の供給制御量が、左右の車輪間で正
負反対になるように、一方を反転させ、制御系Dにおけ
る各比例流量制御弁9への流量信号QFR4、QFL4、QRR4
QRL4が得られる。
さらに、制御系Eは、横加速度センサ16によって検出
された車両の横方向に加わる横加速度検出信号が入力さ
れ、ローパスフィルタ80によって、そのその高周波成分
がカットされた後、ゲインKgに基づき、制御量が演算さ
れ、左右の前輪2FL、2FRについては、さらに、ゲインA
GFに基づいて、所定倍され、しかる後に、左右の車輪に
対する流体の供給制御量が、正負が反対になるように、
左前輪2FLの流体供給制御量を反転し、他方、左右の前
輪2RL、2RRについては、左右の車輪に対する流体の供給
制御量が、正負が反対になるように、左後輪2FLの流体
供給制御量を反転して、制御系Eにおける各比例流量制
御弁9への流量信号QFR5、QFL5、QRR5、QRL5が得られ
る。
以上のようにして得られた各制御系A、B、C、Dお
よびEにおける各比例流量制御弁9への流量信号は、各
車輪毎に加算され、さらに、左右の前輪2FL、2FRについ
ては、ゲインAFが乗ぜられ、各比例流量制御弁9へのト
ータル流量信号QFR、QFL、QRR、QRLが得られる。
第1表は、コントロールユニット17に記憶されている
前記各制御系A、B、C、DおよびEにおいて用いられ
る制御ゲインの基準マップの一例を示すものであり、運
転状態に応じて、7つのモードが設定されている。
第1表において、モード1は、エンジンの停止後60秒
の間における各制御ゲインの値、モード2は、イグニッ
ションスィッチがオンされてはいるが、車両は停止さ
れ、車速がゼロの状態における各制御ゲインの値、モー
ド3は、車両の横方向加速度GLが0.1以下の直進状態に
おける各制御ゲインの値を、それぞれ示し、モード4
は、図示しないロールモード選択スィッチにより、逆ロ
ールモードが選択されたときに、車両の横方向加速度GL
が0.1を越え、0.3以下の緩旋回状態において、モード5
に代わって、選択される制御ゲインの値を示し、車速が
120km/h以上になると、逆ロールモードが選択されてい
ても、自動的に、モード5に切り換えられるようになっ
ており、また、モード5は、車両の横方向加速度GLが0.
1を越え、0.3以下の緩旋回状態における各制御ゲインの
値、モード6は、車両の横方向加速度GLが0.3を越え、
0.5以下の中旋回状態における各制御ゲインの値、モー
ド7は、車両の横方向加速度GLが0.5を越えた急旋回状
態における各制御ゲインの値を、それぞれ、示してい
る。
第1表において、QMAXは、各車輪の比例流量制御弁9
に供給される最大流量制御量を示しており、PMAXは、流
体シリンダ装置3の液圧室3c内の最大圧力を示し、流体
シリンダ装置3の液圧室3cから、流体がアキュームレー
タ22に逆流することがないように設定され、また、PMIN
は、流体シリンダ装置3の液圧室3c内の最小圧力を示
し、流体シリンダ装置3の液圧室3c内の圧力が過度に低
下し、ガスばね5が伸びきって、破損することがないよ
うに設定されている。
第1表において、モード4を除き、モード番号が大き
くなるほど、走行安定性を重視したサスペンシヨン制御
がなされるように、各制御ゲインが設定されている。
第4図は、コントロールユニット17内に設けられたサ
スペンシヨン特性制御装置90のブロックダイアグラムで
ある。
第4図において、サスペンシヨン特性制御装置90は、
上下加速度センサ15a、15bおよび15cの検出した車両の
上下方向に加わる上下加速度信号GFR、GFL、GRが入力さ
れ、これら上下加速度センサ15a、15bおよび15cからの
上下加速度信号GFR、GFL、GRに基づき、上下加速度セン
サ15a、15b、15cは正常に機能しているか、あるいは、
そのいずれかが故障しているかを判定する上下加速度セ
ンサ故障判定手段91と、第1表に示す制御ゲインの基準
マップを記憶するとともに、必要に応じて、基準マップ
中の所定の制御ゲインを補正して、他の制御ゲインとと
もに、第3A図、第3B図及び第3C図に示される流体制御量
算出装置100に出力する制御ゲイン出力手段92と、横加
速度センサ16から横加速度検出信号GLを受け、車両に加
わる横方向加速度GLが所定値以上か否かを判定する第1
比較手段93と、横加速度センサ16から横加速度検出信号
GLを受け、横方向加速度GLを微分して、その微分値DGL
を算出する横方向加速度微分値算出手段94と、横方向加
速度微分値算出手段94の算出した横方向加速度GLの微分
値DGLが所定値DGL0以上か否かを判定する第2比較手段9
5とを備えている。
第5図は、このように構成されたサスペンション特性
制御装置90における制御ゲインの補正制御の一実施例を
示すフローチャートである。
第5図に示されるように、まず、上下加速度センサ15
a、15bおよび15cから、上下加速度センサ故障判定手段9
1に、車両の上下方向に加わる上下加速度信号GFR
GFL、GRが入力される。上下加速度センサ故障判定手段9
1は、すべての上下加速度センサ15a、15b、15cから、上
下加速度信号GFR、GFL、GRが入力されたときには、上下
加速度センサ15a、15bおよび15cは正常であると判定
し、制御ゲイン出力信号を、制御ゲイン出力手段92に出
力し、基準マップにしたがって、各制御ゲインを、流体
制御量算出装置100に出力させ、基準マップにしたがっ
た基準マップ制御を実行させる。
これに対し、上下加速度センサ15a、15b及び15cのい
ずれかから、上下加速度信号GFR、GFL、GRが入力されな
いときは、上下加速度センサ故障判定手段91は、上下加
速度信号GFR、GFL、GRが入力されないその上下加速度セ
ンサ15a、15b、15cが故障したと判定し、制御ゲイン補
正信号を、制御ゲイン出力手段92に出力する。制御ゲイ
ン出力手段92は、上下加速度センサ故障判定手段91か
ら、制御ゲイン補正信号を受けたときは、制御系Cにお
ける制御ゲインKB3、KP3、KRF3、KRR3をすべてゼロに設
定し、走行中モードであるモード3ないし7におけるQ
MAXを、基準値から所定値だけ小さくなるように、たと
えば、15Lから10Lに補正するとともに、制御系Bのロー
ル制御部54における制御ゲインKRF2、KRR2を、基準値か
ら所定値だけ大きく、たとえば、0.01L/(mm/sec)だけ
大きくなるように補正し、さらに、制御系Eにおける制
御ゲインKGを、基準値から、所定値だけ大きく、たとえ
ば、3L/Gだけ大きくなるように補正して、他の制御ゲイ
ンとともに、流体制御量算出装置100に出力する。流体
制御量算出装置100は、制御ゲイン出力手段92から出力
された各制御ゲインにしたがって、各比例流量制御弁9
へのトータル流量信号QFR5、QFL5、QRR5、QRL5を算出し
て、出力する。
本実施例によれば、上下加速度センサ15a、15b及び15
cからの入力信号に基づき、上下加速度センサ故障判定
手段91により、上下加速度センサ15a、15b及び15cのい
ずれかが故障したと判定され、制御ゲイン補正信号が、
制御ゲイン出力手段92に出力されたときは、制御ゲイン
出力手段92は、制御ゲインKB3、KP3、KRF3、KRR3をすべ
てゼロに設定して、上下加速度信号GFR、GFL、GRに基づ
く制御系Cにおける制御を中止する一方、走行中モード
であるモード3ないし7におけるQMAXを、基準値から所
定値だけ小さくなるように補正して、制御系Aおよび制
御系Dにおける各制御ゲインを小さな値に補正している
から、制御系Aおよび制御系Dにおけるサスペンシヨン
制御は緩やかなものとなり、制御系Cにおける制御を中
止したことによる乗り心地の悪化を最小限に抑制するこ
とが可能になるし、また、制御系Bのロール制御部54に
おける制御ゲインKRF2、KRR2を、基準値から所定値だけ
大きく補正するとともに、制御系Eにおける制御ゲイン
KGを、基準値から、所定値だけ大きく補正して、車両の
ロールを抑制する制御をおこない、制御系Cにおいて、
ロール制御を中止したことにより生ずる走行安定性およ
び乗り心地の低下を補償しているので、修理などのため
に、車両を走行させることが可能になる。
第6図は、他の実施例にかかるサスペンシヨン特性制
御装置90による制御ゲインの補正制御のフローチャート
である。
第6図の実施例においては、上下加速度センサ故障判
定手段91は、上下加速度センサ15a、15b及び15cのすべ
てから、上下加速度信号GFR、GFL、GRが入力されたとき
は、第5図の実施例と同様に、制御ゲイン出力手段92
に、制御ゲイン出力信号を出力するが、上下加速度信号
GFRまたはGFLが入力されず、上下加速度センサ15aまた
は15bが故障していると判定したときには、第1制御ゲ
イン補正信号を、他方、上下加速度信号GRが入力され
ず、上下加速度センサ15cが故障していると判定したと
きは、第2制御ゲイン補正信号を、それぞれ、制御ゲイ
ン出力手段92に出力するように構成され、さらに、横加
速度微分値算出手段94により算出された横方向横方向加
速度GLの微分値DGLが所定値以上か否かを、第2比較手
段95により判定し、横方向加速度GLの微分値DGLが所定
値DGL0以上のときに、第3制御ゲイン補正信号を、制御
ゲイン出力手段92に出力するように構成されている。
すなわち、第6図において、まず、上下加速度センサ
15a、15bおよび15cから、上下加速度センサ故障判定手
段91に、車両の上下方向に加わる上下加速度信号GFR、G
FL、GRが入力される。上下加速度センサ故障判定手段91
は、上下加速度センサ15a、15b、15cのすべてから、上
下加速度信号GFR、GFL、GRが入力されたときは、上下加
速度センサ15a、15bおよび15cは正常であると判定し、
制御ゲイン出力信号を、制御ゲイン出力手段92に出力
し、基準マップにしたがって、各制御ゲインを、流体制
御量算出装置100に出力させ、基準マップにしたがった
基準マップ制御を実行させる。
これに対して、上下加速度センサ15aまたは15bから、
上下加速度信号GFRまたはGFLが入力されないときは、車
両のバウンス、ピッチおよびロールのいずれの変位も正
しく検出し得ないから、上下加速度センサ故障判定手段
91は、第1制御ゲイン補正信号を、制御ゲイン出力手段
92に出力し、第5図の実施例において、上下加速度セン
サ故障判定手段91から制御ゲイン補正信号が出力された
ときと全く同様にして、制御ゲイン出力手段92に、所定
の制御ゲインの補正をおこなわせ、基準マップの補正を
おこなわない他の制御ゲインとともに、流体制御量算出
装置100に出力させ、流体制御量算出装置100において、
各比例流量制御弁9へのトータル流量信号QFR5、QFL5
QRR5、QRL5を算出させる。
他方、上下加速度センサ15aおよび15bから、上下加速
度信号GFRおよびGFLが入力されたが、上下加速度センサ
15cから上下加速度信号GR入力されず、上下加速度セン
サ15cのみが故障したと判定したときは、車両のロール
変位のみは、検出可能であるから、上下加速度センサ故
障判定手段91は、第2制御ゲイン補正信号を、制御ゲイ
ン出力手段92に出力する。制御ゲイン出力手段92は、第
2制御ゲイン補正信号を受けたときは、制御系Cのバウ
ンス制御部64およびピッチ制御部65における制御ゲイン
KB3、KP3をゼロに補正して、制御系Cおけるバウンス制
御およびピッチ制御を中止するとともに、QMAXを基準値
から所定値だけ小さく、たとえば、15Lから10Lに補正す
る。
次いで、第2比較手段95により、横加速度微分値算出
手段93が算出した横方向加速度GLの微分値DGLが所定値D
GL0以上か否かが判定され、横方向加速度GLの微分値DGL
が所定値DGL0以上のときには、比較手段94は、第3制御
ゲイン補正信号を、制御ゲイン出力手段92に出力する。
制御ゲイン出力手段92は、第3制御ゲイン補正信号を受
けたときは、急旋回状態にあると判定されるので、急旋
回状態で、ブレーキがオンされた場合などに生ずるピッ
チを抑制するために、制御系Bのピッチ制御部53におけ
る制御ゲインKP2を、旋回モードであるモード4ないし
7において、基準値から所定値だけ大きくなるように、
たとえば、0.05L/(mm/sec)に設定する。
他方、第2比較手段94により、横加速度微分値算出手
段93が算出した横方向加速度GLの微分値DGLが所定値DG
L0のときは、制御系Bのピッチ制御部53における制御ゲ
インKP2の補正はおこなわない。
こうして、補正された制御ゲインは、基準マップの補
正されない制御ゲインとともに、制御ゲイン出力手段92
から、流体制御量算出装置100に出力され、流体制御量
算出装置100において、各比例流量制御弁9へのトータ
ル流量信号QFR5、QFL5、QRR5、QRL5が算出される。
本実施例によれば、さらに、上下加速度センサ15cの
みが故障し、上下加速度検出信号GFRおよびGFLに基づ
き、ロール制御が可能なときには、制御系Cにおいて、
バウンス制御およびピッチ制御のみを中止して、ロール
制御は継続して実行させているから、上下加速度センサ
15a、15b、15cが故障し、所望のサスペンシヨン制御が
不可能になったことに起因する走行安定性および乗り心
地の低下を最小限に抑制することが可能になる。
第7図は、本発明のさらに他の実施例にかかるサスペ
ンシヨン特性制御装置90における制御ゲインの補正制御
を示すフローチャートである。
第7図に示される実施例においては、上下加速度セン
サ故障判定手段91が、上下加速度センサ15a、15b、15c
のいずれかが故障していると判定したときは、さらに、
第1比較手段93により、横加速度センサ16の検出した横
方向加速度GLが所定値GL0以上か否かを判定される。
その結果、横方向加速度GLが所定値GL0以上のとき、
すなわち、車両が所定以上の旋回状態にあると判定され
たときは、第5図のフローチャートと全く同様の制御ゲ
インの補正制御が実行され、他方、横方向加速度GLが所
定値GL0未満で、車両が所定未満の旋回状態にある、す
なわち、ほぼ、直進状態にあると判定されたときは、す
べての制御ゲインをゼロに補正して、専ら、ガスばね5F
L、5FR、5RL、5RRにより、サスペンシヨン制御を実行さ
せるように構成されている。
本実施例によれば、車両が、旋回状態にあり、各車輪
のガスばね5FL、5FR、5RL、5RR内の圧力が、不均一であ
ると認められるときにかぎって、第5図と同様な緊急的
なサスペンション制御をおこない、他方、車両が、ほ
ぼ、直進状態にあり、各車輪のガスばね5FL、5FR、5R
L、5RR内の圧力が、均一であると認められるときは、必
ずしも最適とはいえない第5図の緊急的なサスペンショ
ン制御をおこなうことなく、専ら、ガスばね5FL、5FR、
5RL、5RRにより、サスペンション制御を実行させるよう
にしているので、走行安定性および乗り心地の低下をよ
り少なくして、車両を修理のためなどに、走行させるこ
とが可能になる。
第8図は、本発明のさらに他の実施例にかかるサスペ
ンション特性制御装置90における制御ゲインの補正制御
を示すフローチャートである。
第8図に示される実施例においても、第7図の実施例
と全く同様に、上下加速度センサ故障判定手段91が、上
下加速度センサ15a、15b、15cのいずれかが故障してい
ると判定したときは、さらに、第1比較手段93により、
横加速度センサ16の検出した横方向加速度GLが所定値G
L0以上か否かを判定される。
その結果、横方向加速度GLが所定値GL0以上のとき、
すなわち、車両が所定以上の旋回状態にあると判定され
たときは、第6図のフローチャートと全く同様の制御ゲ
インの補正制御が実行され、他方、横方向加速度GLが所
定値GL0未満で、車両が所定未満の旋回状態にある、す
なわち、ほぼ、直進状態にあると判定されたときは、す
べての制御ゲインをゼロに補正して、専ら、ガスばね5F
L、5FR、5RL、5RRにより、サスペンション制御を実行さ
せるように構成されている。
本実施例においては、第6図に示された実施例の効果
に加え、第7図の実施例と同様の効果を得ることができ
る。
本発明は、以上の実施例に限定されることなく特許請
求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能
であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであ
ることはいうまでもない。
たとえば、前記実施例においては、車両のサスペンシ
ョン装置は、ガスばね5を備えているが、第5図および
第6図に示されるように、制御ゲインの補正制御がおこ
なわれる場合には、本発明は、ガスばね5を備えていな
い、いわゆるフルアクティブサスペンション装置にも適
用することができる。
さらに、第6図および第7図に実施例において、第5
図の実施例と同様に、さらに、制御系Bのロール制御に
おける制御ゲインKRF2、KRR2を大きく補正し、および/
または、制御系Eにおける制御ゲインKGを大きく補正す
るようにしてもよい。
また、本発明において、各手段は、必ずしも物理的手
段を意味するものではなく、各手段の機能が、ソフトウ
エアによって実現される場合も、本発明は包含し、2以
上の手段の機能が、1つの物理的手段により実現される
場合も、また、1つの手段の機能が、2以上の物理的手
段により実現される場合も、本発明は包含する。
発明の効果 本発明によれば、上下加速度検出手段が故障したとき
にも、その後の車両の走行安定性および乗り心地の悪化
を最小限に抑制することのできる車両のサスペンション
装置を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例にかかる車両のサスペンショ
ン装置を含む車両の全体概略図である。第2図は、油圧
ポンプより流体シリンダ装置へ流体を供給し、或いは、
これらより流体を排出する油圧回路の回路図である。第
3A図、第3B図および第3C図は、コントロールユニット内
に設けられた流体供給量算出装置のブロックダイアグラ
ムである。第4図は、本発明の実施例に係るサスペンシ
ョン装置のサスペンション特性制御装置のブロックダイ
アグラムであり、第5図は、第4図のサスペンション特
性制御装置による制御ゲインの補正制御の一実施例を示
すフローチャート、第6図は、別の実施例を示すフロー
チャート、第7図は、他の実施例を示すフローチャー
ト、第8図は、さらに他の実施例を示すフローチャート
である。 1…車体、2FL…左前輪、2FR…左後輪、2RL…右前輪、2
RR…右前輪、3…流体シリンダ装置、3FL…左前輪用の
流体シリンダ装置、3FR…右前輪用の流体シリンダ装
置、3RL…左後輪用の流体シリンダ装置、3RR…右後輪用
の流体シリンダ装置、3a…シリンダ本体、3b…ピスト
ン、3c…液圧室、3d…ピストンロッド、4…連通路、4
a、4b、4c、4d…分岐連通路、5…ガスばね、5FL…左前
輪用ガスばね、5FR…右前輪用ガスばね、5RL…左後輪用
ガスばね、5RR…右後輪用ガスばね、5a、5b、5c、5d…
ガスばねユニット、5e…ダイアフラム、5f…ガスばねの
ガス室、5g…ガスばねの液圧室、8…油圧ポンプ、8a…
吐出管、9…比例流量制御弁、9a…圧力補償弁、10…流
体通路、12…吐出圧計、13…液圧センサ、14…車高変位
センサ、15a、15b、15c…上下加速度センサ、16…横加
速度センサ、17…コントロールユニット、18…舵角セン
サ、19…車速センサ、20…駆動源、21…パワーステアリ
ング装置用油圧ポンプ、22…アキュームレータ、23F…
前輪側配管、23R…後輪側配管、23FL…左前輪側配管、2
3FR…右前輪側配管、23RL…左後輪側配管、23RR…右後
輪側配管、25a、25b、25c、25d…オリフィス、26…切換
えバルブ、28…アンロードリリーフ弁、29…リザーブタ
ンク、33…開閉弁、34…電磁弁、35…リリーフ弁、36…
イグニッションキー連動弁、37…油圧ポンプリリーフ
弁、38…リターンアキュムレータ、41…パウンス成分演
算部、42…ピッチ成分演算部、43…ロール線分演算部、
44…バウンス制御部、45…ピッチ制御部、46…ロール制
御部、50a、50b、50c、50d…微分器、51…ピッチ成分演
算部、52…ロール成分演算部、53…ピッチ制御部、54…
ロール制御部、61…パウンス成分演算部、62…ピッチ成
分演算部、63…ロール線分演算部、64…バウンス制御
部、65…ピッチ制御部、66…ロール制御部、71…ウォー
プ制御部、71a…前輪側液圧比演算部、71b…後輪側液圧
比演算部。 90…サスペンション特性制御装置、91…上下加速度セン
サ故障判定手段、92…制御ゲイン出力手段、93…第1比
較手段、94…横加速度微分値算出手段、95…第2比較手
段、100…流体制御量算出装置。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪に対し、車両のバネ上重量とバネ下
    重量との間に、それぞれ、流体シリンダ装置を有し、車
    高変位を検出する車高変位検出手段と、前記流体シリン
    ダ装置の圧力を検出する圧力検出手段と、車両に加わる
    上下方向の加速度を検出する上下加速度検出手段と備
    え、前記車高変位検出手段、前記圧力検出手段および前
    記上下加速度検出手段により検出された検出信号に基づ
    き、車両のバウンス、ピッチおよびロールを打ち消すよ
    うに、サスペンション特性の制御ゲインを設定制御し、
    前記流体シリンダ装置への作動流体の供給量、排出量を
    制御するサスペンション特性制御装置を備えた車両のア
    クティブサスペンション装置において、前記上下加速度
    検出手段が故障したとき、前記サスペンション特性制御
    装置が、前記上下加速度検出手段の検出信号に基づくサ
    スペンション制御の制御ゲインをゼロになるように制御
    するとともに、前記車高変位検出手段および前記圧力検
    出手段の検出信号に基づくサスペンション制御の制御ゲ
    インを低下させて、サスペンション制御を継続し、 前記サスペンション特性制御装置が、さらに、前記車高
    変位検出手段の検出信号から算出された車高変位速度に
    基づき、車両のバウンス、ピッチおよびロールを打ち消
    すように、サスペンション特性の制御ゲインを設定制御
    し、前記流体シリンダ装置への作動流体の供給量、排出
    量を制御するように構成されるとともに、前記上下加速
    度検出手段が故障したとき、車高変位速度に基づき、車
    両のロールを打ち消すように、前記流体シリンダ装置へ
    の作動流体の供給量、排出量を制御するための制御ゲイ
    ンを大きく設定制御するように構成されていることを特
    徴とする車両のサスペンション装置。
  2. 【請求項2】各車輪に対し、車両のバネ上重量はバネ下
    重量との間に、それぞれ、流体シリンダ装置を有し、車
    高変位を検出する車高変位検出手段と、前記流体シリン
    ダ装置の圧力を検出する圧力検出手段と、車両の幅方向
    に配置された2つのセンサおよびこれらのセンサと車両
    前後方向に隔たった位置で、かつ、車両の幅方向に関し
    て、これらのセンサの間に配置された1つのセンサを有
    して車両に加わる上下方向の加速度を検出する上下加速
    度検出手段と備え、前記車高変位検出手段、前記圧力検
    出手段および前記上下加速度検出手段により検出された
    検出信号に基づき、車両のバウンス、ピッチおよびロー
    ルを打ち消すように、サスペンション特性の制御ゲイン
    を設定制御し、前記流体シリンダ装置への作動流体の供
    給量、排出量を制御するサスペンション特性制御装置を
    備えた車両のアクティブサスペンション装置において、
    前記上下加速度検出手段を構成する前記センサの少なく
    とも1つが故障したとき、前記上下加速度検出手段の検
    出信号に基づき、車両のロールを打ち消すためのサスペ
    ンション制御が可能のときには、前記サスペンション特
    性制御装置が、前記上下加速度検出手段の検出信号に基
    づく車両のバウンスおよびピッチを打ち消すための制御
    ゲインのみをゼロに制御するとともに、前記車高変位検
    出手段および前記圧力検出手段の検出信号に基づくサス
    ペンション制御の制御ゲインを低下させて、サスペンシ
    ョン制御を継続するように構成され、 前記サスペンション特性制御装置が、さらに、前記車高
    変位検出手段の検出信号から算出された車高変位速度に
    基づき、車両のバウンス、ピッチおよびロールを打ち消
    すように、サスペンション特性の制御ゲインを設定制御
    し、前記流体シリンダ装置への作動流体の供給量、排出
    量を制御するように構成されるとともに、前記上下加速
    度検出手段を構成する前記センサの少なくとも1つが故
    障して上記加速度検出手段の検出信号に基づき車両のロ
    ールを打ち消すためのサスペンション制御が不可能なと
    きには、車高変位速度に基づき、車両のロールを打ち消
    すように、前記流体シリンダ装置への作動流体の供給
    量、排出量を制御するための制御ゲインを大きく設定制
    御するように構成されていることを特徴とする車両のサ
    スペンション装置。
  3. 【請求項3】さらに、車両に加わる横方向の加速度を検
    出する横加速度検出手段を備え、前記サスペンション特
    性制御装置が、前記横加速度検出手段の検出信号に基づ
    き、車両の横方向の振動を打ち消すように、サスペンシ
    ョン特性の制御ゲインを設定制御し、流体シリンダ装置
    への作動流体の供給量、排出量を制御するように構成さ
    れるとともに、前記上下加速度検出手段が故障したと判
    定したとき、前記横加速度検出手段の検出信号に基づ
    き、車両の横方向の振動を打ち消すように、前記流体シ
    リンダ装置への作動流体の供給量、排出量を制御するた
    めの制御ゲインを大きく設定制御するように構成された
    ことを特徴とする請求項(1)または(2)に記載の車
    両のサスペンション装置。
  4. 【請求項4】前記流体シリンダ装置が、ガスばねを備
    え、車両が所定以上の旋回状態にあるとき、前記上下加
    速度は検出手段が故障した場合にのみ、前記サスペンシ
    ョン特性制御装置が、前記各制御ゲインの設定制御を実
    行し、所定未満の旋回状態で、前記上下加速度検出手段
    が、故障した場合には、サスペンション制御を中止する
    ように構成されたことを特徴とする請求項(1)ないし
    (3)のいずれか1項に記載の車両のサスペンション装
    置。
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